業 務 仕 様 書 - 土木研究所

業 務 仕 様 書
1.業
務
名
宮城県西川橋詳細地質調査業務
2.履 行 場 所
宮城県黒川郡大和町巣鴨及び任意
3.履 行 期 間
契約の翌日から平成25年7月31日まで
4.概
本業務は、宮城県の西川にかかる西川橋およびその周辺地盤
要
について、詳細な地質調査を行うものである。
5.仕
様
独立行政法人土木研究所の契約に関する規定によるもののほ
か下記によるものとする。
1)一般共通事項
「地質・土質調査業務共通仕様書」
(平成 24 年 4 月、独立行政法人土木研究所制定)
2)特記仕様
別紙特記仕様書のとおり
6.検
査
業務完了後は、当所検査職員立会いによる本仕様書に基づく
検査に合格しなければならない。
以
平成25年1月21日
上
独立行政法人土木研究所
橋梁構造研究グループ
研究員
1
河野
哲也
印
特
記
仕
第1章
第1条
様
書
総則
適用
1. 本特記仕様書(以下、「本仕様書」という)は、業務仕様書5.2)でいう特記仕様書で、
「宮城県西川橋詳細地質調査業務」
(以下「本業務」という)に適用する。
2.
本業務を実施するにあたり本仕様書に明示なき一般事項は、共通仕様書によるものとする。
第2条
疑義
本業務の遂行上疑義を生じた場合には、速やかに監督職員と協議するものとする。
第3条
権利義務
本業務によって得られる成果は、独立行政法人土木研究所に帰属するものであり、私権を設定
してはならない。
第4条
管理技術者
管理技術者は、受注者が提出した競争参加資格技術審査申請書に記述した配置予定技術者でな
ければならない。
第5条
業務計画書
受注者は、契約締結後速やかに業務計画書を作成し、監督職員に提出しなければならない。
第6条
業務実績情報システムの登録
受注者は、契約時又は変更時において、請負金額が100万円以上の業務について、業務実績
情報システム(テクリス)に基づき、受注・変更・完了時に業務実績情報として「登録のための
確認のお願い」を作成し、受注時は契約後、土曜日、日曜日、祝日等を除き10日以内に、登録
内容の変更時は変更があった日から、土曜日、日曜日、祝日等を除き10日以内に、完了時は業
務完了後、土曜日、日曜日、祝日等を除き10日以内に、書面により監督職員の確認を受けたう
えで、登録機関に登録申請しなければならない。
また、受注者は、契約時において、予定価格が1,000万円を超える競争入札により調達さ
れる建設コンサルタント業務において調査基準価格を下回る金額で落札した場合、業務実績情報
システム(テクリス) に業務実績情報を登録する際は、業務名称の先頭に「
【低】
」を追記した上
で「登録のための確認のお願い」を作成し、監督職員の確認を受けること。
また、登録機関に登録後、テクリスより「登録内容確認書」をダウンロードし、直ちに監督職
員に提出しなければならない。なお、変更時と完了時の間が、土曜日、日曜日、祝日等を除き1
0日間に満たない場合は、変更時の提出を省略できるものとする。
2
第2章
第7条
業務内容
業務目的
本業務は、宮城県の西川にかかる西川橋およびその周辺地盤について、詳細な地盤調
査を行うものである。
第8条
業務構成
本業務は、下記の業務より構成される。
(1) 既存資料調査
一式
(2) 土質ボーリング
一式
(3) サンプリング
一式
(4) サウンディング
一式
(5) 室内土質試験
一式
(6) 常時微動測定
一式
(7) 報告書等の作成
一式
(8) 打合せ協議
一式
第9条
業務内容
図-1 に示す橋梁について、以下に示す地盤調査等を行う。各種調査・試験方法は下記によるほ
か、地盤工学会基準に準拠すること。各調査の実施位置は図-2・表-1 に示す通りとするが、詳細
な位置は協議の上決定する。各調査の数量は表―1 に示す通りとする。
(1) 既存資料調査
既存資料を整理し、調査対象地点での地盤の成り立ちを調べる。検討材料は以下の通りと
する。
・周辺地域の地盤図
・国土地理院の地形図(新旧)
・航空写真(新旧)
・微地形図(治水地形分類図・土地条件図など)
・既存ボーリングデータ(当該橋梁、堤防。あるいはジオ・ステーションなどのボーリン
グ DB)
(2) 土質ボーリング
(a)パイロットボーリング(以下、
「P 孔」という)
(4)(a)に示す標準貫入試験および(4)(b)に示す PS 検層を行うためのボーリング (φ
86mm、2 本) を行う。各 1m の後半 50cm についてはコアボーリングとし、掘削深度は
ともに 21m 程度とする。
3
コアボーリングは、以下の事項を遵守し実施すること。
・採取したコアについては木箱に収納し、写真を撮影すること。なお、写真の撮影にあた
っては、コア表面のスライムをカッターなどではぎ取り、木箱全景および近接の 2 種類を
撮影するものとする。なお、近接の場合は、堆積構造が目視により確認できる程度の解像
度を有するようにすること。
