施政方針 - 甲州市

平成23年甲州市議会3月定例会
施政方針
平成23年3月定例市議会の開会に当たり議員各位には、
提出いたしました議案のご審
議をいただくことに対しまして、心から感謝と敬意を表する次第であります。
提出案件の説明に先立ち私の所信の一端と市政の概要を申し述べ、議員各位並びに
市民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げたいと存じます。
さて、国内の景気につきましては、足踏み状態にあるなかで海外経済の改善や各
種の政策効果などを背景に景気が持ち直していくことが期待される一方で、海外景
気の下振れ懸念、デフレの影響や雇用情勢の悪化など依然として厳しい状況にあり
ます。
国では、このような厳しい経済・雇用状況を踏まえ、デフレ脱却と景気の自律的
回復に向けた道筋を確かなものとしていくため、経済危機対策の実施や平成23年
度予算においては、元気な日本を復活させるための施策に重点配分を行う仕組みとし
て、
「元気な日本復活特別枠」を設定し、編成されたところであります。
しかし、今国会に提出された予算関連法案の成立については「ねじれ国会」による
不透明な政局のなかで本市の当初予算や国民生活への影響などが非常に気になると
ころでありますが、今後の国の動向には、注視していきたいと考えております。
こうした中、平成23年度当初予算の編成につきましては、国の地方財政対策や経済情
勢の推移等に留意し財政運営のさらなる健全化を推進するため、これまで行ってき
た行財政改革の努力を決して緩めることなく、引き続き全庁一丸となって経費の削減
に取り組むなかで、限られた財源の重点的、効率的配分など、創意工夫をおこなう
中で「第一次甲州市総合計画」に基づく施策の着実な推進を図ることとし、予算編
成を行ったところであります。
まず、第二次行政改革大綱の策定についてであります。
現在、行政改革推進委員会で大綱の策定に向けて作業を進めており、今月中には答
申がなされ、行政改革推進本部において決定し、新年度から 4 年間の計画として、
多様化する市民ニーズに厳しい財政状況の中でも的確に対応するため、第二次の行政
改革を推進して参ります。
次に、景観計画についてであります。
現在、景観計画策定審議会で平成23年度の策定に向けて作業を進めており、2
月20日には景観シンポジウムも開催いたしたところであります。また、昨年8月
より、毎月「ふるさと景観フットパスプロジェクト」を開催し、市民の皆様と協働
による検討を行っております。
次に、サイン計画の策定についてであります。
本市においては、多種多様のサインが混在する状況であります。
こうした状況を改善し、本市を訪れる来訪者が市域を安全で円滑に移動でき、かつ本
市の誇る自然環境や歴史的・文化的景観に配慮した判りやすく統一感のある公共サイン
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の設置指針として、
「甲州市サイン計画」を策定して参ります。
次に、ホームページのリニューアルについてであります。
市の情報を市民に迅速かつ正確に提供するため、甲州市のホームページの情報量及
び内容を充実するとともに、利用者が見やすく検索し易い市民参加型のホームページを
目指すため、内部情報系システムの更新に併せホームページのリニューアルを行っ
て参ります。
次に、公共施設ストック及び経営マネジメントについてであります。
本市の公共施設を重要な経営資源として捉え、市民ニーズや人口動態等を踏まえ
た公共施設の建物状況、運営状況、利用状況やトータルコスト等を調査・分析した
上で、全市的・総合的な視点から効果的かつ効率的な管理運営を推進するための方
針を策定して参りたいと考えております。
次に、ふるさと納税寄付金についてであります。
甲州市を愛し、応援しようとする多くの皆様からいただいた平成22年度の寄付
金は、1千184万5千円となりました。
平成23年度は、この寄付金を活用して景観計画の策定や子どもたちの健全育成
のための事業など、寄付された皆様の意向に沿った事業を実施して参ります。
次に、協働のまちづくりについてであります
市民の皆さんとの協働によるまちづくりは、これからの市政運営において重要なテ
ーマであります。指針策定委員会の策定作業は、現在、最終段階に入っており、間も
なく指針原案が報告されることとなっております。
これを受けて市としての指針を決定し、市民の皆さんにお示ししていく予定であ
ります。
平成23年度は指針に基づき、引き続き市民の皆さんの参画をいただきながら、
推進計画を策定して協働のまちづくりを進めていく考えであります。
