医薬品インタビューフォーム - 製品情報 - 東和薬品

2006 年 7 月作成(新様式第1版)
日本標準商品分類番号:876149
医薬品インタビューフォーム
日本病院薬剤師会の IF 記載要領(1998 年 9 月)に準拠して作成
マクロライド系抗生物質製剤
指定医薬品、処方せん医薬品(注)
(注)注意-医師等の処方せんにより使用すること
剤
規
一
格
・
般
含
形
錠剤(フィルムコーティング錠)
量
1 錠中クラリスロマイシン 50mg(力価)含有
和
名:クラリスロマイシン(JAN)
洋
名:Clarithromycin(JAN,INN)
名
製造・輸入承認年月日
薬 価 基 準 収 載
・ 発 売 年 月 日
開発・製造・輸入・
発売・提携・販売会社名
製 造 販 売 承 認 年 月 日 :2006 年
3 月 10 日
薬 価 基 準 収 載 年 月 日 :2006 年
7月
7日
販 売 開 始 年 月 日 :2006 年
7月
7日
製造販売元:東和薬品株式会社
担 当 者 の 連 絡 先 ・
電話番号・FAX 番号
本 IF は 2006 年 7 月作成の添付文書(新様式第1版)の記載に基づき作成した。
IF 利用の手引きの概要
-日本病院薬剤師会-
1.医薬品インタビューフォーム作成の経緯
当該医薬品について製薬企業の医薬情報担当者(以下、MR と略す)等にインタビューし、当該医薬
品の評価を行うのに必要な医薬品情報源として使われていたインタビューフォームを、昭和 63 年
日本病院薬剤師会(以下、日病薬と略す)学術第 2 小委員会が「医薬品インタビューフォーム」(以下、
IF と略す)として位置付けを明確化し、その記載様式を策定した。そして、平成 10 年日病薬学術
第 3 小委員会によって新たな位置付けと IF 記載要領が策定された。
2.IFとは
IF は「医療用医薬品添付文書等の情報を補完し、薬剤師等の医療従事者にとって日常業務に必要な
医薬品の適正使用や評価のための情報あるいは薬剤情報提供の裏付けとなる情報等が集約された
総合的な医薬品解説書として、日病薬が記載要領を策定し、薬剤師等のために当該医薬品の製薬企
業に作成及び提供を依頼している学術資料」と位置付けられる。
しかし、薬事法の規制や製薬企業の機密等に関わる情報、製薬企業の製剤意図に反した情報及び薬
剤師自らが評価・判断・提供すべき事項等は IF の記載事項とはならない。
3.IFの様式・作成・発行
規格は A4 版、横書きとし、原則として 9 ポイント以上の字体で記載し、印刷は一色刷りとする。
表紙の記載項目は統一し、原則として製剤の投与経路別に作成する。IF は日病薬が策定した 「IF
記載要領」に従って記載するが、本 IF 記載要領は、平成 11 年 1 月以降に承認された新医薬品から
適用となり、既発売品については 「IF 記載要領」による作成・提供が強制されるものではない。ま
た、再審査及び再評価(臨床試験実施による)がなされた時点ならびに適応症の拡大等がなされ、記
載内容が大きく異なる場合には IF が改訂・発行される。
4.IFの利用にあたって
IF 策定の原点を踏まえ、
MR へのインタビュー、自己調査のデータを加えて IF の内容を充実させ、
IF の利用性を高めておく必要がある。
MR へのインタビューで調査・補足する項目として、開発の経緯、製剤的特徴、薬理作用、臨床成
績、非臨床試験等の項目が挙げられる。また、随時改訂される使用上の注意等に関する事項に関し
ては、当該医薬品の製薬企業の協力のもと、医療用医薬品添付文書、お知らせ文書、緊急安全性情
報、Drug Safety Update(医薬品安全対策情報)等により薬剤師等自らが加筆、整備する。そのた
めの参考として、表紙の下段に IF 作成の基となった添付文書の作成又は改訂年月を記載している。
なお、適正使用や安全確保の点から記載されている「臨床成績」や「主な海外での発売状況」に関す
る項目等には承認外の用法・用量、効能・効果が記載されている場合があり、その取扱いには慎
重を要する。
目
次
Ⅰ.概要に関する項目
.............................................................
1
Ⅱ.名称に関する項目
.............................................................
2
Ⅲ.有効成分に関する項目
.........................................................
4
Ⅳ.製剤に関する項目
.............................................................
6
Ⅴ.治療に関する項目
............................................................
