を伝えよう・みんなで作ろう「報道ステーション玉之浦」[PDF - 長崎県

本単元における「長崎県国語力向上プラン」に則った取組
〔はじめに〕
玉之浦小学校5,6年生は,5年生5名(男子3名,女子2名),6年生3名(男子2名,女子
1名),計8名の複式学級である。児童は,比較的大人しく,人前で話すのが苦手な児童が多い。
人前で話す経験を積ませるために,学校行事のあいさつや外部講師へのお礼などを輪番で頻繁に行
っている。少しずつ慣れてはきたが,「話し方の工夫」をするまでもなく役目を終えているのが現
状である。また,朝のスピーチも行っている。いくつかのテーマの中から選んで話をするが,話す
内容を工夫することもなく事実を連ねたり,声が小さかったりしている。
単元導入前に,そのスピーチをビデオ撮り(全員)して,みんなで見合ったが,「声が聞こえな
い」「内容がくわしくない」「落ち着かずにふらふらしている」など,自分のその姿に愕然として
いた。この状況を脱却すべく,目標を決め,単元名を設定し,授業の見通しを立てた。
〔授業の実際〕
(1)
①
授業の目標(ねらい)を明確にした授業
∼リーフレット1 授業を創るから∼
「話すこと」に絞って
「話すこと・聞くこと」の領域においては,「互いの立場や考えを尊重して言葉で伝え合う
能力を育成することに重点をいて内容の改善を図る」ことが重要となる。的確に話そうとする
者と相手の意図をつかみながら聞こうとする者との間において的確な伝達や豊かな思いの共有
があると考えられる。よって,一つの単元において「話すこと」と「聞くこと」の目標は一対
となることがほとんどであった。
しかし,今回はあえて指導事項ア「考えた事や自分の意図が分かるように話の組み立てを工
夫しながら,目的や場に応じた適切な言葉遣いで話すこと」を単元の目標として絞り込んだ。
事前のアンケートにより,「人前で話すこと」が「嫌い」「どちらかといえば嫌い」と答え
た児童が8名中5名いた。それに対し,「人の話を聞くこと」は「好き」「どちらかといえば
好き」と答えた児童が8名中全員だった。1学期の単元において,「聞くこと」の指導を行っ
ており,その時には話し手の意図や工夫などを意識して聞くことができ,単元の目標を全員が
達成できていた。これらのことから考えて,本単元は「話すこと」の目標に絞り込んだのであ
る。
目標を1つに絞り込むことで,教師の指導,子どもの自己評価,子ども同士の学び合いが明
確になった。特に5年生においては,5月の単元「伝え合おう,5年生でがんばりたいこと」
の学習時よりも話し方の工夫に意識が強くなり,練習する自分の姿をビデオで見ながら,ある
いは全員で順番に練習する場において,「話す速さ」「声の大きさ」「目線」だけでなく,「表
情」「間」「強弱」などに関する意見や感想も多く出るようになった。
②
相手意識と目的意識
また,伝える相手を「県内の同学年児童」と設定することにより,
「何を」
「どのように」
「何
のために」などの相手意識や目的意識を高めることができ,伝える話題や工夫などの見通しが
持ちやすくなった。
複式学級の児童は,学習のまとめや作品紹介の時に発表する相手のバリエーションが少ない。
ほとんどが下級生や保護者が相手となるが,その場合でも時間の調整が難しい。地域や学校外
が対象となるのことは学校行事以外ではほとんどなかった。
よって,今回,他地域の同世代の子どもに対して,玉之浦のよさをアピールできることにと
ても関心が高まり,意欲が持続していった。
伝える内容においても,「この話題なら興味を持ってくれるかなあ」「そのことばは分から
ないよ」「あんまり真面目すぎるんじゃない」など,相手が島外の子どもたちであることを意
識しながらの学習展開となった。「自分たちが伝えられる側だったら…」を常に考えながら,
より分かりやすく,より楽しんで聞いてもらえるように工夫が進んでいった。
③
役割に応じた工夫
ニュース番組に出演する人物には,いくつかの役
割や呼び名がある。司会者,アナウンサー,キャス
