H1-H4(第64期) UD - ミスターマックス

︽ 特 集 ︾ト ッ プ・イ ン タ ビ ュ ー
「価値ある安さ」
にこだわった商品提供と
便利でお買い物しやすい店づくりに取り組み
店舗形態の多様化で出店スピードを加速
ミスターマックスは社会のインフラを目指します
今回は小売業部門の著名なアナリスト、
SMBC日興証券株式会社の川原 潤氏
をお招きし、
ますます競争の激しさが増
す小売業界において、お客様のより大
きな信頼を得るためのミスターマックス
の戦略について、当社の平野社長と対
談いただきました。
川原 御社は、
もともと家電販売店だったと
聞いております。そこからなぜ今のような業
態を展開されようと思ったのですか?
平野 当社の創業者である平野比㔫志が、
アメリカの流通業の視察を行う中で、普段の
暮らしに必要な商品を毎日安く販売する
「デ
ィスカウントストア」
が急成長する姿を見て、
日本でも必ずこの業態がお客様に支持され
る時代が来ると確信して、家電専門店からの
業態転換を決めました。1978年に
「ディスカ
ウントストアMrMax」
として、福岡市に1号店
を開業しましたが、それまでの他の小売店に
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SMBC日興証券株式会社
株式調査部 次長 シニアアナリスト
平野 能章
川原 潤 氏
は無い、豊富な品揃えと安さは、お客様の圧
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株式会社ミスターマックス
代表取締役社長
倒的な支持を得て、大盛況となりました。そ
の後、お客様のニーズにあわせて、店舗規模
を拡大し、出店エリアも拡張してきましたが、
「普段の暮らしをより豊かに、より便利に、よ
り楽しく」
という経営理念は一貫しています。
川原 アベノミクスにより一部消費に明るさ
も出てきておりますが、平野社長様は今後の
消費動向についてどの様に見られていらっし
ゃいますか?
平野 確かに一部高額品などに動きがある
ようですが、一方で、ガソリン価格や電気料
金などは先行して上昇しており、暮らしに直
結する商品については、なるべくお金を使い
たくないというのが、お客様の心境ではない
でしょうか。景況感に少し明るさが見えてき
ているとはいうものの、将来の消費増税への
懸念、厳しい雇用環境や所得の伸び悩みな
ど、個人消費には引き続き厳しい状況に変わ
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のでしょう?
平野 まずは、
「安さ」
です。
しかし、安物が安
いのでは、
お客様は満足してくださいません。
お客様に、品質・機能やデザインに満足して
いただける商品を、低価格で購入していただ
ける
「価値ある安さ」
にこだわっています。そ
株式会社ミスターマックス
代表取締役社長 平野 能章
りはありません。特に食品や日用品などの生
活必需品については、お客様の低価格志向
を強く感じます。
す。
次に大切なのが、お客様に楽しく便利にお
買い物していただける店舗環境づくりです。
清潔、整理整頓は大原則ですが、さらに、店
内は開放感のある高い天井や高さをおさえ
川原 九州はとりわけディスカウンターが多
た陳列で、店の奥まで見通すことができ、ど
く、国内でも有数な価格激戦地だと思います。
こに何があるか見つけやすい環境を整えて
正直、価格競争の現状についてどう分析さ
います。
また、大型のカートでお買い物してい
れていますか?
ただいても楽に通行できるように、通路幅は
平野 当社も含め、九州発祥のディスカウン
ト業態も複数ありますし、本州資本の大手小
広く確保しています。
「ストレスフリー」
なお買
い物環境づくりに努めています。
売業も多く九州に進出しています。
ドラッグ
川原 商品開発ですが、
どの様なコンセプト
ストアやホームセンター、
GMSなど、様々な
で開発をされているのでしょうか?
店舗が業態の垣根を越えて、競争が激しい
目標としているPB比率や品目数などはあり
のが九州です。もともと物価が低い九州に、
ますか?NBメーカーとの関係についてはいか
そのように競争が激化したことで、一層低価
がでしょうか?
格化が進んでいます。
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の思いを最も具現化しているのがPB商品で
平野 PB商品については、お客様に繰り返
川原 競合するディスカウンターの中で、
ミ
し買っていただける、つまり品質や機能、食
スターマックスが顧客に提供する価値は何な
品なら味や安全・安心に満足していただける
年は即席春雨スープや炭酸水など、消費頻
度が高く消費量の多い商品を開発し、大ヒッ
トしました。今年は、
PB商品のブランドを刷新
し、新規商品の開発と既存商品のリニューア
ルを行い、売上高構成比20%、年間売上高
210億円を目標に掲げています。近い将来、
PB比率は30%まで高めたいと考えています。
一方で、お客様のお買い物の楽しさ・便利
SMBC日興証券株式会社 株式調査部
次長 シニアアナリスト 川原 潤氏
さという面では、やはりNB商品の品揃えは
おり、大型家電商品や自転車など購買頻度
必要です。選択肢があるからこそ、お買い物
の低い商品を無くし、食品や日用品、医薬品
の楽しさが生まれます。また、当社のPB商品
などの品揃えを強化した、より小さな商圏で
には、
アイリス・オーヤマさんとのペットシーツ
成り立つ店舗モデルです。今年4月には小型
や、日清オイリオさんとのキャノーラ油など、
店の高速出店を構築する新しい部署を立ち
NBメーカーとの共同開発商品も多くあり、
上げました。出店速度が速く投資回収が早
今後もいい条件があれば拡張していきたい
い小型店を強化することで、企業規模の拡大
と考えています。
と経費率の低下に取り組んでまいります。小
川原 御社の中期的な成長イメージについ
てお伺いできますでしょうか。
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商品づくりに取り組んでいます。例えば、昨
型店の出店だけで、今後3年間で50店舗を
目標に掲げています。もちろん、大型・中型の
ディスカウントストアやスーパーセンターも積
平野 ここ数年、出店戦略について、出店形
極的に出店していきます。
態を多様化し、出店を加速させる取り組みを
当社の究極の目標は、毎日の暮らしになく
行ってきました。大型・中型・小型のディスカ
てはならない店=社会のインフラになること
ウントストアの3タイプと、従来の品揃えに生
です。出店スピードを上げ、
より多くの地域の、
鮮食品を加えた
「スーパーセンター」
を合わ
「価
より多くのお客様に、MrMaxが提供する
せた4つの店舗モデルの構築を進めています。
値ある安さ」
をお届けしたいと思っています。
小型店は、
「Select」
という店名で展開して
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