経営レポート 2013 - 大日本スクリーン製造

コーポレート・ガバナンス
すべてのステークホルダーとの信頼関係を構築するために
大日本スクリーングループでは、株主さまをはじめ、すべてのステークホルダーとの信頼関係を構築するために
継続的にコーポレート・ガバナンス体制の強化に努めています。
2013年3月期には、
「CSR推進グループ」
を新設し、リスクマネジメントの体制を強化しました。
コーポレート・ガバナンス体制
選定にあたっては、職歴や専門性を勘案して取締役会におい
取締役会による業務執行の監督
て候補者を選び、株主総会で選任されます。報酬については、
当社では、取締役会が重要事項の決定・承認と業務執行
業績連動型報酬制度を採用しています。外部専門家による
状況の監督にあたっています。経営環境の変化に迅速に対応
ベンチマークを勘案して代表取締役が協議した結果を報酬諮
できるよう、取締役の任期は1年とし、また経営に対する監視
問委員会に答申。承認された内容を取締役会で決定します。
機能を確保するため、取締役9名のうち3名を社外取締役と
なお、取締役が利益相反取引を行う場合は、取締役会の
しています。
承認を受けることとしています。
迅速な意思決定による経営の効率化と業務執行機能の
強化を図るため、1999年4月から執行役員制を採用。さらに
監査役会による業務執行の適法性の確保
2002年4月からは社内カンパニー制を採用し、経営執行の
当社の監査役会は、2名の社外監査役を含む4名の監査役
最高審議機関として、取締役
(常勤)
、執行役員、カンパニー
から構成されています。監査役は、取締役や執行役員などへ
社長、技術開発やビジネスサービスを担うセンター長から
のヒアリングをはじめ、経営に関わる重要な会議への出席、
構成される経営会議を設置し、原則として月2回開催してい
各組織とグループ会社の監査を実施しています。
ます。さらに、この経営会議のメンバーに社外取締役、グループ
また、
取締役や執行役員から経営、
財務、
コンプライアンス、
会社社長などを加えた連結経営会議を四半期ごとに開催
リスク管理の状況などについて報告を受け、さらに内部監査
しています。
と内部統制評価を担当するグループ監査室および会計監査
なお、取締役の選任やその報酬の決定に当たり、公正性と
人からの報告を基に、取締役の業務執行の適法性が確保
透明性を確保するための仕組みも整えています。取締役の
されているかを確認しています。
▼ コーポレート・ガバナンス体制図
株主総会
取締役会
代表取締役 取締役会長
(C EO)
代表取締役 取締役社長
(COO)
監査指示
経営会議
監査報告
報告
会計監査人
グループ監査室
内部監査
指示
内部統制推進
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監査役会
CSR推進グループ
センター
カンパニー
直轄・本部
グループ会社
グループ会社
グループ会社
Highlight
「CSR推進グループ」
を新設し、
リスクマネジメントの仕組みを強化しました。
「CSR推進グループ」
を新設しました。
グループ会社17社の社長を
「リスク責任者」
に任命
当社グループは、ステークホルダーとの信頼関係
し、当社グループ全体でリスクマネジメントの運用に
を構築し、企業価値を向上させることを目指してCSR
向けた取り組み体制を確立しました。
経営を推進しています。
今後は、CSR推進グループが、これらのリスク責任
2012年12月には、電子業界のサプライチェーンに
者をサポートしてリスクマネジメントを推進すると
お けるCSRの 国 際 的 な 基 準となってい るEICC
ともに、リスク対応策の横展開などを進めることで、
(Electronic Industry Citizenship Coalition)
行動規
一層効果的なリスクマネジメント活動をグローバル
範や、社会的責任
(SR)
の国際規格であるISO26000
に展開していきます。
などを踏まえたCSR経営を当社グループ全体で推進
各部門・各グループ会社では、
人権、
コンプライアン
するために、新たに
「CSR推進グループ」
を発足させ
ス、労務、環境・安全、財務、安全保障貿易管理、情報
ました。同グループは、
「コンプライアンス」
「リスクマ
セキュリティ、品質といったカテゴリーごとのリスク
ネジメント」
「内部統制整備」
「事業継続マネジメント
の洗い出し、評価、対応策の検討、実行というリスク
(BCM)