ター,解説者,アシスタント,レポーター,コメン
テーターなどである。6年生3名,5年生5名の学
級において,児童にどのような役割を体験させるの
か悩んだ。
そこで,絞り込んだ役割が,5年生においては,
全員が「キャスター」であり,6年生は,全員が,
「キャスター」「アシスタント」「コメンテーター」
を各コーナーごとに交代で受け持つことである。
5年生においては,「アナウンサー」ではなく「キャスター」の役割で授業を進めた。どち
らとも,ニュースを伝えるという点では同じだが,原稿を読むことが主となる「アナウンサー」
ではなく,自分の考えや感想を加えながら話をする「キャスター」の役割をすることで,取材
や原稿作成において,より工夫して伝えようとする意欲へつながると考えたからである。
また,6年生においては,3名という少人数であるからこそ,意見交換や練習の時間が十分
確保できるだろうという考えから,3名が3種の役割を交代で行うこととした。しかし,主と
なる活動は,もちろん「キャスター」であり,「アシスタント」「コメンテーター」は,その
役割の雰囲気を味わう程度にとどまったが,その役割を意識しながら練習を重ねる姿は真剣そ
のものであった。特に,「コメンテーター」は,その分野の専門家が担当するべき役割である
ことを伝えたうえでの活動だった。
(2)
①
言語活動を適切に取り入れた授業
∼リーフレット2 授業で学ぶから∼
児童の実態から
今回の言語活動「ニュース番組」は伝えたい内容の構成の
仕方や話し方の工夫に着目させるのにふさわしい材料であっ
た。
小規模校の学校では,係活動や委員会活動,課外クラブに
おいて高学年一人一人の役割は大きく,自分の仕事内容もは
っきりしている。また,秋の玉之浦町では,たくさんの伝統
的地域行事が行われ,児童が活躍する場面も多い。そこで,
同世代の子どもたちへ,自分たちの頑張りや身近であったで
きごとなどを伝える方法として「ニュース番組作り」は,児
童の興味を引き,取り組みやすく,意欲が持続する活動であ
った。
特に,複式学級においては,他学年の活動とのつながりも
学習を進める際に大きな影響を与える。その意味でも,6年
生が「ニュース番組作り」をして,5年生がその1コーナー
を担当し「ニュース」を取材して話す,といったお互いが違
う活動をしながらも,協力し合って1つのものを創り出していくすばらしさも感じることがで
きた。
また,目標における「適切な言葉遣い」には,丁寧な言葉遣いや敬体と常体の使い分け,共
通語や敬語を適切に使うことが含まれる。最初にインタビュー取材をした児童には,カメラの
使い方だけ指導し,話し方の指導はしなかった。以前に学習済みだったからである。その児童
が撮影してきたビデオを見て全員で話し合った。話し方にまごつきがあり,聞き取れなかった
部分も多かった。練習不足だったのである。そのことについては,各個人で十分練習して,教
師や友達に聞いてもらうことを全員で確認した。言葉遣いはとても丁寧で,下級生に対しても
敬語を使い,始まりや終わりのあいさつもきちんとしていた。ビデオを見ていた児童は,この
ことには全く触れなかった。教師もあえて触れなかった。
その後,子どもたちが取材(レポート)してきたビデオは
どれも敬体で話し,礼儀正しかった。取材(レポート)においても十分工夫できていた。
②
より効果的に伝えるための工夫
目標の中にある「話の組立てを工夫する」には,事実と感想,意見との組み立て,資料や例
示の活用などが含まれる。「自分の話を分かりやすく伝える方法として,話し方を工夫するほ
かに何か必要な物はない?」という教師の問いかけに対して,
「何か画用紙みたいなのが要る。
表とかグラフとかが描いてあるやつ。」と何人かが答えた。すぐにそれは「フリップ」という
ものであると教えた。事前にニュース番組を見てておくように促した結果だった。「台風情報
では,外で中継してた。」「実物があって飲んだり食べたりしてた。」実際の様子や具体物があ
