第4部 参考資料 - 袖ケ浦市

第4部 参考資料
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1
袖ケ浦市都市マスタープラン見直し市民委員会 名簿
区分
学識経験者
氏名
所属・役職等
北原
理雄
千葉大学工学部(教授)
鎌田
元弘
千葉工業大学工学部(教授)
宮脇
勝
千葉大学工学部(准教授)
西山
未真
千葉大学園芸学部(講師)
野口
和雄
㈱地域計画建築研究所(都市プランナー)
渡邉
薫
袖ケ浦市商工会(会長)
田中
禎
袖ケ浦市工場連絡会(理事)
鶴岡
公一
君津市農業協同組合(常務理事)
春吉
袖ケ浦市自治連絡協議会(会長)【平成 20 年度】
康雄
袖ケ浦市自治連絡協議会(理事)【平成 21 年度】
政晃
袖ケ浦やさしい街づくりの会(会長)
各種団体等の
代 表 及 び 推 薦 細矢
を受けた者
須田
今関
長谷川
英範
青少年相談員連絡協議会(会長)
大沼
一行
公募委員
川本
憲男
公募委員
大森
雅彦
公募委員
水井
公也
公募委員
一般市民
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2
検討の経過
開催日程
協議内容
第1回
平成20年7月14日
○都市づくりの現状と課題について
第2回
平成20年9月3日
○土地利用のあり方について
○都市構造のあり方について
第3回
平成20年10月24日
○都市施設整備のあり方について
(交通、公園緑地、上下水道、河川等)
○都市環境について
○都市防災について
第4回
平成20年12月19日
○将来都市像について
○都市景観について
○計画の進行管理と実現のしくみについて
第5回
平成21年5月26日
○全体の見直し素案等について
○地域別構想の見直し案について
○計画実現のしくみについて
第6回
平成21年7月24日
○新総合計画案における都市マスタープランについて
○提言書について
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3
見直し市民委員会議事録
(1) 第1回市民委員会
1
開催日時
平成20年7月14日
2
開催場所
市役所保健センター1階集団指導室
3
出席委員
会
午後2時開会
長
北原
理雄
委
員
鶴岡
公一
副会長
鎌田
元弘
委
員
今関
政晃
委
員
宮脇
勝
委
員
長谷川
委
員
西山
未真
委
員
大沼
一行
委
員
野口
和雄
委
員
川本
憲男
委
員
渡邉
薫
委
員
大森
雅彦
委
員
田中
禎
委
員
水井
公也
員
細矢
春吉
英範
(欠席委員)
委
4
出席職員
(市職員)
都市部長
渡辺
哲夫
副主幹
柴嵜
良雄
都市計画課長
及川
和範
副主査
佐藤
英利
主幹
切替
昇
(その他:コンサルティング会社)
地域計画建築研究所
5
黒崎
晋司
田中
史志
6
傍聴定員と傍聴人数
議
傍聴定員
20人
傍聴人数
3人
題
(1)会議の公開について
(2)都市マスタープラン見直しの概要について
(3)都市づくりの現状と課題について
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7
議
事
事務局
【開会】
出口市長【委嘱状の交付】
出口市長【挨拶】
事務局
【出席者の紹介】
【袖ケ浦市都市マスタープラン見直し市民委員会について】
事務局より「袖ケ浦市都市マスタープラン見直し市民委員会設置要綱」の説明(資料P3∼6、P33)
【委員長及び副委員長の選任】
事務局: それではただいまご説明したとおり、市民委員会設置要綱第4条第1項の規定により、本委
員会の議事を進めていただく、委員長及び副委員長を選任していただくことになっております。ど
なたかご推薦はありませんでしょうか。
鶴岡委員: 私の方から推薦させていただきます。委員長には都市マスタープランの見直しのための有
識者懇談会で会長をされました北原委員を推薦いたします。副委員長には、同じく有識者懇談会で
副会長をされました鎌田委員を推薦したいと思います。よろしくお願いします。
事務局: 委員長は北原委員、副委員長は鎌田委員とのご推薦がありましたが、みなさんいかがでしょ
うか。
(「異議なし」との声)
事務局: それでは意義なしとのことですので、委員長は北原委員、副委員長は鎌田委員にお願いする
ことに決定させていただきます。よろしくお願いいたします。
委員長が決まりましたので、議長席に移っていただき、ご挨拶をいただきたいと思います。
北原委員長: 推薦をいただきました北原です。昨年度の有識者懇談会で袖ケ浦の現状・課題について
資料等を拝見しながら議論させていただきました。今年は市民のみなさんとご一緒にこれからの袖
ケ浦市のあり方を議論するこういう場が設けられ大変楽しみにしております。と同時にもしかする
と大変かもしれないなということも一方では感じています。
袖ケ浦駅北側検討協議会の時も座長を務めさせていただきましたが、この後ろの地図を見てもわ
かるようにいくつかの地区にまちが分かれていて、それぞれ市民の方たちが持っているニーズが少
しずつ違っている。それを共有する場でもあると思います。そういう意味では、みなさんと活発に
議論すると同時に、ある種の交通整理の役割を少しでも果せればいいなと、そう心がけていきたい
と思っています。ただ何分にも非力ですので、みなさんにもそれぞれのお考えを十分に述べていた
だくと同時に共有できるものを探すという点でも是非お力添えいただければと思います。よろしく
お願いします。
事務局:
次に副委員長からご挨拶をいただきたいと思います。
鎌田委員: 改めまして鎌田と申します。初回から遅刻した上に副委員長を仰せつかって大変恐縮して
おりますけれども、今回の委員会は委員構成を見ましてもこれまでの経緯ということもございまし
て学識経験者が非常に多くなっております。副委員長として委員長をサポートするのは当然でござ
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いますけれども、できましたなら市民の皆様と学識側の色々な議論が噛み合うよう、議論が難しく
なりすぎないよう、お手伝いができればと考えております。よろしくお願いいたします。
事務局: 出口市長ですが、所用がございますので、ここで退席させていただきます。よろしくお願い
します。
それでは、本委員会の委員長と副委員長が決まりましたので、改めて議事に入らせていただきま
す。市民委員会設置要綱第5条第 1 項の規定に基づきまして、委員長が本委員会の議長を務めるこ
ととなっておりますので、これより先は、北原委員長に議長をお願いいたします。よろしくお願い
します。
北原委員長: それでは議事の進行役を務めさせていただきます。次第に議事として(1)∼(4)ま
で上がっていますが、それでは議題の1「会議の公開について」ということで事務局から説明をお
願いします。
渡邉委員: 質問なのですが、この委員会では、市長が提案したマスタープランに関する事項について
検討するということで、本年度から検討を初めて 21 年度までに見直し案を作るということだと思
うのですけれども、そうであれば、市長が考える市の将来のあり方というものをまずお話をしてい
ただいた上で、私たちが市長の意向に沿ったまちづくりをどうするかということを議論するのが本
来の委員会のあり方ではないかと思います。市長選のときはマニュフェストで市長の考え方を示さ
れておりますけれども、今回の都市マスタープランの見直しについては、市長の考え方をまだうか
がっていません。当然資料の中にあるのかと思って読ませていただいたのですけれども、残念なが
ら市長の考え方が明確には出ていない。また、20 年度、21 年度の市民との協働による見直しとい
うのは、市長の提案されたものに対する見直しなのか、平成 11 年度に作成された現在のマスター
プランの見直しなのか、という所を教えていただきたいと思います。
北原委員長: ご質問の部分とご提案の部分があったかと思いますが、まずご質問の部分について事務
局の方から、この委員会での見直しがどういう意味を持っているのかということと、市長の提案に
対してという所を事務局側ではどう考えていたのかということをご説明いただけますか。
事務局:
先ほどらいご説明を申し上げましたように、昨年度の有識者懇談会を2回開催しています。
その中で市長の考え方は十分その場で述べられておりまして、その市長の考え方を基に今後の見直
しの方向性などについては、この資料の中に取り入れてあるつもりでございます。渡邉委員がおっ
しゃいますように、直接市長の口から説明があるべきではないかとのご意見をいただきましたが、
市長も時間の許す限りみなさんと一緒に検討したいということは常々申しておりますので、次の機
会なりにそうした時間が持てれば、市長から直接、都市づくりについての自身の考え方をお話いた
だくよう市長に申し伝えておきます。
見直しについては、現行の都市マスタープランは平成 11 年3月に策定されております。都市マ
スタープランについては概ね 20 年先を目標に策定されますが、その中で、例えば市街化区域につ
いては概ね 10 年で市街化というような期間設定があります。また、上位計画である総合計画も今
見なおし時期に来ていること、都市マスタープランも中間点であることから、両者の整合性をとる
ために同じように見直しをしているということです。
北原委員長: 渡邉委員から、市長の提案に対してこの委員会が議論するということなので、市長さん
の考えを直接聞きたいというご意見がありました。事務局からは昨年度の有識者会議で市長さんに
もご同席いただいて議論をしているのですが、有識者だけ聞いているのは不公平という感じもしま
す。とりあえず今日はご用意いただいた資料で事務局から説明していただいて、仮に出発するとし
て、次回は市長さんに時間をとっていただいて、袖ケ浦市の今後のあり方について市長さんの考え
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方をこの場でお話をしていただくのがいいと思いますので、ぜひ市長さんにそのことをお伝えくだ
さい。その件に関してはよろしいでしょうか。
川本委員:
もうひとつ質問があるのですが。
北原委員長: 「会議の公開について」を事務局にご説明いただいて、この会議を公開しますというこ
とを確認してから、みなさんのご意見をうかがった方がいいと思います。遡って公開を適用するこ
とにはなると思いますが、まずは説明を受けてからにしましょう。
【議事】
(1)会議の公開について
事務局より資料の説明(資料P5∼6、P34∼38)
北原委員長: どうもありがとうございます。ただいま説明にありましたように、市民委員会は原則公
開ということで、開催日時や会議録などは市のホームページ等で公開されるということです。また、
会議の傍聴についても、傍聴要領に基づいて実施いたします。現在傍聴されている方は傍聴要領を
遵守し、会議の円滑な運営にご協力くださるようお願いいたします。この件よろしいでしょうか。
川本委員: 傍聴要領の2の(4)に会議場において、写真撮影、録画、録音等を行わないでください。
ただし、会長の許可があればOK、となっていますが、むしろ原則OKで、非原則として中止とい
う形の方が開かれた会という感じがしてよろしいのではないかと思いますが。
事務局: これは標準的な要領ですので、この会議につきましては委員長の判断ということで決めてい
ただければ結構です。
北原委員長: 川本委員からご提案がございましたが、市民委員会ではこの傍聴要領の2の(4)「写
真撮影、録画、録音等を行わないでください。ただし、会長、委員長の許可を得た場合は、この限
りではありません」というのを、原則許可ということで、会議の進行等で支障があると認められた
場合には、その都度委員のみなさんにお諮りして禁止等の措置をとるということでよろしいでしょ
うか。
渡邉委員:
川本委員には大変申し訳ないのですが、私は現在の条項のままでかまわないと思います。
例えば写真撮影などをむやみに許すと、その写真がどのように使われるかわからないという問題が
あるわけです。この会議の議論は公開ということになっているので、公開されたものを利用してい
ただけばいいことであって、ここですべての方々に写真撮影や録音を許す必要はないのではないか
と思います。
鶴岡委員: 私も渡邉委員の意見に賛成です。むやみやたらに入ってきていきなり写真をパチパチ撮る
というのはいかがなものかと思います。ここはやはり公開の話し合いの席で、傍聴されている方も
その議論を聞いて自分の判断をしていただく場ということであるので、写真はむやみやたらに許す
べきではないと思います。
大森委員: 写真については同感です。仮に録音等を禁止ということであれば、可及的速やかに、例え
ば1週間以内とか、3日以内とか、迅速に公開していただきたいと思います。
水井委員: 「市民委員会」ということ、公開原則であるということなので川本委員の意見に賛成しま
す。
それとホームページに委員の名簿が公開されることが期待されるわけですが、ホームページで資
料をクリックして開いても委員の名前しか出てこないものがある。どこの所属の方なのかというこ
とがわからないわけです。傍聴されている方だけが委員の所属や肩書を知ることができるわけで
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す。公開の趣旨に則って、会議で名簿が公開されておれば、その通りホームページでも公開すべき
だと思います。
大沼委員:
私は渡邉委員の意見に賛成いたします。それだけです。
川本委員: 正直言って大した議論ではないのです。袖ケ浦駅北側地区検討協議会の時に、よく傍聴に
いっていたのですが、聞いたことを全部メモできないので、他の人に協議会の内容を話すときに録
音機を持ち込んで、みなさんの意見を録音して持ち帰って、自分でテープ起しをさせていただいて
いました。その都度、録音の許可を委員長に得なければいけないのが面倒だし、民主的に会議を行
うという意味ではハードルが低いほうが一般の傍聴されている方も気が楽なのではないかという
程度の話です。写真をパチパチ撮るというのは会議の進行にも支障をきたすし、問題があると思い
ます。提案した私が言うのもおかしいですが、いずれにしても大した問題ではないだろうと思いま
す。
北原委員長: 両論が出たかと思いますが、この要領を書き直す必要があるとすれば、「会議場におい
て、写真撮影、録画、録音等を行う場合は許可を得て下さい」という文章にしておけばいいかなと
思います。最近では写真を撮るときには断りを入れるのが常識になってきており、無断で撮ると怒
られたりすることもありますので、会議が始まる前に撮影、録音等をご要望の方は手をあげていっ
ていただくということにしたいと思います。ある意味では形式的なことかもしれませんが、細かい
ことでも少しでも違和感等があれば議論をした方がよいと思います。ご意見ありがとうございま
す。
それからホームページでの委員名簿を公開する場合に肩書等をつけないというのは市の方針で
すか。
事務局: 名簿は公開しています。昔の議事録では発言した委員の名前は入れていなかったが、現在で
は発言した委員の名前も入れていますので、名簿と議事録を照合すればわかると思います。
水井委員: 私が言ったのは、ここで配布されている名簿では学識経験者であればどこの大学のどうい
う専門の方なのかということがわかりますが、ホームページで公開された名簿では肩書がなくなっ
ているということです。
事務局: 各会議の第1回目の資料には必ず肩書の入った名簿が入っています。ホームページ等で検索
される場合は、第1回目の資料を見てください。今回の会議も、本日の資料のすべてをホームペー
ジで公開します。しかし、2回目以降の資料には名簿は入れないと思いますので、ホームページで
も2回目以降の資料には名簿は入っていないことになります。
水井委員:
事務局:
了解しました。
事務局で記録用に会議の写真を撮りたいのですがよろしいでしょうか。
北原委員長:
このような申出が出たときは委員のみなさんには特にお諮りしないでOKを出します。
異存のあるときは挙手をしてやめてほしい旨ご発言下さい。
ではどうぞ。
それでは次の議題にいきましょう。
川本委員: 次をご説明いただく前に共通の理解としておいたほうがいいと思って質問させていただく
のですが、都市マスタープランは上位計画として総合計画があるということですが、現在、総合計
画も作成中ですよね。総合計画のスパンと都市マスタープランのスパンがどうなっているのか、そ
の関連がどうなっているのか、その辺りを明確に理解した上で、見直しをした方がいいと思います
ので、その説明をお願いします。
事務局: それにつきましては、総合計画と都市マスタープランの作業の流れを対比したものをお見せ
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して説明するのが一番わかりやすいと思いますが、手元に資料を用意していません。総合計画で決
める人口フレームや将来都市像によって、都市マスタープランで決める土地利用が影響を受けると
いう面がありまして、お互いに関連が深くなっています。また、総合計画は福祉や教育など行政分
野全般の計画ですが、都市マスタープランは、その中の都市部門の部門別計画という認識です。
川本委員:
それぞれの計画の期間の関係が知りたいということです。
事務局: 総合計画の基本構想の計画期間は 10 年で、その下に基本計画、実施計画があります。一方、
都市マスタープランは全体の計画期間は 20 年で、今回中間年で見直しということで、見直し後の
10 年と新しい総合計画の計画期間の 10 年とが同じになるということです。
北原委員長: とりあえずは今の説明でよろしいでしょうか。次回もう少し詳しい資料を出していただ
けるといいですね。
大沼委員: 今回こうした会議に初めて参加させていただき、事前に資料等を送付していただいたので
すが、「見直し」という言葉がたくさん出てきます。計画の見直しは、いつ、どのような理由で、
見直すことが決まったのでしょうか。原点に帰って共通の認識としたいと思います。また、都市マ
スタープランは 20 年後の都市の将来の姿を明らかにするもので、今回、中間点で基本方針の見直
しをするということですが、今までの 10 年は何だったのか、その 10 年をどう評価していくのかと
いうことを前段としてお伺いしたいと思います。
野口委員: 川本委員も大沼委員も都市マスタープランの根本的な所に関わる中々鋭い質問をされてい
ますが、この資料の中には、その質問に対する答えが入っていたり、入っていなかったりすると思
うので、一旦、資料の説明を受けた後で、議論したらどうかと思いますがいかがでしょうか。
北原委員長: 私もそう思います。説明をお聞きいただいた後でもなおかつわからない部分が色々出て
くると思いますので、また改めてご質問いただければと思います。
大沼委員からの質問も一部はこの中に回答があると思います。これまでの 10 年の評価について
は、多分、後で補足があると思います。
(2)都市マスタープラン見直しの概要
事務局より資料の説明(資料P7∼10)
北原委員長: ありがとうございました。都市マスタープラン見直しの概要についてご説明いたしまし
たが、ご質問、ご意見よろしくお願いいたします。いかがでしょうか。
大沼委員: 都市マスタープランと総合計画との関係なのですが、策定作業が同時に進行しているとの
ことですが、都市マスタープランは総合計画に「即す」となっているが、同時並行で行っていて「即
す」ことができるのでしょうか。
事務局: 先ほども申し上げましたように、将来都市像であるとか人口フレームについては、総合計画
を受けて、土地利用のあり方等も出てくるので、ただいまの説明にもありましたように、総合計画
の検討も今年の 10 月∼11 月には将来都市像や人口フレームなどの概略が出るという話ですので、
その辺りについては、それを受けた中でやっていきたい。同時並行ですが、連携をし、整合性を図
りながら作っていきたいと考えています。
北原委員長: フレーム的なものは総合計画で決めたものを受けるが、もう少し細かい都市マスタープ
ラン独自のビジョン的なものについはて、先に議論していきましょうというということだと思いま
す。
川本委員: 並行して進めるしかないと思います。総合計画が出来てから都市マスタープランを見直す
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となると、総合計画に3年ぐらいかかり、その後、都市マスタープラン見直しに3年かかると、そ
こで6年もかかってしまう。並行して、総合計画で概略ができたら、整合性を取りながら都市マス
タープランを進めていくということだと思います。
北原委員長: 先ほどの、これまでの 10 年をどのように踏まえるのかという質問について事務局の考
え方をご説明いただけますでしょうか。
事務局: 去年整理した資料の現況及び問題の中に、これまでの取り組みに対する評価・問題点も出て
くると思います。ただ、今後第2回目以降、具体的な内容を提案させていただく中で、具体的に現
行計画自体の直接の評価とは違うかもしれませんが、これまでの取り組みに対する問題点・課題に
ついては明らかになってくると思います。
野口委員: 市で用意されている資料の中に、この 10 年で達成されていない事業が載っています。達
成されていないのには理由があるはずです。その上で、その事業をそのままやっていくのか、場合
によってはやめてしまうということもあるかもしれない。また、付け加えなければいけないものも
当然でてくる。そうしたものが見直しだと思いますので、まずは事務局の説明を聞いてみてはどう
でしょうか。
(3)都市づくりの現状と課題
事務局より資料の説明(資料P11∼32)
北原委員長: どうもありがとうございました。市の現状と課題、そしてアンケート調査の結果、昨年
度の有識者懇談会での議論のまとめ、とかなり多岐にわたる内容をご説明いただきましたが、ただ
いまの説明に対して、ご質問、ご意見をいただきたいと思います。いかがでしょうか。
大森委員: 先ほど大沼委員からもこの 10 年をどう評価するのかという観点からきちんと論議すべき
ではないかというご意見がありましたが、私も同じ意見でございます。特に本市では平成 17 年 10
月に、「市が施行主体となって行う袖ケ浦駅北側地区整備事業についての市民の賛否を問う住民投
票」というものが行われておりますので、その辺の経緯や投票の結果、こうしたことが再び起こら
ないようにするためにはどうすべきなのかという点をきちんと総括し、共通認識とした上で論議す
べきではないかと思います。でないと、万が一、市民の意向に沿わないようなことになった時に、
再び住民投票の様なことが起こると非常にエネルギーが削がれるので、市としてどのように総括し
ているのか教えていただきたいのと同時に、この委員会でどのように共通認識にするのかをお教え
いただきたいと思います。
事務局: 平成 11 年に作られた都市マスタープランはどちらかというと行政主体で、市民との協働に
よる計画づくりができていなかった、ということが大きな反省点だと考えています。ですので、今
回の見直しにあたっては、市長も申しておりますが、それらを踏まえ、当時、計画を作っていただ
いた地域で計画の進捗状況等について評価していただき、それを踏まえて、今後新たな 10 年後の
まちづくりに向けて、市民のみなさんと対等の立場で、一緒になって計画を作っていきたいと考え
ています。また、そうすることで市民の協力・参加も得やすくなるのではないかと考えています。
北原委員長: 昨年度の有識者懇談会の中での市長さんの話にもあったのですが、資料でいうとP29 に
なりますが、従来の地区ごとに要望を聞いてそれを市がまとめるようなことでやってきたが、それ
だけではなくて、地域のみなさんの地域に対する要望だけではなくて、全市のことをそれぞれの地
域の人に考えてもらえる様な住民との対話の場をつくらなければいないのではないかという市長
さんの強いご意見がありました。P29 のような従来型の地域での意見も聞くけれども、もう少し広
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い視野の中で、袖ケ浦市のひとつのまとまった都市として議論できるような場を何とか作りたいと
いうことですが、それを具体的にどうやるのかというのは実はまだ答えがでていません。今後、み
なさんのご意見をいただきながら、地域別懇談会の中身を詰めていく必要があると思っています。
そういった見直しの仕方をするということが、この 10 年、また、住民投票の結果を踏まえた見直
しということになるのではないかと思います。
今関委員: この都市マスタープランには福祉に関する視点が全くないような気がします。資料の中で
も高速バスの利用が増えているというものがありましたが、この利用の中に現在車いす利用者は全
く入っていません。というのは車いすで乗れるバスがないからです。ですから、これからの福祉に
関する視点を盛り込んでいけたらと思っています。
北原委員長:
今後の検討への課題ということでうかがっておきます。
大森委員: 平成 19 年の県のマスタープランでは、袖ケ浦市の都市構造が中心核、副次核という観点
で述べられています。本市においては中心核とか副次核という考え方は基本的にはなくそうという
方向が袖ケ浦駅北側地区検討協議会等でも出されていたかと思うが、県の計画との整合はどのよう
につけていくのかをお尋ねしたいのですが。
事務局: 県のマスタープランですが、基本的には市町村の意向を受けて、承認をしたり、見直しをし
たりいたしますので、市の都市マスタープラン自体がそのような方向で取りまとめられるのであれ
ば、県との協議の中で、市の計画が尊重されるということになると思います。
北原委員長: 市の見解がはっきりとでていないので、県は古いまま載せているということだと思いま
す。
よろしいでしょうか。本日は大まかな枠組みについてご説明いただいたので、次回以降具体的な
議論に入ることになるかと思います。
それでは最初の会合ということなので、委員のみなさんに袖ケ浦市の将来について、また、都市
マスタープランの見直しについて考えていらっしゃることについて、それぞれ2分程度ずつお話い
ただこうと思うのですがいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは名簿の順番にお願いしたいと思います。ということは私からということになりますが。
それでは、まず私から、今回の都市マスタープランの見直しに期待することを述べたいと思いま
す。
袖ケ浦市の地図を見るとよくわかりますが、先ほど市街化区域が市域の2割という説明がありま
したが、そのうち1割は臨海の工業地域です。ということは全体の面積の1割の所に人が住んでい
るということになります。その結果、まちがばらばらになっているという面もあるのですが、一方
では農地も含めた自然環境に恵まれた地域となっています。昔の考えで行くと、第1次産業に従事
している人たちが自然の環境を維持し、さらにそこでの生産が「街」を支えていたが、どうも今は
そうではなくて、「街」の側から自然環境を支えなければならない様な側面が強く出てきている。
この豊かな恵まれた環境を享受しながらここで暮らし続けていくために、街の側から何かしなけれ
ばいけないのではないか。そういうことを古い地域の枠を超えて考えて、相互に支えあう様なしく
みをマスタープランの中に新たに盛り込めるといいな、そういう議論ができればいいなと期待して
います。
鎌田委員: 有識者懇談会の方で話をさせていただいたものが資料の中に盛り込まれていますので、そ
ちらを見ていただければいいかなと思うのですが、資料のP11 に房総半島がすっぽり載っている写
真がございますが、袖ケ浦市の都市マスタープランを考えるというと、中心核や副次核など、どう
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しても袖ケ浦市の中のことに目が行きがちになりますが、もう一度大きい視野で見たときに房総半
島または東京湾岸での袖ケ浦市の役割という観点は常に脇においておく必要があると思います。内
部に入れば入るほど、広域的な観点と長期的な戦略が重要かなと思っております。細かく見ていき
ますと、アンケートの要望でも矛盾する内容がたくさんあります。例えば、若者に魅力のあるまち
づくりと核の考え方にも様々な論点があります。そうしたものを広域的な観点を踏まえながら考え
ていけたらと、私個人的には思っております。
宮脇委員: 袖ケ浦市の景観のまちづくりをお手伝いしている関係から景観の側面は非常に期待してい
ます。都市マスタープランを作っていくという中では、できるだけいいマスタープランづくりをお
手伝いしたいと思って参加しています。各国にくらべてやや遅いのですが、都市マスタープランは
1992 年から制度化されています。一世代前のマスタープランから、景観の問題、環境の問題、福祉
の問題も含めて、従来の開発指向だっただけのマスタープランづくりから、もう少し総合的な、魅
力のある、暮らしやすい、また、実現可能な理想像を作る方向になればと期待しています。
また、今日の説明の中で、商業地のあり方について事務局から問題提起がありましたが、駅周辺
にショッピングセンターを誘致のニーズが高いということで、自然環境よりもショッピングセンタ
ーを求めるというニーズもあろうかと思います。問題は中心核との関係だと思うのですが、立地可
能な大きな土地があるのか、現状の土地利用の規制の具合からいってそうした土地が見受けられな
い。あるいは立地させたとしても商業施設が来てくれるかどうかという問題があります。通常考え
られるのは商業圏の人口が 30 万人ですので、人口8万では足りない。市民が期待しているものと、
それがこの広域圏の中の他の地域との競争の中で立地が可能なのか。そういうことも考えておかな
いと、みなさんのニーズに答えても長続きできるのかどうかということも考えなければいけない。
また、大きな商業施設が立地した場合、中小の商業施設がつぶれていきますので、それで本当にい
いのかということも総合的に判断する必要があるのではないかと思って聞いていました。
西山委員: 私は農業経済が専門で、都市計画は専門外になります。また、私は千葉県民ではあるので
すが、幸か不幸か袖ケ浦市民ではありません。ですので、二つの意味で外からの視点を持っている
ということで、ここに座らせていただいているのだと思っています。外からですと地域の「宝」が
よく見えるという部分はあるのではないかと思います。人とは違った視点で見ることができる。そ
ういう意味で、最初に袖ケ浦市にうかがった時にお話をうかがっていて感じたのは、農業資源が意
外と豊富にあるということです。千葉県は全国的にもトップレベルの農業生産県ですが、その中で
も県平均を上回る指標がたくさん出てきて、私の専門分野からすると印象的でした。加えて、アン
ケートの結果でも、人々の関心が自然環境とか緑地に対しての期待感が高く、そこにアイデンティ
ティを求めてらっしゃる方もたくさんいらっしゃるというところに、地域にとって大事なものが見
えるように感じました。人口規模を8万人にすべきとの意見が多いとのことですが、現状6万人か
らどうやって増やすか。外から持ってくるかというのではなくて、今日報告された有識者懇談会の
検討の報告の中にあったライフスタイル、住まい方が重要だと思います。住んでいる人が商業施設
を期待するという消費することを中心とするライフスタイルではなくて、この豊かな自然を活用し
ながら高めて行く様なライフスタイルを、外に向かって発信できるような都市マスタープランであ
れば、人口も増えていくのではないか。そういう所から出発したいと思っております。
今日の感想としては、袖ケ浦駅北側地区の住民投票が非常に大きな問題であって、まだまだみな
さんがそこを消化しきれていない部分が多いというのを実感したのが正直な所で、ただ時間も限ら
れているということもあるので、これまで2回の有識者懇談会で議論してきたものをあわせて、前
