セラミックコンデンサ 面実装形中高圧セラミックコンデンサ(1∼5 kVDC,種類1,2) 安全規格認定セラミックコンデンサ 円板形セラミックコンデンサ (中高圧用,1∼6 kVDC,種類1,2) 取り扱いに関する注意事項 安全上のご注意 セラミックコンデンサをご使用頂くに当たって, ● 当該セラミックコンデンサは,選定を間違えたり,製品個々に規定される定格・性能を超える条件(環境・ 回路条件など)で使用されますと性能の劣化を招き,最悪の場合ショート,オープン,発煙,発火などに至 る可能性があります。以下に当該製品の取扱いに関する 安全上のご注意(厳守事項及び注意事項)を掲載 しますので記載内容を十分確認の上,ご使用ください。 なお,記載のない事項について疑問がありましたら,当社担当部門にご相談ください。 用形 安及 全び 規電 格取 認品 定 品 A A A A A A A − A A − A − A − A A A A B A 中円 ✽ 下記注意事項において,コンデンサの種類別に,必ず守って頂きたい注意事項を「A:厳守 事項」,安全上の一般的注意事項を「B:注意事項」としています。 高 圧 板 中 高 圧 用 面 実 装 形 1. 回路設計 1.1 使用環境及び定格性能の確認 ● 使用環境及び取り付け環境を確認の上,コンデンサのカタログ又は納入仕様書に規定した 定格性能の範囲内でご使用ください。 規定内容を超えて使用された場合,性能の劣化をまねき,ショート,オープン,発煙,発 火などに至る場合があります。 1.2 使用温度範囲 ● 使用温度は,カタログ又は納入仕様書に記載の使用温度範囲内で使用してください。 (1) 最高使用温度を超える高温では使用しないでください。 (2) コンデンサの表面温度は,自己発熱分も含み,最高使用温度以下でご使用ください。 1.3 使用電圧 (1) 直流定格電圧品 ● コンデンサの端子間に印加される電圧は,定格電圧以下で使用してください。 また,直流電圧に交流電圧が重畳されている電圧の場合は,尖頭電圧が定格電圧以下にな るようにしてください。 ● 交流電圧又はパルス電圧の場合は,尖頭電圧(Vp-p)が定格電圧以下にあるようにしてく ださい。 定格電圧以下でも,高周波電圧や急峻なパルス電圧が連続印加される回路でご使用になる 場合は,お問い合せください。 (2) 交流定格電圧品 ● コンデンサの端子間に印加される電圧は,定格電圧以下で使用してください。但し,安全 規格認定品は定格電圧が,使用されるAC電源ラインの公称電圧で表示しますので,電源 ライン電圧の変動分程度はAC定格電圧値を超えた電圧で使用することができます。 1.4 使用電流 ● 交流電圧やパルス電圧が連続印加され,電流が大きくなる回路でのご使用の場合は事前 にお問い合せください。 1.5 自己発熱温度の確認 ● 直流定格電圧品を交流電圧又はパルス電圧回路で使用して,その電流によりコンデンサの 自己発熱が伴う場合は,コンデンサが使用されている周囲温度が室温(25 °C)の場合に温 度上昇(コンデンサの表面温度と周囲温度との差)は20 °C以下となるようにしてください。 周囲温度が室温よりも高い温度の場合の,温度上昇の許容値は本カタログEF48ページ記 載のグラフを参照ください。なお,コンデンサの使用回路条件による温度上昇は,実際の 使用機器の動作状態で確認してください。 セラミックコンデンサ 安全上のご注意 用形 安及 全び 規電 格取 認品 定 品 A A A B B − B B B B B B B B B B B B A B B A B B − − − B B − B B B B − − B B − 中円 ✽ 下記注意事項において,コンデンサの種類別に,必ず守って頂きたい注意事項を「A:厳守 事項」,安全上の一般的注意事項を「B:注意事項」としています。 1.6 使用箇所の制限 ● コンデンサは,次の箇所で使用しないでください。 (1) 周囲環境(耐候性)条件 a: 直接,水又は塩水のかかる場所 b:結露状態になる場所 c: 腐食性ガス(硫化水素,亜硫酸,塩素,アンモニア等)が充満する場所 (2) 振動条件が,カタログ又は納入仕様書の規定範囲を超える過酷な場所 高 圧 板 中 高 圧 用 面 実 装 形 2. 実装・加工 2.1 プリント配線板設計 ● コンデンサの端子間隔にプリント配線板穴間隔を合わせてください。 2.2 実装機の調整 ● コンデンサを自動挿入機で実装する場合,製品のチャッキング,製品本体の押し込み, リード線のクリンチ等の操作時に過度の衝撃や加圧力が加わらないように実装機の位置 調整及びカッター刃の定期交換等の管理をしてください。 ● 実装機の位置調整はカタログ又は納入仕様書に記載の製品寸法公差を確認の上行ってく ださい。 2.3 フラックスとはんだ ● フラックスは,ロジン系のものを使用し、酸性の強いものは使用しないでください。 (フラックスは,ハロゲン系物質含有量が0.1 wt.%(Ck換算)以下のものを使用してく ださい。) ● 水溶性フラックスの残渣は,湿気に溶けやすい性質があり、信頼性に悪影響を及ぼす場 合があります。 