8月の銅マンスリーレポート マンスリーレポート マンスリーレポート及び9月

8月の銅マンスリーレポート
月の銅マンスリーレポート及び
マンスリーレポート及び9
及び9月の見通し
月の見通し
橋本金属×アルミ 橋本健一郎
予測レンジ LMEセツル 6800-7100
6800-7100ドル
建値
750-790
750-790円
為替
102~
102~104円
104円 (1か月間TTM
(1か月間TTM)
TTM)
■概況
前半は 6 月のユーロ圏PPIは前月比 0.1%上昇、予想の変わらずを上回ったこと、
0.1%上昇、予想の変わらずを上回ったこと、
8 月のユーロ圏投資家センチメント指数は 2.7 に急低下。1
に急低下。1 年ぶり低水準だったこと、
7 月のドイツ新車登録台数は前年比 6.8%増加で
6.8%増加で 27 万 249 台だったことなど欧州経済指標
の一部好転を歓迎するも、
2Q のインドネシア GDP 伸び率は前年同期比 5.12%、
5.12%、予想の 5.3%
は下回ったこと。7
は下回ったこと。7 月のユーロ圏総合 PMI 改定値は 53.8 に下方修正。サービス部門 PMI
改定値も 54.2 に下方修正したこと。NATO
に下方修正したこと。NATO、ウクライナ東部の国境に約
NATO、ウクライナ東部の国境に約 2 万人のロシア軍
が集結との報道や、インドネシアの銅精鉱輸出再開によるカッパーカソードプレミアムの
急落を受けて下落。
8 月 15日時点 6887 ドル(セツル)と月初価格より248ドルDOWNの前半締めとな
ドル(セツル)と月初価格より248ドルDOWNの前半締めとな
った。
後半はECBドラギ総裁が量的緩和に踏み切る可能性が高い事や、中国は経済成長目標で
後半はECBドラギ総裁が量的緩和に踏み切る可能性が高い事や、中国は経済成長目標で
ある 7.5%プラスを達成させるためになんらかの策を打ってくるだろうと投資家の期待。
7.5%プラスを達成させるためになんらかの策を打ってくるだろうと投資家の期待。
6 月の米住宅価格指数(政府統計)は前月比 0.4%上昇、予想の
0.4%上昇、予想の 0.3%上昇を上回るなどのプ
0.3%上昇を上回るなどのプ
ラス材料もあったが 8 月 HSBC 中国製造業 PMI 速報値は 50.3 に低下、予想の 51.5 を下
回ったこと、7
回ったこと、7 月の中国工業部門企業利益は前年同月比 13.5%増で前月から伸び幅は鈍化
13.5%増で前月から伸び幅は鈍化
したこと。ウクライナ大統領、ロシア部隊進入への対応協議で安全保障国防会議を緊急招
したこと。ウクライナ大統領、ロシア部隊進入への対応協議で安全保障国防会議を緊急招
聘をするなどの地政学リスクの高まりから大幅DOWN
9月2日現在、後半スタート価格
日現在、後半スタート価格から
後半スタート価格から-114.5
から-114.5ドル下落
-114.5ドル下落の
ドル下落の6966.50ド
6966.50ドル。 建
値 77万円のスタ-トとなった。
万円のスタ-トとなった。
■前月の経済指標
◆月間のドル/
◆月間のドル/円レート (TTS)
(TTS)
103.75 → 105.06 (円)
出展
MIRU
◆自動車生産台数
日本自動車工業会によると自動車生産台数は前年比-1.7
日本自動車工業会によると自動車生産台数は前年比-1.7%の
1.7%の 89 万 4742 台であった。
5月
6月
7月
生産台数
77 万 4039 台
85 万 7317 台
89 万 4742 台
前年比
+6.1%
6.1%
+6.6%
6.6%
-1.7%
1.7%
◆自動車販売台数
日本自動車販売協会連合会によると自動車販売台数(軽除く)は前年比-5%の
は前年比-5%の 20 万 6606
台。
6月
7月
8月
販売台数
販売台数
26 万 5171 台
28 万 5886 台
20 万 6606 台
前年比
-0.7%
0.7%
+0.6%
-5%
自動車生産台数
自動車生産実績
1200
千台
1000
2008
800
2009
600
2010
2011
400
2012
200
2013
0
2014
出典 日本自動車工業会
自動車販売台数推移
自動車販売台数推移
600
千台
500
2008
400
2009
300
2010年
200
2011年
2012年
100
2013
0
2014
出典 日本自動車販売協会連合会
◆新設住宅着工戸数
国土交通省統計によると新設住宅着工戸数は前年比-14.1
国土交通省統計によると新設住宅着工戸数は前年比-14.1%
