ASP.NETによるモバイルマーケティングツールの開発トッパン・フォームズ株式会社ソリューション概要 ○プロファイル 1965年6月の創立以来、トッパン・フォームズ株式会社（http://www.toppanf.co.jp/）はビジネスフォームのパイオニア「トッパン・ムーア・ビジネスフォーム株式会社」としてスタートを切って以来、多彩な情報サービスの提供を通じて、 “Good Communication”を目指した事業を展開。印刷メディアとデジタルメディアの融合を図り、ビジネスフォーム（帳票）、 DPS（データ・プリント・サービス）、電子メディア、フォームプロセッサー、オフィスサプライ、コンピュータおよびシステムマシン、カードおよび関連機器、コンピュータシステム要員派遣、マイクロカプセル、コンピュータ周辺機器保守サービスを提供しています。 ○シナリオ・リアル媒体とモバイル媒体の融合した Webサービスに、ASP.NETを活用 ○ソフトウェアとサービス・ASP.NET ・Microsoft Windows ServerTM 2003 ・Microsoft SQL ServerTM 2000 ・Microsoft Visual Studio .NET ケータイコマースツール「ゆびコマ」をASP.NETによって構築。Webサービス化を実現し、ヒト、ビジネス、システムをシームレスにつなげる。半世紀前、ビジネスフォームのパイオニアとしてスタートを切ったトッパン・フォームズ株式会社（以下、トッパンフォームズ）は、ビジネスフォームのリーディングカンパニーへの道を歩んできました。そして、今日では、急速な情報のデジタル化やビジュアル化に対応して、ビジネスフォームで培った情報加工ノウハウと先進技術の蓄積をベースに、印刷メディアとデジタルメディアの融合により、お客様の情報をマルチメディアへ展開する高感度なサービスも提供しています。Windows システムを基盤に携帯電話やPCによって、ユビキタスを実現し、いつでも、どこでも、好きなときに、商品やサービスの注文、決済ができるモバイルコマースツール「ゆびコマ」を構築。ASP.NETによってWebサービス化することで、ヒト、ビジネス、システムをシームレスにつなぎました。＜導入背景と狙い＞モバイルコマース市場の扉を開いた「ゆびコマ」約7,500万人が利用するインターネット対応の携帯電話は、ケータイコマースという新しい市場を創出し、eコマースとモバイルなビジネスの融合を加速しています。たとえば、街角のポスターや電車の中吊り、雑誌の広告、あるいは送られてきたDMを見て、その場で資料請求を行ったり、商品やサービスの発注、決済が一気にできれば、消費スタイルや市場は大きく変わります。しかし今まで、手軽に持ち歩けるような発注システムや決済システムがなかったために、ケータイコマースは未開拓の分野でした。携帯電話におけるeコマースでは、情報配信から、店舗管理、商品管理、会員管理、売上管理、 ○メリット ASP.NETの高い開発生産性によってトータルコストを低減。即時決済まで一気通貫にできるしくみがなければ、巨大市場の扉を開けることはできません。そのためには、強力なモバイルマーケティング開発力を背景とするトータルなアプローチが必要となります。印刷メディアで蓄積してきたマーケティングのノウハウとデジタルメディ ○ユーザーコメント「商品表示、受注、決済といった機能を .NETをベースにWebサービス化しているため、多様なニーズに応えるすばやいカスタマイズができます。もちろん、お客様とのシステム連携も簡単です」アの融合を進めるトッパンフォームズは、巨大市場を利用するためのプラットフォームとして「ゆびコマ」を開発しました。トッパン・フォームズ株式会社 IMS統括本部営業本部本部長の池内秀行氏は、「ゆびコマ」開発の背景を次のように語ります。「当社では5年以上前から、印刷メディアとデジタルメディアを融合した『Cyber DM』を行ってきました。インターネットの進展を背景に、DMにWeb サイトのURL、ID、パスワードを印刷しておき、DMを受けトッパン・フォームズ株式会社 IMS統括本部営業本部担当部長福丸保行氏談取った人がWebページにアクセスして必要な情報を入手できるしくみです。PCや携帯電話からもアクセスでき、お客様に適したさまざまなサービスを提供してきました。『ゆびコマ』開発の背景は、こうしたクロスメディアの取り組みがありました」。さらに、トッパン・フォームズ株式会社情報メディア統括本部アライアンス推進担当チーフの玉木栄三郎氏は、「ゆびコマ」開発の狙いを次のように語ります。「最近、One to Oneマーケティングが注目され、モバイル機トッパン・フォームズ株式会社器がそのツールとして利用されています。しかし、誰でも持トッパン・フォームズ株式会社 IMS統括本部営業本部本部長池内秀行氏ち歩くわけではないPCには限界があります。個容易にQR対応機能を実装することができました。QRコード生成モジ人が常に持ち歩く携帯電話こそ、One to One ュールのないLinuxでは、そう簡単にはいかなかったと思います」と対応できるプラットフォームです。そこで、紙玉木氏は当時を振り返ります。とデジタルの融合という当社の強みを生かせるさらに、トッパン・フォームズ株式会社 IMS統括本部営業本部担当新しい商材は何かを探していたとき、携帯電話部長の福丸保行氏は、当時の「ゆびコマ」への期待感を「当初は、までeコマースしたらどうかと考えたのです。