「道路工事完成図等作成要領」の解説

「道路工事完成図等作成要領」の解説
平成 23 年 10月
道路工事完成図等作成要領事務局
1
目
次
1.完成図作成の留意点
2.完成平面図の作成方法
3.完成縦断図の作成方法
4.道路施設基本データについて
5.成果品のチェックおよび納品
6.よくみられる誤りの例
7.サポート体制
※ 「作成要領(第 2 版) 平成20年12月 」 (平成 22年 2月公開版) が最新版です。
⇒ 本資料の内容と【要領における参照頁】はこれに対応しています。
1
2
1.完成図作成の留意点
3
本要領に基づき、作成する3つのデータ(成果物)
①完成平面図
⇒完成形状(最終形)を示した平面図(属性データ有り)
②完成縦断図
⇒完成形状(最終形)を示した縦断図
③道路施設基本データ
⇒道路施設の諸元等を取りまとめた工事施設帳票
の電子データ ~作成ツールを利用
※ 上記①②を除く、その他の完成図類(位置図、横断図、
構造図、詳細図・・・)は、従来どおり、「CAD製図基準(案)」
に則り作成する。
4
1
「道路工事完成図等作成要領」に基づく完成図
z
作成・納品の対象は“道路工事+舗装工事”
z
「土木工事共通仕様書」により作成・納品が必須
z
z
通常、「特記仕様書」に明記
作成は、本要領と「CAD製図基準(案)」に準拠
CADソフトで作るデータは「SXF(Ver.3.x)のP21」仕様
z
納品は、本要領と「電子納品等要領」に準拠
z
事前協議で発注者(監督員)との内容確認が肝心
z
※1
※2
※1
“本要領による作成”および“プログラムによるチェック(合格)”を明記。
※2
平成23年4月以降は、「工事完成図書の電子納品等要領」に準拠する。
5
【要領 P.14】
1)作成形状 (完成平面図の例)
z
将来の維持管理を考慮し、完成形状を表示。
設計変更が生じた場合、当初発注図を見え消しとした
変更前部分をすべて消去。
9 旗上げは、設計変更後の最終形状、寸法、施工延長
等を記載。
9
発 注 図(或いは、従来の完成図)
完 成 平 面 図
6
1
【要領 P.10-11】
2)適用工事(新土木工事積算体系に基づく)
事業
分野
事業区分
(レベル0)
工事区分
(レベル1)
河川
・・・
・・・
ダム
・・・
・・・
完 成
平面図
完 成
縦断図
●
●
●
道路改良
舗装
道路新設
・改 築
道
路
共同溝・
電線共同溝
道路維持修
繕・雪 寒
道路施設
基本データ
●
橋梁上部工(鋼・コンクリート)
●
橋梁下部工
●
トンネル(NATM・矢板)、
地下横断歩道、地下駐車場、
シェッド(コンクリート・鋼製)
●
共同溝
電線共同溝
情報ボックス
舗装工を
含まない工事は
対象外(※1)
道路維持
除草等は対象外(※2)
道路修繕
簡易・小規模な工事は対象外(※3)
●※1
●※1
●※2
●※3
●※3
雪寒
下水道
・・・
・・・
公園
・・・
・・・
●
●
●
7
適用工事のまとめ
完成平面図、完成縦断図
¾ 舗装工があれば作成する。
ただし、簡易・小規模な道路修繕工事は対象外とする。
道路施設基本データ
¾ どの工事でも作成する。
ただし、道路施設の形状に変更をもたらさないものは
対象外とする。
8
1
2.完成平面図の作成方法
9
1)受発注者における事前確認事項(本要領関連)
①作成範囲
【要領 P.13】
⇒作成対象範囲(横断方向)は施工区域より広範囲であることが多い。
②発注図の形式(CADデータor紙)
【要領 P.42】
⇒発注図などの条件により請負者の作業内容・量に幅がある。
③距離標と測量成果
【要領 P.15,P.35】
⇒距離標(キロメーター標)とその情報の有無、追加の測量作業の有無。
「座標値・高さ」等の情報は発注者から借用するのが原則。
④完成平面図のSXFのバージョン
【要領 P.22】
⇒「 Ver.3.x 」が基本。
10
1
【要領 P.13】
2)作成範囲
z