14.1%の 7 万 2880 戸であった。
5月
6月
7月
新設住宅着工数
6 万 7791 戸
7 万 5757 戸
7 万 2880 戸
前年比
-15%
15%
-9.5%
9.5%
-14.1%
14.1%
新設住宅着工件数推移
出典 国土交通省統計
◆貿易関連指標
輸出
財務省貿易統計によると輸出は前年比で電気銅が-
財務省貿易統計によると輸出は前年比で電気銅が-3.6
比で電気銅が-3.6%
3.6% 3 万 8268t
8268t、スクラップが
+29.3%の
29.3%の 2 万 9232t。
9232t。
輸出
5月
6月
7月
電気銅
3 万 9250t
9250t
3 万 8253t
8253t
3 万 8268t
8268t
前年比
-19.2%
-6.2%
-3.6%
3.6%
スクラップ
2 万 7359t
7359t
2 万 8977t
8977t
2 万 9232t
9232t
前年比
-2.1%
2.1%
-3.8%
+29.3%
29.3%
輸出推移
銅輸出推移
銅スクラップ
120000
電気銅
100000
60000
40000
20000
7月
5月
3月
2014年1月
11月
9月
7月
5月
3月
2013年1月
11月
9月
7月
5月
3月
2012月1月
11月
9月
7月
5月
3月
2011年1月
11月
9月
7月
5月
3月
0
2010年1月
t
80000
輸入
輸入は 電気銅が前年
電気銅が前年比
前年比+88.7%
88.7%の 9974t
9974t、スクラップ+
スクラップ+67.9
ラップ+67.9%の
67.9%の 9679t
9679t
輸入
5月
6月
7月
電気銅
9506t
9506t
4435t
4435t
9974t
9974t
前年比
+649%
-18.1%
18.1%
+88.7%
スクラップ
7247t
7247t
8927t
8927t
9679t
9679t
前年比
+49.4%
+125.2%
+67.9%
輸入推移
銅スクラップ
7月
4月
2014年1月
10月
7月
4月
2013年1月
10月
7月
4月
2012年1月
10月
7月
4月
2011年1月
10月
7月
4月
電気銅
2010年1月
t
銅輸入推移
45000
40000
35000
30000
25000
20000
15000
10000
5000
0
出典 財務省 貿易統計
■前月の国内指標
日本伸銅協会発表の伸銅品生産推移(速報)
本伸銅協会発表の伸銅品生産推移(速報)によれば
(速報)によれば前年
によれば前年比
前年比+1.2%の
1.2%の 7 万 620t
20t
t
伸銅品生産推移
100000
90000
80000
70000
60000
50000
40000
30000
20000
10000
0
2008年
2009年
2010年
2011年
2012年
2013年
2014
出典 日本伸銅協会
日本電線工業会発表の出荷速報(推定)
日本電線工業会発表の出荷速報(推定)
前年比
前年比+3.1%の
3.1%の 6 万 3600tであった。
3600tであった。
銅電線出荷推移
80000
70000
2008年
60000
2009年
(t)
50000
2010年
40000
2011年
30000
2012年
20000
2013年
10000
2014
0
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
出典 日本電線工業会
■見通し
今月引き続きウクライナ情勢の行方
月引き続きウクライナ情勢の行方 及び 中国の景気対応
中国の景気対応に一喜一憂した月となった。
の景気対応に一喜一憂した月となった。
自動車生産台数は 894,742 台で、前年同月の 910,246 台に比べて 15,504 台・1.7
台・1.7%の減少
1.7%の減少
となり、11ヵ月ぶりに前年同月を下回った
乗用車-757,523
乗用車-757,523 台で 18,481 台・2.4
台・2.4%の減少となり、11ヵ月ぶりのマイナス。
2.4%の減少となり、11ヵ月ぶりのマイナス。
トラック-123,154
トラック-123,154 台で 1,333 台・1.1
台・1.1%の増加となり、13ヵ月連続のプラス。
1.1%の増加となり、13ヵ月連続のプラス。
バス-14,065
バス-14,065 台で 1,644 台・13.2
台・13.2%の増加となり、2ヵ月連続のプラス。
13.2%の増加となり、2ヵ月連続のプラス。