11
Ⅵ.薬効薬理に関する項目
......................................................... 13
Ⅶ.薬物動態に関する項目
......................................................... 14
Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目
Ⅸ.非臨床試験に関する項目
....................................................... 26
Ⅹ.取扱い上の注意等に関する項目
Ⅹ
Ⅰ.文
........................................... 18
................................................. 27
献
.................................................................... 29
Ⅹ
Ⅱ.参考資料
.................................................................... 29
Ⅹ
Ⅲ.備
.................................................................... 29
考
Ⅰ.概要に関する項目
1.開発の経緯
リクモース錠小児用 50mg は、クラリスロマイシンを有効成分とするマクロライド系抗生物質
製剤で、クラリス錠 50 小児用の後発医薬品である。東和薬品株式会社において 2000 年 6 月 29
日より開発を始め、2006 年 7 月 7 日に販売する運びとなった。
<参考> 巻末付録
2.製品の特徴及び有用性
有用性:リクモース錠小児用 50mg は、クラリスロマイシンに感性のブドウ球菌属、レンサ球
菌属、肺炎球菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、インフルエンザ菌、レジ
オネラ属、百日咳菌、カンピロバクター属、クラミジア属、マイコプラズマ属による、
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・
熱傷及び手術創等の二次感染、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、
慢性呼吸器病変の二次感染、感染性腸炎、中耳炎、副鼻腔炎、猩紅熱、百日咳に、通
常、小児にはクラリスロマイシンとして 1 日体重 1kg あたり 10~15mg(力価)を 2~3
回に分けて経口投与、レジオネラ肺炎に対しては、1 日体重 1kg あたり 15mg(力価)を
2~3 回に分けて経口投与により、有用性が認められている。
副作用:主な副作用は、発疹、そう痒感、不眠、幻覚、味覚異常(にがみ等)、耳鳴、嘔気、嘔
吐、好酸球増多、めまい、振戦、AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、けん怠感、頭痛等
であるが、本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していな
い。
重大な副作用としては、ショック、アナフィラキシー様症状を起こすことがある。QT
延長、心室性頻脈(Torsades de pointes を含む)、劇症肝炎、肝機能障害、黄疸、肝不
全、血小板減少、汎血球減少、溶血性貧血、白血球減少、無顆粒球症、皮膚粘膜眼症
候群(Stevens-Johnson 症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell 症候群)、PIE 症候群・間質
性肺炎、偽膜性大腸炎、出血性大腸炎、横紋筋融解症、痙攣、アレルギー性紫斑病、
急性腎不全があらわれることがある。
1
Ⅱ.名称に関する項目
1.販 売 名
(1)
和
名
リクモース® 錠小児用 50mg
(2)
洋
名
LIKMOSS® TABLETS FOR PEDIATRIC 50mg
(3)
名称の由来
特になし
2.一 般 名
(1)
和
名(命名法)
クラリスロマイシン(JAN)
(2)
洋
名(命名法)
Clarithromycin(JAN,INN)
3.構造式又は示性式
4.分子式及び分子量
分子式:C38H69NO13
分子量:747.95
5.化学名(命名法)
化学名:(2R,3S,4S,5R,6R,8R,10R,11R,12S,13R)-5-(3,4,6-Trideoxy-3-dimethylamino-β -D-xylohexopyranosyloxy)-3-(2,6-dideoxy-3-C-methyl-3-O-methyl-α-L-ribo-hexopyranosyloxy)11,12-dihydroxy-6-methoxy-2,4,6,8,10,12-hexamethyl-9-oxopentadecan-13-olide (IUPAC)
2
6.慣用名、別名、略号
略号:CAM
7.CAS登録番号
81103-11-9
3
Ⅲ.有効成分に関する項目
1.有効成分の規制区分
指定医薬品、処方せん医薬品
2.物理化学的性質
(1)
外観・性状
白色の結晶性の粉末で、味は苦い。
(2)
溶
解 性
溶
(3)
媒
溶
アセトン
やや溶けやすい
クロロホルム
やや溶けやすい
メタノール
溶けにくい
エタノール(95)
溶けにくい
ジエチルエーテル
溶けにくい
水
ほとんど溶けない
吸
解
性
湿 性
当社に該当資料なし
(4)
融点(分解点)・沸点・凝固点
融点:220~227℃
(5)
酸塩基解離定数
当社に該当資料なし
(6)
分配係数
当社に該当資料なし
(7)
その他の主な示性値
20