に少しずつ進んでいけたらなと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
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野口委員: 今、都市計画法の改正の議論がありまして、来年度から恐らく1年ごとに少しずつ改正し
ていくという話なのですが、大前提はこれからの都市は縮小するということです。問題は縮小がど
ういう形でおきるのか、袖ケ浦では人口の縮小や都市の縮小が、無秩序に起きてくるのか、もう少
し意識的にきちんと行われるのか、あるいは、どのようなプロセスでコントロールしていくのかと
いう、なかなか難しい時代になっています。国もこうした前提で議論しているわけですから、袖ケ
浦ではどういう形でいくべきなのか、というのが新しい時代の都市マスタープランに課せられてい
る大きな課題であると簡単には思っています。
もう 1 点は、袖ケ浦駅北側で問題になった話なのですが、袖ケ浦駅北側は、都市マスタープラン
で既に位置づけられていたものが議論になって、住民投票になった。まさに「参加と合意」が問題
だと思っています。今回、公募委員の方にだいぶ論客がいらっしゃいますので、お互いに議論して、
お互いに合意をして作っていくことが重要だし、合意したものは当然実行しなければいけない。ま
た、場合によっては軌道修正も必要になるかもしれない。そうしたことを地区単位ではなく、全市
的な視点で議論をしていきたいと思っています。
渡邉委員: 私は商工会という枠組みの中から選ばれていますので、今の商工業の現状を少しお話しま
すと、先ほどお話があった通り、アンケート調査では、駅の周辺に大型のショッピングセンターを
という希望が多いわけですが、それは人口的にも非常に困難な話で、大型ショッピングセンターを
求めるのはもうやめるべきだときちんとここで打ち出していただきたいと思うほどです。市民の意
識の中で矛盾した所が多いので、この会議は議論伯仲するのではないかと思っております。また、
各駅を中心にということですが、駅を中心とする商業地域も非常に疲弊しておりまして、小規模な
商店がなくなっているというのが現状なわけです。そうしますとコンビニエンスストアなどのチェ
ーン店が増えてきますので、地域に密着していない。極端な例は、街路灯の維持管理の問題で、本
来、商店街が維持管理すべきものですが、長浦地区では非常に困難な状況の中で維持管理を行って
います。もう市民の生活に密着した所で袖ケ浦の地盤沈下が起っているような状況ですので、その
辺をこの会議の中で少しでも反映させて、みなさんの役に立つような商業地域を形成できたらいい
なと考えておりますのでよろしくお願いいたします。
田中委員:
私は工場連絡会ということで、その辺について少しお話をしたいと思います。私自身は、
昭和 60 年から神納に住んでおりまして、昭和 50 年から工場の関係で色々出入りをしています。
今回の資料の写真や地図をみますと、コンビナートはもう一杯一杯というようなイメージがござ
いますが、一昨年でしたかその前か定かではありませんが、県が緑化率を引き下げて、工場の中で
新たな事業を創出することができるような制度改正も進めています。そうして新たな事業を起すこ
とで雇用も創出するし、また、工業生産もあがりますので、税収にもつながっていくということも
あろうかと思います。そうした所をもう少し考えていければということと、地域に住んでいますの
で商業地域のことが色々と出ておりましたが、私は例えば、木更津や市原などと分業的に役割分担
をし、ショッピングセンターなどは外部に担っていただいてもいいのではないかと思います。袖ケ
浦はやはり農業生産であり、工業生産が中心で、物を作る緑あふれるまちといったイメージでいけ
ればいいのではないかと思っています。
鶴岡委員: 私は農協の代表なのですが、君津市農協ということで、どうして「君津市」なのか不思議
に思う方があるかと思いますが、袖ケ浦市、君津市、富津市の農協が合併いたしましてひとつの農
協となっています。私はその中で袖ケ浦を担当しているということで今日ここに参加させていただ
いております。
都市計画ないしは都市マスタープラン等に関わりますと、必ず「緑豊かなまち」というのが一番
92
取り沙汰されるのですけれども、これを守るには大変なエネルギー、労力が必要なのだということ
をまずみなさんにわかってほしいと思っております。直接携わっていない方は、豊かで空気がよく
ていいなと思うかもしれませんが、今、農業人口はどんどん減っております。農業でご飯を食べる
のは大変苦しくなっています。特に今年、マスコミ等でご覧になっているかと思いますが、世界的
な穀物不足、肥料も4割から8割、ものによっては 100%以上に値段が上がっているものもありま
す。燃料の高騰もあって、これから漁業も含めて、壊滅的な状況になるのではないか、そこまで言
っても大げさではない状況にあるわけです。
そんな中で、無人ヘリで航空防除を行っておりますと、理解していただけない方が必ずいらっし
ゃって、色々と言ってくるわけです。確かに空の上から農薬を撒くことでホタルなどが少なくなっ
ていることも確かですが、農家もそれで生活しないといけないわけで、消費者のみなさんも農家が
あってこそみなさんの口に食べ物が入ってくるわけです。その辺りのことを理解しているようで理
解していないのが昨今でございまして、こうした都市づくりの中で、どんどん減少している農家を
どのように盛り立てて総合的なまちづくりにつなげていくのか、農家ではないみなさんのご理解を
いただきつつ、ご意見を取り入れて考えていきたいと思っています。
長谷川委員:
私、青少年相談員をやらせていただいておりまして、その関係で来ております。普段、
子どもたちと接することが多いのですが、袖ケ浦をこれからどうするかということで、これから子
どもたちが地域の中で生活し、育っていく中で、どのような環境が望ましいのかという観点で色々
と考えていきたいと思っております。
袖ケ浦駅北側開発について、自分達の活動の中で話をしたときに、20∼30 代の人は、北側開発
といっても、ただ向こうの方でやっている、という感じで自分たちの中ではあんまり考えていない
人が多かった。そういう人たちが、これらか北側開発を含めてまちづくりというものをどのように
考えていけるか、どうすればそういう人たちを取り込んでいくか、ということを自分なりに考えな
がらやっていきたいと思っています。
今関委員: 初めてこのマスタープランの見直しに参加したのですけれども、まず委員名簿を見て、私
がこんな所に来ていいものなのか考えながらお話を聞かせていただきました。私がやっている「袖
ケ浦やさしい街づくりの会」は障害者と健常者で集まったグループなのですが、地域のバリアフリ
ーマップなども作成しています。私にこの委員会で何ができるのかを考えると、障害当事者として、
足りない部分や見直さなければいけない部分について話をしていければいいのかなと思っており
ます。よろしくお願いいたします。
大沼委員: 私は袖ケ浦市には 40 年近く住んでいます。今日ははじめてこうした会議に参加させてい
ただいたのですが、市民としては大変恥ずかしい話ですが、よくわからない部分もありました。昔
は少し都市計画をかじったこともありますので、それらの経験も踏まえて少しでもお役に立つこと
ができればと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
川本委員: かつて都市マスタープランは、袖ケ浦市の将来の絵姿を描くことというふうにお聞きした
ことがございます。絵姿をどういうふうに描いたらいいのか、私はふたつの希望を持っています。
ひとつは、袖ケ浦市は海に面していながら海のメリットが市民の生活から大変遠い、海という失っ
た宝を取り戻せるように夢を育てたいと思っています。
もうひとつは、内房線に沿った横軸の道路は極めて充実していますが、臨海部と山間部を繋ぐ道
路が極めて貧弱で、広域農道は一本ビッと筋が通っていますが、それ以外はみんなクランク状にな
っています。もう少し縦の道路を整備して、臨海部と山間部が一体となるような、利便性の高い道
93
路網を形成するための方法を色々考えさせていただきたいなと思っております。
大森委員: 私も都市計画は専門外で、獣医学が専門の獣医師です。公衆衛生や、農業関係では家畜診
療をしておりましたので、農家廻りもずいぶんやりました。そうした観点では専門的な発言もでき
ると思います。私の最大の望みは、住民投票を踏まえて、提言等をきちんと出していきたい。今後
10 年間、これに基づいて都市計画が行われるということですので、十分に論議して、納得した上で
提言を出させていただきたいと思っています。あまり納得できない部分については判を押すつもり
はありません。
水井委員: 私がまちづくり関係に関心を持ったきっかけは、みなさんがはじめられた住民投票での反
対運動でした。そういうチラシを見て、私もなにかボランティアがしたいなと思いまして、署名ボ
ランティアをやらせてもらったのが最初でした。
この市民会議で私が思っていることが2点あります。住民が安全にここで人生を過ごせるという
ことが一番大事だと思います。そのため、地区ごとに避難先となる拠点を設けることが必要です。
そこには小学校があってもいいし、小学校に行く前の児童の託児所のようなものがあってもいい
し、リタイアした後の集まりをする場所があってもいい。そういう拠点を作ることが大事です。そ
れは文部科学省が出している小学校区の4㎞という基準よりももっと短く、30 分ぐらいで歩いて
いけるぐらいの間隔で各地域に作る。それがあれば我々住民は本当に安心して生活できる、そうい
うイメージが私にはあります。
もうひとつは、袖ケ浦市はどういう訳か市役所や中央公民館、図書館があるのが市のはずれなの
です。これは非常に不便です。ですので、こうした 20 年スパンの計画の中では、行政の中心、文
化施設の中心は、市の中心に持っていくようにしなければいけないと思います。例えば、蔵波中学
のあたりが適地ではないかと思います。交通の便が悪いという話がひとつあるのですが、それは市
民がいつも感じていることです。ならば交通の便のよい場所にすればよい。千葉県は遅れています
けれども、幸い高速道路が来ていますので、高速バス網を整備して、そこに高速バスの停留所を作
れば済むことです。それは袖ケ浦市ならできることだと思います。この2点が非常に重要なことだ
と思っておりますのでよろしくお願いいたします。
北原委員長: どうもありがとうございました。みなさんから次回以降、重要な論点となりそうなお話
をいただきました。事務局で整理していただいて、次回以降の資料の中で盛り込んでいただければ
と思います。
議事(4)の「その他」について事務局でなにかご用意されていますか。
事務局:
特にございません。
北原委員長: 予定時間を 30 分超過しましたが、本当に熱心にご議論いただきありがとうございます。
次回からはさらに具体的な中身についての議論をしていただけるようになると思いますのでよろ
しくお願いいたします。
以上で進行を事務局にお返しいたします。
事務局: 本日は大変活発なご議論ありがとうございました。次回は8月下旬の開催を予定しておりま
す。開催日時は近日中に委員の皆様にご連絡させていただきます。
本日はありがとうございました。
以上
94
(2) 第2回市民委員会
1
開催日時
平成20年9月3日
午後2時開会
2
開催場所
市役所保健センター1階集団指導室
3
出席委員
長
北原
理雄
委
員
今関
副会長
鎌田
元弘
委
員
長谷川
委
員
宮脇
勝
委
員
大沼
一行
委
員
西山
未真
委
員
川本
憲男
委
員
野口
和雄
委
員
大森
雅彦
委
員
田中
禎
委
員
水井
公也
委
員
鶴岡
公一
委
員
細矢
春吉
委
員
渡邉
薫
会
政晃
英範
(欠席委員)
4
出席職員
(市職員)
都市計画課長
及川
和範
副主幹
柴嵜
良雄
主幹
切替
昇
副主査
佐藤
英利
(その他:コンサルティング会社)
地域計画建築研究所
5
6
田中
史志
傍聴定員と傍聴人数
議
傍聴定員
10人
傍聴人数
2人
題
(1)第1回市民委員会における質問に対する回答について
(2)土地利用のあり方について
(3)都市構造のあり方について
(4)袖ケ浦市内の視察について
95
7
議
事務局
事
【開会】
北原委員長【挨拶】
【第1回市民委員会における質問に対する回答について】
事務局より「第1回市民委員会における質問に対する回答について」の説明
(資料P2∼16)
北原委員長: ありがとうございました。前回の宿題について、整理して回答していただきました。質
問、ご意見ございましたらよろしくお願いいたします。
大沼委員: 総合計画の話がでましたが、総合計画は答申という形で結論がでてくるのですか。部署は
違うと思いますが。
事務局: 今回のやり方がどうかはわかりませんが、前回は総合開発審議会という諮問機関がございま
してそこに諮問をして、答申をいただくという形でした。今回も、パブリックコメントを実施した
り、議会に説明をしたりといった手続きを経ながら、先ほどご説明したようなスケジュールに沿っ
て進んでいくことになると思います。
大沼委員: 総合計画の答申が近々あるのか、すでにあったような話を聞いたのだが、まだ答申はない
ということですよね。
事務局: 答申が出たという話は聞いていません。ただ、総合計画においても、これと同じように市民
会議を設けて検討していますので、その中で中間報告をされたのかもしれません。
大沼委員: 前回、人口フレームの話もありましたので、答申が出ましたら、ここでも説明なりをして
いただけたらと思います。
事務局: 総合計画策定の細かいスケジュールは把握していないのですけれども、通例からいうと平成
22 年の2月ぐらいに答申をいただくように記憶しています。ですから、この会議とうまく噛み合う
かどうかはわかりませんが、もし噛み合わない場合には写し等を委員の皆様にお送りすることは可
能だと思います。
大沼委員: 11∼12 ページについておうかがいしたいのですが、都市マスタープランに位置づけられて
いる事業の一覧が載っていますが、未着手と計画中の事業が多いのが目につきます。一概には言え
ないと思いますが、その理由は何なのでしょうか。
もう一つは、都市マスタープランに位置づけられている事業の前期 10 年における着手執行率は
どのくらいになるのか。おおまかでいいのでお教えいただきたい。あまり低いと見直し後の 10 年
間の計画についても、計画倒れになるのではないかという心配がある。そのあたりの見通しという
か、決意についてもお話いただければと思います。
それともう一点、前回、事務局からこの委員会の設置要綱について説明がありましたが、その第
2条に、「委員会は検討結果をとりまとめ提言する」とありますが、委員の意見が分かれた場合に
はどうするのでしょうか。これは委員長の裁量の問題かもしれませんが、そのあたりについてもお
話を聞かせていただければ思います。
事務局: まず、マスタープランにおける事業の執行率でございますけれども、これは事業の位置づけ
を都市マスタープランに掲載しただけですから、実際の執行率というのは測っていません。当時の
マスタープランは、20 年という計画スパンであるため、事業化にあたっての補助金の導入等も考え
96
て、総花的にあらゆる事業をできるだけ網羅し、漏れのないように計画を作っています。
今回の見直しにあたっては、10 年という計画スパンであるため、計画づくりの考え方も違って
くるのではないかと思っておりまして、もう少し現実的に事業を精査することもできるのではない
かと考えています。また、この表を見ていただくとわかると思いますが、未着手等の事業について
は、県や国の事業も入っています。また、市民ニーズの変化から先送りした方がいいと判断した事
業もありますので、そういう点から未着手が多くなっている面もあるかと思います。
それと、見直し市民委員会の要綱の中で、「結果についてとりまとめ、提言する」ということで、
意見が分かれた場合というお話ですけれども、議論を深めていただければそれほど大きな意見の違
いはないのではないかと考えています。後は、とりまとめ方とて、少数意見を付記するという場合
もございます。見直し市民委員会の総意として提言していただけるのが一番いいのですが。
北原委員長: 見直しでは 10 年というスパンであるので、精査した事業を載せていくという説明でし
たが、10 年間でできることをあげていくということなのでしょうが、ある意味では絞り込みが大変
なのではという気がします。そういう意味では最終的に両論併記のようなことになる可能性もある
のかなと思います。
川本委員: 2点あります。1点は、見直しに際して、「国や県の都市計画に関連する方針や制度にあ
わせる」という文言がございます。答申を出すにあたって、あわせるべき県の都市計画に関わる制
度や方針があるのかどうか、というのが質問の1点です。
もう1点は、今回は土地利用と都市構造について論議するということになっていますが、この中
に道路行政についての問題も取り上げてもらえるのかということです。
事務局: 国・県の上位計画がどうなっているのかという質問ですが、現時点で都市マスタープランの
見直しにあたって前提・制約となる国・県の方針等はありませんが、策定過程における県との調整
の中で、指導等は出てくるのではないかと思っています。
道路についてですが、道路網としては出てくる可能性はあると思います。道路については、土木
課で道路網整備計画を策定しています。都市マスタープランでは、道路ネットワークという視点で
の位置づけは出てくるかと思いますが、道路の規模などの話は技術的な話となってくるため、都市
マスタープランでは扱わないことになります。
川本委員:
事務局:
今日の論議の中に道路は入っていますか。
都市施設整備のあり方として、次回に検討する予定です。
野口委員: いま、大沼委員と川本委員の言われたとことでなるほどと思ったことがあるので、よろし
いですか。多分、都市マスタープランの難しさなのだろうと思うのですが、都市マスタープランの
中に時間軸をどう表記するのかは非常に難しい問題です。経済状況を見ながら、この事業をいつ実
施するのかということを明記していくということです。例えば 10 年、20 年で実施できないものは
位置づけないのかといえば、どこを目指して都市をつくっていくのか目標が設定できないため、都
市計画では 100 年後に実施するものでも位置づけざるを得ない。都市マスタープランにはお金の話
が入っていないので、希望としては実施したいが本当に財政的にできるのかという判断は難しい。
しかし、今後 10 年でできる、できないということはやはり議論すべきだろうとは思います。その
上で、都市マスタープランの中にどう記述するかについては、お互いに知恵を絞りながら議論して
いかなければいけないのかなと思います。
2点目は、川本委員からのこれも重要なご指摘だと思うのですが、非常に難しいのは、日本の都
市計画行政は都市計画課だけでやっているのではなくて、一方で都市計画事業の根幹的な道路や河
川はほかの部署が担当しており、そこはそこでマスタープランを持ちながらやっている。これらを
97
都市マスタープランに位置づけなければいけないのだが、それらを確認しながら、都市全体として
どう評価し、位置づけるのかということについては、ここで議論する必要があるのではないかと思
っています。日本の都市計画行政には色々な課題があるけれども、そんなことを言っていたら豊か
な議論はできないので、具体的に位置づけるときにどのように処理していくのか、ざっくばらんに
議論したらいいと思います。
大沼委員: この委員会のこれからの日程ですが、第4回に計画の進行管理と実現のしくみについてと
いうのがありますが、これはこのマスタープランの進行状況が把握できるようにするということで
すか。
事務局:
大沼委員:
そうした仕組みについて検討するということです。
まあ、これは第4回までの楽しみということでとっておきましょう。
北原委員長: これはマスタープランなので、都市の全体像が描かれる。今回は後 10 年の計画ですが、
その 10 年でそのうちのどこをやるのかということを第4回で議論して、明記するということを事
務局では考えているのではないかと思います。ここでの議論は最初から 10 年でできる、できない、
を仕分けするのではなく、最後のとりまとめの段階できちんと位置づけられればいいのではないか
と思います。
議題1に関してはよろしいでしょうか。それでは2番目の土地利用のあり方について、事務局か
ら説明をお願いいたします。
【土地利用のあり方について】
事務局より「土地利用のあり方について」の説明(資料P17∼29)
北原委員長: ありがとうございました。土地利用のあり方について事務局の見直し案の考え方をご説
明いただきました。質問、ご意見ございましたらよろしくお願いいたします。
大沼委員: 24 ページの1)の住宅地の配置方針についてですが、見直し案の1行目に「現在の人口を
維持し」とありますが、袖ケ浦市には人口受け入れのための空閑地がたくさんある。特に昭和地区。
JR千葉駅から君津駅までの内房線の沿線を見ても、駅前に空閑地があるのは袖ケ浦駅の海側と山
側だけです。空閑地があるということは人口増加の潜在能力が高いということだと思います。人口
増加の流れを見ても、外房線の千葉市のおゆみ野、誉田、土気、大網、それから茂原、東金方面で
もかなり住宅が建って人口が増えています。その流れは当然内房線の方にも押し寄せてくるのでは
ないでしょうか。蘇我駅周辺も川鉄の関係や区画整理もありました。浜野でも土地区画整理事業が
終わっています。八幡宿、五井、姉ケ崎、長浦もかなり住宅がへばりついています。人口が増える
のがいいのか、悪いのかという問題はありますが、次は袖ケ浦の昭和地区に人口増加の波が押し寄
せてくると思います。
そこでおうかがいしたいのですが、袖ケ浦市では平成 31 年までの人口の推移を計算したものが
あるのでしょうか。あれば教えていただきたいと思います。
また、袖ケ浦駅北側の土地区画整理事業ですが、これはまだ事業認可はとっていないのですよね。
事務局: 人口推計ですが、先ほど総合計画の話でも申し上げましたが、総合計画策定の中で積算中で
す。ただ、推計人口では平成 32 年で 61,000∼62,000 人だったと思います。これに計画人口をどう
するかというのを今議論しているところだと思います。計画人口と申しますのは、今お話のありま
した袖ケ浦駅北側地区、ここは市街化区域ですが、まだ人口が貼りついていません。今後、事業化
していくなかで、今後 10 年間でどれだけの人口が貼りついていくのかということを総合計画の人
98
口フレームの中で検討するように聞いています。
北側の事業の進捗ですが、プレス発表もありましたが、奥村組が業務代行予定者というというこ
とで準備組合と協定を締結したと聞いています。現在、事業認可に向けて作業中ということです。
新聞では来年3∼4月あたりを目途に、ということが書かれていましたが、具体的なスケジュール
については正式には聞いていません。
大沼委員: 区画整理の事業年度はどのくらいになるのでしょうか。特に換地処分の時期がいつごろに
なり、今回のマスタープランの計画期間の 10 年間とどういう関係になるのかについてお教えいた
だきたい。
事務局: 申し上げましたように、現在、事業計画も含めて書類を作成中と聞いています。ただ、市施
行の時には概ね 10 年ということでしたが、民間の事業ですから、スケジュールを短縮した中で進
めると思いますので、計画期間としては、見直し計画の 10 年間におさまるのではないかという見
通しでおります。
大沼委員: 袖ケ浦駅のプラットホームに立ちまして海の方を見ますと、「袖ケ浦駅海側土地区画整理」
という看板がでていますが、「海側」と「北側」とは別のものなのでしょうか。
事務局: 同じものです。事業認可を取ったときには「袖ケ浦駅北側特定区画整理事業」という名称で
したが、「海側」というのは地権者が作る準備組合の名称です。
大森委員: 念のため一点だけ確認かたがたお願いなのですけれども、今回この資料を通読して、防災
に強いまちづくりの観点がすっぽり抜けているように感じました。ご案内の通り、時間雨量百数十
ミリという雨が降り、アンダーパスで車が水没して人が亡くなっているという現実があります。そ
ういう観点で見たときに、袖ケ浦駅北側に人が住むところを作って、災害に強いまちづくりになる
のか、という根本的な所を再度見直していただきたいと思います。大丈夫だということであれば、
提言の中に含めていただいて結構なのですが、少なくとも私は未だに疑問があります。あの土地を
1.5∼2m嵩上げして水害に強いまちができるのか。住民投票で事業に反対した私の最大の理由が
そこにあります。公聴会の時にも公述人として述べましたが本当に大丈夫なのでしょうか。当時は
10年確率で、時間雨量50ミリで計画しておけば大丈夫だと言われたのですが、時間雨量百数十
ミリということが現実に起っている。そこだけは確認したい。その他は特に異論はありませんでし
た。
それと先ほど、都市マスタープランでは予算的な裏付けについては論議しないという話がありま
したのであまり議論するつもりはないのですが、私はどのようなレベルの計画でもきちんとした予
算の裏付けについて論議されてしかるべきだと思います。それがないと総論は賛成でも、各論のと
ころで平成 17 年の住民投票のようなことが再び起こる可能性があると思います。
事務局: 詳しい話は下水道課などが説明すればよろしいのでしょうが、市街化区域に編入する際には、
人口が貼りつくわけですから、それに伴う防災というのは前提となります。大森委員も聞いておら
れると思いますが、降水対策、治水対策として、奈良輪堰の旧漁港跡地にポンプ場を整備し、強制
排水をすることで、周辺集落を含め新市街地にも影響を与えない、技術基準上も安全ということで、
計画を立て、認可を受けたと聞いています。
大森委員: 意見の相違というか、10 年確率ではなく 100 年確率なのかもしれませんが、現実には想定
を超える雨量も降っているわけですから、認可はあくまで認可、現実は今後の歴史が証明するのだ
とは思いますけれども。
事務局: 確かに、大森委員のおっしゃることもごもっともで、私も理解しないわけではないのですが、
危険確率をどこまで見るかというところだと思います。一般的な技術基準、水準からするとそれは
99
クリアされているという話です。今、ゲリラ的な豪雨があるので、その基準でみるとどうなのかと
いうことかもしれませんが、実際事業を実施する上では、十分に現場で状況を調査した上で対応す
ることになると思います。まして防災については行政が責務を負っているので無責任な対応はでき
ません。今後、場合によっては事業内容の説明を行ってもかまわないと考えています。
北原委員長: 防災については、第3回でまた議論の機会がありますので、ご意見をいただければと思
います。
水井委員: 防災のことですが、私も袖北の話がありましたときに一番心配でした。将来の世代が災害
に遭わないということが土地利用の根本だと思います。自由社会ですから、すべてを禁止すること
はできないのは承知していますが、少なくとも横浜市のように、海に接したところは軟弱で液状化
の恐れがあるという危険性や、こうした場所で家を立てる場合の対策等をホームページで紹介する
ようなことをすべきだと思います。袖ケ浦市ではそうしたところが不足していると思います。
袖ケ浦駅北側地区検討協議会も傍聴させていただいたことがありますが、そういう恐れに対し
て、安全は確認されているということにこだわって、説得しようという意志がありありと伝わって
きました。むしろ第三者的な立場で、液状化危険区域というのは本質的に危ないということを前提
として、土地利用のあり方について検討していただきたかったという思いがあります。
それともう1点ですが、市街化調整区域で毎年度 100 軒前後が建築されているということです
が、見直し案では農住調和地というのを設定して、最低敷地面積を決めて認めていこうというお話
だったのですが、現状、市街化調整区域での建築の申請が出たときにどのような基準で許可されて
いるのか、勉強のために教えていただきたいのですが。
事務局: 調整区域の許可についてご説明させていただきます。現在、調整区域につきましては、市街
化区域から 1.1 ㎞の範囲にある中で、建築敷地から半径 150mの円の中に 40 戸以上の建物がある場
合、また、55mの範囲で 40 戸以上の建物がつながっている場合については、一体的日常生活圏と
いう許可になるのですが、調整区域の中でも生活の拠点ということで、許可を取れば建築可能とな
っています。ただし、宅地造成等にあたっては市と事前協議をしていただき、協定を結んだうえで
許可を出しています。
今関委員: 全然話が違ってしまうのですが、24 ページの郊外型住宅のところで、現行計画における記
述内容、「国際化、情報化に対応したCATV、LAN等の高付加価値型のものとする」というの
が、事務局見直し案では空白となっています。見直し案ではこうした計画は取りやめるということ
なのでしょうか。それというのも私は蔵波の奥の方に住んでいまして、まさに郊外型住宅の位置に
なるのかなと思っているのですが、ネットワーク社会に現在なってきている中で、都心の方はそう
した基盤の整備が結構進んでいると思うのですけれども、郊外では整備されていることが少ないの
で、そのことについてお話を聞かせていただきたいと思うのですけれども。
事務局: ここで言っている郊外型住宅とは、かずさアカデミアパークや内陸部の工業地に勤める従業
者の方が住む住宅地として横田の丘陵地に新たに住宅地を造成するというもので、その中でCAT
V、LAN等を整備して高付加価値なものにしていこう、というのが現行計画だったわけです。で
すから現状ある住宅地にCATV、LAN等を整備するというわけではありません。事務局案では、
内陸部の工業的な開発自体を見直しており、既存の緑を壊してまで住宅地を整備する必要性もない
ため、現行計画での記述がなくなっているということです。
CATVの整備については、イニシャルコストがかかるということで、市街化区域でも整備が進
まないという状況が一部ありました。特に市街地でも飛び市街地であるのぞみ野と横田について
は、整備が中々進まないということで、国からの補助金を導入して整備したという経緯があります。
100
それ以外の地域は、民間事業者が採算性のある所についてはエリアを拡張しています。一部、市街
化調整区域の方でも整備の要望があり、市から事業者に要請した経緯はあります。しかし、住宅が
密集していないとランニングコストの面で採算が取れないということで、中々拡大しないという面
があります。ですから住宅が密集しているところではエリアも拡大しています。NTTさんも、市
街化区域では光ケーブルの整備を進めていますが、市街化調整区域では難しい面があるというのが
実情です。
今関委員:
そうした場合に何かいい方法というのはないのですか。
事務局: 農村部の方で何件かそうした要望があって、事業者さんにもお伝えしましたが、イニシャル
コストよりもランニングコストがかかるということで、経営上難しいという回答を受けた経緯があ
ります。
野口委員:
電話回線では遅いということですか。
今関委員: 電話の基地局からの距離が離れてしまうと伝送速度が遅れてしまい、インターネットなど
をしても通信速度が遅くなってしまうということが郊外ではありがちです。光ケーブルなどがあれ
ばいいのですが、そうしたものも整備されていないので、何かいい方法があればということでおう
かがいしたのですが。
野口委員:
事業者に今後の整備予定を聞くことはできるのですか。
事務局: 可能です。ただ、袖ケ浦の場合も同じケースでしたが、ケーブル事業者さんは事業認可を受
けても、そのエリア内をすべて整備する前に、またさらに違う場所で新たに事業認可を受けて整備
をするというような形で事業を進めているようで、事業認可になっている所がすべて整備されてい
くわけではないため、難しい面はあります。
川本委員: 商業業務地の配置方針について、若者が魅力を感じる商業地、「大型ショッピングセンタ
