冊子 資料編(PDFでご覧になれます。) - 奈良市

【資料1】保育研究会
公開保育研究会については「指導案」
「研修前アンケート内容」「研修後のアンケートからみた振り返
り」
「公開保育記録」を、また、園内研究会については、
「指導案」
「見取りと評価」をそれぞれの成果と
して報告する。
(1)公開保育研究会
① 奈良市立明治幼稚園
平成23年9月22日(木)
○指導案 (4歳児 うさぎ組)
2年保育年少4歳児
ねらい
うさぎぐみ
指導案
○友達と関わりながら好きな遊びを十分楽しむ。
○自分の顔を楽しんでかき、アンパンマン号に貼る。
○友達と一緒にイメージをもちながらいろいろな遊びをする。
内容
○遊びの中で楽しかったことを友達に伝える。
○運動会で使う電車にみんなの顔を貼る。
時間
8:40
予想される幼児の活動
○登園する。
●一人一人に声をかけながら笑顔で迎える。
・あいさつを交わしたり持ち物
●持ち物の始末ができにくい幼児には絵カードを見せて知らせ、見通しを
の始末をしたりする。
○好きな遊びをする。
・色水遊びをする。
・リレーやかけっこをする。
・音楽に合わせて踊る。
もって取り組めるようにする。
●いろいろなイメージで遊びが楽しめるよう教師間で連携をとり安全に
遊べるようにする。
○好きな遊びにじっくり取り組めるように、パラソルを出して涼しい環境
を準備する。
・玉入れをする。
○気温や身体状況などを的確に把握し、臨機応変に対応していく。
・虫捕りをする。
●楽しさを共感しながら一人一人の思いが出せているか見守る。お互いの
・砂場で穴を掘ったりごちそう
をつくったりする。
など
10:00
環境構成(○)および教師の援助(●)
○片付ける。
思いが伝わりにくい時は、教師がまずゆっくり話を聞き仲介したり伝え
たりしていく。
●最後まで一生懸命片付けている幼児を認め、他の幼児にも伝えて頑張っ
て取り組めるようにする。
○手洗い、うがい、用便をする。 ●暑い日は顔を洗ったり十分に水分補給したりするように適宜声をかけ
○休息をとる。
○楽しかったことを友達に話
す。
る。
○ゆったりした気分になり、休息をとれるようにゴザを敷く。
○安心して話せるように2人組をつくり、2人組ごとの距離を適当にす
る。
10:45
○制作をする。
(みんなの顔を電車に貼る。)
制作できるような
・話を聞く。
場を整える。
・必要な物の準備をする。
・自分の顔をかく。
11:25
○友達と楽しんで
(貼る)
(待つ)
(かく)
●みんなの顔を貼るにはどんな場所に貼ればいいか、友達のことも意識し
て貼れるよう声をかけたりヒントを出したりする。
・電車に貼る。
○数名ずつ乗り、全員が乗って楽しめるよう時間の保障をする。
・片付ける。
●友達と一緒に乗ることが楽しいと感じられるような言葉をかける。
○アンパンマン電車に乗る。
●休日前の持ち帰りを忘れずにできるよう、子どもたちの様子に応じて絵
○降園準備をする。
カードも用いて知らせる。
○ほしぞら放送を聞く。
11:45
○降園する。
●月曜日も元気に登園できるように声をかけ、あいさつする。
-1-
○研修内容アンケート
【研修したい内容】
○見取り
○活動の援助
○環境構成
【具体的な内容】
・一人一人に応じた見取りや発達に応じた見取りが難しい。
・幼児の理解度や到達度が違うので、個々の見取りと年齢(発達)の見取りとのすり合わせが難し
い。
・教師が一人一人の発達を見極めることの難しさを感じている。
・教師の予想(日案)と違った展開になることがあり、子どもの思いに添う難しさ、子どもの内面
を見取る難しさを感じている。
波線部は、「見取りと評価」の視点から、自らの
研修後の保育者の変容
保育を評価し、改善を図ろうとしている部分
【見取り】
・公開保育で、指導案の書き方から学んだ。また、見取り方、聞き手を育てること、語彙力を育て
るといったことの指導を念頭に入れながら保育していこうと思った。
・清水先生の指導から、子どもの遊びの状況から見取っていき、
『じ・こ・ちゅう』で、いろいろな
ことに気付いていける教師になりたいと思った。
※『じ・こ・ちゅう』とは、記録の取り方のコツを示したもので、
「状況・場面」
・
「行動・反応」
・
「注釈・感想」
のことを言う。
・幼児の経験に添って(合わせて)見取ること、それには聞き手を育てること、幼児が聞こうとす
る環境が大切ということを学んだ。
【活動の援助】
・公開保育日だけでなく、日々指導案を立て、反省評価をして取り組んでいくことが大切だという
ことが分かった。
・今まで遊んだり活動したりしている意味やねらいなどをあまり意識しないで保育してきたが、な
ぜ、このねらいを立てるのか、どうしてこの援助が必要なのかなど、勉強することができた。
【環境構成】
・日々の保育の積み重ねが、幼児の成長はもちろん自分自身が成長するためには大切だと思った。
そして、日々の指導案の見直し、反省・評価の重要性にも気付いた。
【その他】
・大学の先生や小学校の先生の参観に緊張もしたが、のびのびと遊ぶことが幼児にとっては大切だ
と聞き安心した。
・園内研究会の公開保育で、いろいろな先生からの指導全てが、自分にとって納得することばかり
で勉強になった。
・指導並びに助言が悩んでいたことの解消になり、いろいろな面で学びになった。
・視覚(パソコン)を使って、撮った写真を見ながらのカンファレンスがすごくわかりやすいし、
今後こういった研修を行っていきたい。
-2-
② 奈良市立青和幼稚園
平成23年9月27日(火)
○指導案 (4歳児 ばら組)
指導案
ね
ら
い
内
容
2年保育年少4歳児
ばら組
21名
○ 友達と一緒に体を動かして遊ぶことを楽しむ。
○ 好きなものを楽しくつくる。
○ 友達と一緒に体を動かして遊ぶ。
(雨天の時)
○ 遊びに使うものを準備したり、片付けたりする。
○
好きな遊びをする。
○ 曲に合わせて歌ったり、踊ったり、体操をしたりする。
・
おうちごっこをする。
○ 身近な虫や植物に触れたり、遊びに使ったりする。
・
アイスクリーム屋さんをする。
○
・
踊ったり、体操をしたりする。
・
かいたり、つくったりする。
・
土粘土で遊ぶ。
・
カプラ、ブロックで遊ぶ。など
自分の思いや感じたことを話したり、友達の話を聞いた
りする。
○ かいたり、つくったりすることを楽しむ。
○予想される幼児の活動
8:40
☆環境構成
登園する。
◎
一人一人の幼児と笑顔で挨拶を交わし、健康状態を把握する。
・
挨拶をする。
◎
持ち物の始末を丁寧にしている姿を認め、必要に応じて促す。
・
持ち物の始末をする。
◎
友達と誘い合いながら遊びを始めようとする姿を見守る。
・
栽培物の水やりをする。
☆
昨日の遊びの続きができるよう、遊具や用具を出しやすいよう
○
好きな遊びをする。
・ フープやハードル、巧技台、平均
に置いておく。
☆
白線を引いたり、三角コーンを置いたりして場の広さを確保
台などを使って遊ぶ。
・
玉入れやかけっこをする。
し、遊びが十分楽しめるように安全に構成する。
◎
教師自身が身体全体でいろいろな動きを楽しみ、感じたままの
・ 曲に合わせて踊ったり体操をした
りする。
・
虫探しや種取りをする。
・
砂場で遊ぶ。
・
かいたり、つくったりする。
○
片付ける。
○
手洗い、うがい、用便をする。
○
お茶を飲む。
気持ちを伝えたり、幼児の思いを受け止めたりする。
☆
自由に曲をかけて楽しめるように、カセットデッキやテープ、
ポンポンなどを保育室前に置く。
◎
虫かごや網、絵本や図鑑などを目につきやすい所に置き、身近
な自然に興味をもって遊ぶことができるようにする。
◎
遊びの中で思いを伝え合って遊ぶ姿を見守り、必要に応じて仲
立ちをし、伝え合うことの喜びを味わえるように援助する。
◎
10:00
◎教師の援助
○
○
楽しかったことや気付いたこと、
友達と協力して最後まで片付けられるように励まし、頑張って
取り組む姿を認める。
◎
汗の始末や水分をしっかり摂って休息するように促す。
◎
互いに顔がよく見えるように座り、友達の話にも関心がもてる
発見、困ったことなど遊びの後の
ようにする。また、一人一人の思いを十分に受け止める。
話し合いをする。
10:40
11:40
11:45
○
「うんどうかいの歌」を歌う。
○
好きなものを制作する。
・
何をつくりたいか、考える。
・
必要な箱や素材を選ぶ。
・
セロハンテープを使って貼る。
たらよいか戸惑っている幼児には、身近に感じられるものや興味
・
つくったものを見せ合う。
を捉えて一緒に考え、意欲を引き出せるように援助する。
○
片付ける。
○
手洗い、うがい、用便をする。
○
降園する。
☆
つくりたいものが見立てやすいように、いろいろな箱や素材を
分類して用意し、楽しく素材を選べるようにする。
◎
◎
自分なりに考え、工夫している姿を認める。また、何をつくっ
つくったものを見せ合うことで、できた満足感を味わい、幼児
同士が喜びを共感できるようにする。
-3-
○研修アンケート
【研修したい内容】
○見取り
○活動の援助
○環境構成
【具体的な内容】
・子どもの心が育ってきている姿や変わってきた姿の見取りをできるようになりたい。
・子どもたちの姿や言葉、良い記録の仕方があれば教えてほしい。
・室内では友達と好きな遊びを楽しんでいるが、戸外で元気いっぱい遊んでほしいと願っている。
・S児について、見守り方や援助について知りたい。
・思いっきり遊べる機会や遊びがより楽しくなるような環境や援助を知りたい。
・一人を援助することで、待たせてしまう時間が長くなってしまっている。
研修後の保育者の変容
・認め合えるクラスづくりについてのポイントを知りたい。
研修後の保育者の変容
波線部は、「見取りと評価」の視点から、自らの
保育を評価し、改善を図ろうとしている部分
【見取り】
・子どもの興味や生活経験を見取ることから、遊びの中で再現できるように、段ボール、音楽、楽器
などの環境を整え、子どもたちが遊びを進める楽しさを味わえるように援助できるようになってき
た。
【活動の援助】
・違う遊びの場と場をつなぎ、遊びの中で、集団同士をつないでいくという意識をもつようになった
ことで、他の遊びに興味をもったり、他の遊びをしている子とかかわりをもったりする機会を増や
す援助ができるようになってきた。
【環境構成】
・今日の子どもの遊び姿を写真で振り返りながら、子どもの姿や環境構成、援助について具体的に指
導を受けたことで、遊ばせているだけではなく、子どもの発達を促す環境構成を工夫する必要があ
ると再確認することができた。
・職員で遊びの中での育ちについて研修し、園内の環境を見直した。
【その他】
・集団を育てる取組について指導を受けた。話し合いの場面では、教師対子どもにならず、子ども対
子ども、教師はそれをつなぐ役割になるよう努めてきたことで、子ども同士の話し合いが、盛んに
なってきたように思う。
・集団を育てるために、必要な教師の援助やルール等、分かりやすい資料を参考に、これからの保育
に生かしていきたい。
・公開保育に参加し、保育を見る視点が変わった。
・遊びの時間確保や遊びの充実に向け、教師間で連携し、協力しながら取組を進めている。
-4-
③ 奈良市立西大寺北幼稚園
平成23年10月11日(火)
○指導案(2年保育5歳児ひまわり組・さくら組)
-5-
○研修内容アンケート
【研修したい内容】
○活動の援助
○指導計画作成
○その他(食育)
【具体的な内容】
・研究テーマ(食育の進め方や取組方)について。
・体を動かすことの充実感や栽培を通しての食生活について。
・家庭との連携の工夫(保護者の温度差)について。
・指導計画での食育の位置づけや活動の年間計画等について。
波線部は、「見取りと評価」の視点から自らの保
研修後の保育者の変容
育を評価し、改善を図ろうとしている部分
【活動の援助】
・子どもの姿から教師の援助や環境構成について、具体的にどのようにすればいいかが分かってきた。
・保育室や園全体の環境については、不足している部分などがよく見えるようになった。
【指導計画作成】
・指導計画の表記について再度見直し検討することができた。
・構想図や活動の年間表についても、より見やすくわかりやすい形にしていきたい。
【その他】
・食育の進め方や取組について、今までの取組を振り返りつつ、明日に向けての方向性が固まった。
・子どもたち自身の夢をかなえる力になるようにこれからも頑張っていきたい。
-6-
④ 奈良市立都跡幼稚園
平成23年10月12日(水)
○指導案 (4歳児 ばら組)
2年保育年少4歳児
ね
ら
い
○ 戸外でのびのびと遊びながら
ばら組
指導案
友達と関わる楽しさを味わう。
○ 友達と一緒に新聞紙を使って遊ぶことを楽しむ。
○ 進んで戸外に出て友達と一緒に遊ぶ。
内
○ ルールや約束を守って遊ぶ。
○ 自分の思いやイメージを友達に言葉や動きで伝えたり、友達の言葉や動きに目を向けたりする。
○ 虫探しを楽しんだり、虫の世話をしたりして、親しみをもつ。
容
○ 友達や年長児と一緒に音楽に合わせて踊ったり遊んだりする。
○ 新聞紙を使って友達と一緒にのびのびと遊ぶ。
時間
8:40
予想される幼児の活動
環境構成及び教師の援助
○ 登園する。
・
○
友達が準備している様子を伝えたり、昨日の遊びの話
持ち物の始末をする。
をしたりすることで友達と誘い合って遊び始められる
ようにする。
○ 好きな遊びをする。
○
・
砂場で山や川、ごちそうをつくって遊ぶ。
・
音楽に合わせて踊ったり体操したりする。 ○
・
色水をつくって遊ぶ。
・
虫探しをする。
教師も遊びに参加しながら友達の様子を伝え、友達と
関って遊べるよう橋渡しをする。
思いが伝えにくかったり友達と思いが食い違ったり
した際には、互いの思いを十分に聞き、一緒に考える。
など
○
(雨天の場合)
遊びに使える花を取りやすいところへ置き、自然物や
容器などを使いやすく整理しておく。
・ままごとをして遊ぶ。
○
・音楽に合わせて踊ったり体操したりする。
安全で楽しく遊ぶためのルールを知らせたり、再確認
できるように声かけをしたりする。
・積み木でじゃんけんコースをつくって遊ぶ。 ○
・輪投げをする。 ・お手玉をする。
