ルミオテック、有機ELパネル好調 注文増で増産も検討 ルミオテック(山形

ECONEWS20100307-0313
ルミオテック、有機ELパネル好調
注文増で増産も検討
ルミオテック(山形県米沢市)が2月にサンプル出荷を始めた照明用有機EL(エ
レクトロ・ルミネッセンス)パネルに注文が殺到、新規受注が事実上停止している。
2月 15 日からホームページを通じて連日受注する予定だったが、これまで実際に受
け付けたのは2日間のみ。同社は8日、2週間ぶりに販売を再開する方針で、増産も
検討し始めた。
当初は週平均 100 セット弱を販売する計画だったが、2週とも数時間で完売。1セ
ット8万 4000 円と高価にもかかわらず生産が追いつかない状態で、3月第1週は販
売を見合わせた。部品の一部では調達に遅れが生じているという。
サンプル出荷を始めたのは 14.5 センチ角のパネルにコントローラーなどが付いた
セット。100 セット単位の大量注文の打診もあるもよう。同社は需要動向を見極めな
がら「4月末までに計 1000 セット」との生産計画を引き上げる構えだ。2010/3/6 日
経東北版
北九州学研都市の産学、LEDを植物工場の光源に
北九州学術研究都市(北九州市)に立地する企業と大学が中心となり、産学共同で
発光ダイオード(LED)の用途開発に乗り出す。4月にも研究会を結成し、植物工
場の光源として使うための応用技術の開発を始める。医療分野や漁業で使う集魚灯な
どにも開発の範囲を広げる計画。産学連携でLEDの用途を開発し、北九州市への関
連企業誘致にもつなげる狙いだ。
4月に植物工場向けの研究会を立ち上げるのは北九州市立大のほか、組み込みソフ
トのiTest(アイテスト、大阪市)、回路設計を手掛けるオンガエンジニアリン
グ(福岡県直方市)など。いずれも学術研究都市に拠点を持つ。北九州市の外郭団体、
北九州産業学術推進機構(FAIS)の半導体技術センターがまとめ役になった。
研究会では、植物栽培に適した光の波長や照度を出す回路設計や制御手法などを研
究する。実験で使うLEDチップは市内に半導体工場を持っている東芝から供給を受
ける予定だ。2010/3/9 日経九州版
積水化学、断熱・遮熱に優れた障子紙を開発
2010/3/10 ECOJAPAN
積水化学工業は、優れた断熱・遮熱性を持つ障子シート「サーモバリア」を、クラ
レ子会社で不織布製品製造・加工・販売のクラレクラフレックス(大阪市北区)と共
同開発した。4 月 1 日からインターネットで販売する。夏は日射熱を約 7 割カットし、
冬は窓付近の冷気を遮断。通光性も高く、従来の遮熱シートの約 3 倍。
サーモバリアは、夏の太陽光の熱を 72%抑える。一般的な障子紙は 54%で、日射熱
の室内への浸入を従来品以上にカットする。冬は、室内の保温効果や冷気の遮断性を
発揮する。光を通す性能は一般的な障子紙と同レベルで、従来の遮熱シートと比べる
と約 3 倍の明るさを実現できる。強度は一般的な障子紙の 10 倍で、破れにくく、から
ぶきもできる。
家庭用はさみで切断でき、付属の両面テープを使って障子の骨組みに簡単に張り替
えられる。1 枚のサイズは 850mm×1770mm、厚さ 2mm。2 枚入り 1 セットで 4900 円。初
年度 2000 セット、2015 年に 2 万セットの販売が目標。積水化学工業の住宅、セキス
イハイム向けのリフォーム用品や住宅関連商品を取り扱うオンラインショップで販売。
セキスイハイム用に限らず一般用途でも使える。
今回の開発は積水化学が、断熱性、通光性、強度などを持つクラレクラフレックス
の特殊不織布「フレクスター」に着目し、環境に配慮した住宅部材を両社で研究し、
既築住宅を対象にした障子紙として開発した。高い断熱・遮熱性など環境性能に加え、
強度や張り替えの容易さを併せてアピールしていく。(日経 BP 環境経営フォーラム)
パナソニック電工
2010/3/10
センサー一体型など LED 照明の新製品
ECOJAPAN
パナソニック電工は、LED(発光ダイオード)照明の「EVERLEDS(エバーレッズ)」
シリーズの新製品を春から順次発売し、ラインアップを 2010 年度で計 1100 品目に拡
