T101-1 [更新済み] - Cosina

限定販売
グレー
オリーブ
伝 説の輝き、再び。
オリジナル・ヘリアーが現代のテクノロジーで甦る
フォクトレンダーを代表するレンズ、ヘリアー。
西暦1900年に生まれて以来、その美しい描写性能は世界中で愛され
、その後長く作り継がれてきました。
19世紀に生まれ 、20 世紀に輝いたその歴史は、今21世紀に新たな
栄光を刻もうとしています。
足かけ3世紀̶。ヘリアー101周年にあたり、私たちはオリジナル3群5
枚構成のヘリアーを現代の最新光学テクノロジーで復活させ、ベッサTの
カラーバージョンとともに記念限定モデルとして皆様にお届けします。
ネイビーブルー
21世紀の新たなる輝きを獲得したヘリアー50?F3.5沈胴レンズと、高品
位パーツで仕上げたスペシャルカラーのベッサTの限定セット。
ファインダーやフードもすべて専用にあつらえました。ご希望により、ボデ
ィと同色のトリガーワインダーもお作りします。
希望小売価格(税別)
記念ロゴ入り
BESSA-T HELIAR 50mmF3.5付き……………¥108,000
グレー、オリーブ、ネイビーブルー、光沢ブラック 各色限定500台(国内向け)
光沢ブラック
あれは絶対に幻ではなかったのだ。
赤城耕一
私たちは幸運にも100年に一度という世紀を
跨いだ体験をしたのだが、20世紀の最後から
21世紀前半はコンピュータの発展が著しく
、カメラ、写真業界のハード、ソフトのあら
ゆるところに影響を与え、驚くべき技術革新
を成し遂げている。
ところが、いざこの革命的な状況に身をお
いてみると、逆に写真を撮るという意味、あるいはカメラ、レンズそ
のものの価値というものをあらためて見直したくなってきた。
同じ感想を持っているカメラファンも多いようで、この良い例がク
ラシックカメラのブームということにつながるのだが、コシナのよう
にかつての名門フォクトレンダーブランドを現代において復刻させ、
まったく新たなコンセプトをもって、次々と製品化し、世に問うとい
う意欲的なメーカーが出てきたことは、個人的にもたいへん喜ばしい
出来事であった。
私たちは新しく便利な道具には目がないはずであったのだが、カメ
ラやレンズは携帯電話とは違うものだ。ベッサシリーズや各種の交換
レンズを使うことで、再び道具としてのカメラを考え、見直すきっか
けとなったことは確かだ。
ちなみに2001年は伝統の名玉、ヘリアー誕生101周年になるらしい
。コシナからこれを記念し、ベッサTの4種のカラーバージョンが発
売される。これらのボディに装着された発売されるレンズは沈胴式の
ヘリアー50ミリF3.5レンズである。
3群5枚構成のヘリアー本来のレンズ構成が採用されており、35ミ
撮影:赤城耕一
リ判用としては今回の製品が史上はじめてのオリジナルのものという
ことで非常に注目される。
その凝った美しいデザインからしてすでに「写りそう」な様相を呈
しているところがすごいところだが、絞りリングの細かいエングレー
ブや鏡胴の美しい光沢メッキを見るだけでも存在感の強さが伝わって
ヘリアー101年の歴史
フォクトレンダーを代表する歴史的レンズ、ヘリアー。その誕生は、19世
紀最後の年である西暦1900年にまで遡ります。この時代、ツァイスをは
じめとする世界の各メーカーは競い合うようにアナスティグマート・レン
ズを開発していましたが、明るさと画角の広さを両立させるようなレンズ
はなかなか完成せず、この問題は大きな壁となって立ちはだかっていま
した。
そんな中、フォクトレンダーのハンス・ハーティング博士の設計した3群
5枚構成のレンズは、十分な明るさを確保しながら広い画角を達成し、ヘ
