市民提案 高山里山公園 マスタープラン 高山里山公園をつくる会 2008 年 10 月 31 日 0 目 次 ■ はじめに 2 ■ 目的理念 4 ■ 高山里山公園の構想 5 ■ 公園づくりにあたっての基本原則 6 ■ 取り組み内容 7 ● 里山の自然要素を保全する ・・・・・・・・・・・・ 7 ● 「里山の自然要素を再生・保全する」ため、 次の手入れと設備を構築する ・・・・・・・・・・・ 7 ● 農業の担い手の保護・育成 8 ・・・・・・・・・・・・ ● 事業的要素として次のことを行う ・・・・・・・・・ 9 ● 行事的要素・教育的要素・遊び的要素として 次のことを行う ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10 ● 以上の実現のために、次の施設的要素を設置する ・・ 11 ・・・ 11 ・・・・・・・・・・ 11 ● 以上の実現のために、次の人的要素を構築する ● 以上のうち収入を得られるもの ■ 資料 ● 第 2 工区のあらまし 12 ・・・・・・・・・・・・・・・ ● 里山保全事業の事例・参考文献等 ■ おわりに ・・・・・・・・・ 12 12 14 1 はじめに 奈良県の北端に位置し、大阪府と京都府に隣接する高山は、古くは茶道具・茶筅の発 祥の地として、そして今もその生産地として全国に名が知られています。また、大都市 近郊にありながらも、高山には昔ながらの里山風景(棚田・雑木林・ため池等)が数多 く残されています。そこには人々の暮らしとともに豊富な緑と多種多様な生き物が生息 しており、小川にはメダカが、大空には生態系の頂点にあるオオタカが舞っています。 ところで、歴史文化・自然環境に恵まれた京阪奈丘陵において「文化の創造と交流、 新しい学術・研究の推進、新産業の創出、21 世紀のモデル都市の建設」を合言葉に近 畿圏の学術振興拠点の中核として、産・官・学の協力のもと民間主導で開発が進められ、 平成 7 年(1995 年)に「関西文化学術研究都市」の都市開きが行われました。里山の 原風景をとどめていたここ高山も、昭和 63 年から高山第1工区の開発が始まりました。 当時、高山第 2 工区では 288ha という広大な土地造成の後に人口約 23,000 人の 巨大ニュータウンを開発しようとする大規模開発が計画され、開発主体の独立行政法人 都市再生機構(UR)は平成6年から平成 8 年(1996 年)までに予定面積の約 60% の用地買収を完了しました。しかしながら、バブル経済崩壊や少子化の影響などによる 住宅需要の減退と、事業主体である UR が全国的に色々な問題をかかえ、事実上の経営 困難に陥っており、それ以上の具体的な計画の進展はありませんでした。平成 18 年 (2006 年)、山下生駒市長が「貴重な里山とオオタカの生息環境を守り税金の無駄遣 いをストップさせる」という目標 の下、マニフェストとして「第 2 工区の宅地開発計画に対する生駒 市の協力姿勢を白紙撤回―即座に 実施」を掲げ、市民の圧倒的な支 持を得て当選し、直ちに同工区開 発の白紙撤回を申し入れました。 高山茶筅の里 そして、平成 19 年(2007 年) 7 月に事業主体の UR は、第 2 工 第2工区(288ha) 区開発の事業中止を決定しました。 ところが、今年(平成 20 年) 5 月 20 日に、突然奈良県荒井知 事が山下生駒市長に「関西文化学 第1工区 術研究都市高山地区第 2 工区開発 計画の見直しに関する申し入れ」 奈良先端科学技術 大学院大学 を行いました。山下市長は即座に ©2008 Google Earth 奈良県提案に賛成の回答を提出し 2 たことにより、事態は急変し、高山に忍び寄る「開発」の足音が再び大きくなり始めて います。今回の奈良県提案は住宅地開発に加え、大学,福祉施設,研究開発型産業施設 の立地、および、一部公園化の事業とされていますが、開発事業の骨子は従来の住宅中 心から多少言葉の言い回しは違っていますが、従来の UR 案と瓜二つです。 