SGEC 分別・表示事業体審査報告書 有限会社 石井興産 平成21年12月 (社 )全 国 林 業 改 良 普 及 協 会 目 次 Ⅰ .有 限 会 社 石 井 興 産 の 概 要 Ⅱ.審査経過・写真 Ⅲ.有限会社 石井興産の審査における判定事由書 Ⅳ.添付資料(主な確認資料) Ⅴ.審査判定表 1 Ⅰ 有限会社 石井興産の概要 1.申請者名称・所在地 有限会社 石井興産 代表取締役 長 崎 県 対 馬 市 美 津 島 町 洲 藻 99-6 2.認定事業体 有限会社 3.事業内容・業種 製材および木材加工業 /製材品・建築用木材加工品販売 (認定対象業種) 石井弘康 石井興産 製材・木製品加工・販売 4.沿革・概要 対 馬 は 、九 州 の 北 方 、玄 界 灘 に あ る 長 崎 県 に 属 す る 島 で あ る 。長 崎 県 で は 最 大 の 島 で あ り 、全 国 に お い て も 、本 州・北 海 道・四 国・九 州 の 主 要 4 島 と 北 方 領 土 を 除 け ば 、第 6 位 で あ る 。対 馬 海 峡 に は 暖 流 の 対 馬 海 流 が 流 れ て い る た め 、そ の 影 響 で 比 較 的 平 年 を 通 し て 暖 か く 、雨 が 多 い と い う 典 型 的 な 海 洋 性 の 気 候 で 、恵 ま れ た 自 然 の 対 馬 の 森 林 率 は 89% 、人 工 林 率 は 34%で あ る 。人 工 林 比 率 は 、ス ギ 40% ヒ ノ キ 55% マ ツ 3%で 、 ヒ ノ キ 植 栽 面 積 の 比 率 が 高 い 。 か つ て 対 馬 の ヒ ノ キ は「 対 州 檜 」と 呼 ば れ 、九 州・四 国 か ら 盛 ん に 買 い 求 め ら れ 、移 出 さ れ て い た 。 現 在 で は 、「 対 州 檜 」 は 、 資 源 量 が 大 変 少 な く な っ て い る が 、 戦 後 植 樹 さ れ た ヒ ノ キ は 枝 打 ち・間 伐 と 良 く 保 育 施 業 さ れ た 優 良 材 が 多 く 、現 在 で は 9 齢 級 の も の が増え、間伐材として収穫され始めている。 有 限 会 社 石 井 興 産 は 、昭 和 54 年 に 創 立 さ れ た「 石 井 林 産 製 材 加 工 場 」が 前 身 で あ る 。当 時 、間 伐 材 の 製 材 品 を 主 と し て 、北 部 九 州 地 区 に 出 荷 し て い た 。昭 和 62 年 2 月 に 法 人 化 し 、現 在 の 名 称 と な り 、対 馬 島 内 向 け の 出 荷 が 中 心 と な っ た 。 主 伐 ・間 伐 を 問 わ ず 、 国 産 ス ギ ・ ヒ ノ キ 材 の み を 製 材 し 、 対 馬 島 内 の 問 屋 ・ 工 務 店・建 設 会 社 へ 木 材 資 材 の 供 給 を 行 っ て い る 。平 成 に 入 り 、離 島 の ハ ン デ ィ を 補 う べ く 、木 材 に 付 加 価 値 を 付 け る た め 、ド イ ツ 製 モ ル ダ ー 、自 然 塗 料 塗 装 機 等 を 導 入 し 、 関 連 機 械 を 増 設 。 近 年 、 対 馬 ヒ ノ キ の PR を 目 的 と し て 、 日 曜 木 工 品 の 製造販売を開始している。 ま た 同 社 は 、合 法 木 材 認 定 業 者 、長 崎 県 県 産 木 材 認 証 事 業 体 で あ り 、S G E C 森 林 認 証 を 受 け た 対 馬 森 林 組 合 と の 取 引 を 拡 大 し 、持 続 可 能 な 森 林 経 営 を 通 じ て 森林環境の保全と、循環型社会の形成への貢献を目標としている。 