熱 鉧 感 2007年東田たたらプロジェクト 平成19年11月6日 原理 原則 Team 熱鉧感 中間報告 1 中間発表目次 中間発表目次 はじめに メンバー紹介 チーム名「熱鉧感」について 今年のコンセプト 操業目標 操業計画 操業の流れ・原料検討 操業温度・スラグ設計・送風量の検討 築炉計画 炉形状・内壁の検討、計器類の検討 今後のスケジュール 2 Team Team 熱鉧感 メンバー紹介 熱鉧感 メンバー紹介 リーダー 操業リーダー 操業班 築炉リーダー 築炉班 資材リーダー 川内 大輔 今藤 大輔 堀江 慎一郎 大谷 雅人 大野 理子 黒土 裕之 西村 信也 井手 悟 伊澤 宏一 小出 智 藤井 健太朗 寺島 光 北條 哲也 木下 修一 清水 隆之 新日本製鐵㈱ 黒崎播磨㈱ 九州工業大学 九州工業大学 法政大学 新日本製鐵㈱ 新日本製鐵㈱ 新日本製鐵㈱ 山九㈱ 日鐵運輸㈱ 九州工業大学 新日本製鐵㈱ 新日本製鐵㈱ 黒崎播磨㈱ 新日本製鐵㈱ 協力会社:4名 大学生 :4名 新日鐵 :7名 計:15名 3 Team Team 熱鉧感とは? 熱鉧感とは? Team 名称:熱鉧感(アッケラカン) 「熱く鉧を感じたい」 一見、アッケラカンとしながらも、 内面には ものつくりへの情熱 を秘めて、 今回の東田たたらに臨む! 4 Team Team 熱鉧感 コンセプト 熱鉧感 コンセプト ◆今年の全体目標 原点に立ちかえり原理原則に則った、たたらを学ぶ! たたら理論と心を掴み、安定操業と均一な鉄を目指す。 Team 熱鉧感の目標 たたら理論と たたらの心 我々の発想や 先人たちの アイディア 知恵と経験 原理を元に工夫を加え、良質な玉鋼を造る 5 Team Team 熱鉧感 操業目標 熱鉧感 操業目標 自分たちの作った玉鋼で何を作りたいか? 【最終候補:製品への思い】 ・包丁・ナイフ : みんなの手元に製品を残したい! ・耳掻き : 我々独自の製品を作りたい! ・日本刀 : ケラでこそできる製品を作りたい! 延べ10時間に及ぶ議論の結果、日本刀(脇差)を造ることに決定! 6 Team Team 熱鉧感 操業目標2 熱鉧感 操業目標2 日本刀に適した玉鋼とは? ・C含有量が1~1.5% ・ノロかみが少ない ・不純物が少ない ・粒子が細かい ・粘りのある鋼 刀匠: 宇戸五郎國之 鉧の必要量は? 脇差(40cm程度):鉧12kg/本 品質の高い鉧を選別 砂鉄120kg投入し、玉鋼36kg (歩留り30%) これらの条件を満たす操業計画とする! 7 中間発表目次 中間発表目次 はじめに メンバー紹介 チーム名「熱鉧感」について 今年のコンセプト 操業目標 操業計画 操業の流れ・原料検討 操業温度・スラグ設計・送風量の検討 築炉計画 炉形状・内壁の検討、計器類の検討 今後のスケジュール 8 操業の流れ 操業の流れ 砂鉄の変更 装荷比(砂鉄 / 木炭) 0.8 0.75 山吹色 朝日 操 業 開 始 ノロの形成 1.0 篭 り 次 期 篭 り 期 浸炭期 上 り 期 ケラの成長期 0.8 夕日 下 り 期 ケラの成長末期 砂鉄,木炭の投入 9 終了時期 ケ ラ 出 し 操業における検討項目 操業における検討項目 • 砂鉄 • 木炭 • スラグ • 送風 成分の違いによるノロやケラへの 影響(FeO,SiO2,CaO,TiO2 等) 大きさによる燃焼の違い 低融点のスラグ設計 量,粘性などの状態 炉内への均一送風,風量,風圧 • 装入法 再現性のある道具,方法(検討中) 10 原料検討① (砂鉄の選定) 原料検討① (砂鉄の選定) 選定条件 ・刀を造る際に悪影響を及ぼす成分が少ないもの (P:冷間脆性 、 S:熱間脆性) ・目標歩留まり(30%)達成のためFeの多いもの 篭もり期 篭もり期 選定条件+7%程度のTiO2含有の条件 TiO2のFe還元抑制によるスラグの早期生成が狙い 事前の石灰、珪砂による成分調整 篭もり期:ニュージーランド産タハロア砂鉄 篭もり期以降 篭もり期以降 スラグ設計のため に決定! 