虫かごや飼育ケースを幼児と準備したり、飼育の仕方
・遊びに必要なものをつくる。
等が載っている絵本や図鑑を目につきやすいところに
など
置いておいたりする。
○
10:00
○ 片付けをする。
一生懸命片付けている姿を認め、片付けをしにくい幼
児には一緒に片付けながら場を知らせ、最後までできた
○ 手洗い、うがい、用便をする。
10:30
ことを認める。
○ お茶を飲み休息する。
○
教師の近くに集まり、落ち着いた雰囲気をつくる。
○ 遊びについて話し合いをする。
○
自分の思いや考えを安心して話せるよう、笑顔で見守
ったり、幼児の話に共感したりする。
10:45
○ リズム室に移動する。
○
安全に遊べるように、約束を幼児と一緒に話し合う。
○
教師も一緒に遊び、幼児の思いに共感したり友達の姿
○ 新聞紙で遊ぶ。
・体にくっつけて走る。
に気付けるように声をかけたりする。
○
・手でちぎったり丸めたりして遊ぶ。
個々に応じて、少し離れて見守ったり、目で合図を送
・細かくちぎり、上に投げて遊ぶ。
ったり、一緒にしたり等を使い分ける。
○
・新聞紙をビニール袋に入れ、ミニバルーン
ミニバルーンを準備しておき、友達と一緒にする楽し
の上に乗せて遊ぶ。
さを味わえるようにする。
○
落ち着いて降園準備ができるように時間にゆとりを
もつ。
11:30
11:50
○ 降園準備をする。
○
静かに放送を聞き、話の内容をみんなで確認し合う。
○ 園内放送を聞く。
○
今日の楽しかったことや明日の予定を話し、明日の登
○ 降園する。
園を楽しみにできるようにする。
-7-
○研修アンケート
【研修したい内容】
○見取り
○活動の援助
○環境構成
【具体的な内容】
・幼児の内面を探り、思いに添った援助ができているか。
・幼児の思いを受け止めながら、園生活や遊びの流れに即して環境を構成し、幼児と共に遊びの再構成
をしているかどうか。
研修後の保育者の変容
波線部は、「見取りと評価」の視点から、自ら
の保育を評価し、改善を図ろうとしている部分
【見取り】
・一人一人の子どもの姿、友達同士のやりとりなどから、幼児の内面の見取り方が分かった。
・日々の園生活の中で子どもたちは何を思い、何を考え行動しているかなどの幼児の内面の見取りを
念頭に入れ、ゆとりをもって保育に努めることができるようになった。
【活動の援助】
・子どもの姿を見取りその後の教師の様々な角度からの援助を知ることができた。
・本当の思いを伝え合っているか、友達の思いを受け入れられているかをしっかり見極めながらかか
わることが続けられるようになった。また、続けてきたことで、一人一人が自己を発揮しながら遊
ぶ姿が見られるようになってきた。
【環境構成】
・子どもの姿を通しての取組についてたくさん気付くことができた。
【その他】
・記録、幼児の写真をもとにする研修は勉強になった。
・今後も一人一人の姿を大切にするとともに、ゆとりをもって保育に努めていきたいと思う。
-8-
○作業部員による保育記録
・4歳児 ばら組
記録者:作業部員(青和幼)
状況・場面(人的・物的環境)
○
虫取りの様子。
・ブランコ、砂場後ろのフェンス
際に草が生えている。
・ばら組男児5人が集まり虫探し
をしている。飼育ケース1個を
行動・反応
・手や足で草を払い、バッタを探している。 ・虫探しを楽しんでいる。
・H児が飼育ケースを持つ。飼育ケースを持
ち上げたり、地面に置いたりして中の様子
・バッタが住んでいる場所を知って
いる。
を見る。地面に置いた飼育ケースのふたを
・バッタの様子を観察している。
開け、覗き込む。
・5人で行動して遊んでいる。友達
持ち、個々に虫入れ袋を肩から
・H児「跳びたがっている。」
かけている。袋にバッタが入っ
・R児「跳びたいって言ってるねん。」バッ
ている幼児、空の幼児など。
見取り(発達の姿を捉える)
タの動きを見ている。
・Y児が葉っぱをとって袋に入れる。「バッ
タ死にそうやから。」と教えてくれる。
と一緒にいることの楽しさを感じ
ている。
・友達の言葉や行動に影響されて、
同じようなことを言ったりやって
みたりする。
・K児「なすびの花やで。」と教えてくれる。 ・バッタを見て、気づいたこと、感
紫色の実を捜して採り、手に持つ。
・フェンスには、ブルーベリーの
・H児「木の実やからバッタ食べるねん。草
枝が長く伸び、白、青、紫の実
も食べる。」ブルーベリーの実を採って飼
がたくさんついている。
・A児、ブルーベリーの木の方へ
歩いて行く。他の幼児も移動す
る。
・プランターに、なすが植えてあ
り、花が咲いている。
じたことを話す。
・バッタを大切に思っている。
育ケースに入れる。
・Y児は次々と実を採って袋に入れる。
・R児「紫になったらぶどう色になる。でも、
食べたらあかんで。にせものやねん。」紫
色の実を採る。
・ブルーベリーの実に対する関心の
示し方は様々で、次々に採る子ど
も、大きさや色の違いに気づいて
採る子どももいた。
・H児「お友達やねん。○○ちゃん。」と名
・身近な自然に触れて遊んでいる。
前を教えてくれる。
・年長女児が、H児の側に来る。 ・子どもたちは、実を採っている。
・子どもの家では、年長児がケー
・年長児に親しみを感じている。
キやごちそうをつくっている。 ・子どもたち鉄棒の方へ移動する。
・担任が来て、実を採っている子
どもたちに「子どもの家でケー
・R児はスコップ片手鍋を持って歩いてい
る。
キ屋さんしているよ『お届けも
のです。
』って届けて来て。」と
・一緒に遊んでいる仲間と行動する
話す。
ことを楽しんでいる。
・担任が行った後「トントンならしたらバッ
・担任が来て、
「R児君それでケ
ーキ屋さんのお届けもの捜し
てくれているで。」と近くの幼
児に聞こえるように言う。
タ来るねん。」と教えてくれる。
・A児「もうやめる。ちがう遊びしよう。迷
・身近な遊具を自分なりのイメージ
で使う。
路しよう。
」
・「おしまい。」
(感想)
○園庭は秋の自然物が豊富で、子どもたちが秋の自然を身近に感じられる環境であること。花から実、種という自然の変
化を味わうことができ、年間を通して計画的に環境を構成し工夫されている。
○子どもたちは身近な自然にふれて遊びを楽しんだり、戸外で体を動かして遊ぶことを楽しんだりする姿が見られた。
○保育室等の環境は、子どもたちの興味、関心が広がったり、遊びのイメージがわいたりするような環境づくりを工夫さ
れている。
○4歳児の遊びの姿、行動、言葉等観察し記録することで、保育者が指導や援助を行ったことで子どもがどのように変容
したのかを見取ることができ、良い研修の機会になった。
-9-
⑤ 奈良市立高円保育園
平成23年10月13日(木)
○日案(3歳児 うさぎ組)
ねらい
・簡単なルールを守りながら、友だちや保育者と一緒に様々な運動遊びを楽しむ。
・散歩で見つけた虫や小動物になって、それぞれ動きを楽しみ遊ぶ。
内
容
・リズムに合わせて、のびのびと体を動かして遊ぶ。
・自分の思いや考えを伝えたり、友だちの思いや考えを聞いたりする。
時
間
予想される子どもの姿
環境構成
保育者の援助と留意点
7:30
○随時登園する。
・保育者や友だちとあいさつをする。
・朝の準備を自分でしたり、手伝っても
らったりして行う。
・いつも同じように準備ができ
るように部屋の環境を整え
ておく。
8:30
○好きな遊びをする。(園庭)
・砂場、土を掘ったり型ぬきをしたりす
る。
・固定遊具で遊ぶ。
・築山の上で遊ぶ。
<雨天の場合>
・部屋のコーナーで遊ぶ。
(ままごと、ブロック、ゲームなど)
○片付けをする。
○手洗い、うがい、排泄をする。
○当番は机を拭く。
○お茶を飲む。
○椅子を並べ円になって座る。
○サークルタイムをする。
・「朝のうた」を歌う。
・「ちいさないのち」を歌う。
・名前を呼ばれて返事をする。
・お当番は挨拶をする。
・給食の食材をボードにはる。
○椅子を元に戻し、ホールに行く。
・園庭や固定遊具等の整備や安
全点検をしておく。
・「おはよう」と一人一人に声をかけ
健康観察を行う。
・保護者と離れにくいときは、子ども
の気持ちを受け止め、丁寧に対応し
ていく。
・自分で準備しようとする姿を見守り
励ましの言葉をかけ、できたときは
褒めて次への意欲につなげる。
・保育者間で声を掛け合い、危険を伴
う所には、必ずついて安全に遊びを
楽しめるように見守る。
・喧嘩やトラブルが起きたときには、
把握し見守ったり、お互いの思いに
気付けるよう仲立ちをしたりする。
・友だちと一緒に力を合わせて片付け
た後の気持ちよさが味わえるよう
にする。
・進んで身の回りのことをしようとし
ている姿を認め、自信や意欲につな
げていく。
・子どもたちが揃うまで、手遊びや歌
遊びをして待てるようにする。
・子どもたちの好きな歌を取り入れて
のびのびと歌えるようにする。
・ゆったりとした雰囲気の中で話がで
きるようにする。
・給食のメニューを知らせ、その中に
入っている食材の名前を言い、さま
ざまな食材に興味をもって食欲に
つながるようにしていく。
・トイレに行かない子もいるが、間隔
が短い子には声をかけるようにす
る。
・リズムの動きに、子どもたちの意見
を加えて、動きを決める。
・散歩の様子を思いうかべられるよう
な語りかけをする。
・一人一人の思いやイメージを十分に
受けとめ、表現することを楽しめる
よう、またやってみようとする意欲
がもてるようにしていく。
・保育者も一緒にリズム遊びをしたり
運動遊びをしたりして楽しさを共
有し子どもも思いに気づけるよう
にする。
・一人一人の発達に応じた運動や遊び
が無理なくできるよう見守ったり、
手助けしたり、やってみようとする
意欲がもてるようにする。
・クールダウンして遊びをふりかえり
より満足感がもてるようにして、次
への期待、楽しみにつなげていく。
・給食の用意をするように声かけをす
る。
9:30
○ホールに移動する。
○舞台の前に座って待つ。
10:30
11:20
・遊びに必要な物が取り出しや
すく、戻しやすいようにして
おく。
・野菜の時計で片付けの時間を
予め知らせておく。
(大根)
・トイレや手洗いなどの死角に
なるところに保育者がつく。
・台ふきを準備する。
・保育者も椅子を持って移動
し、椅子の持ち方を知らせ
る。
・椅子を並べて座ることができ
るスペースを用意しておく。
・献立表、ボードを用意してお
く。
・のびのびと動くことができる
ように広いスペースを用意
する。
○リズム遊びをする。
・うさぎ、つばめ、メダカ、汽車などピ
・遊びに必要な物を準備してお
アノに合わせて動く。
く。(はしご、巧技台、平均
・ひとつひとつ終わる度に元の所に座る。
台、マット、ピアノ、CD、
○昨日の散歩で見つけた虫や小動物の名
デッキ、布など)
前を言う。
○どんな風に動いていたか一人一人その
場でしてみたりみんなの前で披露した
りする。
○虫や小動物になってリズム遊びをす
る。
(トンボ、チョウ、バッタ、カエルなど) ・遊びに変化をもたせる。
○運動遊びをする。
(タンバリン、お手玉)
(はしご、巧技台、平均台、マット、
ケンパなど)
○クールダウンをする。
・虹の歌に合わせて、いろんな布をふる。
・寝ころんで目をとじて耳をすます。
○部屋に戻り、手洗い、うがい、排泄を
する。
○給食の準備をする。
- 10 -
○研修内容アンケート
【研修したい内容】
○見取り
○活動の援助
○保育の評価
○個人記録記入
○指導計画作成
○環境構成 ○保育者の力量
【具体的な内容】
・子どもの主体性を育てる語りや関わりについて、どこまで捉えてできていたか。
・子どもの姿の見取りの書き方、見取りのポイントについて。
・自分の意志を通そうとする子どもへの言葉かけ、働きかけについて。
・子どもたちの動線が整っているか等の環境について。
研修後の保育者の変容
波線部は、
「見取りと評価」の視点から、自らの
保育を評価し、改善を図ろうとしている部分
【見取り】
・子どもが自分で遊びを見つけることが大切であり、遊びを見つけるための徘徊にも意味があるこ
とを知り、子どもの独自の動きや思いを育てるようにしたい。
・見取りについては、子どもなりの自己発揮をしているかどうかにポイントをしぼって見ること。
【活動の援助】
・リーダー・サブリーダーの役割については、サークルタイムの時にリーダーだけ入り、サブは後
ろに座ること、子どもだけで輪をつくることも大切ではないかと気付いた。
【保育の評価】
・3歳児の運動面、集団行動、1対1(物と名前・場所と表現)の対応などに、年齢の発達以上の
ことに挑戦していることが多くあり、4歳児になればすぐにできることもあるので、それを見極
めることが大切であることを知った。
【個人記録記入】
・発達をどう考えるか、見取るかが大切であることがわかった。
【環境構成】
・子どもの成長・発達を十分に捉え、考えたうえで様々な活動に取り組んでいきたいと思う。
【保育者の力量】
・子どもの主体性を育てる語り、関わりについて意図をもつことが大切であるとわかった。
・保育者全員が同じように動くのではなく、全体を見回す人、記録をする人などをつくると、保育
者の力量を高めることにもなるのではないかとわかった。
- 11 -
○作業部員による保育記録
・3歳児 うさぎ組
記録者:作業部員(佐紀幼)
状況・場所(人的・物的環境)
行動・反応
見とり(発達の姿を捉える)
○サークルタイムの場で
・保育室半分位のスペースに子どもた
ちが椅子で円形に座る。子どもたち
・保育士が子どもたち一人一人の頭をそっと押さえ
ながら名前を呼ぶと、嬉しそうに返事をする。
・日々の積み重ねで、することがよくわ
かり保育士の問いかけによく答えてい
の間にサブの保育士3人も座る。壁
・当番の紹介、給食の素材の紹介をする。
る。椅子に座ることで、がさがさする
面には当番表、給食の食材の絵が掲
・リーダーの保育士の問いかけにどの子も自分なり
ことなく話を聞けている。私語をして
示されている。
・横のスペースにはテーブルが4脚並
に答える。
友達の話を聞いていないのかと思って
・バンザイをする子、周りをキョロキョロする子、
べてあり各テーブルには、散歩で摘
友だちの答えに反応する子、隣の子とおしゃべり
