豪州・NZの運用資産2兆円の資産運用会社を買収 ~ティンダル

2010 年 11 月 16 日
ニュースリリース
日興アセットマネジメント株式会社
豪州・NZ の運用資産 2 兆円の資産運用会社を買収
~ティンダル・インベストメントを傘下におさめ、アジア太平洋戦略の基盤を拡大~
日興アセットマネジメント株式会社(取締役会長兼 CEO: ティモシー・マッカーシー、以下「日興 AM」)は、
オーストラリア・ニュージーランドの債券・株式運用で同地域トップレベルの実力を持つ資産運用会社ティンダ
ル・インベストメント・マネジメント・リミテッド(オーストラリア)およびティンダル・インベストメント・マネジメント・
ニュージーランド・リミテッド(ニュージーランド)(以下、「ティンダル・インベストメント社」)を、関係当局の許認可
が得られることを前提に買収することを決定しましたのでお知らせします。取得先はオーストラリアに本拠を置
くサンコープグループです。
1. 今回の買収および日興 AM のアジア戦略について
ティンダル・インベストメント社は、オーストラリアとニュージーランドに拠点を擁する運用資産 255 億豪ドル
(約 2 兆円)1の資産運用会社です。主にオーストラリアとニュージーランドの債券および株式に強みを持ち、
オーストラリアとニュージーランドの両市場で幅広い金融商品を提供しています。また、その運用力は、「S&P
ファンドアワード 2010」のオーストラリア債券部門を含む数々のアワードを受賞するなど、高い評価を受けてい
ます。運用資産残高の規模では、オーストラリアでは第 15 位、ニュージーランドでは第 5 位のポジションにあり
ます。
オーストラリアは、同国内における運用資産残高が約 1.3 兆豪ドル(約 105 兆円)2と世界第 4 位の金融先進
国です。また、同国の運用資産予想増加率は 13%3と、今後も高い成長が期待されています。近年、日本国内
においても、高金利、豊富な資源、高い経済成長を誇るオーストラリアの通貨や株式、債券などに投資する金
融商品が多数開発されるなど、日本の投資家の関心とエクスポージャーも高まっています。
日興AMは、かねてよりアジア太平洋地域を成長性の高い重要地域と捉え、数年にわたりアジア地域におけ
る事業拡大を進めてきました。具体的には、2003 年に中国の「適格外国機関投資家(QFII)」の認可を得て中
国 A 株に投資するファンドを立ち上げました。また、日本の運用会社としては初めてとなる中国の運用会社へ
の戦略的出資として融通基金管理有限公司の株式の 40%を取得するなど、中国市場での事業基盤の拡大を
進めました。さらに 2010 年には、香港にシンガポール子会社の駐在員事務所を新設しました。
日興 AM は、日本をはじめとするアジア地域の資産運用業界を牽引する地位を築くべく、大きな飛躍への一
歩を踏み出しました。これまでに日本に加え、シンガポール、ロンドン、ニューヨークで資産運用および販売体
制を構築し、アジアを中核としたグローバルな事業基盤を築いています。各地域では現地幹部が一定の自立
性の下に事業運営に従事するなど、それぞれの市場の特性を捉えた事業展開のための体制が確立されてい
ます。日本市場で 50 余年にわたり培ってきた資産運用、商品開発、顧客サポート等における高度なノウハウと、
海外市場からもたらされる知見を融合させることで、それぞれの市場の成長機会を最大化していきます。
今回の買収により、日興AMはアジア太平洋地域における資産運用の3大市場といわれる日本、中国、オー
ストラリアすべてに拠点を持つことになります。オーストラリアおよびニュージーランドで資産運用に特化した運
1
2
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2010 年 10 月末現在、1 豪ドル=81.03 円で算出
2009 年 12 月末現在、出所:ABS(オーストラリア統計局)、1 豪ドル=81.03 円で算出
2010 年-2020 年、年率、Rainmaker 社予想
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金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第 368 号
加入協会:(社)投資信託協会、(社)日本証券投資顧問業協会
用会社を傘下に擁することで、同地域における投資・運用の拠点を確立し、日本市場への商品提供の拡充を図
ります。また、今後一層の成長が見込まれるオーストラリアおよびニュージーランドにおいて、日興 AM の優れ
たビジネスモデルであるマネージャーセレクション機能を商品開発に取り入れるなど、両市場での販売チャネ
ルならびに運用資産の拡大をめざします。日興 AM アクティブ運用本部長辻村裕樹は、「ティンダル・インベスト
メント社の運用チームは、ローカルマーケットを熟知した非常に洗練されたチームです。彼らの卓越した運用力
を最大限に生かすことにより、他社との差別化をはかると同時に、より多くの日本の投資家に優れた商品・サー
ビスが提供できるようになります」と述べています。
今回の決定について、日興 AM 取締役会長兼 CEO ティモシー・マッカーシーは、次のように述べています。