ー等の立地を求める意見が多い」ということですけれども、見直しにあたっての考え方では「レジ
ャー的な買い物や、非日常的な商品の購入等については、市原市や木更津市などの本市周辺に立地
していることから、積極的な誘致を行う必要性は低い」となっており、相矛盾した内容が書かれて
います。それから、議会を傍聴して知ったのですが、袖ケ浦IC周辺にカインズが大きなショッピ
ングセンター建設を計画したが、優良農地ということで行政が許可しなかったとう話を聞きまし
た。そうしたものは優良農地だからだめなのかというと、議会答弁でも「例外はある」ということ
でした。
駅勢圏を中心としたコンパクトシティという考えは理想的ではあると思いますが、車社会もまだ
当面続くことを考えると商業施設の郊外立地も平行して進めるべきではないでしょうか。
袖ケ浦IC周辺のパーキングエリアは近隣の市から車が来ており、袖ケ浦市内では人が最も集散
している、活発なエリアではなかろうかと思います。こうした状況が続く限り、商業資本が出店し
たいというニーズは強いと思います。一方、袖ケ浦駅北側に大型店が来てほしいといっても、人の
集散が少ないので、多分来ないだろうと思います。袖ケ浦IC周辺のこうした特徴はかなり長い間
変わらないだろうと思いますので、商業立地を認めないというのはいかがなものかなと私は思いま
す。
事務局: 若者が魅力を感じるような商業施設の立地を市民が求めているのに、事務局案ではコンパク
トシティということで、駅周辺に商業地を配置するという方向で記述されているということについ
てですが、おっしゃるように、車社会は今後も当分は続いていくということは当然想定されると思
います。だからといって、袖ケ浦市で郊外型の商業施設の立地を容認していいのか、という問題も
当然出てくると思います。市民の多くの方々が木更津や市原などの周辺市に買い物に行っている現
101
状があって、袖ケ浦市内に大型商業施設ができれば、確かに利便性は高まるかもしれませんが、優
良農地をつぶしてまで誘致する必要性があるのか、そうした価値判断の比較の問題だと考えていま
す。農地を守ることと、商業的な利便性を高めていくこと、どちらに重きをおくのかということで
す。簡単に結論がでる話ではないとは思いますが、原油価格が高騰して、ガソリンの値段が上がり、
沿道型の商業施設では売り上げが落ちているという状況もあるようで、今後の状況次第では郊外型
店舗がつぶれていくという可能性もあります。郊外型店舗に頼った都市構造を作り、中心部の空洞
化を黙認するということが、果たして市の将来にとっていいのかという将来を見据えた判断が必要
なのだと思います。事務局案としては、駅周辺に商業地を配置するコンパクトシティを目指す方向
性で記述していますが、これはあくまでもたたき台ですので、委員の皆さんで意見を出し合って論
議していただけたらと思います。
北原委員長: 事務局案としてはコンパクトシティということですが、かくありたいということと、現
実の動きとは必ずしも一致しないというのはよくあることですが、それをどのあたりで納めていく
かというのは大変難しい問題だと思います。
この問題は今回の見直しの大きなポイントになると思いますので、他の委員さんからもこれに関
連してご発言があればご意見をいただきたいと思います。いかがでしょうか。
野口委員:
袖ケ浦に住んでいませんので、市民の皆さんの気持ちとは違っているかもしれませんが、
あえて言わせていただきます。事務局の提案をみると、全体にこれから人が住んでいるところが縮
小していくということを前提に描かれたプランだというように感じます。そういう前提がわかって
いるときに、需要があるからといってそれを許容してしまっていいのか。すべてを経済原則に基づ
いて都市を造ってしまうことで、先ほどの都市防災のように様々な問題が起ってくる。水害は、河
川の流域での開発により、短時間に集中して負荷がかかることによって引き起こされており、開発
されていない下流地域が被害を受けるという構図になっている。
事務局の提案は、これから都市が縮小していく中で、郊外地の開発を認めつつ縮小するよりは、
むしろ良い基盤整備を行ってそこにコンパクトに住んでもらうという、大変な問いかけをしている
のではないでしょうか。
将来、子どもたちにどのような都市を残していくのかということを考えたときに、縮小の方向に
舵を切る踏ん切りを我々の時代でつけておく必要があるのではないかと思います。
委員長が言われたように、ここは議論すべきポイントで、この方向性が見えないと、今後の議論も噛み
合わなくなる可能性があるあると思うので、みっちりと議論したいところだと思います。
北原委員長: 袖ケ浦の人口は、今後しばらくは6万人ぐらいで推移して、もしかすると 20 年、30 年
後にはもっと減るかもしれないということを前提に見直し案が作られている。それを認めるかどう
かというのがまず第一点としてあります。ではそうだとして、駅を中心としたコンパクトなまちを
作るのか、そうではなくて車社会という現実の流れも利用しながら、ある程度、暮らしやすさを求
めていくのか、その辺りの見極めが非常に難しいところだと思います。今日は最終結論まではいか
ないとは思いますが、大前提が毎回変わるようだと今後の議論ができなくなってしまうので、大前
提については共通の同意が取れればいいと思います。
野口委員から分かりやすく、しかしやや極端な形でご意見をいただきましたが、他の委員の方からもご
意見をいただけたらと思います。
大森委員: 郊外型のショッピングセンターであれば近隣市にあるので、あえて袖ケ浦に誘致する必要
があるのかというのは疑問に思うところです。昭和地区について言えば、私が住み始めたころは、
かなり古くはなっていましたがセントラルマートというお店があり、駅から自宅までの間で買い物
102
ができましたが、今はそうした生活に密着した商店が駅周辺にないということが、昭和地区の人の
不満の原因ではないかと思います。昭和地区にも主婦の店が1か所ありますが、大きなスーパーは
ない。やはり駅周辺の活性化が必要だと思います。
水井委員: 土地利用に関係すると思いますので申し上げたいと思います。袖ケ浦市の行政は市民に対
してサービスをするという点で非常に問題があると思います。ご承知のように市界から 700mぐら
いの所に市役所、中央図書館、市民会館、野球場、陸上競技場があります。一般の消費者を対象と
するのであればこの場所でもいいと思いますが、行政サービスは市民が利用しやすい場所にないと
いけない。県からいらっしゃる人たちも、市役所の屋上や袖ケ浦駅から見て「涙がでる」とおっし
ゃります。私も本当によく分かります。それは役所などが間違った場所にあるからなのです。ぜひ
市全体を見渡せる市の中心で、どのようなサービスをすれば市民が喜んでくれるか考えていただき
たいと思います。これが土地利用の一番大事な点ではないかと思います。
それから第 2 点は、高速道路網ができてきて、9 月 1 日からは長浦駅から品川行きの高速バスも
何便か運行されるようになりました。これは非常にいい動きだと思います。ですから、市の道路を
高速道路が使いやすいように整備していただきたいということです。ひとつは長浦駅から国道 16
号線にそのまま行ける道がありません。都市構造図にはありますが、金田ICにアクセスする道路
を早く整備していただきたいて、より早く、より安い料金で対岸地域へ行けるようにしてほしいと
思います。
それから姉崎袖ケ浦ICと木更津北ICの間の袖ケ浦市のちょうど中央辺りに、高速バスが停ま
れる停留所を作っていただいてその辺りに市の行政の中心を持ってくる。そして市民が使いやすい
ようなバス路線を作っていく、そういう土地利用の転換を事務局でもご検討いただければと思いま
す。
北原委員長:
水井委員:
ご意見ということでよろしいですか。
はい。
川本委員: もう 1 点土地利用につきまして言わせていただきます。国道 16 号は内房地域におけるバ
イパス効果の高い大動脈だと思いますが、市内の大動脈は平成通りとフラワーラインだと思いま
す。特に平成通りについては、沿道の土地をどのように利用するのかは非常に重要な問題だと思っ
ています。具体的な例を申し上げますと、消防署は市内3か所に分かれていますが、これらが老朽
化して建て替える場合、1つに統合して平成通りに設置すれば市内の各地にいきやすくなり、効率
のいい消防活動ができるのではないか。その適地として平成通りは大変いい位置にあるなと思いま
す。平成通りを市の動脈としてどう活用するかという点は、多面的に考えるべきテーマではないか
と思います。
事務局: 今のご発言は、具体的な施設を上げての例示だと理解いたしました。今お話のあった消防署
ですが、実際どこに整備されるかは現時点ではわかりませんが本署の移転が内部でも検討されてい
るようです。そうした点を踏まえながら候補地の選定を行っていると聞いています。平成通りが道
路交通ネットワークの要という認識は市でも持っていますので、ご理解いただきたいと思います。
北原委員長: 大分時間も過ぎてきましたので、(3)の都市構造のあり方についてご説明いただいて、
また、土地利用と都市構造は関連深いところもありますので、関連するものについては戻ってご意
見いただくということにしたいと思います。それではご説明お願いします。
【都市構造のあり方について】
事務局より「都市構造のあり方について」の説明(資料P31∼39)
103
北原委員長: ありがとうございました。道路網、都市的な機能の集積、核、拠点、緑の保全と緑のネ
ットワークといった都市構造の見直し案についてご説明いただきましたが、質問、ご意見ございま
したらよろしくお願いいたします。
宮脇委員: 見直し案の都市構造図で、内陸生活支援軸というのが今回新たに追加されて、おもしろい
と思ったのですが、東西方向の軸はわかりやすいが、南北方向の軸の方は、インターチェンジ同士
を結んだのかもしれないのですが、わかりにくいので設定の意図を教えていただきたい。
それともう 1 点は、袖ケ浦バスターミナルの位置づけが、都市構造図では単に通過してしまって
いるように見えます。ここはどのように位置づけて、軸の中でどのように活かされるのか、その辺
りがどのように検討されているのかお教えいただきたい。
事務局:
まず南北方向の内陸生活支援軸ですが、北側は市原市の姉ケ崎方面につながっていまして、
内陸から市原市へのアクセス支援として設定しています。また北側については、木更津東ICへの
アクセスを念頭において設定しています。
宮脇委員:
その軸は既存の道路があるわけではないですよね。
事務局: 道路にそって曲げてしまうと図としてわかりにくくなるため、あえて直線的に表現していま
すが、現在ある道路を利用することを考えています。
それともう一点、袖ケ浦バスターミナルの位置づけですが、ひとつには袖ケ浦ICと一体的に捉
えることができるのではないかと考えています。また、都市構造図では、図としてのわかりやすさ
のため、軸は方向を示すようにしている関係から、直線的な表現となっているので、袖ケ浦バスタ
ーミナルが軸から外れているようになっていますが、国道 16 号も地域連携軸を担う道路であると
考えられ、バスターミナルを通過してしまっているわけではありません。いずれにしても重要な交
通結節点であり、ひとつの拠点として考えていく必要があると認識しています。
宮脇委員: 今回、土地利用構想図はかなり厳格に詰めてきていて、現行計画の抽象的な図面よりもよ
くなっているが、都市構造図の方は大雑把になっているがなぜなのでしょうか。
事務局: もう少し詳細に表現してもよかったのですが、ある程度模式的に示した方が、全体としての
イメージがつかみやすいのではないかということで、軸も具体的な道路に載せるのではなく、方向
を示すような形で表現しています。
鎌田委員: 現行計画と見直し案では「軸」の多少意味合いが違っていて、見直し案は、「軸」という
表現でいいのかわかりませんが、多分時代的な背景もあると思いますが、大きな繋がり具合を示す
ものになっているのではないでしょうか。
拠点については、現行計画では中心核と副次核という位置づけがされており、中心核である袖ケ
浦駅周辺については、行政拠点でもあり、袖ケ浦ICも近いことから、力を注いで都市をIC周辺
にまで拡大する、という考え方が背景にあったと思います。一方、見直し案では、3つの核がすべ
て地域生活拠点ということで、同じ名称となっていますが、しかし、それぞれの性格は違うはずで、
それを想定しておく必要があるのではないでしょうか。地域生活拠点の性格付けと商業立地の考え
方を踏まえて、はじめて袖ケ浦IC周辺、バスターミナル周辺の性格付けも決まってくるのだと思
います。
基本的に商業立地は生活拠点に誘導し、IC周辺などは商業ゾーンとしては設定することはでき
ないので、現況をみながら「点」として対処していくなどの「交通整理」が必要なのではないかと
思います。
104
ここは逃げずに、生活拠点の性格付けについて、合意形成を図っておく必要があるのではないか
と思います。
事務局: 地域生活拠点については3つを並列的に位置づけてはいますが、それぞれに置かれている状
況が違うため、その性格も変ってくるというにように想定はしています。それをどこまで細かく設
定できるのかという問題があり、今後の検討課題とさせていただきたいと思います。
鎌田委員: 特に、中心か、副次かというと、規模的な問題として想定されがちですが、質的な面でう
まく表現できると良いと思います。
川本委員: 6ページ、「(4)今後の検討課題」の「③「核」のあり方」を見ますと、『「ガウラン
ド」や「ゆりの里」などの整備が進む袖ケ浦公園周辺の状況から、「核」の位置づけ等について検
討します』、とあり、これを読みますと核をもうひとつ増やした方がいいのではないかという発想
が浮かびます。というのは、袖ケ浦市は蝶が羽を広げたような形をしています。その中心にのぞみ
野があり、袖ケ浦公園があります。東関東自動車道館山線が市内でカーブしている辺りがのぞみ野
になります。のぞみ野も現在 1,200 世帯ぐらいが住んでおり、市内有数の住宅地となっています。
最近は宅地も安くなっているため、新築の家が増えていると聞きます。鉄道の駅から離れているの
で、陸の孤島化しており、将来高齢化が進んだ時にどうしようかということが地域内で問題になっ
ているようです。
この提案は奇想天外すぎるかもしれませんが、姉崎袖ケ浦ICと木更津北ICとの間は 10 ㎞程
度です。インターチェンジは5㎞おきに設置できるようになったため、ちょうど中間ののぞみ野周
辺に新たなインターチェンジを設置し、そこを公園などのアメニティを中心とした第4の拠点に
し、4核構想にしたらどうかというものです。そうすればのぞみ野や周辺の根形地区、平岡地区の
地価も上がるのではないか。市井の紙価をあげるという言葉がありますが、これによって市中の地
価をあげることができると思います。ただ、素人なのでどの程度の費用がかかるのかは、まったく
わかりませんが。
現在市内には1か所しかインターチェンジがありません。将来的には市のど真ん中にインターチ
ェンジができればという思いが強いのです。
事務局:
すぐには答えられる内容ではないので、事務局内部で検討させて下さい。
水井委員: 私もこの図面を見て、市の中心は交通の要衝であるのぞみ野周辺に移すべきだと改めて思
いました。先ほど、行政サービス拠点を現在の場所から市の中心へと申しましたが、まさにそのこ
とです。10 年、20 年計画かもしれませんが、あの辺りに市が土地を購入する構想もあってもいい
のではないか。よくわからないが、市庁舎も建築されてからだいぶ時間が経過しています。いずれ
建て直すという時期が出てくると思いますが、それにあわせて移転計画をもう少し本気になって考
えたらどうかと思います。現在の市役所の場所は、アクアラインにも近く、デパートや観光施設な
ど、商業的には非常に良い場所なので、売却すれば高く売れると思います。そうすれば移転したと
しても経済的にも十分成り立つのではないかと思います。もう少し柔らかな発想でプランを決めて
もいいのではないかと思います。
市庁舎の建て直しなどの計画が長期的にあるのでしたらお話いただきたい。
事務局: 建て替えの計画は今のところありませんが、耐震補強などについては部分的に問題になって
います。どこまでの範囲で検討するのかはわかりませんが、検討委員会を設置するということは聞
いています。補強関係や機能面の話が中心になるという理解ではおります。
大森委員: 都市軸の見直しのところで何点かお聞きしたいと思います。袖ケ浦市は道路整備状況がか
なり進んでいるという前提なのですが、広域連携軸、地域連携軸、内陸生活支援軸を設定していま
105
す。総論としてはいいと思うのですが、既存の道路と新設する道路の延長はどのようになるのかを
お教えいただきたい。あまり新設する道路が多いのであれば少し軸を減らすなどの対応も必要にな
るのではないかと思います。
また、市役所の移転についての意見が出ていますが、私は現在、昭和地区に住んでいますが、か
つては横田地区にも住んでおりましたが現在の場所で困ることはありませんでした。行政サービス
については、行政センターが各地区にあり、住民票の発行など、様々なサービスを受けられます。
各センターの機能を強化すれば暮らしやすくなるので、市役所の場所にこだわる必要はないのでは
ないかと思います。
事務局: 都市軸の設定にあたっては、道路の新設は考えていません。既存の道路を活用しながら軸を
設定しています。県道などの幅員の狭い道路については部分的な拡幅などの整備の必要はかなり高
いとは思いますが、都市軸を設定する上で新規の道路整備は想定していません。
西山委員:
現行計画は、市の中心であるとか、周辺都市の方に向かっているようなイメージですが、
見直し案は、市全域が循環するようなイメージがあるので、非常に好感を持ちました。
少し前の話に戻りますが、市民ニーズとしては、商業的な振興もありますが、その一方で、田園
都市的な生活を市の将来イメージとして持っている市民も多かったと記憶しています。農住調和地
は、そうした、農地や緑環境と調和した住宅地という市民ニーズを具体化したもので、今回の見直
しの目玉になるのではないかと感じています。また、これを都市の核につなぐのが都市軸になって
いるということで、具体的な都市の構造部分でのイメージが持てるようになってきたと思います。
私自身は、袖ケ浦に住んでいませんが、住んでみたくなるような計画にしたいという思いがあり
ます。そこで、実際に袖ケ浦市にお住まいの方は、農住調和地のような考えをどのように感じてい
るのか、また、どの程度リアリティがあるものなのかについてうかがってみたいのですが。
北原委員長: 事務局から農住調和地についてもう一度、考え方を整理してご説明いただけますか。西
山委員のご意見では、今回の見直しのわりと大きな柱になりそうだというご指摘なので、もう一度
説明をしてください。その上で委員のみなさんからご意見をいただきたいと思います。
事務局: 農住調和地については、先ほど事務局から説明しましたように、市街化区域から 1.1km の範
囲で、建物が 40 戸つながっているところでは、あまり規制もかからずに新たに住宅が建築されて
しまうという状況があります。こうした市街化区域に隣接する市街化調整区域で、滲み出しといわ
れる無秩序な宅地開発が行われ、道路や下排水処理などの面での問題も出てきているため、これを
都市マスタープランの中に位置づけ、市街化調整区域で建築される住宅を質の高いものとしていく
ために農住調和地を設定しています。例えば最低敷地面積などを定めたり、開発にあたってしっか
りと道路を整備していただくというようなルールを決めながら、畑仕事を楽しみながら生活すると
いった袖ケ浦らしい生活スタイルを実現できる地域というので農住調和地のイメージです。
北原委員長: ありがとうごいざます。今の説明と西山委員が考えている農住調和地は同じものでした
か。もう少し積極的な意味合いを持たせるイメージなのかなと思ったのですが。
西山委員: できれば将来的にはもう少し膨らませていければいいなとは思いますが、共感できるもの
だと思います。
大森委員: 袖ケ浦は実は酪農地帯で、県内では千葉市に次いで乳牛の多いまちとなっています。歴史
的にも酪農家が多かったのですが、現在はだいぶ減ったといっても2千数百等の乳牛がいます。ど
こにいるかというと、海側の農住調和地にはいませんが、内陸部には酪農家があります。そうした
ものもひとつの地域資源にはなるとは思います。専業農家は基本的に酪農家が中心となっていま
す。数は少ないですが。あとは、65 歳以上の高齢者と第2種兼業農家という状況です。
106
農住調和地の弱点は公共交通網が弱いということです。車のない人は移動できない。住みよいま
ちを作るのであれば、駅などの主要拠点に運ぶ公共のバスなりを整備しないと住みにくいと思いま
す。私も3∼4年前まで診療などでこの地域を回っていたので、実感としても、また生活されてい
る農家さんや高齢者の方の意見としても、交通の不便さという問題はあると思います。
水井委員: 農住調和地は私も魅力的な名前でいいと思います。私も自宅から1㎞ほどのところで畑を
借りて農業を楽しんでいます。市街化調整区域で広い土地を購入できる人はいいが、そうでない人
も、畑を借りることができるといいのではないかと思います。行政も協力して、そうしたしくみを
つくることを提案したいと思います。農地として土地が使われれば、防災上もいいと思います。
北原委員長: 農住調和地はそれぞれの委員のみなさんが、色々なイメージを持てそうなコンセプトで、
今までのご意見はわりと好意的に評価していただいているので、スプロール対策として仕方なくと
いうのではなく、委員の皆さんの意見の中にいいヒントがたくさんありそうなので、農住調和地の
中身を豊かにしていく方向で、今後の課題として検討していただきたいと思います。
だいぶ時間も超過してきましたので、よろしいでしょうか。
いくつか宿題がありますが、今後の袖ケ浦の人口フレームについては、急激に増えることはない
ということで合意いただけたのかなと思いますが、まだ宅地化のポテンシャルがある、というご意
見もございました。そうしたものを踏まえながら、また、現実の車社会の中でインター周辺での商
業的な開発需要を無視していいのかというご意見もございました。そうした宿題を事務局で十分そ
しゃくしていただいて次回、それに対する答えも含めて第3回の検討のたたき台をお作りいただけ
ればと思います。今日のところはこれくらいでよろしいでしょうか。
それでは「(4)その他」について事務局からご説明お願い致します。
【市内視察について】
事務局より「市内視察について」の説明(資料P40)
北原委員長: ありがとうございました。市内視察についてご説明いただきましたが、ご質問、ご意見
がございましたらお願いいたします。
川本委員: お願いしたいことがございます。全部道すがらなので、通れると思うのですが、(1)海
浜公園に行った後、現在市内で問題になっている南袖のセレモニーパーク予定地がどんなところか
行ったことがないのでぜひ見ておきたい。それから中袖に行った際に、クリーンセンターとか浄水
場もあわせて見られたらいいなと思います。できれば、海浜地区の高度利用ということで、長浦港
の久保田川の河口も見てみたいと思います。ここには船がずいぶん係留されていますが、係留の仕
方が危険かつ不規則であるので、先々の海の高度利用を考える上で、将来レジャーボート等をどう
係留させたらいいかというテーマにつなげたいと思っています。あと時間があれば、長浦駅前から
さつき台病院に至るシンボルロードも走っていただけたらと思います。
水井委員: 都市計画を考えるにあたっては地形が大事だと思います。まだ十分ではないのですが、
(1
1)と(12)の間にある郷土博物館に袖ケ浦市の地形模型があります。地形模型を使うと、斜面
地をどうするかなど、都市計画を考える上でイメージが湧くのではないかと思います。見直しの過
程で、我々の手で地形の模型を造っていくことを考えてもいいのではないかと常々思っています。
そういうことであればボランティアとして協力してもいいと思っています。地形模型をベースに都
市計画を考えたらどうかという提案です。
107
大森委員: (3)∼(4)の間に、川原井の六万坪という、台地で優良な畑地がある地域があるので
そこを通っていただきたいと思います。また、(12)から(13)に移るときに、福王台三丁目
に旭化成の5∼10ha 程度の広大な土地があり、更地となって、まさに売らんばかりの状態になっ
ている。ここは優良宅地なので、今後の人口フレームを考える上でも重要だと思いますので、ぜひ
入れていただきたいと思います。
北原委員長: ほかにいかがでしょうか。では事務局のほうで、速度違反をしないで済む範囲でご要望
にお答えいただければと思います。
事務局: 2時間という時間の制約があるのでその範囲で行けるところを選ばせていただきたいと思い
ますのでよろしくお願いいたします。
北原委員長: せっかくの機会ですので、バスの中からでも、今後議論の中で出てきそうな場所をでき
るだけ多く見に行きたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
ほかによろしいでしょうか。それではこれで今日用意された議事はすべて終了しました。この資
料の1ページにございますように、次回は「都市施設整備のあり方について」、「都市環境につい
て」、「都市防災について」ということで、より具体的な各論に入っていきます。その中でまた今
日ご議論いただいた土地利用や都市構造についてもご意見をいただく機会があるかと思いますの
で、よろしくお願いいたします。
それでは進行を事務局へお返しいたします。
事務局:
本日は大変活発なご議論ありがとうございました。
なお、次回の見直し市民委員会は 10 月中旬頃の開催を予定しています。委員の皆様には日程が
決まり次第、ご連絡をいたします。
それでは、以上を持ちまして、第2回袖ケ浦市都市マスタープラン見直し市民委員会を終了させ
ていただきます。
以上
108
(3) 第3回市民委員会
1
開催日時
平成20年10月24日
2
開催場所
市役所保健センター1階集団指導室
3
出席委員
会
午後3時30分開会
長
北原
理雄
委
員
細矢 春吉
副会長
鎌田
元弘
委
員
今関
政晃
委
員
西山
未真
委
員
大沼
一行
委
員
野口
和雄
委
員
川本
憲男
委
員
渡邉
薫
委
員
大森
雅彦
委
員
鶴岡
公一
委
員
水井
公也
委
員
宮脇
勝
委
員
長谷川
英範
委
員
田中
禎
(欠席委員)
4
出席職員
(市職員)
都市部長
渡辺
哲夫
副主幹
柴嵜
良雄
都市計画課長
及川
和範
副主査
佐藤
英利
主幹
切替
昇
(その他:コンサルティング会社)
地域計画建築研究所
5
6
田中
傍聴定員と傍聴人数
議
傍聴定員
10人
傍聴人数
6人
題
(1)第2回市民委員会における宿題について
(2)都市基盤施設の整備方針について
(3)都市環境の形成方針
(4)都市防災の基本方針
(5)地域別検討会について
109
史志
7
議
事務局
事
【開会】
北原委員長【挨拶】
【(1)第2回市民委員会における宿題について】
○事務局より資料の説明
北原委員長 : ご苦労さまでした。今日は「都市施設」、「都市環境」、「都市防災」という3つの
テーマが控えています。限られた時間の中でできるだけ多くの方にご意見をいただいて、各テーマ
にできるだけバランスよく議論の時間を割り振りたいと考えておりますので、1回の発言をできる
だけ2∼3分ぐらいに手短に要約していただいて、なおかつ、あまり事務局とのやりとりばかりだ
けでなくて、委員の間で議論ができるような形にしたいと思っていますので、その点念頭において
ご発言いただけたらと思います。それではただいまのご説明についてご意見・ご質問ございました
らお願いいたします。
水井委員
: 前回の会議で、のぞみ野地区といいますか、市の中央部に高速バスの停留所を作ると
いう案を提案しまして、先ほど事務局から調査結果をいただいたのですが、私がイメージする高速
バスのバス停というのは、そんなにお金をかけないで、しかも最終目的地まで利用する人たちに時
間の延長になるような不便さを与えないというものです。具体的にはこの辺にはありませんが、私
が利用している北陸の富山行き、金沢行きの高速バスを使いますと、インターを降りるのは最終目
的地だけで、そこに至る拠点である黒部などは高速道路を降りないタイプのバス停が設置されてい
ます。メリットしてはコストがかかりません。高低差の低い所、例えば給食センターの所など、あ
まり一般道と高低差のないところがあるので、バス停の所につながる脇道をもう1本整備すればい
いわけです。そうした簡単な方式のものであれば、市道に近いような値段でできるのではないかと
思います。この辺では、千葉から館山まで高速バスが走っていますが、その中間に今言ったような
バス停留所を作れば、利便性だけが向上し、不便を被る人はいない。利便性が高まれば利用客が増
え、便数も増える。そうしたメリットをお互いが享受できるということです。特に千葉は遅れてい
ますが、こうした取り組みが将来的には都市間の高速バス網の構築につながっていくと思うのでぜ
ひ検討いただければと思います。
渡辺委員
: 前回は欠席してしまい、資料を読ませていただいたのですが、のぞみ野へのインター
チェンジ整備の提案について、現実的でないという結論がでるのは非常に納得できます。ただ、今
の水井委員のご意見に、私も賛成です。横浜、川崎といった対岸地域に対する交通網は整備されま
した。館山道の高速バスについては、木更津市の羽鳥野にバスターミナルが設置されています。そ
れによって羽鳥野の土地の価格も上昇し、周辺の施設の集積も進んでいるので、袖ケ浦においても
千葉∼館山間について、鉄道を補完するものとして将来的に考えたらどうかと思います。それによ
ってのぞみ野地域における千葉方面とのアクセスが格段によくなるのではないかと考えますので
今一度ご検討をお願いしたいと思います。
事務局
: そうしたバス停については、羽鳥野がいい例だと思いますけれども、その件につきま
しては、市長は、圏央道について(仮称)かずさインターチェンジの設置にあわせて、バス停を一
緒に設置することを検討したらどうかということを言われています。羽鳥野のようなバス停が必要
だということは十分に認識しております。袖ケ浦1市だけ設置をお願いできるものなのか、あるい
110
は近隣市と連携して要望するものなのか、その辺りにつきましては、高速バス関係の協議会もござ
いますので、そうした機会に、可能なものなのかどうか、提案をしていきたいと考えています。
北原委員長 : それでは宿題ということで、この都市マスタープランの中で盛り込めるようであれば、
前向きにということでお願いしたいと思います。
大沼委員
: 資料の「各拠点の性格付け」の「交通結節機能の強化」というところなのですが、今
日、視察で見てきましたが、国道が4本集中しているというのは全国的にも珍しいという感じがし
ます。前回の資料でも袖ケ浦バスターミナル周辺は「袖ケ浦市の玄関口」ということも書かれてい
ましたが、これだけ国道が集まると千葉県の玄関口という気もします。また、市内でも数少ない地
域の活性化やにぎわいを創出する可能性のある地点ではないかと思います。そうした可能性のある
土地を単なる駐車場、単なる通過交通のための道路としておくのはもったいないという気がしま
す。前回の資料で示された土地利用はトーンダウンしているような気がします。人口や社会経済状
況等からの判断なのだとは思いますが。前回の説明では農用地区域の指定がされているから商業地
としての利用は好ましくないということがありましたが、それがトーンダウンの大きな原因ではな
いかと思います。10 年前に現行計画を策定した時に、農用地は指定されていたのかという疑問はあ
るが、それはこの場では、やりたくありません。農用地の指定を解除しても袖ケ浦市と市民には大
きなメリットがあるような気がします。ポテンシャルがある場所なので、遅かれ早かれ大手企業が
進出してきて、徐々に商業地化していくと思いますので、それならば官主導で青写真を描いてしま