んできた花が飾ってある。グループ
する子、なかなか答えられない子には、サブの保
名が表示されている。
・着替え、トイレや手洗いがまだの子
にサブの保育士が援助する。
・答えられなかったり、がさがさした
育士がそばに行きききとる。
・「やおやのおみせ」の歌を歌う。
も、反応したりしていて聞いているこ
とがわかる。
・毎日の給食の献立の材料の食品分類も
子どものなかに位置づき、食育の面か
らも意味ある活動となっている。
・一人ずつ順番に野菜に名前を歌に合わせて言う。 ・
「やおやのお店」の歌を楽しみ野菜を一
・給食の素材について野菜の名前など次々答える。
りふざけたりする子にサブの保育士
生懸命思い浮かべている。全員が野菜
の名前を言うのは、やや飽きてしまう。
が声をかけたり、話を聞いたりする。
(感想)
毎日の積み重ねからか、長時間座って話を聞いたり、話したりできていて驚いた。歌も元気よく歌えていた。3歳児でもこんなにで
きるのかと感じた。毎日の給食の献立の材料の食品分類も、子どもの中に位置づき、食育の面からも意味ある活動となっている。しか
し、集中できる時間という面では少し長かったのではないか。いつも一人ずつ発言を求めなくてもいいのではないか。また、マンネリ
化してしまうことも考えられる。
サブの保育士は子どもと一緒に座っていたが、子どもたちの活動ということから、子どもの輪の後ろで見守り、援助するという方法
もいいのではないかと感じた。(年齢や時期、活動等で配慮されているとは思うが)
保育室の環境としては、散歩で摘んできた花がテーブルに飾ってあったり、畑の作物があったり、給食の食品カードのボードや、お
散歩カード、保護者とつくった誕生カードがつるされていたりと工夫され保育士の子どもたちへの愛情と育てたいことの想いが溢れ、
温かな雰囲気が感じられた。
・みんなと動くのがうれしい。ぶつかっ
○リズム遊びの場で(ホール)
・広いホール、舞台がある。子どもた
ちは舞台に横に一列にすわる。
・リーダーの保育士は子どもたちが見
渡せるくらい前に座り話をする。
・ピアノの係の保育士、リーダーの話、
子どもの動きに合わせてピアノを弾
・リズム遊びをする。うさぎ、つばめ、メダカ、ト
ンボ、汽車などピアノに合わせて動く。ひとつひ
とつ表現が終わるごとにピアノの音で元の場所
に座る。
ることがうれしい。
・散歩の活動からつながって保育に取り
入れて動きを楽しんでいた。子どもた
・昨日の散歩の話をする。どんなものをみつけたか。
ちは、自分が見たものを思い浮かべ言
一人ずつ話を聞き会話を楽しみながらすすめる。
葉で表現し、自分なりの表現をしてい
(お花、ザリガニ、バッタ、クモ、こぶた・・・)
た。保育士や友だちと一緒にすること
く。
・子どもと一緒に保育士も動く。
たり、ころがったり、真似をしたりす
を楽しんでいる。
・子どもたちが見つけたものを表現する。クモは手
・
「こぶたをみた」という子がいた。三匹
を立てて四つん這いになり表現。ザリガニは後ろ
の子豚のわらの家と田んぼで見たわら
にさがる(おこったザリガニ)など。
がイメージと一致したようだ。3歳児
○運動遊びをする。
の未分化な発達がよく現わされてい
・リーダー保育士が子どもを集めて手
・跳び箱はカエル、はしごはデンデンムシ、一本橋
る。今までに経験しているようで、各
遊びしている間に、サブ保育士が、
はとんぼ、マットはダンゴ虫、ケンパはバッタな
遊具で適切な動きをしている。順番も
はしご、巧技台、平均台、マット、
ど、表示があり動きがあらかた決まっているよう
守れるようになってきている。段ボー
ケンパ、段ボールなどを準備、構成
で 子どもたちは各遊具に並び、順番に動く。
ルに入って出てこなかったり、順番が
する。
分かりにくかったりする場面もあり3
歳児らしい。
(感想)昨日の散歩の活動からつながって、今日の保育に取り入れて言葉を引き出したり動きを楽しんだりして表現することができた。
一人一人の思いや表現をひきだし、意味ある活動となった。リズム遊びも運動遊びも積み重ねることで、ここまでできるのだなと感じ
たみんなでする楽しさを十分感じていた。保育内容は工夫されていて、よかったが、一日の保育内容としては盛りだくさんだったので
はないか。主体的な活動ということから、運動遊具の準備や片づけは、保育士だけでするのではなく3歳児なりにできる範囲で一緒に
したらどうだろうか。
- 12 -
⑥ 奈良市立春日保育園
平成23年10月14日(金)
○日案(4歳児)
ねらい
内容
時間
7:30
イメージしたことを友達と一緒に表現する。
運動会を思い出して粘土で制作をしながら、友達と楽しかった思いを共有する。
予想される子どもの姿
環境構成
・登園し、身の回りの準備をする。 ・季節感が出るように植物なども取
・園庭に出て遊ぶ(虫探し・砂の遊
び・鬼ごっこなどルールのある遊
び・一輪車・遊具など)
・片付けをする。
り入れて室内を飾り暖かく明るい
雰囲気をつくる。
・園庭の整備や遊具の安全点をして
おく。
9:30 ・部屋に戻り、着替え・手洗いうが ・元に戻すことを声かけしてできる
いなどをする。
・お茶を飲む。
10:00
・汚れたり、汗をかいたりした時は
・サークルタイムに集まる。
自分で始末できるようにしてお
・日付・当番・出欠・献立・歌を歌
く。
う・今日の活動を知る。
・一人一人が粘土で表現したい運動
会の種目を決める。
・種目別グループに集まり粘土で自
分のからだを作る。
・作った体で、お喋りやポーズ遊び
を楽しむ。
・玉入れの玉、オセロ、旗などを作
る。
・出来上がった作品を一つのテ-ブ
ルに集める。
・友達と相談しながらでき上がった
作品を並べていく。
・片付ける。
11:15
ようにする。
・食事の用意をする。
保育者の援助と留意点
・明るく挨拶し子どもを迎え、一
人一人の健康状態を把握する。
・子どもの挑戦を励ましたり認め
たり、発見に共感する。
・トラブルが起きたときは双方の
思いを聞いて気持ちを整理さ
せどうすればよかったかを考
えさせる。
・一日の流れを知らせ、見通しを
もって遊びや活動をすすめて
・お茶の用意をしておく。
いけるようにする。
・サークルタイムが始まる曲を流す。 ・一人一人の発想や工夫を大切に
・楽しく歌ったり自分の思ったこと
が言えたりできるように雰囲気づ
くりをする。
・種目の絵カードを各テーブルに置
く。
し、作る楽しさを味わえるよう
にしていく。
・必要に応じて援助し楽しさを共
有できるようにする。
・友達の作ったものや工夫してい
・綱引きの綱、玉入れのかご、オセ
る場面を他児にも知らせ、気付
ロなどを保育士が作っておき、様
けるような言葉がけをしてい
子を見ながら出していく。
く。
・大きなテーブルを用意する(テーブ
ルが大きな園庭をイメージできる
ような工夫をしておく)
・食事の用意をする。
(バケツ・台ふきん)
- 13 -
・みんなで作品を見ながら制作意
欲が高まるようにする。
・テーブルに花を飾り和やかな雰
囲気をつくる。
○研修内容アンケート
【研修したい内容】
○見取り
○保育者の力量
【具体的な内容】
・保育者が子どもの姿の見取りに慣れていないため、園内で研修したい。
・公開保育を学習していける場にしていきたい。
波線部は、「見取りと評価」の視点から、自ら
研修後の保育者の変容
の保育を評価し、改善を図ろうとしている部分
【見取り】
・保育の中の見取りを聞き、どういう場面を捉えて見取りにつなげていくのかを知ることができた。
・一人一人の子どもの姿、育ちを見つつ援助・助言の大切さについて勉強になった。
・公開保育(園内研究会)を進めるにあたり、全職員の見取りについて話し合ったときは、初めての
ことと、勉強不足もあり、正直なところできるかなという不安もあったが、少しわかった。
・当日も午後は、保育所の職員のみで勉強会の場をもった。
・各自の記録した見取りを出し合い互いに学び合った。
・文章にすることで見取ったことを他の保育士と共有しやすくなり、意見の交流もできた。
【保育者の力量】
・研修の場が、保育士の専門性の向上や保育の質の向上のための課題を深めていける意思統一の場と
なったことで、意欲をもって進められるようになった。
- 14 -
○作業部員による保育記録
・4歳児
状況・場面(人的・物的環境)
記録者:作業部員(三笠保)
行動・反応
・庭でポンポンを持って踊 ・保育士に合わせて一緒に踊る。踊
見取り(発達の姿を捉える)
・曲に合わせて体を動かして
る。
(4・5歳児 CD に
りたい子どもは自分でポンポン
いた。保育士や5歳児の動
合わせて踊る)
を取りにいき踊る。
きを見て動いていた。
・みんなと離れて踊る子がいる。
・保育士の「ここにおいで。一緒に
踊ろう。」の言葉掛けで踊りの中
に入る。
・2人に鬼で相談をして捕まえに行
・男子6名、集まって(築
く。ずっと鬼なので「もう、鬼は
山)
いらん。」→ジャンケンで鬼の交
鬼ごっこ。
(こおり鬼、鬼
代をする。
の交代)
・鬼になったことを伝えて鬼ごっこ
れザルでふたをする。
・同じ子どもが鬼になると嫌
ども同士で声をかけあって
思いを伝えようとする姿が
・ブランコ周辺でバッタ捕 ・コスモスの花びらをとってきて餌
・バケツの中に砂、葉を入
守って遊べている。
になり遊びが終わるが、子
を始める。
り。
・鬼ごっこのルールがわかり
としてあげる。
みられる。
・虫や草(花)などに興味を
「まえ食べてん。蜜、すってんね
もち、触れたり、経験した
ん。」「こうやったら足のばすで
りしたことを話す。伝える
ー」と、お腹をさわって足が動く
ことが嬉しいようだ。
ところを見せる。
・バッタをバケツから出し ・
「虫捕りする人、この指と~まれ。」
て遊ぶ。
・4歳児2名、参加する。
で、参加する。
・虫捕り網を持ってきて話をしなが
ら虫探しをする。
・異年齢児のやっていること
に関心をもち、互いに話し
合い、声をかけあって遊べ
ていた。
(感想)
○ルールのある遊びの中では、遊びもスムーズにすすんでいた。また、トラブルが起こると保育士が寄
って行き、子どもたちが考えて遊べるよう声掛けをしていた。
○園庭内の植物、自然物が準備されていて、遊びの中で取り入れられていた。また、遊んだあとは、片
付けが最後までできていた。急がせて片付けさせるのではなく、子どものやろうとする気持ちを大事
に見守られ、その場にあった声掛けをしていた。時間に余裕をもって子どもたちに接していく事はと
ても大切だと、改めて感じさせられた。
- 15 -
⑦ 奈良市立佐紀幼稚園 平成23年10月17日(月)
○指導案 (5歳児 ほし組)
2年保育
ね
ら
い
保育指導案
年長5歳児 ほし組
男児7名 女児4名 計11名
○
○
○
○
○
○
○
○
○
戸外で友達と一緒に、体を動かして遊ぶ楽しさを味わう。
自分なりに目標をもって試したり、挑戦したりして体を動かして遊ぼうとする。
秋の自然物を使ってご馳走づくりを楽しむ。
運動会遊びの中で友達を関わりながらのびのびと運動遊びを楽しむ。
音楽に合わせてリズム遊びをする。
ボールを使ってドッジボールをしたり、フラフープを回したりして遊ぶ。
秋の自然物を集めたり、ままごとに使ったりして遊ぶ。
体を十分に動かして運動遊びを楽しむ。
自分なりに考えたことや感じたことを言葉で表現する。
○予想される幼児の活動
■環境構成 ▲援助
▲
▲
9:00
○
○
○
10:20
○
片付けをする。
○
用便・手洗い・うがいをする。
10:40
○
歌を歌う。
「虫のこえ」
10:50
○
11:20
11:35
11:50
○
○
○
内
容
時間
8:40
登園する。
朝の身支度をする。
好きな遊びをする。(わんぱく広場)
・運動会遊びをする。
(リレー・ダンス・組立体操・南中ソーラン
等)
・ドッジボールをする。
・フラフープで遊ぶ。
・自然物を集めて遊ぶ。
・大縄や縄跳びをする。
運動遊びをする。(リズム室)
・準備運動をする。
・跳び箱にのぼりジャンプをする。
・跳び箱を跳ぶ。
・整理体操をする。
○ 片付けをする。
降園準備をする。
絵本を読む。
降園する。
元気に朝の挨拶を交わし、子どもの心身の状態を把握する。
朝の用意ができているか確認し、個々に応じた声掛けをす
る。
▲ 子どもたちの楽しんで遊んでいる気持ちを受け止め、教師も
一緒になって楽しむ。
▲ 年少児と関って遊べるように、声かけをしたり、優しく教え
たりする姿を認めていくようにする。
▲ 子ども同士で遊びを進める姿を見守り、トラブルがあると自
分たちで解決できるように互いの思いを必要に応じて代弁
して気付かせていくようにする。
■ 遊びの道具やカセットなど子どもたち、自らが使いやすいよ
うに表示して分類しておく。
■ 幼児の興味に応じていろいろな運動遊びが体験できるよう
に用具を出しておく。
▲ 自ら進んで片付ける姿や、声をかけ合う姿、友達と協力して
片付ける姿を認めることで、自分たちで進めていけるように
する。
▲ 手洗いうがいや用便後のシャツの始末やトイレのスリッパ
を揃えるなど、できていない幼児には声を掛けていく。
▲ 友達の声を聞きながら綺麗な声で歌うように知らせると共
に、教師もピアノを弾きながら一緒に楽しく歌う。
■ 運動遊びを始める前に準備運動をし、けがのないようにす
る。
■ 運動遊びの用具を出しておき、
準備や片付けは子どもたちと
一緒にする。
■ 高く、前にジャンプできるように目標になるものを用意す
る。
▲ 一人一人の特性や発達を把握し、それぞれに応じた励ましや
援助を工夫し興味がもてるようにする。
▲ 落ち着いて降園準備ができるようにゆとりをもつ。
▲ 今日の楽しかったことや明日の遠足の予定を話し、楽しみに
できるようにする。
- 16 -
○研修内容アンケート
【研修したい内容】
○見取り
○環境構成
○その他
【具体的な内容】
・園の環境(保育室の前に園庭がなく外に行くときはクラスみんなで行く必要があるなど)につい
て、どのように構成していけばいいのか。
・少人数の保育で特にどんなことに気をつければいいのか
・子どもの姿の見取りと記録に取り方について
・年長児で小学校に上がるまでにどれぐらいの運動遊びをしておけばいいか。また、今後どのよう
なことをすればいいのか?