次に、男女共同参画社会の実現についてであります。
男女共同参画社会の実現に向けては、昨年策定された国の第3次男女共同参画基
本計画に添って推進活動を進めて参ります。
特に、国の重点項目にも取り上げられている、男性や子どもにとっての男女共同
参画の理解の促進について推進委員会を中心に、市民の皆さんとともに啓発活動を
進めて参りたいと考えております。
次に、国際交流についてであります。
国際交流の推進では、姉妹都市との交流事業を中心に国際的な視野を持った人材
の育成等、次代を見据えた人づくりを念頭に置き、進めて参る考えであります。
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平成23年度は、エイムズ市への市民訪問団の派遣や、エイムズ市からの中学生
の受入、ボーヌ市への中学生派遣事業を実施する予定であります。
次に、産業振興についてであります。
国内経済に海外需要を取り込んでいくことの重要性が増し、TPP:環太平洋戦
略的経済連携協定など貿易に関する海外との経済連携の議論も高まる中で、激化す
る国際競争や少子高齢化の進行等を踏まえて、市の産業をさらに発展させるため、
各種施策を推進して参ります。
次に、農業振興についてであります。
需要に対応する果樹産地を目指していくために必要な構造改革を推進するとともに、担い手
の確保、多様な消費者ニーズに的確に対応した生産・販売活動への必要な支援を行って参り
ます。
昨年、国・県が経済事情の変動等を理由に農地に関する基本方針等を見直したこ
とを受け、23年度には、市の農業振興地域整備計画の総合見直しを行い、適切な
農地管理と農業振興を推進して参ります。
次に、耕作放棄地対策についてであります。
昨年から取り組んでいる「神金耕作放棄地対策モデル事業」を継続実施するとともに、
地域の活性化を図るため、各種支援事業を活用して、事業の拡大を図って参ります。
さらに、農業の継承と維持発展の基本的条件である担い手農業者の確保・育成の
ため、新年度から新たに就農定着支援制度として、研修期間を3年とするアグリマ
スター制度を創設し、認定した就農定着支援農家のもとで、新規就農者の長期研修
を推進して参ります。
また、昨年、JAフルーツ山梨が主体となり実施した「完熟ももの試食・食べ歩
きキャンペーン」につきましては、県内外の多くの来場者に好評であり、更なる販
路拡大と消費宣伝活動を図るため、継続した事業支援を行って参ります。
次に、食に対する安全・安心についてであります。
食の安全・安心につきましては、消費者意識が一層高まる中で、ポジティブリスト
制度対策への支援を行い、安全・安心でおいしい果物のブランド化と環境保全型農
業への取り組みを推進して参ります。
次に、農作物を野生鳥獣から守り、安定的な農業生産を図るための有害鳥獣対策
につきましては、防護柵施設整備と駆除の両面から、地域の実情に即した施策を推進し
て参ります。設置した広域的防護柵の効果が最大限に生かされるよう、新年度から新
たに、有害鳥獣防護柵維持管理に対する地域管理組合への補助支援を行って参りま
す。
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次に、林業振興についてであります。
「甲州市森林整備計画」及び「林業施業計画」に基づき、森林整備地域活動支援事業、
及び松くい虫防除対策事業等を実施し、森林再生への整備を推進いたします。
また、企業の支援をいただき塩山上小田原地区の市有林を企業の森として、里山
整備を進めて参ります。
次に、ワイン振興についてであります。
今年度からスタートした「甲州市原産地呼称ワイン認証制度」に基づく、申請圃場の審査
が昨年秋に行われ、この審査圃場の原料ぶどうから、醸造されたワインの官能審査
を今年6月を目途に行い、甲州市初の認証ワインが誕生することとなり、今後のワ
イン産業の発展に大きな期待をいたすところであります。
さらに、継続事業として、ワイン原料用甲州種ぶどう栽培奨励事業、及びワイン醸
造用甲州種ぶどう苗木供給事業の推進を図るとともに、ワイン販路拡大のためのJA
PANブランドの育成事業を支援して参ります。
次に、商工業の振興についてであります。
経済は緩やかながら回復傾向を見せておりますが、市内産業の活性化をさらに図る
ため、商工会など関係機関との連携を深めながら、中小企業に対する支援を行って参り
ます。
まず、第一次総合計画の基本構想として、創意に満ちた活力ある産業のまちづく
りの一つとして掲げる商店街の活性化を図るため、新年度において、甲州市商業振興基本
計画を策定し、総合的・計画的な商業振興を進めて参ります。