(b)試料採取用ボーリング(以下、
「S 孔」という)
φ86mm でノンコアボーリングを 2 本行う。実施場所、深度は P 孔と同じとする。
(3) サンプリング
室内土質試験に用いるための不攪乱試料を S 孔から採取する。不攪乱試料は、1m ピ
ッチ間隔で採取することを基本とする。
サンプリング仕様は、砂質土についてはトリプルサンプリング、粘性土についてはシン
ウォールサンプリング、礫質土は GP サンプリングとする。
採取率が低く、所定の供試体数が確保できない場合は、別孔を設けて採取することとす
る。
サンプリングした不攪乱試料を運搬する際には、難透水層がない砂質土については採取
後に現場でチューブの水抜きを行って凍結させたうえで、室内土質試験を行う場所に運搬
する。そのほかの場合は、チューブ端面のキャッピングを行い、十分に敷き詰めたクッシ
ョン材に乗せて室内土質試験を行う場所に運搬する。
室内土質試験を行う場所で試料を開封する際は、採取率を記録するとともにコア観察記
録を作成すること。
(4) サウンディング
標準貫入試験、PS 検層、孔内水平載荷試験、電気式静的コーン貫入試験を以下の要領
で実施する。
(a) 標準貫入試験
P 孔について標準貫入試験(全自動落下方式)を行う。試験は 1m ピッチで行うこと
を基本とする。
採取したペネ試料は、土質の変わり目ごとに分けて袋詰めする。どの袋の試料を物理
試験に供するかをこの時点で決定し、物理試験データシートの採取深度欄に記載するこ
と。
試験終了後、直ちに柱状図を作成し、全上載圧・有効上載圧の深さ分布を計算し、力
学試験の拘束圧を決定すること。
(b) PS 検層
P 孔について PS 検層(ダウンホール式)を行う。サンプリング時間は伝達速度に応
じて毎回調整することとし、明瞭な波形が得られるまで繰返し実施するものとする。
P 波、S 波は 1m 間隔で算出するものとする。また、報告書には計測波形のデジタル
データを付するものとする。
4
(c) 孔内水平載荷試験(以下、
「SB 孔」という)
セルフボーリング式とする。加圧は、深度方向に 2m ピッチで行うことを基本とする。
(d) 電気式静的コーン貫入試験(以下、
「C 孔」という)
先端抵抗、周面摩擦、間隙水圧の三成分を連続的に測定することとする。測定間隔は
2cm とする。調査実施に際しては孔口標高を記録すること。
得られた測定値に基づき、補正先端抵抗 qt、換算 N 値、土質性状指数 Ic、細粒分含
有率 FC を算出するとともに、各深度における土質性状分類を求めて柱状図として整理
する。
孔口を堤防天端あるいは小段とする場合、試験終了後にアンカー部の埋戻しを十分に
行い、堤防機能に影響を与えないように配慮すること。
(5) 室内土質試験
(a) 物理試験
すべての P 孔で得られたペネ試料、
(5)(b) の力学試験を行ったすべての供試体に
ついて物理試験を実施する。試験項目は、土粒子密度試験、含水比試験、土の粒度試
験、液性限界試験、塑性限界試験とする。
(b) 力学試験
S 孔で得られたすべての試料を対象として力学試験を実施する。実施する試験は、
三軸試験(粘性土は CU、砂質土は CUB)
、繰返し三軸試験(繰返し変形特性、液状
化特性)とする。
試験における拘束圧は、当該チューブの中間深度における平均有効応力を 5kN/m2
で丸めた値を最低値とし、三軸試験の場合はその 1.5 倍、2.0 倍程度に設定することを
基本とする。
三軸試験については、ピーク強度と残留強度を整理することとする。また、橋台背
面土から採取した試料については、供試体を事前に飽和させず、自然含水状態(不飽和)
で試験を実施すること。
繰返し三軸試験(液状化特性)にあたっては、間隙水圧の測定も合わせて行うこと。
全ての供試体について、供試体成形後と試験終了後に写真撮影を行う。解像度は堆
積構造が見て取れる程度のものとする。試験で計測した応力、ひずみなどのデジタル
データは、テキストもしくは excel ファイルで提出すること。
(6) 常時微動測定
固有周期 1 秒程度の測定器を用いて、P 孔周辺の地表 1 点で測定を行う。測定は、ノイ
ズの影響がないことを十分確認しながら、微動波形をデジタル収録する。また、測定デー
タを用いて H/V スペクトルを作図し、地盤の固有周期を求める。
(7) 報告書等の作成
5
以下の項目についてとりまとめ、報告書を作成する。
1) 図面の作成
調査地点の平面図(案内図)として、以下の 3 パターンを作成する。
・国土地理院の地形図(1/25000)に追記したもの
・河川管理基平面図(1/2500 程度)に追記したもの
・各孔の平面的な位置関係および方位がわかる簡易な図面
また、全孔に対して柱状図を作成するとともに、地質断面図を作成する。柱状図にお
ける地下水位については、後述する雨量記録も参考にすること。地表面形状は橋梁一般
