G−ST2

摩擦堅牢度向上システム
【G−ST1】
【G−ST2】
【G−ST1】及び【G−ST2】は、染色後にカチオン系フィックス剤(推奨Fix剤
【G−F1】)で処理されたセルローズ系繊維染色物に対する摩擦堅牢度向上剤です。
浸漬法、連続法どちらの処理方法でも、その効果を発揮し、特に問題視されている
湿潤摩擦堅牢度を劇的に向上させます。
1.性質・性状
【G−ST1】
乳白色粘性液体
特殊高分子化合物
アニオン
約7.0
水に易溶
外
観
組
成
イオン性
pH(1%sol.)
溶解性
【G−ST2】
乳白色液体
特殊変性シリコーン
非イオン
約7.0
水に易溶
2.使用方法
本剤は、基本的に染色・フィックス処理後、被処理繊維の種類、状況に応じて、
所要濃度の【G−ST1】及び【G−ST2】を調整し、一般的には下記の標準方法で
処理することにより高い効果が得られます。
≪浸漬処理方法≫
【G−ST1】
4.0%∼8.0%owf
【G−ST2】
0.2%∼0.8%owf
*基本的に【G−ST1】は、
【G−ST2】に対し、5∼10%使用。
浴
比
処理温度
処理時間
工
程
:
:
:
:
1:20∼15
室温
10分∼20分
浸漬⇒脱水・絞って乾燥。
*乾燥時、熱処理は必要ありません。
*フィックス剤と同浴では効果が得られませんので、同浴処理しないで下さい。
≪連続処理方法≫
【G−ST1】
20g/L∼60g/L
【G−ST2】
1g/L∼
6g/L
*基本的に【G−ST1】は、
【G−ST2】に対し、5∼10%使用。
工
程
:
1Dip⇒1Nip⇒Dry
*乾燥時、熱処理は必要ありません。
*フィックス剤と同浴では効果が得られませんので、同浴処理しないで下さい。
3.試験例
≪処理条件≫
(浸漬法)
フィックス処理
(40℃×20分、浴比1:20)
(連続法)
フィックス処理
(1dip−1nip)
↓
↓
水洗・脱水
水洗・乾燥
↓
↓
【G−ST1】、【G−ST2】処理
(室温×15分、浴比1:20)
【G−ST1】、【G−ST2】処理
(1dip−1nip)
↓
↓
脱水・乾燥
乾燥
*フィックス剤は、
【G−F1】を使用
*フィックス剤は、
【G−F1】を使用
(試験素材:綿100%ニット)
浸漬法(% owf)
B-1 B-2
1
2
試験№
(試験素材:綿100%ニット)
3
B-1
連続法(g/L)
B-2
1
2
3
【G−F1】
−
4
(4)
4
4
−
20
(20)
20
20
【G−ST1】
【G−ST2】
−
−
−
−
4
0.4
−
−
−
−
−
−
−
−
40
4
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
5
−
−
3
−
−
−
−
−
−
50
−
−
30
摩擦堅牢度(JIS−L−0849)
B-1 B-2
B-1
1
2
3
B-2
2
3
他社品
他社品
A
B
≪試験結果≫
1
2
4−5 4−5
4
2−3 2−3 4−5 4−5 4−5
4
染料 Dry
①
Wet
2
2
3
2
2
2
2
4
2
2−3
4
4
4−5 4−5
3
3−4 4−5 4−5 4−5 4−5
染料 Dry
②
Wet
2
2
4
2
2
2
2
4
2−3 2−3
4
4
4−5 4−5 4−5 4−5
4
染料 Dry 4−5 4−5 4−5
③
Wet 1−2
2
3
1−2 1−2
2
2
4
2−3 2−3
染料①:Remazol Black DEN
染料②:Sumifix Brill.Blue R
染料③:Kayacion Red E-S3B
10.0%owf.
5.0%owf.
5.5%owf.
4.注意事項
・【G−ST1】及び【G−ST2】を使用する前に、染色物の水洗処理(フィックス処理)
を行って下さい。水洗が不充分な場合、被染色物、設備等に汚れが発生する事がありま
すので、予備試験を充分に行い、確認した上でご使用ください。
・処理後に柔軟処理などを行う場合は、その加工剤によって摩擦堅牢度に悪影響を及ぼす
場合がありますので、予備試験でチェックした後ご使用下さい。
・【G−ST1】及び【G−ST2】は密栓の上、冷暗所で保管して下さい。
本 社
大阪市中央区上本町西 5-3-5
TEL 06(6764)0347 FAX 06(6764)0358
東京事務所
東京都千代田区神田小川町 1-7-1005
TEL 03(3518)2905 FAX 03(3294)7125
摩擦堅牢度向上システム 【G−ST1】 【G−ST2】
他社比較試験データ
≪試験方法≫
1.試験布
染 料
素材 綿ニット
〇Remazol Black DEN
〇Sumifix Brill。Blue R
〇Kayacion Red E―S3B
Procion Yellow H―E4R
10.0%owf.
5.0%owf.
5.5%owf.
2.9%owf.