「今回の買収は、日本の運用会社が日本市場で進化させてきた資産運用のノウハウを他国に輸出して、新たな
成長をめざす稀有なケースとなるものと大変うれしく思っています。日興 AM は、アジアの金融サービスビジネ
スを先導していくのは日本であるとの確信のもと、今回の買収を通じて、日本の企業が資産運用ビジネスにお
いてアジア地域に好影響を与える一つの大きな先行事例となるべく邁進してまいります。」
2. 株式取得の概要
(1) 取得の範囲
サンコープグループが保有するティンダル・インベストメント・マネジメント・リミテッド(オーストラリア)、お
よび、ティンダル・インベストメント・マネジメント・ニュージーランド・リミテッド(ニュージーランド)のそれぞ
れの株式の 100%を取得します。
(2) 取得する事業
ティンダル・インベストメント・マネジメント・リミテッド(オーストラリア)、および、ティンダル・インベストメン
ト・マネジメント・ニュージーランド・リミテッド(ニュージーランド)が、オーストラリアおよびニュージーランド
にて運営している資産運用ビジネス。
3. 取得企業の概要(2010 年 10 月末現在)
名称
所在地
主要事業
運用資産
設立年月
大株主および持株比率
名称
所在地
主要事業
運用資産
設立年月
大株主および持株比率
4
ティンダル・インベストメント・マネジメント・リミテッド(オーストラリア)
Tyndall Investment Management Limited (Australia)
オーストラリア、 シドニー
資産運用ビジネス
227 億豪ドル (約 1.8 兆円)4
1987 年 9 月
Suncorp Life Holdings, 100%
ティンダル・インベストメント・マネジメント・ニュージーランド・リミテッド
(ニュージーランド)
Tyndall Investment Management New Zealand Limited (New Zealand)
ニュージーランド、オークランド
資産運用ビジネス
28 億豪ドル (約 0.2 兆円)4
1994 年 3 月
Suncorp Group New Zealand Limited, 100%
1 豪ドル=81.03 円で算出
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4. 株式取得先(サンコープグループ)の概要
名称
所在地
主要事業
サンコープ・メットウェイ・リミテッド
オーストラリア、ブリスベン
損害保険事業、銀行事業および生命保険事業
5. 株式取得の詳細と今後の予定
(1) 取得金額
8,000 万豪ドル(約 65 億円)5
(2) 日程
2010 年 11 月 16 日
株式譲渡契約締結
2011 年 2 月(予定)
株券受け渡し
(3) 資金調達
今回の株式取得に関して資金調達の予定はありません。
以
5
1 豪ドル=81.03 円で算出
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上
日興アセットマネジメントについて
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第 368 号
加入協会:(社)投資信託協会、(社)日本証券投資顧問業協会
日興アセットマネジメント(以下、日興 AM)は、設立以来半世紀にわたり、わが国をリードする資産運用会社として、個
人投資家のみなさまには多様な金融商品を、機関投資家のみなさまには投資顧問事業を通じて付加価値のある高品
質なサービスを提供しています。
日興 AM の投資信託は、銀行や証券会社、ゆうちょ銀行など約 200 社に及ぶ販売会社のネットワークを通じて、お客
さまに提供されています。主に日本株式や債券、不動産投資信託(REIT)に投資する自社運用のファンドに加え、世
界の優れた運用会社の多様な運用力を活用して日本の投資家に即した形で商品化する「ワールドシリーズ」プラット
フォームを展開することで、お客さまのニーズに合った幅広い商品をお届けしています。
1999 年に国内初の社会的責任投資(SRI)ファンドを設定したほか、国内の資産運用会社として他に先駆けて
ISO14001(環境マネジメントに関する国際標準規格)の認証を 2001 年に取得するなど、社会的責任活動に積極的に
取り組んでいます。
また、2010 年秋からは自社を「投信製作所」と名乗り、運用会社の役割と投資信託の使い方をわかりやすく伝える啓
発活動を行なっています。
運用担当者の責任明確化、調査部門と運用部門の連携強化、リスク管理体制の整備など、これまで運用力向上のた
め行なってきた取組みが実を結び、リッパージャパン、アジアンインベスター、R&I などの外部評価機関から、権威あ
る賞を受賞しています。
日興 AM グループ*の運用資産残高は約 9.8 兆円(2010 年 9 月末現在)**に上り、ロンドン、ニューヨーク、シンガポー
ルに海外拠点を有しています。
*「日興 AM グループ」とは日興アセットマネジメント株式会社とそのグループ会社の総称です。
**日興アセットマネジメント株式会社および海外子会社の連結運用資産残高(投資助言を含む)です。
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