2 【沿革】 昭 和 54年 1月 「石井林産製材加工場」創立 昭 和 62年 2月 「有 限 会 社 石 井 興 産 」設 立 【概要】 ○本社工場 対馬市美津島町洲藻99-6 ・工場敷地面積11,550㎡ ・工場面積300㎡ ・事務所1棟 ・保管庫4棟 ○出資金 480万円 ○年間売上 6,100万円 ○総従業員 8名 ・木材加工用機械作業主任者 ・フォークリフト運転技能講習者 ・玉かけ技能講習修了者 ・小型移動式クレーン運転技能修了者 ・安全衛生推進者養成講習修了者 ○原木仕入先 対馬森林組合 佐伯林業 永川林業 小宮林業 他 素材生産者 ○製品出荷先 対馬島内建材店・工務店・一般ユーザー 北 九 州 木 材 市 場 (福 岡 県 ) 長崎県・福岡県・熊本県工務店 ○JAS認定証 なし ○その他 合法材認証事業体 長崎県県産木材認証事業体 3 【木材・木製品の年間取扱実績】 ( 平 成 20 年 7 月 1 日 ~ 平 成 21 年 5 月 31 日 ) 原木入荷量 2,500㎥ 製品出荷量 1,600㎥ (うち製品仕入量 0 ㎥) ※ 生 産 の 主 力 は 、 天 然 乾 燥 材 (A D 材 ) 【主要設備】 自 動 送 材 車 付 き 帯 鋸 盤 (石 田 エ ン ジ ニ ア リ ン グ 社 )、ツ イ ン 丸 鋸 盤 (富 士 鋼 業 社 ) モ ル ダ ー ・ プ レ ー ナ (ド イ ツ ・ ヴ ァ イ ニ ッ ヒ 社 )、 自 然 塗 料 用 塗 装 機 (丸 沖 鐵 鋼 所 )、 自 動 ロ ー ラ 送 り 帯 鋸 盤 (石 田 商 事 )、 オ ガ 粉 製 造 機 (ア キ タ 製 作 所 )等 動力総数 363k w 5.分別・表示管理体制の確立 有限会社 石井興産には、原木土場及び製材加工を行う加工場、製材品の・保 管 場 所 、在 庫 製 品 保 管 倉 庫 が 設 置 さ れ 、原 木 及 び 製 品 は 、用 途 別 に 分 別 管 理 さ れ ている。 認 証 林 産 物 の 取 扱 に 関 し て は 、「 認 証 林 産 物 の 分 別 ・ 表 示 管 理 方 針 書 」 を 定 め て お り 、「 S G E C 認 証 森 林 か ら 産 出 さ れ た 認 証 林 産 物 と そ れ 以 外 の 林 産 物 が 受 入 、保 管 、加 工 、出 荷 の 各 段 階 で 混 在 し な い よ う 、全 体 を 統 括 す る「 認 証 林 産 物 管 理 責 任 者 」、分 別・表 示 管 理 を 担 当 す る「 分 別 表 示 責 任 者 」、各 工 程 の 担 当 者 を 設 置 し 管 理 体 制 を 確 立 す る と と も に 、伝 票 な ど 帳 票 類 を 作 成・保 存 し 認 証 林 産 物 の普及・PRに努めることとしている。 な お 、 別 に 「認 証 林 産 物 の 生 産 ・ 出 荷 管 理 計 画 書 」及 び 「 S G E C 分 別 ・ 表 示 管 理 体 制 表 」を 定 め 、適 正 に 認 証 材 の 分 別・表 示 管 理 を 実 施 す る た め の 体 制 を 取 っていることを確認した。 (主 な 確 認 資 料 ) ・ 認 証 林 産 物 分 別 ・管 理 計 画 書 ・SGEC認証林産物分別・表示管理体制図 ・SGEC認証林産物分別・表示管理方針書 ・施設・加工場配置図 ・決算報告書 ・原木実績/仕入実績表、仕入先別仕入実績表、在庫表、総合実績表 ・請求書等伝票類、SGEC認証材取扱台帳等帳票類 4 Ⅱ. 審査経過・確認資料一覧・写真 1.有限会社 石井興産の審査経過 認 定 審 査 は 、(社 )全 国 林 業 改 良 普 及 協 会 認 証 審 査 セ ン タ ー の 宇 佐 美 均 が 下 記 のとおり行った。 