情報公開と広報(PDF/99KB) - JICA

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開かれた
国際協力のために
情報公開と広報
東京・日比谷の国際協力フェスティバルでのJICAブース
に開かれた国際協力をめざしています。来訪者に対
情報公開
して、各種の情報・資料の閲覧、パンフレットなど
JICAプラザとホームページ
広報資料の配布、視聴覚資料(写真、ビデオテープ)
2002年10月に施行された「独立行政法人等の保有
の貸し出し、さらに案件の公示、入札・選定結果な
する情報の公開に関する法律」に基づき、JICAも情
ど、各種の調達関連の情報提供を行っています。
報公開制度を導入し、JICAが保有する情報をさらに
2003年度、本部のJICAプラザでは、一般市民、大
公開して、国民への説明責任につとめています。
学生、修学旅行の中・高校生など、約1万8000人の
情報公開制度には、JICAが保有する法人文書への
「開示請求制度」に加え、法人文書を提供する「情
報提供制度」がありますが、JICAでは法令に定めら
れた情報だけでなく、組織、業務、財務などに関す
来訪者を受け入れ、約9000件の電話による問い合わ
せなどに対応しています。
JICAプラザとJICAホームページで情報提供して
いるものには図表3-14の内容があります。。
る情報をJICAホームページに掲載し、積極的な情報
図書館、海外移住資料館
提供につとめています。
また、情報公開制度の発足にあたって、JICAでは
本部と国内機関に「JICAプラザ」を設置し、市民
図表3‐14
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JICA図書館は、JICAが作成した各種報告書や、
開発途上国へ派遣した調査団が収集した資料、地図、
情報提供の内容
組織に関する情報
組織概要、法令・規程、役員一覧、組織図、所在地、電話番号、FAX番号、中期目標・中期計画、
事業案内など
事業に関する情報
事業計画、事業実施方針(地球規模問題および国別・地域別)
、事業統計、案件情報、各種事業報
告など
財務に関する情報
予算、決算公告(財産目録、賃借対照表、損益計算書など)
、行政コスト計算書など
監査・評価に関する情報
監査報告、事業評価年次報告書(年1回発行)
、事業事前評価表、中間評価要約表、有識者・外部
機関などによる事後評価報告書など
調達・契約に関する情報
一般競争入札案件公告・入札結果(参加資格、入札日、応札業者、応札価格、落札業者、落札価
格)
、各種入札・契約申請様式、契約関連規程など
人材募集に関する情報
青年海外協力隊、シニア海外ボランティア、技術協力専門家、国際協力人材育成研修などの募集
情報など
JICAが収集・蓄積している情報の
うち、一般市民、企業などから利用
ニーズが高い情報
国別生活情報、調査研究報告書、NGO・地方自治体との連携、草の根技術協力事業、開発教育
支援、イベント情報など
●
JICA 2004
国際機関発行の援助資料など、開発途上国関係の資
性を重視した活動を進めています。具体的には、各
料を約12万件収蔵し、1977年から一般公開していま
種刊行物、ホームページ、イベント開催などのさま
す。2004年4月から第1・第3土曜日にも開館する
ざまな方法で広報を推進するとともに、マスコミな
などサービスの向上につとめています。2003年度に
どへの積極的な事業情報の提供を推進しています。
は、約9000人が利用し、約2万2000件の貸し出しが
行われました。
1. 刊行物、インターネットなどの活用
海外移住資料館は、歴史的な文献、地図、写真、
JICA広報誌として、国内の一般市民と学校向けに
映像、模型、移住者の携行した生活用品、農機具な
は月刊誌『国際協力』
、JICA事業関係者に対しては
どの標本資料を展示して、移住者の当時と現在の仕
月刊誌『JICAフロンティア』
、ボランティア事業関
事と暮らしを再現し、日本の海外移住の歴史を振り
係者には『クロスロード』をそれぞれ発行し、JICA
返るとともに、海外日系人の現在の姿を伝えていま
事業に対する理解と支援の輪をいっそう広げるよう
す。2002年10月にJICA横浜センター内に設置され、
つとめています。また、海外向けには季刊誌『JICA
一般公開しています。2003年度には、約1万8000人
NETWORK』を英語で発行し、開発途上国の政府
が利用しました。
と国民、さらに国際機関や他の援助機関などに対し
第
3
部
て、情報発信機能を強化しています。
インターネット・ホームページでの広報、情報提
広報活動
供も積極的に推進しています。2003年10月の独立行
国内外に展開する多様な活動
第
4
章
2003年10月にJICAは独立行政法人として生まれ
変わりました。新生JICAをアピールし、活動の理念
を理解していただくために、新しいロゴマークや
事
業