篭もり期以降:島根県産鍛冶大砂鉄 操業状況(炎の様子、荷下り)に伴う成分調節 T-Fe FeO TiO2 P S ニュージーランド産 タハロア砂鉄 56.46 27.03 7.54 0.167 0.005 島根産 鍛冶大砂鉄 57.65 22.06 2.02 0.15 0.00 11 原料検討② (炭の選定) 原料検討② (炭の選定) 選定条件 ・燃焼性が高い(砂鉄の還元が早まる) ・燃え残りが少ない(不純物混入を避ける) ・持続性が高い(砂鉄還元時間の増加) ・P量が少ない(ケラへの混入を避ける) 燃えカス・ ・ミクロ組織より孔径が大きく、 孔径 燃焼速度 ・ミクロ組織より孔径が大きく、 岩手産松炭 灰分 岩手産松炭 燃焼性大 岩手県産松炭に決定! 燃焼性大 松炭 少 大 速 ・元素成分よりP量が少ない ・元素成分よりP量が少ない 楢炭 多 小 遅 ・たたら操業に関して実績多数 ・たたら操業に関して実績多数 ミクロ組織 元素成分(%) C H N O P 松炭 90.01 1.61 0.44 6.54 0.04212 操業温度の検討 操業温度の検討 •刀を造り易い鉧の炭素含有量 • 日刀保の 日刀保の木原村下 木原村下の目利きに の目利きに より評価 より評価 •• 玉鋼の歩留り1.0~1.5%(日刀保) 玉鋼の歩留り1.0~1.5%(日刀保) 玉鋼1級品の鉧の炭素含有量 0.8 ~1.2 % 1.0 ~1.5 % 1600 • Fe-C系状態図より鉧成長部 (炉心)温度を決定 • 鍛造(製品化)時、脱炭は可 能だが吸炭は非常に困難 温度 〔 ℃ 〕 1400 γFe + L 固液共存領域 1200 4.32% 目標の鉧を得るために 1300℃付近を狙う原理 1147℃ 1000 (1280℃~1350℃で鉧を成長させる) 800 0 1.0 2.0 3.0 炭素濃度 〔 wt% 〕 4.0 5.0 炭素濃度が低くなりすぎ ないように注意して設定 13 過去の東田たたらでは・・・ FeO : SiO2 熱鉧感は・・・ 熱 鉧 感 スラグ設計の検討 スラグ設計の検討 : CaO = 58 : 32 : 10 • スラグの融点が操業温度以下の領域 •• スラグの融点が1150℃以下になるよう設計 • スラグの融点が1150℃以下になるよう設計 鉧押し法ではスラグ中のFeO濃度は50~60% 原理・原則 •• 古来たたらにおけるノロは低塩基度 • 古来たたらにおけるノロは低塩基度 ノロ出しし易い低粘性のスラグを設計 原理 原則 SiO2 安定操業 粘性 内壁を『非侵食式』にしての操業 50% 60% ] % CaO 2[ 熱鉧感 SiO Tm < 1200℃ ケセラケラ 鉧人 トリケラトプス Ca O[ % ] 温度 SiO2 熱鉧感 FeO CaO < 0.7 14 FeO[%] FeO 送風量計算 送風量計算 必要送風量(Nm3/h) 操業時間から計算 =木炭量(kg/h)×モル換算(kmol/kg)×体積換算×大気/O2 ※固定炭素量90% ※投入O2は全て反応し、CとO2の反応で全量COを生成すると仮定 (CO→CO2は酸化鉄の還元に使われる) 10時間操業で装入された木炭は全てCOになると仮定 ≒ 60.0 Nm3/h 実際はこの範囲 内で想定する。 