延長方向は工事起点~工事終点の間
工事起点
延長方向
z
工事終点
作成範囲
施工範囲
3.0kp
4.0kp
横断方向は管理境界~管理境界の間
作成範囲
作成
施工範囲
作成
作成
横断方向
法面
自転車
歩行車道
車線
停車帯
車線
植樹帯
自転車道
歩道
法面
路肩
管理境界
管理境界 11
【要領 P.22,P.59 】
3)ファイル形式
z
ファイル形式は、CAD製図基準(案)に準拠したSXF
(Scadec data eXchange Format)。
9
図形に属性を付与できるSXF Ver.3.xの利用。
9
図形ファイルのP21形式(拡張子.P21)が必須。
9
属性情報をSAF形式(拡張子.SAF)で保存。
SXF Ver.3.x
or
.dwg
.jww
.P21
+
.SAF
.sfc
図形SXFデータ
属性XMLデータ
12
1
【要領 P.23】
4)ファイル単位
複数の発注図にまたがる工事範囲を集約・・・接合する
1工事1ファイルで作成が基本。
z
9 工区が不連続な場合、複数ファイルに分割も可。
作成例(接合後)
9
ファイルサイズの上限値は40MBを目安 ⇒ 重いデータは遅い
13
【要領 P.24】
5)部分図の利用
z
完成平面図の作成では、全ての図形を一つの部分
図に実寸で作図し、縮尺を与え、用紙に貼付ける。
◆1つの部分図を利用するイメージ(完成平面図)
完成平面図
部分図
回転・
縮小
X
Y
Y
部分図の座標系
(測地座標系)
原寸で作図
部分図を配置
(縮尺:1/1000
または1/500 )
X
部分図
の座
(測地座 標系
標系)
用紙座標系
X
用紙
Y
14
1
【要領 P.25】
6)座標設定
座標系は世界測地系の平面直角座標系 ⇒ 19の系
z
◆系番号情報の入手:
“測量成果電子納品「業務管理」境界座標入力支援サービス”
http://psgsv.gsi.go.jp/koukyou/rect/index.html
世界測地系と日本測地系の違いは・・・
○世界測地系 : 測量法改正(H14年4月)から運用
×日本測地系 : 世界基準から400m前後のズレ在り!
⇒発注図が日本測地系ならば座標変換が必要
◆変換プログラムの入手: Web版 “TKY2JGD”
http://vldb.gsi.go.jp/sokuchi/tky2jgd/
15
【要領 P3,P6, P.25】
SXFで設定できる座標系の種類は・・・
測地座標系と数学座標系
○測地座標系 :Xは南北方向、Yは東西方向
△数学座標系 :Xは東西方向、Yは南北方向
⇒数学座標系CADソフトでは南北方向をY軸に設定する。
(※プログラムのチェックで【確認】を要する判定がでる)
数学座標系CADでの対応例
z
座標成果の値を入替えて入力(設定する)
座標値(X=-12345.678 Y=-50000.000)の座標値とすると
測地座標系CAD : (X=-12345.678 Y=-50000.000)
数学座標系CAD : (X= =-50000.000 Y= -12345.678 )
16
1
平面直角座標系
13
11
12
10
5
7
9
3
6
1
2
16
8
4
17
14
19
15
18
http://vldb.gsi.go.jp/sokuchi/patchjgd/download/Help/jpc/jpcmap1_19.htm
を利用して作成した。
17
平面直角座標系(北海道開発局)
系番号
適用区域
11
小樽市 函館市 伊達市 胆振支庁管
内のうち有珠郡及び虻田郡 檜山支庁
管内 後志支庁管内 渡島支庁管内
12
札幌市 旭川市 稚内市 留萌市 美唄
市 夕張市 岩見沢市 苫小牧市 室蘭
市 士別市 名寄市 芦別市 赤平市
三笠市 滝川市 砂川市 江別市 千歳
市 歌志内市 深川市 紋別市 富良野
市 登別市 恵庭市 北広島市 石狩市
石狩支庁管内 網走支庁管内のうち紋
別郡 上川支庁管内 宗谷支庁管内