・運動遊びの長期的計画の立て方について(年少・年長)
波線部は、「見取りと評価」の視点から、自らの
研修後の保育者の変容
保育を評価し、改善を図ろうとしている部分
【見取り】
・子どもの行動から教師が読みとったものが見取りであることを再確認できた。
・事実と見取りを区別して指導案や記録などの作成を注意するようになった。
【環境構成】
・園の環境構成については、今の環境を工夫して遊びに取り入れていくことが大切だと気付いた。
【その他】
・幼児期に鉄棒にぶらさがって遊んだり、マットで転がってみたりと、普段の遊びから、運動遊び
につながり、そのためには、どのような援助をするべきかを知ることができ今後の保育に生かし
ていこうと思った。
- 17 -
○推進委員による保育記録
記録者:推進委員(認定こども園富雄南幼)
〈気付いたこと、感想〉
・ 園内は、地域の協力も得ながら、環境整備がされてあり、子どもたちは、園内外の自然環
境に主体的にかかわりながら生活している様子が伺われた。
一人一人が落ち着いて自分のしたい遊びに取り組む様子が見られた。
・ 運動場では、運動会で年長児がした組体操を4歳児がしていた。2 人組になるところでは、
4 歳A児が、
「だれか来て。
」と5歳児を呼びにいくが、ドッジボールに夢中で、だれも来な
い。
教師に「先生、だれも来てくれない。」と訴えたため、教師が、組体操に入り一緒に楽しむ。
幼児数が少ないことから(年長 11 名・年少 7 名)教師が一緒に遊ぶことでしたい組体操も
楽しくなり満足していた。
・ 期間案の中に跳び箱遊びの経過などが表現されているとよいと思う。
学級全体で遊んだ跳び箱の遊びは、幼児の興味関心の具合や、今までの経験の有無などが
わかりにくかったので、そのようなことも含め、設定の理由が書かれていればよかったと
感じた。
・ マットの下にぬれ雑巾を敷いたり、友達と跳び箱を運ぶ時に協力しながら落ち着いてゆっ
くり運ぶように声をかけたりするなど、きめ細かい安全の指導がされていると感じた。
「A
ちゃん、Bちゃんと一緒にしっかり跳び箱運んでいるね。」と準備を楽しそうにしているの
を認める教師の援助があった。
・ 教師の言葉かけでは、
「並んでくれる?」「見ていてくれる?」等の言い方が気になったの
で幼児が自分から、並ぼう、見ようという気持ちになるような言い方が必要であると感じ
た。
・ 遊びの中では、一人一人の表情や言葉をしっかり受け止めようとする教師の姿勢があった
が、全体での話し合いの時などは、子どもからどう見えているかを良く考えて、教師の座
る位置や高さに配慮する必要があると感じた。
・ 運動遊びについては、自分自身も迷っていたり、疑問に思ったりしていることが多くあっ
た。幼児期にどのような運動遊びをすればいいのか、その為の環境構成のポイントなどを
具体的に教えてもらうことができ、今後の保育に生かせるものとなった。
- 18 -
⑧奈良市立朱雀保育園
平成23年10月17日(月)
○日案 (4歳児 じゃっく組)
ねらい
内容
時間
いろいろな材料を使って工夫しておもちゃを作り、遊ぶことを楽しむ。
松ぼっくりのけん玉を作って遊ぶ。
予想される子どもの姿
○順次登園する。
・挨拶をする。・持ち物の始末をする。
○園庭で好きな遊びをする。
砂場・滑り台・登り棒・鉄棒・巧技
台・鬼ごっこ・ボール・縄跳び他
9:30
・使ったおもちゃや用具をもとの場所に
片付ける。
・手足を洗い、うがい・着替えをする。
・お茶を飲み、排泄してから集まって輪
保育者の援助と留意点
・換気をし、室内外の温度に留意
・にこやかに挨拶したり、スキ
しながら、気持ちよく過ごせる
ンシップをしたりしながら健
ようにする。
康観察をする。
・安全に遊べるように園庭を整備
・運動遊びは個人差を配慮し一
し危険な物を取り除いておく。
人一人の姿を認めたり励まし
・遊具や用具の点検をし、子ども
たりして、自信や意欲がもて
が出し入れできるものは、使い
やすく整えておく。
るようにする。
・子どもたちの遊びの様子を
・それぞれの遊びのスペースを確
見守りながら、タイミングよ
になり座る。
保したり、鬼ごっこの範囲を決
く加わり、遊びが継続できる
○朝の会をする。
めたりして、安全に遊べるよう
・挨拶・歌を歌う。
にする。
・当番、出欠の確認をする。
・今週の予定を聞く。
10:00
環境構成
○けん玉作りをする。
・お茶を用意し水分補給・休息が
できるようにする。
・みんなの顔が見えるように座
・保育士がけん玉で遊ぶ姿を見る。
り、挨拶や季節の話ができるよ
・自分たちも作ると口々に言う。
うにする。
・制作に必要なものについて話し合う。 ・のびのびと話し合えるように、
・制作の説明を聞く。
ゆったりとした時間と雰囲気
・自分が使う材料を見つけ、お道具箱の
をつくるようにする。
ふたに入れる。
・いろいろな素材や自然物を使っ
ようにする。
・友達と一緒にいろいろな遊び
を経験する中で、ルールを守
って遊ぶ楽しさを知らせてい
く。
・子どもの思いを受け止め、と
きには声かけしたり、言葉を
補ったりして、相手に伝えら
れるようにしていく。
・子ども同士の意見の違いが起
きたときは、必要に応じて仲
・自分で切った型紙に、絵を描いたり、
て作ることができるように、材
模様を貼ったりしてからダンボール
料、用具などを十分に用意して
の台紙に貼る。
おき、とりやすいように設置し
見守り、一人一人に応じた手
ておく。
助けをしながら、満足感が得
・友達がしているのを見て、同じように
しようとする。
・制作しやすいように、一人ずつ
・台紙の上にカップをいくつかつける。
ゆったりしたスペースを設け
・松ぼっくりをたこ糸で結び、台紙に通
る。
してぶら下げる。
・できあがったら、自分の持ち物、ゴミ
の始末をする。
立ちをしていく。
・子どもの発想を大切にして
られるようにする。
・なかなかとりかかれない子ど
もには、保育士や友達の作っ
・部屋を広く使えるようにして、
ているものを間近に見せ、同
けん玉遊びをする場所を決め
じようにしてみようと声かけ
ておき、ぶつかったり糸がから
し、無理なく制作を楽しめる
○作ったけん玉で遊ぶ。
まったりしないように十分広
ようにする。
・松ぼっくりが、うまくカップに入るま
がって遊ぶように声かけして
で何度も繰り返したり、入ったら喜ん
で保育士に見せにきたり、友達と見せ
合ったりする。
・保育士の声かけで、友達と交換して遊
んでみる。
おく。
・できた作品を見て一緒に喜
んだり、遊んだりしながら、
・互いの作品を見せ合い、工夫し
「~がかっこいいね」 「~がき
たところを伝え合う場を設け、
れいだね」と良いところを見
認め合えるようにする。
つけて具体的にほめ、自信や
・作品を見えやすいところに置
・片付け・手洗い・排泄をすませる。
き、いつでも使って遊べるよう
・給食の準備をする。
にしておく。
- 19 -
意欲につなげていく。
○研修内容アンケート
【研修したい内容】
○見取り
○環境構成
○保育者の力量
【具体的な内容】
3歳クラス担任
・家庭の事情で情緒が不安定で落ち着かない子、気になる子への保育士の関わり方について。
4歳クラス担任
・落ち着かない子が多く、つられてしまう子もいて、集中しにくい子どもについての援助。
5歳クラス担任
・子どもの姿の見取りの研修について。
研修後の保育者の変容
波線部は、「見取りと評価」の視点から、自らの
保育を評価し、改善を図ろうとしている部分
【見取り】
・子どもの発達内容をおさえた保育をしているかと考え、保育のメインの活動をどこに置くか。
(サークルタイムが長くないかなど)保育内容に工夫を凝らしていこうと考える。
【環境構成】
・園児が主体性をもてる遊びの環境の設定を考え直すこと。
(園児がしたい遊び、興味をもつ遊び、見通しをもてる遊び、自信につながる遊び)
・保育課程に沿う、園児の成長にあった保育を行う必要があると学んだ。
【保育者の力量】
・保育者の力量を高めるには、サブ保育者が出過ぎることで、リーダー保育者に甘えがでて、保育
の弊害となってしまうので、まず保育者がリーダーとサブの立場を自覚しなければならないこと
が理解できた。
・保育内容の確認をする中で、リーダー、サブそれぞれが気付いた点などを話し合うことや、他の
保育者のよい点を参考に実践していくようにしていこうと思った。
【その他】
・まとめ「す・ざ・く」の必要性を感じた。
「(スムーズに流れる計画)
・
(在園期間を意識した計画)・
(繰り返される計画)
」
- 20 -
⑨奈良市立大安寺西幼稚園
平成23年10月18日(火)
○指導案 (5歳児 ほし組)
指 導
ね
ら
い
内
容
時間
8:40
案
予想される幼児の活動
○登園する。
挨拶をする。
持ち物の始末をする。
○好きな遊びをする。
運動会遊びをする。
(年少競技、リレー、
年長リズムなど)
ドングリころがしをする。
木の実やいろいろな素材を
使い、制作する。
逃走中ゲームをする。
(雨天は部屋と廊下を使う)
10:00
10:30
11:00
11:40
13:30
二年保育年長5歳児
ほし組
○ 友達と同じ目的をもち、考えを伝え合いながら、一緒に遊びを進めようとする。
○ 木の実やいろいろな素材を使い工夫したり、協力や分担をしたりしながら、遊びに使うものを作ることを楽
しむ。
○ グループの友達と共通のイメージをもち、互いに思いや考えを出し合う中で、友達と一体感を味わい一緒に
遊ぶ。
○ 木の実やいろいろな素材を使い、制作したり遊びに使ったりする。
○ 運動会遊びを、年少組や友達と一緒にする。
○ 友達と協力したり年少組に教えたりし、遊びを進めようとする。
○ 互いに思いや考えを伝えたり、受け止めたりしながら、一緒に遊びを楽しむ。
○ 今までの経験や遊び、園庭の様子などを思い出し、共通のイメージをもち、なぞなぞについて話し合い考え
たり、一緒に出題したりする。
○片付けをする。
○うがい、手洗いをする。
○用便をする。
○お茶を飲む。
○遊びの話し合いをする。
○「あきのこびとのオータ
ムタム」を歌う。
○なぞなぞ遊びをする。
・今までに経験したことで、
楽しかったことや園庭の
様子について、話し合う。
・グループに分かれ、なぞ
なぞを考える。
・問題を紙に描く。
・絵を見せながら順に出題
したり、答えたりする。
○弁当準備をする。
○弁当を食べる。
○木の実やいろいろな素材
を使い、制作やゲーム遊
びをする。
○降園準備をする。
○なかよし放送の内容につ
いて知らせ、話したい内
容について考える。
○「きいちゃんのどんぐり」
の話を聞く。
○降園する。
環境構成及び教師の援助
・気持ちよく挨拶を交し、友達の遊び始めている様子などを、会話しながら、
遊びへの気持ちが高まるようにする。
・一人一人が思いや考えを出し、互いに受け止めながら、一緒に遊びを進めて
いけるようにする。また、自分たちで考え進めることで、遊びがより楽しく
なっていくことが実感できるようにする。
・幼児の楽しみたい方向を読み取り、遊びが詰まったときには多くの友達から
アイデアがもらえるよう教師が仲介となり、共通の目的をもち遊びが進めら
れるようにする。
・木の実や幼児のイメージが膨らむような素材などを準備し、幼児の気付きに
共感しながら、自分たちで考え意欲をもち取り組めるようにする。
・遊びの中でのトラブルについて、幼児に考えるきっかけを投げかけたり、ど
うしたらいいか考えたり困ったりする体験ができるよう機会を大切にしなが
ら、自分たちで解決できるようにしていく。
・互いの遊びの様子を感じ互いに行き来できるよう、年少担任と話し合い遊び
の場の構成を考える。
・年少児と関わる中で互いに楽しむことができるように、幼児の姿や遊びの様
子について教師間で連絡を取り合う。
・体を動かし汗をかいたり疲れたりしている時に部屋で休めるよう風通しを良
くしておいたり、お茶をいつでも飲めるように準備し、秋の空気の心地よさ
を感じながら休憩できるようにしておく。
・幼児のがんばっている姿を言葉にして伝えることで、自分や周りの行動を知
り、意識して最後まで意欲をもち遊びの場を片付けられるようにする。また、
年少児の手伝いに自分から取り組んでいる姿を認め、周りの幼児に知らせる
ことで、刺激となるようにする。
・今日の遊びの様子を遊びの場ごとに出し合う中で、互いの遊びの様子を知る
ことができるようにし、明日の遊びへの共通の目的をもてるようにする。
・今までの行事や園庭の様子について興味がもてるよう、写真を準備する。
・グループの友達と一緒に、今までの楽しかった思い出や園庭の様子について
出し合い、共通のイメージをもち、話し合いながら、一緒になぞなぞを考え
たいという気持ちがもてるようにする。
・幼児同士の関わりを認めたり、教師も返答者となり幼児と共に楽しさを共有
しながら、幼児が出題したり、答える楽しさが味わえるようにする。
・当番が相談したり、協力したりしながら準備を進める様子を、見守る。