ることによって,より話の内容が伝わることにすぐ気づいたようだった。すべての児童が,フ
リップ(写真・地図・表)や取材ビデオ(インタビュー形式)などを使い,効果的に工夫する
ことができた。
子どもたちの目は,話し方にとどまらず,立ち位置や話すときの顔の向き,表情,画面の大
きさに移っていった。最初からそのような視点で見ていたのではなく,画面を見ていてとても
不自然に感じたという。そのことが聞き手としての違和感になったのだった。「聞きやすい」
ことは,テレビの画面において「自然であり,見やすい」ことに関わりがあることに教師自身
も気づかされた。
(3)
①
豊かな学びが生まれる授業
∼リーフレット3 授業を支えるから∼
授業後のアンケート結果
授業後のアンケートの中に,「がんばった友達を,一人だけ紹介してください」という項目
を入れた。
「いままでに比べて,○○さんは声が大きくなったし,…」
「◇◇くんは,みんなにアドバイスをしていた。」
「※※くんは,先生の手を借りずに,何でも自分で考えてやっていた。」
「△△くんは,インタビューの仕方を工夫していて上手だった。」
「##くんは,とても早口だったのに,真剣に練習して本番では分かりやすく話していた。」
「&&さんは,人から注意されたことをがんばって練習していた。」
8名中6名の名前が挙がっている。上手な児童が集中して認められるのではなく,2人ない
し3人組でお互いに称え合ったわけでもない。偶然だったのかも知れないが,それぞれが,そ
れぞれのよさをいろいろな角度から見ていたととも考えられる。
授業中は,決して仲良く励まし合ってばかりいたわけではない。最初のころは,ミスや足り
ないところばかりが目につき,分かり合えないことに不満を持つ児童もいた。自分のことで精
一杯になり,見通しが立つまでは関わりも薄かった。特に6年生においては,番組構成におい
てアイデアが浮かばず,活発な一人に頼るところも大きかった。しかし,単元の中盤以降,個
人練習やリハーサルが行われるころには,時間の合間を縫って発表を聞き合ったり,準備を手
伝ったりしながら,積極的に関わり合っていた。その結果が,アンケートに繁栄されたと思う。
②
5・6年生の交流
本単元は,5,6年生が協力して一つのものを創り上げる活動を仕組んだ。話し方の工夫や
番組構成において,随所に話し合う時間を設定し,意見交換を進めた。
最初の交流は,第4時の番組構成の時だった。6年生の話し合いで,番組の1コーナーを5
年生に任せることにした。ニュースの内容は学校紹介に関することに決め,5年生へ依頼した。
5年生は快く引き受け,取材,原稿作りへ進んだ。
ところが,5人のうち一人のニュースが6年生の
ニュースと同じ内容になってしまった。話し合い
をした結果,どちらかが譲るのではなく,内容の
組み立てを工夫して,2人ともキャスターができ
るようにした。お互いの意見を組み入れながら話
し合いを進めた6年生のアドバイスが光った。
その後も,必要に応じてお互いにサポートした
り,話し合いをしたりして活動を進めていった。
特に,6年生は昨年の経験を生かしながら5年
生へアドバイスを送った。
③
他校高学年児童との交流
でき上がったニュース番組「報道ステーション玉之浦」(DVD)を県内5校(壱岐,佐世
保,西彼,長崎,南島原)の5,6年生へ送付し,見てもらった(前述)。
送付先学級の指導者・児童からは感想やアドバイス,お礼などを返信してもらった。
「資料が分かりやすかった。」
「インタビューやコメンテーターの話など,工夫されていた。」
「話し方がゆっくり,はっきりしていて聞きやすかった。」
「原稿を見ないで話していたのがよかった。」
など,児童が試行錯誤して,くり返し練習したところを認めてもらっていた。そのことに対し
て,「がんばったかいがあったね。」「こんなにほめてもらうとは思ってなかった。」と喜び合
っていた。また,玉之浦の地域の特徴にもふれていて,
「自然が豊かでうらやましくなった。」
「一度行ってみたい。」
