製 品 安 全 デ ー タ シ ー ト(MSDS) MSDS № 1/6 ページ 1.化学物質等及び会社情報 1-1.化学物質等の名称(製品名): ベリリウム銅・線、棒 (JIS 規格 H3270 材質記号 C1720 ) 1-2.会社情報 会社名 : 株式会社 藤井製作所 住 : 千葉県白井市中157-8 所 (〒270-1406) 担当部門: 技術部 担当者: 清水 昭央 (役職名 部長 ) 電話番号: 047-491-0244 緊急連絡先:電話番号: 047-491-0241 FAX 番号: 047-491-0247 〔作成 平成 26 年 1 月 20 日〕 2.組成・成分 2-1.単一物質・混合物の区別:混合物(合金) 2-2.化 学 名: Cu-Be (ベリリウム銅) 成分及び含有量 :下表に示す 2-3.化学式又は構造式 2-4.官報告示整理番号(PRTR 法・安衛法) 2-5.CAS番号 : なし :下表に示す :下表に示す 2-6.国連分類及び国連番号 :「14.2.国連分類・番号」に示す。 国連の定義上危険物に該当しない。 ベリリウム銅 2.4 2.2.成 分 2.2.含有量 (wt%) 官報告示整理番号 (MSDS 発行対象物質のみ) PRTR 法 安衛法 2.5 CAS 番号 C1720 0.1%≦ 1%≦ 1%< 下記 - - 378 7440-50-8 ベリリウム(Be) 1.8~2.0 294 - - 7440-41-7 ニッケル(Ni)+コバルト(Co) 0.20 以上 - - - - ニッケル+コバルト+鉄(Fe) 0.6 以下 - - - - 99.5 以上 - - - - 銅 (Cu) 銅+ベリリウム +ニッケル+コバルト+鉄 3.危険有害性 3-1.最重要危険有害性及び影響 3-1-1.人の健康に対する有害な影響: 3-1-2.環境への影響 : 3-1-3.物理的及び化学的危険性 : 3-2.特定の有害危険性 : 3-3.主要な徴候 : 3-4.化学物質等の分類 : 3-5.想定される非常事態の概要 : 情報なし。構成する各元素について、「11.有害性情報に記述」 構成する各元素について、「12.環境影響情報」に記述 構成する各元素について、「10.安定性及び反応」に記述 情報なし 情報なし 情報なし 情報なし 製 品 安 全 デ ー タ シ ー ト(MSDS) MSDS № 2/6 ページ 4.応急措置 4-1. 情報 4-1-1. 製品を機械加工、研磨して粉、塵埃等が発生する場合 4-1-1-1 目に入った時 直ちに多量の流水で 15 分間以上眼を洗浄し、速やかに医師の診察を受ける。 4-1-1-2 皮膚に付着した時 付着または接触部を石けん水で洗浄し多量の水を用いて洗い流す。 炎症が見られる場合は、 速やかに医師の診察を受ける。 4-1-2. 製品を加工した状態で、取り扱い皮膚を火傷した場合 軽度の火傷の場合は、直ちに冒されて部分に多量の水を流し、局部を冷却する。 重度の火傷の場合は、直ちに医師の診察を受ける。 4-1-3. 製品を溶融し発生蒸気を吸入した時 速やかに新鮮な空気の場所に移し、速やかに医師の診察を受ける。呼吸困難または呼吸が停止して いるときは直ちに人工呼吸を行う 4-1-4. 飲み込んだ場合 多量に飲み込んだ場合は、水で口の中を洗浄し、速やかに医師の診察を受ける 4-2. 最も重要な徴候及び病状に関する簡潔な情報:情報なし 4-3. 応急措置をする者の保護 :情報なし 4-4. 医師に対する特別注意事項 :情報なし 5.火災時の措置 5-1.適切な消火剤及び使ってはならない消火剤:不燃性のため、適用せず。 5-2.特定の危険有害性 :不燃性のため、適用せず。 5-3.特定の消火方法 :不燃性のため、適用せず。 5-4.消火を行う者の保護 :不燃性のため、適用せず。 6.漏出時の措置 6-1.人体に対する注意事項 :固体のため、適用せず 6-2.環境に関する注意事項 :固体のため、適用せず 6-3.回収、中和、廃棄、除去方法、二次災害の防止策 :固体のため、適用せず 7.取扱い及び保管上の注意 7-1.取扱い 7-1-1.取扱者の暴露防止、火災・爆発の防止、技術的対策:暴露防止については、8.暴露防止及び保護措 置の項に記述。その他は、特記事項なし。 7-1-2.注意事項(局所排気、全体換気、エアロゾル・粉塵の発生防止):8-1.暴露を軽減するための設備対策に 記述。 7-1-3.接触回避等の安全取扱注意事項 端部で手を切る危険性があるので、素手で触れない。 切削及び研削時は、切粉が眼に入らないようにし、また、吸引しない。 