砂防トピックス青森 Sabo topics AOMORI ~あずましい県土づくりは砂防から~ 第 25 号 青森県治水砂防協会 編集・発行(平成 22 年 3 月) 土砂災害の防止に関する 絵画・ポスター・作文 絵画・版画 国土交通省砂防部長賞 八戸市立 柏崎小学校 お い か わ た く や 4 年 及川拓哉さん 「みんなで山を守れ」 土砂災害の防止に関する 絵画・ポスター・作文 絵画・版画 国土交通省砂防部長賞 弘前市立 岩木小学校 た け や り ず む 1年 竹谷里珠舞さん 「こうじげんば」 1 土砂災害の防止に関する作品コンクール各賞決定! 県では、6 月の土砂災害防止月間の一環として、小・中学生を対象に、土砂災害防止に関する絵画・ポ スター・作文の作品募集を実施しています。今年は、小中あわせて 11 校 154 点の応募がありました。一 生懸命に作品の制作に取り組んでくれた児童・生徒の皆さん、ご指導に当たられた先生方、そしてご協 力いただいた市町村の担当の方々に改めてお礼を申し上げます。 国土交通省砂防部長賞 県では、選考委員会を開催して優秀作品を決定し、各部門の優秀作品を国土交通省主催の全国大会に 推薦しました。その中から、八戸市立柏崎小学校 4 年の及川拓哉さんと弘前市立岩木小学校 1 年の竹谷 里珠舞さんの 2 名が、そろって「絵画・版画(小学生)の部」の国土交通省砂防部長賞を受賞しました。 柏崎小学校(左)・岩木小学校(右)で行われた国土交通省砂防部長賞の賞状伝達 青森県の受賞者 ○ポスター(中学校) す け が わ さ ち こ 最優秀賞 南部町立名川中学校 1 年 助川幸子さん 優秀賞 むつ市立大湊中学校 3 年 政芳快平さん むつ市立大湊中学校 3 年 久保田央之さん 南部町立名川中学校 1 年 市澤奈々子さん 南部町立名川中学校 1 年 米内実希さん むつ市立大湊中学校 2 年 日野茜さん まさよしかいへい 入選 く ぼ た ひ ろ ゆ き い ち さ わ な な こ よ な い み き ひ の あ か ね ○作文(小学校) ま い た あ き み 最優秀賞 八戸市立根城小学校 6 年 米田明未さん 優秀賞 八戸市立根城小学校 6 年 長者久保昂代さん 入選 八戸市立根城小学校 6 年 佐藤のどかさん ち ょ う じ ゃ く ぼ た か よ さ と う 2 ポスター(中学校) 最優秀賞 助川幸子さん 「土石竜」 ○絵画・版画(小学校) お い か わ た く や 最優秀賞 八戸市立柏崎小学校 4 年 及川拓哉さん 優秀賞 弘前市立岩木小学校 1 年 林陸斗さん 弘前市立岩木小学校 1 年 竹谷里珠舞さん 八戸市立市野沢小学校 1 年 坂下彰梧さん 八戸市立柏崎小学校 4 年 中村瑞己さん 八戸市立柏崎小学校 4 年 畑中歩夢さん はやしりくと た け や り ず む さかしたしょうご 入選 な か む ら み ず き は た な か あ ゆ む ○ポスター(小学校) な か や じ ぇ だ い 最優秀賞 八戸市立柏崎小学校 4 年 中谷翔大さん た む ら あ や り 優秀賞 八戸市立柏崎小学校 4 年 田村綾理さん 弘前市立朝陽小学校 5 年 山田智志さん 八戸市立根城小学校 6 年 幸﨑日奈乃さん 八戸市立根城小学校 6 年 佐々木栞さん 八戸市立吹上小学校 4 年 久保雄大さん ポスター(中学校) 優秀賞 政芳快平さん 「迫り来る恐怖」 や ま だ さ と し こ う さ 入選 き ひ な の さ さ き し お り く ぼ ゆ う だ い 絵画・版画(小学校) 最優秀賞 中谷翔大さん 「山はぼくが守る」 ポスター(中学校) 優秀賞 久保田央之さん 「自然が嘆く土砂災害」 絵画・版画(小学校) 優秀賞 林陸斗さん 「どうろをなおすおしごと」 ポスター(小学校) 優秀賞 田村綾理さん 「守ろう森林を」 3 ポスター(小学校) 優秀賞 山田智志さん 「ごう雨のあと 土砂災害に気をつけよう」 土砂災害防止講演会を開催しました! 平成 21 年 6 月 20 日、青森市において、青森県主催・青森県治水砂防協会共催の「土砂災害防止講演 会」を開催しました。国や県、市町村、砂防ボランティア、青森県建設業協会などから参加があり、そ の数は 200 名以上となりました。 講演会では、弘前大学教授の檜垣大助氏から「平成 20 年岩手・宮城内陸地震を中心とした内陸直下 型地震での斜面災害の特徴」と題して、最新の土砂災害に関する情報を紹介していただきました。また、 財団法人砂防フロンティア整備推進機構研究第一部長の三木洋一氏から「土砂災害防止法について」 と題して、同法のポイントや留意点について解説していただきました。 講演する檜垣教授 講演を聴く参加者の方々 災害時要援護者施設に危険箇所を再周知しました! 