図に加え、当該橋の近傍における定期横断測量結果をベースとする。なお、地質断面図
については、CPT 結果も併記すること。
2)地盤定数の整理
調査結果、1)で整理した図面に基づき、基礎および地盤の動的解析に用いる情報を整
理する。具体的な整理項目は以下の通りである。
・解析用の土質柱状図(設計柱状図)
・単位体積重量
・基礎形式、基礎の諸元、地盤反力特性(地盤反力係数、地盤反力度の上限値、基礎の
施工法等)に関する情報
・初期せん断剛性、最大せん断強度τf、規準ひずみγr、最大減衰定数などの地盤の動的挙
動を把握するための物性値。なお、τf やγr の設定にあたっては、せん断応力の上限値
をフィッティングするもの、G/G0=0.5 となる時のせん断ひずみをフィッティングす
るものの 2 通りについて整理する。
・橋台背面の地震時土圧 KEA。修正物部・岡部の式を用いて、KEA-kh 関係として整理す
る。
3)その他
すべてのサンプリングチューブについて、サンプリング方法、運搬前の処理方法、採取
率を一覧表として整理する。
力学試験については、全供試体について供試体レベルで上下端深度を記録する。
外業期間中における近傍の雨量記録を添付する。
その他、本業務で実施した事項はもれなく記録し、報告書に記載すること。
(8) 打合せ協議
打合せは下記の区切りにおいて行い、回数は 3 回を予定する。業務に関する打合せ記録
の整理は受注者が行い、その都度議事録を作成し監督職員と相互確認すること。
1) 業務着手時
2) 中間打合せ (1 回)
3) 業務完了時
なお、業務着手時、業務完了時には管理技術者が立ち会うものとする。
6
第3章
業務の成果
第10条 成果品
業務完了時に、成果品として、次のものを引き渡すものとする。
z 報告書(製本版)
2部
z 報告書データ、測定データ(CD-R または DVD-R)
2部
z 採取試料
1式
報告書は、A4 版で製本し、表紙はダイヤスカーフ(文字箔押)とする。報告書の電子ファイ
ルには、報告書内における図表の電子ファイル、グラフがある場合にはグラフ作成に必要な数値
ファイルをわかりやすく、かつ汎用性を有するように分類・記録する。
第11条 成果品の提出場所
独立行政法人土木研究所構造物メンテナンス研究センター橋梁構造研究グループとする。
第4章
その他
第12条 現地調査関係者との調整
現地調査箇所における管理者および所有者等との基本的な調整は発注者が行うものとする。実
業務における詳細な調整は、受注者にて行うものとする。
第13条 業務内容等の変更
本仕様書に示した業務内容の数量は概数であり、現地調査状況により本業務内容の追加・変更
ならびに精算変更を行う場合があるため、受注者は各現地調査状況等を速やかに監督職員に報告
するものとする。
以上
7
図―1 調査橋梁の概要
8
図-2 調査予定位置
9
10
表―1 西川橋調査数量一覧
11
12
(甲)
平成25年1月21日
宮
城
県
西
川
数
橋
量
細
宮城県黒川郡大和町巣鴨及び任意
履行期間
元(当初)
年
質
括
月
調
査
業
務
表
から 平成
25 年
7月
31 日 まで
日 から 平成
年
月
日 まで
契 約 の 翌 日
平成
地
総
履行場所
変 更
詳
独立行政法人土木研究所
【
費
目
工
種
種
別
数
細
量
別
総
括
規
格
調査業務費
】
土 木 研 究 所
数
量
位
元(当初) 変 更
増 減
単
式
1
式
1
式
1
土質ボーリング
式
1
サンプリング
式
1
サウンディング
式
1
標準貫入試験
式
1
PS検層
式
1
孔内水平載荷試験
式
1
電気式静的
コーン貫入試験
式
1
式
1
物理試験
式
1
力学試験
式
1
常時微動計測
地表1点
式
1
報告書等の作成
資料整理とりまとめ・断
面図等の作成
式
1
式
1
式
1
純調査費
直接調査費
室内土質試験
電子成果品作成費
間接調査費
表
適
要
費
目
工
種
種
別
細
別
規
格
単
式
1
ボーリング工仮設費
式
1
運搬費
式
1
旅費交通費
式
1
調査孔閉塞費
式
1
施工管理
式
1
式
1
式
1
式
1
式
1
式
1
資料整理とりまとめ
業 務
1
断面図等の作成
業 務
1
PS検層(解析)
業 務
1
常時微動(解析)
業 務
1
総合解析とりまとめ
業 務
1
打合せ協議中間1回
式
1
諸経費
解析等調査業務費
直接原価
直接人件費
費
目
工
種
種
別
数
量
元(当初) 変 更
増 減
準備及び跡片付け
業務管理費
【
位
数
量
細
直接経費
別
総
規
括
格
表
】
式
1
電算費・消耗品
式
1
印刷製本費
式
1
旅費交通費
式
1
式
1
式
1
一般管理費等
式
1
業務価格
式
1
消費税相当額
式
1
業務委託料
式
1
間接原価
その他原価
要
土 木 研 究 所
数
量
位
元(当初) 変 更
増 減
単
適
適
要