旋光度〔α〕D :-87~-97°(脱水物に換算したもの 0.25g,クロロホルム,25mL,100mm)
水
分:2.0%以下(0.5g,容量滴定法,直接滴定)
強熱残分:0.1%以下(2g)
4
3.有効成分の各種条件下における安定性
当社に該当資料なし
4.有効成分の確認試験法
(1) 呈色反応 I
(2) 呈色反応 II
(3) 赤外吸収スペクトル測定法
(4) 薄層クロマト
5.有効成分の定量法
液体クロマトグラフィー
5
Ⅳ.製剤に関する項目
1.剤
(1)
形
剤形の区別及び性状
白色のフィルムコーティング錠
上面
下面
側面
形状
質量(mg)
85
(2)
直径(mm) 厚さ(mm)
6.1
3.0
製剤の物性
硬度:約 7.1kg
(3)
識別コード
Tw713
2.製剤の組成
(1)
有効成分(活性成分)の含量
1 錠中クラリスロマイシン 50mg(力価)を含有する
(2) 添 加 物
目的
6
添加物
賦形剤
リン酸水素 Ca、メタケイ酸アルミン酸 Mg
結合剤
ヒドロキシプロピルセルロース
崩壊剤
ヒドロキシプロピルセルロース
滑沢剤
無水ケイ酸、ステアリン酸 Mg
コーティング剤
ヒプロメロース、マクロゴール、タルク、酸化チタン
3.製剤の各種条件下における安定性
1) 加速試験1)
保存条件
保存形態
保存期間
6 ヵ月
結
果
40℃、
PTP 包装
75%RH
貼り合わせポリプロ
・確認試験:規格に適合した。
ピレン包装
・水分:規格に適合した。
(各 3 ロット)
・溶出試験:規格に適合した。
・性状:変色等の変化を認めなかった。
・定量:規格に適合した。
40℃、
ポリエチレン瓶
75%RH
(各 3 ロット)
6 ヵ月
・性状:変色等の変化を認めなかった。
・確認試験:規格に適合した。
・水分:規格に適合した。
・溶出試験:規格に適合した。
・定量:規格に適合した。
最終包装製品を用いた加速試験(40℃,相対湿度 75%,6 ヵ月)の結果,リクモース錠小児用 50mg
は通常の市場流通下において 3 年間安定であることが推測された。
2) 無包装状態での安定性2)*
条
件
温度(40℃、 3 ヵ月)
・外観:変化なし
・硬度:変化なし
果
・含 量:変化なし
・溶出性:変化なし
湿度(25℃ 、75%RH 、3 ヵ月) ・外観:変化なし
・硬度:変化なし
・含 量:変化なし
・溶出性:変化なし
光 (60 万 lux・hr)
結
・外観:変化なし
・硬度:変化なし
・含 量:変化なし
・溶出性:変化なし
*評価は「(社)日本病院薬剤師会:錠剤・カプセル剤の無包装状態での安定性試験法について(答
申)、平成 11 年 8 月 20 日」の評価基準による。
4.混入する可能性のある夾雑物
当社に該当資料なし(規格及び試験方法に純度試験の設定がない)
7
5.溶出試験
1) 規格及び試験方法
リクモース錠小児用 50mg は、日本薬局方医薬品各条に定められたクラリスロマイシン錠の
溶出規格に適合していることが確認されている 3)。
方
法:日局溶出試験法(パドル法)
試 験 液:pH6.0 の 0.05mol/L リン酸水素二ナトリウム・クエン酸緩衝液 900mL
回 転 数:50rpm
果:30 分間の溶出率が 80%以上のとき適合とする
結
測定方法:液体クロマトグラフィー
〔出典:日本薬局方〕
30 分間での溶出率
試験槽
8
溶出率(%)
1 ロット目
2 ロット目
3 ロット目
1
99.1
92.5
95.9
2
97.9
101.0
95.3
3
97.4
101.0
94.9
4
97.2
99.7
94.4
5
96.3
94.0
97.8
6
99.6
100.0
89.1
2)
生物学的同等性試験における溶出試験
ヒトにおける生物学的同等性試験の結果、リクモース錠小児用 50mg は標準製剤との生物学
的同等性が確認された製剤である。(Ⅶ.薬物動態に関する項目参照)
「後発医薬品の生物学的同等性試験ガイドライン」4)5)に従い溶出試験を行った結果は下記のと
おりで、pH1.2、pH3.0 及び pH6.8 においては、リクモース錠小児用 50mg と標準製剤の両製
剤の溶出挙動は類似していると判定できたが、水においてはリクモース錠小児用 50mg の溶出
速度が標準製剤に比べて速く、両製剤の溶出挙動は類似していると判定できなかった。しかし、
他の試験液においては両製剤の溶出挙動は類似していたことから、両製剤はヒトに投与した場
合のバイオアベイラビリティには大きな差がないと判断した 6)。
リクモース錠小児用50mg溶出試験結果
<測定条件>
試験液 :pH1.2, pH3.0, pH6.8, 水
回転数 : 50rpm、100rpm
検体数 : n=12
試験法 : パドル法
pH1.2,50rpm
80
80
60
40
リクモース錠小児用50mg
20
標準製剤
溶出率(%)
100
溶出率(%)
100
pH3.0,50rpm
60
リクモース錠小児用50mg
40
標準製剤
20
0
0
0
20
40
60
80
測定時間(分)
100
120
0
50
100
測定時間(分)
150
200
時間(分)
0
15
30
45
60
120
時間(分)
0
10
15
30
60
120
180
リクモース錠小児用
50mg
0
13.5
29.8
45.1
58.9
92.7
リクモース錠小児用50mg
0
10.5
18.7
42.0
80.6
101.8
102.8
標準偏差
0
3.41
5.89
7.60
8.89
6.87
標準偏差
0
2.00
3.27
8.17
12.53
1.82
2.36
標準製剤
0
13.4
28.2
41.6
53.9
82.1
標準製剤
0
25.9
33.6
48.6
67.9
89.2
99.6
標準偏差
0
7.26
12.27
14.66
13.49
8.05
標準偏差
0
6.1
6.9
8.1
9.0
7.1
4.1
100
80