平成 21 年は、いたましい土砂災害が数多く発生しました。中には、早期の避難さえ果たされていれば、 人命を失わずにすんだ可能性が高いケースもあったと言われています。 青森県では、全国のこのような実情を踏まえ、県内の土砂災害危険箇所に位置する災害時要援護者施 設の現状を再度確認しました。また、市町村の防災部局と連携しながら全施設を訪問し、被災の危険性 をあらためて周知するとともに、インターネットや携帯電話を利用した情報収集の方法について説明し ました。 施設での説明の様子 4 土砂災害防災訓練を実施しました! 近年、全国各地で土砂災害が発生し、多くの尊い人命が失われています。特に、避難の遅れや災害時 要援護者への対応が大きな課題となっています。このため 6 月から 9 月にかけて、青森県及び青森市・ 弘前市・大間町・東北町の 2 市 2 町を実施主体として、土砂災害に対する避難訓練を実施しました。 住民や市町村職員など、あわせて 400 名以上が参加し、避難勧告の発令や避難所の開設、災害時要援 護者の避難等の訓練が行われました。また、訓練後には各避難所で土砂災害の講習会を実施し、住民の みなさんに土砂災害について学んでいただきました。 防災無線による避難の呼びかけ 訓練に臨む様子 児童や災害時要援護者の避難訓練 避難所での土砂災害講習会 古川健治六ヶ所村長が 全国治水砂防協会東北地区砂防功労者に選出されました! 古川健治六ヶ所村長が、平成 21 年 7 月 23 日に宮城県蔵王町で開催された「全国治水砂防協会東北地 区協議会 第 58 回通常総会」において、全国治水砂防協会東北地区砂防功労者に選出されました。 古川村長は、平成 14 年に六ヶ所村長に就任以来、青森県の治水砂防事業の推進に積極的に協力され、 また平成 17 年からは青森県治水砂防協会の評議員(監事)に就任し、同協会の活動・運営に大きく貢献 されてきました。これらの功績が認められての受賞となりました。 5 砂防ボランティアによる清掃活動とイワナ産卵床の整備 青森県砂防ボランティア協会(佐藤祥博代表幹事)は、砂防ボランティア基金の助成によりイワナの 産卵床整備事業を実施し、魚類の生態保護活動を行って います。 平成 21 年 9 月 5 日、「あおもりの川を愛する会」主 つたがわ 催の蔦川(十和田市)清掃活動に参加し、併せて産卵床 整備用の砂利選別を実施しました。これを用いて、同じ く蔦川において 10 月 7 日に、十和田市立奥入瀬小学校 の児童と一緒に産卵床を造成しました。 また、10 月 12 日から 14 日にかけて、外ヶ浜町地域 活性化有志会(田中文治会長)との協働により、外ヶ浜 町滝ノ沢川えん堤下流においてイワナの産卵床づくり 滝ノ沢での産卵床の整備作業 を実施しました。 完成した産卵床 滝ノ沢の昨年の整備箇所で見られた産卵の様子 東北ブロック市町村職員土砂災害対策研修会を開催しました! 平成 21 年 11 月 6 日、青森市において、全国治水砂防協会および青森県治水砂防協会が主催する「東 北ブロック市町村職員土砂災害対策研修会」が開催され ました。東北各県 38 市町村から砂防・防災担当の方々 が参加し、その数は 130 名にのぼりました。 研修会では、国土交通省砂防部砂防計画課火山・土石 流対策官の佐藤一幸氏が「国土づくりと砂防」、弘前大 学教授の檜垣大助氏が「地域防災と発展・住民参加の視 点での防災対策」、青森市都市整備部公園河川課河川チ ームリーダーの鈴木留明氏が「土砂災害対策の取り組み 状況」と題して講演し、土砂災害対策の重要性や行政上 の位置づけなどについて、分かりやすく説明していただ きました。 研修会の様子 6 第 14 回雪崩防災教室を実施しました! 平成 21 年 12 月 16 日、三戸町立杉沢小中学校において、青森県主催の「第 14 回雪崩防災教室」を実 施しました。これは、青森県が本格的な降雪期を前に毎年開催しており、子供のころから防災意識を身 につけてもらうとともに、先生方や家庭への波及的な啓発を図る目的があります。 講師は三八地域県民局の苫米地副課長が務め、雪崩防災に関するビデオを上映し、雪崩発生のメカニ ズムや杉沢地区にある危険箇所などを説明しました。折しも前日から降り続いた雪により、学校脇の斜 面にも雪が積もっていて、その様子を見ながらの教室となりました。 説明を受けた生徒たちは、身近に潜む雪崩の恐ろしさに驚いた様子でしたが、「事前の確認や早期の 避難が重要」と説く講師に一つ一つ返事をしながら、真剣な表情で配布された資料に目を通していまし た。 資料に見入る子供たち 雪崩の迫力を見るのは初めて 青森の砂防関係事業を紹介します! さ さ な い が わ 砂防事業 笹内川(深浦町) 平成 14 年 4 月、笹内川支川三ツ目ノ沢において、 面積約 8ha にも及ぶ大規模な山腹崩壊が発生し、大量 の巨石が堆積しました。