風の巡礼第 12 章 70km

風の巡礼第 12 章
70km
● コース概要
前回に続き,栃木・茨城の県境付近を中心としたコース取りです。陶芸の町,笠間から益子を結ぶようにコースをレイア
ウトしました。前回とは趣向を変えて,小さな山並みを越える峠を中心としたルートです。雪はそんなに積もらないと思い
ますが,この季節,滑り止めは用意しておいた方が無難でしょう。
SCP∼1CP スタートは,北関東道茨城町西ICを出てすぐ。このあたりは何も
ないところで,スタートも単なる道端。素早く用意して発進しよう。1CPまでは,
筑波山を望みながら走る涸沼川沿いの平野である。
1CP∼2CP 大分整備の進んだ北山公園を1CPとした。射撃場があるので,銃
声がひっきりなしに轟いている。映画「HAZAN」のロケセットはよくできてい
て,内部も見学できる。ここから2CPまでは,雰囲気のある山道。
2CP∼3CP 2CPの笠間城跡は,近世では珍しい山城だ。ボーナスクイズを解
くには,城攻めが必要になる。案内板の整備がイマイチだが,天主跡は山のてっぺ
んにあるので,大手門跡からとにかく上を目指して石段を登ればよい。
3CPは海原雄山のモデル,北大路魯山人の山荘を移築した春風萬里荘である。また,CPの手前には,日本画家田中
嘉三の美術館もある。2CPから3CPは,笠間の観光の中心地を行くので,歩行者に注意してほしい。
3CP∼4CP 市街地走行を含む,少し長いCP区間。19 図先の鍬柄峠は国道 50 号の抜け道になっており,狭いにもかか
わらず交通量が多いので対向車には十分に注意のこと。この峠を下ると,5CPの磯部公園と縁のある謡曲桜川の舞台鏡
ケ池がある。CPを設定したいところだったが,駐車スペースがないので今回は通過とする。
4CP∼5CP 4CPの坂本観音は,なかなかの名刹らしいが今は訪れる人もなくひっそりとしている。ここから小さな
峠を越えて,その後は暫く平地を走る。26 図付近の街並みは,国道 50 号の旧道である。
5CPの磯部桜川公園は,昔は吉野と並ぶ桜の名所だったといわれているが,今
は比ぶべくもない。説明版などもあまり設置
されていなくて,知らない人は見過ごしてし
まうような公園だ。それでも桜の季節は賑わ
うらしいが,開催期間はお花見の季節前に終
わるので,多分混雑に巻き込まれることはな
いと思う。
5CP∼6CP 平沢林道で名もない峠を
越える。ところどころで眺望が開けている。
6CP∼7CP 県道の峠越えを2つ。栃木県側の標高が高いので,峠という感じがしない,ちょうど碓井峠を縮小したよ
うな雰囲気の峠だ。
7CP∼8CP QM等でおなじみの益子公園線。コンパクトだが飽きの来ないスカイラインを走る。
西明寺は,CPと少し離れているがクイズを設定した。この寺は山の中腹にあり,境内は狭いが伽藍が寄り添うように
立ち並んでいて好ましい雰囲気。坂東三十三観音の一として,庶民に親しまれている。
8CP∼FCP 益子の陶器店街を走りぬける。ゴールは,美術館や資料館も併設された「つかもと」。適当なラインがな
かったので,少し先の目標をゴールラインとした。時間があれば,益子参考館や陶芸メッセも訪れて蘊蓄を傾けてほしい。
● 開催要領
1 開催期間 平成18年12月20日(水)∼平成19年3月23日(金)
2 締め切り 平成19年3月30日(金)必着のこと。
● コース作成データ
1 スタート地点
茨城県東茨城郡茨城町 北関東自動車道茨城町西IC付近
2 フィニッシュ地点 栃木県芳賀郡益子町
3 コース作成(最終確認)日 平成18年12月10日(日) 天候:晴
4 試走車
インプレッサ15i4WD(マニュアルミッション) 2名乗車
タ イ ヤ:ラジアルタイヤ(7分山)
距離計測:αサブトリによる1m計測
5 基準距離(OD) 9.931km
● インフォメーション
●トイレ 1CP・5CP・7CP(西明寺)にあります。
◆笠間日動美術館 8図入口角 0285-44-5049 9:30∼17:00 月休 1000 円(春風萬里荘の割引券付)
日動画廊の創業者,長谷川仁夫妻のコレクションを展示する。 本館・西館は,常設展示館として国内外の名品,作家のパレット
や自画像,アンティーク人形などを展示する。東館は企画展示館として,年間7∼9 回の展覧会を行っている(今期間中は「芸術
家の書」)。野外彫刻庭園には日本を代表する作家の彫刻を展示。
◆茨城県笠間陶器美術館 10 図先左入る 0296-70-0011 9:30∼17:00 月休 300 円(企画展別料金)
人間国宝に指定された陶芸作家を一堂に展示するほか,県内陶芸作家の作品や笠間焼の歴史などを紹介。板谷波山
に関する常設展示コーナーもある。また,企画展も随時開催されている(今期間中は「景徳鎮千年展」)。
美術館のある芸術の森公園には,桧の森の中に陶造形作家の作品を展示した陶の杜,展示・販売・体験研修工房・
情報交換スペースを備えた KASAMA クラフトヒルズ,茨城県の窯業指導所などもある。
◆春風萬里荘 3CP 0296-72-0958 9:30∼17:00 月休 600 円
洋・日本画家,彫刻家,陶芸家,染織家など 40 戸ほどのアトリエが点在する笠間芸術の村。その中心として,北大路魯
山人が住居としていた茅葺き民家を北鎌倉より移築し,「春風萬里荘」と名づけた。
江戸時代の豪農屋敷の長屋門,北大路魯山人自らが設計した茶室「夢境庵」,京都・龍安寺を模してつくられた枯山水
による石庭,睡蓮の池にかかる太鼓橋など心を和ませる風景がある。
◆蕎麦処たか松 34 図右折後約 250m右側 0285-70-6171 10:00∼14:30,18:00∼20:00 月・木休
最近開店したばかりの,夫婦二人で切り盛りするお店。腰のある蕎麦を食べる
ことができる。季節限定メニューもあるようだ。まだ慣れないのか,やや段取り
が悪く時間のかかるときがあるのが難。
◆益子陶芸美術館,陶芸メッセ・益子 38 図先左入る 0285-72-7555 9:30∼16:00
月休 600 円(企画展別料金)
益子を代表する作家の作品やこの地に根づいた先人の作品を展示。また,益子
の工芸作品も展示する。陶芸館が特に力を入れて収集したというコレクションの
数々が見どころ。
敷地内には濱田庄司の旧宅もある。濱田は,昭和5年に益子に登り窯を築き,この旧宅を拠点として多くの作品を世に
送り出した。
◆益子参考館 39 図直進,すぐ 0285-72-5300 9:30∼17:00 月休 800 円
濱田庄司の旧宅をそのまま博物館にした資料館。濱田は,もともとは日用品であった益子焼を芸術品として紹介し,益
子の名を世界に知らしめた。本人の作品のほか,作品製作の参考に集めた様々な生活工芸品,僚友のバーナード・リーチ
や河井寛次郎などの作品も展示する。また,敷地内には,長屋門・茅葺きの母屋・工房・登り窯などが残っている。
◆陶磁器販売店街
笠間焼 10 図∼11 図
益子焼 38 図∼FCP