80
60
リクモース錠小児用50mg
40
標準製剤
溶出率(%)
溶出率(%)
pH6.8,50rpm
100
60
40
20
20
0
0
0
20
40
60
80
100
120
水,50rpm
リクモース錠小児用50mg
標準製剤
0
60
120
180
240
測定時間(分)
測定時間(分)
300
360
時間(分)
0
5
10
15
30
60
120
時間(分)
0
15
30
60
120
240
360
リクモース錠小児用
50mg
0
12.3
47.4
76.9
97.5
98.1
97.9
リクモース錠小児用50mg
0
21.8
38.2
47.8
61.2
78.9
93.2
標準偏差
0
8.55
18.52
16.54
8.24
3.29
2.75
標準偏差
0
5.67
3.88
2.85
3.46
3.33
3.74
標準製剤
0
35.3
60.7
72.2
88.7
97.9
101.9
標準製剤
0
15.7
24.1
32.3
43.8
60.2
71.9
標準偏差
0
3.19
2.44
2.21
1.66
2.15
1.77
標準偏差
0
0.81
1.00
1.22
1.03
1.31
1.34
9
pH3.0,100rpm
溶出率(%)
100
80
60
リクモース錠小児用50mg
40
標準製剤
20
0
0
20
40
60
80
100
120
測定時間(分)
時間(分)
0
リクモース錠小児用
50mg
7
10
0
36.8
55.2
74.4
標準偏差
0
20.14
27.16
32.71
標準製剤
0
39.6
47.6
57.9
標準偏差
0
17.44
17.46
17.01
6.製剤中の有効成分の確認試験法
赤外吸収スペクトル測定法(KBr 錠剤法)
7.製剤中の有効成分の定量法
液体クロマトグラフィー
8.容器の材質
PTP:ポリ塩化ビニル、アルミ箔
バラ:ポリエチレン
9.その他
特になし
10
15
30
45
60
90
120
86.6
93.6
98.2
101.1
101.3
24.45
14.21
7.93
1.97
1.75
74.4
83.5
89.4
93.5
96.0
15.15
12.94
10.49
9.86
8.89
Ⅴ.治療に関する項目
1.効能又は効果
一般感染症
<適応菌種>
本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラ
ーリス、インフルエンザ菌、レジオネラ属、百日咳菌、カンピロバクター属、クラミジア属、
マイコプラズマ属
<適応症>
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び
手術創等の二次感染、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変
の二次感染、感染性腸炎、中耳炎、副鼻腔炎、猩紅熱、百日咳
2.用法及び用量
一般感染症
通常、小児にはクラリスロマイシンとして 1 日体重 1 ㎏あたり 10~15mg(力価)を 2~3 回に分
けて経口投与する。
レジオネラ肺炎に対しては、
1 日体重 1 ㎏あたり 15 ㎎(力価)を 2~3 回に分けて経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
3.用法及び用量に関連する使用上の注意
【用法・用量に関連する使用上の注意】
1)本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾
病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
2)一般感染症において、小児の1日投与量は成人の標準用量(1日400mg)を上限とするこ
と。
3)本剤は、免疫不全など合併症を有さない軽症ないし中等症のレジオネラ肺炎に対し、1
日400mg分2投与することにより、通常2~5日で症状は改善に向う。症状が軽快しても
投与は2~3週間継続することが望ましい。また、レジオネラ肺炎は再発の頻度が高い感
染症であるため、特に免疫低下の状態にある患者などでは、治療終了後、更に2~3週間
投与を継続し症状を観察する必要がある。なお、投与期間中に症状が悪化した場合には、
速やかにレジオネラに有効な注射剤(キノロン系薬剤など)への変更が必要である。
11
4.臨床成績
(1)
臨床効果
当社に該当資料なし
(2)
臨床薬理試験:忍容試験
当社に該当資料なし
(3)
探索的試験:用量反応探索試験
当社に該当資料なし
(4)
検証的試験
当社に該当資料なし
(5)
治療的使用
当社に該当資料なし
12
Ⅵ.薬効薬理に関する項目
1.薬理学的に関連ある化合物又は化合物群
アジスロマイシン、アセチルスピラマイシン、エリスロマイシン、オレアンドマイシン、キタ
サマイシン、ミデカマイシン酢酸エステル、ジョサマイシン、スピラマイシン、ミデカマイシ
ン、ロキタマイシン、ロキシスロマイシン
2.薬理作用
(1)
作用部位・作用機序
当社に該当資料なし
(2)
薬効を裏付ける試験成績
当社に該当資料なし
13
Ⅶ.薬物動態に関する項目
1.血中濃度の推移・測定法
(1)
治療上有効な血中濃度
当社に該当資料なし
(2)
最高血中濃度到達時間
(3) 通常用量での血中濃度の項を参照すること
(3)
通常用量での血中濃度
〔生物学的同等性試験〕
リクモース錠小児用 50mg と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ 1 錠(クラリス
ロマイシン 50mg(力価))健康成人男子(n=23)に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度
を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両