と 環 境(エ ネ ル ギ ー を 含 む)・健 康・安 全
マネジメントのPDCAを回していきます。また、CSR
(EHS)
マネジメント」
を統轄する
「CSR推進室」
と、
推進グループでは、これらの評価結果や対応策を
「安全保障貿易管理」の強化を担う
「安全保障貿易
集約し、重要性を判断した上で経営会議に報告する
管理室」
で構成されています。
など、当社グループ全体のリスクマネジメントを推進
従来、各部門で個別に取り組んできたCSR関連課
していきます。
題について、これまで以上に効率的かつ一体感を
当社グループでは、このような実効性のあるリスク
持って取り組んでいくために、CSR推進グループに
マネジメントの仕組みを運用することで、経営に影響
その企画推進機能を集約しました。各部門と連携し
を及ぼす可能性があるリスクを徹底的に低減し、
ながら、海外グループ会社を含めた当社グループ
経営計画の達成をより確実にして、企業価値の向上
全体のCSR経営を強力に推進していきます。
を目指します。
リスクマネジメントの仕組みを強化しました。
当社グループでは、経営に影響を及ぼす可能性が
あるリスクを軽減することを目的として、2011年4月
に
「大日本スクリーングループリスクマネジメント
CSR推進グループ長
要綱」
を定めました。また、この要綱に基づいて当社
北村 幸博
および各グループ会社がそれぞれリスクマネジメント
を実施するために、2012年3月期に
「リスクマネジ
メント運用規定」
も制定しました。さらに社長をリス
クマネジメント最高責任者に任命するとともに、各
部門の担当役員と、国内グループ会社20社、海外
18
コーポレート・ガバナンス
内部統制
また、2013年3月期には、役員・従業員による不正行為の
企業としての社会的責任を全うするために
防止を目指した内部監査チームを新たに発足させました。
当社は、
「未来共有」
「人間形成」
「技術追究」
の企業理念の
通報窓口については、国内グループの全役員・全従業員を
もと、株主、お客さま、取引先、投資家、従業員、地域社会な
対象とした
「企業倫理ヘルプライン」
を設置しており、法務
どステークホルダーとさらなる信頼関係を築き、企業として
グループがコンプライアンス教育において周知徹底に努めて
の社会的責任を全うします。また、国内外の法令と社会規範
います。また、欧州では、現地のグループ会社の全従業員が
を順守し、より高い倫理観をもって事業活動を進めます。
通報可能な窓口を設置し、米国ではグループ会社2社で窓口
この基本的な考え方に基づき、業務の適正を確保するた
を設置済みです。現在、米国の他のグループ会社と中国の
めの体制を整備しており、その構築・運用状況をグループ
グループ会社でも設置準備を進めています。
監査室が評価しています。なお、財務報告に係る内部統制に
また、教育については、国内外の役員・全従業員を対象と
関しては、
「大日本スクリーングループ財務報告に係る内部
してコンプライアンス意識の向上を図る教育を実施していま
統制整備要綱」
を定め、財務報告の信頼性を確保するシステム
す。2013年3月期は、海外グループ会社で顧客情報の管理
を構築しています。
に関する講習会を開催しました。また、米国ではコンプライ
アンス全般の講習会も開催しました。
コンプライアンス
安全保障貿易管理とAEO
(認定事業者)
としての管理を徹底
海外を含むグループ全体でコンプライアンスを推進
製品や部品の輸出に関わる法律の順守を徹底する
「安全保
当社グループでは全役員・全従業員が順守し、実践すべき
障貿易管理」
は、CSR推進の重点課題の一つとして、CSR推進
普遍的な規範を定めた
「倫理憲章」
と、日常業務に照らして
グループ安全保障貿易管理室が中心になって取り組んでいま
具現化した
「行動基準」
および
「実施要領」
を含む
「大日本
す。外国為替及び外国貿易法
(外為法)
をはじめとする輸出関
スクリーングループ倫理要綱」
に基づいてコンプライアンス
連法規の最新情報を入手し、輸出などの業務に従事する役員・
を推進しています。この倫理要綱の内容を、周知徹底し、
従業員に対して周知するとともに、社内規定で定めた該非判定
日常業務に生かしてもらうために、
「倫理要綱 早わかりハンド
や取引審査などの輸出管理プロセスを推進・支援しています。
ブック」
を作成し、国内外グループの全役員・全従業員に配布
また、当社はコンプライアンスに優れた輸出者として2011
しています。