・幼児の遊びを認め、周りに知らせたり、アイデアを認めたりし、友達の遊び
を刺激としながら、さらに目的をもち自分から取り組めるようにする。
・当番が協力し自信をもって進める中で、降園準備ができるように見守る。
・幼児の遊んでいた様子などを語り、自分の伝えたい気持ちがはっきりともて
るようにする。
・がんばったことや楽しかったことなどを一人一人に声をかけ、明日の遊びへ
の期待をもち楽しみに思いながら、降園できるようにする。
- 21 -
○研修内容アンケート
【研修したい内容】
○見取り
○環境構成
○保育者の力量
【具体的な内容】
・教師主導の保育であったり、行事に追われたりして継続的な遊びの展開ができにくい。
・子どもが遊び込むことができる環境構成と教師のかかわり方。
・子どもの姿をどう受け止め、どの方向に導いていけばいいのか難しい。
・教師の思いと子どもの思いとの間のずれを感じている。
波線部は、「見取りと評価」の視点から、自ら
研修後の保育者の変容
の保育を評価し、改善を図ろうとしている部分
【見取り】
・遊びの経過と具体的な見通しをクラス全体で共有し、共通のイメージをもたせることが大切。
・継続的な遊びについて考えるとき、遊びの様子をクラス全体のものとしての話し合いが必要。
【環境構成】
・日々の保育を見つめることで、子どもの発想を引き出す言葉かけや子どもの思いに沿える環境
構成を工夫することができた。
・子どもが自分たちで試したり考えたりするだけの時間の確保が必要であると気付いた。
・遊び込める環境については、遊ぶ様子を的確に捉え、遊びの見通しや付けたい力を重ね合わせ
て環境を構成していこうと思う。
【保育者の力量】
・遊びは子どもに任せきりにしてはいけないことや明日に何が必要かを考えること、さらにこまら
せ観をもたせる教師のなげかけ等が必要なことを知り、自分の援助の反省ができた。
・子どもだけに任せていては遊び込めないので、共通のイメージをもてるように導いていくことが
必要と気付いた。
・子どもが自分たちで遊びについて考えられるように発想を転換させたり、遊びが楽しくなるよう
なアイデアを出したりしながら、子どもが、
『自らやってみよう』と思えるようにしていきたい。
・園内研究会を公開することで、至るまでの保育の見直しができた。
- 22 -
○作業部員による保育記録
記録者:作業部員(平城幼)
(5歳児 ほし組)
(ねらい)
・友達と同じ目的をもち、考えを伝え合いながら、一緒に遊びを進めようとする。
・木の実やいろいろな素材を使い工夫したり、協力や分担をしたりしながら、遊び
に使うものを作ることを楽しむ。
・グループの友達と共通のイメージをもち、互いに思いや考えを出し合う中で、友達
と一体感を味わい一緒に遊ぶ。
<制作をする A 子の記録>
状況・場面(人的・物的環境)
行動・反応
見取り(発達の姿を捉える)
・A 子が制作の場に入る。
・材料の用意された机を回り、い
・たくさん用意された素材に興味
・いろいろな素材がある。
ろいろな素材を触ったり見たり
をもち、自分の使いたいものを
する。
探す中で感触や色にも興味をも
秋の自然物・粘土・毛糸
ボタン類・マカロニ類・紙等
・同じクラスの幼児が5名いる。
(女児4名、男児1名)
っている。
・女児の店屋にいるものを作って
いる様子に目を向ける。
「なに作っているの?後でする」
・制作途中の看板を出してくる。
・B 男が A 子と向かい合って看板
・看板に飾りをつける。
作りをしている。
・したい遊びがあるが、今日自分
がしなければいけないことをし
ようとする。
・制作にいるもの、制作場所を周
りの状況を見ながら準備する。
・B 男が同じ制作をしていること
をうれしく思う表情がうかがえ
・二人で話をしながら作る。
・「B くん
これでいい?」
「いいで。こんな形になった」
「ふうん。あっあれつかったん
か」
友達と同じ目的を知り安心感を
もつ。
・色や形・大きさを考え工夫して
作る。
「これ見て。こう並べておくね」 ・自分の考えたことを相手にわか
・ボンドを使って材料をつける。
るように言葉で伝える。
・「なかなかつかないわ」
「B くんここもって」
・それぞれにできた看板を見せ合
う。
・ボンドの使い方をわかっている。
・友達の協力を必要としている。
・どのようにすると接着するか考
・「できた。よかった」
「こう立てるね」
え二人で力を合わせようとす
る。
・完成をイメージする。互いにで
きた満足感を一緒に感じる。
◎ いろいろな遊びの場があり、好きな遊びやしたいこともあるが、今日の自分の目的や見通しを
もっている。それを果たそうとする姿が見られた。終わってから好きな場へ行く表情から我慢
していた気持ちが見られる。
◎ 友達と一緒にする楽しさを今までに体験している。B 男との関わりで思いを共有する姿や伝え
合う姿が見られた。二人で目的をもち協力することで一体感を味わって遊べていた。
- 23 -
⑩奈良市立右京保育園
平成23年10月18日(火)
○日案 (3歳児 ほし組)
ねらい
内容
時間
7:30
9:20
10:00
10:15
10:55
ごっこ遊びを通して遠足に期待をもつ。
友達や保育者と一緒に遠足ごっこを楽しむ。
予想される子どもの活動
・元気に登園し、保育者の挨拶に「お
はよう」と返し、朝の準備をする。
・気の合う友達と好きな遊びをする。
(ままごと、ドールハウスブロッ
ク、粘土、カード遊びなど)
・使った遊具・コーナーを片付ける。
・みんなでイスを円状に並べ、自分
のコップを出してお茶を飲む準備
をする。
・季節の歌を歌う。
(とんぼ、焼イモグーチーパー、バス
ごっこ、おはようのうた)
・友達の名前をリズムに合わせて呼
び合う。
・今日の活動について話を聞く。
・お茶を飲む。
・イスやコップを片付け、活動の準備
をする。
・リュックや水筒を持ち、外へ行く
用意をし、廊下に並ぶ。
・遊び歌「遠足に行こう」を楽しん
で歌う。
・バス停(玄関前)に集合しバスを
待つ。
・大型バスが着き、喜んでバスに乗
り込む。
・公園(園庭)に着き、バスから降り
る。
・リュックや水筒を置き、遊びの前
の話を聞く。
・サーキット遊びを楽しむ。
(バスごっこ・築山登り・リール渡
り・ケンケンパ(フープ)
・丸太
渡り・タイヤ渡り・大型固定遊具
など)
・気に入った遊びばかりを楽しみ、
苦手な遊びは避けようとする。
・お弁当タイムの声かけとともに集
合し、自分の荷物をもち、ブルーシ
ートに座る。
・自分のお弁当(粘土でつくった)
をパクパクと楽しんで食べる真似
をしたりお茶を飲んだりする。
・荷物を片付け、部屋に帰る。
環境構成
(順次登園)
・気持ちよく登園できるよう
保育室を整えておく。
・好きな遊びを見つけじっく
りと遊ぶことができるよう
コーナーを整えておく。
・サークルタイムができる空
間をつくる。
保育者の援助と留意点
・笑顔で挨拶し温かく迎え、子どもの
様子を把握し、気持ちよく一日のス
タートがきれるようにする。
・一人一人の遊びの様子を見ながら、
子どもの要求や誘いに応じて、保育
者も遊びに加わり、遊びが継続して
楽しめるようにする。
・きちんと片付けたり、友達の片付け
を手伝ったりしていることを認め、
ほめていく。
・楽しい雰囲気で進めていけるよう心
がける。また子どもの声を大事に温
かく受け止めていく。
・落ち着けず集中して話が聞けない子
どもには声がけをし、気持ちを向け
るきっかけをつくったり、待ったり
して、みんなで参加できるようにす
る。
(遠足ごっこ)
・準備をすませたら、廊下に
並び、歌を歌って雰囲気づ
くりをする。
・サーキット遊びが安全に楽
しめるよう遊具・小道具の
設置や職員間の連携をと
り、子どもを見守れる配置
につく。
・遊びが広がるように様々な道具をみ
んなでつくっておいたり、ルールな
ど事前に絵をかいたりして知らせて
おくことでイメージをもち遊びを楽
しめるようにする。
・スムーズにサーキット遊びがスター
トできるように、誘導し、はじまり
の場所が重なりすぎないようにす
る。
・順番待ち交替がスムーズにできるよ
う「バス停に到着しましたよ」など
と言葉がけをしていく。
・繰り返し楽しみながら、いろいろな
運動遊びに挑戦できるように、保育
者も一緒に遊び、楽しむ姿を見せた
り、誘いかけをしたりする。
・お弁当(お茶)タイムがで
きるようブルーシートの準
備をしておく。
11:15
・給食準備
- 24 -
・遠足ごっこでサーキット遊びなど楽
しんだことをみんなで話しながら休
憩をとり、遠足ではどんな楽しいこ
とがあるだろうかと期待がふくらむ
ようなひとときにする。
○研修内容アンケート
【研修したい内容】
○見取り
○活動の援助
【具体的な内容】
・子どもの主体性を育てるための、語り、関わりをしていたか。
・年齢、発達にあったねらいや目的であったか。
・子ども自ら環境に関わり、自発的に活動できるような環境構成の在り方。
・準備した遊具や用具が発達に適していたか。
波線部は、「見取りと評価」の視点から自らの保
研修後の保育者の変容
育を評価し、改善を図ろうとしている部分
【見取り】
・3歳児なりの夢をもっていることを把握し、例えばバス作りの材料やバスの運転手、バス停の
名前、信号など配慮が必要だった事に気付いた。
・子どもたちが生き生きと遊べるように、子どもの姿を見取り、保育者間で話し合い、遊びが広
がるようにしていきたい。
【活動の援助】
・子どもの思いや発想にすぐに保育者が対応できるよう素材や用具・場を用意しておくべきと改め
て勉強する場となった。
・遊具の使い方や遊び場の設定などバリエーションに富んでいたが、子どもの安全を見守る保育者
の人数に比べ、遊びの量が多すぎたのではないかということにも気付いた。
・子どもと共にじっくりと遊びこむことができ、子どもの安全もしっかり保障していけるような環
境を構成する必要があると気付いた。
【その他】
・子どもたちの姿がわかり、保育を見つめ直すよい機会となった。保育者間で連携を図り、意思
統一をし、今後の保育につなげていきたい。
- 25 -
記録者:推進委員(認定こども園富雄南幼)
○推進委員による保育記録
(給食時の見学と感想)
・0歳児から5歳児の保育室で、給食の様子や、昼寝の準備の様子などを見学する。
3歳児の保育室では、家庭からご飯を持参し、給食のおかずとともに食べていた。幼稚園の3歳
児に比べて体格も大きく、給食の量も多くしっかりと食べているように感じた。0歳から生活し
ている幼児が多いことから、園生活に慣れ、表情も豊かで安定している様子が見られた。
・各保育室、廊下などに自然物を使った制作や、お弁当の制作、絵画などがあり、日頃の生活や、
遊びの中から生まれた作品であることが伺えた。発達段階をふまえた制作であると感じた。
(午後からの研修に参加して気付いたこと、感想、話し合いで出た意見等)
・複数担任であり、リーダーを 1 週間毎に交代されている。一緒に保育を進めていくのだが、リー
ダーと副リーダーの話し合いや遊びの進め方が難しい。今日のように広い空間に行くとリーダー
はどこまでのことをしていけばよいのか迷い悩みながら進めている時があるという意見も出て
いた。
・保育士は、子どもたちの運動能力を高めるために、意識し、ジャングルジムなどの固定遊具もう
まく組み入れながら遠足ごっこの場を構成していた。
・担任の話では、子供たちと遊ぶ場所や遊び方の相談をしながら進めてきたということである。3
歳児は、3歳児なりに遊びの中でも思いを出し合えるように援助してきたことで、保育士が言葉
を投げかけると、感じたことや伝えたいことを言葉で話すようになってきている。
・3歳児が遠足ごっこという一つの遊びに向けて楽しんで遊んでいた。また先生や友達と一緒に、
片付けを一生懸命していた。0歳からの集団生活の経験があるからこそできていたと思われる。
・3歳児2クラスの午前中の遊びは、明日の遠足に向けて、遠足ごっこが盛り上がっていたという
ことだった。3歳児だけで遊び、4、5歳児は別の場所で時間も一緒でないということだったの
で、一緒に遊ぶ機会をつくることも、集団における活動を効果あるものにするための援助につな
がるのではないかと思う。
・幼稚園では、実際に子どもたちが遠足に出かけたりして感動したこと楽しかったことなどの体験
をもとに遊び始めることが多い。先生や友達との共通の体験が、つくったり遊んだりする意欲を
高めていくと考える。保育所は、当日に期待がもてるように遊びが盛り上がっていたことから、
保育所と幼稚園の遊びの進め方の違いを感じた。保育所では、遠足の行事後も続いて遊びを続け
られることで、より楽しい活動になると感じた。
(午前中の参観者からの意見)
・複数担任である先生方の関係が大変よい。そのよさが、保育に現れていた。
・サークルタイムでは、子ども一人一人と先生とが目が合う座り方がよいと思う。
・リーダーは、主に話を進める人、サブリーダーは全体を見て、支援していくということを大事に
することが大切である。