必要送風量(Nm3/h) 荷下から計算 =燃焼木炭量(kg/10分)×モル換算(kmol/kg)×体積換算×大気/O2 ≒ 88.8 Nm3/h 15 中間発表目次 中間発表目次 はじめに メンバー紹介 チーム名「熱鉧感」について 今年のコンセプト 操業目標 操業計画 操業の流れ・原料検討 操業温度・スラグ設計・送風量の検討 築炉計画 炉形状・内壁の検討、計器類の検討 今後のスケジュール 16 築炉計画概要 築炉計画概要 ① スラグ設計を追及できる内部構造 非浸食式の内壁材を採用 ② 近代たたら形状に基づく長方形 形状に見合う最大羽口数 ③ 温度、風量の徹底管理 wide ② 15 10 ① 5 15 10 ②、③ 5 17 操業計画における ① 内部構造(内壁) ①内部構造(内壁) 原理・原則 スラグを正確に設計する →内壁材を溶かすことなくスラグ設計を行う 形状 内壁材を非侵食式とすること で正確なスラグ設計を行う U字型の内壁で 鉧の成長スペースを確保 ・非侵食式の欠点・・・上方向に しか鉧の成長スペースがない 改善案 ※鉧種がばらついて発生することが ないように、炉底部を絞り込んだ設計 鉧生成の原理・原則を考慮 18 熱 鉧 感 ②形状に見合う羽口 ②形状に見合う羽口 原理・原則 等間隔に配置 ⇒ 炉内温度の均一化(過去の実績より) 左右各4本の計8本で送風 (炉形状が長方形に変更した為) 原理 原則 角度 25度 羽口配置 過去の実績値 (永田先生:小型たたら炉による鉧と銑の生成機構) 口径 20A 流速が高くない為,影響なし(圧力損失検討より) 二段羽口→(操業中に切替え) 1段目羽口:炉底昇温用 2段目羽口:本操業用 原理・原則 二段羽口 19 ③温度、風量の徹底管理 ③温度、風量の徹底管理 東田たたら 初の試み! (・過去の東田たたらでは操業温度が目標より高くなる場合がほとんど) 原理・原則 供給空気量と温度実績の相関関係を定量的に解析することで 供給空気量と温度実績の相関関係を定量的に解析することで 空気量の調節指針を獲得,操業温度の安定化を図る 空気量の調節指針を獲得,操業温度の安定化を図る 熱電対 ケラとノロの温度測定が目的 炉心,炉底,羽口付近,ノロ出し付近温度を測定 流量計 安定操業が目的 羽口からの供給空気量を測定 20 中間発表目次 中間発表目次 はじめに メンバー紹介 チーム名「熱鉧感」について 今年のコンセプト 操業目標 操業計画 操業の流れ・原料検討 操業温度・スラグ設計・送風量の検討 築炉計画 炉形状・内壁の検討、計器類の検討 今後のスケジュール 21 今後のスケジュール 今後のスケジュール Plan ・11/8~10 吉田村たたら参加 (操業・築炉計画) ・11/17 リハーサル手順確認 決起集会 ・11/25 リハーサル ・12/2 本操業 Action Do (本操業) (リハーサル) Check 本操業を目標にして今後もPDCAサイクルを きちんと回していく! 22 熱 鉧 感 2007年東田たたらプロジェクト た し ま 平成19年11月6日 い ざ ご う り 原理 原則 あ 聴 ご清 Teamが熱鉧感 と 中間報告 23
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