年5月にAEO
(認定事業者)
制度に基づく
「特定輸出者」
として
コンプライアンスの推進体制については、従来、コンプライ
大阪税関の認証を取得しています。2013年3月期は、安全保
アンス委員会を軸とした体制としていましたが、2012年12
障貿易管理室と理財グループ輸出入業務サポート部の合同
月からは、新たに発足したCSR推進グループを軸とした体制
監査や一般教育など、AEOの維持継続活動を実施しました。
とし、コンプライアンスをCSRの一つとして推進しています。
なお、海外グループ会社では、各社で任命されたコンプライ
反競争的な行動・汚職の防止
アンスオフィサーが、現地法に詳しい弁護士とともにコンプ
当社グループでは、独占禁止法など競争法の違反対象と
ライアンスの状況を把握し、課題を明確にして、その改善策
なる談合や私的独占といった反競争的な行動の発生を未然
に取り組んでいます。
に防止するため、倫理要綱において公正な取引の実施を
法令や企業倫理の順守状況については、グループ監査室
求め、競争法に関する教育を実施し、役員・従業員に周知する
による内部監査によって検証しており、2013年3月期は海外
ようにしています。また、社外取締役による監視機能を強化
グループ会社11社を含む27組織で内部監査を実施しました。
し、反競争的な行動や汚職の防止を図っています。
前期の指摘事項に関しても、毎年フォロー監査を実施し、是正
2013年3月期、反競争的な行動や反トラスト、および独占
状況を確認しています。
的慣行に関する違反は発生していません。
SRIインデックスへの組み入れ状況
SRI
(社会的責任投資)
インデックスへの組み入れは、財務面だけでなく、CSRの面でも評価を受けている
ことの証であるといわれています。当社は、FTSE社
(Financial Times社とロンドン証券取引所の合弁会
社)
がSRIインデックス
「FTSE4Good」
を2004年にスタートさせて以来、これに組み入れられています。
19
WEB
CSRマネジメント/ISO認証取得状況
事業継続マネジメント
(BCM)
なお、国内グループの統合EHSマネジメントシステムとし
主要7事業所の初動対応計画
(IMP)
を策定
て、ISO14001、OHSAS18001とISO50001の第三者認証
当社では、自然災害などの緊急事態における損害を最小
を取得しています。
化し、事業を継続・早期復旧させるためのBCMをCSRの
重点課題と位置づけ、推進しています。2012年5月、BCM
▼ グリーンバリュー 21・フェーズⅡ 長期コミットメント
の推進・管理・実施体制などを定めた
「事業継続管理規定」
を
Green Products &
Technology
制定し、これに基づいてBCM体制の強化に努めています。
環境負荷の低減に貢献する技術・製品の開発展開
大規模地震や新型インフルエンザの世界的流行など一定レ
お客さま先の当社製品環境負荷を
2016年3月期末までに半減
(2010年3月期比)
● 2016年3月期末までに製品含有の
使用禁止物質を全廃
(代替化)
●
ベル以上の緊急事態が発生した場合は、直ちに代表取締役
社長を本部長とする本社災害対策本部を設置することとし
ています。
2013年3月期には、主要7事業所のIMP、すべての事業
カンパニー、技術開発センターおよび海外グループ会社2社
における事業継続計画
(BCP)
の策定を完了しています。
職場の健康と
安全の推進
休業4日以上の
労働災害を撲滅
●
Green Factory &
Office
N
Safety & Health
W
E
事業所の消費エネルギー
を2016年3月期末までに
6%削減
(2010年3月期比、
原単位)
●
S
2014年3月期には、国内グループの役員・従業員を対象と
した
「安否確認サポートシステム」
を導入し、震度5強以上の
地震発生時に、迅速な安否確認と初動対応がとれる体制を
CSR Management
構築します。また2014年3月期には、BCM体制をより強化
するため、EHSマネジメントシステムの中にBCMを組み込ん
工場とオフィスの
環境保全と省エネルギー
環境安全体制の強化
グローバルEHS監査体制を構築
● EHSマネジメントへBCM(事業継続)を組み込む
●
で運用しています。
▼ 環境、安全・健康、エネルギー方針
EHSマネジメント
グリーンバリュー 21・フェーズⅡ
当社グループは、
「環境保全」
「労働安全」
「健康管理」
の
3つをテーマとする中期戦略