ってほうが早いのではないかと思います。具体的には 10 年前に策定した現行計画、それに今回の
交通結節点の機能強化をプラスして今後 10 年間を推進したらどうかと思います。今回の見直し案
では、袖ケ浦駅・長浦駅・横田駅が拠点と位置づけられているが、これらすべてJRの駅です。こ
こは国道が4本集まっている場所ですから「道の駅」として位置づけていったらどうかと思います。
野口委員
: 大沼委員のご意見に対してご質問させていただきます。言われていることは何となく
わかるのですが、バスターミナル周辺の商業地利用はとても難しくて、誰をターゲットに、どうい
う施設を誘導するのかということまでイメージしないと、商業上成り立たない。あくまでも商業施
設なのでマーケット上なりたたないと位置づけたのはいいが民間が来てくれないということにな
ると思うのですが、果たして乗降客、またその乗降客があそこで乗り換えてどこに行くのかという
ことを考えると、そこにとどまって買い物をするということがどこまで考えられるのか、イメージ
ができないというところがあるのですが、イメージやアイデアがあればもう少し語っていただけれ
ばありがたいのですが。いかがでしょうか。
川本委員
:
今の話は前回の話の繰り返しになりますが、現実には 10 年前にあそこにカインズさ
んが大型ショッピングセンターを作りたいと申し出てきたわけです。今もってあそこをみると、商
業資本からみて投資するのに魅力のあるポイントであると思っています。ただ、農地であることと、
前回委員の方々から、あそこに商業施設を集積することは、JRの駅を中心とするコンパクトシテ
ィ構想と相矛盾するものがあるから、基本的にはコンパクトシティという思想に立って、あそこへ
の商業施設の誘導については積極的にはなれないという結論をお聞きしました。そうはいっても商
業資本からすると当市において最も魅力のある土地であると私個人は思います。
大森委員
: 前回のぶり返しになりますが、私は農地をつぶすことには反対です。近隣市にも同じ
ように車に乗って買い物に行ける所はありますので、多くの人がほしいというのであればしかたな
いのかもしれませんが、特に私自身は必要ないと考えます。
水井委員
: 木更津方面の人たちの意見として、「アクアラインで対岸に行くのに、わざわざ袖ケ
浦市の中まで入っていくんだ、袖ケ浦市が合併に賛成するならいいが、反対なら遠回りになるから
いやだ」というものがあります。先ほど私がいったように、遠くからの利用者にとっては不便なロ
111
ケーションになっている。市全体を考えるなら先ほどいったような高速道路上に高速バスの停留所
を設け、大きな駐車場を作ってそこにまた集客の施設を呼び込んでくるというロングタームのプラ
ンが一番良いのではないかと思います。
渡辺委員
:
バスターミナルは本来的に必要ないものだと思っています。というのは本来、各駅、
高速道路上の停留所を整備すれば、広大な土地をつぶしてまでバスのためのターミナルや駐車場を
つくる必要がなくなるというのが私の意見です。幸いに東関道のバスも、アクアラインのバスも市
内を通っているので、それを少し延長して、各駅からバスに乗れるとういうのが理想のまちづくり
ではないのかと思っています。現在のバスターミナルの周辺に商業集積地を作るという考え方には
あまり賛成はできません。
北原委員長 : バスターミナル問題を論じていると多分今日一日終わってしまいますので、賛否両論
が出ていますので、事務局で整理しておいて下さい。他の論点に移りたいと思います。よろしいで
しょうか。
川本委員
: 1点だけよろしいでしょうか。「交通結節機能の強化」の部分です。たまたま今、渡
辺委員からご意見もありましたが、バスターミナルは現にあって有効な場所になっている。この文
章では、「バスターミナルと袖ケ浦駅とを結ぶバスにより、袖ケ浦駅の交通結節点としての機能強
化を図る」となっていますが、ここには長浦駅も是非入れておいていただきたいと思います。
北原委員長 : それでは、議題2の「都市施設整備のあり方について」に進ませていただきます。事
務局から説明をお願いします。
【(2)都市施設の整備方針について】
○事務局より資料の説明
北原委員長 : どうもご苦労さまでした。都市施設整備について、交通体系、公園緑地体系、下水道・
上水道・河川の整備方針、その他の施設の整備方針についてご説明をいただきましたが、委員の皆
様からご意見・ご質問ございましたらお願いいたします。
川本委員
: 資料は、現行と将来という比較になっていますが、将来都市構造はどのように見直さ
れているのでしょうか。それからもう一点、交通体系と道路体系の違いについても明確にしていた
だきたいと思います。
事務局
: 将来都市構造はP3に図がありますが、3つの生活拠点を中心として、それを軸でつ
ないでいく。また、レクリエーションや緑の拠点が市内に分散して立地しているというのが将来都
市構造になります。
交通体系とは鉄道も含めた体系のことです。道路体系は道路網だけということになります。
川本委員
: 交通体系の整備方針は、市内における交通体系、広域幹線交通体系は木更津市や市原
市などの近隣市との関係における幹線交通体系を指しているという理解でいいのでしょうか。
事務局
: 5ページ右の広域幹線交通体系と、6ページ左の幹線道路体系とを合わせたものが5
ページ左の交通体系の整備方針の図になります。
川本委員
: 交通体系の整備方針については、ラダーパターンと格子状パターンの組み合わせとい
う現行計画の説明は大変分かりやすい。見直し案は抽象的でわかりにくい。横線の梯子状に対して、
縦線をどう有機的につなぐかというのが現行計画で、冒頭から私が言っているように、内陸と臨海
部をストレートにつなぐような道路を作るプロジェクトを進めていただきたいと思っています。生
活拠点間をつなぐというという見直し案では現在の道路のあり方をそのまま認めるということで、
112
新たに何も作らないという方向になっているように思います。私の提案としては、袖ケ浦駅及び長
浦駅から伸びる「駅前線」を内陸部まで伸ばすことを考えるべきだと思います。「筋を通す」とい
う言葉がありますが、2つの駅前線を内陸部まで通すことが必要だと思います。お金はかかるかも
しれませんが、計画の中でぜひ取り入れていただきたいというのが私の希望です。
それから、もう一点、広域幹線道路について、まぼろしの湾岸道路は別としまして、袖ケ浦駅北
側の西内河根場線、これは将来的には木更津の中野畑沢線と連結されるような位置にあります。そ
れから、平成通りはフラワーラインでストップしていますが、いずれも木更津市との連携を必要と
するプロジェクトだと思います。広域道路網について近隣市との間での連絡調整はどのようになっ
ているのでしょうか。
事務局
: 長浦駅前線と袖ケ浦駅前線についてですが、現在、土木課で道路網整備計画というも
のを検討中です。このなかで、費用対効果や実際の交通量等を踏まえて必要性を考えていくことに
なると思います。現在はまだ調査中であるということです。
川本委員
:
計画の中には残してあるということですか。
事務局
: 今後、本当に整備する必要があるのかということを含めて調査しているということだ
と思います。
細矢委員
: 前の資料を見ますと、「核」の定義づけを行った方がいいという意見が出ていますが、
「核」には一般的な「核」と袖ケ浦市にとっての「核」があると思います。「核」を中心にして交
通体系、道路体系を考えるべきだと基本的に私はそう考えています。今、県では県内どこからでも
千葉市まで 1 時間以内という方針で道路整備を進めています。そういう意味から言いますと、県庁
や市役所の所在地が「中心核」であるという定義付けをハッキリと行ってから、そこを中心とした
交通網や道路の体系を整備すべきだと思います。そういう視点からすると、今、川本さんの意見に
ありました袖ケ浦、長浦両方の「駅前線」はいったいどこに伸ばす必要があるのでしょうか。袖ケ
浦駅前線は国道 16 号に結節することでその機能を果たしている。長浦の駅前線は平成通り、昔は
代宿神納線といっていましたが、ここに結節することで、市内全域にその機能を果たしている、そ
ういう風にいえると思います。もし提案してよろしいなら、横田地先から平成通りに直結する道路
を整備したほうが、袖ケ浦全市のネットワークが豊かになると思います。現在は横田地先から長浦
に行くには経済センターの前を通ってのぞみ野を抜けて出て行くわけです。それをもう一本平成通
りに直結するような道路を整備すべきです。現在は一本しかないので、その方が良いと思います。
事務局
: 先ほどの広域幹線道路に関しての近隣との調整状況に関する質問に回答していません
でしたのでお答えします。代宿神納線ならびに西内河根場線につきましては、近隣市の木更津市と
も担当課レベルでは協議していると聞いています。ただ各市においては、道路網整備における優先
順位がありまして、そういった関係で昨今の財政状況もあり、なかなか思うように整備されないと
いう状況があります。私どもとしては広域的につながる必要な道路については、実現に向けた話し
合いや調整を機会があるごとに行っているとうかがっています。
北原委員長 : 交通体制の整備方針について、現行の説明の方が明快で分かりやすいというご指摘が
ございました。これは一考に値するのではないかと思いますのでご検討下さい。それから広域幹線
交通体系と幹線道路体系とをそれぞれの位置づけをすることは必要なのですが、図を分けたため
に、ネットワークであるものがネットワークでないように見えてしまい、とてもわかりにくくなっ
ている。これは色を変えて一枚の図にするなど、事務局でご検討下さい。
大沼委員
: 子どもたちがキャンプや様々な自然体験をすることができる「市民の森」、水の怖さ
はありますが、水に親しむということで、水に降りていけるような親水公園、堰ではそうしたもの
113
があったかと思いますが、川でそうしたものを作る。袖ケ浦にはかなり長い緩衝緑地帯があります
が、富津市ではこれを緩衝緑地公園として野球場、テニス場、遊歩道もある公園として整備してい
ます。袖ケ浦でも緩衝緑地を公園として活用するといいと思いますが、資料の中に盛り込まれてい
るのでしょうか。
都市施設としては、交通体系、公園・緑地、下水道・上水道・河川、土地区画整理、ごみ処理施
設、火葬場があげられているが、都市施設というのはこれだけではないですよね。もっとほかの施
設もあると思うのですが、これはどのように理解すればいいのでしょうか。例えば今一番市民が望
んでいるのは、安心して生活できるまち、そうしたものに役立つ医療施設、社会福祉施設、教育文
化施設、こうした施設がほしいということです。そうしたものは必要ないということで載っていな
いのか、どのように理解したらいいのでしょうか。
事務局
: 親水公園、緩衝緑地帯の公園としての活用については、この中には載せていませんが、
それが実現できるかどうかということを踏まえる必要がありますので、ご意見として承りたいと思
います。よろしいでしょうか。申し訳ございません。
都市施設については、確かに都市施設として定めることができる施設はこれだけではありません
が、今後 10 年というタイムスパンの中で、袖ケ浦市で整備していく必要があると思われるものに
ついてここに載せています。市民の方からの要望が高く、ぜひ整備する必要があるというものがあ
れば、今後、位置づけていくこともあるとは思いますが、今後 10 年という期間の中では現在記載
しているものだけという基本的な考え方です。
大沼委員
: 話はわかりましたが、市民アンケートでニーズの高かった病院なども資料に盛り込ま
れていないものもあると思います。そのあたりはどうなのでしょうか。
事務局
: 市民ニーズの高い施設というお話ですが、医療施設ですと、民間施設の誘導というこ
とになるので、市が積極的に位置づけられない部分があります。そのあたりは限界があるのかなと
いうことで、ご理解いただけたらと思います。
野口委員
: 都市マスタープランの役割を明確にした方がいいと思います。福祉・教育関係の施設
を都市マスタープランでどこまで描いていくのか。総合計画も同時に見直しているなかで、都市マ
スタープランの役割をきちんと限定したほうがいい。都市マスタープランに描くものは法律に範囲
が書かかれているわけではないので、やっぱり市民生活にとっては教育施設も、福祉施設も、医療
施設も重要だから総合計画の守備範囲まで侵食して書き込んでいくのか、それとも都市計画として
やるべきことをベースとしてしっかり押さえるのか、ということは整理しておかないと、どんどん
都市マスタープランの役割が広がっていってしまう。そのあたりについて市でフォローしていただ
けるとありがたいのですが。どうでしょう。
事務局
: 今、野口委員さんからお話がありましたように、私どもとしても、今、総合計画も見
直しを進めているわけですが、都市マスタープランは、市の都市部で扱う都市計画に特化した計画
でございますので、医療や福祉、教育施設等についてまでは正直言ってこの中に盛り込むことは考
えていません。
大森委員
:火葬場の問題なのですが、ここでこれだけ明確に、「市内での火葬場の整備を図る必要」
を位置づけてしまっていいのかな、と思っています。なぜかと申しますと、色々な調査等を調べま
すと、火葬場に関する市民の意見は3つに分かれています。一つは、「火葬場の建設費や運営経費
などのお金の問題は抜きにして市内に設置してほしい」、二つには、「現行どおり近隣市の施設を
利用する」、最後に「わからない」、の3つです。従って、ここではもう少しトーンダウンさせた
方がいいのではないかと思います。
114
事務局
: これは市長も申し上げておりますけれども、ひとつの自立した都市としては火葬場に
ついても自前で整備していく必要があるという考え方に基づいています。ただ整備する場所は決ま
っていませんので、明確にしていませんが、基本的な姿勢として作っていきたいといメッセージと
して盛り込んでいます。
大森委員
: 火葬場がないから自立していないというのはおかしい。迷惑施設であるごみの焼却施
設は近隣 4 市で直接溶融炉を木更津市に整備しています。また、市原市の火葬施設の稼働率は袖ケ
浦市分を含めても 50 数%しかなくて、財政面からすれば、施設を共同で利用することは双方にメ
リットがあると思います。財政の問題はここでは論議しないということですが、火葬場建設に用地
買収費や施設整備費を含めれば、安く見積もっても 20∼30 億円の費用がかかり、そのうえ年間 5,000
万∼6,000 万円の維持費がかかる。こうしたことまで含めますと、もう一度市民に返して、全数ア
ンケートなりを実施して、必要という意見が多ければ作るという位置づけで、意気込みだけではな
くて市民ニーズをつかみなおすということが必要だと思うので、ここで言い切ってしまっていいの
かというのが私の意見です。市の姿勢は姿勢としてわかりますが、都市マスタープラン見直し市民
委員の意見として提言書にはきちんと記述すべきだと思います。
渡辺委員
: 私は大森委員の意見には賛成しかねる所があります。経済効果等を考えれば、火葬場
の問題については大森委員の仰った通りなのだと思いますが、市は合併を視野に入れずに都市マス
タープランを見直しているのだとお思います。合併を前提としていない以上は、火葬場の問題も自
前の施設を整備することを明示すべきではないかと考えています。
北原委員長 : 案の記述について賛否両論いただきましたので、事務局でそれを受けて案を再度ご検
討下さい。
それでは、次の議題に移らせていただいてよろしいでしょうか。それでは議題の3番目、「都市
環境について」事務局からご説明をお願いします。
【(3)都市環境の形成方針について】
○事務局より資料の説明
北原委員長 : ありがとうございました。「都市環境について」ご説明をいただきましたが、委員の
皆さんからご意見をいただきたいと思います。いかがでしょうか。
川本委員
:
私の提案が、事務局が考えていることと合致しているか自信がないのですが、最近、
川崎市が東京ドーム何個分かの太陽光発電の装置を導入して、行政が使う電力あるいは市民の使う
電力の一部を賄うというニュースをテレビで見ました。一本先に取られたなというのがニュースを
見ての私の感想です。幸い当市は「ひと、緑、光がかがやくまち袖ケ浦」というすばらしいスロー
ガンを持っているわけで、光がさんさんと降りそそぐまちというイメージですし、現実にきわめて
太陽光に恵まれた環境にあります。さらに今日の視察ルートにありましたように、東京電力があり、
東京ガスがあり、環境の荏原製作所がありというように、ことエネルギーに関しては大変先進的な
技術とノウハウを持った企業を抱えています。これらと連携しながら、太陽光などに代表されるよ
うな再生可能エネルギー、クリーンエネルギーの導入を行政として積極的に行い千葉県の見本、あ
るいは日本の見本になるような、クリーンエネルギー活用のトップランナーを目指すような行政を
ぜひ進めていただきたいと思います。
事務局
: 今、市では啓発的な意味合いで太陽光発電の設置にあたっての補助制度を行っていま
すが、市自らが自然エネルギーを活用するというところまでは至っていないというのが実情です。
115
ご意見ということでまとめさせていただければありがたいと思います。
北原委員長 : 野口委員にうかがいたいのですが、都市マスタープランの中でこうしたものを位置づ
けている例はありますか。
野口委員
: 環境基本計画で位置づけるということはあるのですが、「時代の先端」ということを
考えれば、まさに都市マスタープランで描くべきだろうという考え方があってしかるべきだとは思
います。ここは領域を超えてという発想で書いたほうがいいような気はします。実は、袖ケ浦駅北
側地区の検討協議会の時に産業界のヒアリングを行いましたが、その時にも同じような話が出てお
り、東京電力・東京ガスなどもそれぞれに問題意識を持って考えています。そういう意味では、こ
れこそまさに袖ケ浦らしい部分ではないかと思います。産・官・市民が連携しながらクリーンエネ
ルギーで賄う住宅地を作るというプロジェクトをやってみたいですね、というような話は雑談の中
で出ていました。すぐに何かをやろうということではないにしても、そうした都市を目指していく
ということは書き込まれていてもいいのではないかとは思います。産業界とも連携してどういう書
き込みができるのかを探ってみるところからチャレンジしてみても面白いかもしれません。
川本委員
: 一般家庭におけるクリーンエネルギーの採用というのは究極的なのですけれども、今
日視察で行きましたクリーンセンターにも広大な緑地があったり、県が所有する緑地が臨海部にあ
ったりするので、そうした緑地を行政がうまく活用して、太陽光発電パネルを社会実験的に設置す
る。袖ケ浦にはエネルギーの先進企業、ノウハウを持っている企業があるわけですから、そういう
知恵をお借りすることができるわけです。袖ケ浦市は財政的、技術的、地形的、規模的にクリーン
エネルギーを導入できる、絶好のポジションにあると私は思っています。
野口委員
: 産業界、市、市民が連携して取り組みを検討していくというような書き込みをしっか
りして、できればその書き込み方も含めて産業界と連携して考えてスタートできるようにことを考
えていければいいのではないでしょうか。
川本委員
:
問題は行政のやる気だと思います。
野口委員
:
そこは市民がやろうと引っ張っていけばいいのでは。
川本委員
:
市民が突き上げますよ。
北原委員長 : 産業界にせっかく有力な企業があるのでご意見を聞きながらどのような形で都市マス
タープランに盛り込めるのかを検討して下さい。
それでは、次の議題である「都市防災について」に進ませていただきます。それでは事務局から
ご説明をお願いします。
【(4)都市防災の基本方針について】
○事務局より資料の説明
北原委員長 : ありがとうございました。「都市防災について」事務局から見直し案の説明をいただ
きましたが、委員の皆さんからご意見・ご質問いかがでしょうか。
水井委員
: 地震に対する防災なのですが、現在、袖ケ浦市内で地震計があるのは市役所1か所だ
けですね。前から気になっていたのですが、近隣の市原と木更津と袖ケ浦の震度を比べますと、回
りのよりも、また体感する震度よりも、袖ケ浦の値が低いように感じます。実際、最近2つくらい
地震があったので見てみますとやはりそうなっています。市役所の建物はしっかりしているため揺
れにくいのかなとは思いますが、我々市民が感じる震度とはそうとう違うという感じがします。で
すから、もう少し震度計を各地に分散して設置し、揺れやすいところ、揺れにくいところの把握を
116
していただきたいと思います。
事務局
: 地震についての質問にお答えいたします。昨年度、市では「耐震改修促進計画」を策
定しています。その資料として地震の揺れやすさや被害などについても調査しています。現在、地
震ハザードマップを管財防災課と協議をしながらまとめておりますので、来年度には皆さんにはお
示しできるように進めているところです。また、管財防災課に確認しましたが、緊急地震警報シス
テムについても今年度検討しているということです。
北原委員長 : 地震計の直接のお答えではありませんでしたが、市もそれなりにきちんと対応してい
るという説明でした。よろしいでしょうか。
大森委員
: 既存宅地についてはこの内容でいいと思うのですが、ひとつ質問なのですが、袖ケ浦
駅北側地区についてですが、液状化に関しては県の報告書を見ますとこの地域は、危険度がAもし
くはBという、危険性が高い地域となっています。もともと水田という地盤が弱い所に、1.5∼2m
盛り土をして、その上に住宅を建てるわけですが、防災上問題はないのか。事業主体は市施行から
組合施行となっていますので、基本的にはすべて民間の責任において、対策を施すべきだろうと思
います。市が税金を使って民間事業を助けるということはありえないと思っているのですが、その
ときに、一般の人が買えるような値段で安全な宅地が造成できるのかという問題もあります。様々
な問題のあるこの土地について、良好な宅地で防災上問題とならないことを市として保障できるの
か。どうなのでしょうか。
事務局
: 液状化についてですが、確かにAとかBとかという表示はございますが、過去の地震
において、臨海部では液状化はあったのですが、袖ケ浦駅北側地区の 48.9ha については液状化し
ていません。また、情報公開でご請求いただければおわかりになると思いますが、ボーリング調査
をしておりまして、その結果からすると、地質が悪いという評価はでていません。その辺りをご理
解いただきたいと思います。それと事業の関係ですが、基本的には組合施行で計画をしております
ので、リスクは地権者が負っているということです。市はこれまでの区画整理事業と同様に、助成
規則というものがありますので、それに基づいた公的な支援を行っていくということになります。
また、関連事業についても、これまでのように市の責務として実施するということでございます。
宅地の安全性についての市の保障という件ですが、現在、事業者自身が、事業採算が成り立つのか
どうかということで、土地利用計画を策定している所です。各開発にあたっては法令に基づいた基
準があります。その基準をクリアしていないと許可が下りないわけですから、それぞれの専門分野
について県等のチェックをした中で、適正であるということであれば、考えられうる中では万全で
はないかと考えています。
北原委員長
:
おそらく都市マスタープランで書けるのは「液状化対策の充実」というレベルまで、
具体的な地区の開発にあたっては申請が出てきた段階で個々に対応するということになるという
ことですが、よろしいでしょうか。
野口委員
: 組合施行の区画整理は非常にわかりにくいところがあって、どのような造成をするの
かというのは組合の主体的な判断に委ねられている問題で、組合で造成計画を作って造成を行うわ
けです。例えば農地のまま道路だけを整備するという区画整理もあり、どう宅地として造成するの
かは地権者に委ねてしまうという簡易な区画整理もかつてよくやられている。組合がどこまで造成
するのかというのは事業費との関係で組合自ら選択するものなのです。したがって現在の時点で、
市としてこうなるとは言えないわけで、それがまさに組合施行の区画整理の原則ということです。
大沼委員
: 27 ページの右下の図面なのですが、「総合的な土砂災害の防止対策の推進」というと
ころで、その場所を印しておりますが、県道袖ケ浦姉崎停車場線の長浦∼姉ケ崎間でもかなりの急
傾斜地があると思うが、そこは対策を実施しないということなのでしょうか。
117
事務局
: この図で青く印をつけているのは、現在市で「急傾斜地崩壊危険区域」として指定し
ている場所です。これ以外にも急傾斜地で危険な所があるのではないかというご意見だと思います
が、確かに先日の雨でも浜宿で土砂崩れがありました。しかし、土砂災害の防止対策を行う場所と
しては、家屋がなければいけなく、家屋が最低限5戸以上という基準があります。それ以外の危険
な場所については、図に書き切れないということもあって、ここに載せているのは指定されている
区域のみということです。
北原委員長 : ありがとうございました。今の説明は大変わかりやすいのでどこかに注があるといい
ですね。よろしくお願いします。
だいぶ時間も迫ってきましたが、今日は前回の宿題に対する事務局側の整理をまず説明していた
だきましたが、そこでは、東関東自動車道の本線上のバスストップの設置を具体的に検討してもい
いのではないかというご意見がございました。また、バスターミナルの位置づけについては、180
度方向が違うようなご意見がございましたが、こうした意見を踏まえて再度ご検討いただきたいと
思います。
都市施設整備については、交通体系については、図、文章ともに分かりにくくなったというご指
摘がございました。確かにその通りだと思いますので、明快にわかりやすい文章と図にするように
再度ご検討下さい。その時に、交通体系を説明するときには「核」との関係が必要なので、交通体
系の中でも「核」との関係がわかるような図にしておく必要があるように思います。ご検討下さい。
さらに公園については、ここに上げている以外の公園について位置づけるものがないか再度ご検討
下さい。火葬場の位置づけについては賛否両論がございましたので、再度ご検討下さい。
環境については、太陽光発電を中心としたクリーンエネルギーをこれから積極的に取り入れてい
くということについて、袖ケ浦の特色を活かして、企業・行政・市民が協働して取り組むというこ
とを都市マスタープランの中に位置づけられれば、袖ケ浦らしい都市マスタープランになるのでは
ないかというご意見をいただきましたので、ぜひ前向きに検討下さい。
こういった宿題をいただきましたので、再度事務局で検討して、次回また宿題についてというこ
とでご回答いただきたいと思います。
それでは議題4まで済みましたので、「5
その他」について、事務局でご用意しているものが
あればお願いします。
【(5)地域別検討会について】
○事務局より資料の説明
北原委員長 : 次回、第4回の委員会を12月上旬に開催した後、今年度の4回の検討結果を踏まえ
て、地域別検討会を今年度は2回、来年度に1回開催するというご説明でしたが、この件につきま
してご質問・ご意見ございますでしょうか。
大森委員
: 上位計画である総合計画との整合性は提示されたスケジュールで図れるというふうに
考えてよろしいでしょうか。総合計画の内容が先に出ていて、その後で検討するというような形に
なりますでしょうか。
事務局
: 大森委員のおっしゃる通りです。私どもは総合計画と連携をとっておりまして、総合
計画は 11 月中旬に基本構想を示すということで、その後、2月に基本計画の素案を示すというこ
とになっているので、それを受けながら、連携をとりながらやっていくということです。
118
川本委員
: 意見ではないのですが、今日は重要なテーマが議題となっているのですが、特に道路
計画は、都市計画の基本中の基本であると思いますが、これに十分に時間をかけることができなく
て、大変不満の残る会議であったなと思っています。どの議題も重要なのですが、もう少し優先順
位を考えて検討の時間の配分を考えていただきたいと思います。
北原委員長 : 今日いただいたご意見についは、宿題ということで次回、事務局から回答がでてきま
すが、交通体系については恐らくそこでもう一度かなり議論になると思いますので、それを踏まえ
て次回の時間割を組んでいただきたいと思います。よろしくお願いします。最後の地域別検討会で
すが、31 ページには「地域別検討会」と書いてあるが、資料の表紙では「地区別」と書かれていま
す。「地域」と「地区」が混在していると思うので、ゆくゆくはどちらかに統一した方がいいと思
いますのでよろしくお願いします。
鎌田委員
: 議事の進め方という所にも関係すると思うのですけれども、先ほど「都市環境整備の
基本方針」というのがございましたが、先ほどの話を聞いていると「都市づくりの基本方針」にも
つながる内容でもあると思いました。私の印象に近いのですが、議論が色々と展開するのはいいの
ですが、やはりもともとの袖ケ浦市の都市構造や人口はあまり増えず、財政的には厳しくなり、市
民協働は重要性を増し、高齢化も進むなど、これまで決めてきたことを議論にあたっての共通の前
提としてしっかりと認識することによって、さらに建設的な議論ができるのではないかという印象
を持ちました。具体論になればなるほど、最低限共有すべき部分が脇にあると、限られた時間の中
で、議論を展開するには、いいのではないかと思いました。
西山委員
: 今の鎌田先生の意見にまったく同感で一言だけ言わせてください。今日の中で一番大
事なことは、都市環境の形成方針の中で出てきた基本的な考え方ではないかと感じました。次回の
将来都市像でも議論になると思いますが、コンパクトで、サステナブルで、スローな都市を目指す
ということが共通認識として確認できたことが非常に重要で、そういう視点で道路計画、交通体系
も取捨選択されるべきではないかと思いました。
北原委員長 : どうもありがとうございました。都市マスタープランを考える時の出発点を一枚紙に
書いて壁にはっておくといいかもしれません。よくわからなくなったらそこに戻ってもう一度みん
なで考えるというものがあるのはいいと思います。次回、やってみましょう。あまり効果がなけれ
ばその次はやめればいいことですし。
どうもありがとうございました。今日は最初に、論点を整理した簡潔な発言をお願いいたしまし
たが、ご協力ありがとうございました。委員の間での議論も今回は活発に行われて、2時間という
時間の中で、時間配分についてはまだ課題が残りましたが、充実した意見交換ができたのではない
かなと思います。また次回もよろしくお願いいたします。これで事務局に進行をお返しいたします。
事務局
: 本日は大変活発なご議論ありがとうございました。なお、次回の見直し市民委員会は
12月上旬頃の開催を予定しています。委員の皆様には日程が決まり次第、ご連絡をいたします。
それでは、以上を持ちまして、第3回袖ケ浦市都市マスタープラン見直し市民委員会を終了させて
いただきます。
以上
119
(4) 第4回市民委員会
1
開催日時
平成20年12月19日
午後2時開会
2
開催場所
市役所保健センター1階集団指導室
3
出席委員
会
長
北原
理雄
委
員
鶴岡
公一
委
員
宮脇
勝
委
員
今関
政晃
委
員
西山
未真
委
員
川本
憲男
委
員
野口
和雄
委
員
大森
雅彦
委
員
田中
禎
委
員
水井
公也
副会長
鎌田
元弘
委
員
長谷川
委
員
渡邉
薫
委
員
大沼
委
員
細矢
春吉
(欠席委員)
4
英範
一行
出席職員
(市職員)
都市部長
渡辺
哲夫
副主幹
柴嵜
良雄
都市計画課長
及川
和範
副主査
佐藤
英利
主幹
切替
昇
(その他:コンサルティング会社)
地域計画建築研究所
5
6
田中
傍聴定員と傍聴人数
議
傍聴定員
10人
傍聴人数
7人
題
(1)第3回市民委員会における宿題について
(2)将来都市像と将来フレームについて
(3)都市景観の形成方針について
(4)計画実現のしくみについて
(5)その他
120
史志
7
議
事務局
事
