横浜YMCA学院専門学校 作業療法科ニュース 第28号 「役 割」

横浜YMCA学院専門学校
作業療法科ニュース
第28号
2009年4月10日発行
HOSPITALITY
「ホスピタリティ」とは、互いの命や存在意義を理解し、認め合い、共に生きていくこと、
またそれを実践する精神をいいます。
私たちYMCAはそうした精神を身につけた作業療法士を養成したいと願っています。
「役
割」
校長
奥薗
一紀
横浜 YMCA 学院専門学校では、「はっきり言っておく。わたしの兄弟であるこの
最も小さい者の一人にしたのは、わたしにしてくれたことなのである。」(マタイによ
る福音書 25 章 40 節)を基本聖句としています。
主イエス様の生き方は最も小さな者に仕え、ともに生きる生き方で、私たちが同じ
ようにすることは大変難しいことだと思います。社会では最も小さな者は軽視され、
どうでも良い存在として、時には居ないほうがいい存在とされているかも知れませ
ん。私たちは小さな者、弱い立場にある者、そのような人々を頭の中から追い払
い、自分にとってプラスの影響のある、都合のよい人々を優先して考えがちです。誰もが忙しい毎日を送
り、自分の生活に追われる中、それは仕方のないことなのかも知れません。
しかしながら、最も小さな者が大切にされる社会となることが、私たち YMCA の願いです。私たちの周
りには多くの小さな者、弱い者である「悩み苦しむ人、飢えた人、病気の人」がおられます。横浜YMCA
学院専門学校はその人たちに心から寄り添い、障がいのある人や高齢者の自立を助け、ひとりひとりの
生き方や生活環境をふくめた生活のすべてに向き合い、喜びを共にし、痛みを分かち合える作業療法
士を養成したいと思います。
聖書のルカによる福音書 9 章 48 節には、「わたしの名のためにこの子供を受け入れる者は、わたしを
受け入れるのである。わたしを受け入れる者は、わたしをお遣わしになった方を受け入れるのである。
あなたがた皆の中で最も小さい者こそ、最も偉い者である。」と最も小さい者について書かれています。
社会的地位や身分が高いというのは、その人がすぐれた能力を持ち、多くのことを支配できるかとい
うことではなく、大きな能力のある者がどれだけ自分を低くすることができるか、そうすることによってどれ
だけ多くの人に仕え、どれだけ役に立つことができるかではないでしょうか。
自分のやるべき役割を与えられた時には、自分を知り、他者を認め、決して奢ることなく役割を担い
たいと思います。どうぞ、よろしくお願いいたします。
■ 作業療法科学校長に奥薗一紀氏が就任
4月1日、作業療法科第2代校長に奥薗一紀氏が就任
しました。6日に行われた始業式では2009年度横浜
YMCAの基本聖句「わたしたちは見えるものではなく、
見えないものに目を注ぎます。見えるものは過ぎ去りま
すが、見えないものは永遠に存続するからです」を用い、
「一人一人の心を大切にする思いやりをもった人間とし
てYMCAの学生生活の中で成長していってください」
と年度開始にあたりメッセージを送りました。なお、作
業療法科開設当初から7年間にわたり校長を務めた西原良信氏は、4月1日に社会福祉法人賛育
会 賛育会病院に移籍となりました。
■ 入学式
4月3日(金)には、横浜YMCA合同入学式が神奈川県立青少
年センターにおいて行われました。第1部入学礼拝では、日本バ
プテスト厚木教会の並木裕忠牧師より、「大切な二つのこと」と
いうテーマの奨励をいただき、思いやりをもって人と接するこ
と、目の前にいる人のために精一杯働く人になるよう学生生活を
過ごしてほしいとメッセージをいただきました。
第2部入学式の中で小林一郎学院長は、日常のことに感謝し、
皆さんを支えてくれている人に感謝のできる心豊かな人として
生きることやつらい思いをしている人がいる時に、その人に寄り添うことができる人になってください」
と式辞を述べました。また、祝辞では、横浜YMCA田口努総主事が「YMCAの専門学校生活の中で、
専門的な学びに加え、YMCAが展開する様々なボランティア活動に参加し、人間性を磨いてください。
他の専門学校にはない経験を積み、各分野において素晴らしい専門職になるよう努力を積み重ねていく
ことを願っています。」と入学を祝う言葉が送られました。
その後に行われた各校の在校生による入学歓迎パフォーマンスでは、作業療法科2年生が作業療法士
の仕事をユーモア交えた寸劇で紹介し、入学生や保護者から大きな拍手を受けました。
■ 始業式
4月6日(月)には、当校チャペルにおいて全学生が集まり、