「グリーンバリュー
(GV)
21」
を
2009年に策定しました。2011年4月からは、ISO14001に
準拠した環境マネジメントシステム、ISO50001に準拠した
エネルギーマネジメントシステム、OHSAS18001に準拠し
た 労 働 安 全 衛 生マネジメントシステムを 統 合し、環 境
(Environment)
・健康
(Health)
・安全
(Safety)
の頭文字を
とった統合EHSマネジメントシステムとして運用しています。
このマネジメントシステムに基づいて、気候変動、国際的な
環境規制の強化、環境負荷の低い製品に対するニーズの
高まり、製品の大型化による作業安全リスクの増大、就業
形態の多様化による従業員の健康管理の複雑化といった、
さまざまなリスクと機会を包括的にマネジメントしています。
2012年3月期には、中期3カ年経営計画
「Nextstage70 」
にあわせて
「GV21・フェーズⅡ」
(∼2014年3月期)
を策定。
当社グループ全体で実現していく
「環境、安全・健康、エネル
ギー方針」
を制定し、長期コミットメントとして4つの重点
施策を設定し、2016年3月期までの長期目標と、2014年3
①事業を通じて新しい環境社会へ貢献します。
スクリーングループは、製品・活動・サービスを通じて、
次の目的達成に努めます。
a. 環境負荷の低減に貢献する技術・製品の開発展開
b. 職場の健康と安全の推進
c. 工場とオフィスの環境保全と省エネルギー
d. 環境安全体制の強化
②法規制を順守し、ステークホルダーの期待に応えます。
危険源を特定すると共に、環境とエネルギー側面を掌握し、法規制
およびステークホルダーとの合意事項を順守します。
また、自主基準を定めて、負傷及び疾病、環境汚染を予防します。
③EHSマネジメントシステムを構築・維持し、定期的に見直します。
また、危機に備え、事業継続方針に従って、
事業継続マネジメントプロセスを運用します。
④具体的な目標を設定します。
事業特性や組織の役割に応じて目標を設定し、エネルギーを含む
EHSパフォーマンスを継続的に改善します。
また、設定した目標を達成するための情報、資源を利用できることを
確実にします。
⑤教育や広報を通じて、活動を全ての従業員へ周知します。
⑥この方針は社内外に公表します。
2013年4月1日
大日本スクリーン製造株式会社
取締役
EHS管理統括者
南島 新
月期までの中期目標を定めて取り組みを進めています
(P25-26
「CSR目標と実績」
参照)
。
20
コーポレート・ガバナンス
WEB
ISO認証取得状況/CSR調達
グローバルなEHS内部監査体制の構築
サプライチェーン・マネジメント
2013年3月期、国内においては、34拠点でEHS内部監査
EICC行動規範への対応を推進
を実施しました。軽微な不適合および観察事項がありました
当社では、電子業界のサプライチェーンにおけるCSRの
が、重大な不適合はありませんでした。また、EHS体制のグ
基準とされるEICC行動規範の要求事項への対応を進めてお
ローバル展開を目指し、海外グループ会社でもEHS内部監
※の問題などへの対応
り、紛争鉱物
(コンフリクト・ミネラル)
査を展開すべく、準備を進めています。
に着手しています。
2013年3月期には、環境と労働安全衛生のコンプライアンス
従来は、調達基本方針に基づいて、公正な取引の実践に努
面に特化したグローバル監査基準とチェックリストを作成
めてきました。また、購入先さまとともにCSRの取り組みを
し、海外グループ会社1社でグローバル監査テストを実施し
推進するため、2012年4月にCSR調達基準を制定し、CSR
ました。
調達を推進。2013年3月期には、CSR調達基準の順守状況
調査を219社の購入先さまに対して実施し、評価の低かった
EHS教育体制
購入先さまには改善を要請しました。
当社グループ全体で統合EHSマネジメントを進めるなか
なお、2013年5月にはCSR調達をさらに強化するために、
で、教育についても統合的なEHS教育訓練体系を構築して
従来の
「購買基本方針」
「CSR調達基準」
を整理し、紛争鉱物
います。一般社員や職長、管理者などを対象にした
「基礎コー
(コンフリクト・ミネラル)
に関する方針も加えた
「SCREENサ
ス」
や、EHS管理責任者などを対象にした
「EHS運営コース」
プライヤー行動規範」
を新たに制定しました。
のほか、職種別・組織別のコースも設けています。