・遠足ごっこでは、遊びの中で、子どもたちがつくったリュックや水筒があればよかった。
・水筒が日の当たる所に置かれているのが気になった。
・保育者の人数に余裕があるのでバスに乗り込む場面では、3歳児では、先生が運転手になる等の
工夫があればよかったのではないか。
- 26 -
⑪奈良市立富雄北幼稚園
平成23年10月20日(木)
○指導案 (5歳児 1組)
指導案
ねらい
内
容
時間
8:40
10:30
10:45
12:00
13:00
13:10
13:30
13:40
13:50
14:00
2年保育年長5歳児
1組(22名)
○ 体を十分動かし、友達と一緒に遊びを進める楽しさを味わう。
○ 友達と考えを出し合いながら、地図を作ることを楽しむ。
○
○
○
○
友達とルールを考えながら遊ぶ。
自然物を使って遊ぶ中で、季節の変化を感じる。
知っていることや考えを伝えたり、友達の考えを聞いたりする。
自分の住んでいる町に興味や関心をもつ。
予想される幼児の活動
○ 登園する。
・持ち物の始末をする。
・出席ノートにシールを貼る。
○ アオムシの世話をする。
○ 水やりをする。
○ 好きな遊びをする。
・運動会遊びをする
(リレー・バルーン・リズム等)
・サッカーをする。
・縄やくるくるスキップで遊ぶ。
・遊びに必要な物を作る。
・自然物を使って遊ぶ。
○ 片付けをする。
○ 手洗い、うがい、用便をする。
○ お茶を飲む。
○ 遊びの話し合いをする。
○ 歌を歌う。
『ドレミのうた』
○ 地図を作る。
・幼稚園の周りについて話し合う。
・友達と一緒に地図を作る。
・幼稚園や自分の家を作る。
・道や線路をつなげる。
○ 弁当を食べる。
・弁当の用意をする。
・弁当を食べる。
・休息をとる。
○ 掃除をする。
○ 好きな遊びをする。
○ お話を聞く。
『番ねずみのヤカちゃん』
○ 降園準備をする。
○ 降園の放送を聞く。
○ 降園する。
☆環境構成
◎教師の援助
◎丁寧にできるように見守りながら声をかける。
◎生き物や植物の様子を見て気付いたことや疑問に思ったこと受
け止め、一緒に考えたり世話をしたりする。
☆幼児が疑問に感じたことをすぐに調べられるように、図鑑などを
用意しておく。
☆自然物や素材は分類し、使いやすいようにしておく。
☆自分たちで遊び始められるよう、ライン引きなど用意しておく。
☆どの遊びも十分楽しめるように幼児と考え、場を構成する。
◎友達と一緒に思いや考えを出し合いながら遊びを進めている様
子を認め、時には互いの思いがつながるようアイデアを出す。
◎教師も遊びを楽しみながら、他クラスの幼児や年少児との関わり
も広がるように仲立ちをする。
◎自信や意欲につながるよう、自分の目標をもって頑張る姿を認め
る。
◎みんなが楽しく遊べるように、遊び方やルールは幼児と一緒に考
えていく。
◎使った物を大切に、最後まで友達と協力し合いながら片付ける姿
を認める。
◎友達の遊びや思いに共感したり一緒に考えたりし、明日の遊びに
つながるようにイメージが膨らむような話し合いをする。
☆必要に応じて紙を出せるようにしておく。
◎自分の住んでいるまちに興味がもてるよう、園外保育「お茶しま
せんか」で歩いたことなどを話す。
◎友達と考えを出し合いながら、作っている姿を認める。
◎思いや考えが表現しやすいように、幼児の様子に応じてヒントを
出す。
☆落ち着いて、楽しく食べられる雰囲気をつくる。
◎よく噛み、味わいながら食べるように声をかける。
◎一生懸命掃除している様子を認め、他児にも知らせる。
◎きれいになった気持ちよさを教師も一緒に共感し合う。
◎続き話なので、前回までのあらすじが思い出せるように、幼児の
表情や様子に合わせて少し戻ったり、補足したりしながら読む。
◎場面の変化がより感じられるように声色や速度に変化をつけて
読み進める。
◎続きに期待がもてるような声かけをする。
☆落ち着いて放送が聞けるような雰囲気をつくる。
◎剣道教室があることなど、明日に期待がもてるように話をする。
- 27 -
○研修内容アンケート
【研修したい内容】
○見取り
○活動の援助
○保育者の力量
【具体的な内容】
・子どもの個人差も大きいが、1年保育児への教師の関わり方と、周りの幼児への対応について勉
強したい。
・制作活動において、子どもたちの自由な発想を引き出すには、どのような言葉かけや援助が必要
か。
研修後の保育者の変容
波線部は、「見取りと評価」の視点から、自らの
保育を評価し、改善を図ろうとしている部分
【見取り】
・子ども一人一人が素材の使い方を自分なりに考えながら作る姿が、見られるようになってきた事
が分かった。
【活動の援助】
・遊びの話し合いを片付ける前に遊んでいた場で話し合う機会をもつようにしたところ、遊びの共
通理解が深まり、友達の気付きや思いをより共感できるようになった。
・話し合いの中で、次につながるような言葉がけを工夫したことで、明日の遊びの場や環境を、幼
児と共に考えたり、構成したりすることができ、幼児の遊びへの意欲を高めることができた。
【保育者の力量】
・制作活動において、子どもたちの自由な発想が引き出される声をかけるとよいことを知った。
・子どもの遊びを大切にしていこうという先生方の意識が高まった。
・子どもの興味や関心、子どもの育ち、教師が何を育てようとしているのかという観点から、環境
構成をしたり、子どもと一緒に環境作りをしたりしながら、実践を進められるようになった。
【その他】
・子どもたちが同じ興味・関心をもつ友達との遊びを共に進めている意識が強くなり、以前よりも
クラス・学年の枠を超えて遊ぶ姿が多くなった。
- 28 -
⑫奈良市立三笠保育園
平成23年10月21日(金)
○日案 (4歳児 きりん組)
ねらい
・友達と一緒に体を動かして遊ぶ楽しさを味わう。 ・簡単なルールのある遊びを味わう。
内 容
・みんなでルールを考えながら、ころがしドッジボールをする。
時 間
8:30
予想される子どもの活動
○登園をする。
・挨拶をして身の回りの準備をする。
環 境 構 成
○朝の準備がスムーズにできるよ
うに整理をしておく。
○園庭で好きな遊びをする。
保育者の援助と留意点
○安心した気持で、一日がスタートでき
るようにする。
○一人一人の健康状態を把握しておく。
・友達と誘い合って遊ぶ。
○園庭の安全点検をしておく。
(砂遊び、固定遊具、虫捕りなど)
○好きな遊びに入っていけるよう
<雨天>
遊びのコーナーや用具等を整え
・部屋のコーナーで好きな遊びをす
ておく。
○子どもが安全に遊べるように保育士
間で連携をとっていく。
○保育士も遊びに加わり、仲立ちをしな
がらいろいろな友達と遊びの楽しさ
る。
(ブロック、折り紙、ゲーム、
を共有したり、関わったりできるよう
クーゲルバーンなど)
にする。
○片付けをする。
10:00
・自分で遊んだものを片付ける。
○身の回りのことを自分でする。
○片付ける場所がわかるように整
理をしておく。
○見通しをもって片付けができるよう
に片付けの時間を知らせておく。
○自分でやろうとする気持ちを認めて
○サークルタイムをする。
・歌を歌う。
・今日の当番や休みの友達に気付
○お茶の用意をする。
いくとともに、なかなか進まない子ど
○サークルタイムでは、友達の顔が
もには声をかけたり、手伝ったりす
見えるように座る。
く。
る。
○子どもが好きな歌をとりいれ、友達や
・朝の遊びをみんなの前で話す。
保育士と一緒に歌うことを楽しめる
・今日の予定を聞き楽しみにする。
ようにする。
○ころがしドッジボールのルールに
○子どもの話に共感しながらじっくり
ついて話し合う。
と聞き、何でも話せる雰囲気づくりを
・今までやってきたルールを話す。
する。
・新しいルールを考える。
・自分の思っている事を口々に言
○遊びを楽しくするためにルールを友
う。
達と工夫してかえたり、加えたりでき
○帽子、靴下を履いて園庭へ出る。
○ころがしドッジボールをする。
・円の中に入るグループと外に出る
グループに分かれる。
るよう援助しながら遊びを展開して
○園庭でころがしドッジボールが
いく。
できるように準備をする。
(円をかく、ボールの準備をする)
・ルールがわかり楽しんで遊ぶ。
・ボールをとりたくてあちこち動き
まわってとりにいく。
○グループごとに、保育士も中にはい
・
「もう一度やろう」と声をかける。
り、一緒になって遊ぶようにする。
○新しいルールでころがし、ドッジ
ボールをする。
○部屋に戻り、食事の準備をする。
11:20
○遊びの様子を見て、何回かゲームを
する。
○勝った喜び、負けた悔しさを共有し、
次への意欲がもてるような言葉がけ
をする。
- 29 -
○研修内容アンケート
【研修したい内容】
○見取り
○活動の援助
【具体的な内容】
・日常の保育の中で、保育士のどのような対応で、子どもたちの成長が見られるのか。
・援助について勉強したい。
波線部は、
「見取りと評価」の視点から、自らの保
育を評価し、改善を図ろうとしている部分
研修後の保育者の変容
【見取り】
・1日の振り返りをして、保育士3人の視点で評価していくことが大事であることも気付いた。
・見取りの方法について少しわかってきた。
【活動の援助】
・子どもの話を聞くときは、年齢が増すにつれ、
「話し合う」ようにすること。
・リーダー・サブ共に認める言葉かけを行うようにすることを心掛ける。
・
「○○したよ。
」
「○○見たよ。
」という言葉に、
「あなたはどう感じ、どう思ったの?」と問いか
けること、また気持ちを言葉で聞くこと、子どもの育ちに見合った言葉がけをすることに気付
いた。
・援助の見直しとともに環境の見直し(各部屋・園庭)をした。
【その他】
・保育士の動きや保育内容について1人は記録、1人はリーダー、1人は支援にまわる(サブは
黒子で)3人の役割を決めることが分かった。
・サークルタイムは椅子に座って話すこと、それは自分の居場所になり小学校へ行った時の生活
につながっていくことを知った。
・保育内容(ころがしドッジボール)について、全員にこの経験をさせるのか?一斉にやらせる
ことだけが、目的ではないことを知った。
・主体はリーダー。サポートはどういうことしたらいいのか。ある程度見通しをもってすること。
・一人の子どもの対応の方法として、保育内容・保育士間の話し合い、連携を取り合っていくこ
との大切さなど学習会で話し合う時間をもつ予定である。
- 30 -
○作業部員による保育記録
・4歳児
記録者:作業部員(春日保)
状況・場面(人的・物的環境)
・F 児が虫ケースと葉っぱを入れたざ
るを持ち、虫探しをしている。
・年長児がやって来て「こっちは、と
行動・反応
・F 児は担任の近くを行ったり来たりしている。「ご
見取り(発達の姿を捉える)
・年長児の遊びや見つけた虫に興味
飯はあげないの?」と話しかけてもらい「ちょっと
を持っている。
待って」と、言って葉っぱを摘みに行き見せている。 ・異年齢児に関わる中であこがれを
かげむし」と言って見せてくれる。 ・F 児は虫ケースの側面から中の虫をじっと見る。
・年長児が行ってしまう。その後ろ姿
をずっと見ている。
・再び担任の所に行って自分の虫ケー
スを見せる。
・担任がくま組の虫ケースなのでどう
したらいいかとなげかける。
・R 児が虫探しに加わり、2 人で草む
ら、畑を探す。
・くま組の部屋の前の大きい虫ケースを見ながら…
感じている。
・遊びの中で大きさに気付きそれを
「何か小さいの、大きくないの」と話す。
・F 児はくま組の保育士の所に行き、そのことを話し
取り入れようとしている。
・自分の思いを伝えている。そのた
換えてもらう。
めにどうしたらいいか考えて行動
・2 人で虫ケースを覗いたり、葉っぱを摘んだりして
歩く。
している。
・友達と一緒に虫探しをすることが
・部屋に入るなり R 児が担任に「園庭で F 児とちょ
嬉しい。虫の話がしたい。
うちょの幼虫をつかまえた」と嬉しそうに話す。F
・経験したこと質問されたことに自
・部屋に入る時間になる。
児が虫ケースを見せに来る。担任は園庭のどの辺り
分なりの言葉で表現している。
・この後のサークルタイムで F 児は
で見つけたか、つかまえた虫はどうするのかなど質
・秋の虫に興味関心をもっている。
園庭で虫を見つけたことを話す。
問をする。「こっち、あっちに置いて逃がす」と話
・友達の見つけたものや気持ち寄り
・給食後、K 児が「F 君の見つけた虫
やな」と図鑑を見せに行く。
評
す。
添ったりして関わりをひろげてい
・F 児は虫ケースの方を見て嬉しそうにうなずく。
っている。
・自分の見たこと、感じたことを保育者に自分なりの言葉でわかるように話そうとしている。
・身近な自然に触れて興味・関心をもっている。
価
・図鑑で友達と調べたことにより、知っていることを確認したり、虫について興味を深めようとしたりした。
状況・場面(人的・物的環境)
・A 児 B 児 C 児が砂場でタワーを
積んで、砂を何度も入れている。
四段目が何度積んでも倒れる。
行動・反応