リアーと名づけられて発売されるやいなや、世界中の多くの写真家の支
持を得ました。
ヘリアーは光学上のさまざまな収差が極めてよく補正されているのみ
ならず、その描き出す画像の美しさが多くの人々の心をとらえ、名玉とし
ての評価を獲得したのです。
その名声はたちまち日本にも伝わり、職業写真家の間では最も優秀な
レンズのひとつとしてヘリアーが重用されるようになりました。昭和天皇
が即位後に最初に撮影した肖像写真にはヘリアーが用いられたという事
実からも、その評価の高さはうかがい知れます。
ヘリアーは戦後も作り続けられ、フォクトレンダーがツァイスに吸収合
併された後も、ヘリアーはツァイスの製品として1970年代まで生産が続
けられました。
その長く支持を受けた潜在能力の高さは、足かけ3世紀後の現代の
我々に、改めて「よいレンズとは何か?」という問いを投げかけてくれます
。単にスペックを追うだけでは得られない「何か」が、そこには息づいて
いるに違いないのです。
それに気づいた時、我々は真の意味で豊かな時代を迎えるのかも知れ
ません。ヘリアーの名と歴史を受け継ぐことで、私たちはそれを追い続
けてみたいと思います。
BESSA-T
COLOR VERSION
記念モデル用のベッサTには新たにデザインした50mmファインダー
、シルバー仕上げのシャッタースピードダイヤル、フィルム感度ダ
イヤル、レリーズボタン、巻き戻しノブなど真鍮製の高品位パーツ
を使用しています。
4色からお好きな色をお選び下さい。ご希望により、ボディカラー
に合わせたトリガーワインダー(別売:希望小売価格(税別)¥
24,800)もお作りします(パッケージ内の注文券でお申し込みいただ
けます)。
HELIAR 50mm F3.5
くるのがわかる。
ヘリアー本来の3群5枚構成を採用。
35mm用としては史上初めてのオリジナル・ヘリアーの登場です。
距離計連動方式のLマウントで、鏡筒はコンパクトな沈胴式。
他のベッサシリーズはもちろん、お手元のLマウントやMマウン
トのカメラでも使えます。
ヘリアー50ミリF3.5レンズをつけたグレーのベッサT全体のデザイ
グレーに塗られたベッサTにMバヨネットアダプターリングを介し
てヘリアー50ミリF3.5レンズを早速装着してみる。レンズを沈胴させ
ると、その工作精度の確実さが指に伝わってくることがわかる。
ンは見方によっては戦闘的にも見えるし、光の加減では落ち着いた大
人のカメラにも見えるのが、実に不思議である。
ただ、そのクラシックな雰囲気とはうらはらに実際に操作してみる
と、実に人間工学的に考えられていることがわかる。滑らかなフォー
カスリングのロータリーフィーリングはベッサTの高精度距離計の動
きと感動的にマッチングがよいのだ。
肉眼よりも明るいと錯覚してしまうほどの50ミリ外部ファインダー
付属品:
専用50㎜等倍ファインダー、専用レンズフード、専用レンズキャッ
プ、Mバヨネットアダプターリング
を覗き、フレーミングを決めシャッターボタンを押す。この撮影感覚
というのはきわめて新鮮で刺激的でスリリングである。
出来上がったポジフィルムの像からは、まさに、写ったモノがそこ
に存在するかのようなキレが感じられた。これは尋常ではないレンズ
だ。通常、ひたすらにシャープなレンズというのは、どことなく冷た
さが漂ってしまう場合がある。ところがこのヘリアー50ミリF3.5の描
写は従来の感覚を超えた別の世界である。線の捉えどころ、コントラ
スト、色再現、テクスチャーの再現など、きわめて饒舌な情報を私に
与えてくれた。このような経験はきわめて稀である。足掛け3世紀に