そこだケータイコマースというマーケット自体は認知されていませんでしで、3年前から携帯電話で発注機能や決済機能をたが、これからいろいろ使われていくという展望はありました」と語利用できる『ゆびコマ』開発に取り組みました」。ります。確かに先行展開となった「ゆびコマ」ですが、福丸氏の期待ちなみに「ゆびコマ」とは、「 U B i q u i t o u s どおり、まさに、紙ベースのQRコードとデジタルメディア、これこ COmmerce MAnagement system」の略称である「UBCOMA」。そトッパンフォームズのノウハウを十二分に活かした商品へと成長しいつもで、どこからでも利用できる「ユビキタス」と「コマース」のていったのです。合成語であり、携帯電話の操作を指で行うeコマースという含意もあります。＜システムの概要＞カスタマイズの容易さで、ビジネスを拡大＜導入の経緯＞ ASP.NETでコマース機能を Webサービスとして提供「ゆびコマ」最大の特徴は、カード会社への与信確認業務をトッパンフォームズが代行管理することで、簡単な決済を実現したことです。これ今までにない携帯電話を活用したeコマースツールとなる「ゆびコマ」により、カード会社との取引の壁が高かった中システムだけに、先行事例のない独自の開発となりました。そのシス小事業者など、市場のニーズを吸い上げることテムの選定について玉木氏は次のように語ります。「私は以前Linuxを使っていたこともあり、その安定性と低コストについてはよく知っていました。ただ、『ゆびコマ』は安価なASPサービができました。トッパン・フォームズ株式会社 IMS統括本部営業本部担当部長福丸保行氏スで提供するつもりでしたので、Linux単体では管理が難しいと考えました。たとえばLinuxでは、アカウントの生成やディスククォータに際して、大きく評価されたポイントが、「各ファンクションごとに切り出して、サービスとして提供できる」その、柔軟なシステム構成にありました。の設定などは手動で行うほかありません。自動この柔軟さにより、情報配信から即時決済までのすべてを提供する化するためには開発環境が必要となりますが、「ゆびコマ」の中から、「決済機能のみ」を求めるお客様や、「商品管理」、既存のツールにはなく作り込みが必要となり、「会員管理」のみを求めるお客様たちのニーズにも順応。次々にユーザそのための人材も確保しなければなりません」。さらに、Windowsシステムを選択したメリットについても玉木氏は次のように続けます。トッパン・フォームズ株式会社情報メディア統括本部アライアンス推進担当チーフ玉木栄三郎氏さらに、この「ゆびコマ」が市場を広げていく「Linux単体では安くても、ツール開発や人材確保も考えたトータルコストは安くありません。その点、Windowsベースであれば、開発環境も整っていてスキルのある人材も多いので人材育ー数を増やしていきました。「商品表示、受注、決済といった機能を .NETをベースにWebサービス化しているため、多様なニーズに応えるすばやいカスタマイズができます。お客様とのシステム連携も簡単です」（福丸氏）。もちろん、需要拡大の背景には、「ゆびコマ」が、携帯電話会社すべてに対応しているという事実が存在します。「従来、ケータイで画像を扱うにはキャリアごとにデータ変換をしなけ成コストもかからず、またGUIも優れているので簡単に操作できます。ればなりませんが、モバイルツールキットを使うことで1ソースの画運用を考えた場合、この違いは大きい。したがって、開発の容易さ、像でマルチキャリア対応できました」（玉木氏）。バックオフィスのオペレーション、長期運用も考えて、ASP.NETでそして、2004年11月。「ゆびコマ」を、マーケティング機能に特化システムを構築し、Webサービス化することにしたのです」。する形に進化させた「ゆびコマウィン」が誕生。カタログ、DM、ポトッパンフォームズは専門的なシステム監視のインフラや人員を豊富スターなどの“リアル”と“バーチャル”なWebサービスを融合させに抱えているわけではありません。したがって、ASPサービスを長期たOne to Oneマーケティングの提供を、新たなビジネスとして展開にわたって運用するには、バックアップ/リカバリ対応や障害対応、シしていきます。ステム監視を行うツールの有無などが問題となります。Linuxではこもちろん、この「ゆびコマウィン」もASP.NETによって開発されてうしたツール類が十分ではなかったといいます。初期導入コストはもいます。開発者が慣れているVisual Studio .NETや、JISに制定されちろんのこと、運用も含めたトータルなコストをいかに低く抑えるかたC♯などの知識を活用することで、開発は短期間で終了。Microsoft が重要であり、トッパンフォームズが出した答えは、ASP.NETだっ .NET Frameworkに、4500を超えるクラスが用意されており、XML たのです。生成、イメージの生成、パフォーマンスの監視、ログの出力、トラン当時、初めてQRコード対応の携帯電話がリリースされた時期であっザクションなども容易に実装できることが大いに役立ったと言います。たので、「ゆびコマ」もアクセスを簡単にするためにQRコード対応で、 eコマースツールの「ゆびコマ」およびマーケティングツールに特化情報配信から即時決済までできるシステムとして開発。