充する。改正省エネ法施行や環境意識による LED 市場の拡大をにらみ、本格普及を加
速させていく。
LED 照明の 2010 年度の製品コンセプトはエネルギー、サイズ、価格の 3 つを抑える
(セーブする)「Triple Saving(トリプル・セービング)」。住宅分野を約 280 品目、
店舗・演出分野を約 460 品目、ビル・オフィス分野を約 120 品目、景観・道路分野を
約 240 品目とする。新製品の目玉は、住宅分野のセンサーと一体型のダウンライトや、
1 個の LED によるコンパクトな住宅用ダウンライト「HomeArchi(ホームアーキ)」な
ど。
センサー一体型のダウンライトは、屋内用と屋外用計 4 品目を 7 月 21 日に発売。60W
の白熱灯と同程度の明るさ。業界で初めて住宅用 LED ダウンライトでセンサーを中央
に一体配置し小型化した。点灯・消灯をセンサーが制御して必要な時だけ点灯し、消
し忘れによる無駄な電力をカットする。屋外用を使用した場合の年間電気代は、1 日
10 時間の点灯で白熱灯が 3700 円となるところを、LED なら 650 円となる見込み。セン
サー一体型 LED なら、1 日 4 時間程度の点灯となるため、年間電気代は 160 円程度に
なるという。
ホームアーキは、60W の白熱灯相当の明るさを業界で初めて 1 個の LED で実現した。
12 品目を 4 月 21 日から順次発売する。現行品の 6 個の LED を 1 個にすることで埋め
込み穴直径を 100mm から 85mm にし、器具の面積を約 30%削減。コンパクトなデザイ
ンを可能にした。さらに反射板の角度最適化などで、住宅での LED 照明の課題とされ
るまぶしさを軽減。光拡散、集光など用途に合わせて 3 タイプ用意した。消費電力は
白熱灯 60 形に比べて 85%削減できる。
同社は今後各分野で一層 LED の普及が進むと判断し、品目を拡充させることにした。
海外にも進出し、中国での道路灯分野をはじめダウンライトを中心にアジアで展開。
LED 照明器具と LED デバイスを合わせた LED 照明事業で 2012 年度に 350 億円(国内器
具 250 億円、海外器具とデバイス 100 億円)の売り上げを目指し、2015 年度には 1000
億円(同 700 億円、同 300 億円)へと成長させる計画。(日経 BP 環境経営フォーラム)
特許庁、電子出願をインターネットに一本化
特許庁は 10 日、総合デジタル通信網(ISDN)を利用した特許出願を3月末で
廃止し、電子出願をインターネットに一本化する省令を公布した。システムの維持管
理費を削減する狙いだが、年間出願件数ベースで1割に当たる約4万件がネット出願
に対応していない。出願に必要な電子証明書の取得には最大3週間かかるため、特許
庁は早めの申請を呼びかけている。
ネット出願には法務局や商工会議所などで電子証明書を取得しなければならない。
3月末までに発行が間に合わなかった人のために、当面の間はCD―ROMやフロッ
ピーディスクを郵送する形での出願を受け付ける。電子証明書の申請手続きを済ませ
ることが条件で、消印日が出願日となる。これまで通り、書面での出願も可能だ。
個人や中小企業の出願を支援する社団法人発明協会が各都道府県に設置している
出願端末は、ネットに対応していないため4月1日から利用できなくなる。
(2010/3/11/02:13)日経 WEB
過疎債、自然エネも対象――過疎特措法改正案を衆院可決
2010/03/11 16:48 [環境新聞社]
衆院本会議で 2 日に全会一致で可決された過疎地域自立促進特別措置法の改正案に、
自然エネルギーの施設等への導入が過疎債として新たに含まれることが分かった。
太陽光発電や森林バイオマス、風力、地熱、マイクロ水力発電など様々な種類の自
然エネルギーを対象とする方針で、自然エネルギーの地産地消を普及するための足掛
かりとなることが期待される。
過疎債は、7 割を地方交付税で負担するため、対象となる地方自治体の負担は実質 3
割となる。同法の対象となるのは、国土の約 54%、合併市町村の約 4 割。
地球環境国際議員連盟・GLOBEJAPAN 事務総長の前田武志参院議員(民主党)は「同