これらが豪雨等によって土石 流と化す恐れがあるため、平成 15 年度から事業に着 手し、平成 23 年度完成を目指して事業の進捗を図っ ています。 現場周辺には、絶滅危惧種のイヌワシ・クマタカ・ クマゲラなどの野鳥が生息しています。専門家に意見 を聴取した結果、野鳥の繁殖や生育に配慮するため、 施工期間を 8 月から 11 月までの 4 ヶ月間に限定する こととしました。このため、毎年非常に厳しいスケジ ュールの中で事業を進めています。 7 山腹崩壊で川に溜まった大量の巨石 透過型の鋼製セルダム セルダムは短期間での施工が可能 つ た が わ 地すべり対策事業 蔦川区域(十和田市) 蔦川区域は、十和田湖周辺の大規模な地すべりブロックの末端部に位置しており、最近では平成 18 年 に大きな変動が発生しています。その際に砂防施設等が破損するなどの被害が生じ、災害関連緊急地す べり対策事業を経て、現在も災害フォロー事業を実施しています。 現場は十和田八幡平国立公園の特別区域内にあり、貴重な動植物や美麗な景観が広がっているため、 それらに留意しながら計画・施工を進める必要があります。生態系への影響を極力抑えるために、地表 の池を残したまま地下水のみを排除し、また貴重な植物の移植や現地排出土の法覆工利用をしながら、 安全率の確保に努めています。 専門家を招いた環境技術検討会議 景観に馴染むよう配慮した集水井 蔦川下流で見られるシノリガモ 現地発生土を用いた法面工 8 急傾斜地対策事業 平岡 1 号区域(青森市) 平岡 1 号地区では、平成 17 年 4 月の融雪により土砂災害が発生しました。付近の住民に避難勧告が出 され、斜面の下部を流れている二股川の一部が埋塞する被害が生じました。現場では現場打吹付法枠工 (フリーフレーム工)を実施しており、平成 23 年までに完成する予定となっています。また、斜面の自 然が回復するように、法枠の中詰めは植生工としています。 上空から見る 3 個所の崩壊 土砂災害を掲載した当時の新聞 平岡 1 号地区の現在状況 砂防ニューフェイス 河川砂防課 砂防グループ 早川 寛 技師 北東北 3 県(青森・秋田・岩手)の人事交流で、秋田県から北上して きた早川と申します。青森では地すべりと雪崩を担当しておりますが、 以前の職場でも砂防事業を担当していたため、戸惑いも少なく職務に臨 めています。 両県のいい部分を互いに紹介していくことで、業務効率の改善や地域 の土砂災害リスク低減に貢献していきたいと思います。 9 土砂災害警戒情報について 土砂災害警戒情報は、大雨警報が出た後にも雨が降り続いて、土砂災 害が発生するおそれが高まったときに出される防災情報です。市町村長 が出す避難勧告や住民の方々の自主避難の参考として発表されます。 青森県では、平成 19 年度から導入しています。テレビのニュース速 報等でも流れますが、県のホームページで詳しい内容を調べることがで きますので、ぜひご利用ください。 http://www.dosya-keikai.pref.aomori.jp/ 土砂災害警戒情報メール通知サービス 大雨警報や土砂災害警戒情報が発表された時にメールで通知するシステムを運 用しています。パソコン又は携帯電話から下記アドレスや右の QR コードの登録 フォームへアクセスし、メールアドレスを登録することでご利用いただけます。 http://www.pref.aomori.lg.jp/life/bosai/email-de-hinanjunbi.html 土砂災害 110 番 017-734-9670 西北地域県民局 地域整備部 0173-35-2105 東青地域県民局 地域整備部 017-728-0200 上北地域県民局 地域整備部 0176-23-4311 中南地域県民局 地域整備部 0172-34-1283 下北地域県民局 地域整備部 0175-22-1231 三八地域県民局 地域整備部 0178-27-5151 鯵ヶ沢道路河川事業所 青森県河川砂防課 0173-72-3135 あなたがお住まいの市町村 編集・発行 青森県治水砂防協会 〒030-8570 青森市長島 1-1-1 青森県県土整備部河川砂防課内 TEL: 017-734-9670 FAX: 017-734-8191 河川砂防課ホームページ: http://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/kendo/kasensabo/ e-mail:[email protected] 10
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