という感想もあり,「ふるさと玉之浦のよさ」をアピールすることにもつながった。
ほめるだけでなく,きちんとしたアドバイスももらった。
「指で指すときは,すばやくはっきりした方がよかった。」
「もっと声を大きくしたほうがよい。」
「もっと明るく話した方がよい。」
といったものだった。「分かっていたこともあったが,自分たちが気づいていなかった部分が
あったので,勉強になった。」
「(5年生児童)来年もやるならば,アドバイスしてもらったことを生かしていきたい。」
と次への学習意欲につながった。
さらには,
「今度は自分たちが作って送ります。」
というメッセージもあって,「これからも交流を続けていきたい。」という願いも芽生えた。
〔おわりに〕
授業前と授業後のアンケートを比較してみた。授業前の「人前で話すのは?」の質問に対し
て,「好き」と答えたのが3名,「嫌い」と答えたのが5名だった。授業後の同じ質問に対し
て,授業前と全く同じ回答であった。
今回の学習を8名全員が「楽しかった」と答えている。理由として,「話の中身を考えるの
が楽しかった。」「話し方の工夫をするのはおもしろい。」「創り上げるのは大変だったけれど,
完成が楽しみ。」「初めての体験で楽しかった。」など,さまざまな意見,感想があった。
「話し方は上手になったと思うか?」の質問に対しても,全員が「上手になった。」と答え
ている。理由には,「ゆっくりと話せるようになった。」「気をつけるところが分かって,その
内のいくつかができた。」「練習していくうちにできていくのが分かった。」「みんなからほめ
られた。」などがあった。さらに,上手にできたと答えながらも,「まだまだ声が小さい。」「目
線が定まらなかった。」「表情がかたかった。」など,今後の課題も挙げている児童もいた。
全員が,「楽しかった。」「上手になった。」と答えているにもかかわらず,「嫌い」から抜け
出せなかった。「恥ずかしさ」「緊張感」がなくなっていないからだ。今回は,ビデオ撮りな
ので失敗ができると分かっていた。人前で話すわけでもない。しかし,「ビデオに残る」「誰
かが見る」ことを考えると恥ずかしかったり,緊張したりしてしまう。
児童が,「楽しかった」「上手になった」と感じたことは,単元構成の成果だったと思う。
また,実際に話し方を意識し,実践できたことについては評価できる。しかし,「人前で話す
のが嫌い」児童がいる以上,指導改善が必要だと思う。
今後も国語科の学習において,できるようになったことをしっかりと認めていきたい。そし
て,実際に人前で自分の話し方ができるように,経験の場を積ませていく。これが,「国語科
で身に付け,他教科で生かす」ことだと思う。「声の大きさ」などだけでなく,児童が今後の
課題に挙げた「目線」や「表情」も「経験や慣れ」を積み重ねることで克服していくものだと
思う。
第5・6学年国語科学習指導案
平成20年9月19日(金)1校時
授業学級
五島市立玉之浦小学校
第5学年 5名
第6学年 3名
指導者
教 諭
小 田伸 幸
1
本単元で育成を目指す言語能力
1
○
考えたことや自分の意図が分かるように話の組立てを
工夫しながら,目的や場に応じた適切な言葉遣いで話す
こと。
(話すこと ア)
2
単元名
「玉之浦ニュース」を伝えよう
3
単元について
本単元で育成を目指す言語能力
○
考えたことや自分の意図が分かるように話の組立てを
工夫しながら,目的や場に応じた適切な言葉遣いで話す
こと。
(話すこと ア)
2
単元名
みんなで作ろう
「報道ステーション玉之浦」
3
単元について
「児童観」
○ 児童は,国語科の学習以外に,朝の会でスピーチを
行ったり,各行事の代表あいさつをしたりして話す経
験をしている。また,4年生時には「必要なことを落
とさず話す」
「筋道を立てて話す」などの学習をした。
しかし,スピーチにおいては,事実を連ねるだけの
場合が多く,内容を詳しく話したり,組み立てや話し
方を工夫したりすることは十分できているとは言えな
い。
また,代表あいさつにおいては,相手を意識した話
