Vol. 415 発行日 2012 年 2 月 13 日プライムフィル／トクヤマデンタルインプラントリコールセット／サイブロンデンタルメルサージュブラシソフト CA タイプ／松風＜歯科充填用コンポジットレジン＞＜インプラント用メインテナンスセット＞＜PMTC 用関連器材＞トクヤマデンタルよりボンディングを使わないフロアブルレジンが誕生。2 月 21 日より発売の“プライムフィル”は、1 液プライマーで接着するコンポジットレジンです。光照射を必要としないプライマーが、ＣＲ充填前の歯面処理を簡単にしました。唾液、滲出液、呼気の影響など少しでも早く解放してあげたい患者さんに最適に使用できます。インプラントのメインテナンスに必要な8 種類の器具をパッケージした“インプラントリコールセット”がサイブロンデンタルから発売されました。カーボンファイバー強化プラスチック製スケーラー（デプラーカー）、プラスチック製歯周ポケットプローブ（ペリオプローブ）、プロフィーカップ及びブラシ、マンドレルをパーケージしたインプラントのメインテナンス用スターターセットです。松風から発売された“メルサージュブラシソフト”は、現在販売中のメルサージュブラシより柔らかいタイプの歯面清掃用ブラシです。硬組織・軟組織を守りながら軽度の着色やバイオフィルムを除去することが可能です。また、印象採得前の清掃やインプラント補綴周辺のケアには注水しながら清掃することができます。【特徴】 ●ボンディングは使用せず、歯面処理は専用のプライマーで処理します。プライマーは１液ワンステップで、水洗不要、光照射不要です。 ●プライミングから、充填・硬化までわずか 40 秒で処理できます。小児および往診など時間がかけられない症例に使用できます。 ●X 線造影性を有し、プライマー、ペーストともフッ素徐放性があります。 ●ペーストはミディアムタイプのフロー性を有し、シェードは Kids、A2、A3 の 3 色。特に Kids（A1）シェードは乳歯にマッチするシェードです。標準価格＝セット 8,800円プライマー、ペースト各単品 4,500円【特徴】 ●デプラーカーは、アバットメント周囲の沈着物除去用に開発された非金属製のスケーラーです。インプラント体のチタン表面に傷をつけることなく使用できます。ブレード部はシャープニングも可能です。 ●プラスチック製のペリオプローブは、インプラント周囲粘膜の診査に適しており、柔軟でインプラント体周囲を傷つけることなく使用できます。 ●デプラーカー、ペリオプローブ共にオートクレーブ（134℃、3分）対応。 ●プロフィーカップ、プロフィーブラシは使いやすい形状をセレクトしてあります。標準価格＝セット 23,000 円【特徴】 ●狭い歯間部や歯頸部に入り込んだバイオフィルムや軽度の着色を除去します。特に歯肉炎や歯周炎、知覚過敏症、露出した歯根面等、デリケートな症例にお勧めのブラシです。 ●歯肉へのあたりがソフトなブラシなので、従来のブラシより清掃傷を軽減します。また、ペーストを使わず注水のみで「補綴装置の周辺」や「印象採得前の支台歯」が軽いタッチで清掃できます。 ●ブラシ形態は 3 種類。各 36 本入。標準価格＝№S1、№S3 3,000 円 №S2 4,500 円『フジルーティング EX 』＜ジーシー＞使いやすさを追求したフジルーティング EX！今回、紹介させていただく商品は、GC から発売されました『フジルーティング EX』です。この商品は、フジルーティング S の使いやすさと操作時間はそのままに、また、余剰セメントを除去する時間も従来と同じで今までの感覚で使用できます。従来品より滑らかに練和ができ、採取量も従来の 1／2 の最小採取が可能で、ペーストをオレンジとブルーの 2 色に色分けしているので、先生やスタッフさんからは、「色の混ざり具合が確認できて使いやすくなった！。」と大変好評です。新たにしなやかな架橋性モノマーを配合することで後靱性マトリックスを実現し、さらに表面処理を改良したフィラーと組み合わせることで曲げ強度などの物性が大幅に向上しました。この機会にぜひ一度お試し下さい。鹿児島店営業五課徳永和裕標準価格＝1 箱カートリッジ 13.3g×2 本入 10,000 円 Vol. 415 発行日 2012 年 2 月 13 日歯科医院経営を考える（４１３）～集団的個別指導と 1 レセ単価～デンタル・マネジメント・コンサルティング稲岡勲平成 24 年度歯科診療報酬の改定率が 1.7%のプラス改定（医療費ベースでは 500 億円）となった。