【審査申込】 平 成 21 年 1 0 月 2 6 日 / 審 査 申 込 (内 容) 1.SGEC分別・表示システム、及び全林協の審査手順についての説明 2.審査申込書の受付 3.確認資料の説明 【認定審査】 12月7日/書類確認及び現地確認 (場 所) 有限会社石井興産・原木土場・製材加工ライン・製品保管倉庫 (審査員) (社 )全 国 林 業 改 良 普 及 協 会 宇佐美均 (出席者) 有限会社 石井興産 石井弘康 代表取締役 (内 容) 1.提出された書類及び資料の説明を受け、修正事項等の確認を行った。 2 .有 限 会 社 石 井 興 産 に お い て 事 業 の 概 要 、現 行 の 仕 入 れ・加 工・保 管・販 売 に お け る 木 材 の 流 れ・管 理 の 仕 組 み 等 に つ い て 説 明 を 受 け 、併 せ て 関 連 資 料の審査を行った。 3 .既 存 の 加 工 ラ イ ン 、製 品 等 保 管 庫 に お け る 原 料 、製 品 の 分 別 状 況 を 確 認 し た。 4 .管 理 方 針 、認 証 林 産 物 の 生 産・出 荷 管 理 計 画 、分 別・表 示 管 理 体 制 等 の 遵 守意志を確認した。 5 【審査判定】 12月11日/審査委員会(書類) (場 所) 東 京 都 港 区 赤 坂 1-9-13 三 会 堂 ビ ル 会 議 室 (委員名) 元東京大学教授・農学博士 元東京農業大学教授・農学博士 木構造振興株式会社専務取締役・農学博士 東京農工大学教授・農学博士 (社 )日 本 育 種 協 会 理 事 山根 河原 西村 土屋 真柴 (事務局) (社 )全 国 林 業 改 良 普 及 協 会 専 務 理 事 同 認 証 審 査 センター 同 認 証 審 査 センター 同 認 証 審 査 センター 渡辺 政一 児島 裕 野田 昭一 宇佐美 均 明臣 輝彦 勝 美 (書 類 確 認 ) 俊 幸 (書 類 確 認 ) 孝司 (内 容) 1 . 現 地 確 認 審 査 の 結 果 及 び SGEC の 定 め る 「 認 定 審 査 」 基 準 事 項 に 基 づ き 設 定 した「審査要件」について審査内容を説明した。 2. 提 出 資 料 、実 行 体 制 及 び 入 荷・出 荷 管 理 の 仕 組 み 等 か ら 、申 請 者 は 認 定 に 値 する事業体であるものと認められた。 Ⅲ.有限会社 石井興産の審査における判定事由書 SGEC の 定 め る 「 認 定 審 査 」 基 準 事 項 に 基 づ き 、 「 有 限 会 社 石 井 興 産 審 査 判 定 表 ( 分 別 ・ 表 示 ) 」 の 12 項 目 を 審 査 要 件 と し て 決 定 し た 。 こ れ ら「 審 査 要 件 」に 基 づ い て 、「 認 定 審 査 」を 行 い 、審 査 委 員 会 に 諮 っ た と ころ、有限会社 石井興産は、認定に値する事業体であるとして判定された。 な お 、審 査 委 員 会 に よ り 、認 定 取 得 後 の「 向 上 目 標 」と し て 下 記 が 付 記 さ れ た 。 【向上目標】 1. 関 係 職 員 に 対 し 、 十 分 な 教 育 ・ 研 修 を 図 り 、 分 別 ・ 表 示 管 理 方 針 書 等 の 趣 旨を徹底すること。(基準3-5) 2.認 証 林 産 物 の 履 歴 証 明 に 関 わ る 帳 票 類 の 保 存 に 努 め る こ と 。 (基準3-6) 6
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