剤の生物学的同等性が確認された 7)。
AUC12 (μg・hr/mL)
Cmax (μg/mL)
Tmax (hr)
T1/2 (hr)
リクモース錠小児用
50mg
0.7906±0.3515
0.1557±0.0577
2.04±1.43
2.4596±0.3425
標準製剤
(錠剤、50mg)
0.7776±0.3432
0.1637±0.0664
1.33±0.90
2.8171±1.0888
(Mean±S.D.,n=23)
血漿中濃度並びに AUC、Cmax 等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等
の試験条件によって異なる可能性がある。
14
(4)
中毒症状を発現する血中濃度
当社に該当資料なし
2.薬物速度論的パラメータ
(1)
吸収速度定数
当社に該当資料なし
(2)
バイオアベイラビリティ
「Ⅶ.(3)通常用量での血中濃度」の項目を参照すること
(3)
消失速度定数
当社に該当資料なし
(4)
クリアランス
当社に該当資料なし
(5)
分布容積
当社に該当資料なし
(6)
血漿蛋白結合率
当社に該当資料なし
3.吸
収
当社に該当資料なし
4.分
(1)
布
血液-脳関門通過性
当社に該当資料なし
(2)
胎児への移行性
Ⅷ.10. 妊婦、産婦、授乳婦等への投与の項目を参照すること
(3)
乳汁中への移行性
Ⅷ.10. 妊婦、産婦、授乳婦等への投与の項目を参照すること
15
(4)
髄液への移行性
当社に該当資料なし
(5)
その他の組織への移行性
当社に該当資料なし
5.代
(1)
謝
代謝部位及び代謝経路
当社に該当資料なし
(2)
代謝に関与する酵素(CYP450 等)の分子種
当社に該当資料なし
(3)
初回通過効果の有無及びその割合
当社に該当資料なし
(4)
代謝物の活性の有無及び比率
当社に該当資料なし
(5)
活性代謝物の速度論的パラメータ
当社に該当資料なし
6.排
泄
(1)
排泄部位
当社に該当資料なし
(2)
排泄率
当社に該当資料なし
(3)
排泄速度
当社に該当資料なし
7.透析等による除去率
(1)
腹膜透析
当社に該当資料なし
16
(2)
血液透析
当社に該当資料なし
(3)
直接血液灌流
当社に該当資料なし
17
Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目
1.警告内容とその理由
添付文書に記載なし
2.禁忌内容とその理由
【禁忌(次の患者には投与しないこと)】
1)本剤に対して過敏症の既往歴のある患者
2)ピモジド、エルゴタミン含有製剤、シサプリドを投与中の患者(「相互作用」の項参照)
3.効能・効果に関連する使用上の注意とその理由
該当しない
4.用法・用量に関連する使用上の注意とその理由
Ⅴ.治療に関する項目の項を参照すること。
5.慎重投与内容とその理由
慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1) 他のマクロライド系薬剤に対して過敏症の既往歴のある患者
2) 肝機能障害のある患者[肝機能障害を悪化させることがある(「副作用」の項参照)]
3) 腎機能障害のある患者[血中濃度が上昇するおそれがある(「相互作用」の項参照)]
4) 心疾患のある患者[QT 延長、心室性頻脈(Torsades de pointes を含む)を起こすことがあ
る(「副作用」の項参照)]
5) 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
6.重要な基本的注意とその理由及び処置方法
添付文書に記載なし
7.相互作用
本剤は、主として肝代謝酵素 CYP3A4 で代謝される。
18
1)併用禁忌(併用しないこと)
薬剤名等
ピモジド
オーラップ
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
QT 延長、心室性不整脈(Torsades 本剤は左記薬剤の主たる代謝
de pointes を含む)等の心血管系 酵素(肝チトクローム P-450
副作用が報告されている。
3A4)を阻害することにより、
それらの血中濃度を上昇させ
る。
エルゴタミン(酒石酸エル エルゴタミンの血中濃度が上
ゴタミン、メシル酸ジヒド 昇し、血管攣縮等の重篤な副作
ロエルゴタミン)含有製剤 用を起こすおそれがある。
カフェルゴット
ヘクト
クリアミン
ジヒデルゴット
シサプリド
(国内承認整理済)
QT 延長、心室性不整脈(Torsades
de pointes を含む)等の心血管系
副作用が報告されている。
2)併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等
ジゴキシン
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
ジゴキシンの作用増強による嘔 本剤の腸内細菌叢への影響に
気、嘔吐、不整脈等が報告され より、ジゴキシンの腸内細菌に
ているので、ジゴキシンの血中 よる不活化を抑制、もしくは
濃度の推移、自覚症状、心電図 P-糖蛋白質を介したジゴキシ
等に注意し、異常が認められた ンの輸送を阻害することによ
場合には、ジゴキシンの減量も り、ジゴキシンの血中濃度を上
しくは両剤の投与を中止する。
昇させる。
テオフィリン
テオフィリンの血中濃度上昇 本剤はテオフィリンの代謝酵
アミノフィリン
に伴う中毒症状(痙攣、横紋筋 素(肝チトクローム P-450)を
コリンテオフィリン
融解症等)が報告されているの 阻害することにより、テオフィ
で、テオフィリンの血中濃度の リンの血中濃度を上昇させる。
推移等に注意し、異常が認めら
れた場合には、テオフィリンの
減量もしくは両剤の投与を中
止する。
19
薬剤名等