全国でこのような開発の多くが頓挫している今、なぜ奈良県や生駒市はきびすを返し てまでも計画遂行に歩を進めるのでしょうか?この開発案は、市政に対する十分な説明 も発信も未だなく、里山保全(高山は財団法人日本自然保護協会から里地調査モニタリ ングサイトとして認定されています)と税金の無駄使いの観点から大いに問題がありま す。私たちは、今一度生駒市が「白紙撤回」に戻し、跡地利用についての奈良県・生駒 市・地権者である UR、一般地権者・奈良県民・生駒市民・学識経験者による「跡地利 用検討委員会」を立ち上げることを要求します。 以上の背景の下、この開発計画に「環境保全と税金の無駄使い」の観点から疑問を持 つ有志が集い、この度「高山里山公園をつくる会」を発足させました。そして、木を切 り、山を削り、谷を埋める開発ではなく、現在の自然をそのまま生かし高山の現環境を 守ることを目的としてこの「高山里山公園」構想を策定し、会の高山に対する思いを盛 り込みました。 里山は古くから人の生活との共存により存続してきた自然です。手入れをしてこそ守 れる自然であり、保全には継続的な人手と資金の投入が必要となります。そこで、クラ インガルデンの運用を基軸として里山保全と市民に負担がかからない方法の両立を図り ました。また、その運用に関して地元の人たちの意見も汲み入れて、高山地区全体とし ての活性化にも繋がるよう考えました。 高山第 2 工区内の水辺の風景 3 目的理念 多くの人々の参画と実践により自然環境の保全と創造を進め、地元住民と都市住民や 世代間交流の場、および、親子・家族のふれあいの場を提供するとともに、人と自然が 共生する豊かな里山づくりを高山で推進することを提案します。すなわち、自然とふれ あい森づくりを楽しめる里山として高山をとらえ、その保全と創造を推進し持続可能な 社会づくりに貢献したいと考えます。 そこで、地元住民と都市住民との共同作業による自然環境の保全と里山景観の維持と 創造を主要な推進力とし、人々の生活と深く結びつき、多様な自然を生かした生活環境 や地域の文化を形成してきた里山を育成し、豊かな緑の中で勤労者の文化活動、及びレ クリエーション活動の促進を図るとともに、県民に自然とのふれあいの場を提供するこ とを目的とした「高山里山公園」の設置を提案します。 この公園は、「みどりとしての里山(環境保全)」、「さまざまな生き物の生息の場とし ての里山(生態系保全)」、 「 人々の生活の場としての里山(農林業・農耕地・食糧の保全)」、 「人と自然のかかわりあいの場としての里山(レクリエーション・自然教育・自然観察・ その他の余暇活動の場)」、 「人々の心とつながる里山(花見・紅葉狩り・山菜など里山文 化の継承とやすらぎの場)」として高山を保全・活用するために設置するものです。 みどり 高山里山公園 生活の場 さまざまな生き物の 生息の場 人と自然の かかわり合いの場 やすらぎの場 R163 4 高山里山公園の構想 以下のマップは、私たちの考えている構想を模式的に表現したものです。高山の貴重 な動植物や、実施したいと考えている取り組み内容の主なもの(土地利用エリア区分や 施設配置)を記しました。なお、取り組み内容は次頁以下に詳述します。 リスの森 アマガエルの池 くろんど池 北の三角点 野いちご畑 高山城址 オオタカ 親水ゾーン クラインガルテ 線 出 ン 井 ゾーン ・ 駒 生 竹林園 こさぎ のデート地 カヤネズミの村 きつねの家 華線 ・精 駒 生 高山茶筅の里 桃源郷 まつたけ畑 センターゾーン 高山第2工区 :288 ha 竹の子畑 南の三角点 イライン 高山スカ 林間宿泊 ゾーン とんぼの池 生駒山の 展望抜群! 昆虫の森 クライン ガルテン・ゾーン 奈良先端科学技術 大学院大学 S 道の駅 SE SW W E 高山第1工区 :45ha NE NW N R163 ■ 作成 : 高山里山公園をつくる会 5 公園づくりにあたっての基本原則 目的理念を公園として表現するために、本構想に記した取り組みは以下の基本原則に 則り行われます。 1. 