【開会】
北原委員長【挨拶】
【(1)第3回市民委員会における宿題等について】
○事務局より資料の説明(資料P2∼5)
北原委員長 : どうもご苦労さまでした。前回はできるだけ、多くの委員さんに発言していただきた
いということ、また委員さんから事務局へ質問してそれに答えるというという形ではなく、委員さ
んの間で多角的な視点から意見を交換して収れんする方向を探っていきたいということで、大体発
言を2∼3分ぐらいに手短に要約していただいてできるだけ多くの委員の皆さんに発言していた
だくという方針で前回やりましたが、大変うまくいったのではないかと思いますので、今回も同じ
ような形で意見交換をしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。今日は宿題の後、
「将来都市像」、「都市景観」、「計画実現のしくみ」など盛りだくさんな議論内容がありますの
で、十分な議論を尽くしながらも時間的には円滑にいければと思っておりますので、よろしくお願
いいたします。それでは前回の宿題につていのご意見・ご質問ございましたらお願いいたします。
宮脇委員
:
前回欠席しておりまして、3頁と5頁の交通体系のネットワークパターンについて、
景観のところでも同様の考え方があったのですが、都市構造の軸を決める時に道路が中心になるパ
ターンが多いわけですが、高速道路を表示してしまうと通過交通がメインに見えてしまうので、で
きればネットワークパターンではラダーパターン、格子状パターンとして描かれている地域ネット
ワークの交通がメインに見えるような表現がいいのではないかと思います。具体的には5頁の都市
構造図では紫色の通過交通の軸がかなり強調されているが、これはあまり見えなくても良いのでは
ないか。インターチェンジなどの出入り口となる交通量の発生する所を表示するのはいいと思う
が。通過交通の軸が強調されてしまうと、交通軸があまり魅力的に見えなくなってしまう。3つの
核を大切にするという方向ですので、それらの市街地を結ぶような道路や河川、地域の魅力を表す
ような都市構造図を目指した方がいいと思います。
北原委員長 : 5頁の都市構造図について、宮脇委員からご意見がありましたが、他の委員さんいか
がでしょうか。委員さんにご意見がなければ事務局に振りますがいかがでしょうか。では事務局か
らお願いします。
事務局
: インターチェンジ周辺の土地利用についても関連があるのですが、高速道路は確かに
通過交通の道路ですので、ご指摘に基づいて検討したいと思います。ありがとうございます。
北原委員長 : 広域的なつながりが高速道路を通じてできるので、全く消してしまうというのはリア
リティがないと思います。そのあたりを踏まえて事務局で検討して下さい。
大森委員
: 4頁の「1−5
火葬場の整備について」の所なのですけれども、前回の委員会で火
葬場建設については、私は反対もしくは市原市の施設を引き続き利用させてもらうという意見を述
べました。市民意見も1/3ずつになっているので、再度市民に返して決めた方がいいのではない
かという趣旨の発言をさせていただいたと記憶しているのですが、なぜこのような表現になってい
るのかよくわかりません。市の意見ということであればこのようになるのでしょうが、市民委員会
の意見という意味ではどうかなと思います。
鶴岡委員
: 私は総合開発審議会にも席を置いておりまして、この問題に関してはかなり踏み込ん
121
だ発言をしているのですが、なかなか前に進まないところがありました。大森委員さんがなぜ反対
されているのか、その意味もよくわかりません。私はこの地域にずっと住んでいて自分の所にお墓
もありますのでいいのですが、新しく来た方は墓地や火葬場など、必要なものがないということに
なると困ると思います。また、これを忌み嫌う風潮がありますが、久留里の例をとれば、すぐ近く
に中学校もあり、住宅地も近くに点在しているが、それでも問題が無いわけです。昨今の火葬場は
公園のようになっており、本当にきれいで、煙も全く出ない。今は市原市や木更津市にお世話にな
っていますが、市で使用料を負担しているという話も聞いています。袖ケ浦の財政事情も昨今、悪
くなっていると言われますが、市民に対する行政サービスとして火葬場はあった方がいいと思いま
す。将来合併する構想があれば話は別だが、当分合併の話は無いようですし、議員の間でも合併と
いう声が上がっていない現状ではあった方がいいと思います。また、忌み嫌う必要もないのではな
いかと思います。
川本委員
: 火葬場の問題についは、あるに越したことはないが各市町村が必ず1つずつ持たなけ
ればならないものでもないわけで、将来を見据えて言えば、合併というとかなり厳しいが、ゆるや
かな共同利用というか、水道にしても保健所にしても、木更津市や君津市と共同でやっている。市
内に火葬場を造ると建設費が28億、ランニングコストが年間 8,000 万円と聞いている。今は市原
市に大きく依存しているが、市原市も半分ぐらい窯が余っていて、袖ケ浦に使ってもらうことによ
って市原市もランニングコストが助かっているということで、お互いにいい協力関係にあるような
気がします。市内にどうしても造るということだけではなくて、将来を見据えた近隣地区との共同
案もあわせて考えるという両論併記の方がこの段階では穏やかでいいのではないかと思います。
事務局
: 10月議会でも一般質問がありまして、大森委員さんのおっしゃられたように市民アン
ケートをとった方がいいのではないかとか、85%が市原市、15%が木更津市と他市に依存した中で
も支障がないのではないかとか、色々な議論がありました。現状、自前の火葬場を整備するという
のが市長の答弁でございますし、過程では色々と検討することがあるかと思いますが、市の考えと
しては造っていきたいということです。委員さんと意見が合わないところがありますが、そのあた
りはまたご議論いただきたいと思います。
北原委員
: 地区別や各市民団体との検討会が今年度ありますが、そういった場で市民の皆さんの
ご意見をいただいて、都市マスタープランとしてどのような位置づけにするのか、来年度また議論
したいと思います。
野口委員
:
基本的には市の計画なので、最終的には市長の意向ということになると思いますが、
委員会では主に財政的な問題から、または広域的な行政の中で取り組むべきという意見もあったと
いうことを、付記をしておくという処理の仕方もあるのではないか。全員合意が必ずしもいいとは
限らないし、貴重な意見は残しておくことが必要だと思います。その残し方については事務局に一
任するということでどうでしょうか。
北原委員長 : 賛否両論が出るとまず議事録に残ります。それでどのような議論があったかというこ
とが辿れるので、両論をご議論いただくのは意味があると思います。市民委員会案としてマスター
プランをまとめるときに、どちらかに全部一本化するのではなくて、注記的な形でこういう意見も
ありましたというものが付けられればいいのではないでしょうか。あまり注記ばかりだと何が委員
会案なのかわからなくなってしまいますが。来年度の議論でも収れんできないものについてはその
ような注記付きということもありえると思いますので、事務局でご検討下さい。
川本委員
: 4頁の「1−7
都市構造図の修正」の所で、「内陸生活支援軸」を「内陸生活連携
軸」に名称を変更するとしていますが、その意図する所をご説明下さい。
事務局
: 内陸生活支援軸以外は、広域連携軸、地域連携軸と「連携軸」という表現を使ってい
122
るので、統一したということです。内陸部についても、他の地域との連携の中で地域の発展がある
ということで、「連携軸」に統一しました。
北原委員長 : 「内陸支援」という表現だと、内陸が遅れていててこ入れしなければならないという
イメージも無きにしも非ずなので、そういう意味では「連携」の方が同じ立場でいいように私は感
じました。
水井委員
: 高速バス停について、「関係機関に働きかけ、設置の可能性を検討する。」と記述し
ていますが、具体的に「関係機関」とはどの範囲まで考えているかお教えいただきたい。先日、羽
鳥野バスストップをインターネットで調べましたら、君津からの便がずいぶん羽鳥野を通ってい
る。袖ケ浦市の立地環境から言えば市原市との連携も必要になると思いますが、具体的にはどのよ
うな機関に働きかけようと考えているのでしょうか。
事務局
: これから具体的に取り組んでいこうという段階での考え方ですので、そのあたりをま
ずご理解いただきたいと思います。通常最初はバス事業者がまず対象となります。それから道路管
理者です。バス停が設けられるかどうかということになってきますので。最初にバス事業者に働き
かけて、市で実現可能性について探っていくということになると思います。
今関委員
: 高速バスの活用ということでお話したいのですが、以前にもお話したように、高速バ
スは車いす障害者の利用ができないので、関係機関に働きかける際に、車いす障害者も乗れるバス
を運行していただければ、障害者・高齢者も利用できるようになるので、あわせて働きかけてほし
いと思います。また、公園緑地の整備について、一部の大きな公園には障害者用トイレがあります
が、障害者用トイレは結構広めに造られているため、あやしいことに使われたりして、障害者が実
際に利用する時にはあまり綺麗な状態にない。トイレの維持管理をしっかりしていただければと思
います。
北原委員
: 2頁の「共通認識」の所でもユニバーサルデザインが盛り込まれています。そういう
意味では各課題に対して横断的にかかわるテーマだという気がします。これは委員全員異論がない
と思いますので、事務局で都市マスタープランに書き込むものと、担当部局に伝えるべきものとを
整理していただければと思います。
【(2)将来都市像・将来フレームについて】
○事務局より資料の説明(資料P6∼7)
北原委員長 : どうもありがとうございました。委員の皆さんにご意見をいただく前に、確認をした
いのですが、総合計画で定めるものについては、ここでは議論しないということでよろしいですよ
ね。ここで議論すべきなのはどこになりますか。
事務局
: ご議論いただきたいのは、将来都市像及び人口フレームは総合計画で定めるべきもの
なので、ここでは議論しません。将来都市像の下に例示している「都市マスタープランの将来目標」、
これは都市マスタープラン独自の将来目標となりますが、このキャッチフレーズを、今後計画を策
定していく中で皆さんとともに考えていきたいと考えています。
野口委員
: 私なりに解釈すると、総合計画の将来都市像で「自立と協働のまち」といっているの
で、これを都市空間、都市構造にブレイクダウンした時に、一体どういう像が描けるのかという所
なのだと思います。「自立と協働のまち」が前提になるということですが、自立のまち、協働のま
ちとはどういうものなのかというのを、総合計画策定の検討の中でどのような議論が出て、どうい
うことをイメージしているのかということがわからないと、ここで議論にならないのではないかと
思うのですがどうでしょうか。
123
事務局
: まだ、将来都市像が確定したものではなく、今後変更の余地もあるようなので、今回
の見直しの最終段階になると思いますが、皆さんでこのフレーズを議論していきたいと思っていま
す。その時には、総合計画の将来都市像の理念やコンセプトもお示しできると思いますので、それ
を踏まえてご検討いただければと考えています。
野口委員
: 状況はよくわかりました。であれば、せっかく事務局で整理された2頁の「共通認識
と基本的な考え方」で4つの重要な事項が出されているので、目標を言葉遊びとはいいませんが、
言葉遊び的なことをやってもしょうがないので、むしろ今の時点で、委員会の共通認識となってい
るものを明確にしていった方が、それを前提として、今後の議論も豊かになるのではないか。とり
あえずこの4つを目標として掲げておいたらどうでしょうか。
宮脇委員
:
賛成です。
大森委員
: 野口委員の意見に賛成です。それと「災害に強いまち」という考え方をどこかに盛り
込む必要があると思います。
北原委員長 : 「安全安心なまち」とよくいいますが、その部分だと思いますが、この4つではそれ
がうまく読み込めないということですね。そうすると5つになりますが。
川本委員
: キャッチフレーズに直接入るのではなくて、本質的なものを議論していく中から自ず
と共通認識が集約され、そこからキャッチフレーズが出てくる、ということだと思いますので、今
日の所はこの部分はやらなくてもいいのではないでしょうか。
北原委員長 : それでは「基本的な考え方」の4つに安全安心面を加えた形で整理して、それを仮置
きしておく。そして今後の検討会での議論の結果や、総合計画の検討の結果を受けて来年度、最終
的に検討するということにしましょう。
野口委員
: 災害をどこに入れるかという問題なのですが、持続可能な都市を時間軸上で分断して
しまうのがまさに災害なので、持続可能な都市を形成するために災害対策・防災対策が必要なのだ
というストーリーにしたほうが、項目を増やすよりもわかりやすいのではないか。地球温暖化の話
も災害の問題とも関連するので。
西山委員
: 共通認識の所で少し気になったものですから。基本的な考え方の一番上の「低層住宅
地中心のコンパクトな市街地の形成」は、人口減少という状況から開発を抑制するという理念が導
き出されていると思うのですが、「低層住宅」というのは土地利用上のひとつの側面なので、ここ
ではもう少し普遍的なものだけを書いた方がいいのではないでしょうか。ここだけ他の項目とレベ
ルが違うと思うので。
野口委員
:
人口が減少しても郊外に道路をどんどん整備すればコンパクトシティにはならない。
都市構造の問題なのではないかと思います。
西山委員
: 持続可能という問題も環境面だけでなく、都市構造そのものが持続するという視点も
必要だと思います。
川本委員
:
「低層住宅中心の」という形容詞を取ってしまえばいいのではないか。
北原委員長 : まだまだ推敲が必要だと思いますが、とりあえず仮置きということで「コンパクトな
市街地の形成」としましょう。4つ目ももう少しブラッシュアップする必要があるかと思いますが、
とりあえず仮置きとしましょう。
【(3)都市景観の形成方針について】
○事務局より資料の説明(資料P8∼13)
124
北原委員長 : どうもありがとうございました。都市景観形成方針について、ご意見、ご質問ありま
すでしょうか。宮脇委員から解説があったほうがわかりやすいかもしれませんね。
宮脇委員
:
お手元にパンフレットを配布していただいたのですが、平成 17 年度に造ったパンフ
レットでして、見開きを開いていただくと中に地図が2つ出てきます。これはどのように作ったか
というと、当初、千葉大学の学生に演習にきてもらって、地域を分析し、ここの景観方針の策定を
行政がやっているということもあって、少し議論しましょうという経緯で、土地の利用パターンご
とに特徴があるので、それぞれにゾーニングして地域の土地利用のあり方と景観のあり方を重ねま
しょうということで、こうした 10 の区分が出来あがっています。その翌年の平成 18 年度は、さら
に地元に入って、地域の方々からさらに細かい情報を載せたマップを作っています。全体方針とし
ては、この見開きの2つの図面で、骨格となる部分を示しているつもりです。ゾーニングや景観拠
点などについては、地元の方に見ていただいていますので、それに則ったマスタープランになって
ほしいと思っています。一点、事務局に対してお伝えしたいのですが、この2枚の地図はセットに
なっているもので、これはある程度整理した形で表現したものです。左側は景観ゾーン別の推進方
針ということで、土地利用にあわせた景観の考え方です。ところがこのゾーニングだけでは、具体
的に景観整備を進めるには手がかりが足りませんので、より地域の資源や公共工事等にふれるとい
うことで、右側の景観軸と景観拠点というものをセレクトしてあります。全市レベルで見たときに
抽出されたのがこの図に示したもので、景観軸についても、通過交通の道路軸ははじいてあります。
より地域レベルの軸となるような道路や河川を選んでおりまして、それと行ってみたい場所、整備
したい場所が拠点としてプロットされています。先ほどのご説明ですとさらに削除されている部分
がかなり多いのですが、この2枚が総括図ですので、景観方針を作った側としてはこのまま載せて
いただきたいと思っています。
水井委員
: 9頁に「駅前市街地ゾーン」というのが右上にありますが、「市の顔」という表現が
ありますが、以前にも「顔」という表現で非常に問題になったと思います。自分の住んでいるとこ
ろは「しっぽ」なのか、どこなのかということになってしまう。電車で来た場合は長浦駅、袖ケ浦
駅が入り口であり、バスで来た場合は、のぞみ野にもそのうちバスストップができると思いますが、
入り口となるわけです。「市の入り口」としたらどうでしょうか。
野口委員
: 今の部分は、景観構想のパンフレットでは「市の玄関口」という表現にはなっていま
すが、これでいいのではないですか。
川本委員
:
市では長浦駅前や袖ケ浦駅前にシンボルロードと位置づけている道路がありますが、
これも景観を構成する重要な要素だと思います。長浦駅前でいいますと、道路の左右に百日紅の街
路樹が植えられていますが、個人的には平成通りに植えられているトチノキの街路樹の方がモダン
な感じがしていいなと感じます。シンボルロードとは何なのか、どのような形にすれば、シンボル
ロードに相応しい景観となるのかを、市民を交えて考えていただきたいと思います。
北原委員長
:
シンボルロードは何本ぐらいあるのですか。
事務局
: シンボルロードは袖ケ浦駅前線と長浦駅前線の2本で、土木部が現在計画を作成して
います。景観形成の一貫として、無電柱化などについて地元と話し合いをしている所です。今年か
ら袖ケ浦駅前が始まっていますが、今のご意見についても担当課に伝えて今後計画に反映させてい
きたいと思っています。
実は現状としてはもう少し踏み込んでいまして、大森委員にも入っていただきましたが、袖ケ浦
駅前線について景観ワークショップを開催し、景観づくりについて議題として取り上げています。
そこでの議論をまとめたものを土木部に投げかけておりまして、土木部でも地元の商店会と協議を
125
進めて、市民を巻き込んだ形での取り組みをしている所です。
北原委員長
:
それはマスタープランには反映させるのですか。
事務局
:
事業としてはすでに進んでいますが、事務局で検討させて下さい。
川本委員
: 駅舎もランドマークになると思います。長浦駅や袖ケ浦駅の改築が視野に入ってくる
わけですが、駅舎は基本的にはJRが作るので、これに色々と注文をつけるということになるのだ
と思いますが、田園調布などは西洋風の駅舎を中心に、高級住宅街が形成されています。袖ケ浦で
も駅舎の改築にあたっては、行政から要望を出して、袖ケ浦駅、長浦駅それぞれランドマークにふ
さわしい駅舎の設計がなされるよう、強く要望していくことが必要だと思います。場合によっては
多少、お金を出してもいいのではないかと思います。
北原委員長 : 「市の玄関口」との関連で、地域別構想の中で位置づけられるものかもしれないです
ね。その当たりを念頭において事務局で整理をお願いします。
野口委員
: 宮脇委員に質問なのですが、景観構想では公共施設では道路・河川等の建造物のイメ
ージが相当強くなっています。都市に入った時の印象を与えるものとして、緑地と並んで重要だと
いうことはわかるのですが、公共建築物も川本委員がおっしゃったように印象としては重要なもの
ではないかと思います。景観的には良いところなのに、行政施設がその景観を台無しにしていると
いう例を実際良く見ます。景観構想を決めるにあたって、公共建築物についてはどのような議論が
なされたのか、なされなかったのか、また、どのようにコントロールするのか、そのあたりに議論
はいかがだったのでしょうか。
宮脇委員
: 市民からの要望については、商店街等の建物が多くて、公共施設についての要望は記
憶にない。方法としては、都市マスタープランを策定したあと、景観計画を作り、できれば条例等
を定めて、その中で公共施設の役割を定義づけて、モデル的な公共施設を作っていくというのが順
当なやり方かなと思います。
野口委員
: そうすると、書き込むとすると「実現方策」のところで少し触れておくのがいいので
すかね。
宮脇委員
:
そうですね。そこで少しできると思います。
北原委員長 : 公共建築物及び民間建築物のそれぞれが重要なのですが、都市マスタープランの中で
そこまで書き込むのはなかなか難しそうなので、書き込むとすると今後の方針的な位置づけになる
のかなと思います。事務局の見直し案は、少し簡略化しすぎではないかというご意見がございまし
たので、もう一度、景観まちづくり基本構想と照らし合わせて、再検討をお願いします。「市の顔」
ではなくて「玄関口」という表現にする。また、駅舎の整備等についてもしかるべき所に入れてお
く、ということでお願いします。
水井委員
: 景観ということですと、袖ケ浦市は近隣よりも風力発電の風車が目立つ所が私は気に
入っています。先ほどのクリーンエネルギーとも関連しますので、大きな風車についても景観で触
れていただければと思います。
北原委員
: 多分全体構想ではなくて地域別構想になるのかな、という気がしますが、事務局で対
応をお願いいたします。
【(4)計画実現のしくみについて】
○事務局より資料の説明(資料P14∼15)
北原委員長 : ありがとうございました。「計画実現のしくみについて」ということで「計画推進の
126
ためのしくみづくり」と「計画の進行管理のしくみ」についてそれぞれご説明をいただきましたが、
ご質問、ご意見がございましたらお願いいたします。
川本委員
: 計画のマネジメントサイクルという考え方はいいと思いますが、大事なことは誰がチ
ェックするのかということだと思います。事務局案では3年を目安として点検・評価をするとして、
「都市計画審議会で専門的な立場から計画の進行状況を評価する」とありますが、言葉通りにきち
んといけばいいのですが、過去の私の傍聴経験からすると、都市計画審議会は儀礼機関になってし
まってほとんどチェック機能をもっていません。従って、2番目の「市民参加による見直し検討委
員会を設置する」というのは非常にいいと思います。市民公募を募って、強力な機関として進めて
いただきたいと思います。
北原委員長 : 計画のマネジメントサイクルは計画を実現していく上で、これが今後かなり重要にな
ると思うのですが、これの点検・評価をどのような組織で行うのか、ということだと思うのですが、
今日は鎌田委員がいらっしゃらないので、反論が出なくて残念ですが、そのほかの委員の皆さんい
かがでしょうか。
野口委員
:
川本委員が言われていることは私なりによくわかっているという前提で申しますが、
そうすると、法定組織が形骸化するという大問題が出てくるような気がします。法定組織は数とし
ては結構あって、ひとつひとつがそうした問題を抱えているのですが、むしろそうした法律上に定
められた組織を実体化していくということも必要なのではないかと思います。というのは、行政は
色々な課題が出てくると、外部機関をいくつも設けて、そのたびにお金がかかっていく、こうした
やり方が行革の時代に正しいのかという思いがあります。こうした委員会でそうしたことを言うの
はまさに自己矛盾であるわけですが。ひとつアイデアがありまして、別々に組織を作るのではなく
て、都市計画審議会の下に部会として、市民参加で実質的な議論のできる組織を設置して、そこで
まとめたことを都市計画審議会に上げていく、というようなシステムを考えたらどうか。新しく作
る検討組織と都市計画審議会との関連を常に問われることになる。実は練馬区ではそうした問題を
解決するために、都市計画審議会の下に色々な部会を作って、都市計画マスタープランの見直しで
あれば、そういうこともやや専門的に理解できる市民と専門家、都市計画審議会の委員とが部会に
入って、具体的に色々と検討した上で都市計画審議会に上げるということが行われている。この「袖
ケ浦市都市マスタープラン見直し市民委員会」も都市計画審議会の委員が入っているので、実質的
にはそのような形になっているのですが、繰り返しになりますが、色々な組織を並列的に作るのは
やめた方がよくて、都市計画審議会を実質化して権威を持ってもらって、その下に都市マスタープ
ラン見直しのための部会を作るという方向でやっていった方がいいように思います。
川本委員
: 都市計画審議会が形骸化しないで、本当に市民の立場にたって審議をするというもの
になって頂ければ、それに越したことはない。都市計画審議の下にワーキング的に公募市民も入れ
た部会を組織するという整った構造はいいかもしれません。賛成です。
北原委員長 : そうすると事務局案では3年ごとの定期点検は都市計画審議会などで行って、10 年ぐ
らいの期間で大幅な見直しを行うときは市民参加の委員会で行うとなっているが、そうではなく
て、都市計画審議会の下部機構でもう少しフットワークの良い市民参加のワーキング的な専門部会
を作って、そこで3年ごとぐらいの短期の見直しもそこでやって、審議会で最終的なチェックをす
るという形にしたらどうかというのが今のご提案だと思います。
野口委員
: この委員会と矛盾しない範囲内での提案のつもりで、「見直し検討委員会」を都市計
画審議会の下に部会として設置したらどうかという提案です。それをマスタープランに書くかどう
かというのは、庁内調整や県との調整などがあるのかなと思いますが。
北原委員長 : 市民委員会としては、そのような方向で事務局に宿題として投げてよろしいでしょう
127
か。私も都市計画審議会が実際に機能するようにしていかないと、形骸化しているからといって飛
ばしていくと将来的に良くないと思いますので、そういう意味ではこの提案は良いのではないかと
思います。
川本委員
:
袖ケ浦駅北側地区の時に感じましたが都市計画審議会は形骸化しすぎていますので、
形骸化しないように行政にはお願いしたいと思います。
野口委員
:
それは行政の問題ではなくて、都市計画審議会の委員の問題ではないのですか。
大森委員
: まず川本委員の意見に関連してですが、私も都市計画審議会は形骸化していると思い
ます。そこで、なぜ審議会が形骸化しているのかを分析して頂ければと思います。委員は公選とい
うわけではないので、市が選んでいると思うのですが、そういう意味で市の方針に対して反対する
意見を言わない人が多いのかなと思ったこともあります。質問ですが、計画実現のしくみについて
という中で、議会というのはどこに入ってくるのでしょうか。
野口委員
: 都市計画法上、議会は位置づけられていません。ただ実質的には都市計画審議会にも
議員が入って議会の意見が反映されるようになっている。都市計画決定には議会は関与しません
が、財政上は重要な案件なので、市長さんは議会にかけて意見を頂くというようなことをしていま
す。また、都市マスタープランを作るときには当然、議会に報告し、チェックをうけるようになっ
ています。都市計画の部分とは別にまさに地方自治の観点で議会が位置づけられています。こうし
たしくみの中で実質化していないなどの問題点があるとすれば、それは袖ケ浦市の個別的な問題で
もあるので、ここでは扱いにくい所です。立ち返って見れば市民の問題でもあるわけです。
北原委員長 : 野口委員が言われた袖ケ浦市の個別的な問題というのは、日本の地方自治が抱えてい
る共通の課題でもあるような気もしますが、計画実現のしくみというときには、「行政」の中に議
会は時に支え、時に批判する存在としているという前提として書かれているのではないかと思いま
す。こうした図では通常、議会は書かれないものだと思います。
水井委員
: 袖北の話が出ましたが、私は都市計画審議会を傍聴しませんでしたが、後日、情報公
開で議事録に目を通させていただきました。やはり印象としては、川本委員のおっしゃるように形
骸化していると感じました。名称とか位置づけはどうでもいいのですが、今、この委員会で議事録
が作成され、ホームページ上で公開されているように、市民が参加する見直し検討委員会でも議事
録が作成され、公開されるようにお願いしたいと思います。
北原委員長 : これからは専門部会などのレベルの会議でもきちんと情報公開していかなければいけ
ない時代だと思いますので、位置づけをどこにするのかということに係わらず、情報は公にされる
という流れの中で、今後の都市マスタープランの見直しも行われていくと思います。
それでは、事務局案で点検・評価の所でもう少し踏み込んだ記述が必要になるかもしれませんの
で検討をお願いいたします。
それでは議題5のその他に移りたいと思います。事務局で何かご用意されていますか。
【(5)その他】
○事務局より資料の説明(資料P16∼18)
北原委員長 : どうもありがとうございます。「その他」として「全体構想のまとめ方」と「今後の
検討予定」についてご説明をいただきました。今年度の市民委員会は今回が最終回ですが、これま
で4回にわたってご検討いただいた内容を資料の 17 頁にあるような書式で第2章、第3章分を整
理したものを年明け1月に委員の皆さんにお送りいただいて、確認をいただいた上で、市民の皆さ
128
んの検討会にお諮りするという段取りになるようです。この市民委員会そのものは来年の5月上旬
に検討会の結果をとりまとめたものを受けて、最終的な見直し案のまとめ作業に入るということで
すが、ご質問・ご意見ございましたらお願いいたします。
水井委員
:
今日頂いた資料の 10 頁なのですが、事務局見直し案の8行目ですが、「袖ケ浦駅、
長浦駅、横田駅」という表現が、これまで頂いた資料でもいくつか出てくるのですが、事務局の資
料にありましたように、2007 年の 1 日平均の乗車人数は、長浦駅で 7,000 人弱、袖ケ浦駅は 4,000
人弱となっており、納税者の数もその順位だと思うのです。そうすれば当然、長浦駅が先に来るべ
きだと思います。
宮脇委員
: 都市構造の拠点に関しては、少なくとも市役所のある所が最初に書いてあった方が良
いと思います。その他の部分の記述についてはご議論いただいた方がいいと思います。
鶴岡委員
: 宮脇委員のおっしゃる通りだと思います。水井委員の意見は少しエゴが出すぎている
ように思いました。
全体的にきれいな文章でつづられすぎている嫌いがあります。私は現在、JAの管理職にありま
して、その時に、田園、集落、斜面林などは綺麗な文章で書かれています。しかし、実際これを実
現するときに誰が実行するのですか。先ほど、審議会が形骸化しているとの話がありましたが、実
際にやる人がいなければ、議員さんがいても、誰がいても、言ったところで実現はできません。皆
さんを批判しているわけではありませんが、こうした会議では、都市部の人が来て、良い発言をし
てくれます。ところが残念ながら私たちが住んでいる農村部の人はこうした会議が苦手で、中々発
言がでてきません。そうすると、農村部の実際を知らない人たちのペースでまちづくり、都市づく
りが進んで行ってしまう。この会議の第 1 回目の時に申しましたが、農村部で汗をかく人は農村部
の人なわけです。ところが農村部の人の意見は入っていなくて、あまり発言がないからしょうがな
いのですけれども、都市部の人の意見ばかりが反映されるので、きれいごとだけで事が進まないの
かなと思っています。農村部の人も反省する必要がありますが、都市部の人ももう少し農村部の実
情を考えて色々と策を言ってほしいなと思います。すいません少し辛口なことを申しまして、これ
からよろしくお願いします。
川本委員
: 鶴岡委員の意見を大変重く受け止めて、色々教えていただきたいと思います。全く別
な話になりますが、長浦公民館から上がった農道を通ると、農家の方が農地に花を植えてくれてい
る。農家の方には頭の下がる思いで、毎日、楽しみに運転しています。チャンスがあれば色々とお
話をうかがわせていただきたいと思います。ところで、今後、来年の1月、2月に地域別検討会を
開かれるということになっていますが、委員の方々には少なくとも2週間ぐらい前には検討資料を
配布して頂けたらと思います。過去の例では、各自治会長さんや区長さんが集まり、その場で資料