始業式を行いました。小川卓二学科長は「人と関わることを大
切にし、良きコミュニケーションを通して、相手を知り、自分
自身を深めていってください」と新年度を迎え、学生生活の過
ごし方について語りました。また、2008年度の皆勤賞、Y
MCA奨学生の表彰がありました。
■ 1年生 学生・保護者合同ガイダンス
4月2日(木)には、新入生とその保護者を対象にした合同ガイ
ダンスを行いました。第1部では学科長挨拶をはじめ、YMCA
教育方針、奨学金制度、学友会などについての説明を行いました。
第2部講演会では「作業療法士になる人たちへ期待する」と題
して、ピアサポート株式会社の岡村道夫取締役会長から障がい者
の方々の社会参加や支援者に求めることについて講話がありま
した。岡村さんはこれから作業療法士を目指す学生に「障がい者
の生活全般を理解することや障がい者を支える法律や制度を学
ぶこと、また、障がい者の様々な活動(スポーツなど)を知ること、
積極的に様々な活動に参加することを意識して欲しい」と障がい
者の方と共に歩む姿勢を持つことを呼びかけました。
第3部では保護者の方も参加いただき、障がい体験と介助の基
本として、車いすや白杖を使った介助の基本を学びました。参加
した学生は「普段何気なく歩いている道でも段差などがあり、介
助の大変さを理解できました。講師の方々が優しく教えてくださ
り勉強になりました」と感想を述べました。
■ 卒業式 ・ 謝恩会
3月18日(水)には、2008年度横浜YMCA専門
学校合同卒業式が、神奈川県立青少年センターにて行われ
ました。作業療法科としては、第4回目の卒業式を迎えた
ことになります。礼拝の奨励では、浦安国際キリスト教会
の森直樹牧師が「一つのことで社会が変わっていきます。
それぞれが一つのことを大切にする勇気を持ち、自分自身
に責任をしっかりと持って、社会に巣立っていってくださ
い」とメッセージを贈りました。
また、横浜YMCAを代表して田口努総主事が「YMC
Aで学んだことを生かして隣人を尊重し、人々の平和と正
義を目指していってください」と祝辞を述べました。引き
続き、卒業証書授与が行われた後、成績優秀で行事やボラ
ンティア活動に積極的に参加した学生が各校から1名選出
される、横浜YMCA学院長賞には畠中啓弘さんが表彰さ
れました。また、卒業生がお世話になった先生方を招待した謝恩会は山下公園近くのホテルモントレ
にて行われ、各先生方から卒業生へお祝いと社会人1年目に向けてのエールが贈られました。
■各種表彰学生
○財団法人専修学校教育振興会学生・生徒表彰:本田裕梨さん
○全国リハビリテーション学校連絡協議会優秀賞:小野絵里香さん
○全国専門学校体育連盟スポーツ賞:畠中啓弘さん
○神奈川県専修学校各種学校協会会長賞:中谷洋美さん
○教員推薦特別賞:古幡優香さん・広瀬晶子さん・赤塩知紗都さん
■ 4月から 「作業療法科学校説明会」 をスタート
作業療法科では、リビリテーションや作業療法の仕事、YMCAの専
門学校の内容について知っていただくための学校説明会を4月から毎
月1回開催します(実施日時はホームページをご覧ください)。内容は、
作業療法の魅力の紹介、ミニ体験授業、学校紹介、校内見学、入試説明、
在校生との懇談となります。リハビリテーションの職業に関心のある
方、作業療法士について詳しく知りたい方、YMCAの作業療法科に
ついてお知りになりたい方はぜひご参加ください。教職員一同、みなさまのご参加をお待ちしてい
ます。
■ 教職員研修会
4月3日(金)の入学式後に、横浜YMCA専門学校合同の教職員研
修会を行いました。研修会では、「専門学校のキャリアパス構築について」
をテーマに、小林一郎学院長がYMCA専門学校の現状を報告し、専任講
師の奥田訓子氏の発題後、参加者全員でグループ討議を行いました。各グ
ループでは熱心な討議が行われ、学生指導や授業内容等の充実について学
びを深めことができました。
■ 新教員紹介
坂本俊夫(作業療法士/専任講師)
私は、大学病院、専門病院、リハビリテーションセンターにおいて乳幼児から高齢
者まで、多くの対象者の作業療法を実践して参りました。作業療法の魅力とともに
可能性についても伝えていきたいと思っています。よろしくお願いします。
キャンパス ライフ
快晴の中での卒業式
歓迎の挨拶
横浜YMCA学院専門学校
大拍手!
作業療法科
横浜市中区常盤町1-7
TEL 045-641-5785
FAX 045-664-4018
E-mail:[email protected]
ホームページ:http://www.yokohamaymca.ac.jp
謝恩会にて