併せて、空き家店舗対策事業として、新規に出店する事業者への支援を行い、商店街の活
性化を図るとともに、商工会が取り組む「住まいの相談室魅力創出事業」に対して支
援を行い、市内リフォーム建設事業の拡大を図り、産業振興を推進して参ります。
次に、都市計画とまちづくりであります。
これまで市民の「まちづくり」への気運の醸成が図られるように、まちづくりへの周知を目
的とするシンポジウムも実施しており、この3月13日に行う塩山駅北側地域を対象と
する「まちづくりシンポジウム」も、中心拠点とはどういうものかを地域だけでなく全市民
の目から再認識をしていただくためのものであります。
平成23年度からは都市計画に関わる「まちづくり」に本格的に取り組んで行く
事としており、地域や市民と行政の間を、より密接にし、様々な課題が容易にキャ
ッチボールができるような市民協働による「まちづくり」の形態にして参りたいと
考えております。
また、都市の形成につきましても、これから甲州市が目指していく将来の都市像を
早く築いて行けるよう、基本となる土地利用と都市構造の再考を図ることとしており
ます。
このため来年度は、現在策定中の中長期道路網計画に併せ、新たに都市構造の形
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成にも取り組むこととして、現行の用途指定地域や都市計画道路計画等の見直しに着手
し、これからのまちづくりに必要な都市の形成を図るため、市民の皆様のご理解や
ご協力をお願いするものであります。
次に、観光振興についてであります。
平成22年3月に策定した「甲州市観光振興計画」を指針として、
「人と地域資源
を活かしたフルシーズンの観光まちづくり」に向けた諸施策を展開しております。
まず、観光施設の整備に関しましては、
「甲州市近代産業遺産宮光園」が3月26日
にオープンの運びであり、市の新たな観光拠点施設として、関係団体や関連施設と
も連携する中で、ぶどうとワインに関する歴史と文化を広く内外に情報発信して参
りたいと考えております。
また、
「大菩薩の湯」や「天目山温泉」
、
「道の駅甲斐大和」
、
「日川渓谷緑の村」他
の公営施設や公衆トイレなど、建設から一定期間が経過した施設・設備に関しまし
ては、老朽化による不具合等が見受けられるため、リフレッシュ整備を進めており
ますが、引き続いて平成23年度も取り組んで参ります。
更に、登山道やウォーキングコースにつきましても、利用者の安全性と利便性の
向上に向けて、コースや標識類の点検と再整備を進めて参ります。
また、情報発信に関しましては、これまでの取り組みに加えて、首都圏 JR 駅へのポス
ター掲出や観光大使の委嘱、ホームページの統合・リニューアルなど、甲州市ブラン
ドの確立に向けた「観光シティプロモーション活動」に取り組んで参ります。
加えて、観光案内体制の充実、観光ガイドの養成講座、レンタサイクル実証実験
事業など「もてなし体制」の充実にも努めて参ります。
次に、観光・交流イベントについてであります。
大型イベントに関しましては、各実行委員会等で平成22年度の反省点や課題、
新たな方向性の検討をいただく中で、補助金の増額計上やぶどうまつりと健康ウォー
ク IN 甲州の連携開催などを行なうこととしました。
特に、観光振興計画の重点プロジェクトである、フルーツ&ワイン産業観光の推
進、
「武田家の聖地」のブランド化、「ある∼くこうしゅう」の関連イベントや、各
種体験型イベントの開催など、地域活性化と交流人口の増大に向けて、関係団体をはじ
め市民の皆様とも連携・協働して、積極的に取り組んで参りたいと考えております。
次に、市道下塩後 22 号線についてであります。
本路線は、昨年度より用地取得が完了した区間から、工事を進めているところで
ありますが、今年度は、塩川に架かる橋梁工事と塩川より東の県道交差点までの工
事を実施しております。
23年度は塩川右岸の未買収の用地取得を行い、平成 24 年度の完成を予定してお
ります。
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次に、塩山駅のエレベーター設置事業についてであります。今年度、JR東日本
がバリアフリー新法により、構内にエレベーターを設置し3月5日より利用できる
こととなりました。
甲州市におきましても、駅舎の南口と北口にエレベーターの設置の計画をしてお
りましたが、ここで北口エレベーターの設計が仕上がりましたので、早急に北口の
工事に着手をして、平成23年度には南口のエレベーターの完成を目指しておりま
す。
これにより、塩山駅構内外のバリアフリー化が図られ、駅構内や南北自由通路の
利用も安全に且つ安心してできると考えております。