が配られ、一方的に説明を受けて、意見を求められるというものが多かったように思います。事前
に検討できるという体制で地域の検討会ができるように準備をして頂けたらと思います。
北原委員長 : 全戸配布は無理かもしれませんが、資料は事前に配布できるようにしていただきたい
と思います。地域別検討会をやる前に議員のみなさんにも検討会で配られる資料は配布されるので
すか。
事務局
: 都市マスタープランの関係につきましては、全員協議会で報告している内容を踏まえ
て地区別検討会になります。地区別検討会の開催にあたりましては、今、川本委員さんからお話が
ございましたけれども、今、企画課と一緒にまちづくり懇談会というテーマで会議を開催する予定
としていますが、広報などを踏まえて広く呼びかけるとを考えて進めていますので、事前配布は難
しいかなと思っています。
129
川本委員
:
自治会長や区長が対象と言うわけではなく、もう少し広くいということですか。
事務局
: 区長さんを中心に、広報でお知らせして、参加できる方は参加していただきたいとい
う形で、2月1日の広報で、各公民館で開催しますということをお知らせしますので、その関係で
事前配布は難しいかもしれません。
北原委員長 : どこか場所を決めて、そこにいけば資料がもらえるという形にして、広報でそれにつ
いてもお知らせしたらどうでしょう。これだけの内容をその場で理解するのは難しいので、事前に
目を通したいという熱心な方には資料を入手できるようにした方がいいと思います。
大森委員
: 都市マスタープラン見直し素案ができた段階で、広く市民の意見を聞くということに
ついては、広報できちんと周知して、そこに返信用のハガキもつけて意見を聴取するという方法も
ひとつあると思います。江東区でも都市マスタープランの策定の時にそうしたものを作っていて、
駅などでも配布しており、私も目にしたのですけれども、どこかの段階で実施すれば、市民もより
身近に感じられるし、いいものができると思いますので検討していただければと思います。また、
こうした方法は、マスタープランだけではなくて、他の市政の問題について市民の意見を聞く場合
にも使えると思います。
北原委員長 : パブリックコメントは 11 月ですが、地域別検討会の時にあわせて、検討会だけでは
なくて、意見が寄せられると良いので、少し考えてみてください。
宮脇委員
: 地域別構想を作るときのお願いなのですが、景観については、地域別にも検討してい
て、地域別の課題や取り組みについて地域の方々からご意見いただいていますので、地域別構想は
テーマが議論になると思いますが、景観の部分については、あまり削除されないような形でまとめ
ていただけたらと思います。
先ほど水井委員から住宅地の核の順番についてご意見がありましたが、分野別構想で住宅のマス
タープランに相当する方針がありません。住宅地のあり方というテーマであれば、住民は長浦が一
番多いわけですがら、そこを優先して記述するという方法もあるかと思います。
事務局
: これから全体の構成を考えていくわけですけれども、構成を見ながら、その辺りも考
えていければと思います。記述の順番については、他意はなくて、市役所のある場所は行政拠点と
いうことで、新たに位置づけがされていますが、住宅地となりますとまた別の話でもありましょう
し、基本的には今までの慣例的な順番をそのまま使っているというようなことで、他意はありませ
んので、誤解のないようにお願いいたします。
北原委員長 : 市長さんも最初に仰っていましたけれども、あまり地域間の争いにならないようにい
きたいと思いますので、今後よろしくお願いします。
大森委員
: 見直し案の記述についてですが、外来語や専門用語は外していただけたらと思います。
例えばラダーパターンなどは難しすぎると思います。なるべく辞書を引かなくてもわかる文言で記
述して頂けたらと思います。
北原委員長 : カタカナは日常的に使う用語以外は使わない方針でいきましょう。日本語にすると逆
に誤解されるようなものについては、注をつける、日本語にしても十分意味が通じるものについて
は、できるだけ日本語に置き換えるということにしましょう。
水井委員
: 先ほど高速バス停の話をさせていただきましたが、事務局ではバス事業者と交渉され
るということですが、計画推進のしくみづくりの所では、行政は、「近隣市町村や県などと広域的
な都市計画について連絡調整を行う」となっていますが、高速道路沿いの交通不便地区の住民は、
隣接市にもたくさんいらっしゃると思いますが、住民から高速バス停の設置要望が出てきて初めて
行政が動くのか、それとも、住民意見の吸い上げの所から行政が関与していくのか、その辺りはど
130
うなのでしょうか。
事務局
: 行政がまず考えるのは、日常生活の足となる生活路線が最優先になります。高速バス
については路線が限られていますので、市民ニーズもありますし、場合によりましては、市の戦略
的な部分もあろうかと思います。そこまでまだ議論を深めていませんが、市としては、市の活性化
や地域の活力を高めていくということであれば、高速バスについては、どちらかというと戦略的な
要素が強いのかなと感じています。
北原委員長 : 都市マスタープランで書ける所というのは、具体的にどういう所に交渉してという所
まではいかないと思います。また、交通不便地域で市域を超えたようなものがあれば、それぞれの
住民が市に働きかけてということに実際はなるのではないかと思います。
野口委員
: 14 頁の「1)各主体の役割分担」がまさに鶴岡委員が言われたことではないでしょう
か。都市マスタープランでは細かいことは書けませんので、方針を書いていきますが、それを実現
するのは誰なのかということが問題になります。当然、すべて行政に任せておけばいいという話で
はありません。ニーズがあまりないものに財政負担することは住民の皆さんに負担として帰ってく
るわけですから、ニーズがどのくらいあるのかというのは住民自身も考えなければいけません。今、
水井委員が言われた話も、袖ケ浦市に要望すればいい話ではなくて、道路管理者であり、事業者に
市民が一体となって要望していかないと、事業者等からどんなニーズがあるのかと言われたときに
返答につまってしまう。言葉では「都市づくりの主体として」と書いてあり、当たり前だなと思う
のですが、実はこのことが大きなことで、そういう意味で、市民委員として公募された方は本当に
勇気があると思っています。言ったからには実現に責任を持つということが「主体として」の市民
の役割ではないでしょうか。この部分がまさに都市マスタープランを作ったあとの管理の問題とし
て重要になってくる。今後の住民参加のまちづくりの中でひとつひとつ問われていくのかなという
気がします。こういうことはマスタープランには書きにくいことなのですが、その部分をお互いが
認識しながらやっていく必要があるのかなと思います。このことをぜひ議事録にしっかりとどめて
おいていただければありがたいと思います。
西山委員
: 地域別の検討会をする際にお願いしたいことなのですが、今日、最初に議論した共通
認識の所をブラッシュアップしながらキャッチフレーズのような、委員が共有できるものとして作
っていくということでもあるので、こことリンクした形で計画案をご説明していただけたらと思い
ます。実はここに書いてある4つのことは理念的なことで誰もが「いいな」と感じるけれども、そ
れを実現することはすごく難しいことだと思います。お話を聞いていてもブレもあるし、右肩上が
りの経済を前提にしないということを体で理解するということがこれからは必要なのだなと実感
しました。キャッチフレーズがお題目にならないためにもぜひそのことをきちんと理解していただ
き、熱意を持って市民の方もかかわってほしいということをご説明いただけたらと思います。
北原委員長 : 今日ご議論いただいたことで、全体の将来像、フレーズについては、「共通認識と基
本的な考え方」をベースにして今後詰めていくということ、景観形成に関しては、「景観まちづく
り基本構想」をベースにして、あまり省略しすぎないように、しかし、あまり煩雑にならないよう
に、再度検討していただきたいと思います。それから、計画実現のしくみについては、点検・評価
の部分について、ある程度イメージが掴めるような形で、今後のしくみ等について触れておいてい
ただければと思います。なお、地域別の検討会が行われるわけですけれども、従来の市内5地区だ
けでなく、各種団体の皆さんに集まっていただくような検討会も市長さんの強い要望もあって入り
ました。これは5地区だけだと地区エゴのぶつかり合いのような形で結局、総花的な形になってし
まうということもありますし、袖ケ浦市に残っている田園、丘陵地、斜面林などは全市できちんと
支えていかなければ、今後残らない。そういうことで考えると、地区のことを地区だけで話合って
131
いては、皆で支えていくしくみはできないので、横断的な検討会の場で、しくみづくりへの手がか
りのようなものが出来てくると、今後、お題目だけでないマスタープランになっていく第一歩にな
るのではないかなと思います。これまでとは違うやり方なので、とまどうこともあるかと思います
が、実質的な検討をしていただいて、その成果を来年度、この市民委員会で検討させていただけれ
ばと思います。よろしくお願いいたします。以上を持ちまして、本日予定されていた議事はすべて
終了いたしました。2 時間を超えてしまいましたけれども、本日も実りのある踏み込んだ検討がで
きたと思います。議事録に残して、今後の多くの市民の皆さんに議論していただく時のベースとし
ても参考にしていただけるようなご意見がたくさんいただけたのではないかと思います。どうもあ
りがとうございました。それではこれで進行を事務局にお返しいたします。
事務局
: 本日は大変活発なご議論ありがとうございました。なお、次回の見直し市民委員会は、
来年5月上旬ごろの開催を予定しています。委員の皆様には日程が決まり次第ご連絡をいたしま
す。それでは以上を持ちまして、第4回袖ケ浦市都市マスタープラン見直し市民委員会を終了させ
ていただきます。
以上
132
(5) 第5回市民委員会
第5回袖ケ浦市都市マスタープラン見直し市民委員会
1
開催日時
平成21年5月26日
2
開催場所
市役所7階会議室(一)
3
出席委員
午後2時開会
会
長
北原
理雄
委
員
大沼
一行
委
員
西山
未真
委
員
川本
憲男
委
員
野口
和雄
委
員
水井
公也
委
員
須田
康雄
副会長
鎌田
元弘
委
員
鶴岡
公一
委
員
宮脇
勝
委
員
長谷川
委
員
渡邉
薫
委
員
今関
政晃
委
員
田中
禎
委
員
大森
雅彦
(欠席委員)
4
英範
出席職員
(市職員)
都市建設部長
渡辺
哲夫
主幹
立野
文雄
都市計画課長
重田
勲
副主査
佐藤
英利
統括主幹
切替
昇
(その他:コンサルティング会社)
地域計画建築研究所
5
6
田中
傍聴定員と傍聴人数
議
傍聴定員
10人
傍聴人数
6人
題
(1)今年度の検討予定について
(2)全体構想素見直し素案について
(3)地域別構想の見直しについて
(4)計画実現のしくみについて
(5)その他
133
史志
7
議
事
事務局
【開会】
北原委員長【挨拶】
【(1)今年度の予定について】
○事務局より資料の説明(資料P1)
北原委員長 : どうもありがとうございます。質疑に入りますが、今日は出席の委員さんの人数は少
ないのですが、いつもと同じように、委員さんから事務局へ質問してそれに答えるというという形
ばかりではなく、できるだけ委員の皆さんの間でも意見交換をしていただきたいということで、1
回の発言は2∼3分ぐらいで手短に話をまとめてお話いただきたいと思います。それでは今年度の
予定について、ご意見、ご質問ありましたらお願いいたします。本日が第5回で、第6回が7月下
旬で、ここで市民委員会としての提言のとりまとめを図るということになっています。その後、市
長に提言書を出して、市民の皆さんに説明、そして意見を伺うという段取りになっているようです
がよろしいでしょうか。
それでは議題の2、「全体構想の見直し素案について」を事務局よりご説明をよろしくお願いい
たします。
【(2)全体構想素案について】
○事務局より資料の説明(資料P2∼21)
北原委員長 : どうもありがとうございました。これまでの委員会での議論をもとにして案をつくっ
たものを、さらに2月に委員の皆さんに見ていただき、色々とご意見をいただいて、それに対して
どういう対応をしたかというのが2∼4ページまで、そうした対応を反映した全体構想見直し案が
5ページ以降ということですが、これにつきましてご意見、ご質問ございましたらお願いいたしま
す。
川本委員
: 2ページ冒頭ですが、「新マスタープランとしたらどうか」という意見に対して、「都
市計画マスタープラン」とすることを検討するとなっていますが、「計画」はプランであるため、
「馬から落ちて落馬する」というのと同じような違和感があります。私は「第何次都市マスタープ
ラン」という表現にしたほうがいいと思います。出口市長ですので「出口マスタープラン」でもい
いのですが、市長は変わるかもしれませんので、「第何次」というのがいいと思います。また、付
け加えるなら、事務局には、現行計画の20年計画の都市マスタープランの骨格が何であったかを
レビューして、できたものとできなかったもの、社会経済環境の変化ということもあわせて分析し
ておいて欲しいと思います。これが、次期の計画の策定にあたって参照できるような形となってい
ることが好ましいと思います。今回見直しということで、向こう10年のショートスパンの都市計
画となっている。これでいいのかという個人的な疑問はありますが、次の20年、40年に繋がる
計画と位置づけて見直し案を提案しています。ともあれ私の提案は「第何次」という形にするとい
うものです。
事務局
: ただ今のご意見につきましては、今後検討したいと思います。現行の計画が第何次な
のかは把握していませんが、ご意見については内部でも検討したいと思います。
134
北原委員長 : 都市マスタープランでは何年度の計画という表現、例えば「都市マスタープラン 2010」
という言い方が多いのでしょうか。野口委員いかがですか。
野口委員
:
まちまちですね。今の川本委員の意見は私たちの世界ではあまりない話だったので、
びっくりしたのですが、都市マスタープランで第1次、第2次という名称を使っている所はないと
思うのですが、委員長どうですか。
北原委員長 : 総合計画ではよくありますが、都市マスタープランでは聞きませんね。でも第何次と
いうほうがわかりやすいことはわかりやすいですよね。
大沼委員
: 「都市マスタープラン」と「都市計画マスタープラン」ですが、「都市マスタープラ
ン」というと都市経営のように、都市計画分野だけでなく行政のすべての分野が含まれるように感
じる。この計画は都市計画分野の計画ですから「都市計画マスタープラン」の方がいいと思います。
野口委員
: その点についても各自治体で色々な言い方がされています。都市計画というのは都市
計画法に基づいていて、都市マスタープランは、法律上は「都市計画に関する基本的な方針」とい
うことになっています。ただこのままでは長いので、「都市計画マスタープラン」と言ったり、行
政では「都市」と付くものは「都市計画」しかないので、都市とつけば都市計画の仕事だろうと常
識的に考えられるので、「都市マスタープラン」といったりしているわけです。また、都道府県に
もマスタープランがありまして、千葉県では「都市計画区域マスタープラン」、「都市計画マスタ
ープラン」などと言っているのではないかと思いますが、これと重複してまぎらわしいということ
で、名称には色々と苦労しているところだと思います。
大沼委員
: 私は「都計計画マスタープラン」の方が計画の中身と名称が一致していてわかりやす
いと思います。これはまさしく都市計画法に基づくプランだと思いますので、事務局案に賛成です。
北原委員長 : わかりやすくということで可能性を検討してみてください。あと、「見直しにあたっ
て」というあたりを市民のみなさんにわかりやすく説明が前書きとしてできればいいなと思いま
す。
川本委員
: 2年間の期間限定ですが、木更津市が中心となって、アクアラインの通行料を 800 円
とする社会実験がはじまるというニュースが出ました。これは千葉県にとってグッドニュースだと
思います。私が今回市民委員に応募するにあたって強調したのは、都市マスタープラン策定にあた
って、人口フレームが大変大事だけれども、東京湾横断アクアラインの交通料金の値下げを率先し
て要求し、水が高きから低きに流れるしかけを構築すべきということでした。投資をしていく上で
重要な仕掛けになると私は考えたからです。一方、現行計画の将来都市像は、開発ありきの威勢の
いい将来都市像となっているわけですか、今回の10年の将来像は出口市長の意志なのかわかりま
せんが、マイナス指向が強くて発展的な要素が極めて少なく寂しい、というのが実感としてありま
す。将来都市像を見ていても夢が持てる文章となっていない。もう少し市民が誇りを持てる、夢を
持てる文章を盛り込んで欲しいと思います。あまり過大評価をしてはいけませんが、そういう意味
で、アクアラインの社会実験はひとつのきっかけになるのもだと思います。早急にアクアライン低
料金化に対応する木更津・袖ケ浦連合で、これを前向きに活用できるようにするプロジェクトを新
たに作り、市民委員会も作って鋭意検討されたらどうかと思います。
北原委員
:
将来像には夢がないといけないわけですが、その内容をどうするかが問題ですね。
事務局
: まちづくり懇談会を各地区で実施し意見を伺った際に、特に長浦地区で、「既存の長
浦駅前に商業施設等を誘致する」と書いてあるが、新たな商業施設を立地する余地はないので、郊
外に新たな大規模商業を誘致すべきではないか、という意見などもいただきましたが、素案につき
ましては、それ以前に市民アンケートも取っており、今ある自然環境や景観などを保全すべきとい
う意見が多かったわけです。また現在、来年度からスタートする総合計画も新たに作っているわけ
135
ですが、平成31年の計画人口は 64,000 人で現状からの増加は 4,000 人弱で、現在の市街化区域
と袖ケ浦駅北側地区の土地区画整理事業で増加分は賄える計算です。上位計画の人口フレームが足
かせになっているわけではありませんが、新たな市街地の開発の見込みはないということで、どち
らかといえば保全型で、今あるものはなるべく残していくという方向のウェイトが大きな計画にな
っていると言えます。
北原委員長 : 人口が増えなければ夢が描けないというのも悲しいし、人口が増えないからこそ充実
するためのポテンシャルが出てきているということだと思うのですが。
水井委員
: 私は川本委員の意見とは反対の意見です。といいますのは、少子高齢化は避けて通れ
ない、また、地球規模の人口は60数億人で、さらに人口が増加する。そうした中で持続可能な社
会に早く移行していかなくてはいけない。週末の高速道路のETC割引や家電製品のエコポイント
などはエネルギー消費を拡大する方向に繋がります。環境省ではCO2の15%削減などを打ち出
そうとしているが、やることがちぐはぐです。高速道路も公共性の高い高速バスや運送業者のトラ
ックなどの割引をする方向に持っていくべきです。こうした流れにここ2∼3年で変ってくると思
います。ですから、都市マスタープランに先見性のある見方を盛り込むことが我々委員に課せられ
た役割ではないかと思います。この周辺にはバスターミナルがたくさんできているが、そこに立ち
寄るために一回一回高速を降りており、全く省エネではない。高速道路上に停留所を作る方がよい。
行政拠点も市民がいきやすい場所に移転すべきだと思います。立派な軟式野球場も市のはずれにあ
ります。今すぐ移動するのは難しいけれども 10 年、20 年先には中心に移動しましょう、という記
述がなければ長期的な計画としてはおかしいと思います。
須田委員
:
市民が読んで袖ケ浦に住んでよかったと思える計画であってしかるべきだと思いま
す。今は経済情勢が深刻な状況ですが、10年後は変っているかもしれない。また、袖ケ浦市は住
みよくて、行政もしっかりしていて、医療などもよいということになれば人口がどんどん入ってく
る。少子高齢化は全国的な問題だが、いい意味で新たな住民構成ができてくるのではないか。人口
も増えない、税収も増えないということで、現状維持的な計画とするよりも、前向きな計画にすべ
きではないかと私は思います。公共施設など例えば市民会館等も平成通り沿道などの交通の要衝と
なる地域に移転させてもいいと思います。総合運動公園を兼ねた市の施設を市の中心に持っていく
ことを検討することが大事なのではないか。さらに周辺に商業施設を誘導し、土地活用を図るよう
検討してはどうかと思います。
大沼委員
: 今の色々な話を聞いていると、1回目、2回目、3回目ぐらいまでに当委員会で議論
したことで、私はその時に、袖ケ浦には色々なポテンシャルがたくさんあることを強調しましたが、
人口の伸びが足かせになって現行計画を見直さざるを得ないということで、仕方ないのかなという
ことで諦めました。現行計画は理想形で、見直し案は現実的なプランとなっています。都市計画は
非現実的なぐらいのほうが、夢と希望と面白みがあっていいのではないか。今回はタイムスパンが
10年ということで現実的にならざるを得ないとは思うが、現行計画からするとかなりトーンダウ
ンしているので一抹の不安があります。 しかし、10年ということなので、またその先の計画も
あるので、社会経済状況がどうなるかわかりませんが。また先ほど、行政拠点をどうするのかとい
う問題についても2回目か3回目でその話がでて、決着している問題であると認識しています。市
の中心が地理的な中心というのはおかしいと思います。過去から綿々として大量輸送機関のある所
に人の流れができている。それを山の方へ移すとなると、新たな人の流れを作るため、膨大な費用
と、時間と、労力がかかることになる。都市計画は100年の計という人もいますので、そうした
考え方もあるでしょうが、今回の見直し案の中でそこまで言えるのか。付記するかどうかというこ
とでしょうが、私は付記する必要はないと思います。
136
北原委員
: 都市構造をどうするかというのは長期的には大きな課題だと思いますが10年程度を
見越した都市マスタープランの中では、現状を大きく変えないという前提で考えた方がいいと思い
ます。しかし、市民がなんとなくこの計画を読むと憂鬱になるというのでは困る。ただ、人口が増
えればいい、市街化された地区の面積が増えればいいということではない、という議論はしてきた。
人口が増えない中で夢を描いていくとすると質を良くしていく、充実をしていくということだと思
うのですが、事務局側では充実に向けての記述を皆さんの意見を盛り込みながら案としてまとめて
いただいたと思うのですが、ただ、それでも夢が感じられないということになればもう一工夫しな
ければならないということだと思うのですが。
川本委員
: 2ページの将来都市像の「環境への負担の少ない∼」という部分ですが、これは私の
発言なのですが、対応案では「自然環境の保全や自然エネルギーの活用などにより、循環型社会を
目指します」となっているが、この表現は極めて月並みだ。私が意図したのは、現行の総合計画の
市のスローガンが「ひと、緑、光かがやくまち袖ケ浦」ということもあり、輝く光を活用して日本
一、日本のトップランナーを目指した太陽光発電のまちづくりを目指すべきだということ。袖ケ浦
には、東京電力、東京ガス、荏原製作所などエネルギーに関する企業インフラがたくさんある。ま
た、スペースもあり、太陽もある、これらを活かして市民が誇れるまちにしていくべき。一番にな
ると書けとは言いませんが、他の地域の見本となる先進地域を目指して、一歩でも二歩でも進めて
いただきたい。今、地球が抱えている問題を行政が率先して取り上げるチャンスだと思います。
北原委員長
:
都市マスタープランではこれまで例がないかもしれませんが、市民にアピールする、
市民がこうなるといいなと思えるマスタープランではありたいですね。自然エネルギーの中で太陽
光発電を取り上げるかどうかは市としての判断だとは思いますが、それによってどういう循環型社
会になるのか、それによって市民の生活がどうなるのかというビジョンが入ってくるといいのかな
という気がします。
野口委員
: この部分は方針なので、具体的な施策によってこんなに豊かになるということがほし
いということであれば、この方針を受けて18ページの(1)の③があると思いますので、ここを
もう少し具体的に、行政だけではなく、市民、企業も取り組む行動計画になるように書いていくと
いうことが考えられるのではないか。
北原委員長 : 間違ったことは書いていないけれども、市民の側からすると、それで私たちにどうい
ういいことがあるのか、という部分が必要なのかなと思います。これをやると袖ケ浦に住んでいて
非常に豊かな暮らしができて、楽しいという部分が見えてくるようにしないと今ひとつ夢が出てこ
ないのかなと思います。
西山委員
:
川本委員がおっしゃったような印象を私も感じたのですが、このマスタープランの
「核」は何なのかが今ひとつよくわからない。色々なことを網羅的に考えてマスタープランを作ら
なくてはいけないのでしょうが、それにしても、最初にやった市民アンケートで把握した市民ニー
ズ等を盛り込んで、どこが核になるのかが読んでいてわからない。川本委員がおっしゃった循環型
社会における自然エネルギーの活用が一番先進的な部分になり得るというのもひとつのアイデア
ですし、私は、市民アンケートでは「緑がある」、「自然にふれあえる」ということの評価が非常
に高かったので、都市的な資源と農村的な資源を調和させるということが核になるのではないかと
思いました。袖ケ浦市の地域資源を活かして先進的な取り組みをアピールできる素材になるのでは
ないかと思います。農住調和地を見てみても、具体的に調和地として設定しても、そこでどのよう
な暮らし方があるのか、また、それと連動するであろう農地の利用の仕方にしても、具体的なもの
があまりイメージできない。地域循環や河川の問題など、環境保全に繋がるような人の動きがイメ
ージできるといいと思います。例えば、四万十川の流域で清流を維持するために上流と下流が連携
137
することで地域的なコンセプトが浮かび上がってくるとか、兵庫県のコウノトリの里など、コウノ
トリが住むまちというコンセプトで地域が協働して農業のやり方も変わるし、都市のあり方が変わ
る、というようなシンボル的なものがあると市民にとって魅力になるのではないかと思います。
川本委員
: 私が具体的に提案したのは、市役所をはじめとして公民館などの公共施設の日の当た
る所に太陽光発電パネルを率先して入れる。それを第1歩して、企業と市と市民が、再生可能エネ
ルギーの利用というテーマで、エネルギー企業の知恵を借りながら取り組みを広げていくというこ
と。川崎市などではすでに取り組まれている。まずは社会実験としてやってみたらどうか。県も取
り組もうとしているので、県の補助もつくのではないか。一歩一歩積み重ねることで、市民が誇れ
るようなものになっていくと思う。
野口委員
: 山形県の国土利用計画を作ったときに、そうした議論になったことがあるのだが、具
体的な施策を展開するということは非常に計画に書きづらいことなので、解決方策として、色々な
先進事例を「コラム」的に、こんなやり方もありますということで、紹介することにした。みんな
の取り組みの指針になるようなものを入れると読みやすくなるし、何をやったらいいかということ
もわかりやすくなるのではないか。
川本委員
:
もう一点、今回の見直し案の中で、「農住調和」という考え方が提案されているが、
農住調和地とはどういうことなのかよくわかりません。またなりには、ドイツなどのクラインガル
テン、国内では那須高原や軽井沢などの、いわば農地のある「田園別荘」と考えているわけですが。
北原委員長 : 最近やられているのは里山付き住宅地などがある。野口委員がいわれたように、マス
タープランの本文の中に具体的な取り組みは中々書きにくいので、コラムを入れましょうか。そこ
で、ひとつではなくていくつかの先進事例を入れて、それをヒントにマスタープランを具体化して
いく時に参考になるようになるといいのではないか。
野口委員
:
袖ケ浦市の市街化調整区域で農住調和地風に暮らしている方はおられるのでしょう
か。
事務局
: 自然エネルギーの活用について、都市マスタープランの中でそこまで盛り込むべきか
という議論がある。というのは環境部では計画を作り、教育委員会とも連携して、耐震改修を行っ
た時にはなるべく太陽光パネルを設置しようということも考えられている。また、農住調和地に関
しては、都市計画課の開発指導担当の部署になるが、開発指導要綱では一宅地 160 ㎡以上が基準で
あるが、農住調和地に該当するあたりでは最低限 200 ㎡以上、道路も通常よりも広くし、電柱も道
路に立てないよう指導をしている。そうした指導をして一宅地 250∼260 ㎡にした橘地区では、現
に庭先で家庭菜園をやっている住宅も見られる。そうしたものをモデルに指導していけばイメージ
に近づけるのではないか、という思いもある。
北原委員長 : 第6回の委員会は2か月後ですので、無限にコラムを作ることはできないので、こう
いう具体事例をこの部分に入れてほしいという要望を事務局までメールなり、ファックスなりでご
連絡いただいて、それが全部盛り込めるかどうか、数が増えてくれば取捨選択が必要になってくる
かもしれませんが、そうしたものが入れば、読んでいてもイメージが出てきますので、ビジョンが
描きやすくなると思います。概ね2週間ぐらいでご提案いただければと思います。コラムの原稿を
出していただいてもいいのですが、そのまま採用されるかどうかはわかりませんが。
須田委員
: 地域に住んでいる方が一番心配なのは、大地震が来た時の対応体制です。今、各自治
会でも自主防災隊を作っていますが、いざ地震が起こった時に電話が防災本部である市役所とつな
がらないことも想定されるので、できれば各区ごとにホットラインのようなものがあるとよい。ま
た、小中学校等の避難場所に現実として入りきれない状況が出てくる可能性が高い。さらに耐震対
策はほとんどの学校で終わっているのかということも心配しています。地震の時に、玄関先に黄色
138
いハンカチがある家は避難済といった共通の合図を決めるといった取り組みをしている自治体も
あると聞きます。袖ケ浦市も災害時の弱者救済対策がほしいという感じを持っています。
事務局
: これも個別の具体的な施策になると思います。いまおっしゃられたことは総務部で作
っている地域防災計画で具体的な施策を網羅している形になっている。耐震化については、都市計
画課の担当になるが、避難場所となる学校、公民館については平成27年度までに耐震化率を 100%
にするという計画を策定して、公表しています。
北原委員長 : P21の「(4)地域防災活動の啓発」の所にコラムを入れる可能性はあるかもしれ
ませんね。
川本委員
: 今回の構想ではコンパクトシティという考え方が、新しい概念として盛り込まれてい
る。考え方としては鉄道駅の駅成圏を中心に生活の場を充実させていこうというもので、将来も通
用する正論であると思います。しかし、コンパクトシティは車社会を否定するものであってはなら
ない。車社会はこれからも続くのではないかと私は思います。そのためこの両方をバランスよく両
立させていくことを研究・検討することが必要です。
そこで言いたいことが2つあります。駅成圏を充実させるためには今後10年間では難しいと思
いますが、駅周辺の充実を図るためには駅に通じる道が内陸部からストレートに駅までつながるこ
とが重要ではないか。クランク道路では駅勢圏を充実させることは極めて難しいし、商業資本の目
から見ても魅力あるものとはなかなかならない。
一方、車社会を否定するものでないという視点で言えば、駅を中心にした駐輪・駐車場のスペー
スがないと極めて難しい。パークアンドライドの考え方を念頭に置きながら、駐車ができる場所を
確保しながらまちの賑わいも作っていかないといけない。長浦駅について考えると、のぞみ野やけ