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
次の薬剤では、それらの作用増強による下記副作用が報告 本剤は左記薬剤の主たる代謝
されているので、可能なものでは血中濃度モニタリング 酵素(肝チトクローム P-450
(TDM)を行うなど、用量に注意して投与し、異常が認め 3A)を阻害することにより、
られた場合には、両剤の投与を中止する。
ジソピラミド
QT 延長、低血糖等
トリアゾラム
傾眠等
カルバマゼピン
嗜眠、眩暈、眼振、運動失調等
シクロスポリン
腎障害等
タクロリムス水和物
クレアチニン上昇等
クマリン系抗凝血剤
プロトロンビン時間延長等
それらの血中濃度を上昇させ
る。
ワルファリン等
ミダゾラム
中枢神経系抑制作用の増強
カルシウム拮抗剤
血圧低下(ふらつき、脱力感、
ニフェジピン
嘔気)、頻脈、徐脈
塩酸ベラパミル等
5-HT1B/1D 受容体作動薬
左記薬剤の血中濃度上昇
エレトリプタン等
リトナビル
本剤の血中濃度を上昇させる リトナビルは本剤の主たる代
ことが報告されているので、必 謝酵素(肝チトクローム P-450
要に応じて本剤を減量する。
3A4)を阻害することにより、
本剤の血中濃度を上昇させる。
イトラコナゾール
イトラコナゾールの血中濃度 本剤及びイトラコナゾールは
を上昇させることが報告され 肝チトクローム P-450 3A での
ているので、異常が認められた 薬物代謝を阻害するため、併用
場合には、両剤の投与を中止す によりイトラコナゾールの代
る。
リファンピシン
謝が阻害される可能性がある。
本剤の血中濃度を低下させる リファンピシンは本剤の主た
ことが報告されているので、効 る代謝酵素(肝チトクローム
果に減弱が認められた場合に P-450 3A4)を誘導することに
は、リファンピシンとの併用を より、本剤の血中濃度を約 1/8
中止する。
20
に低下させるとの報告がある。
薬剤名等
リファブチン
(国内未承認)
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
リファブチンによるぶどう膜 本剤はリファブチンの主たる
炎の発現を増加させると報告 代 謝 酵 素 ( 肝 チ ト ク ロ ー ム
されているので、異常が認めら P-450)を阻害することによ
れた場合には直ちにリファブ り、リファブチンの血中濃度を
チンの併用を中止する。
上昇させる。
シンバスタチン
筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上 本剤は肝チトクローム P-450
アトルバスタチン
昇、血中及び尿中ミオグロビン 3A での薬物代謝を阻害するた
ロバスタチン
上昇を特徴とし、急激な腎機能 め、併用により、左記薬剤の代
(国内未承認)
悪化を伴う横紋筋融解症が現 謝を阻害する可能性がある。
れやすいので、筋肉痛、脱力感 腎機能障害のある患者には特
等の症状及び CK(CPK)上昇、 に注意すること。
血中・尿中ミオグロビン上昇等
の検査値異常に十分注意し、異
常が認められた場合には、両剤
の投与を中止する。
スルホニル尿素系血糖
本剤との併用により低血糖(意 機序は明確ではないが、本剤と
降下剤
識障害に至ることがある)が報 の併用により、左記薬剤の血中
グリベンクラミド等
告されているので、異常が認め 濃度を上昇させる可能性があ
られた場合には、両剤の投与を る。
中止し、ブドウ糖の投与等の適
切な処置を行うこと。
コルヒチン
本剤との併用によりコルヒチ 本剤がコルヒチンの肝臓にお
ン中毒症状(汎血球減少、肝機 ける代謝を阻害することによ
能障害、筋痛、腹痛、嘔吐、下 り、コルヒチンの血中濃度を上
痢、発熱等)が発現したとの報 昇させる可能性がある。
告がある。
8.副作用
(1)
副作用の概要
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
1)重大な副作用(頻度不明)
(1) ショック、アナフィラキシー様症状:ショック、アナフィラキシー様症状(呼吸困難、
痙攣、発赤等)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合
には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
(2) QT延長、心室性頻脈(Torsades de pointes を含む):QT 延長、心室性頻脈(Torsades
de pointes を含む)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認めら
れた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
なお、QT 延長等の心疾患のある患者には特に注意すること。(「慎重投与」の項参照)
21
(3) 劇症肝炎、肝機能障害、黄疸、肝不全:劇症肝炎、AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、
LDH、Al-P の上昇等を伴う肝機能障害、黄疸、肝不全があらわれることがあるので、
観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこ
と。
(4) 血小板減少、汎血球減少、溶血性貧血、白血球減少、無顆粒球症:血小板減少、汎血
球減少、溶血性貧血、白血球減少、無顆粒球症があらわれることがあるので、定期的
に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適
切な処置を行うこと。
(5) 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson 症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell 症候群):皮膚