次に、勝沼ぶどうの丘についてであります。
勝沼ぶどうの丘につきましては、開設以来35年が経過し、施設の老朽化が進み、
改修には多額の費用が予想されること、また近年のワインブームの中にあっても利
用客の減少が現れている状況を鑑み、今後の運営につき、民間の活力を視野に入れ
検討して参りたいと考えております。
次に、子どもたちの健全育成についてであります。
少子化社会が進む中、次代を担う子供たちの健全育成とともに、安心して産み育
てるための新規事業に積極的に取り組んで参ります。
まず、子供たちを健やかに育てる環境づくりを進めるため、公立保育所、私立保
育園の園庭芝生化促進事業を推進して参ります。園庭の緑化は、子どもの体力向上
や情緒安定またケガの防止、ヒートアイランド抑制など様々な効果があり、市内全ての
保育所・園の園庭が芝生化されるよう保護者や地域の皆様のご理解ご協力をお願い
して参りたいと考えております。
次に、子ども医療費の窓口無料化についてであります。
平成22年12月議会において議決をいただき、本年4月から小学校6年生まで
窓口無料になります。更に入院に限り中学校3年生まで医療費の助成を行います。
また、交通安全対策として市民生活課で貸与していましたチャイルドシートを、子
供の健やかな成長を支援し保護者の経済的負担の軽減を図ることを目的に「赤ちゃん
すくすく支援事業」として、ベビーベッド・ベビーシート・ベビーバスの貸与を子育て支
援事業として実施して参ります。
次に、ひとり親家庭についてであります。
ひとり親家庭に対しまして様々な施策に取り組んでおりますが、平成23年4月から新
たに「ひとり親家庭等小中学校入進学祝金」を支給し、ひとり親家庭の経済的負担
の軽減と児童の健全育成及び児童福祉の向上を図って参ります。
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次に、大藤診療所についてであります。
現在勤務しております岩崎医師が、一身上の都合により 3 月末をもって退職する
こととなりました。
今後の診療を継続するため、市内医療機関をはじめ、山梨厚生会のご協力をいた
だき、非常勤の医師により診療を継続できることとなりました。
一之瀬高橋地区の出張診療につきましても、牧丘病院長が診療を担っていただける
こととなり、無医地区となることを回避することができました。
次に、産科等の医療体制についてであります。
新年度には、健康増進課に医療対策室を設置し、診療所の医療体制の整備と産科
体制の整備に向けて市として取り組んで参ります。医師不足の中で、医師確保は大変
困難な課題ではありますが、山梨県・峡東3市、及び医師会との連携を図る中で幅広
く地域医療体制の整備に取り組んで参りたいと考えております。
次に、予防接種事業についてであります。
子宮頸がん予防ワクチン並びに、ヒブワクチン、小児用肺炎球菌予防ワクチンの
予防接種についてでありますが、これらの予防接種は子宮がんの予防や細菌性髄膜
炎の予防など子供達が重篤な病気にかかることを予防できるワクチンであります。
しかし、接種費用が高額なため、接種を差し控える保護者が多い状況でありました。
本年度 12 月に補正予算を計上し、2 月 1 日から近隣他市に先駆けて3種類のワクチン接
種費用の助成を開始いたしました。新年度は本事業の継続と同時に、感染症対策を
充実して参ります。
次に、特定健診の受診率向上等についてであります。
国保を始めとする各医療保険者に対して、40 歳以上の方の特定健診・保健指導が
義務付けられており、受診率65%の目標達成が課せられております。
本年度は、40 歳以上の国保加入者の特定健診の自己負担金無料化や、医療機関で
個別に健診がうけられる体制作りなど進めてまいりましたが、新年度は新たに国保加
入者の人間ドック費用の助成対象年齢を 74 歳まで拡大し、更に隔年のみの助成から
毎年助成を受けられる体制を整備し受診率向上を図って参ります。
また、妊娠を望み不妊治療を行うご夫婦に対しては、経済的負担の軽減を図り、
子どもを授かることができるよう、不妊治療に対する助成を拡充することとしてお
ります。従来の助成は 1 回、15 万円で年 1 回、通算 2 回までの助成であったものを、
1 回15 万、
年3 回まで通算6 回までに拡充し治療を受けるご夫婦を支援して参ります。
次に、障害者支援についてであります。
市では、平成18年度に“障害のある人と共に歩み、安心して暮らせるまち、甲州”
を基本理念とした甲州市障害者総合計画を策定し、障害者の福祉向上に努めており
ます。その中で、今年4月に NTT クラルティ株式会社が旧 NTT 塩山支店の建物を活