し方や内容を考えることができない。
さらに,「人前で話すことが恥ずかしい」と抵抗を
感じている児童が5人中4名いる。
「児童観」
○ 児童は,国語科の学習以外に,朝の会でスピーチを
行ったり,各行事の代 表あいさつをしたりして話す
経験をしている。また,5年生時には,「例や理由を
挙げる」「話の組み立てを工夫する」などの学習を行
ってきた。
その場に応じた内容を組み立てることはができるよ
うになってきたが,話し方や言葉遣いを工夫すること
は十分とは言えない。
また,代表あいさつにおいては,相手を意識した話
し方や内容を考えることが十分ではない。
さらに,「人前で話すことが恥ずかしい」と抵抗を
感じている児童が3人中2名いる。
○
これまでの学習における達成度
5月 理由や例を挙げて話す
6月 かみ合った会話
◎
4
4
○
1
1
○
これまでの学習における達成度
5月 事実と感想を区別して話す
6月 気を配った言葉遣い
◎
1
2
○
2
1
○
1学期評価テストの結果
5月 NRT標準学力検査
◎
3
○
2
○
1学期評価テストの結果
5月 NRT標準学力検査
◎
2
○
1
話すこと
「単元観」
○身に付けさせたい力との関連
・興味を持ったことをニュースにして伝えること
は,内容の構成の仕方や話し方の工夫に着目さ
せるのにふさわしく,第5学年「話すことア」
の力を育成するのに有効である。
話すこと
「単元観」
○身に付けさせたい力との関連
・ニュース番組は,普段見慣れていることから活
動の姿や工夫の仕方が分かりやすく,第6学年
「話すことア」の力を育成するのに有効である。
○学習の系統性
○学習の系統性
4年9月
筋道を
立てて →
5年5月
例や理由
本
→単→
元
6年5月
事実意見
の区別
「指導観」
○ 自分たちが興味のあることをニュースにして伝える
活動を仕組むことで,話の組立てを工夫しながら,目
的や場に応じた適切な言葉遣いで話すことを達成させ
る。
【ポイント4】
5年9月
話の組み
立て
中学校
ふさわし
い話題
○
原稿作成,発表練習などのグループ活動を通して,
お互いのよさを認め合うとともに,ワークシートを活
用しながら話すときの視点をはっきりさせる。
【ポイント5】
○
番組の構成や内容を決めるときには,インタビュー
や実演など自分の特徴を生かしていくことで,新たな
発見をしたり,自分の意見や感想をより深く持ったり
できるようにする。
【ポイント6】
○
いくつかの人気ニュース番組を見せて,聞き手を引
きつける部分を見つけさせながら,話し方の工夫につ
なげていく。
【ポイント2】
原稿作成,発表練習などのグループ活動を通して,
お互いのよさを認め合うとともに,ワークシートを活
用しながら話すときの視点をはっきりさせる。
【ポイント5】
○
取材したことを図や表,グラフにまとめていくこと
で,新たな発見をしたり,自分の意見や感想をより深
く持ち,自分の発表につなげられるようにする。
【ポイント6】
話し方の工夫をさせるときには,落ち着いた話し方
のニュースやラジオのニュースなどをとりあげて,聞
き手にはっきりと伝わる話し方をつかませる。
【ポイント2】
本
→単→
元
「指導観」
○ ニュース番組作成を通して,話題によって話し方を
工夫しながら,目的や場に応じた適切な言葉遣いで話
すことを達成させる。
【ポイント4】
○
○
→
6年5月
事実意見
の区別
4
学習指導計画(全12時間:本時9/12)
次 時
1
一
学習活動
国語力向上
プラン
○ニュースを作
って6年生の
番組に組み込
むという,学
習の見通しを
持つ。
○子どもたちの
意欲を高める
ニュース作り
の活動をする
ことで「④言
語活動を適切
に取り入れた
○教材文を読ん
授業」をめざ
で,おおまか
す。
な学習の流れ
をつかむ。
4
指導・支援の
ポイント
学習指導計画(全13時間:本時9/13)
次 時
○テレビのニュー
スのビデオを見
せて,完成イメ
ージを持たせる。