粘膜眼症候群(Stevens-Johnson 症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell 症候群)があらわれ
ることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、
副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
(6) PIE 症候群・間質性肺炎:発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部 X 線異常、好酸球増多等を伴
う PIE 症候群・間質性肺炎があらわれることがあるので、このような症状があらわれ
た場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
(7) 偽膜性大腸炎、出血性大腸炎:偽膜性大腸炎、出血性大腸炎等の重篤な大腸炎があら
われることがあるので、腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には、投与を中止し、適
切な処置を行うこと。
(8) 横紋筋融解症:筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特
徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認め
られた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うとともに、横紋筋融解症による急
性腎不全の発症に注意すること。
(9) 痙攣:痙攣(強直間代性、ミオクロヌス、意識消失発作等)があらわれることがあるので、
観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこ
と。
(10) アレルギー性紫斑病:アレルギー性紫斑病があらわれることがあるので、観察を十分に
行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
(11) 急性腎不全:急性腎不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、乏尿等の症
状や血中クレアチニン値上昇等の腎機能低下所見が認められた場合には、投与を中止
し、適切な処置を行うこと。
22
2)その他の副作用
下記のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて、適切な処置を行うこと。
頻
度
不
明
過敏症
発疹注)、そう痒感
精神神経系
不眠、幻覚注)、失見当識注)、意識障害注)、せん妄注)、躁病注)
感覚器
味覚異常(にがみ等)、耳鳴注)、聴力低下注)、嗅覚異常注)
消化器
嘔気、嘔吐、胃部不快感、腹部膨満感、腹痛、下痢、食欲不振、軟便、
口内炎、舌炎、舌変色、口腔内びらん注)、胸やけ、口渇、歯牙変色注)
血液
好酸球増多
中枢神経系
めまい、振戦注)、しびれ(感)注)
肝臓
AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、γ-GTP上昇、LDH上昇、Al-P上昇
その他
けん怠感、頭痛、浮腫、カンジダ症注)、動悸注)、発熱
注)あらわれた場合には投与を中止すること。
(2)
項目別副作用発現頻度及び臨床検査値異常一覧
当社に該当資料なし
(3)
基礎疾患、合併症、重症度及び手術の有無等背景別の副作用発現頻度
当社に該当資料なし
(4)
薬物アレルギーに対する注意及び試験法
【禁忌(次の患者には投与しないこと)】
1)本剤に対して過敏症の既往歴のある患者
慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1) 他のマクロライド系薬剤に対して過敏症の既往歴のある患者
副作用
一部抜粋
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
23
1)重大な副作用(頻度不明)
(1) ショック、アナフィラキシー様症状:ショック、アナフィラキシー様症状(呼吸困難、
痙攣、発赤等)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合に
は、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
(5) 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson 症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell 症候群):皮膚粘
膜眼症候群(Stevens-Johnson 症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell 症候群)があらわれるこ
とがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、副腎皮
質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
(6) PIE 症候群・間質性肺炎:発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部 X 線異常、好酸球増多等を伴う
PIE 症候群・間質性肺炎があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場
合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
(10) アレルギー性紫斑病:アレルギー性紫斑病があらわれることがあるので、観察を十分