日高支庁管内 胆振支庁管内(有珠郡
及び虻田郡を除く。) 空知支庁管内 留
萌支庁管内
13
12
13
11
北見市 帯広市 釧路市 網走市 根室
市 根室支庁管内 釧路支庁管内 網
走支庁管内(紋別郡を除く。) 十勝支庁
管内
18
1
平面直角座標系(東北地方整備局)
系番号
適用区域
9
福島県
10
青森県
秋田県
山形県
岩手県
宮城県
10
9
19
平面直角座標系(関東地方整備局)
系番号
8
9
適用区域
長野県
山梨県
8
9
東京都(一部離島を除く)
栃木県
茨城県
埼玉県
千葉県
群馬県
神奈川県
14, 東京都(一部離島)
18,19
20
1
平面直角座標系(北陸地方整備局)
系番号
適用区域
7
石川県
富山県
8
新潟県
8
7
21
平面直角座標系(中部地方整備局)
系番号
適用区域
6
三重県
7
岐阜県
愛知県
8
長野県
静岡県
8
7
6
22
1
平面直角座標系(近畿地方整備局)
系番号
5
6
適用区域
兵庫県
京都府
大阪府
福井県
滋賀県
奈良県
和歌山県
6
5
23
平面直角座標系(中国地方整備局)
系番号
適用区域
3
山口県
島根県
広島県
5
鳥取県
岡山県
5
3
24
1
平面直角座標系(四国地方整備局)
系番号
4
適用区域
香川県
愛媛県
徳島県
高知県
4
25
平面直角座標系(九州地方整備局)
系番号
1
2
適用区域
長崎県
鹿児島県(一部離島)
1
2
福岡県
佐賀県
熊本県
大分県
宮崎県
鹿児島県(一部離島を除く)
26
1
平面直角座標系(沖縄総合事務局)
系番号
15
16
17
適用区域
沖縄県(東経126度から東、かつ東経130度から西の区域 )
沖縄県(東経126度から西の区域 )
沖縄県(東経130度から東の区域 )
大東諸島
先島諸島など
17
15
16
沖縄諸島など
27
【要領 P.26-27】
7)取得地物(作成データ項目)
【巻末資料1】
z 完成平面図の地物は30種目(巻末資料1参照)
【付属物系地物】
停止線、横断歩道、区画線・・・
停止線
横断歩道
区画線
車道部
車道交差部
歩道部
橋梁
【基準系地物】
距離標、測点、道路中心線・・・
【 道路面地物 】
島
車道部、車道交差部、歩道部、
島・・・
【構造物系地物】
橋梁、トンネル、法面、擁壁・・・
道路面地物に付属物系と構造物系が重なるイメージ。
1
28
【要領 P.31-32】
8)レイヤ分類
9
9
1つのレイヤに1種類の地物データを格納
レイヤ名称は本要領独自 ( 4階層のレイヤ名)
⇒図面管理ファイルに新規レイヤとして記述
図形名称
レイヤ名
道路中心線
C-BMK
距離標
C-BMK-BMKZ-KMPOST
管理区域界
C-BMK-BMKZ-BOUNDARY
測点
C-BMK-BMKZ-STATION
道
路
面
地
物
図形要素
面
CAD製図基準(案)と同じ
●
●
●
車道交差部
C-STR-STRZ-CROSSING
●
踏切道
C-STR-STRZ-RAILROADCROSS
●
島
C-STR-STRZ-ISLAND
●
歩道部
C-STR-STRZ-SIDEWALK
●
・・・・
・・・・
C-STR-STRZ-PLANT
●
・・・・
トンネル
C-STR-STRZ-TUNNEL
備 考
●
C-STR-STRZ-ROADWAY
・・・・
点
●
車道部
植栽
線
道路面を構成する地物
(隣接する面データの境界形
状一致が必要)
道路面以外を構成する地物
(隣接する面データの形状一
致は必要としない)
●
29
【要領 P.28】
9)図形の種類と作図ルール
z
作図は「CAD製図基準(案)」に準拠。
図形
要素
作図ルール
・位置座標(x,y)1点のみを持つデータ。
データ ・点の表示は□印又は○印、地物別に指定色。
点
・直線および円弧を利用。
・楕円弧、スプラインは折線に変換が必要。
データ
・線種と線の太さは任意、地物別に指定色。
線
