IT活用型経営革新モデル事業による支援 業務用酒販店の全国共同配送を実現 ! ここがポイント ○ 不退転の決意で地域密着型の業務用酒販店が連携 ∼全国各地へ酒類配送を可能とするシステムを構築∼ 「ある意味これが最終列車ではないだろうか。不 退転の決意でがんばっていきたい。」 ■参加企業が利用可能な業界のスタンダ ードシステムとは 外食店チェーン本部との交渉・契約は、窓口と には、各会員企業のサービスレベルの一致は欠か なる会員業務用酒販店が行い、配送は各地区の会 せない。また、異業種からの参入に対しては、会 員店がサマーソールトから受注データを受信して 員企業がそれぞれの商圏内にてAクラスだけでな 行うため、インターネットに接続できるPCから くBクラス、一部Cクラスを含め継続的な取引を 同システムを使用することができ大幅なコスト削 維持していることが前提と考えている。 減ができた。 また、外食店チェーンにおいてもサマーソール 同社では、全国外食店チェーン本部からの一括 ト会員店一社との契約で全国展開する店舗が一律 発注、一括請求に対応するため、同社会員会社に の価格、配送サービスが受けられ、従来のように の共同配送システムの本格稼働にあたり、(株) よる、①価格ガイドラインによる統一価格の設定、 地区ごとに複数の業務用酒販店との交渉や支払を カクヤスの佐藤順一社長は(株)サマーソールト ②当日の追加注文が可能な365日配送の実現、 する必要が無くなった。 の総会でこう語った。 ③サマーソールトとオンラインよる受発注システ ムの環境整備、④地域密着型のフォロー体制、メ ■需要の拡大に向けた体制の整備のため に ーカー色にとらわれない商品提案、物件情報や地 サマーソールトの役員でもある(株)カクヤス 域特性の提案等営業に必要な情報を提供するため の佐藤順一社長は、今後の市場環境の変化として、 に必要なシステム開発を行った。 酒類総市場規模は約六兆二干億円、うち業務用市 平成15年2月から全国の外食店チェーン向け ■従来の業務用酒販店と外食店チェーン 業務用酒販(飲食店への酒類、食品販売)店に おいては、従来からの地域密着型から酒類販売免 場は約一兆五千五百億円で家庭用市場との比率は 許の規制緩和による異業種からの参入や得意先ニ ーズの多様化に対応するため、業務システムや配 今回開発した主なシステムでは、 一対三と試算している。このうち、業務用市場の ①受注登録・出荷登録機能 事業領域をA∼Cクラス別顧客ニーズとして整理 ②容器受入登録機能 すると、 店にとっては、各地域の仕入先に、発注を振り分 ③EOS機能(直接受注) Aクラス−全国展開チェーン、地域広域展開 ける必要があり、取扱い品目も卸業者によって異 ④会員企業システムとの連携機能 Bクラス−地域数店舗、地域有力個店 なるため、各店で使用するアイテムをひとつ増や ⑤受注出荷データ検索機能 Cクラス−小規模地域個店 すだけでも、各業者と調整が必要になる等仕入、 ⑥各種マスタ管理機能 と区分した場合、Aクラス上層部の既存店ではメ 送システムを見直す必要が生じていた。 一方、全国展開、広域展開する外食店チェーン 支払業務は非常に複雑なものだった。 また、既存の仕入先の営業エリア外に出店する 場合、仕入先をゼロから開拓する必要がありチェ を有し、基幹となるシステムは、経済産業省の ーカーのフルライン化により、利益が出ない構造 IT活用型経営革新モデル事業の補助金を活用し になっている。一方Aクラス下層部または、Bク 開発した。 ラス上層部にはまだシステム環境、物件情報など ーン化の進行に伴い事務作業も煩雑になってい で提案領域にある企業や個別企業が多く未だ成長 た。 過程にある。 株式会社サマーソールト 業種 :コンサルタント業 本社所在地:愛知県春日井市 資本金 :16,000千円 創業 :平成12年6月 売上高 :23,500千円 従業員数 :9名 つつ、早期に広域料飲チェーン30社、1,000店舗納入、 3年度には100社、3,000店舗納入を手がけたい。 ■今 後 の事 業 予 測( 配 送店 舗数 ) 店舗数 3000 店からの情報を望んでおり、外食店チェーンのコ 2000 このような状況下、平成12年6月、全国各地 ストダウンにも貢献できることからビジネスパー 1500 の大手業務用酒販店8社により商品の共同開発、 トナーとなりうると判断し、前述の統一価格や3 1000 流通及び市場情報の共有、全国配送のための最適 65日配送、EOS環境の提供などの競争優位性 500 流通の構築を目的に、業務提携の統括会社として を 発 揮 する こ と で 2 0 ∼ 3 0 %の シェ ア 獲 得 を 目 0 「(株)サマーソールト 」(梶田知社長・マルト水 標としている。 ただし、こうした機能を効果的に連携するため 知氏 の高い物流を実現するため、会員業務用酒販店の拡充を図り 2500 谷社長)を設立した。 梶田 「サービスと機能」を第一とし、お客様にとって便利で質 サマーソールトとしては、これらの層では酒販 ■(株)サマーソールトの設立 代表取締役社長 店舗数 2002 2003 2004 2005 2006
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