現在ある自然植生を基本とした公園にする。(ただし、竹やぶは一部を竹林にな るように整備して残し、他は植生保全の観点から駆除する) 2. 地形、表層の土石などは基本的に変更しない。 3. 景観は地域や風土にあった「里山」的景観とする。 4. 園路(散策路・観察路)・管理道路などは必要最小限にとどめ、幅員は一定以下 とし、非舗装とする。従来から存在する既設の園内通過自動車道路は、大型車通 行禁止の生活道路に限定し、環境負荷低減道路(排ガス・振動・騒音・交通量・ 速度を低減する道路)とする。道路の法面・側壁等は土堤・石組・木柵などによ って景観バランスを考えたものとする。 5. ため池・用水池・水路は水草・流水の導入等によって水質の浄化を行い、水辺の 植栽や池畔の構造を工夫することによって、渓流・小川と共に親水ゾーンとする。 6. 定着農業者・非定着農業者を保護・育成し、田畑の保全をはかる。現水田はしっ かり保護・維持し、元水田(休耕田・放棄田)は再生させる。 7. 自然の回復・維持をはかるため次の区域を指定する。 ① 季節等に応じて人の出入りを制限する区域 ② 人と自然のふれあいを主とする区域(自然観察・散策・冒険の森・体験 学習など) ③ 公園としての景観的機能を高めるための補植。造園(野草・水際植栽・ 果樹など)を行う区域。 ④ 公園管理・維持のための施設を設ける区域。 8. 地元地域と連携し、地域産業の活性化をはかる。 (クラインガルデン、農業体験・ 里山体験できる民宿、高山城址・茶筅つくり見学、里山観光、くろんど池でのボ ート遊びなど) 9. 生駒市民のふるさとづくり 6 取り組み内容 ■ 里山の自然要素を保全する 1. 里山林 ・・・雑木林・竹林・人工林(杉林・檜林) <林業関係とリンク> 2. 田畑 ・・・田んぼ・隠し田・あぜ・畑・果樹園 <農業関係とリンク> 3. 里山林と田畑の間 ・・・道(あぜ道・里道)、ため池・用水池(メダカ・トン ボ)、水路、渓流・小川・河川 <農業関係とリンク> ■ 「里山の自然要素を再生・保全する」ため、次の手入れと設備を構築する 1. 里山林の手入れ(間伐・枝打ち・下草刈り) 2. 休耕田・放棄田を水田として再生させ、無農薬・低農薬稲作を行う。 3. 畑・果樹園での安全な野菜・果物づくり。 4. 休耕田・放棄田を菜種畑・ひまわり畑などとし、有効活用する(堆肥や家畜の飼 料、バイオマス燃料、養蜂)。 5. 竹炭・炭焼き、シイタケ栽培等。 6. マツタケ山(落葉・落枝を除き、低木を間引き、15 年生から 50 年生くらいの 健康なアカマツ林があればマツタケの発生が回復する) 7. 堆肥づくり、丸太ベンチづくり、ビオトープ(一定の生物群集が生活できる環境 空間)・自然濃縮園(多種多様の生物が生活できる環境空間) 8. 竹やぶの駆除・竹林の管理と有効利用(スピーカーコーン・堆肥など) 9. 水辺の管理・・・ホタルを呼び返す、魚の駅(石や粗朶を組み合わせて魚の産卵・ 育成場所とするもの)を設置 10. 粗朶を使用した河川・小川の自然護岸化(コンクリート三面張りにかえて) 11. 外来動植物の駆除(ブラックバス・セイダカアワダチソウなど) 7 ■ 農業の担い手の保護・育成 1. 定着農業者 ① 地権者のなかで、農業を続ける意思を持つ人たちには所有する土地の「生産 緑地地区」の指定(土地を農業の用に供する代わりに減税の優遇を受けるも の)をして農業を継続していただく。(地産地消) ② 新規農業従事者の広域募集を行い、高山第 2 工区周辺に居住して、農業をし て頂く(住居・農地は低料金で貸与、若者による活性化、定年退職者による 就農) 2. 非定着農業者 ① 生駒市が誇れるクラインガルデンをつくり、里山保全と自産自消を推進する とともに、県・市の財政を豊かにする。 ② 棚田・果樹園オーナー制度 3. 上記農業者の育成 講師、専門家を招いての農業に関する知識の提供(養成講座の定期開催)や、 地元農業経営者からの技術指導により、農業の担い手の育成を図る。 8 ■ 事業的要素として次のことを行う 1. クラインガルデンの運営 2. 