水溶性フラックスの選択には,洗浄方式や装置の能力などを十分に考慮してください。 2.4 フローはんだ付け(対象製品:円板形セラミックコンデンサ) (1)フローはんだ付け ● コンデンサ本体をはんだ槽の中に浸漬させるはんだ付けには対応出来ません。 ● コンデンサを取り付けた面の反対側の基板だけに,はんだ付けをしてください。 ● フローはんだ付けでは,規定したはんだ付け条件の範囲を超えてはんだ付けを行うと, コンデンサ内部のはんだが溶融したり,セラミック素子の割れが発生する場合があります。 (2) <推奨温度プロファイル(例)> : はんだ温度とコンデンサの表面温度差による設定の場合 : ͬT<150℃ ● 予熱 予熱温度による設定の場合 : ͬT<120℃ ● はんだ浸漬 : 240∼260℃の溶融はんだ槽中に5秒以内 ● 徐冷 : はんだ付け後も急冷(強制冷却)を避け,徐冷してください。 サーマルクラックなどの発生原因となります。 下図[フローはんだ付け推奨プロファイル(例)] 温度 240 ~260˚C ͬT 時間 30~120秒 5秒以内 (3) <はんだ耐熱限界値について> はんだ耐熱の限界条件は, 260℃以内,10秒以内といたします。 但し,予熱条件や,設備等の違いにより,コンデンサに加わる熱ストレスに差が生じ る場合がございますので,事前に問題のないことをご確認の上ご使用願います。 セラミックコンデンサ 安全上のご注意 用形 安及 全び 規電 格取 認品 定 品 2.5 樹脂モールドについて ● コンデンサを樹脂モールドして使用する場合は,実際の使用機器でモールドによる品質面 での影響がないことを確認してください。 樹脂モールドの種類によっては,熱膨脹や収縮による応力でコンデンサが破壊されたり, 樹脂の分解ガスや反応ガスによって,コンデンサの性能を損なうことがあり,また,か えって耐湿性を悪化させるものもあります。 A A A 2.6 リフローはんだ付け(対象製品:面実装形セラミックコンデンサ) リフローはんだ付けの温度条件は,予熱部(プリヒート部),昇温部,本加熱部,冷却部の温度 カーブからなりますが,コンデンサに急激な熱を加えますとコンデンサ内部に大きな温度差 による歪みが生じ,サーマルクラック発生の原因となりますので温度差には十分注意してく ださい。コンデンサ本体をはんだ槽の中に浸漬させるはんだ付けには対応できません。 − − A − − − − − − − − − − B B B B B − − B A A A A A A 中円 ✽ 下記注意事項において,コンデンサの種類別に,必ず守って頂きたい注意事項を「A:厳守 事項」,安全上の一般的注意事項を「B:注意事項」としています。 (1)<推奨温度プロファイル(例)> ● 予熱部 :150∼170℃ ● 昇温部 :2∼5秒 ● 本加熱部 :220℃以上,20秒以内 ● ピーク :250℃,5秒以内 ● 徐冷部 :常温自然放置 徐冷部の急冷(強制急冷) は避けてください。 サーマルクラックなどの 原因になります。 高 圧 板 中 高 圧 用 面 実 装 形 リフローはんだ付け推奨プロファイル(例)] 3 本加熱部 4 徐冷部 (常温自然放置) 250˚C 220˚C 150~ 170˚C ͬT 温 度 1 予熱部 60秒以上 60∼180秒以内 2 昇温部 20秒以内 時間 ● リフローはんだ付け推奨プロファイル(例)での2回リフローはんだ付けは問題ありま せん。但し,基板のそり・たわみについては,十分に注意してください。 (2)<はんだ耐熱限界値について> はんだ耐熱の限界条件は,ピーク時が250℃,5秒以内で,リフロー回数は2回までと致 します。 但し,予熱条件や,設備等の違いにより,コンデンサに加わる熱ストレスに差が生じる 場合がございますので,事前に問題のないことをご確認の上ご使用願います。 3. 試験 3.1 交流(AC)耐電圧試験 ● 交流1次側雑音防止用などに使用されるコンデンサの交流耐圧試験は正弦波形の電圧で規 定された条件(電圧,時間)を超えないようにしてください。 試験装置によっては,印加電圧波形が歪み,試験装置の表示(実効値)電圧のǰ2倍以上の 波高値が印加されることがあり,コンデンサの絶縁破壊の原因となる場合があります。 ● 電圧印加は,コンデンサの端子を耐電圧試験装置と確実に接続した後電圧を0から上昇さ せてください。 やむを得ず,規定の電圧を直接印加する場合は,ゼロクロススタートにて印加してくださ い。 ゼロクロススタート方式でない試験装置で印加した場合には,規定の電圧を超える異常電 圧が発生し,コンデンサの絶縁破壊の原因となる場合があります。 B 4. 貯蔵・保管 ● コンデンサを高温度,高湿度下で保管しないでください。 室内で温度40 ℃以下,湿度75 %RH以下で保管し,1年以内でご使用ください。 なお,長期間(1年以上)保管された製品は,はんだ付け性を確認の上ご使用ください。 ● 直射日光や結露を避けてください。 B B B B B
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