○伝える相手が県
内の小学校高学
年児童であるこ
とを伝え,意欲
を高める。
1
一
学習活動
国語力向上
プラン
指導・支援の
ポイント
○ニュース番組 ○子どもたちの ○テレビのニュー
を作って発表
意欲を高める
ス番組のビデオ
するという,
ニュース番組
を見せて,完成
学習の見通し
作りの活動を
イメージを持た
を持つ。
することで,
せる。
「④言語活動
○教材文を読ん
を適切に取り ○伝える相手が県
で,おおまか
入れた授業」
内の小学校高学
な学習の流れ
をめざす。
年児童であるこ
をつかむ。
とを伝え,意欲
を高める。
5・6年交流
2
二
3
三
○ニュースにつ
いて調べる。
・構成や内容
・工夫している
点
○さまざまな情
報から考えを
深めていくの
で,「⑥考え
や思いを深め
自分のことば
で表現する授
業」
をめざす。
○ニュースを伝
える人たちの
役割について
考える。
・アナウンサー
とキャスター
○ワークシートに
メモをとらせる。
・図や写真,ビデ
オ
・音楽
・インタビュー
・おおまかな説明
から詳しい説明
へ
○ワークシートに
メモをとらせる。
・話し方
・話す内容
・視覚にうったえ
るもの
2
○ニュース番組
を調べる。
・番組の構成と
内容
・コーナーの種
類と役割分担
・番組作りの工
夫
3
4
○ニュース番組
作りの計画
・番組の構成と
内容
・役割分担
・ニュース決定
二
三
○さまざまな情
報から考えを
深めていくの
で,「⑥考え
や思いを深め
自分のことば
で表現する授
業」
をめざす。
○ワークシートに
メモをとらせる。
・コーナーの種類
・時間配分
・役割分担
・話し方の工夫
○ 15 ∼ 20 分を目
安として全体構
成をさせる。
○少ない人数での
スムーズな分担
を考えさせる。
5・6年交流
四
4 ○取り上げる話 ○さまざまな情 ○伝える相手を考
5
5
題と伝える手
報から考えを
え,話題は学校
6
段を考える。
深めていくの
や地域に関する
で,「⑥考え
ものから探させ
○取材の方法を
や思いを深め
る。
考え,取材計
自分のことば
画を立てる。
で表現する授 ○取材交渉の仕方
業」
をめざす。
について十分留
意させる。
四
○グループで1
6 ○取材を行う。
つのものを創 ○グループ内だけ
7
7
り上げる活動
でなく,グルー
8
8 ○ニュースの原
を通して「⑤
プ間でもリハー
⑨
⑨
稿を書いて発
子ども同士の
サルを見せ合い
10
10
表の練習をす
対話があふれ
ながらより伝わ
11
11
る。
る授業」をめ
りやすい方法を
12
ざす。
工夫させる。
○6年生と一緒
にビデオ撮り
5・6年交流
をする。
○取材の方法を ○さまざまな情 ○伝える相手を考
考え,取材計
報から考えを
え,話題は学校
画を立てる。
深めていくの
や地域に関する
・いつ
で,「⑥考え
ものから探させ
・どこで
や思いを深め
る。
・何を
自分のことば
・どのように
で表現する授 ○取材交渉の仕方
業」
をめざす。
について十分留
意させる。
○全員で1つの
○取材及び番組
ものを創り上 ○リハーサルを見
作り
げる活動を通
ながら見直しを
・番組進行表の
して「⑤子ど
させる。
作成
も同士の対話 ・役割分担
・台本作り
があふれる授 ・話し方の工夫
・発表の練習
業」
をめざす。
・ビデオ撮影
12 ○完成したニュ
ース番組を見
る。
○完成したニュ ○お互いを理解 ○5,6年生間で
ース番組を見
し,認める雰
感想や意見の交
る。
囲気を持たせ
換をする。
ることで,
「⑦
○学習のまとめ
豊かな学びが
をする。
生まれる学」
級をめざす。
五
○学習のまとめ
をする。
○お互いを理解
し,認める雰
囲気を持たせ
ることで,
「⑦
豊かな学びが
生まれる学」
級をめざす。
○5,6年生間で
感想や意見の交
換をする。
13
五
5・6年交流
5 本時の指導
5 本時の指導
(1)目標
(1)目標
話し方を工夫して,はっきりと伝わるように話す。