※ 紛争鉱物(コンフリクト・ミネラル)
とは、中央アフリカの政情不安定地帯で産出
される鉱物(スズ、タンタル、タングステン、金)。これら鉱物の採掘・販売は、コン
ゴ民主共和国およびその周辺地域において武装勢力グループの資金源となって
いるため、国際的に問題になっている。
2013年3月期には、
「EHS運 営コース」
においてリスク
アセスメントの実施方法や、関連規定を習得する
「リスクア
セッサーコース」
を開講し、主要6事業所から112名の参加
がありました。また、内部EHS監査員の教育を東京地区で実
施し、新たに5名を認定し、監査員は合計310名となりました。
情報セキュリティ
さらに、EHS関連法規制に関する教材を整備し、教育を継
当社グループ全体でセキュリティレベルの標準化を推進
続的に実施しています。
当社では、当社が保有する機密情報の管理については
「営業秘密管理規定」
を、また、当社が管理する情報システム
います。グループ会社でも、同等の内容の規定をそれぞれ
ISO9001に基づくお客さま満足度向上への取り組み
定めています。
当社グループでは、お客さま満足度の向上や高い信頼の
営業秘密の管理については、
「営業秘密 早わかりハンド
獲得を最重要課題として取り組んでおり、その一環として
ブック」
を英文・中文版でも作成し、海外グループ会社にも
品質マネジメントシステムの国際規格
(ISO9001)
の認証を
配布しています。
取得しています。
従業員に対する教育にも注力しており、2013年3月期は、
今後もISO9001に基づく品質マネジメント体制を構築す
営業秘密管理に関して当社および国内外グループ会社の
るとともに、各カンパニーで定めた品質方針に基づき、製品・
従業員に対して講習会とe-ラーニングを実施しました。
サービスのお客さま満足度向上に取り組んでいきます。
また、情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格
▼ 品質方針(要旨)
ISO/IEC27001の認証を、グループ会社の
(株)
イニタウト
ジャパン、
(株)
エムティサービス東日本および
(株)
エムティ
半導体機器カンパニー
サービス西日本において取得しています。
わたしたちは、お客さまのニーズに応える製品、サービスを提供し、お客
さまの事業に貢献できる品質を追求します
さらに、2013年3月期には、当社グループ全体のセキュリ
FPD機器カンパニー
ティレベルを平準化し、情報漏洩などのセキュリティ事故の
わたしたちは、顧客要求を明確にし、継続的改善によりお客さまに満足
していただける製品を提供します
未然防止や被害拡大防止の早期対応を可能にするため、
ネッ
メディアアンドプレシジョンテクノロジーカンパニー
わたしたちは、お客さまに満足していただける製品とソリューションを提
供します
21
については
「情報セキュリティ管理規定」
を定めて管理して
品質マネジメント
トワーク上の情報を一元管理できるシステムの導入を進めま
した。今後、グループ会社へも導入を進めていきます。
情報開示
さまからのご意見も頂戴しています。さらに、IRのウェブサ
適時・正確で分かりやすい情報開示を基本として
イトには、IRに関する資料、ニュース、スケジュールのほか、
当社では、株主・投資家の皆さまに経営ビジョン・事業の
よくあるご質問への回答も掲載しています。
状況・財務内容などを、適時・正確に分かりやすくお伝えする
ことと、皆さまの声を経営に反映させることにより企業価値
開かれた株主総会を目指して
を持続的に向上させることをIRの基本方針としています。
「開かれた株主総会」
を目指し、集中日を避けて開催してい
2013年3月期は、直接対話型のIR活動の充実を図り、個
ます。また、2007年からはインターネットを利用して議決権
人投資家や証券会社の個人投資家担当者を対象とした説明
を行使できる仕組みも運用しています。事業報告などの説明
会を、前期の6回から10回に拡大して実施しました。また4
に関しては、図表を中心とした分かりやすい資料作成を念頭
年に1回、ドイツで開催される
「drupa
(国際印刷・メディア産
に、会場内の大型モニターに映し出すことにしています。
業展)
」
の会期に合わせ、証券アナリストや国内機関投資家を
また、株主総会終了後には、株主の皆さまに当社をよりよ
対象に、ベルギーの半導体研究機関
(IMEC)
も合わせて
くご理解いただくためのコミュニケーションの場として、会