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用し、知的障害者によるリサイクル紙を原料とした手すき和紙の製造を行う、新た
な事業を立ち上げることとなりました。障害者の雇用拡大の推進、また社会参画の
機会ともなる事業所であると考えております。
「安心して暮らせるまち、甲州」が、
地域の皆様のご理解に支えられ、着実に進んでいることを実感しております。
また、発達障害を持つ学齢期の児童の支援のために、県下では初の試みとして平
成23年度に「甲州市発達障害児支援に係る人材育成事業」を実施することといた
しました。発達障害を持つ児童が安心安全に支援を受けられるよう、必要な環境を
整えるとともに、専門的な対応ができる人材を育成し誰にでもやさしいまちづくり
を一層進めて参りたいと考えております。
次に、教育問題についてであります。
小中学校学習指導要領の改正に向けて、施設設備や教材等の準備に取り組んできたと
ころでありますが、小学校においては、この4月から「従来のゆとり教育」が見直さ
れ新しい学習指導要領によって授業が始められます。より一層の「分かる授業」を
つくるため、先進地の学校を訪問して、教師の授業力の充実のための実践研究を進めてお
り、新年度からスタートできるよう、校長会を中心として精力的に取り組んでおります。
甲州市といたしましても、市内18校が一斉に進めている、特別支援教育の視点か
ら全ての子どもたちの学力向上のための「教育環境の構造化」
「授業の構造化」を推進
しているところであります。
また、本年も全国学力・学習状況調査が、4月19日に実施されます。本市にお
きましては、小学校3校、中学校4校が抽出調査対象校となっております。抽出校
以外の学校は、昨年のように、希望利用することにし、国費による問題で学校独自で
テストを行い、採点は各校で行い、指導の充実や学習状況の改善に役立てていくこと
を、教育委員会と学校とで確認しております。
一方、施設の整備につきましては、校舎等の整備・耐震補強事業について、25年
度終了を目途に年次計画で進めてきているところでありますが、23年度は奥野田小学
校西館校舎、松里小学校特別棟、塩山中学校南館校舎の耐震補強事業及び塩山北中学
校屋内運動場改築事業の実施設計書の作成と塩山南小学校南館校舎、塩山中学校屋
内運動場の耐震補強工事を実施して参ります。
また、塩山中学校校庭について、サッカー、野球、テニス等の部活動が競合し、長
年に亘り手狭な状態で練習等を行って参りましたが、旧母子住宅用地にテニスコート
を2面移設して、校庭の混雑の緩和を図って参ります。
次に、中央公民館のリニューアル事業についてであります。
甲州市中央公民館は、建設後 28 年が経過する中で施設が老朽化してきており、ホ
ールの舞台機材や照明、音響関係、また、館内の冷暖房設備や建物の防水など施設全
体の改修が必要となってきておりました。そのため、今年度は調査費を予算化し長
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年の懸案でありました施設の改修に向けて、調査を行ってきたところであります。
その調査結果をもとに 23 年度から 26 年度までの 4 年計画で施設全体のリニューアル事業
を行うことにより、
生涯学習施設としての機能の充実を図っていくことといたしました。
リニューアル事業の内容につきましては、改修箇所の緊急性や経費、利用者への対
応などを考慮する中で、23 年度は耐震調査と次年度改修箇所の設計委託、24 年度は
ホールの舞台機材、音響、照明等の改修、25 年度は 1 階ロビーと 2 階大会議室の改
修など、最終の 26 年度は残された各部屋や外壁の改修と防水工事などを行う予定で
あります。
次に、スポーツ振興についてであります。
健康の保持、増進、体力向上にスポーツの振興は、大変重要だと考えております。
23年度も、「チャレンジデー」また、
「健康ウォークIN甲州」など様々なスポー
ツイベントを、予定しておるところですが、塩山市民体育館等の管理運営を委託し、
課が本庁舎に集約されたことで、生涯学習課内の一担当とし、生涯学習課と一体と
なり、スポーツ振興に努めて参りたいと考えております。
以上、私の所信と主要な施策の一端を申し述べさせていただきましたが、今後の
甲州市の発展のため、第一次甲州市総合計画の着実な推進のため、全力で取り組ん
でまいる所存でございますので、議員各位をはじめ、市民の皆様方の更なるご理解
と、ご協力をお願いするものでございます。
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