・領域を塗りつぶすハッチングで作成。
・ハッチングの種類は任意、地物別に指定色。
データ
・ブロック等のテンプレート図形は使用禁止。
面
30
1
【要領 P.33】
10)図形データ単位
z 施工対象箇所と施工済み箇所は区分して作成
C-STR-STRZ-SIDEWALK
歩道部
C-STR-STRZ-ROADWAY
属性値(設置日)
が異なる
車道部(施工対象箇所)
施工対象箇所
車道部(施工済み箇所)
《道路面地物》
C-STR-STRZ-ISLAND
島
工区
隣同士の隙間や
重なりは厳禁
31
【要領 P.34】
11)属性入力
入力する属性項目
地物名
入力する属性項目
距離標
設置日(=工事完了日) 、路線番号、
現旧区分、上下区分、接頭文字、距離程、
種別、緯度、経度、高さ[間近の鋲天高]
測 点
設置日(=工事完了日)、測点番号、
追加距離、高さ[測点の路面高]、
横断勾配(左)、横断勾配(右)
上記2地物を
除く 28地物
設置日(=工事完了日)
32
1
【要領 P.15,P.35】
12)距離標
z必ず2点以上の距離標を記載
=歪み等を補正する際の基準
9 距離標の緯度・経度,高さ(T.P.)に、貸与される道路
基準点属性情報(計測値)をそのまま入力。
9 未計測または2点に満たない場合、区間外の間近の
距離標を利用、または、工事の中で100m標を測量
して使用 ⇒【監督員との協議】
□印 の
点データ
で 緑色
9新設工事で距離標が未設置の場合、測点を代用
可。(同位置に距離標と測点をレイヤ別に表示)
33
【要領 P.15,P.35】
12)距離標
z必ず2点以上の距離標を記載
=歪み等を補正する際の基準
座標値・高さ
9 距離標の緯度・経度,高さ(T.P.)に、貸与される道路
のデータ有り
基準点属性情報(計測値)をそのまま入力。
9 未計測または2点に満たない場合、区間外の間近の
見出し標柱
距離標を利用、または、工事の中で100m標を測量
して使用 ⇒【監督員との協議】
□印 の
点データ
で 緑色
距離標の点(鋲)
9新設工事で距離標が未設置の場合、測点を代用
可。(同位置に距離標と測点をレイヤ別に表示)
1
34
◆距離標データの取得サイト
道路基準点案内システム
http://www.road-refpoint.jp/
Internet Explorer Ver.7.0はOK
Internet Explorer Ver.8.0は「互換表示機能」
35
を使う。
◆距離標データの取得サイト(発注者用)
発注者用には距離標
の位置図が記載して
あるので、距離標の
現地位置確認や距離
標を図面に展開する
等の参考資料として
使用
36
1
【要領 P.17,P.36-38】
13)測点
z
道路中心線上に測点を記載=貸与される縦断
図の情報(路面高さ、勾配等)を属性に入力
点データ
は○印
で 緑色
9縦断図の貸与が無い場合、属性入力値が
不明な場合⇒出来形測量の結果を代用
37
【要領 P.17,P.36-38】
車道
高さ属性の入力
z
縦断図から計画路面高
(T.P.)を取得し、高さを入力
⇒左右の計画路面高が異なる場合
は平均値を入力
CL
左側計画路面高
右側計画路面高
高さ属性を
入力する
測点の位置
左側
中央分離帯(島)
右側
左右の計画路面高が異なる
場合の取得位置
横断勾配の入力
工事起点から終点に向い、
左側を横断勾配(左)、
z 右側を横断勾配(右)に
入力。
車道
z
9 道路中央から外側へ下る場
合は「ー」、その逆勾配は
「+」の符号を勾配値に付す。
1
CL
+2.0%
-2.0%
左側
右側
一方向単路の場合の勾配
38
【要領 P.39】
14)地形情報
z
発注図の地形情報を利用。
発注図の地形情報
紙の図面
データ
(ラスタ形式)
データ
(ベクタ形式)
完成平面図の地形情報
スキャニング
ラスタ形式
の地形図データ
※ファイル容量
の増大化が問題
ベクタ変換
ベクタ形式
の地形図データ