に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2)その他の副作用
下記のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて、適切な処置を行うこと。
頻
過敏症
血液
度
不
明
注)
発疹 、そう痒感
好酸球増多
注)あらわれた場合には投与を中止すること。
9.高齢者への投与
一般に高齢者では、生理機能が低下しており、高い血中濃度が持続するおそれがあるので、慎
重に投与すること。
10.妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1) 動物実験で、母動物に毒性が現れる高用量において、胎児毒性(心血管系の異常、口蓋裂、発
育遅延等)が報告されているので、妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有
益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
なお、国外における試験で次のような報告がある。SD 系ラット(15~150mg/kg/日)及び CD-1
系マウス(15~1,000mg/kg/日)において、それぞれ母動物に毒性があらわれる最高用量でラ
ット胎児に心血管系異常並びにマウス胎児に口蓋裂が認められた。また、サル(35~70mg/kg/
日)において、母動物に毒性があらわれる 70mg/kg/日で低体重の胎児がみられたが、外表、
内臓、骨格には異常は認められなかった。
2) ヒト母乳中へ移行することが報告されているので、授乳中の女性には、本剤投与中は授乳を
避けさせること。
24
11.小児等への投与
低出生体重児及び新生児に対する安全性は確立していない。(使用経験がない)
12. 臨床検査結果に及ぼす影響
添付文書に記載なし
13.過量投与
添付文書に記載なし
14.適用上及び薬剤交付時の注意(患者等に留意すべき必須事項等)
1) レジオネラ肺炎の治療において単独で使用することが望ましいが、患者の症状に応じて併用
が必要な場合には以下の報告を参考に併用する薬剤の特徴を考慮し選択すること。
(1) 中等症以上の患者にリファンピシンと併用し有効との報告がある。
(2) in vitro 抗菌力の検討において、本剤とレボフロキサシンまたはシプロフロキサシンとの
併用効果(相乗ないし相加作用)が認められたとの報告がある。
2) 投与時:健常人での薬物動態試験で天然ケイ酸アルミニウムと併用した場合、本剤の吸収が
低下するとの報告がある。
3) 薬剤交付時:PTP 包装の薬剤は PTP シートから取り出して服用するよう指導すること。
(PTP シートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞
炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)
15.その他の注意
添付文書に記載なし
16. その他
25
Ⅸ.非臨床試験に関する項目
1.一般薬理
当社に該当資料なし
2.毒
(1)
性
単回投与毒性試験
当社に該当資料なし
(2)
反復投与毒性試験
当社に該当資料なし
(3)
生殖発生毒性試験
当社に該当資料なし
(4)
その他の特殊毒性
当社に該当資料なし
26
Ⅹ.取扱い上の注意等に関する項目
1.有効期間又は使用期限
使用期限:3 年(外箱に記載)
2.貯法・保存条件
貯法:室温保存
3.薬剤取扱い上の注意点
注意-医師等の処方せんにより使用すること
Ⅷ.14.適用上及び薬剤交付時の注意(患者等に留意すべき必須事項等)の項を参照すること。
4.承認条件
該当しない
5.包
装
100 錠、500 錠 (PTP)
6.同一成分・同効薬
同一成分:クラリス錠 200、クラリス錠 50 小児用、クラリスドライシロップ小児用
クラリシッド錠 200mg、クラリシッド錠 50mg 小児用
クラリシッド・ドライシロップ小児用
同効薬:エリスロマイシン、ジョサマイシン、アセチルスピラマイシン、
オレアンドマイシンリン酸塩、ミデカマイシン、キタサマイシン、ロキタマイシン、
ミデカマイシン酢酸エステル、ロキシスロマイシン、アジスロマイシン
7.国際誕生年月日
1991 年 3 月 29 日
8.製造・輸入承認年月日及び承認番号
製造販売承認年月日:2006 年 3 月 10 日
承認番号: 21800AMZ10192
27
9.薬価基準収載年月日
2006 年 7 月 7 日
10.効能・効果追加、用法・用量変更追加等の年月日及びその内容
該当しない
11.再審査結果、再評価結果公示年月日及びその内容
該当しない
12.再審査期間
該当しない
13.長期投与の可否
本剤は厚生労働省告示第 97 号(平成 20 年 3 月 19 日付)で定められた「投薬期間に上限が設けら
れている医薬品」には該当しない。
14.厚生労働省薬価基準収載医薬品コード
6149003F1163
15.保険給付上の注意
特になし
28
ⅩⅠ.文
献
1.引用文献
1) 東和薬品株式会社社内資料:加速試験
2) 東和薬品株式会社社内資料:無包装状態における安定性試験
3) 東和薬品株式会社社内資料:製品試験;溶出試験
4) 後発医薬品の生物学的同等性試験ガイドラインについて(医薬審第 487 号平成 9 年 12 月 22 日)
5) 後発医薬品の生物学的同等性試験ガイドライン等の一部改正について
(医薬審第 786 号平成 13 年 5 月 31 日)
6) 東和薬品株式会社社内資料:生物学的同等性;溶出試験
7) 新井俊彦ほか:医学と薬学,55(3),395,2006
2.その他の参考文献
当社に該当資料なし
ⅩⅡ.参考資料
主な外国での発売状況
当社に該当資料なし
ⅩⅢ.備
考
その他の関連資料
当社に該当資料なし
29
1 版-2