跨がる伝統のヘリアー50ミリF3.5レンズは最新のテクノロジーを介し
て、より洗練されて甦り、見事に21世紀の東京を写しだしたのだ。
そういえば撮影中に、グレーのベッサTの背面部分に刻まれた、ヘ
リアー50ミリF3.5のレンズ構成図になにげなく目を移した時、私はた
しかにレンズを通って結像する光跡を見た。
あれは絶対に幻ではなかったのだ。
101年目のへリアーレンズで、21世紀のウイーンの町を歩きたい。
田中長徳
フォクトレンダーは、ウイーンに1756年に創業された、光学会社
の偉大なクラシックである。その後、19世紀初めには大発展し
て、その工場はドイツのブラウンシュバイクに移されが、ウイー
ンの人の心の中には、フォクトレンダーは我が街のブランドとい
う誇りが脈々と生き続けている。
1970年代、ウイーンの街を7年半にわたって、散歩カメラしてい
た私の青春時代、ウイーンとフォクトレンダーの歴史は良く知っ
ていた私ではあったが、あの当時は古いライカが唯一の散歩カメ
ラであったから、フォクトレンダーとの縁は薄かった。ただ、ウ
イーンの古い街角の、アンテイーク店のウインドウの中に、大き
なスタジオ用のレンズを発見することはたびたびであった。フォ
クトレンダーの超有名レンズ、ヘリアーである。その大きさはか
なりのもので、焦点距離は360ミリ程度。
狭い旧市街の建物が建て込んだ、小路の空に向かって、そのレン
ズの表面は、ウイーンの大聖堂シュテファン寺院の空を切り裂く
ような、くさび状の塔の尖塔を反射していた。実際にシュテファ
ン寺院の尖塔を肉眼で見るよりも、ヘリアーのレンズの表面に映
り込んだウイーンのスカイラインの方が、私をはるかに魅了した
のはなぜであったのか、これは未だに分からない。へリアと私の
物語は、このように開幕したのだった。
ウイーン滞在の半ば頃に、偶然の機会から、フォクトレンダーの
名機と言われる、ビテッサを手に入れて、ウイーンの散歩カメラ
に使用した。それに付いているウルトロン50ミリf2の素晴らし
さに魅了されたのだが、そうなあると、私が気になるのは、例の
アンテイーク店で見かけるへリアーのことである。実はスタジオ
カメラ用のヘリアーレンズを、前後して手に入れて、遊び半分で
4x5のリンホフテヒニカに付けてテスト撮影はしたことがあっ
た。それまではヘリアーはポートレートレンズだと思っていたの
だけど、とんでもない。これは万能レンズであった。それから少
しして、本物の万能レンズ、ユニバーサルヘリアーの存在も知っ
た。そういう万能レンズがライカに使用できたら、どんなに素晴
らしいであろうか、と思ったことがある。それはウイーンに暮ら
していた、CHOTOKUという変な名前の東洋系写真家の若い頃の
夢であった。
あれから四半世紀が経
過した。
あの当時の青年の夢で
あった、ライカ用のヘ
リアー50ミリが登場
した。私にして見れ
ば、へリアーをウイー
ンの街角に「発見」し
たのが、1975年。あれ
はヘリアー誕生75周年
のその年であったこと
に今、気がついた。爾
来、四半世紀の経過が
西暦2000年である。
そうなると、1900年に
登場のヘリアーは19世
紀最後の年の生まれだ
から、2001年の現代に
登場した新ヘリアー50
ミリは、その間に20世
紀をサンドイッチした
状態で、3世紀という時
間の流れをそこに宿し
ていることになる。こ
ういう商品アイデアは、世界の他のレンズメーカーには出来るものではな
い。人間が企画したレンズという感じはそこにはなくて、何か「ヘリアー
の神の予言がここに成就した」のではないか、とまで私には思える。
今回、リリースされるヘリアー101の限定版では、ベッサTのスペシャルカ