39
3.完成縦断図の作成方法
40
1
【要領 P.18,P.43-45】
1)完成縦断図の作成内容
発注者から貸与される縦断図情報の利用が基本
z データ作成は「CAD製図基準(案)」に従う
z
項 目
作成範囲
ファイル
形 式
内 容
・工事起点から工事終点
・道路中心線での縦断構造
―
・SXF形式 (Ver.3.xまたはVer.2.0)
取得対象 ・測点番号、追加距離、路面高、
項 目 横断勾配(左)及び(右)等を記載
属性入力 ・な し
9
備 考
・完成平面図の
標準はVer.3.x
・縦断図情報利用
・測点属性の5項
目と対応
―
縦断図情報がない場合、不足する場合は出来形測量の
結果を利用(測点対応の5項目は必須)
41
【要領 P.43-45】
2)完成縦断図の作成イメージ
z
縮尺はH=1/1,000、V=1/200またはH=1/500、V=1/100
路面高
追加距離
測点番号
横断勾配(左)
横断勾配(右)
1
42
4.道路施設基本データについて
43
【要領 P.47】
1)データの作成内容(橋梁の事例)
橋梁全体 (A)
①道路施設基本データ詳細情報
①道路施設基本データ詳細情報
上部工
1:橋梁の全体基本情報 (A)
(B)
(C)
2:上部工情報 (B) (C)
3:径間情報 (D) (E) (F)
径間
その他、9種の詳細情報
(D)
(E)
(F)
情報データ(.csv)
②道路施設一般図
②道路施設一般図
③現況写真
③現況写真
④道路施設基本データ位置図
④道路施設基本データ位置図
○○橋梁
I001-001
12.0kp+40
イメージデータ(.jpg又は.p21)
1
イメージデータ(.jpg)
位置図゙データ(.pdf) 44
2)道路施設基本データの作成
z
Webサイトから作成ツール、記入シート、作成マニュアル、利
用マニュアルをダウンロードした上で、作成する。
◆作成ツール及び利用マニュアル等の入手先:
道路工事完成図等作成支援サイト → 「道路施設基本データ」から
中部地整関連サイトへリンク
http://www.nilim-cdrw.jp/dl_tool.html
z道路施設台帳作成支援システム(Ver.2010.0.0)
z道路施設台帳記入シート
(新規に作成する場合に使用)
z道路施設台帳作成マニュアルVer1.3
z道路施設台帳作成支援システム利用マニュアルVer.1.3
45
道路施設基本データについての注意
◆道路施設基本データを作成するために平成22年
5月から中部地整の本システムを全国で補助的に
使用することになりました。
◆道路施設基本データの作成方法・運用方法につ
いては各地方整備局等で異なるため、これらに関
することは、各地方整備局等(道路部道路管理課
等)で担当します。
46
1
5.成果品のチェックおよび納品
47
【要領 P.59-66】
1)電子成果品は・・・
完成平面図の関連ファイル
①図形SXFデータ(拡張子 .P21)
②属性XMLデータ(拡張子 .SAF)
③ラスタ地形図TIFFデータ(拡張子 .tif)※
④図面管理ファイル(DRAWINGF.XML)
完成縦断図の関連ファイル
DRAWINGF
共通
①図形SXFデータ(拡張子 .P21)
②図面管理ファイル( DRAWINGF.XML )
道路施設基本データの関連ファイル
①詳細情報データ(拡張子 .csv)
②施設一般図データ(拡張子 .jpg または .P21)
③現況写真データ(拡張子 .jpg)
④位置図データ(拡張子 .pdf)
⑤データ管理ファイル(ORG999.XML)
1
OTHRS
OTHRS
ORG999
48
【要領 P.65-66】
2)格納フォルダ
• 完成平面図および
完成縦断図は、
DRAWINGF(完成図
フォルダ)に格納。
平成22年9月改定
「工事完成図書の電子納品等要領」準拠
• 道路施設基本データは、
OTHRS (その他フォルダ)
内のORG999 に格納。