訪問するdrupaツアーを実施し、グローバルな印刷機器市
長、社長をはじめとする役員との懇談会を開催しています。
場での当社のポジションや当社製品およびIMECと当社との
協力関係への理解を深めていただきました。また、国内機関
投資家向けには、従来同様に、決算説明会やグループミー
地域社会への配慮
ティングを実施。海外でのIR活動については、北米、欧州に
事業活動による地域社会への影響を管理
加え、初めてカナダでも実施しました。
当社グループでは、各部門およびグループ会社を対象とす
また、継続して経営レポートやインベスターズガイド、株主
る内部統制評価において、事業活動が地域社会に及ぼす環
通信などを発行し、株主・投資家の皆さまへの情報開示に努
境的・社会的影響を評価しています。
めています。株主通信
「SCREEN NOW」
は年4回発行し、経
また、環境への影響として、排水などに伴う有害物質の
営トップからのメッセージや四半期業績、技術や事業の近況
漏出などを防止するために、EHSマネジメントシステムの下、
をお伝えするとともに、アンケートはがきを同封し、株主の皆
従業員の教育、設備対策などを実施し、適切な管理に努めて
▼ 2013年3月期 対話型IR活動実績
います。
2013年3月期に、地域の環境や社会に影響を与える事象
● 決算説明会 年4回
は発生していません。また、事業所の移動や事業内容の変更
● 海外IR活動 年5回
などによる経済的影響も発生していません。
● 機関投資家向けイベント、
国内カンファレンス 年9回
● 機関投資家向け工場見学 年5回
● 個人投資家向け会社説明会 年10回
● 機関投資家、
アナリストからの取材対応 のべ約450回
次世代育成などの社会貢献活動を継続的に実施
当社グループは、イノベーションによって産業発展に貢献
し、収益を社会に還元するという考え方に基づいて、地域と
の信頼関係を構築しながら、従業員一人一人が参加できる
社会貢献活動に取り組んでいます。各事業所では、小学生か
ら大学生までを対象とした事業所見学会などの次世代育成
支援活動や、事業所周辺の環境美化活動など、毎年、さまざ
まな活動を継続的に実施しています。
2011年3月期から継続して協力している
「京都モノづくり
の殿堂・工房学習」
も、こうした活動の一つです。2013年3月
期は京都市立の7つの小学校から計297名を受け入れ、
「印
刷の技術が世界を変える」
と題した授業を開催しました。授
業では、印刷技術の歴史などを分かりやすく説明するととも
に、写真を4色に分解したパズルを教材に用いて印刷の仕組
個人投資家向け会社説明会
みを学んでもらいました。
22
コーポレート・ガバナンス
また、当期は東京の門前仲町にある当社ショールーム
「ホワイトカンバス MON-NAKA」
に小学生63名を受け入
公共政策/行政機関・政治団体との関係
業界の成長や地域の産業発展に向けて
れ、ショールーム内を見学してもらうとともに、カレンダーや
当社は、
(一社)
「日本半導体製造装置協会
(SEAJ)
」
をはじ
ポスターを印刷する仕組みを学んでもらいました。
めとして、日本の半導体製造装置業界やFPD製造装置業界、
▼ 2013年3月期の主な社会貢献活動
次世代育成支援 ・
「京都モノづくりの殿堂・工房学習」
授業への協力
・龍谷大学政策学部
「企業のCSR実践論」
での講義
・小学生から大学生を対象とした職場見学
(洛西事業所、
久御山事業所、彦根地区事業所、門前仲町事業所)
・地元のお祭りに協力
(彦根地区事業所、久御山事業所)
地域社会との
「親子ペットボトルロケット大会」
に協力
(多賀事業所)
交流、文化継承 ・
国際交流
社会福祉
文化・スポーツ
環境保全
・一食につき20円が開発途上国の子どもの給食のために
寄付される
「TABLE FOR TWO」
活動への参加
(本社・
彦根地区事業所の社員食堂)
・ペットボトルキャップ回収運動
(エコキャップ運動)
への
参加
(国内事業所)
・住居建築支援を行うNGOハビタット・フォー・ヒューマ
ニティーへ参加費が寄付される
「スタンフォード5キロ
ラン」
への参加
(米 国 のグル ープ 会 社・Silicon Light
Machines Corporation)
・障がい者就労支援として社会福祉法人によるお菓子販
売を実施
(彦根地区事業所の食堂)
・障がい者の乗馬リハビリのボランティア活動
(韓国の
グループ会社・Dainippon Screen (Korea) Co., Ltd.)