里山教育(森の学校・グリーンスクール・体験学習農園)、高山道の駅(163 号線沿いでの里山の物産等の販売)、無農薬・有機の米・野菜を給食用に供給、 里山保全活用研究(動植物の生態調査など)、里山文化の継承(高山地区には 埋蔵文化財包蔵地があり、広範囲に須恵器が出土している) 3. 竹炭・竹酢液・木炭・木酢液・セラミック炭(多機能特殊炭化物)、(水質浄化 材・防湿材・脱臭材・土壌改良材)の製造と販売 4. 複数手段による里山の物産販売(無農薬・有機の米・野菜・果物・大豆・麦・ シイタケ・マツタケ・筍・山菜、エコ製品・クラフト製品・燃料炭・竹炭・竹 酢液・木炭・木酢液・セラミック炭などの加工品や、美しい木の葉など) 9 ■ 行事的要素・教育的要素・遊び的要素として次のことを行う 1. 里山体験学習(イモ堀・野菜植え付け・田植え・筍堀りなど)、秘密(隠れ)小 屋[基地]づくり、水遊び・泥遊び、木登り、里山保育など 2. 山菜採り、山菜料理教室、伝統食の料理教室と採りたての作物を使っての食育、 (公園で収穫した餅米で)餅つき、(公園で採れた野菜を使った)ピザづくり など 3. 自然観察・植物観察・野鳥観察・昆虫観察・水辺の生き物観察(動植物の名前 を覚える) 4. 里山体験(つる細工・草木染め・紙すき・黒豆豆腐づくり・味噌づくり・コン ニャクづくり・木工クラフト・森の妖精づくり・パズルづくり、エコ製品づく り、間伐・枝打ち植林体験、堆肥づくり、きのこ栽培、ログハウスづくり、ツ リーハウスづくり)など 5. 里山祭り、レクリューション(ネイチャーリング・ネイチャーゲーム・そうめ ん流し・キャンプ・バーベキュー・炭火料理(焼きパン))、季節行事(花見・ 紅葉狩り・ホタル鑑賞)、とんぼ玉づくり、蕎麦打ち、しめ縄・門松づくり、 巣箱、葉脈しおり、竹馬、飯盒炊さんなど 10 ■ 以上の実現のために、次の施設的要素を設置する 1. 散策(遊歩)路、観察路(基本的に現在使用しているものを改良する)、炭焼 き小屋、観察デッキ、森の休憩所(東屋)、水車小屋、展望台、展望デッキ、 リラクゼーション・リフレッシュ空間の設置 2. キャンプ場、広場、野草園、バーベキュー広場、園地、ベンチ、トイレ、桜林、 駐車場 3. ビジターセンター、里山保全活用研究所(市民・里山研究している大学・団体 などを招聘。なお、同施設での活動は木質発電や電気・ガス等の環境に配慮し たものとする)、「癒しの森」センター(森林の持つ癒し機能と地域医療、地域 観光を結びつける。アロマテラピー、薬草・薬膳料理などのサービスを食堂な どで提供)、匠の里(竹炭・竹酢液、木工、陶芸、ガラス、草木染色等) 4. エネルギー源としては再生可能なもの(薪・チップ・間伐材などのバイオマス エネルギー,太陽光発電)とし、活動による環境負荷をできる限り軽減(3次 下水処理,雨水利用等)する ■ 以上の実現のために、次の人的要素を構築する 1. 基本的には奈良県が運営、もしくは民間委託 2. 里山市民ボランティア組織・・・里山手入れ班・里山体験班・自然観察班・レ クリューション班など(労力提供者には里山キップ支給、道の駅・施設で使用 可能。) 3. CSR(企業の社会的責任)の一環として取り組まれる企業の社会貢献活動との 連携と活用 ■ 以上のうち収入を得られるもの 1. クラインガルデンによる賃貸料、施設使用料等 2. 高山道の駅・通信販売等での物産販売(無農薬の米・野菜・果物、シイタケ・ マツタケ、米・野菜・油等の給食用供給) 3. 公園施設(ビジターセンターやキャンプ場など)での様々なサービス料(食堂 での料理や体験学習講座受講料など) 11 資料 ■ 第 2 工区のあらまし z ほとんどが標高 110m~250m の丘陵地帯であり、河川沿いに平地(谷底平野) が分布する。樹木の大部分を二次林(クヌギ・コナラ群落,アカマツ・モチツツジ 群落)が占め、山間には谷津田が広がり、二次草原も見られる。ため池が散在し、 平地は田畑として利用されている。 