注意:「道路工事完成図等作成要領」は、まだ改訂されて
いないため、旧「工事完成図書の電子納品等要領(案)」
準拠のフォルダ構成となっている。
平成23年4月以降入札手続き工事は、「工事完成図書の
電子納品等要領」に基づくフォルダ構成とすること。
.P21
INDE_C05.DTD
+
.SAF
OTHRS05.DTD
• 台帳データがある場合は、REGISTERフォルダへ
格納する。
49
• 地質・土質のデータがある場合は、BORINGフォル
ダに格納する。
「工事完成図書の電子納品等要領 (平成22年9月)改訂のポイント」
(本年4月以降入札手続き工事から適用)
INDEX_C. XML
( 工事管理ファイル)
電子媒体
ルート
INDE_C04. DTD
• INDE_C04.DTD → INDE_C05.DTD
注1:INDEX_C.XMLもファイル名は同じ
だが、内容は一部変更
注2:「住所コード」「発注者コード」
の入力は必須
DRAWINGS
( 発注図フォルダ)
• DRWAINGS → 納品不要
MEET
( 打合せ簿 フォルダ)
PLAN
( 施工計画書フォルダ)
• MEET、PLAN、PHOTO → 電子納品
成果対象外(別途定める方法で「提
出」する。)
PHOTO
( 写真 フォルダ)
OTHRS
( その他 フォルダ)
1
OTHRS. XML
( その他管理ファイル)
• OTHRS04.DTD → OTHRS05.DTD
OTHRS04. DTD
• 台帳データがある場合は、REGISTER
フォルダへ格納する。
• 地質・土質のデータがある場合は、
50
BORINGフォルダに格納する。
【要領 P.67-72】
3)チェック方法および結果記録
チェック対象
チェックの方法および結果の提出
チェック方法
適用根拠
チェックプログラム
本要領
結果ログ
本要領
「完成平面図」チェック結果記録
(様式2)
本要領
SXFブラウザVer.3.0以上による
印字を有す完成図
目視等
完成平面図
SXFブラウザによる
印刷
目視等
完成縦断図 SXFブラウザによる
印刷
チェックプログラム
道路施設基
目視等
本データ
(本要領記載項目)
本要領関連
目視等
成果物全般
CAD製図基準(案)
提 出
(出力資料)
※提出なし
本要領
SXFブラウザVer.3.0以上による
印字を有す完成図
本要領
結果ログ
本要領
本要領
※提出なし
チェック結果記録(様式1)
51
監督職員による確認へ
【要領 P.67-68】
4)プログラムによるチェック
9Webサイトから道路工事完成図等チェックプロ
グラムをダウンロードして、チェックする。
9最終提出データは、合格していることが必須。
「エラー 0件」
で合格
52
1
【要領 P.67-68】
チェックプログラムチェック判断基準
【エラー】について
①必ず0件で有ることが必須条件
②エラーが0件になるまで修正が必要
【確認】について
①確認の内容について判断が必要
②内容がエラーの場合は修正は必須
③エラーでない場合は修正無しで提出
※ランプや立体交差箇所では【確認】が出やすい。
※【確認】の内容を説明できるようにしておく。
距離標・道路中心線は必須!
53
【要領 P.67-69】
5)目視等によるチェック(完成平面図の場合)
z
“データの過不足、内容の正確性”をチェック
結果
9 「完成平面図」チェック結果記録(様式2)に記録。
チェック項目
データの過不足
図形の正確性
属性の
正確性
1
地物名
属性値
対 象
内 容
チェック
結果
距離標
・作成範囲に存在する距離標をすべて点データ
として作成しているか?
・作成範囲に存在する・・・、2点確保しているか?
○
施工対象地物
・線データ(道路中心線・・・)を全て作成しているか?
・面データ(車道部・・・)を全て作成しているか?
○
施工対象外地物
・線データ(道路管理境界等)を全て作成している
か?