・低所得層の子どもたちの支援
(図書寄贈、パン・キムチ作
り、映画鑑賞など)
(韓国のグループ会社・Dainippon
Screen (Korea) Co., Ltd.)
印刷装置業界の成長に向けた政策提言などに取り組んでい
る各種団体に所属しています。また、当社会長が顧問を務め
る
(公財)
「京都産業21」
など、本社のある京都の企業や産業
の発展を図る各種団体にも所属しています。
なお、政党および政治家やその関連機関への献金や寄付
は実施していません。また、2013年3月期、政府から受けた
助成金などの財務的支援の総額は、191百万円でした。
人権の尊重
「倫理憲章」
に人権の尊重を明記し、
人権侵害のない職場環境づくりに努めています
当社グループの
「倫理憲章」
には、一人一人の基本的人権
を尊重するとともに、社内的地位、雇用形態、年齢、性別、
出身、祖先、国籍、人種、障害の有無、宗教、信条、既婚、未婚
・京都サンガF.C.フィールド内看板掲出
・地元少年サッカーチームへのグラウンドの貸し出し
(彦根地区事業所)
などを理由とした差別や不利な扱いを一切行わないことを
・彦根市高宮町の河川
(太田川)
清掃
(彦根地区事業所)
・淡海エコフォスターに毎月参加
(彦根地区事業所)
・事業所周辺美化活動
(本社ほか各事業所)
・アースアワーへの参加
(豪州のグループ会社・Dainippon
Screen (Australia) Pty. Ltd.)
また、職場におけるパワハラやセクハラなどのハラスメン
明記しています。
トなどを防止するため、2013年3月期は、国内グループの
全役員・全従業員
(派遣社員を含む)
を対象とする講習会を
実施し、対象者の90%以上が受講しました。また、ハラス
メントなどの人権侵害に関する問題や、事業活動における
不正・違法行為の通報窓口として、
「企業倫理ヘルプライン」
を設置しており、通報や相談を受け付けています
(p19
「コン
プライアンス」参照)。
「印刷の技術が世界を変える」
授業風景
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取締役
(2013年6月26日現在)
石田 明
橋本 正博
領内 修
垣内 永次
代表取締役 取締役会長
最高経営責任者(CEO)
代表取締役 取締役社長
最高執行責任者(COO)
専務取締役
最高財務責任者(CFO)
CSR推進/法務・知財/
グループ監査担当
取締役
広報・IR/
GPS/G10担当
南島 新
沖 勝登志
立石 義雄
村山 昇作
取締役
経営戦略本部長
ビジネスサービス
センター長
取締役
ビジネスサービスセンター
副センター長
取締役(社外)
(オムロン株式会社
名誉会長)
取締役(社外)
(iPSアカデミアジャパン
株式会社 代表取締役社長)
齋藤 茂
取締役(社外)
(株式会社トーセ
代表取締役社長兼CEO)
監査役
宮脇 達夫
野栗 和哉
常任監査役
監査役
森 幹生
堤 勉
監査役
(社外)
(株式会社しがぎん
ジェーシービー
代表取締役社長)
監査役(社外)
(京友商事株式会社
代表取締役社長)
※ 補欠監査役
(社外)
:豊部 克之(株式会社京都銀行 常務取締役)
執行役員
専務執行役員
須原 忠浩 半導体機器カンパニー 社長
常務執行役員
林 隼人
上席執行役員
灘原 壮一 最高技術責任者(CTO)、
FPD機器カンパニー 社長
技術開発センター長
廣江 敏朗 技術開発センター
副センター長
執 行 役 員
嶋治
山本
安藤
後藤
和田
鶴谷
克己
均
公人
正人
宏隆
佳憲
製造本部長
メディアアンドプレシジョンテクノロジーカンパニー 副社長
半導体機器カンパニー 副社長
半導体機器カンパニー 副社長
法務・知財センター長
メディアアンドプレシジョンテクノロジーカンパニー 副社長
青木 克彦 メディアアンドプレシジョン
テクノロジーカンパニー 社長
内田 博文 半導体機器カンパニー 副社長
近藤 洋一 最高財務責任者(CFO)補佐、
ビジネスサービスセンター
副センター長
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