（医科は 1.55%のプラス改定、医療費全体では 0.004%のプラス改定で小宮山厚労相はこれを「首の皮 1 枚の改定」と表現している）平成 22 年度の改定率が 2.09%であったから、それよりも低い率だが、プラスになっただけでも良しとしなければならないのかもしれない。しかしこれは予算上の話で 1.7%の改定率だといっても、実際に実額で 500 億円増加するかどうかが問題である。施設基準が設けられ、高いハードルが作られているからなかなか算定が進まない実態である。例えば診療行為別調査によれば、歯科治療総合医療管理料は、全国で 10,789 施設が届け出ているが、算定回数はわずか 2,171 回である。つまりほとんど使われていないということだ。このような改定がいくら実施されても改定率がプラスだと単純に喜ぶわけにはいかない。また高点数診療所への指導も徐々に厳しさを増しているように思う。集団的個別指導は 1 レセプト当たりの平均点数が、県の平均より 20%超えている場合（病院は 10%超）に適用され、1 件当たりの平均点数が高い順に選定し、一定の場所に集められて面接懇談方式により簡便な指導を受けるというものである。さらに都道府県単位で個別指導が実施される。「集団的個別指導を受けた保険医療機関等のうち、翌年度の実績が上位半数以上（全医療機関の 4%程度）に入った場合に個別指導の対象となるとされている。ただレセプト件数が少ない医療機関は、高齢の院長が多いということもあり対象外とされているようである。支払基金は今年の 3 月（2 月診療分）から電子レセプトを対象に「突合点検」、「縦覧点検」を実施するという。前者は歯科レセプトの傷病名と調剤レセプトの医薬品の適応症・投与日数などの点検をするといい、後者は 1 人の患者に対する当月レセプトと過去の請求レセプトが照会され、算定ルールや算定回数、過去の審査履歴を踏まえた医療機関単位での点検が実施される。今は電子レセプトを普及させることが主目標であるから、余り厳しいチェックはないと思うが、今後コンピューターを使ったきめ細かい審査体制が確立すると思う。点数の高低だけでなく各歯科医院での診療や治療方針、治療技術の巧拙等々いろんな分析が可能になる。さらにその先には、国民総背番号制の導入により患者一人一人の使った医療費の算定や支払った保険料等々把握されるようになると思う。以上から推量できることは、国の医療財政の緊縮に伴い医療機関への締め付けが徐々に厳しくなるということであり、ニッチもサッチもいかなくなり音を上げるころに保険制度の見直しが待っているのではないか。某税理士事務所の統計によれば、歯科医院の 1 レセプト単価が平成 14 年から、平成 23 年の 9 年間で 22.5%も減少している事実が裏付けていると思う。近未来を想定すれば、今通院してくれている患者をしっかり囲い込む体制を早急に作っておくべきである。（つづく） ※玉ヰニュース２０１２年２月号より転載 ★今週の新刊デンタルオフィスナビゲーション『みんなで取り組む歯科医院力向上プロジェクト』～計画・実行・評価～歯科医師、歯科衛生士、受付を含むすべてのスタッフが歯科医院の一員としてどのように働くことによって、歯科医院が少しずつ改善され活性化されていくのかを実際に取り組んだ 14 のプロジェクト活動を通して紹介。「いい医院作り」をしたいと考えるスタッフに、歯科医院力を向上するためのヒントが満載の書。 ●編著＝村上和彦／脇田裕子 ●出版＝医歯薬出版 ●価格＝3,400 円＋税発行：株式会社 UK デンタル熊本・鹿児島・久留米・福岡・長崎・宮崎・大分『ネッター頭頸部・口腔顎顔面の臨床解剖学アトラス原著第 1 版』頭頸部・口腔顎顔面の解剖学アトラスの決定版。微細な解剖学的構造の理解は、臨床における正確な診断と手技に必須！あたかも紙上でつぶさな剖出が行われているかのようなネッター博士の精緻なイラストにより、解剖が手に取るように理解できる書。 ●著＝Neil S.Norton ●監訳＝前田健康 ●出版＝医歯薬出版 ●価格＝10,000 円＋税ホームページアドレスｈｔｔｐ：／／ｗｗｗ．ｕｋｄｅｎｔａｌ．ｃｏ．ｊｐ