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
54
・・・
・・・
・・・
6)SXFブラウザについて
◆CALS/ECポータルサイトから入手
http://www.cals-ed.go.jp
※ 完成平面図は、以下のフリービューアでも確認可能です。
・Bigvan SXF Browser (http://www.bigvan.co.jp/download/sxf_browser.html )
55
・Autodesk SXF Viewer (http://www.autodesk.co.jp/sxfviewer)
【要領 P.71-72】
・SXFブラウザで印刷される出図イメージ
Ver.3.20
z印刷した図面のフッターにSXFブラウザで印刷された
ことを示す印字があることが必須
1
56
【要領 P.71-76】
7)監督職員による成果品の確認
‹ 請負者は以下の出力資料を監督職員に提出。
①チェック結果記録(様式1)
②「完成平面図」チェック結果記録(様式2)
③チェックプログラム結果ログ=合格したもの
④出図した完成平面図
⑤出図した完成縦断図
‹ 監督職員は上記① ~ ③ のに基づき、④と⑤の
描画・記載内容を確認。
‹ 完成平面図の出図は、SXFブラウザで印刷したこ
とを示すフッターの印字があること。
57
6.よくみられる誤りの例
58
1
①平面図の属性XMLデータの不足
【要領 P.22、P.61】
zファイル名、ファイル数は、図形データ(.P21)のそれに対応しているか?
《誤りの例》
×
○
.P21
C0PL001Z.P21
.SAF
C0PL001Z.SAF
②図面管理ファイルの記載ミス
【要領 P.60】
z図面管理ファイルに図面情報を正しく記入しているか?
《誤りの例》 ・図面名に「完成平面図」の記載なし
・基準点情報の座標の系番号を誤記入
③エラーチェックの未実施
【要領 P.67-70】
●プログラムおよび目視等によるチェックで合格しているか?
《誤りの例》 エラーが残ったままのデータを納品
59
④「確認」の例~設定した座標範囲の外に図形がある。
(新旧座標系の誤り等)
■誤りのあるケース
測量成果電子納品「業
務管理項目」境界座標
入力支援サービス
×
W50001
工事管理ファイル
に記述された境界
座標の範囲
http://psgsv.gsi.go.jp
/koukyou/rect/sear
ch.html
例:400m程度のズレ
完成平面図が旧座標系の座
標値で作成されているなどに
より、境界座標の範囲内に
データが作成されていない
60
1
新旧座標系の誤りの例
南東方向へ
約400mのズレあり
61
⑤「確認」の例~面データ同士の重なり
■誤りでないケース
W35004
W35004
×
○
ランプ部の立体交差で、道路面地物同
士が上下で交差する重なり⇒OK
本線の道路面地物
ランプの道路面地物
1
■誤りのケース
ランプノーズ付近で接続する二つの車
道部の面データ同士に重なり⇒NG
本線の車道部
ランプの車道部
62
⑥「確認」の例~面データ同士の重なり
(植栽部分は歩道部に重ねて取得する。)
×
歩道面の植栽部分をくりぬいて
作成しているためエラーとなる。
(植栽レイヤを非表示にした図)
63
⑦「確認」の例~面データ同士の離れ
■誤りではないケース
W35005
○
■誤りのあるケース(2)
×
正しい作成方法
正しい作成方法
車道交差部
互
互い
いに
に接
接し
して
て
隙
隙間
間を
を無
無く
くす
す
隣接する道路面地物
同士の間に離れがある
ランプなどで、隣り合う道
路面地物同士に離れてい
る場所が生じる⇒誤りなし
W35005
歩道部
車道部
64
1
⑧「地物データの不足」の例
■施工範囲のみ作成しているケース(作成不足)
施工対象外であっても、完成
平面図の作成範囲内の地物
は作成する対象である。
65
⑨「距離標作成位置の間違い」の例1
■発注図に記載された距離標のマークの作図位置が実際と異なるケース
×
基準点案内システムを
利用して修正する。
距離標を示すマークが道路
の区域の外側にあり、正しい
位置を指していない。
しかし、この位置で距離標を
作成している。
66
1
⑩道路施設基本データによくある質問
【「SYOGEN」フォルダ内に「I001.pdf」ファイルが存在しません。】と
いうエラーメッセージが出る。
67
INDEX_C.XML(工事管理ファイル)
INDE_C04.DTD
OTHRS.XML(その他管理ファイル)
OTHRS(その他の
ファイル)
OTHRS04.DTD
中部地整のツール
では、 「SYOGEN」
フォルダ内に
「I001.pdf」ファイル
(位置図)は作成さ
れない。
対応方法:
「I001.pdf」ファイル
(位置図)を作成し
このフォルダに入
れる。
ORG999.XML
ORG999(道路施
設基本データフォ
ルダ)
ORG99901.DTD
I001.PDF(位置図ファイル)
D01001.CSV(道路施設
基本データ詳細情報
ファイル)
SYOGEN(道路施設
諸元データフォルダ)
D010(橋梁
フォルダ)
D01001
(橋梁1
フォルダ)
S_DRAW(橋梁図面
フォルダ)
S_PHOTO(橋梁写真
フォルダ)
※平成23年4月以降は、「工事完成図書の電子納品等要領」に準拠すること。
1
D0100101.JPG(橋梁
一般図ファイル)
D0100101.JPG
(橋梁写真ファイ
ル)
68
7.サポート体制
69
【要領 P.12】
1)作成支援サイト
「道路工事完成図等作成支援サイト」を開設中。
⇒ http://www. nilim-cdrw.jp/
《提供サービス》
• 基準類、ツール類及び
サンプル等の提供
• 各種問合せ対応(ヘル
プデスク)、 Q&A公開
・データチェックサービス
《関連情報》
• 道路施設基本データ
作成ツール等への
アクセス(リンク)
70
1
2)基準類・作成支援ツール等
z
作成支援サイトから入手可能
公開内容
基準類
・道路工事完成図等作成要領(第2版) 平成20年12月
・道路基盤地図情報交換属性セット(案) 平成20年8月
・道路基盤地図情報製品仕様書(案) 平成20年8月
作成支援 ・道路工事完成図等チェックプログラム(Ver.2.3.1)
ツール ・距離標・測点属性入力支援ツール(Ver.1.1.1)
サンプル ・完成平面図サンプル(SXF Ver.3.1/ Ver.3.0/ Ver.2.0)
データ
・完成縦断図サンプル
71
3)ヘルプデスク
z
z
z
各種問合せを作成支援サイトにてメールで受付
⇒工事名、地整名(地域名)などの情報は記述あると回答が早い
回答は3日以内(土日を除く)にメールで返信
Q&Aは順次更新 ⇒ 疑問がある場合はまず、チェック
■道路工事完成図等作成支援サイト
道路工事完成図等作成要領事務局
事務所職員
■実施主体
国土交通省国土技術政策総合研究所
工事請負者
http://www.nilim-cdrw.jp/
http://www.nilim-cdrw.jp/
72
1
受付完了画面
受付通知メール
件名:道路工事完成図等作成要領等に関するお問合せを
受付けました
日頃から国土交通省のCALS/EC推進に関してご理解・ご協力いただき、
日頃から国土交通省のCALS/EC推進に関してご理解・ご協力いただき、
誠にありがとうございます。
誠にありがとうございます。
道路工事完成図等作成支援サイト ヘルプデスクへのお問合せを受付け
道路工事完成図等作成支援サイト ヘルプデスクへのお問合せを受付け
ました。
ました。
【受付番号】 1-1 000191
【受付番号】 1-1 000191
・お問合せいただいたご質問については、道路工事完成図等作成支援
・お問合せいただいたご質問については、道路工事完成図等作成支援
サイト ヘルプデスク担当者より、電子メールにて回答いたします。
サイト ヘルプデスク担当者より、電子メールにて回答いたします。
・国土交通省職員および施工業者の方からのお問合せは、ヘルプデス
・国土交通省職員および施工業者の方からのお問合せは、ヘルプデス
クから3日以内を目処に回答します。ただし、過去に実績がなく、
クから3日以内を目処に回答します。ただし、過去に実績がなく、
回答のために調査が必要となる質問など、質問の内容によっては、
回答のために調査が必要となる質問など、質問の内容によっては、
回答までにこれ以上の日数が必要になることがあります。あらかじ
回答までにこれ以上の日数が必要になることがあります。あらかじ
めご了承ください。
めご了承ください。
必ず受付の確認
をしてください。
・回答に時間がかかると判断した場合は、その旨を電子メールでご連
・回答に時間がかかると判断した場合は、その旨を電子メールでご連
絡いたします。
絡いたします。
・一般の方から寄せられた質問については、Q&Aページにて回答いた
・一般の方から寄せられた質問については、Q&Aページにて回答いた
します。
します。
よろしくお願いいたします。
よろしくお願いいたします。
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道路工事完成図等作成支援サイト ヘルプデスク
道路工事完成図等作成支援サイト ヘルプデスク
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おわり
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