実
施
基
盤
の
整
備
JICA宣言(p.2参照)
、JICAスローガン(
「よりよい
明日を、世界の人々と。
」)を全職員の参加により決
定しました。
JICAは緒方理事長のもとで改革を進めており、広
報についても、説明責任を果たし、JICAの組織や事
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業について広く国内外に知ってもらい、正しい理解
と広範な支持が得られるよう、わかりやすさや話題
JICAの新しいシンボルデザイン
●
JICAホームページのトップ画面(www.jica.go.jp/)
●
情
報
公
開
と
広
報
人間的なやさしさ
――「j」と「i」は、人と人が寄り添う姿。
JICAの国際協力は「人」が主役です。お互いの価値観、文化を尊重しな
がら、パートナーとして、その国の自立と発展を支えていくことを表し
ています。
●
ダイナミックな躍動感
――「i」の上部の●は「地球=世界」。
世界を舞台に活躍するJICAの躍動感、成長を表現しています。真に喜
ばれる国際協力に取り組む私たちの情熱や決意を込めています。
●「青い地球」
をイメージ
―― ベーシックカラーはブルー。
「人」
「地球」がテーマです。
地球上のすべての人々が、世代も国籍も民族も宗派も超えて、国際社
会が抱える問題を解決していくという国際協力の理念を表しています。
JICA 2004 ●
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1人のためにできること。」をテーマ
にした平和と国際協力の列島シンポジ
ウム「ピース・トーク・マラソン20032 0 0 7 」を開催しています。これは、
3年半の時間をかけて、全国47都道
府県で平和と国際協力を考えるための
シンポジウムを開催するというJICA
初の試みです。2 0 0 3 年度には、東
京・札幌を含む4都市で開催し、多
くの方に来場いただきました。
2003年10月には、外務省、
(特活)
国際協力NGOセンター、JBICとの共
催により、日比谷公園で国際協力フ
ピース・トーク・マラソン2003-2007のポスター
ェステバルを開催しました。また、国
政法人化に伴い、ホームページを大幅にリニューア
内各地で開催される「ODAタウンミーティング」を
ルし、広く一般の方々に向けて、見やすく充実した
外務省と共催し、2003年度は名古屋、秋田など全国
ページづくりをめざしています。また、現場からの
5カ所で行いました。
情報発信強化のため、ほぼすべての在外事務所と全
国内機関のページを開設しています。透明性を重視
し、JICA事業の現状やさまざまな情報を、積極的に
国内のマスコミ関係者と有識者には、JICA事業の
公開すると同時に、広く一般市民の方々にとって見
最新の話題を「JICAプレスリリース」として適時発
やすくわかりやすいページづくりのために、日々内
表するとともに、JICAやODAに関心の深い記者や
容を更新しています。
海外の日本人特派員を対象として、「JICA Online
また、JICAの動向、人材募集、イベント案内な
記者クラブ」というEメールによる情報提供も行っ
どホームページの新着情報を提供する「JICAメール
ています。また、国内の学識経験者、全国紙・地方
マガジン」を発行しています。今後も、よりユーザ
紙などのマスコミ関係者を開発途上国の事業実施現
ーサイドに立った構成と掲載内容の充実を行ってい
場に派遣し、それぞれの方の強い発信力で、一般市
く予定です。
民へ国際協力への理解を働きかけていただく派遣事
よりわかりやすい広報の視点から、テレビ番組、
業も進めています。この結果、2003年には、全国紙
事業紹介ビデオ、写真パネル、パンフレットなどの
で毎日約2件のペース、地方紙で約13件のペースで、
視聴覚を通じた広報活動も行っています。
JICA関連の記事が掲載されました。
2. イベントの開催
4. 海外広報
各種広報イベントとしては、毎年10月6日の「国
他方、海外での広報事業については、JICA在外
際協力の日」を中心に、国内機関が地方自治体、
事務所を中心にパネル展、シンポジウム、プレスツ
NGO、関係団体と協力し、全国各地で国際協力キ
アーなどを実施しており、その活動は年々活発化し
ャンペーン(講演会、セミナー、ビデオ上映会、パ
ています。また、現地マスコミを日本に招待するプ
ネル展など)を実施しています。また1年を通して、
レスツアーを試行的に2件行いました。これは、
一般市民を対象に国際協力市民講座などを開催し、
JICAの日本での研修の様子を途上国の方々に知って
地方の国際化推進にも貢献しています。
いただく、よい機会となりました。
2003年8月からは、「1人ひとりにできること。
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3. マスコミへの働きかけ
●
JICA 2004