SWD-CT10 導入記(6) ―MYTEK DIGITAL 192-DSD との組合わせ(2)―

オーディオ実験室収載
SWD-CT10 導入記(6)
―MYTEK DIGITAL 192-DSD との組合わせ(2)―
1. 始めに
前報(5)では SWD-CT10 と MYTEK DIGITAL 192-DSD との組合わせで双方への外
部クロック入力の効果を調べてましたが、今回は SWD-CT10 と MYTEK DIGITAL
192-DSD との間に CCV-5 を介在させる組合わせで、三者に外部クロック入力を行っ
てみることにしました。
2.試聴の方法
SWD-CT10 のディジタル出力を CCV-5 経由で MYTEK DIGITAL 192-DSD に入力
し、それぞれに GPS-777 および ABS-7777 より外部クロック入力を行います。
SWD-CT10(外部クロック入力)→CCV-5(外部クロック入力)→MYTEK DIGITAL
192-DSD(外部クロック入力)
3.SWD-CT10 と MYTEK DIGITAL 192-DSD の外部クロック入力効果
SWD-CT10 は外部クロックを入力するとその入力クロック周波数にサンプリング周
波数を変えて S/PDIF のディジタルアウトに出力することができますが、前報(3)の
結果から入力できるクロック周波数が制限されています。また、CCV-5 は設計上、
外部クロックの入力周波数は 96KHz までです。MYTEK DIGITAL 192-DSD にはこ
れまでの経験からそういった制限は経験していません。そこで、SWD-CT10 より後
段の CCV-5 と MYTEK DIGITAL 192-DSD には SWD-CT10 より高い周波数か、も
しくは同じ周波数を入れることを原則とし、それぞれに効果が期待される周波数に限
定して実施しました。但し、3 者へのクロック入力の選択肢は非常に多くなりますの
で、GPS-777 からの CCV-5 への外部クロック入力は上限の 96KHz に固定すること
にしました。即ち、GPS-777 からの CCV-5 への外部クロック入力を 96KHz に固定
し、ABS-7777 から MYTEK DIGITAL 192-DSD へのクロック入力は配置の関係で
無理ですので選択肢は限定されましたが、それらの結果を次ページの表に示します。
GPS-777 からのクロック入力は、クロックの出力端子が一つしかありませんから、
SWD-CT10 ( 48KHz )、 CCV-5 ( 96KHz ) 、 MYTEK DIGITAL 192-DSD
(176.4KHz/192KHz)となります。
ABS-7777 から SWD-CT10 にクロック入力する場合は選択肢はもう少し増えて、後
段の MYTEK DIGITAL 192-DSD に GPS-777 から 192KHz を入力するのが望まし
いようです。
SWD-CT10・CCV-5・MYTEK DIGITAL 192-DSD 外部クロック入力効果
(CCV-5 への外部クロック入力は 96KHz に固定)
SWD-CT10 入力
クロック
ジ
ェネレーター
GPS-777
ABS-7777
MYTEK DIGITAL 192-DSD
ロック
音質
176.4
○
◎
192
○
◎
44.1
88.2
○
○
44.1
176.4
○
○
192
○
○
176.4
○
○
88.2
192
○
◎
176.4
192
○
◎
入力周波数
(KHz)
48
48
44.1
88.2
クロック
ジ
ェネレーター
GPS-777
GPS-777
入力周波数
(KHz)
註:ABS-7777 から MYTEK DIGITAL 192-DSD へのクロック入力は配置の関係で無理
4.まとめ
SWD-CT10 と CCV-5 への外部クロック入力周波数は制限がありますが、それらの範
囲内でうまく選択すれば、音質向上の効果があることが分かりました。SWD-CT10
の CD 再生時に GPS-777 から 48KHz で入力するか、ABS-7777 からの 44.1KHz シ
リーズで安定的にサンプリングレート変換を行い、GPS-777 からのクロック入力で
CCV-5 や MYTEK DIGITAL 192-DSD において GPS-777 から高い周波数でリクロ
ックすることが良い選択のようです。
なお、機器の配置関係でケーブルが届かなかった組合わせやクロックケーブルが不足し
て出来なかった組み合わせについては別途検討したいと思っております。
以上
備考