やき台等で住宅が増えており、長浦駅前の駐車場は満杯になっている。見直し案では、文面では駅
前への商業・サービス業施設の立地による賑わい向上ということがうたわれているが、正直、これ
以上、大型店などの商業施設の立地は難しい。そうなると見直し案では市街化区域から市街化調整
区域に格落ちしてしまっていますが、市内を横断する平成通り沿道を、商業地とはいいませんが、
蔵波台から福王台を結んでいますので、この道路の活用をもう少し積極的に考えるべきではない
か。「コーナン」というホームセンターが進出を希望しているわけですが、聞いた話では行政が進
出を拒否しているとのこと。せっかく市内の活性化と税収増につながるいい話を行政が蹴ってはま
ずいのではないか。公害産業ならば拒否して当然だが、市民生活に寄与するような産業が進出する
ことについては、調整区域であっても行政はむしろ積極的に進出を援助すべきではないかと思って
います。
北原委員長 : コンパクトシティの内容をどこかで説明する必要がありそうですね。コンパクトシテ
ィといってもその内容はまちまちだったりするので、袖ケ浦でのコンパクトな市街地とはどういう
ものかというのを、本文の中で書くと冗長になるので、コラムの形で書いておいていただきたい。
また、それを実現するためには都市基盤としてどういうものの整備が必要なのかをわかるようにし
ておくことも必要でしょう。それと、これは議論の余地がありそうですが、平成通りの位置づけを
どうするのかという問題。これまでも議論してきましたが、平成通りが将来的に何からかの役割を
果たしていく可能性はありそうですが、それをここ 10 年でどうしていくのかというのは事務局で
もう一度整理しておいてください。
これで議論を尽くしたというわけではありませんが、今日いただいたご意見で一番大きいのは基
本的な方向性を維持しながら市民の皆さんがそれで袖ケ浦が自分たちにとって夢のあるまちにな
139
りそうだと思っていただけるようなマスタープランにする必要がありそうだということ。そのため
にもっと具体的なイメージを描きやすくするためにコラムを活用したい。これは次回までの宿題と
いうことで、事務局に対応をお願いします。また、今日ご発言できなかった点でお気づきの点があ
りましたからこれも2週間以内に事務局にお寄せください。
それでは3番目の議題、「地域別構想の見直しについて」を事務局からご説明をお願いいたしま
す。
【(3)地域別構想の見直しについて】
○事務局より資料の説明(資料P22∼30)
北原委員長
:
どうもありがとうございます。これは具体的な説明ははじめてになると思いますが、
ご意見、ご質問がありましたらお願いいたします。全体構想を受けて、少し詳しく地域ごとに書き
込んでいるというという性格のものだと思いますが。
川本委員
: 現行計画では長浦駅前線が内陸部まで伸びているが、見直し案ではさつき台病院の所
でストップしてしまっている。道路網整備計画策定で検討中ということで、結論はそちらに投げて
しまっているようなのですが、先行き10年といわず、50年スパンで考えるとコンパクトシティ
を支える道路網整備の非常に重要な路線であると思うので伸ばしてほしいと思います。それともう
一点、坂本公園の拡充についてですが、面積は広げずに、使いやすくするという方針ということで
すが、使いやすくするというのはどのようにするのかという疑問と、できれば坂本公園に隣接する
久保田川に、公園としても使える調整池を整備していただきたいと思います。長浦は、緑の拠点と
なる新堰公園や椎の森自然環境保全緑地などが遠くて利用しにくい。長浦駅前地区は人口が多いわ
りには、「その他公園」の位置づけの坂本公園ぐらいしかない。住民の大きな願いでありまして、
どのような形でも結構ですので盛り込んでいただきたいと思います。
事務局
: 今のご意見については、長浦から選出されている長浦議員連盟からも文書にて要望が
提出されておりますので、この内容についきましては十分に検討いたしまして議員の方々にご回答
申し上げ、盛り込むべきであるということになれば反映させていきたいと考えています。
大沼委員
: これは前回も議論した所なのですが、袖ケ浦インターチェンジの所ですが、現行計画
では「広域的な商業地形成による、袖ケ浦駅周辺との複眼的な中心商業地の形成」とありますが、
見直し案では「景観」の所で、「地域拠点としてとしてふさわしいまち並みの形成」となっており、
このあたりが今回の見直しが現行計画に比べてトーンダウンしているという印象を与えている要
因のひとつになっていると思うが、ここはまちづくりの目玉となる所だと思うので、もう少しどう
にかできないのか。また、現行計画ではできたものが、見直し案では、優良農地だからできないと
いうのも矛盾するように感じます。
事務局
: 袖ケ浦インターチェンジ周辺については、個別に開発したいという話が来ている。た
だ、現行の法律では、都市計画だけで済む問題ではないため、この10年間の計画に位置づけると
いうこと自体に無理があるのではないかということです。夢がないといわれればその通りなのです
が、盛り込んでしまうと農地保全の立場の人からお叱りをうけてしまいますのでご理解いただきた
い。
大沼委員
: あの周辺は全部が優良農地なのですか。聞くところによると全部が全部、優良農地で
はないという話も聞きます。
事務局
: すべてが優良農地というわけではありません。進出の話があるのも国道16号から右
140
側についてです。また坂戸市場地区では、当時、土地区画整理事業を実施しようかという地区もあ
ったのですが、10年前は20年計画ということで、そうした開発が現実味を帯びたときに、どう
やって対応できるのかということで、色々と個別の計画・調査をしました。しかし、残り10年と
いうことで、現実的に難しいと判断したということです。
大沼委員
: では「地域拠点としてとしてふさわしいまち並みの形成」というのは具体的にどのよ
うなことをするのでしょうか。漠然とした話でも結構ですのでお教えください。
事務局
: バスターミナルは東京湾横断アクアラインを利用して来た方々の袖ケ浦の玄関口とし
て、まちづくり交付金をいただいて3年間で改修をしてきています。また、市役所から通じる道路
に案内看板も設置しているほか、バリアフリー化も今後計画しています。平成22年度に国体が開
催される関係もあり、地域拠点としての整備を今実施しているということです。
大沼委員
: 木更津の金田バスターミナルはかなり充実してきている。アクセス道路の用地買収も
既に始まっており、金田バスターミナルを始発とするバスの運行もするようだ。今後、袖ケ浦バス
ターミナルがどうなってしまうのかという危惧がある。また、袖ケ浦の北口ができれば、そこに高
速バスの発着場所もできると思いますので、ますます袖ケ浦バスターミナルの重要性が低くなって
いくのではないかと思うのですが、どうなのでしょうか。
事務局
: これから袖ケ浦駅北口を整備していくにあたってのコンセプトとして、当然ながら長
浦、袖ケ浦、金田を経由した新たなアクアラインバス路線の設置に対応するという方向があるわけ
です。今後、組合施行で実施されるなかで、市としても指導をしていきたい。金田については、現
在のターミナルの場所は仮だとうかがっている。金田バスターミナルは県施行の区画整理地区の中
にあり、最終的にどのような形になるのかはまだうかがっていないが、そうした動きがあれば、袖
ケ浦も立ち遅れないように協議しながら進めていきたいと考えています。
北原委員長 : バスターミナルについては、長期的に一番いい立地を探っていくということと、この
10年ぐらいは現在の場所で存続していくので、その間そこをどのように整備していくのかという
2つを分けて置いた方がいいようです。この見直し案では、この10年でここをどう位置づけてい
くのかということだとおもいますので、できるだけわかりやすく書ければと思いますので、事務局
でご検討ください。
西山委員
: 見直し案の当初の考え方にあったように、地域を分けるという発想ではなくて、地域
がそれぞれに特色を持ちながら、全体として調和を図るということが理想としてあると思います。
例えば28ページの平岡地域の見直し案については、他の地域と連携して人が移動するようなこと
が思い描けるようなことが具体的に書いてあるあるといいと思います。「農村公園を活用した市街
地部住民と内陸部住民との交流機会の拡充」と書いてあるが、農住調和地において都市部住民も里
山の担い手になるなど、地域間連携が浮かび上がるような書き込みがほしいと思います。「ひと/
みどり/みずの融合するうるおいと活力の里」というテーマになっていますが、もう少し具体的に
「環境保全を考える自然の場」など、前段の全体構想の中の具体的な部分と結びつけて書かれると
よりわかりやすくなるし、地域連携も意識できるようになるのではないかと思います。
北原委員長 : 地域別構想になって各地域だけの図を書くと、どうしても周辺との関係がわかりにく
くなるのですが、袖ケ浦市全体の中ので、他の地域とどういう関係を持っていくのかということを
常に意識しながら書かないといけないのかなと思います。いわゆる核といわれている地域は常に後
背地との関係が意識されているのですが、そうでない地域は孤立した「島」になりがちなので、も
う一度ご検討いただければと思います。
川本委員
:
全体構想に戻ってしまうが、長浦地域と関係があるのでおうかがいしたいのですが、
9ページの「工業地の方針」の所で、椎の森工業団地のことが書かれていますが、「2期、3期工
141
区の整備促進を県に要望し」と書いてありますが、もともと県の企業庁が開発したものを袖ケ浦市
がいただいているという感じだとおもいます。しかし、企業庁はあと3∼4年でなくなるとのこと
ですので、要望する先がなくなり、未着手のまま市に引き取ってほしいということになりかねない
のではないか。引き取ると開発にお金がかかる。少し簡単に書き込み過ぎではないか。
事務局
: 確かに企業庁は1期が完売しましたら解散になるような状況でございます。ただ、企
業庁でもこんなに早く売れるとは思っていなかったとのことで、2期、3期の計画が先のばしされ
ていたということもありますが、県では企業庁が解散しても、土地は知事部局のどこかに移管され
るので、今後も需要が見込めるようであれば整備を検討するということをうかがっています。
【(4)計画実現のしくみについて】
○事務局より資料の説明(資料P31)
北原委員長 : どうもありがとうございます。計画実現のしくみについてより具体的な形でご説明い
ただきましたが、ご意見、ご質問がございましたらお願いいたします。
大沼委員
:
点検部会での点検が3年ごとというのはなぜなのですか。
事務局
: 総合計画の評価に合わせていまして、総合計画の実施計画の期間が3年で、合計する
と10年にはならないのですが、3年ごとに評価するようになっているので、それに合わせて都市
マスタープランも取り組みたいと考えているためです。
大沼委員
: 中間見直しが10年であるので、その半分である5年ぐらいで点検するのがいいと考
えたものですから、あまり短い期間でやっても大変ですので。
事務局
: 3年ごとの見直しは、既存の都市計画審議会を活用するということで、その中に点検
部会を作ります。新しい総合計画も3か年ごとに実施計画を作っていきます。実施計画の内容は都
市マスとも関係してきますので、それに合わせた点検がいいだろうという趣旨で3年ごとにしてい
るところです。
野口委員
: なかなかいいシステムだと思います。都市計画法が来年度以降、場合によって暫時改
正するという方針が国から出ていまして、ただ、政局がらみになるので、どうなるのかまだわから
ないのですが、このマスタープランがスタートする時点から都市計画が毎年変っていく可能性があ
るので、この辺りをどうするのかという問題があります。ただし、今回の都市計画法改正のトレン
ドについては変わらない部分も多いだろうと思っています。私が聞いている範囲では、先ほどから
議論になっているコンパクトシティですが、郊外地の開発が進みすぎたという反省に立って、これ
がもう少し実現されるように、農政や住宅局と調整しているという話を聞いています。ですので、
コンパクトシティという考え方は都市計画法が変ることで生きてくる可能性があるということだ
と思います。もう一点重要なのは、都市計画法改正で地区計画の申出制度、都市計画の提案制度、
景観法での景観計画の提案制度、バリアフリー法での構想の提案制度など、市民の提案を行政がき
ちんと受けるというしくみを法が先行して作っているという状況があるわけですが、この部分につ
いては、袖ケ浦市は立ち遅れている。私と北原先生で苦労した袖ケ浦駅北側地区のような事態を二
度と迎えないようにしないといけないということが、あの時の報告の目玉のひとつだったと思いま
す。何が言いたいのかというと、実現方策の中で日常的な市民参加をどうしていくのか、市民の提
案制度が法によって作られていく中で、それを市として受けていくための制度をきちんと作ってい
くことが必要なのだと思います。当時も「まちづくり条例」という話が出ていたと思います。ただ、
袖ケ浦市にとって良い「まちづくり条例」とはどのような条例なのかということは議論しなければ
142
いけないのですが、市民参加のしくみをきちんと作るべきだというとこが、袖ケ浦駅北側問題での
最大の教訓だと私は思っています。これからの時代はそうしたことが特に重要だと思いますので、
「作る」とは書きにくいかもしれませんが、「しくみを検討していく」というような内容を書き込
んでもいいのではないと思いますがいかがでしょうか。
川本委員
: 改革派の市長だから、そういう話はウエルカムではないでしょうか。チャンスだと思
います。
事務局
: おっしゃる通りです。市長はマニュフェストで市民との協働ということを前面に打ち
出しております。今年から市長がみずから行って市民の意見を聞く場を設けることもしますので、
そうした場を活用した形で皆さんの意見を聞いて行政に反映していきたいと考えています。条例策
定についても、今年で景観も終わりますし、まさに市民意見を取り入れてまちづくり条例をどのよ
うに作っていくのかというのは大きな課題だと思っていますので、大いに議論していきたいと思っ
ています。
水井委員
: 31ページの左側の点検・見直し体制の所で、袖ケ浦市都市計画審議会と市民の関係
は「委員として参加」になっており、見直し市民委員会と市民の関係は「公募」となっています。
袖ケ浦駅北側地区問題の時には都市計画審議会で計画にGOサインが出されたわけですが、その時
の議事録を見ますと市民委員が2名入っていたわけですが、一人の方はまったく発言されていませ
んし、もう一人の方も大して発言していません。で、お尋ねするのですが、都市計画審議会の委員
の選び方はどのようになっているのでしょうか。
事務局
:
公募によって選ばれています。今の委員の方たちは積極的に発言されています。
北原委員長
:
公募制になったのはいつですか。
事務局
:
前から公募ですが、作文を書いていただくようになったのは今回の委員からです。
北原委員長 : きちんと作文を書いていただいて、きちんとした意見を持った方に委員になっていた
だくようになれば会議も活性化するということですね。
水井委員
: 公募であるのなら都市計画審議会の所も、見直し市民委員会と同じように「公募」と
したらどうか。表現が違うと市に都合のいい人を選んでいるような印象を受けてしまう。
野口委員
: 公募して市民委員を選んだとしても、その方が市民の意見を反映しているとは限らな
いわけです。今日も傍聴されている方がいて大変ありがたいと思うのですが、やはり日常的に市民
が色々な情報を仕入れることができて、日常的に意見が言えるという体制をしっかり作っておかな
いと、公募で選ばれた委員の方も大変つらくなると思っています。マスタープランであれば、市民
が集まってマスタープランの文章を逆に提案する、こういうことが日常的にあってもいいのではな
いかと思います。
北原委員長
:
それがまちづくり条例ということですね。
野口委員
:
例えばということです。
水井委員
: 我々もこの委員会に応募した時に作文を書いたわけですが、その内容はこの場でも公
開されないし、また、なぜこの人が選ばれたのか、どんな考えを持った人なのかというのは市民も
わからないわけです。これをなんとかわかるようにすることができないか。選ばれた人と選ばれな
かった人の意見はどうだったのかということが検証できるとすっきりするのではないでしょうか。
北原委員長
:
公募する時に公開することをあらかじめ書いておかないと難しいでしょう。
野口委員
: それの行き着く先は、委員はみんなで選ぼうということになるのではないか。それは
ちょっと大変だ。
北原委員長 : 今はインターネット等が発達していますから自分なりの情報発信をどんどんされれば
いいのではないかと思います。
143
事務局
: 行政が困るほどたくさん応募がくればそういう心配もありますが、今回は4名の方に
公募委員としてお願いしていますが、当初は3人を予定していましたが、4名応募があったという
ことで、大事な会議ということもあり、全員の方にお願いするとこにしました。
野口委員
:
私が関わっている他の市町村では応募が69人という所もあります。
北原委員長 : 袖ケ浦も早くそうなるといいですね。計画実現のしくみについても、この点検・見直
しのしくみだけではなくて、市政全般への市民参加のしくみを充実させていくということで、まち
づくり条例等も検討していくということですが、それはここで決めることではないので、ただそう
いう意見があったということは、ぜひ事務局から市長さんへお伝えいただけばと思います。
それでは5番目のその他についてですが、事務局なにかございますか。
【(5)その他】
○事務局より提言書のまとめ方について資料の説明(資料P32)
北原委員長 : ありがとうございました。まとめ方について事務局から2案提示されましたが、いか
がでしょうか。
川本委員
: 第1案は二元論というか、意見の幅が狭い場合の書き方ではないか。第2案は多種多
様な意見がある多元論的なものではないか。なので、どちらかということではなくて論議された内
容よっては第1案で処理したほうがいいとか、第2案で処理した方がいいとかということではない
か。
水井委員
: 多数の委員から色々な意見が出てきたわけですが、そうはいっても議長からすると大
多数の意見はこうでした、というものが取りまとめられているのでしょうか。先ほどの行政拠点の
位置の問題がありましたが、そうしたものも「そういう意見は1名でした」というようにして書い
ていただければいいのではないかと思います。
野口委員
: 委員会ですから議論するということがとても重要です。違う意見をみんなが出し合う
中でそれをひとつに収斂していくということです。最後の答申の中で一人ひとりの意見を出してし
まったら、何のために委員会を開いて議論したのかわからなくなってしまうと私は思っています。
ある意見について、完全に委員間で意見が割れてしまった場合は、第1案のように付記しておくと
いうことは重要だとは思いますが、一人ひとりの意見を載せるのは違うと思います。それは議事録
を見ればわかることです。答申の中にそれぞれの意見を載せるのであれば、議論などせずにそれぞ
れがレポートを書けばいいということになってしまうのではないか。それは市民に対して大変失礼
なことではないでしょうか。
北原委員長
:
読み手のことを考えると第一案のほうが読みやすいような気がしますね。
委員会としての全体の意見としては大体このようにまとまりましたが、どうしてもまとまりきれていな
い部分で、有力な意見としてはこのようなものがありました、という感じではないかと思います。
水井委員
: これまでの議長の議事進行のやり方は、それぞれの論点について決を採るといったも
のではありませんでした。今後10年先、20年先どうなるかわかりません。将来、市役所を建て
なおさなくてはいけない時に、こういう意見もあったということがわかるように、小さくてもいい
から記述しておいてほしいと思います。
北原委員長 : 議決は採っていませんが、委員同士で議論してください、といっているのはそういう
ことで、ある意見に対して違う意見が出て、揉めているようなものについては、付記という形にな
ると思います。しかし、違う意見が出てもなんとなく意見の集約ができたものについては付記しな
144
い。決は採っていませんが、議事録を読んでいただければ大体納まっていると感じられると思いま
す。次回が最終回ですので、決を採れといわれればやらないでもないですが。一応、提言書として
は第1案を想定しておいて、第1案では収拾がつかないような問題点が出てきた場合には第2案も
考えざるを得ないと思いますが、第1案で納まればいいなと思います。
大沼委員
: 総合計画の内容を踏まえて記述する、というような部分が都市マスタープランの中に
いくつか見られます。この会議の1回目か、2回目か、3回目に、上位計画である新しい総合計画
の都市計画部分の内容についてご説明いただけるという話があったかと思うのですが、7月下旬に
は提言書作成、8月下旬には提言書の提出となっていますので、総合計画の内容を知らないまま提
言書をまとめてしまうのもいかがなものかと思います。ぜひ都市マスタープランに関係する部分に
ついてご説明いただきたいと思います。
事務局
: 総合計画は4月から5月にかけてパブリックコメントの手続きが終わりまして、市民
から多数の意見が寄せられています。現在、関係各課でその対応について検討中であり、内容につ
いてはパブリックコメントで公開していますので、次回、説明することは可能です。
北原委員
: あまり時間をとってしまっても協議時間がなくなってしまうので、簡単にご説明をお
願いいたします。
そのほか何かございますか。
それでは、どうもご熱心にご議論いただきましてありがとうございます。予定を30分超過して
しまいましたが、その分、内容のある議論ができたのではないかと思います。次回は7月下旬とい
うことですが、そのときは15名に極力近い出席状況で出席できる日程を事務局で調整してくださ
い。よろしくお願いいたします。どうもありがとうございました。それではこれで進行を事務局に
お返しいたします。
事務局
: 本日は大変活発なご議論ありがとうございました。なお、次回の見直し市民委員会は、
7月下旬ごろの開催を予定しています。委員のみなさまには日程が決まり次第ご連絡をいたしま
す。また、本日の議事録につきましては、事務局で作成し、後日、委員のみなさまにお送りいたし
ます。それでは以上を持ちまして、第5回袖ケ浦市都市マスタープラン見直し市民委員会を終了さ
せていただきます。
北原委員長
:
大森委員の意見も議事録には入るということですよね。
事務局
:
入ります。
大森委員からの意見
1. 資料8ページ(2)都市拠点◇交通結節点の強化の6行目「このことから、既存路線バスの袖ケ
浦バスターミナルへの経由による交通結節機能の強化」と記述されています。この記述では、これ
までの委員会でだされた、「長浦駅―袖ケ浦駅―袖ケ浦バスターミナル」の循環バスもしくは「袖
ケ浦駅―袖ケ浦バスターミナル」のシャトルバス(往復バス)等の意見が反映されたものとなって
いません。
少なくとも併記の形で盛り込んでいただきたいと思います。
2. 資料25ページ見直し案下から3行目「袖ケ浦駅北側地区での組合施行による土地区画整理事業
の促進」の記述については、「地権者の自己責任に基づく組合施行による袖ケ浦駅北側地区での土
地区画整理事業の検討」あるいは、「地権者の自己責任に基づく組合施行による袖ケ浦駅北側地区
での土地区画整理事業との調和を図る」の記述にしてはどうでしょうか。「促進」ということは、
145
それだけの責任と義務を果たさなければならず、「組合施行による土地区画整理事業」が破綻した
場合の市の責任が重くなることを回避するためです。
これまでの委員会を通じて、市民委員会の総意としては「促進」というところまで一致していな
いものと考えております。
3. 資料32ページ、5
提言書のまとめ方については、事務局からのご提案(1)第1案に賛成い
たします。
以上
146
(6) 第6回市民委員会
第6回袖ケ浦市都市マスタープラン見直し市民委員会
1
開催日時
平成21年7月24日
2
開催場所
保健センター1 階集団指導室
3
出席委員
会
午後2時開会
長
北原
理雄
委
員
須田
康雄
副会長
鎌田
元弘
委
員
長谷川
委
員
西山
未真
委
員
今関
政晃
委
員
野口
和雄
委
員
大沼
一行
委
員
渡邉
薫
委
員
大森
雅彦
委
員
田中
禎
委
員
水井
公也
委
員
宮脇
勝
委
員
川本
憲男
委
員
鶴岡
公一
英範
(欠席委員)
4
出席職員
(市職員)
都市建設部長
渡辺
哲夫
主幹
立野
文雄
都市計画課長
重田
勲
副主査
佐藤
英利
(その他:コンサルティング会社)
地域計画建築研究所
5
6
田中
史志
傍聴定員と傍聴人数
議
傍聴定員
10人
傍聴人数
3人
題
(1)総合計画案における都市マスタープランについて
(2)市民委員会の提言書について
① 付記する項目について
② コラムについて
③ 地域の連携について
④ 都市マスタープランの構成について
⑤ 都市マスタープラン見直しに関する提言書(案)について
(3)その他
147
7
議
事
事務局
【開会】
北原委員長【挨拶】
【(1)総合計画案における都市マスタープランについて】
○事務局より資料の説明(資料P2)
北原委員長 : どうもありがとうございました。今回も限られた時間の中で、できるだけ多くのみな
さんにご意見いただいて、テーマごとにバランスよく議論をしていただきたいと考えておりますの
で、一回の発言は2∼3分程度でまとめていただいて、なおかつ事務局への質問という形ばかりで
なく、委員の間での意見交換をしていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。それでは、
ただいまの説明についてご意見、ご質問がございましたらよろしくしお願いいたします。
水井委員
: この市民委員会で出ていました、館山自動車道の上にバスストップを設けることを検
討するという趣旨の話が総合計画案では見当たらなく、大変残念に思います。これから事務局の方
で都市マスタープランと総合計画案との調整などが行われるのか、また行われないのかをお伺いし
たいと思います。
北原委員長 : 事務局でもいいのですが、総合計画は総合計画で作っていて、総合計画についてはパ
ブリックコメントがあるので、意見は事務局経由でそちらに伝えるよりも水井委員から直接、パブ
リックコメントで総合計画担当に出さないとうまく反映できないのではないでしょうか。我々の議
論は都市マスタープランに反映させるということで、総合計画への反映はこの場での要望ではなく
て、直接、市民として向こうに投げた方が早いと思います。
ということで、議題1については、総合計画への意見をこの場で議論すると時間もなくなってし
まうので、総合計画が都市マスタープランにこのように反映しているという確認、都市マスタープ
ランは総合計画を受けた形になるので、そこの確認をしていただくということにしたいと思いま
す。
大森委員
: 資料2ページの右側の「1.公共交通」「(2)市内公共交通の充実」の2行目に「効
率的で持続可能な地域公共交通システムの導入」とありますが、これは具体的にはどのようなもの
が想定されているのかを教えていただきたいのですが。
事務局
: 基本的には総合計画に関することなので、詳しくはお答えできないかもしれませんが、
デマンド方式のシステムを想定しながら検討しているというように聞いています。
大森委員
: デマンド方式とは何の何に対するデマンドなのですか。デマンド方式の意味がよくわ
からないのですが。
事務局
: 県内でもいくつかの市町村で導入されているが、乗り合いタクシーのような形で注文
に応じて運行されるものです。路線が決められて定期的に常に運行されているにも関わらず需要が
少なくてなかなか乗っていないというものが見受けられるが、それを解消するために注文に応じて
運行するというイメージのものです。
大沼委員
: わかれば教えていただきたいのですが、都市マスタープランに関わるところで、特に
議論のあったところ、また目玉になるようなところがあれば教えていただきたいと思います。
事務局
: 総合計画は、市の行政に関することすべてを網羅する形で計画を策定しておりますの
で、これが目玉だというものは、お答えが難しいのかなと思います。ここには都市マスタープラン
148
に関わることしか載っていませんのでわかりにくいですが、基本構想の中では、「市民との協働」
などが全面に打ち出されており、そうしたことを中心にしながら施策を展開していくということが
新しい考え方なのかなと思います。
渡邉委員
: 言葉の概念の話なのですが、「エコ農産物」とはどういったものを指すのでしょうか。
事務局
: お答えしかねるのですが、基本計画につきましては、分野ごとに議論をしながら作っ
てきているので、中には言葉が専門的なものや、分かりにくいものがありますので、企画課の方に、
分かりにくいものは分かりやすく、解説が必要なものはつけながらまとめていったらどうかという
ことを伝えたいと思います。お答えになっていませんがよろしくお願いいたします。
大森委員
: 4ページの第7章(3)で「袖ケ浦駅北側地区の整備計画」と書いてあるが、「組合
施行による」という文言が入っていません。大前提として組合施行が想定されているので、あえて
落としているという理解でよろしいのでしょうか。
事務局
: 確かに組合施行ということまでは書かれていませんが、現状、組合設立に向けて進ん
でいるということですので、そう理解されてよろしいかと思います。
北原委員長 : ここの部分は、こちらで議論していることが総合計画にうまく反映されていないとい
うことであれば、特に市民委員のみなさんは総合計画を検討している部署に向かって意見を言って
いただきたいと思います。よろしくお願いします。
【(2)市民委員会の提言書について】
【①付記する項目について】
○事務局より資料の説明(資料P6)
北原委員長 : どうもありがとうございました。資料の6ページになりますが、提言書のとりまとめ
方について、これまでの委員のみなさんの間で概ね、了承、合意ができているものについては提言
案の中でまとめてられています。また、合意に達していなかったものについては、提言案の中では、
事務局から提案されたものが主に記述されていますが、そこに付記として、他の意見も盛り込むこ
ということが前回確認されました。事務局の方で議事録をあたっていただいて、「行政拠点の位置
について」「袖ケ浦バスターミナル周辺の土地利用について」「火葬場の整備について」という3
点については、付記が必要であろうということで、「行政拠点の位置について」はこの資料の 17
ページ、「袖ケ浦バスターミナル周辺の土地利用について」は 20 ページ、「火葬場の整備につい
て」は 27 ページに案がありますが、そこに付記として記載するということを示していただきまし
た。今回ここでご議論いただくのは、この3つの付記の内容がこのような形でいいのかということ
と、これ以外に付記すべき事項があるのではないかというご意見がありましたらいただきたいと思
います。
水井委員
: 「行政拠点の位置について」ですが、私も市の中心に持ってきた方がいいと思ってい
るのですが、私が市民委員会に出席したいと思ったのは、袖北のように最終的なところで、住民投
票で反対されて計画がボツになるというようなことは二度とあってはいけないということで、ぜひ
出席したいと思いました。その大元は、市のはずれに市役所があり、どうしてもそこに職員として
いれば、自分のいる所をよくしたいと考えるのは人間として仕方のないことです。それをなくすた
めには、誰が見ても市の中央に行政拠点をもってくるしかありません。今すぐにではないにしても、
長期的な目標としなければいけないと思います。
先日、大沼委員さんから市の中心をどうして求めるのかという投げかけを受けていたので、調べ
149
て見ました。一言でいえば人口重心ということです。総務省の統計局のホームページに出ています。