・A 児が「C ちゃん、どけて、いいよ」と言って地面にタワ
ーをといの様につないでいく。C 児はそれを見ている。
・C 児がタワーをまた上に積んでいく。
・A 児がバケツで水を汲みにいく。 ・戻ってきた A 児がそれを見て「縦向きと違う」と言って倒
見取り(発達の姿を捉える)
・何回もタワーがくずれるが成功
させたいという気持ちから何度
もつくりなおしている。
・友達と一緒に遊びながら、相手
・近くのままごとテーブルで D 児
し、地面でつないでいく。C 児はそれを見ている。
がやりたいと思っていることを
E 児がケーキを作っている。
・D 児がケーキにゆびで穴をあけ E 児がドングリを入れ
理解し、遊びを継続させていき
・A 児は C 児・D 児にハッピーバ
ースデーの歌でお誕生日のお祝
いをしてもらう。
・A 児は水遊びに戻り、といにつ
ないだタワーに水を流す。
・A 児はタワーの下流より水を流
そうとする。
・F 児がやってきて A 児の水を流
す様子を見ている。
・C 児・D 児がままごとテーブル
で作っておいたサラ砂でおだん
ご作りを始める。
・
「10 時になりました。お片付けで
す」と B 児が片付け始める。
松葉木の枝を飾って作り上げる。二人で内緒話をしてから、
A 児を呼びにいく。
たいと思っている。
・秋の自然物を使い友達と協力し
・A 児は二人にテーブルに座らせてもらい、嬉しそうにケー
キを崩さない様に食べて、また砂遊びにもどる。
・A 児は水を流しながら「E ちゃん見て」と声をかける。
・C 児はスコップで水の道を作り、E 児も横で水の道を作る。
・C 児「水遊びコーナー」と周りの友達に声をかける。
・E 児が水を運び始める。
・A 児が「F 君これとってき、だからさしたげる」とバケツ
を指さす。F 児はバケツを取りに行く。
・A 児はままごとテーブルのバケツの中のサラ砂をスコップ
にすくって水溜りにまいていく。
ながら作ることを楽しむ。
・気の合う友達を誘う。
・それぞれが周りを見ながらイメ
ージをもち遊んでいる。
・友達を受け入れ、一緒に遊びた
いという気持ちを言葉で伝え
ている。
・おだんご作りに遊びを発展させ
ている。
・楽しんだ遊びを終わらせていく
・B 児が使っていた玩具を次々に片付けていく。
準備をしている。大好きな友達
・A 児も最後にスコップを片付ける。
と遊べたという満足感。
評
・四段タワーが幾度も倒れても、水遊びに展開させていくことができた。
価
・友達と一緒に遊びながら相手の気持ちに気付き、受け入れながら共通の目的をもって遊びを楽しんでいた。
・友達と一緒に遊べたという満足感が味わえた。
- 31 -
⑬奈良市立大宮保育園 平成23年10月24日(月)
○日案 (3歳児 こあら組)
ねらい
内
容
時
間
8:30
9:30
10:00
11:20
・友達と一緒に小麦粉粘土を作る楽しさを味わう。
・秋の自然物に親しみ、自分なりの表現をする。
・小麦粉から粘土を作る過程で感触や色の変化に気付く。
予想される子どもの活動
○登園する。
・挨拶をする。
・保護者と一緒に身の回りの準備
をする。
○園庭でしたい遊びを見つけて遊
ぶ。
(虫探し、花摘み、ボール遊
び、固定遊具、砂場遊び、どん
ぐりころがしなど)
【雨天の場合は、部屋遊び】
○自分のしたい遊びを見つけて遊
ぶ。(ブロック、カードゲーム、
積み木、木の実のおもちゃ、ま
まごとなど)
○片付けをして部屋に入る。
○手洗い、うがい、排泄などをす
る。
・水分補給をし、休憩をする。
○絵本を見る。「あきまつり」
「木の実のケーキ」など
・円になって座る。
○朝の遊びや友達の事を伝え合
う。
○歌を歌う。
「おててはパンパン」
「どんぐり」
○小麦粉粘土の話し合いをする。
小麦粉と色粉を机に広げたり集
めたりして感触を味わう。
小麦粉を集め、窪みをつくる。
保育士に水を入れてもらい、こ
ねる。
色の変化やマーブル模様になっ
た事を保育士や友達に知らせ
る。
○集めた自然物を使って遊ぶ。
粘土にどんぐりや小枝を乗せた
り、丸めたり、ちぎったり、伸
ばして遊ぶ。
木の葉入りのだんごやケーキな
ど、作った物を友だちや保育士
に見せたり、比べたりする。
○粘土で遊び終えた子どもから作
品を飾り、手を洗ったり、汚れ
た衣服を着替えたりする。
環境構成
・園庭に危険な場所や物がない
か点検しておく。
・おもちゃを出しやすいように
整理整頓しておく。
・素材や玩具が手に取りやすい
ように整理整頓しておく。
・おもちゃの場所をプレートに
描き、片付けやすくする。
・石鹸を用意する。
・お茶を用意する。
・絵本が見やすい場所に座って
いるかを確認する。
・丸くなれる歌を用意する。
・子どもたちの好きな歌を用意
する。
・楽しく遊べるようにスペース
をつくる。
・小麦粉、色粉を十分に用意す
る。
・水、ボール、タオルなど用意
する。
・机ごとに教材を分けておく。
・机に一人の小麦粉・色粉を置
く。
・使いやすいように自然物を分
類しておく。
保育者の援助と留意点
・笑顔で挨拶をして、温かく迎え入れ
る。
・健康観察を通して、子どもの心身の
状態などを把握する。
・子どもたちの遊びを把握し、一緒に
遊びながら、安全に遊べるように見
守る。
・トラブルの時は、それぞれの思いを
受けとめ、状況や気持ちを言葉で整
理し、どうすればよいのかを一緒に
考える。
・見通しをもって行動できるように片
付けの時間を予め知らせる。
・進んで元に戻している子どもの姿を
知らせ、一緒にする気持ちがもてる
ようにする。
・丁寧に手洗い、うがいをしている姿
を認め、友達にも知らせる。
・声の大きさ、雰囲気、読む速さを大
切にする。
・友達の顔を見ながら話が聞けるよう
にする。
・保育士も一緒に楽しんで歌う。
・子どもの作ろうとする意欲や喜びを
大切にしながら、保育士も一緒に作
り、楽しさを共感する。
・それぞれの思いやイメージを受け止
め表現する事を楽しめるようにす
る。
・落ち着いて遊べるように、椅子に座
る事を知らせていく。
・一人一人の発想や工夫を大切に受け
止め、周囲の友達にも知らせる。
・作品を飾る場所を決めておく。
・石鹸を用意する。
・足拭きタオルを用意する。
○手洗い、排泄をすませ、食事の
用意をする。
- 32 -
・できあがった作品を飾り、満足感が
もてるようにする。
○研修内容アンケート
【研修したい内容】
○見取り
○活動の援助
○保育者の力量
【具体的な内容】
・リーダー保育士・サブリーダー保育士の役割が適切であったか。
・どのようなことを大切にして関わっていけばよいのか。
・見取りをとるにあたってのポイント
研修後の保育者の変容
波線部は、「見取りと評価」の視点から、自ら
の保育を評価し、改善を図ろうとしている部分
【見取り】
・子どもが本来もっている力を、うまく引き出すために、見取りが大事であるということに気付
けた。
・見取りを継続することを保育者同士で確認しあえた。
【活動の援助】
・子どもがいろいろな事に気付けるような関わりをしたり、なんでも思ったことが言えるとい
うことを大切にしたりすることを再認識した。
【保育者の力量】
・指導計画を見直したり、子どもたちに今、力をつけたいポイントを絞ったり、そのことに適し
た援助ができているかを、自分たちでじっくりと振り返る機会をもつことができた。
○作業部員による保育記録
・3歳児 こあら組
状況・場所(人的・物的環境)
○園庭でしたい遊びを見つけ
て遊ぶ場で
・固定遊具、滑り台、滑り台の
下のあたりに大きな木、砂
場、砂場の横にテーブル、門
扉にドングリころがしがで
きるようにホースが取り付
けてある。園庭で3歳児と5
歳児が遊んでいる。
・のぼり棒、チェーンネット、
タイヤ等の総合遊具の場で
2人の女児がぶらさがった
り、挑戦しようとしたりして
いる。
記録者:作業部員(佐紀幼)
行動・反応
・落ち葉を拾い、葉っぱと一緒に滑り台を滑る。
滑り降りて保育士に葉っぱを見せに行き渡す。
・保育士を呼んで、木の下(落ち葉のところ)に
連れていく。
「前よりたくさん落ちているね」と
子どもが知らせようとしたことに気付き共感す
る言葉かけをする。子どもはうれしそうにうな
ずき、葉っぱを拾う。
T「のぼれる?」C「のぼれるけどちょっとむ
つかしい。見といて」といってのぼり棒を握り
ぐるぐる回る。
「こんな上まで行ける」T「お名
前は?」ときいてみると
C「~です」「~です」と答える。
「○○○ちゃん、3人いるねんで」
・・と初めて
の教師にも話してくれる
・三輪車、鬼ごっこ、ボール遊び
5歳児に刺激されながらも自分の遊びを楽しん
でいる。走る向きはバラバラであっちこっちに
走るが、うまく交わしている。
- 33 -
見とり(発達の姿を捉える)
・園庭の木の様子の変化に気
付き、保育士に知らせよう
とする。
・先生や友達との会話を楽し
んでいる。自分の知ってい
ることを知らせたい。話し
たい思い。
・人なつこく、はじめての者
にも親しげに話してくれ
る。
普段から、いろんな人と、
関わっているからか。
・自分なりに挑戦しようとす
る意欲が感じられる。うま
くできないと思うと、違う
遊び方をしたり、しようと
しなかったりする。
(感 想)
したい遊びに積極的に関わっている。いつも遊んでいる場所なので3歳児なりに、環境に関わり、木々の様子の変
化等自然の様子の違いを感じているのだなと感じた。そしてそのことを保育士に知らせようとする姿に、いつも保育
士が子どもたちに知らせたり、気付かせたりしているのだなと思った。どんぐり転がしのホースを門扉や木に巻き付
けていたり、テーブルですりこぎでもみすりをする場があったりと、工夫があり、子どもたちが秋の自然に関わって
遊べる環境構成がされていた。
できないと感じると消極的になったりもするので、固定遊具のようなできるのかできないのかがはっきりわかる遊
具、ちょっと努力や勇気、技術がいる遊具には無理なく自信をもって取り組めるような援助が必要と感じた。のびの
びと遊んでいた。園庭で走り回り、走る向きがあちこちで、ぶつかるのではと心配したが、うまくかわしながら、ぶ
つかることも嬉しそうに遊んでいる様子に友達と遊ぶことが楽しいという思いが感じられた。
○保育室で
・壁面にどんぐり転がしゲーム
の段ボールのボードがかけて
ある。子どもが遊びやすい高
さ。カウンターに秋の自然物
が飾ってある。テーブルに子
どもたちの写真、奈良公園、
鹿園のアルバムがおいてあっ
て、自由に見られるようにな
っている。
・保育士3人、リーダーが子ど
もたちみんなに話し、一人は
どんぐり転がしゲームの所
(子どもが2人)
、一人は手洗
い場で援助。
・サークルタイムで、保育室の
隅にTが座り、その周りに子
どもたちは円形に床に座る。
・小麦粉粘土で遊ぶ。
テーブル3脚、各テーブルに
子どもが4~5人。
・机の上に小麦粉を山にして、
穴をあけて水を入れ、各自で
混ぜてこねる。
「魔法の粉、入れるよ」と黄
色の粉絵の具を混ぜる。
「お散歩で拾ったものをつけ
てもいいよ」と声掛けをし、
どんぐり、木の枝、木の葉、
赤い実を分類して各テーブル
に置く。
・
「Rくんが園庭でとったバッタ、Sくんがもって ・保育士の話を聞こうとする
きてくれたバッタです」と子どもたちに知らせ、
態度ができている。友達の
みんなに見せる。園庭での遊びを思い巡らせた
話、友達に関心をもってい
り、休日の子どもの生活をひきだす言葉かけを
る。みんなに知らせようと
したりしながら和やかな雰囲気。
する。みんなで一緒にする
・着替えていたり、手洗いをしていたり、ドング
ことがうれしい。
リゲームで遊んでいたりして、全員そろわない。
後で来た子どもや保育士に話を伝える姿がある。
・園庭での遊びの話、子どもたちが思い思いに話
すのをうまくききながら、みんなにわかるよう
に繰り返し言ったり、話をつなげたりして、興
・活動を楽しみにし、テーブ
味を持って聞けるように配慮している。
ルの準備等しようとする。
「長そで着ている人はまく
・手に付いたものを鼻にもっていって、においを
ったほうがいいで」という
かぐ、じっと見る。
声も聞かれ、子どもの育ち
・両手を垂らして「お化けだぞ」
「かたまってきた」
が感じられた。
「おてて固まった」「もうちょっと水いれて」
・小麦粉粘土の感触、匂いを
「黄色になった」
楽しんでいる。絵具を入れ
・ドングリを目にして人の顔にしたり、自然物を
た後の色の変わる様子に興
練りこんで丸めたり、クッキー、餃子、ケー
味をもつ。感じたことを、
キ・・・子どもの自由な表現がたくさんあった。
それぞれ言葉に出して表現
ケーキから誕生日がイメージされ、
「~先生の誕
している姿、集中して取り
生日、~先生の誕生日・・・」とうれしそうに
組んでいる姿、に子どもた
言い、保育士もにこやかに応じる。
ちの発達に適した教材と感
じる。汚れることもうれし
そうである。
(感 想)
・生活の流れがわかっていて行動している。着替え、手洗い等で輪に入るのが遅くなっても、身の回りのことができ