z 現況土地利用(生駒都市総合計画審議会(1998 年<平成 10 年>12 月 21 日)資料 より抜粋) 区分 水田 畑 山林原野 宅地 公共用地 その他 合 計 面積(ha) 102.1 7.6 140.3 0.5 10.4 27.1 288.0 比率(%) 35.5 2.6 48.7 0.2 3.6 9.4 100.0 86.8 z 全筆数:約 4,700 筆。独立行政法人都市再生機構(UR)は全面積(288ha)の 約 60%(172ha)を買収。その費用は約 600 億円(1坪当たり約 10 万~12 万円相当)。全地権者数:862 名(高山町・鹿畑町の地権者は 260 名/それ以外 は 602 名)。公団以外の地権者の所有地は 116ha。 ■ 里 山 保 全 事 業 の 事 z 国営明石海峡公園神戸地区(あいな里山公園) 例 : ・ 参 234ha http://www.kobe.kkr.mlit.go.jp/satoyama_joho.htm z 兵庫県立ささやまの森公園 : 255ha http://www.sasayamanomori.jp/ z 兵庫県立なか・やちよの森公園 : 248ha http://www11.ocn.ne.jp/~nanohana/ z 兵庫県立ゆめさきの森公園 : 約 180ha http://www11.ocn.ne.jp/~csr-yume/ 12 考 文 献 等 z エコリゾート赤目の森 : 200ha http://akame-satoyama.org/ z 市民が提案する「国営瀬戸海上の森里山公園」 : 540ha http://www.shimin.gr.jp/library/plan/ z 横浜自然観察の森 : 45ha(隣接の市民の森を合わせて円海山緑地は 200ha) http://park15.wakwak.com/~yokohama/ z 日本クラインガルテン研究会(別名:日本市民農園連合) http://homepage3.nifty.com/jkg-ken/ z 全国のクラインガルテン http ://kleingarten-toho.fudosan-web.jp/kleingaruten.htm z 吉川 真司 著,「生駒の歴史と文化」,生駒市教育委員会,平成 20 年 3 月 31 日 z 正木 榮 著,「生駒・高山風土記」,平成 20 年 7 月 10 日 13 おわりに 「高山里山公園をつくる会」は、奈良県や生駒市が推進しようとする従来型の土地開 発によって消失が予想される「高山」の貴重な自然環境を守り、貴重な私たちの税金の 同開発への投入に疑問を持つ有志が集い、平成20年(2008年)5月に発足しました。 会の思いを、行政、および、一般の方々に届け、そして、その思いを実現させるために、 奈良県が既に提示している開発案に対する対案として、高山を里山公園化する本構想を まとめました。この6ヶ月の間、約2週間に1回ごとのペースで定例的な会合を開催し、 また、高山に実際に足を運んでの現状把握や、一般の方々への高山への関心を広めるた めの自然観察会の開催、そして、在住の方々への聞き取り調査や既に同地区の動植物や 里山環境の保全を実施している各団体・専門家へのインタビュー、すでに里山保全に着 手されている自治体の見学や事例の勉強会など、会として、あるいは、各メンバーが自 主的に多くの活動を行いました。 本構想が多数の方々の注意をひき、そして、今後より多くの方々がわれわれの会に参 加してくださり、ご意見やアイデアをお聞かせいただいて、本構想を更に良いものにし て行きながら、構想の実現を目指したいと思います。 市民提案 高山里山公園 マスタープラン 平成 20 年(2008 年)10 月 31 日 高山里山公園をつくる会 会長:溝川 牧雄 〒630-0101 生駒市高山町 136-129 e-mail :[email protected] TEL :0743-79-0387 14 15
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