重量物なので落下すると危険であり、取り扱いには十分注意する。 スプリング性が有るため、端末の跳ねによる切傷、眼のけがに注意する。 7-2.保管 7-2-1.技術的対策 :特記事項なし 7-2-2.混触禁止物質:特記事項なし 7-2-3.保管条件(適切な保管条件、避けるべき保管条件) 酸、アルカリ、強力な酸化剤、塩化物等の化学物質と接触させない。 保管場所は平坦な場所とし、不安定な段積みは荷崩れの原因となるので注意する。 変色防止上、水濡れ等で製品を濡らすことは絶対に避け、湿気の多い場所には保管しない。 製 品 安 全 デ ー タ シ ー ト(MSDS) MSDS № 3/6 ページ 7-2-4.容器包装材料(推奨、不適切) 包装紙や袋を破ったりせず、未使用分は封をして置く。 8.暴露防止及び保護措置 混合物(合金)としての情報はないが、構成元素単体の情報を参考として記述する。 8-1.暴露を軽減するための設備対策 通常は不要であるが、粉塵、ヒュームが発生する場合で、ヒュームの濃度を下表の基準値以下に 維持できない時は、局所排気装置等の設備対策を行うことが望ましい。 8-2.許容濃度(暴露限界値又は生物学的指標等),測定方法: 単位 対象物質 日本産業衛生学会勧告値 ACGIH(TLV) 時間加重平均値 銅 (Cu) 0.002 OSHA(PEL) 0.2 粉塵・ミスト 1.0 データなし 短時間暴露限度 ベリリウム(Be) ヒューム 粉塵 mg/m3 ヒューム 0.1 2.0 0.002 データなし 8-3.保護具 8-3-1. 呼吸器の保護具 :粉塵又はヒューム濃度の高い場所では防塵マスク又は送気マスクを使用すること。 8-3-2. 手の保護具 :端部で手先を損傷する可能性のある場合は、保護手袋を用いること。 8-3-3. 目の保護具 :切粉や細かいチップを生じるような作業においては安全眼鏡を用いること。 8-3-4. 皮膚及び身体の保護具:重量物を取り扱う場合は安全靴を着用のこと。 8-4.衛生対策: 情報なし 8-4.衛生対策: 9.物理的及び化学的性質:表中の-印は、情報なしを示す。 a)製品名別の性状 ベリリウム銅 9-1. 物理的状態及び色 形状 臭い 9-2. pH 及びその濃度 9-4.分解温度 9-5.引火点 9-6.発火点 9-7.爆発特性 9-11.溶媒に対する溶解性 9-12.オクタノール/水分配計数 9-13.その他のデータ(放射性、かさ密度等) 光沢ある赤橙色の固体. 製品形状による. なし - - - - - - - - b)合金別の性状 9-3. 融点 ℃ 9-10.密度 g/cm3 ベリリウム銅棒 C1720 980 8.4 製 品 安 全 デ ー タ シ ー ト(MSDS) MSDS № 4/6 ページ c)構成元素別の性状 9-8.蒸気圧 9-9.蒸気温度(沸点)℃ Cu - 2852 Fe - 2860 Be - 2470 Co - 2930 Ni - 2910 10.安定性及び反応性 10-1.安定性、危険な反応 10-2.避けるべき条件 : 一般的な環境下では、安定しており、反応性は小さい。 : 酸やアルカリ性物質、強力な酸化剤、塩化物等の化学物質との接触。 水分の付着で、大気酸化が促進し、変色を起こす。 10-3.避けるべき材料 : 情報なし 10-4.危険有害な分解生成物 (一酸化炭素、二酸化炭素、水以外の) : 酸や水酸化アルカリと反応して水素を発生することがある。 11.有害性情報 混合物(合金)としての情報はないが、構成元素単体の情報を参考として記述する。 11-1.急性毒性 :・銅粉末 LD50 値:経口マウス>4000mg/kg (50%致死量等を含む) 急性中毒の症状は、飲込むと吐き気、おう吐及び脱力感を起こす。 ・銅の粉塵やヒュームを吸い込むと急性中毒の症状として、咳、胸痛、 熱発作を起こすことがある。 ・ベリリウムは、金属熱に似た症状、気管支炎、呼吸困難、チノアーゼ を示すことがある。その場合でも容易に治癒する。 11-2.局所効果 : 情報なし 11-3.感作性 : 情報なし 11-4.慢性毒性(長期毒性) :・銅の慢性中毒の症状は、肝臓及び腎臓の障害が見られる。 ・ベリリウムの慢性障害の症状発現は、除々であり、せき、たん、呼吸 困難、体重減少が現れ、肺肉芽腫(ベリリウム肺)が生じることがある。 11-5.特定の影響 11-5-1.発がん性 : 情報なし 11-5-2.催奇形性 : 情報なし 11-5-3.生殖毒性 : 情報なし 11-6.その他 11-6-1.皮膚腐食性 : 情報なし 11-6-2.刺激性(皮膚、眼) : ・銅は、稀に接触性皮膚炎を起こすことがある。 ・ベリリウムは、局所作用として皮膚炎、皮膚の潰瘍、結膜炎、 角膜炎を起こすことがる。 12.環境影響情報 12-1.移動性 : 情報なし 12-2.残留性/分解性:報告なし : 情報なし 12-3.生体蓄積性 : 情報なし 12-4.環境中での化学物質等の予測される挙動/起こり得る環境影響/生態毒性 魚毒性 : TLm(Cu ppm) 銅の形態 CuSO4 (例)ニジマス 48Hr:0.038 ~ 0.8ppm 13.廃棄上の注意 13-1.残余廃棄物、汚染容器・包装 リサイクルが可能なので金属として回収し、処理業者に委託する。 製 品 安 全 デ ー タ シ ー ト(MSDS) MSDS № 5/6 14.輸送上の注意 14-1.国際規制によるコード及び分類に関する情報: 情報なし 14-2.国連分類・番号、追加の規制、輸送の特定の安全対策及び条件 国連分類・番号は、合金としてはないため、構成元素単体について下表に示す。 元 素 名 銅(Cu) ベリリウム(Be) 国 連 分 類 5.1 - 国 連 番 号 1325 1567 車両等で輸送する場合は、製品にシートを掛けるなどして、雨水に濡れないように注意すると ともに、重量物なので、落下、荷崩れを防止する。 15.適用法令 合金としての規定はないため、構成元素単体の規定を記述する。 危険有害性分類・該当法令 (適用:○、 非適用:-) 有害性の 名称 該当法令 Cu 消防法別表の第 3 類の品名欄に掲げる物品(同表別表備考第 8 号で規定 自然発火 されるもののうち、固体又は液体であって、空気中での発火の危険性 性 を判断するための政令で定める試験において政令で定める性状を示 Be ○ - アルカリ 金属 すもの) 消防法別表の第 3 類の品名欄に掲げる物品(同表別表第 8 号で規定され 禁水性 るもののうち、固体又は液体であって、水と接触して発火し、若しく は可燃性ガスを発生する危険性を判断するための政令で定める試験に - ○ - ○ - ○ ○ ○ おいて政令で定める性状を有するもの 特定化学物質等障害予防規則第 2 条第 1 項に規定する第 1 類物質及び その他の 有害性 第 2 類物質 特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関 する法律(PRTR法)の施行令(政令第 138 号)の第一種指定対象 物質 労働安全衛生法(抄)第 57 条の2及び同施行令(平成 12 年4月1日 実施)の名称等を通知すべき有害物 ページ 製 品 安 全 デ ー タ シ ー ト(MSDS) MSDS № 6/6 ページ 16.その他の情報(記載内容の問い合わせ先、引用文献等) (1) 記載内容の問い合わせ先: 技術部 (TEL: 047-491-0244 FAX: 047-491-0247) (2) 参考文献 :① 金属用語辞典(金属学会編) ② 化学物質の危険・有害便覧 改訂4版(中央労働災害防止協会) ③ 産業中毒便覧 増補版(医歯薬出版社) ④ 危険物ハンドブック(丸善出版) ⑤ 主要化学品 1000 種毒性データ特別レポート ㈱海外技術資料研究所 ⑥ 岩波理化学辞典 第 3 版増補版 (岩波書店) ⑦ 銅および銅合金の基礎と工業技術 改訂版(日本伸銅協会) ⑧ STANDARDS HANDBOOK Part 2- Alloy Data Eight Edit.1985 ( COPPER DEVELOPMENT ASSOCIATION ) ⑨ SAX’S DANGEROUS PROPERTIES OF INDUSTRIAL MAT. ⑩ JIS ハンドブック(日本規格協会) ⑪ 金属データブック(丸善株式会社) ⑫ わかりやすい化学物質の危険有害性表示制度(労働省安全衛生部化学物質調査課編) ⑬ 伸銅品データブック(日本伸銅協会) ⑭ 発ガン性物質リスト及び感作性物質リスト *和文:発ガン性物質の分類とその基準-発ガン性物質リスト- (㈱日本化学物質安全・情報センター 1992) ⑮ 安全衛生情報センター・ホームページ 製品安全データシートは、危険有害な化学製品について、安全な取扱いを確保するための参考情報とし て、取扱う事業者に提供されるものです。取扱う事業者は、これを参考として、自らの責任において、 個々の取扱い等の実態に応じた適切な処置を講ずることが必要であることを理解した上で、活用される ようお願いします。従って本データシートそのものは、安全の保証書ではありません。
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