2003年2月、した「ゆびコマウィン」システムは、Microsoft Windows Server 世界で初めてQRコード対応のeコマースASPサービス「ゆびコマ」がをベースとした、Microsoft SQL Serverによるクラスタ構成のデー開始されたのです。「ライブラリが充実しているASP.NETのおかげで、タベースサーバー2台、eコマース機能を実装したクラスタ構成の「ゆ Windows製品とも親和性が高く、今回データベースにMicrosoft SQL Serverを使いましたが、ゆびコマ PC ルータ Firewall 負荷分散装置信頼性の面でも問題なく満足しています」（玉木 Web Server Windows 2000 Server ×2 氏）。「2004年11月にサービスを開始した『ゆびコ携帯キャリア A社 IP網 DM ルータ Firewall 負荷分散装置 DBサーバー携帯キャリア B社 IP網 CAFIS 接続ルータ携帯キャリア C社 IP網マウィン』は、大変反応がいいですね。たとえ DISK ARRAY DISK ARRAY トッパン・フォームズ株式会社 IMS統括本部営業本部米田奈美子氏 SQL Server 2000 ×2 ば、大手カード会社や人材募集会社などのOne to Oneツールとして採用されています。今後は、単なるシステムの導入だけでなく、販売促進までトータルに支援することで、いっそうの普及を図りたいと考えています」（池内氏）。 DISK ARRAY 監視システム「私は『ゆびコマウィン』のキャンペーン企画を担当しています。現在、ディーラー、新規顧客の囲い込み、店頭でプレゼントなどを行い、『ゆびコマウィン』をさらに普及させていきたいと思います」（トッパ「ゆびコマ」システム構成概要図ン・フォームズ株式会社 IMS統括本部営業本部米田奈美子氏）。「今後『ゆびコマ』シリーズはクロスメディアパッケージのコアコンピタンスとして展開していきます。先ほどお話したように、お客様のニびコマ」サーバー2台、さらにクラスタ構成の「ゆびコマウィン」サーズに合わせたカスタマイズが容易なため、手軽にケータイコマースーバー2台で構成されています。やOne to Oneマーケティングのツールとして活用していただけていることが強みです」（福丸氏）。トッパンフォームズでは、One to Oneマーケティングに対応して、＜導入効果と今後の展開＞ケータイマーケティングツールを低コストかつ迅速に開発「Cyber DM」、メール開封率やクリックしたサイトのコンテンツ内容 ASP.NETで開発された「ゆびコマ」および「ゆびコマウィン」シス「バックオフィスサポート」など、多彩なソリューションを展開。「ゆテムは、いずれも低コストかつ迅速に市場に投入されています。インびコマ」シリーズとの連携により、他社にはない、トッパンフォームターネット時代にあって、システムのスピード開発は大きな武器になズならではのOne to Oneマーケティングの提案を行っています。や順番をデータマイニングにより検証する「Eメールマーケティング」、さらには、大量メール配信代行サービス「でじハガキ・でじ封筒」や、オンデマンドダイレクトメールの「でじDM」、事務局代行サービスのります。「ASP.NETはWebサービスの定義が簡単であり、Web対応の『ゆびコマ』シリーズの構築に当たってほとんど苦労はありませんでした」「『ゆびコマ』シリーズと、“印刷”という弊社の強みを生かして、これからもお客様の要求に幅広くまた柔軟に対応するさまざまなソリューションを提案していきたいと思っています」（池内氏）。（玉木氏）。また、ASP.NET活用のメリットには、開発プログラマが多いことが挙げられます。数が割合少ないLinux開発者を確保することは大変ですが、Windows技術者のように開発プログラマが多いということは人材確保のコストもあまりかからないため、それだけ低コストでシステムを構築できるからです。「開発ツールも豊富に揃っていますので、当時キャリアごとに用意しなければならなかった画像の問題も、ツールの使用によってマルチキャリア対応が可能になりました。さらに、インターフェイスなどを一から作り込む必要がなく、システム連携も容易であり、この点でも ASP.NETはコスト圧縮とスピード開発に威力を発揮します。他の導入についてのお問い合わせ本ケーススタディは、インターネット上でも参照できます。http://www.microsoft.com/japan/showcase/ 本ケーススタディに記載された情報は制作当時（2005年4月）のものであり、閲覧される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。本ケーススタディは、情報提供のみを目的としています。Microsoftは、明示的または暗示的を問わず、本書にいかなる保証も与えるものではありません。製品に関するお問い合わせは次のインフォメーションをご利用ください。 ■インターネットホームページ http://www.microsoft.com/japan/ ■マイクロソフトカスタマーインフォメーションセンター 0120-41-6755 (9:30 - 12:00 13:00 - 19:00 土日祝日、弊社指定休業日を除きます） ※電話番号のおかけ間違いにご注意ください。 ȯ 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