ラーバージョンが4種類ある。光沢ブラック、グレー、ネイビーブルー、
オリーブである。ファインダーやら、バヨネットリングやらが付いて、ヘ
リアー50ミリが付いて、こういう値段なのだから、珍胴レンズのスーパー
スターである、赤エルマー50ミリがレンズ本体だけで、10万円近いという
背景を思うと、ヘリアー101の限定版セットは、散歩カメラばかりではな
く、趣味カメラ、仕事カメラとして、コストパフォーマンスは高い。
このセットを肩にして、ウイーンの古い町並の迷路めく小路をどこまでも
歩いて、スナップ三昧をしてみるつもりだ。そうそう、私はこのヘリアー
50ミリのスタイルに惚れているのだ。。
HELIAR 101 <BESSA-T Body>仕様
HELIAR 101 <HELIAR 50mm F3.5>仕様
型
使 用 フ ィ ル
画
面
サ
イ
レ ン ズ マ ウ ン
距
離
式
ム
ズ
ト
計
シ
ー
焦
点
距
離
口
径
比
最
小
絞
り
レ ン ズ 構 成
画
角
絞 り 羽 根 枚 数
最 短 撮 影 距 離
最 大 径 × 全 長
距 離 計 連 動 範 囲
重
量
フィルターサイズ
マ
ウ
ン
ト
そ
の
他
シ
測
測
フ
露
ャ
ン
ィ
出
ッ
タ
ク
光
ロ 接
方
点
式
光
ル
読
範
ム 感
み 取
囲
度
り
フ ィ ル ム 巻 き 上 げ
フ ィ ル ム 巻 き 戻 し
フィル ム カ ウ ン タ ー
電
源
大
き
さ
重
さ
: TTL定点合致式距離計連動35mmフォーカルプレーンシャッターカメラ
: 35mmフィルム
: 24 × 36 mm
: VMマウント
: 二重像合致式 連動範囲 0.9m〜∞ 像倍率 : 1.5倍 視度 : 視度調整機構付
: メカニカルタイプ上下走行式メタルフォーカルプレーンシャッター 1/2000〜1秒・バルブ
: X接点(1/125秒より遅い速度で同調)
: TTL幕面ダイレクト実絞り中央部重点平均測光 3点LED表示による定点合致方式
: EV1 〜EV19(ISO100 ・ F1.4 ; 1秒〜F16 ; 1/2000秒)
: ISO25〜1600(1/3ステップ)
: 巻き上げ後シヤッターボタン一段目のONにより表示 LEDの12秒間点灯表示
: 小刻み巻き上げ可 二重露出防止付 外付けアクセサリー/トリガーワインダーによる巻き上げ可
: 巻き戻しボタンおよび巻き戻しクランクによる 巻き戻しボタンは巻き上げにより自動復帰
: 順算式 裏蓋開放による自動復帰 : SR44銀電池 又はLR44アルカリ電池2個 本体底部に収納
: 135.5 (幅) × 78.5(高) × 33.5(厚)
: 405g(ボディのみ)
:
:
:
:
:
:
:
:
:
:
:
:
:
50mm
1:3.5
F22
3群5枚
46°
10枚
1m
使用時φ47mm×42.2(レバー・フードをは除く)
沈胴時φ47mm×23.2(レバー・フードをは除く)
∞〜1m
150g(フードを除く)
φ27mm
Lマウント
距離計連動式
HELIAR 101 <50mmVIEW FINDER>仕様
形
式
レ ン ズ 構 成
ファインダー倍率
標
準
視
度
重
量
そ
の
他
:
:
:
:
:
:
アルバタ式等倍ファインダー
1群3枚
1.0倍
±0D
35g
パララックス補正フレーム付き
●本カタログの製品の色は印刷物ですので実際の色とは異なる場合があります。 ●本カタログの製品の概観、仕様、価格は予告なく変更することがあります。
株式会社コシナ 〒383-8555 長野県中野市吉田1081
コシナおよび
のホームページは・・・ http://www.cosina.co.jp/