2.処理条件
(浸漬法)
【G−F1】
【G−ST1】
【G−ST2】
他社品(A)
他社品(B)
【G−F1】
B−1
−
B−2
4 % owf
①
4 % owf
②
4 % owf
③
4 % owf
−
−
−
−
4 % owf
0.4 % owf
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
5 % owf
−
−
3 % owf
: 浴比1:20、40℃×20分⇒水洗・脱水
【G−ST1】、【G−ST2】 : 浴比1:20、室温×15分⇒脱水・乾燥
他社品(A)EX−8
: 浴比1:20、50℃×20分⇒脱水・乾燥
他社品(B)MP−61E : 浴比1:20、50℃×20分⇒脱水・乾燥
(連続法)
【G−F1】
【G−ST1】
【G−ST2】
他社品(A)
他社品(B)
【G−F1】
B−1
−
B−2
20g/L
①
20g/L
②
20g/L
③
20g/L
−
−
−
−
40g/L
4g/L
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
50g/L
−
−
30g/L
: 1dip−1nip⇒乾燥
【G−ST1】、【G−ST2】 : 1dip−1nip⇒乾燥
他社品(A)EX−8
: 1dip−1nip⇒乾燥
他社品(B)MP−61E : 1dip−1nip⇒乾燥
3.試験項目
〇洗濯堅牢度
〇摩擦堅牢度
〇耐洗濯性
≪試験結果≫
:
:
:
JIS−L−0844、A−4法
JIS−L−0849、乾燥試験及び湿潤試験
Remazol Black DEN 染布のみ、家庭洗濯(JIS-L-1042,103 法準拠)
1回後についても洗濯堅牢度、摩擦堅牢度を試験する。
別紙試験見本参照
摩擦堅牢度向上システム
∼専用フィックス剤∼
【G−F1】
【G−F1】は、カチオン系高分子化合物を主成分とする反応染料用のフィックス剤です。
セルロース系染色物の湿潤堅牢度に優れた効果を発揮し、処理による色相の変化及び日光
堅牢度の低下もほとんどありません。また、後シルケット加工用としても最適です。
1.性質・性状
外
観
組
成
イオン性
p
H
溶 解 性
:
:
:
:
:
淡黄色透明液
特殊ポリカチオン水溶液
カチオン
約4 (10g/L)
水に易溶
2.特 徴
¾ 染色物の湿潤堅牢度を著しく向上させ、処理による色落ち、変色はほとんどあ
りません。
¾ 後シルケット加工用としても最適です。
¾ 耐光、塩素堅牢度の低下もほとんどありません。
¾ 処理方法が簡単で、浸漬法及び連続法のいずれでも優れた効果を発揮します。
¾ ホルマリンを含みません。
3.使用方法
使用法は大変簡単です。染色濃度等に応じて所要濃度の処理液を調整し、これに
良く水洗した染色物を繰り入れて処理し、水洗後、絞って乾燥するだけで十分な
フィックス効果が得られます。
[標準使用法]
浸漬法
:
【G−F1】
2∼6% o.w.f.(淡色∼濃色)
温度:40∼60℃
時間:15∼20分
連続法
:
【G−F1】
5∼30g/L水溶液をパッドし、絞って乾燥。
4.性能試験例
染料
(%owf)
Remazol Brill.
Red BB (1)
Blue R (2)
Yellow GL (1)
Sumifix Supra
Brill. Red GF (1)
Blue BRF (2)
Yellow 3RF (1)
Kayacion
Red E-SN7B (1)
Blue E-NB (2)
Gold.Yellow E-SNR(1)
Remazol Brill.
Blue RKN (4)
フィックス剤
処
理
変
色
未処理
【G−F1】
5
5
5
5
5
3
5
5
5
未処理
【G−F1】
5
4-5
4-5
4
4-5
5
5
未処理
【G−F1】
5
4-5
4-5
3
4-5
未処理
【G−F1】
5
4-5
4-5
5
5
※1及び※2、3で
※2
耐酸加水分解
(経時変化)※3
耐光
耐塩素
強
4-5
4-5
5
5
5
5
5
5
4
4-5
4-5
4-5
3
3-4
5
5
3-4
4-5
5
5
4-5
5
5
5
3
5
4
4-5
3
3
5
5
5
5
3-4
5
5
5
4-5
4-5
3
5
2
5
4
4
3
3-4
2-3
5
5
5
5
5
5
5
5
5
5
5
3-4
4-5
5
5
3-4
3-4
水堅牢度
洗濯堅牢度
※1
左側:退色
中:綿添付布汚染
右側:絹添付布汚染
【試験条件】
フィックス処理:
【G−F1】2g/L、浴比=1:20、40℃×20分
【試験項目】
洗濯堅牢度:JIS−L−0844 A−4法
水堅牢度 :JIS−L−0846 A法
(ただし、水の代わりにニュービーズ(2g/L)を使用)
酸加水分解(経時変化):ヘキスト法
塩素堅牢度:JIS−L−0884 強試験(20ppm)
耐光堅牢度:JIS−L−0842(フェードメーター20時間照射)
5.注意事項
¾ 処理前に水洗が不十分な場合、堅牢度が低下することがあります。
¾ アニオン系物質の混入を避けて下さい。
¾ ご使用に際しましては、十分ご試験の上使用下さい。