7月の国内需要は 460,260 台で、前年同月比 2.5%の減少
2.5%の減少
8月の国内自動車販売台数(軽は除く)は
20 万 6606 台 で前年比-5 %。
一か月ぶりマイナス。
内
乗用車
-5.9 %
貨物
+ 1%
バス
+5.2%
5.2%
輸出は前年同月比 0.1%の増加。
0.1%の増加。
7月の住宅着工戸数は、72,880戸(前年同月比14.1%減)
7月の住宅着工戸数は、72,880戸(前年同月比14.1%減)、
季節調整済年率換算値で83.9万戸(前月比5.0%減)。
堅調に推移してきたが、このところ、消費税
率引上げに伴う駆け込み需要の反動もあって、減少している。
持家(注文住宅)の着工については、本年2月から前年同月比で減少し
ている。分譲マンションの着工については、建築費の上昇等の影響によ
り、事業者間の契約・着工が先送りされているとの事業者の見方がある。
また、貸家の着工については、相続税の節税対策等もあり、堅調に推移
してきたが、前年同月比で17ヶ月ぶりに減少した。このような状況の
もと、住宅着工については、今後の動向をしっかりと注視していく必要あり。
(持家)
前年同月比では6か月連続の減少(前年同月比25.3%減、季節調整値の前
月比7.9%減)。
(貸家)
前年同月比では17か月ぶりの減少(前年同月比7.
前年同月比では17か月ぶりの減少(前年同月比7.7%減、季節調整値の前月
比9.2%減)。
(分譲住宅)
前年同月比では6月連続の減少(前年同月比7.7%減、季節調整値の前月比
1.2%減)。
(分譲マンション)
前年同月比では6か月連続の減少(前年同月比12.7%減)。
(分譲一戸建住宅)
前年同月比では3か月連続の減少(前年同月比3.7%減)
前年同月比では3か月連続の減少(前年同月比3.7%減)。
伸銅品生産 前年比+1.2
前年比+1.2%の
1.2%の 7 万 620t
620t
13カ月連続プラス
内需 5 万 8614t
8614t +2.5%
2.5% 11カ月連続プラス
輸出 1 万 200t
200t -4.7%。
4.7%。1
%。16ヵ月ぶりマイナス
銅条
2 万 1600t
1600t
黄銅棒 1 万 6091t
6091t
+0.9%
13 カ月連続プラス
+0.3% 13 カ月連続プラス
銅電線出荷量は、前年比+3.1
銅電線出荷量は、前年比+3.1%の
3.1%の 6 万 3600t。
3600t。
うち 国内+1.5
国内+1.5%
1.5% 輸出が+70.5
輸出が+70.5%。
70.5%。
通信 -16.4%、電力
16.4%、電力 +9.3%
+9.3% 電気機械 -0.1%
0.1% 自動車 -4,4%
4,4%
建設電販 +3.1% その他内需 +2.0%
+2.0%
輸出に関しては
輸出に関しては、
に関しては、電気銅輸出が
電気銅輸出が前年
輸出が前年比-
前年比-3.6
比-3.6%の
3.6%の 3 万 8268t
8268t。
銅スクラップは+
銅スクラップは+29.3%の
29.3%の 2 万9232t
9232t。
足元の生産は好調
足元の生産は好調であるが9月以降の先行き不透明感から
好調であるが9月以降の先行き不透明感から国内需要家
であるが9月以降の先行き不透明感から国内需要家が
国内需要家が原料手当てを調整
したためスクラップ
したためスクラップ輸出が増加
スクラップ輸出が増加したとの見解。
輸出が増加したとの見解。
輸入は電気銅が+88.7
輸入は電気銅が+88.7%の
88.7%の 9974t
9974t。スクラップは+67.9
。スクラップは+67.9%の
67.9%の 9679t。
9679t。
電気銅は先行き不透明感はあるが製造業が比較的好調なため増加。
スクラップは先月まで好調だったことからその頃の契約分が入荷したため増加
スクラップは先月まで好調だったことからその頃の契約分が入荷したため増加したとの見
先月まで好調だったことからその頃の契約分が入荷したため増加したとの見
解。
【銅需給に関して
需給に関して】
に関して】
住宅関連は新設住宅着工数が前年比-
宅関連は新設住宅着工数が前年比-14.1
新設住宅着工数が前年比-14.1%
14.1%。
持家 -25.3%
25.3% 貸家 -7.7%、
7.7%、分譲住宅
分譲住宅 -7.7%
7.7% 分譲マンション-12.7
分譲マンション-12.7%
12.7%と大幅減少。
と大幅減少。
消費税前の駆け込み需要も終了。5カ月連続
消費税前の駆け込み需要も終了。5カ月連続減少
カ月連続減少。
減少。
消費税特需も終了し 当面は見込みなしか?
