所沢市における放射能対策に関する要望書(回答) 日頃から、所沢市政に対しましてご協力を賜り、誠にありがとうございます。 2011年11月15日付「所沢市における放射能対策に関する要望書」について以下のとおり 回答いたしますので、ご理解くださいますようお願い申し上げます。 【1.給食の対策】 1) 主食となる米、小麦について、検出限界値1ベクレル/kg以下の放射能測定をお願いしま す。 2) 学校給食の食材においても、保育園同様、放射性物質に関わる定期的なサンプリング調査 をお願いします。 3)高濃度の放射線が検出される傾向のあるきのこ類、お茶、肉類、卵、牛乳、乳製品、海産物 の定期的な放射能測定をお願いします。 ≪回答≫1)2)3) 学校給食の食材につきましては、成長期にある子どもが摂取することから、厚生労働省が示す暫 定規制値をはるかに下回るものを使用することを方針とし、食材に含まれる放射性物質が「不検 出」であることを確認したうえで使用しております。 今後につきましても、使用する食材の放射性物質の含有量が懸念される状況において、使用可否 等を判断するための検査を行います。 【2.放射能測定器の購入】 1) 所沢市として放射能測定器を購入し、日常的に下記品目の測定ができる体制を構築してく ださい。給食食材、所沢産農産物、土壌、その他市民が測定を希望するもの ≪回答≫ 市では、 「所沢市における周辺より放射線量の高い個所(ミニスポット)への対応方針」を定め、 これまでの継続的な空間放射線量の測定に加え、市民からの要望が多い保育園、幼稚園、小学校、 公園等、子ども達が集まる公的な施設を優先して測定及び除染を進めております。その後、市民 への貸し出しを実施していきます。 2) 放射能測定器を購入する事業者への補助金などを検討し、市民が身近に測定できる環境を 整えてください。 ≪回答≫ 現在進めている空間放射線量の測定及び除染が一通り終了した段階で、市民の皆さんへ測定器を 貸し出す制度を開始し、市民が身近に測定できる環境と整える予定でございます。 【3.校庭・園庭などの土壌分析検査、および除染】 1) 小中学校、保育園などの校庭、園庭土壌の放射性核種分析調査を行ってください。 ≪回答≫ 現在のところは「所沢市における周辺より放射線量の高い個所(ミニスポット)への対応方針」 に基づいての対応を考えておりますので、土壌の分析検査の予定はございません。これは、土壌 に付着する放射性物質の影響については、地上1cmでの空間照射線量の測定により、概ね把握 することが出来るものと考えるからです。 2) 各施設での、保護者や住民による除染活動を認めてください。また、除染方法などマニュ アルを作成し、除染に伴う被曝の危険性の周知、被曝回避のための指導もお願いします。 ≪回答≫ 除染の具体的な方法などにつきましては、 「所沢市における周辺より放射線量の高い個所(ミニ スポット)の測定・除染などの手引き」に基づき、関係部署と協議し、全庁的な対応で実施して います。除染が必要とされる値が検出された場合の公共施設の除染につきましては、現在のとこ ろ施設管理者が実施することとしております。児童生徒への指導につきましても、除染の実施に 合わせて必要な対応を検討してまいります。また、市民向けの測定・除染マニュアルを作成する とともに、今後も放射能に関する正しい知識の普及啓発に努めてまいります。 【4.学校や園での活動に対する配慮】 1) 遠足などの校外学習においても、活動場所の線量測定及び結果の公開を行ってください。 ≪回答≫ 所沢市内における公園等こどもが利用する頻度が高い公共施設等について空間放射線測定を実 施し、結果が公開される予定になっておりますのでご理解ください。また、市外における公園な どについては、国、それぞれの都道府県におきまして公表されている情報をもとに児童生徒の安 全を第一に校外行事の実施をしてまいります。 2) 除草や落ち葉掃きなどの行事の際には、あらかじめ線量測定を行い被曝の可能性がないこ とを確認した上で実施していただくようお願いします。 ≪回答≫ 市内各学校・園での11月中旬からの放射線量の測定結果を参考にして、必要性について検討し てまいります。 3) 児童を対象に、放射能からの自衛手段を指導してください。マイクロスポットとなりそう な場所、屋外活動におけるマスクの適用、屋外活動後の手洗い・うがいの指導などをお願 いします。震災と原発事故があったことは事実ですので、何もなかったような状態で過ご すことは不自然です。史実を学ぶように、子どもを含め市民に周知・学習する場を保証し、 「交通安全教育」や「災害時避難訓練」の様に危険回避の指導をお願いします。 ≪回答≫ 「所沢市における周辺より放射線量の高い個所(ミニスポット)への対応方針」による各施設で の測定の結果を始め、測定結果とその対策などにつきまして、情報の公開に努めてまいります。 また、現在も放射線対策に関する情報を保育園ごとに、保育園だより等にて保護者にお伝えして おりますが、今後も文書で伝えていくよう努めてまいります。 5) 保育士に測定器の所持を認め、日常的に保育の場での危険回避をできるようにしてくださ い。 ≪回答≫ 測定器の所持につきましては、施設所管課に配備し、必要な時に測定できるように努めてまいり たいと考えております。 【5.市民への情報開示、学習機会の提供】 1) 簡易型測定器の市民への貸し出しを実施して下さい。 ≪回答≫ 現在進めている空間照射線量の測定及び除染が一通り終了した段階で、市民の皆さんへ測定器を 貸し出す制度を開始する予定です。 2) 所沢市における除染状況の把握のため、空間線量や土壌分析をもとに汚染マップを作成し、 市民に情報提供してください。 ≪回答≫空間照射線量や土壌分析を基にした汚染マップは、文部科学省からすでに発表されてお ります。また、市が独自に測定した分析結果については、今後も市民の皆様に広くお知らせして まいります。 3) 市民一般やとくに子どもに関わる職種の方を対象に、放射能汚染に対する理解を深めるた めの学習会を行ってください。 ≪回答≫ 現在、放射能に関する環境講演会の開催に向けて準備を進めております。 4) 妊産婦に対して、 「乳幼児突然死症候群」を知らせるのと同様、被曝の危険性と危険回避の ための対策を知らせる資料の配布をお願いします。 ≪回答≫ 現在、妊産婦の皆様への放射線に関するお知らせは、厚生労働省及び埼玉県のホームページに掲 載されているため、資料の配布は行っておりませんが、市としても妊産婦の皆様の不安に答えて いくことは大変重要と考えますので、母子手帳の交付時に厚生労働省作成のパンフレットのコピ ーを配布できるよう検討してまいります。 5) 市民に対する放射性問題関連の窓口を一本化してください。環境対策課、教育委員会、子 ども未来部など庁内でも関連情報の共有を進めてください。 ≪回答≫ 放射能問題は、環境側面・施設管理側面・食材の消費者や生産者の側面等々それぞれの関連窓口 が必要になりますことをご理解ください。 なお、環境対策課においては、そうした関連窓口の情報を収集し、全庁的な情報の共有化に努め ております。 6) 風評被害を防ぐことと現状把握は同一線上にあると考え、努めて現状を把握し、市民に公 表してください。 ≪回答≫ 市民の皆様の不安をなくす意味でも、今後も、現状の把握と公表に努めてまいります。
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