役割に応じた話し方を工夫して,分かりやすく伝わるよう
に話す。
(2)本時の目標達成のための視点
(2)本時の目標達成のための視点
はっきりと伝えるために,話し方の工夫の確認,子ども
どうしの対話が有効であったか。
分かりやすく伝えるために,役割に応じた話し方の工夫の
確認や子ども同士の対話が有効であったか。
(3)展開
教師の対応
○前時の終末にワークシ
ートへ書き込ませてお
く。
学習活動
1
学習活動
前時の学習での気づ
きを出し合う。
1
ふ
つ
り 間 直
か
か
え
る 接 接 む
○反省点だけでなく,お
互いのよさを認め合わ
せる。
○撮影したビデオなどを
見て確認する。
過程
2
修正箇所や留意点を ⑩
確かめ合う。
/
3 めあてを確認する。
つ
話し方を工夫して,はっきりと伝わるように話 か 直
そう。
む
⑩
○これまでの反省と今後 4 今日の練習内容を決
接
の見通しを考えながら
める。
取り組ませる。
/
○めあてを意識しながら 5 ニュース原稿の発表
活動が進められるよう
練習をする。
ふ
に,練習のポイントを
〔練習のポイント〕 か 間
掲示しておく
・言葉遣い
○撮影したビデオを見て, ・話し方
め
(速さ,大きさ,間)
「聞き手を意識しなが
接
・資料
ら 」, 修 正 箇 所 や 留 意
る
(出すタイミング,
点を確認し,台本に書
見やすさ)
25
き込ませる。
○
など
2
今日の練習内容を確
認する。
○前時の終わりに考えた,
「次回の計画」を確認
する。
3
番組進行表や台本を
もとに練習を進める。
○めあてを意識しながら
活動が進められるよう
に,練習のポイントを
掲示しておく
⑤
/
間 ふ
接 か
め
る
直
〔練習のポイント〕
・役割に合った話し
方
・フリップ,映像な
どの活用の仕方
・音楽の効果
・次のコーナーへ移
るタイミング
・各コーナーの時間
配分
など
30
○
4
/
○気づいたことは,全員
でしっかり話し合いを
して共通理解を図るよ
うに促す。
今日の学習をふり返
る。
接 接
○ワークシートに書き込
ませたあとに,全員で
発表し合う。
○お互いのよさを認め合
わせる。
5
今日の学習をふり返
る。
○撮影したビデオを見て,
「聞き手を意識しなが
ら 」, 修 正 箇 所 や 留 意
点を確認し,台本に書
き込ませる。
接
⑩
6
○自分たちで進めるよう
に前時までに指示をし
ておく。
役わりに合った話し方を工夫して,分かりやす
く話そう。
ま
と
め
直 間 る
○気づいたことは,全員
でしっかり話し合いを
して共通理解を図るよ
うに促す。
○気になる点,よかった
点などをワークシート
に書き込ませる。
めあてを確認する。
教師の対応
次時の練習計画を立
てる。
○今日の反省と今後の見
通しを考えながら取り
組ませる。
(4)本時における評価規準
B
話し方を工夫して,はっきりと伝わるように話す
ことができる。
B
役割に応じた話し方を工夫して,分かりやすく伝
わるように話すことができる。
手
立
て
ビデオで自分の姿を見たり,他のグループのアド
バイスを聞いたり,原稿を一緒に読んで,速さや間
を合わせたりして,確かめさせる。
手
立
て
テレビのニュース番組と自分たちの姿を見比べた
り,5年生の感想を聞いたりして確かめさせる。
A
ニュースの内容に応じて表情豊かに話すことがで
きる。
A
役割同士の会話がスムーズに流れるように話すこ
とができる。
5
本時の指導
(1)目標
文章の仕組みを押さえながら,毛皮の役割と体内の仕組み
と環境との関係を調べる。
(2)本時の目標達成のための視点
動物の体の特徴とそれをまとめるキーワード(「動物の
体の形と気候の関係」と「動物の体格と気候の関係」)を
読み取ることができたか。
5
本時の指導
(1)目標
文書の構成を考えながら,森林がなくなった原因を読み取
る。
(2)本時の目標達成のための視点
森林がなくなった原因を読み取り,端的にまとめることが
できたか。