自動車は生産が
自動車は生産が11カ月ぶりマイナスの-1.7
11カ月ぶりマイナスの-1.7%
1.7%。また8月の国内販売台数も前年比-5%
また8月の国内販売台数も前年比-5%
と再び悪化。
と再び悪化。
販売が減少の兆しが見受けられメーカーもそれに伴い生産を調整したため
販売が減少の兆しが見受けられメーカーもそれに伴い生産を調整したため来月
ため来月以降に注意
来月以降に注意。
以降に注意。
消費税前のかけ込み需要の反動から
消費税前のかけ込み需要の反動から 2 本柱の住宅
本柱の住宅が減少傾向に。先行き
の住宅が減少傾向に。先行き共にどの水準で落
が減少傾向に。先行き共にどの水準で落
ち着くか注視したい。
スクラップ需給に関しては、為替が前月から 1 円以上安いの
円以上安いの 102~
102~104 円(TTM)近辺
でいい水準ではあるが、アベノミクス特需も 7 月以降陰りがみられ、またメーカーも生産
調整していることや、9 月は中間決算に時期にあたることからメーカーの買い気は弱く需給
も緩むのでは
【銅価格に関して】
価格に関して】
今月はECBの金融政策
今月はECBの金融政策 及び ロシア・ウクライナ情勢に左右される。
ロシア・ウクライナ情勢に左右される。
ECBのドラギ総裁は、追加的金融緩和に関して積極的なコメントはしており、タイミン
グを計ってるものと思われる。今月中に行われる可能性はブルームバーグ・ニュースのエ
コノミスト調査 によると、ECBが今月4日の政策委員会で政策金利を過去最低水準に据
え置くと予想したのは 55 人中 50 人と可能性は低い。
ロシア・ウクライナ情勢に関しては米欧が対ロシア制裁を強めてるものの中国が対ロ政策
ロシア・ウクライナ情勢に関しては米欧が対ロシア制裁を強めてるものの中国が対ロ政策
に難色示しており早期解決は今月中はない、
それらを踏まえた9月の銅価格は
それらを踏まえた9月の銅価格は
ECBが量的緩和を行わず、ロシア・ウクライナ情勢
ECBが量的緩和を行わず、ロシア・ウクライナ情勢
が少なくとも現状から悪化の無い場合。
が少なくとも現状から悪化の無い場合。
8月高値の 7100 ドルを予測。
ドルを予測。いずれかの場合は 7000 ドル。
下値はいずれの条件も達成できなかった場合
下値はいずれの条件も達成できなかった場合もう一段安値の
いずれの条件も達成できなかった場合もう一段安値の 6800
6800 ドル。
ドル。
為替は注目のジャクソンホールでのイエレン発言が特に材料視されなかったものの金融緩
為替は注目のジャクソンホールでのイエレン発言が特に材料視されなかったものの金融緩
和の終了ペースは鈍らないと観測やECBも量的緩和を早期に行うことはないとの観測判
和の終了ペースは鈍らないと観測やECBも量的緩和を早期に行うことはないとの観測判
断による対
断による対円・ユーロでの
円・ユーロでのドル高
ユーロでのドル高から上
ドル高から上値は
から上値は7
値は7月高値の102円
高値の102円台。下値は変化なければ、
下値は変化なければ、
104円まで円安進むとの予測
104円まで円安進むとの予測 (TTM)
銅建値に関しては
銅建値に関しては 740-
740-790 円程度と予測している。
程度と予測している。