法に自然エネルギーについての記載が加わったのは大きな進歩だ。これを突破口に、
地方の活性化と自然エネルギーの飛躍的な普及を目指していきたい。国全体で自然エ
ネルギーが普及すれば、温室効果ガスの削減目標である『90 年比 25%減』の実現を大
きく後押しできる」と話している。
今月末に期限を迎える現行法では、公共事業などが主な対象であったが、改正案で
はエネルギーを含め医療や、鉄道、バスなどの交通手段の確保などソフト面について
も活用範囲が広がっている。
ぐるなび、農家と農業ボランティアの橋渡しサイト
飲食店情報サイトのぐるなびは、人手不足に悩む農家と農作業ボランティアを橋渡
しするマッチングサイトを開設する。業務として種まきや収穫といった農作業だけで
なく、直売所での作物販売なども扱う。
ぐるなびは農家を支援することで、現在全国で実施している農作物販売イベントの
活性化や、飲食店への食材紹介事業の拡大などにつなげたい考え。
[2010 年 3 月 11 日/日経産業新聞
通信・電力の最新技術を融合
東電・新日石など5社と東工大
東京電力、新日本石油など5社と東京工業大学は共同で、スマートグリッド(次世
代送電網)を軸にしたエネルギーインフラの実用化研究に乗り出す。太陽光発電や燃
料電池などの最新技術を持ち寄り、今後5年間かけて国内外で実証実験する。同分野
は米国や中国、インドなど海外での市場拡大が予想される。各社は研究成果を事業化
の足がかりにしたい考え。
共同研究に参加するのはほかに、三菱商事、NTTグループ、東京ガス。東工大の
先進エネルギー国際研究センター(柏木孝夫センター長)に4月1日付で共同研究部
門を設置、研究資金として5社が合計で5億円を拠出する。 (2010/3/11/16:00)日経
WEB
キクイチ、長野県産材でプランター
有機肥料とセット販売
生ごみ処理機の製造販売などを手掛けるキクイチ(波田町、百瀬潔社長)は長野県
産カラマツの間伐材を使ったプランターを開発、自社製品の肥料とセットにして販売
に弾みをつける。プランターは3月末に発売する。同社は同町内の学校給食などで出
る生ごみを処理機で有機肥料にして販売している。プランター、肥料とも「地元産」
であることをPRし、売り上げ増加を目指す。
開発した「からまつ緑華」は県産カラマツでつくったプランターで、木目の美しさ
を強調し、木材を固定する部品には銅を使って光沢を出すなど高級感を出した。カラ
マツは県内の森林組合から調達し、同社が加工や塗装などを手掛ける。プランター内
部を工夫して水がプランターから漏れにくくして水やりの回数を減らすのと同時に、
根が腐りにくくしたのが特徴だ。2010/3/11 日経甲信越版
ユビキタスエナジー、省エネブレーカーと照明をセット提案 光熱費安く
更新日:2010-03-11 日経産業新聞
制御機器販売などのユビキタスエナジーは今春から、独自開発の節電型ブレーカー
と省エネ照明とのセット提案を始める。蛍光灯にインバーターを組み合わせた省エネ
照明に加え、ブレーカーの導入により、顧客企業が電力を基本料金の安いタイプの契
約に切り替えられるようにする。光熱費を節約しやすくなるとアピールする。
4月の改正省エネ法施行を間近に控え、事業所や工場の省エネ化を急ぐ中小企業な
どに売り込む。
ユビキタスエナジー製のブレーカーを導入すると、電子制御の活用などで中小工場
では利用しにくい「主開閉器契約」というタイプに対応できるようになる。この契約
は大工場などで利用されており、専用設備設置などの初期投資が必要だが基本料金は
低圧契約より3〜4割安くなる。中小工場なら低圧契約からこの契約に切り替えるこ
とで電気料金を月額1万 5000〜2万円程度節約できるという。
ユビキタスエナジーはこのブレーカーの導入企業に同じ照度の蛍光灯より消費電力
を4割減らせる省エネ照明の販売を本格展開する。蛍光灯をインバーターと組み合わ
せている。価格は1本 5000 円程度。照明とブレーカー販売との相乗効果を図る。
ブレーカーはリース契約で提供。リース料は最初の7年間が毎月 6000 円、8年目以
降は毎年 7200 円。このリース料と電気料金の差額が省エネ照明導入の原資となる。
アジアの太陽電池メーカー、日本進出加速