日本の人口重心は岐阜県にあるわけですが、首都圏の人口増加でどんどん東に移動している。千葉
県の人口重心は千葉市の花見川区です。袖ケ浦市は平成 17 年国勢調査結果をベースとすると蔵波
台6丁目南 1,200mの地点です。平成 12 年は蔵波台6丁目南 1,800mの所でした。袖ケ浦市では北
上しています。ちなみに平成 21 年6月の袖ケ浦市の地区別人口がホームページに出ていますが、
これから試算をしてみると、現時点では蔵波台6丁目南 900mの地点になっています。そこでお願
いしたいのは、行政拠点の位置について、「市の地理的な中心」ではなくて「市の人口重心付近」
にとしたほうがより正確だし、よろしいかと思います。
渡邉委員
: 水井さんの意見に反対するようで心苦しいのですけれども、日本の人口重心は岐阜県
だというお話もありましたが、市の中心というのは地理的な中心や人口の重心で求められるもので
はなくて、その地域の歴史的な背景や公共交通の要衝という面が加味されてしかるべきではないか
と私は考えています。現在の坂戸市場1丁目1番地が適切かどうかというのは、私も正直疑問に思
っています。しかし、それが市の地理的な中心でいいのかという点は、もう少し時間をかけて市民
の意見を聞くなりして、市の長期的な視点として行政施設の立地場所を見直してもいいのではない
か、というようなゆるやかな表現で記述したらどうかと考えています。
大沼委員
: 私はこのことについては、前回の委員会でも付記すること自体に対する疑問を投げか
けたつもりなのですが、行政拠点を移すということは、今の社会経済状況の中で現実的なのかとい
うことです。都市計画は 100 年の計ともいいますが、100 年先を見越した話なら考える必要がある
かもしれませんが、いまこの状況の中で、また、この見直し委員会のステージで、そういうことを
議論するというのは違うのではないかという気がします。行政拠点を移すということは膨大なお金
と、時間と、労力がかかります。そんなことを今のこの社会経済状況の中で実行するということは
極端な話、論外だと思います。付記すること自体いかがなものかと思います。あえて書くのであれ
ば渡邉委員さんがおっしゃったようなレベルかなと思います。
渡邉委員
: 私も今の大沼さんの意見に賛成なのですが、先程の意見は付記をするということを前
提とした議論ということで述べたものです。「長期的な」ということが、果たしてこの 10 年間の
都市マスタープランで必要がどうかという所では大沼さんの意見に賛同できます。ただ、この 3 点
の付記の内容を議論しようということだったと思いますので、先程の意見を言わせていただきまし
た。
野口委員
: そもそも論で申し訳ないのですが、都市マスタープランは基本構想に則して記述しな
ければいけない、となっています。基本構想に反する記述をすれば、法律上問題があると私は認識
しているのですが、この 3 点について付記することは、総合計画の権限にふれてしまうような気が
するのですが、火葬場については先程説明の中にありましたが、行政拠点とバスターミナル周辺の
土地利用につていて、基本構想策定の中での議論や具体的な記述などについてお教えいただきた
い。
事務局
: これも総合計画の話なので、私の知る範囲でのお答えということでさせていただきた
いと思いますが、行政拠点の位置という話は、総合計画の中ではなかったのかなと思っています。
バスターミナル周辺の土地利用については、現行の総合計画の中では現行の都市マスタープランの
中でも示しているように、将来市街化を図っていくということで位置づけされていますけれども、
今回、コンパクトシティという概念に基づいて見直しを行っているということですので、バスター
ミナル周辺については、市街化調整区域であって、農振農用地区域でもあるということから、商業
的に魅力があるということはあるかと思いますが、商業的なものを誘致していくということは整合
150
が図れないのかなと思います。
野口委員
: 整合が図れないのだとすれば、記述の仕方が非常に難しいと思います。この委員会と
して総合計画に反することを付記といえどもできるのかどうか。基本構想は議会議決ですが、基本
計画と都市マスタープランは最終的な権限として市長が作るものです。すると市長が違っているこ
とを2つの計画で書かなくてはいけなくなる。最後に市長の判断で付記を削るということはあるの
だと思いますが、その前に都市マスタープランの委員会としてきちんと付記の位置づけについて議
論しておく必要があるのではないかというのが私の意見です。
行政拠点については、拠点は市の大きな政策の転換であるという視点に立てば、記述するのはど
うかと思います。ただ総合計画の計画年度を超えた話なのだということであれば、都市マスタープ
ランでは都市をどのように作っていくのかという視点で議論しているので、場合によっては長期的
という視点に立てば今のような議論であえて書くということもありえると思います。また、バスタ
ーミナル周辺については、総合計画でコンパクトシティということが明記されてしまったため、そ
れと反する話になってしまうので、記述の方法を含めて気をつけなくてはいけないのではないかと
思っています。端的に言えば載せづらいと思います。火葬場については、明確に総合計画に「整備
する」と書いているので、都市マスタープランでは書けないのではないかと思います。
水井委員
:
市民委員としての存在意義がかかっていますので、ぜひ付記は書いていただきたい。
また、この2項目について、「袖ケ浦バスターミナル周辺の土地利用について」というタイトルと
その下の記述内容が完全に一致していません。こうした内容であれば、袖ケ浦バスターミナルの立
地及び周辺の土地利用について」とすべきではないかと思います。また、記述内容も「バスターミ
ナルの立地場所を検討すべき、また、バスターミナルをやめて高速道路上のバスストップを設ける」
というようにしていただければいいと思います。
大森委員
: この間の議論の中で、大多数の委員が合意できるものについては一本化する、意見が
分かれたものについては、併記するなり、列記するなりすると決めて、その前提でここに3つの記
述案が出てきているわけです。それを今になってこれは総合計画にそぐわないから削るという形式
論はいけないのではないかと思います。内容については色々意見がありますが、形式の問題として
それはいかがなものでしょうか。また、総合計画と本委員会が平行して進んできたということで、
それぞれどのような議論を経て、どのような結論になったのかということのすり合わせができてい
ませんでした。そのためこうした議論がでてくるのは当然だと思います。ここに来てこの委員会の
大前提を崩す議論をし始めるというのはどうかと思います。
須田委員
: 私も市民委員会として参加をし、見直しをしているのですから、市民委員会としての
考えを明記した方が良いのではないかと思います。内容的には、10 年後を見据えた見直しなので、
おのずと限界があるものもあるのかなと思います。総合計画と都市マスタープランとは共同でやっ
ているわけではないので、付記すべきものはきちんと付記すべきだと思います。
鎌田委員
: 野口委員のご心配は私もその通りだと思うのですが、バスターミナル周辺の土地利用
については、立地の問題と土地利用の問題が合わせて提示されており、必ずしもコンパクトシティ
と矛盾する方向で結論づけているわけではないので大丈夫なのではないか。行政拠点については、
相当長期的な話になりますが、コラムでもコパクトシティがどういうものかということが書かれて
いますが、市街地に全部を集めるということではなくて、色々な機能を連携させるということも書
かれていますので、小規模な、サブ的なコアを配置して、それらを含めて連携をとるというような
意味での「コンパクト」という解釈も、苦しいですが、ないわけでない。現在の記述でも逃げられ
る部分もあると思います。
151
北原委員長 : 意見がまとまってはいませんが、付記については、前回確認されたことでありますの
で、付記するという方向で行きたいと思います。一応、この3項目について付記をする。ただ、記
述の仕方については、今日、合意が得られたわけではないので、今日いただいた意見を盛り込んで、
より包括的な表現にする方向で、あまり具体的なことを言わないという方向で記述していただけれ
ばと思います。基本構想よりも長期的な話をしているのに内容が具体的というのもおかしいので。
行政拠点については、「長期的な視点として中心的な行政施設の立地のあり方をみんなで見直し
ていこうという意見がありました」という形で、地理的な中心とか、人口重心や歴史的な経緯を含
めた中心などについては具体的に書かない方がいいかもしれないという気がします。それも含めて
事務局で検討していただいて、もう一度みなさんに書面で見ていただくような形にしたいと思いま
す。
袖ケ浦バスターミナルについても商業的な土地利用というのは少し書きすぎと感じます。ただ、
土地の有効的な活用を図るぐらいの言い方のほうがむしろ良いのかなと思います。具体的な文言を
考える時に、総合計画とあまりあからさまに対立しないということも考慮しながら、ここで議論さ
れたことがちゃんと市長さんや市民に伝えられるようにしたい。最終的な都市マスタープランとす
るときには、付記は市長さんの判断でとっていただくという部分があっていいと思っています。そ
んな所でよろしいでしょうか。
各委員
:
はい。
北原委員長 : それでは事務局に宿題ということで、次の「コラムについて」を事務局からご説明い
ただきたいと思います。
【②コラムについて】
○事務局より資料の説明(資料P6∼)
北原委員長 : どうもありがとうございます。6つコラムを設けたらどうかということですが、そも
そもコラムの話が出てきたのは、マスタープランの中であまり具体的に、細かく書くのはなじまな
いということがあります。しかし、一般の市民の方がマスタープランを読んでも、本文だけではわ
かりにくいの部分もある。そうした部分については、できるだけ具体的な事例や図解を使って分か
りやすくコラムとして紹介しよういうことで、前回の委員会で確認しました。それをこのような形
で作っていただきました。これをひとつひとつ議論していくと大変なことになりますので、これは
いる、いらないということがあればご意見いただきたいと思います。それから説明の仕方や図の見
せ方などについて、こうした方がいいというご指摘があればいただきたいと思います。また、これ
以外にもコラムとして設けるべきものがあればご指摘をいただきたい所です。
渡邉委員
: 自然エネルギーの活用について、風力発電の写真が載せてありますが、市民により直
接的なものとしては太陽光の方が活用事例を載せるにはより身近ではないかと私は考えています
ので、できれば参考記事の代わりに、市が行っている太陽光発電装置の設置補助金等の具体例を上
げながら、設置が何軒増えたといったグラフを載せたらより効果的なのかなと思います。
北原委員長
:
そうしたデータはあるのでしょうか。
事務局
:
担当課に問い合わせればデータはあると思いますので整理してみたいと思います。
水井委員
: コンパクトシティのコラムについてですが、これは長浦駅、袖ケ浦駅周辺をコンパク
トシティとして位置づけましょう。行政として何をするわけではないが、そういう言い方をしまし
ょうということなのでしょうか。
152
北原委員長
:
それは提言書の中で、本文がもう一度でてきますので、そちらでご意見をください。
これはコラムとしてコンパクトシティの解説として入っているものなので、本文の議論は置いてお
きたいと思います。
大沼委員
:
時間もあるので、コラムの内容は本文の部分と合わせて検討したらどうでしょうか。
北原委員長 : ではそういうことにしましょうか。ただ、コラムについて議論していると時間がなく
なるので、コラムについては一応この6項目でいく、内容については渡邉さんからご意見をいただ
いたのでその内容を反映する。後、お気づきの点があれば後日ご連絡を事務局にしてください。コ
ラムは都市マスタープランの構成そのものの本質とはちょっと違う側面があるので、本文の所でも
あまり議論はしない方向でいきたいと思います。
【③市域の連携について】
○事務局より資料の説明(資料P10)
北原委員長 : どうもありがとうございます。地域ごとだけではなくて、袖ケ浦市全体として地域連
携をはっきり打ち出したいということで、それがわかるような図を入れるというご提案いただきま
した。このような図でよろしいでしょうかということですが、ご意見、ご質問ございましたらお願
いします。いかがでしょうか。
北原委員長
:
これでよろしいでしょうか。
各委員
:
結構です。
北原委員長 : これも本文中に入ってきますので、そこで周辺との関係で座りが悪い等のご意見があ
りましたらそこでいただきたいと思います。次に4番目、「都市マスタープランの構成について」
事務局からご説明お願いいたします。
【④都市マスタープランの構成について】
○事務局より資料の説明(資料P11)
北原委員長 : どうもありがとうございます。マスタープランの構成について、これまでの議論の中
で色々のご指摘を踏まえて記述を整理していった所、座りが悪いもの等が出てきたので、右側のよ
うに改めて構成したいということですが、これは具体的な中身をなしにこれだけ議論してもしょう
がないように思いますので、先に進むということで、特にご意見がなければよろしいでしょうか。
【⑤都市マスタープラン見直しに関する提言書(案)について】
北原委員長 : 12 ページからの資料になりますが、市長さんに提出する提言書の体裁で資料を整えて
いただいています。これまでの議論を取り入れて事務局で資料をまとめていただいたということだ
と思います。それでは事務局から資料の説明をお願いいたします。
○事務局より資料の説明(資料P12∼43)
北原委員長 : どうもありがとうございます。都市マスタープラン見直しに関する提言書の案をお示
しいただきました。まだ議事録は収録されていませんが、議事録が入った形で、ご承認がいただけ
153
れば「案」を取って提言書として市長さんにお渡しするということですが、内容についていかがで
しょうか。ご意見がございましたらよろしくお願いいたします。
大森委員
: 19 ページの「沿道サービス等」が何を示しているのかお伺いしたい。シンボルロード
の方はまだわかるのですが、アプローチ道路という用語は、わかりにくいと思うので、こうした表
現は避けていただきたいと思います。
事務局
: アプローチという言葉ですが、根形地域の中の袖ケ浦公園周辺がレクリエーション拠
点ということで、広域農道の所に案内板が出ているのですが、そこから袖ケ浦公園に向かう部分が
レクリエーション拠点へのアプローチ部分だということでこうした表現を提案させていただいて
おります。これに代わるいい表現があれば、この会議の中でご提案いただければありがたいなと思
います。沿道サービスについては、幹線道路の沿道でのドライブインやコンビニなどの施設を指す
とご理解いただければと思います。
大森委員
: それであれば括弧書きなどでそのように書いていただければと思います。また、アプ
ローチ道路については、具体的な中身を説明していただければ理解できますが、単にアプローチ道
路と書かれてもわかりにくいので、説明がほしいと思います。市長さんだけが提言書を読まれるの
ならいいかもしれませんが、市民も読まれるのならそうした表現が必要ではないでしょうか。
北原委員長 : 沿道サービスについては、例を上げて「何々などの沿道サービス」とするか、注をつ
けるか、しましょう。アプローチ道路については、「アプローチ道路」を削除してしまっても文章
表現として十分成り立っているので削除してしまっていいのではないでしょうか。将来「アプロー
チ道路」という名称を付けたいのなら話は別ですが。わかりにくい用語は使わない、使わなければ
ならない場合は注を付ける、ということでお願いします。
水井委員
: 市民に分かりやすいという点でお願いしたいのですが、39 ページの臨海地域の処理施
設整備についてですが、ここに2つ目の「○」で「粗大ごみ処理施設の更新による機能向上」とあ
りますが、現状どのようになっていて、更新が必要なのかどうかがよく分からないので、簡単な説
明ともっとわかりやすい情報があればお教えいただければと思います。
事務局
: 一行で書かれているだけですので、言われたように分かりにくいかと思いますが、こ
れにつきましては総合計画の後期計画の中にも粗大ごみ処理施設が老朽化していて、更新する必要
があると書かれていますので、それを受けて都市マスタープランの中でも記述した方がよいのでは
ないかということで記載しております。分かりにくいということであれば言葉を補足して分かりや
すくなるようにしたいと思います。
北原委員長
:
地図上に表示はありますか。
事務局
:
地図から漏れているようですので、記載したいと思います。
水井委員
: 「もったいない」ということが最近リバイバルしておりまして、船橋市などの先進地
域では粗大ごみをリサイクルして有効利用しようという動きがあります。そうした面も「機能向上」
の中に入れていただければ市民にもわかりやすくなると思います。
北原委員長 : 機能向上の中身がすでに検討されているのであればそれがわかるような記述にしてく
ださい、ということでお願いいたします。
大森委員
: 22 ページの公共交通についてですが、公共交通を考える時に、市内循環バスや核と核
を結んで行き来がしやすいバス路線などを今後考えていく、ということが盛り込まれなかったこと
が残念です。なぜこんなことをいうのかというと、過度に自動車に依存しない社会が今後求められ
ると思っているからです。また、高齢化が進むことで、今まで自動車で普通に移動できていた人も
自分で運転できなくなります。そうした時に地域にバスが縦横無尽に走っていれば車はいりませ
154
ん。また、車を持っている人もバスがあれば、維持費も大変なので車はいらないということになり
ます。そうした部分が薄まってしまったのかなという気がして残念です。
野口委員
:
基本的にはその通りだと思うのですが、都市マスタープランの残り 10 年の中で何を
やっていくのかという視点に立つと、この程度のことしか書けないのかな、という気持ちもわかり
ます。ただ、10 年後の見直しの時には、本質的には大森さんが言われたように、いかに公の交通網
を充実していくのかという視点が必要だと思います。問題はコストをどうしていくのかという問題
がパラレルの関係であることです。民間はコスト的に合わないのでは入ってこない。では公共がや
るのか。そうすると非常にコストがかかる。そうした時に総合計画でうたわれている「協働」とい
う関係の中で一体何をやっていくのかということが大きな課題として出てくると思います。今回は
時間切れで議論できないので、次の都市マスタープランの見直しの時にはぜひ市民の方はこういう
議論をやっていただければと、遺言のように残しておきたいと思います。
北原委員長 : 公共交通が必要だというのはどこでも言われていて、それが実現できない、また、実
現できた所は大きな財政的な負担を何らかの形で背負いこんで、それを誰がどのように負担するの
かというのが大きな課題になっているという状況の中で、今回はこのぐらいまでしか書けなかった
ということかもしれません。今の発言は議事録に残っていきますので、長期的な宿題ということに
なるかな、と思います。
西山委員
: 時間がありそうなのでひとつ感想を述べさせていただきます。前回までずっと議論を
重ねてきて、考え方や概念がどんどんブラッシュアップされればされるほど、新しい概念がシャー
プに出てくれば出てくるほど、具体的にその先がどうなるのかという概念説明のようなものが必要
になるという印象を前回持っていたので、それに対応するものとしてコラムを付けていただいて、
本文とコラムを合わせて見てみると、「この先はこれからの課題です」というような所ももちろん
ありますが、言葉だけが一人歩きしないものとして、本編の内容を補完するのに十分な効果を持っ
ているのではないのかなという感想を持ちました。
北原委員長 : コラムが入ったことで、通常の都市マスタープランよりは、市民のみなさんにとって
はわかりやすい、取っ付きやすいものになったかなという気がするのですが、例えば 20 ページの
「農住調和地におけるライフスタイル」ですが、この絵でいいのかな、という思いもあります。農
住調和地というのはこの程度のものなのかなと、すこしがっかりしたような部分もあるのですが、
西山委員の方でもっと相応しいものがあれば差し替え案を出してください。
西山委員
:
私もこのコラムを読んで最初に思ったのは当初に実施した市民アンケートの結果で、
袖ケ浦のいいところは自然環境に恵まれているところだ、というのがありました。この図は「優良
田園住宅促進法」の説明として描かれものなので、袖ケ浦にできるだけ則したような形がもしあれ
ば、アンケートにご回答いただいた市民の方がイメージしていたような自然との調和が具体的にわ
かるようなものが、現実的でなくてもいいのですが、そうしたものがあれば一番いいなと思ったの
ですが、今日は宿題を多く出さないということのようなのでこのぐらいにしておきます。
北原委員長 : 西山先生の方ですぐにこれなら、というものをお持ちでしたら、西山先生への宿題と
してお願いします。
鎌田委員
: 33 ページの地域間連携は大変重要な所だと思います。計画のテーマは「自立と協働の
まち」ということですが、地域間連携の図の中の四角に囲まれた部分で、地域ごとになにがあるの
かは分かりますが、ある意味、矢印の中身が「自立と協働」の説明になるのだと思います。今後の
大きいテーマともなりますし、矢印の意味を示すようなコラムがあるとうれしいなと思います。こ
れは希望ですが。
北原委員長 : やはり発言者責任ということで鎌田先生、いかがですか。完成原稿でなくていいので、
155
こんな内容のコラムでというメモをぜひ事務局に1週間ぐらいで出していただければと思います。
確かに、図では結びついていますが、その中身は何なのかというのは確かに気になりますね。
野口委員
: 農業がやっている「ゆりの里」などはまさに地域連携ではないかと思います。市内で
やっていることを入れてあげるというのは、農家の方にもよろこんでいただけていいのではないで
しょうか。
北原委員長
:
問題が解決しましたね。
鎌田委員
: できるだけ現にある所を、市内でも身近にある所があればそれを入れていただければ
と思います。
事務局
: 先程の風力発電を実際にやっている太陽光発電にというお話がありましたが、確かに
今年から太陽光発電の補助事業をやっていますので、すでに整備されたものがあれば、そこの写真
を入れたい。また、農住調和地のイメージも現にそれに近い形で整備している地区もありますので、
その写真と既存の住宅地とを比較するような形で載せていきたいと思います。
北原委員長 : ともかく、身近な所に実例があるんだというのがわかるようなコラムの素材を選んで
いただければと思います。
西山委員
: 農住調和地でいっているのはライフスタイルなので、そうしたものを利用した都市住
民の方が実際にこうした暮らしをしているといった実例があれば、よりいいと思いました。
北原委員長 : 都市マスタープランの内容をより具体的に書いていただけるようなコラムということ
でご意見・アイデアをいただきました。それを反映する形で事務局の方で修正をお願いします。
大沼委員
: 13 ページの「②「核」のあり方」の所ですが、「「核」のあり方などについて検討す
ることが求められます。」という表現になっていますが、非常に重要な所なので、もう少しこの場
で議論すべきではなかったのかと思っているのですが、いかがでしょうか。
野口委員
: ここのタイトルは「都市づくりの現状と課題」なので、課題としてはそうしたことが
あるという記述になっているのではないかと、事務局に成り代わってお答えしていますが。
北原委員長 : 大沼委員がおっしゃっていることは 17 ページの方に記述されていることなのだと思
います。13 ページで課題を出しておいて、17 ページでイメージが語られて、だけど行政拠点につ
いては必ずしも意見が一致していないために付記がついているということなのではないでしょう
か。
大沼委員
: 中心核や副次核という区別が現行計画ではありますが、それについての議論がもう少
しあってもよかったのではないかということです。
北原委員長 : そうですね。あんまり議論されなかったのですけれども、中心核や副次核という言い
方はやめましょうという話だったような気がします。むしろ3つの核がそれぞれの役割を持ちなが
ら、その核の周りでコンパクトな都市を形成するというような議論だったのではないでしょうか。
それが 17 ページに反映されているのではないかという気がするのですが。
大沼委員
: 話を蒸し返すようで申し訳ないのですが、冒頭に書いてあるように、市原市や木更津
市に挟まれた、狭い地域であるので、中心核を定めて、それを起点として都市計画を進めた方が、
地域が狭いだけに合理的ではないかと思っています。色々考え方はあると思いますが。
野口委員
: そうした意見もあるということは議事録に載ります。また、これまでの議論で、袖ケ
浦市の歴史的な形成過程の中で、果たして一核一拠点という、都市の核が一カ所に濃く集まってあ
るというあり方が、いままでの歴史的な過程や住民の意識上、どうなのかという意見はこれまで
色々な場面であったと記憶しています。相当根本的な話なので、少なくとも昭和が中心だとか、長
浦が中心だとか、こういう言い方はどうもおかしいのではないか、大拠点のようなものがあって、
さらに副次拠点があって、さらにだんだん薄くなっていくというような都市の形が袖ケ浦の歴史的
156
形成過程として正しいのかという話が議論の中でもあったし、多くの市民の認識としてもあるだろ
うということで、このような内容になったと記憶しています。ぜひその経過をもう一度思い起こし
ていただければと思います。
水井委員
: いずれにせよ、次の世代が都市マスタープランを考えるときには、中心核というもの
を中心に考える方向に行くべきだろうと思います。そうした場合、先程もお話が出ていましたけれ
ども、人口重心というような考え方を拠り所とすれば、市内の交通の問題も出ましたが、そうした
問題も自ずと解決する方向にいくのではないかと思います。木更津市、市原市、千葉市との関係を
考えると、袖ケ浦市にとっては、市全体がコンパクトシティの考え方になると思います。その中央
には広場のような6万人が集まれるくらいの広さの場所、野球場やサッカー場でもいいのですが、
そうしたものがあって、夏祭などはそうした所で集まって花火をする、そうして地域間のつながり
を醸成していけば、のぞまれるようなコンパクトシティがでるのではないかと思います。
北原委員長 : 行政拠点の位置については、付記という形で記載されます。それから先の話は次回の
10 年後の世代のみなさんにということにさせてください。
大森委員
: 私の一番のこだわりなのですが、袖ケ浦駅北側土地区画整理事業の進捗状況を見極め
ながら、袖ケ浦駅は改修やバリフリー化を計画していくということですが、土地区画整理組合設立
がさらに1年先延ばしになるという話も聞いています。この事業に過度にリンクさせてまちづくり
を考えると、どんどん先延ばしになる可能性もあり、さらに組合設立ができないとなると、さらに
駅の改修が遅れるという事態も想定されるので、それはそれとして駅は早く改修する方向で考えて
いただければと思います。
北原委員長 : 本来は北側がどうなろうと、駅の改修はした方が良いわけですが、誰が費用を負担す
るのかという問題もあるので、そこは全市的な市民のみなさんの声の盛り上がりがないと、北側の
整備を待ってということになってしまうのが実情ではないかと思います。市民のみなさんが負担に
ついても決意を持って取り組んでいかないといけない問題だと思います。
渡邉委員
:
水井委員から出ました高速道路上の高速バスの停留所については、できうれば 14 ペ
ージの「(4)公共交通ネットワークの形成」という所に、「早期に要望する」などの文言を記述
していただけたらと思います。これについては、市長もそうしたことを考えているという話をどこ
かで聞いたような記憶がありますので、できうれば、ここに入れていただければベターかなと思い
ます。先程の北側の件ですが、あまり北側にリンクして昭和地区の問題を考えますと、高須地区は
0m地帯でもあり、防災上の問題もあるので、北側の区画整理組合事業と都市の整備は切り離して
考えた方がいいように思います。その辺りをもう一度考えていただけたらと思います。また、35 ペ
ージの長浦地域についてですが、図面の中に長浦駅から代宿神納線を結ぶ路線がさらに北側に伸び
ている。これは誤解を与える図面になると思います。この件については、幹線7号か何かで一度整
備が検討された道路だと思うのですが、地元から反対があって測量もしていないという道路だと思
うので、図面から削除したほうが将来的に誤解を与えないと思います。
北原委員長
:
ご指摘をいただいた件について、事務局いかがでしょうか。
事務局
:
17 ページに記述があるが、それではだめなのか。
渡邉委員
:
今後 10 年間で交通は大きく変わっていくと思います。ですので、課題の部分でもき
ちんと記述して要望をしていただきたいということです。17 ページに書かれているだけでいいとい
うことで、委員みなさんがいいということであれば仕方ないのですが、大括りの中にきちんと入れ
ていただきたいということで発言したわけです。
北原委員長
:
高速道路上のバスストップの話は議論の中で意見が割れたということもなかったの
で、14 ページで記述しても問題ないと私も思います。
157
事務局
: むしろ 17 ページではなく 14 ページに記述を移すということで対応したいと思います。
北原委員長 : どちらかならば、17 ページではなく 14 ページということですね。両方にあっていい
と思いますが。まあ、お任せします。それから、北側の区画整理と駅の整備などを強くリンクさせ
て記述しないほうがいいのではないかということで、これはその通りで、「見極め」というような
強い表現ではなくて、「調整を図りながら」程度の表現にしておいた方がいいように思いますので
ご検討ください。また、35 ページの図については、確認をして適切な図にしてください。よろしく
お願いします。
ご意見いかがでしょうか。特になければ、今日いただいたご意見を反映する形で事務局で早急に
案を修正していただいて、修正したものを再度みなさんにご確認していただいて、「案」を取った
形で提言させていただくということでよろしいでしょうか。
各委員
:
はい。
北原委員長
:
それでは議題3「その他」について事務局から説明をお願いします。
【(3)その他】
○事務局より今後のスケジュールについて説明
北原委員長 : 8月上旬に修正案をみなさんにお配りして確認していただく、それについての再度の
ご意見についての取り扱いは、事務局と委員長にご一任をいただきたいということです。そして8
月下旬から9月の上旬に市長さんに提言書を提出する。市長さんに提出する時に、出席できる委員
は出席していただくというのは大丈夫ですか。
事務局
:
結構です。
北原委員長 : 市長さんに提出する日時が決まりましたら委員のみなさんにもご通知します。提言書
の提出に立ち会っていただける委員さんには、せっかく市民委員会なので、できるだけ多くの委員
さんにご一緒していただいて市長さんに提言書をお渡ししたいと思います。
事務局
:
確認の送付の時に、市長への提出の日程はお知らせしたいと思います。
北原委員長 : これで本日予定されていた議題はすべて終了いたしました。どうもありがとうござい
ました。それではマイクを事務局にお返しします。
事務局
: ありがとうございました。見直し市民委員会は本日が最終回となりますので、市長か
らみなさま方にお礼の言葉を申し上げます。
【市長挨拶】
事務局
: 以上を持ちまして、袖ケ浦市都市マスタープラン見直し市民委員会を終了させていた
だきます。長期にわたりまして大変ありがとうございました。
以上
158