アジアの太陽電池メーカーの日本市場への進出が加速する。韓国の現代重工業は5
月上旬をメドに住宅用の発電システムを発売するため、流通網の整備に着手。中国大
手のトリナソーラーも日本法人を設立し、年内に販売を始める計画だ。日本の太陽電
池市場が政府の購入支援策で急拡大しているためで、国内大手との競争で価格低下も
進みそうだ。
韓国の機械大手である現代重工は、工務店向けの販売会社と製品の取り扱い契約を
結び始めた。屋内で発電量を確認するモニターなど周辺機器も日本仕様の製品を開発
しており、太陽電池と一体で販売する。2010 年は3万キロワット程度と同社の太陽電
池の生産能力の1割分を日本で売ることを目標とし、生産能力を 50 万キロワットに
引き上げる 11 年には5万キロワット以上にしたい考えだ。(2010/3/12/07:00)日経
温暖化ガス 25%減を明記=排出量取引、1 年以内に制度案-対策基本法案を閣議決定
2010/3/12
6 時 59 分配信 時事通信
政府は 12 日の閣議で、今国会に提出する地球温暖化対策基本法案を決定した。鳩山
政権としての温暖化対策の基本方針を示したもので、2020 年までに温室効果ガス排出
量を 1990 年比で 25%削減する中期目標を明記した。実現に向けた具体策として、企
業間で温室効果ガス排出枠を売買する国内排出量取引制度を創設。制度案を基本法施
行後 1 年以内をめどに策定後、必要な法整備を行うとしている。
中期目標に取り組む条件として、すべての主要国が公平で実効的な温暖化防止の国
際枠組み(ポスト京都議定書)を構築し、温室効果ガス削減で意欲的な目標に合意す
ることを挙げた。さらに、50 年までに 80%削減する長期目標も併記。中期目標に取り
組む条件が満たされる以前でも、長期目標達成に向けて温暖化対策を積極的に行うと
した。
具体的な対策では、化石燃料に課税する地球温暖化対策税(環境税)の 11 年度実施
に向けた検討を行う。また、太陽光や風力といった再生可能エネルギーによる電力に
ついて、電力会社に一定価格で買い取るよう義務付ける全量固定価格買い取り制度を
創設するとした。
排出量取引では、各企業への排出枠の配分方法も記載。排出総量に上限を設ける方
法に加え、生産量当たりの排出量に規制を掛ける方法も検討とするとしている。ただ、
「生産量当たりの排出量」による規制では、増産によって排出総量が増加する恐れが
あることを考慮。環境保全の観点から、排出総量による規制を基本とした。
沖縄県が「沖縄 21 世紀ビジョン」
環境・海洋産業を振興
沖縄県は 12 日、2030 年の県民生活を展望する長期計画「沖縄 21 世紀ビジョン」の
詳細を発表した。経済分野では観光などに続く将来の基幹産業として、自然エネルギ
ーなどの環境ビジネスや、海底鉱物などを利用した産業の育成を課題に掲げる。IT
(情報技術)分野では海外からの投資や人材を受け入れやすくするための環境整備が
必要と指摘している。
ビジョンは日本復帰後、現在に至るまで沖縄振興の基本計画とされてきた国の振興
計画に代わる長期計画で、初めて県主導で策定した。今年2月に学識経験者らによる
審議会から最終答申を受け、現在はパブリック・コメントを募集中。今月末に最終決
定する。
ビジョンは沖縄のサンゴ礁や亜熱帯性の動植物、琉球王国以来の伝統文化を、経済
成長の源となる「ソフトパワー」と規定。高成長が続くアジアに近い地理的条件や、
現在も県人口が増加している点が将来の経済成長に生かせると指摘している。
2010/3/13 日経九州版
アルバック、中国でLED製造装置
低価格品生産
アルバックは中国で発光ダイオード(LED)製造装置の現地生産を今秋にも始め
る。中国政府は省エネ性能に優れるLED照明の普及を後押ししているが、製造装置
の多くを日本や欧米などからの輸入に依存している。アルバックは資材を現地調達す
るなどして価格を日本製装置の半分以下に抑え、成長市場での需要を取り込む。
高度な真空技術などを必要とするLED製造装置を中国で生産するのは、外資では
アルバックが初めてとなる。アルバックは液晶や太陽電池パネル向け製造装置の大手。
(2010/3/14/14:49) 日経 WEB