てから、輪に入っていく。後になってもみんなが話を教えてくれたり、「ここに座り」などと優しく声掛けしても
らったりすることで安心感、クラスの一員という思いにつながっていくと思う。
・小麦粉粘土の感触、匂いを楽しみ、自分の思いを言葉で表現したり、好きなものをつくったりしてのびのびと活動
し楽しむことができた。自分たちで拾ってきた自然物も使いながら意欲的に取り組んでいた。保育士と会話しなが
ら無理なくねらい達成の活動となった。3人の保育士がチームワークよく保育されていたと感じた。
- 34 -
⑭奈良市立西大寺北幼稚園
平成23年10月26日(水)
○指導案 (5歳児 ひまわり組・さくら組)
- 35 -
○研修内容アンケート
【研修したい内容】
○見取り
○活動の援助
○環境構成
【具体的な内容】
・運動を中心とした遊びの中で、個々の体力差や興味の違いがある時の援助について。
・身近な栽培物の育て方等研修し、幼児自身の興味も持続されるために保護者とともに世話をし
ていくことでよいだろうか。
・指導計画の中で食育を位置付けていくということについて。
波線部は、「見取りと評価」の視点から、自らの
研修後の保育者の変容
保育を評価し、改善を図ろうとしている部分
【見取り】
・学びや反省を今回に生かしたいと、もう一度見直した。
【活動の援助】
・取組を日々重ねていくことの大切さを痛感している。
【その他】
・自分たちの考え方や保育の在り方を見直す点で、多くの方にいろいろな目線で見てもらえて大変
有意義だった。
- 36 -
⑮奈良市立大宮幼稚園
平成23年10月27日(木)
○指導案 (5歳児 あか組)
指導案
ね
○自分の思いを言葉で伝えながら、友だちと一緒にのびのびと体を動かして遊ぶ楽しさを味わう。
ら
○色々な素材の感触を味わいながら、模様作りを楽しむ。
い
内
○友達と積極的に関わりながら、のびのびと走ったり動いたりする心地よさを感じる。
○自分の思いを友達に伝えたり、相手の話を聞こうとしたりする。
容
○遊びに使うものを、教師や友達と一緒に準備したり片付けたりする。
○秋の自然物や、身近な素材を使って作ることを楽しむ。
時間
8:40
予想される幼児の活動
○幼児一人一人と笑顔で挨拶をし、健康状態を把握する。
○身の回りの始末をする。
○Y 児を笑顔で温かく迎え、一緒に身の回りの始末をすることで、
・アスレチックで遊ぶ。
・チャレンジカードで遊ぶ。
や自然物を取りやすい場所に分類したりして、用意しておく。
○友達を誘ったり、思いを伝えたりしている姿を認める。
・音楽に合わせて体を動かしたり踊
○目標をもって自分なりに取り組む姿を認め、満足感を味わえるよ
・自然物を使ってごちそう作りをす
る。
・草花の種とりをする。
○片付けをする。
○用便、手洗い・うがいをする。
○歌を歌う。
うにする。
○教師も共に遊び、子どもたちが楽しいと感じていることを受け止
め、共感する。
○楽しんで体を動かせる曲を準備し、一緒に歌ったり振り付けを考
えたりして楽しめるようにする。
○木の葉などを持って来ている幼児の姿を認め、周りの幼児に知ら
せる。
「どんぐり家族」
「まつぼっくり」など
○種を入れる容器は、色々な大きさや形を用意しておく。
○絵本を見る。
○片付けに取り組みにくい幼児には誘い掛けや励ましの言葉を掛け
『マーくんちのおおきなき』
ながら一緒に片付けを行い、できたときには十分に褒める。
○木の幹の飾りを作る。
◎製作で使うものは幼児が取りやすいように小分けにしておく。
・画用紙に、クレパスで自分の顔を描
○一人一人の表現を見て回り、描きたいものや作りたいものが十分
く。
・片ダンボールに、木の実や毛糸など
をボンドで貼りつけて、木の幹の模
11:45
安心して園生活が始められるようにする。
◎戸外遊びを十分楽しみ安全に遊べるように構成を考えたり、遊具
・砂場で山やだんごを作って遊ぶ。
ったりする。
11:00
○教師の援助
○登園する。
○好きな遊びをする。
10:00
◎環境構成
様を作る。
に表現できるよう、側についてヒントを与えたり共に考えたりす
る。
○素材の並べ方やボンドのつけ方など工夫しているところを認め
る。
・終わったら片付けをし、絵本を読む。 ○できた模様を見て喜ぶ幼児や、友達の作品を見て楽しむ幼児に共
○用便、手洗い・うがいをする。
13:00
○会話を楽しみながら、楽しんで食べられるようにする。
・弁当の準備をする。
○Y 児は食べる量が少ないので、食べたくなる雰囲気作りに努め、
・歌を歌い、挨拶をして食べる。
・片付けをして、歯磨きをする。
13:30
14:00
感する。
○弁当を食べる。
○好きな遊びをする。
無理強いしたり頻繁に声を掛けたりせず、食が進むよう見守る。
◎食後は休息をかねて落ち着いて遊べるよう、遊具や絵本を用意す
る。
○降園準備をする。
○落ち着いて身支度ができるよう、時間にゆとりをもつ。
○なかよし放送を聞く。
○友達の放送を聞き、拍手で迎える。
○降園する。
○今日の楽しかったことや明日の予定を知らせ、翌日の登園に期待
がもてるようにする。
- 37 -
○研修内容アンケート
【研修したい内容】
○見取り
○活動の援助
○環境構成
○保育者の力量
【具体的な内容】
・子どもが興味をもって活動している中で、一人一人の思いをくみ取り、目標を達成できるように
するための援助の在り方について。
・季節ならではの、遊びの展開に応じた環境構成の工夫の仕方について。
・子どもをどのように見守っていけばいいのか考えられる保育者になるために。
波線部は、「見取りと評価」の視点から、自らの
研修後の保育者の変容
保育を評価し、改善を図ろうとしている部分
【見取り】
・子どもが何を楽しんでいるのか見極めて、教師がねらいをしぼり、遊びをつなげていく対応が必
要であることを再認識した。
【活動の援助】
・教師と子どものやりとりが多いが、子ども同士のやりとりが増えることで、遊びが充実するので、
遊びの話し合いや子どもの思いを引き出して、明日への遊びにつなげるようにしていきたいと思
う。
【環境構成】
・発達段階に応じた遊びの場の設定や、子どもが使いたくなるような素材を豊富に準備しておくこ
とや、子どもが使いやすいような用具の置き方を工夫するようにした。
【評価】
・子どもの様子を記録していくことで、日々の変化を読み取り、つなげていけるように心がける。
- 38 -
○作業部員による保育記録
・4歳児 あか組
記録者:作業部員(富雄北幼)
(ねらい)
・思いを言葉で伝えながら、友達と一緒にのびのびと体を動かして遊ぶ楽しさを味わう。
行動・反応
・ペットボトルにじょうごで水を入れている。
・準備してある花びらをすりこぎで、こすったり
押しつぶしたりして、色水を作っている。
・ペットボトルにじょうごを使い、花びらで作っ
た色水を入れている。
c
○「きれいやろ。」
c「オレンジジュースやねん。飲んで。」とペッ
○
トボトルに花びらを入れている。
c「花びらをつぶして作ってん。
○
」
「本当のジュー
スみたい。
」
・
「Aちゃん、大きいフライパン貸して。
」B児返
事もしないでもくもくとご馳走作りをしてい
る。
○ 砂 場 で 女 児 3 名 ご ・花を使って、ご馳走作りに夢中。
馳走作り
・コップ、おちゃわんに、砂を入れて型押しを楽
しんでいる。
・3名の幼児会話は、ほとんどない。
・男児2人フープに入り、
「シュポポ。
」と言いな
○フープで電車遊び
がら、途中で走る向きを変えながら、楽しんで
いる。
・スクーターを乗っていたC児、2人のフープの
中に黙って入ろうとする。フープで遊んでいた
○男児2人縄跳びを
2人の幼児は、
「キャー。」と言いながら走り去
している
る。C児は、一人フープに入り電車遊びをする
が、すぐにやめて違う遊びに移る。
・D児連続とびをしている。
○野菜の型押し
・E児、D児の跳んでいる様子を見ている。D児
はE児に「縄をこう回すねん。
」と教えている。
○みんなで歌を歌う。 ・E児、一生懸命跳んでいる。
「どんぐり」
・年長児がしているのを見ながら、オクラを使っ
「どんぐり家族」
て型押しをしている。
「 大 き な く り の 木 の ・みんなで歌を歌う。
下で」
・「次はどんぐり家族歌いたい。」
状況・場面(人的・物的)
○ジュース屋さん
机の上に花びら・ペ
ットボトル・水槽に
入った水
<評
○
見取り(発達の姿を捉える)
・ペットボトルに水をいっぱい入れること
を楽しんでいる。
・花を使って、色水を作ることを楽しんで
いる。
・同じ場で遊んでいるが、それぞれの思い
やイメージで遊んでいる。
・一緒に遊んでいる友達の刺激を受けたり、
関心をもったりしながら遊んでいる。
・同じ場で遊んでいるが、楽しみ方が違う。
・ご馳走作りという同じ遊び、同じ場にい
ることで、友達という一体感を感じてい
る。
・気の合う友達との遊びを楽しんでいる。
2人は、いつもこの遊びを楽しんでいる
のであろう。相談はしていないのに、タ
イミングよく向きを変わっている。2人
の空間を楽しんでいる。
・なかまに入りたかったのだと思う。この
時期であれば、
「入れて」と言えるのでは
ないか。
・C児と2人の幼児の関わりがうすい。
・D児、楽しんで跳んでいる。
・D児、自信をもって教えている。
・E児、跳べるようになりたいという意欲
の高まりが何回も挑戦する姿に表れてい
る。
・年長児に刺激を受け、きれいな模様がで
きることを楽しんでいる。
・スタンプをすることに興味をもっている。
・知っている歌を楽しんで歌っている。
・友達と一緒に歌うことを楽しんでいる。
・友達と、歌声がそろった心地よさを感じ
る。
価>
それぞれの遊びの場に、「やってみたい」と思える環境が工夫されていたので、友達や年長児と一緒に挑戦して遊ぶ
姿が見られた。
○
年少児のこの時期になると、自分のしたいことや思い等を先生や友達に、活発に話す姿が見られるようになってくる。
しかし、まだ、思いが出せずに周りの様子を見ている幼児もいる。一緒に遊んでいる友達に、自分の思いやイメージを
言葉や動きを伝えたり、友達の言葉や動きに目を向けたりできるような教師の援助が、日々の保育の中で大切になって
くる。
- 39 -
⑯奈良市立帯解幼稚園
平成23年10月31日(月)
○指導案 (4歳児 もも組)
指
ね
ら
い
内
容
時
導
案
2年保育
年少4歳児もも組
〇
〇
〇
友達と話をしたり、一緒に考えたりしながら遊ぶ楽しさを味わう。
さまざまな素材を使って、自分なりに工夫しようとする。
秋の自然物に触れたり、見つけたり、遊びに使ったりしながら秋を感じる。
○
○
○
○
○
縄を使って体を動かして遊ぶ。
友達と遊ぶ中で、自分の思っていることや言葉でしたいことを相手に伝える。
木の実や自然物、野菜や果物の皮、草花を使ってごちそう作りをする。
自分の好きなものを作りながら、テープやボンドの使い方を知る。
手洗い、うがいを丁寧にする。
〇 予想される幼児の活動
○教師の援助
◇環境構成
分
8:40
〇登園する。
・あいさつをする。
・持ち物の始末をする。
〇好きな遊びをする。
・水やりをする。
・なわで遊ぶ。
・草花などでごちそう作りをする。
・様々な素材や材料を使って好き
なものを作る。
〇片付ける。
9:40
9:50
10:00
11:15
〇手洗い・うがい、用便をする。
・休息をとる。
〇様々な素材や材料を使って好きな
ものを作る。
・先生の話を聞く。
・素材や材料をみんなで見る。
・スモックを着て、制作準備をす
る。
・自分の使ってみたい素材や材料
を見つけて作る。
〇片付ける。
・手洗い、うがい、用便をする。
○降園準備をする。
11:30
〇降園する。
11:45
◇風邪の症状の幼児が増えているので、登園までの時
間や保育中、空気の入れ替えの時間をもつ。
○体調をくずして欠席する幼児があるので、一人一人
の体調を確認する。
◇幼児と共に水やりをする。
◇遊びに必要な遊具や用具を取り出しやすい場に置い
ておいたり、子どもと一緒に出したりする。
○教師も共に遊びながら、幼児の発見やしようとして
いることを認める。
◇教師も仲間となって、自分の思いを伝えたり聞いた
りしながら、幼児に気付かせる。
◇幼児と片付け場所を確認しておく。
○友達と一緒に片付けようとしているところを認め、
みんなで片付けた気持ちよさを感じさせる。
○教師が丁寧に手洗いうがいをし、幼児に再確認させ
る。
◇種類別に素材や材料を準備する。
(小箱・牛乳パック・プラスチック小容器・布・包
装紙・蓋類・ワインコルク・色紙・画用紙・木切
れ・ストロー・梱包材・和紙・細い針金・毛糸・
梵天など)
(ボンド5容器・セロハンテープ5台・ガムテープ)
○素材や材料の種類や使い方を知らせ、確認しながら、
約束を守って進められるようにする。
○一人一人がイメージしているものを認め、提案した
り、共に考えたりしながら、できあがっていく喜び
を感じさせる。
◇自分のつくった制作を丁寧に扱えるよう、また友達
の制作も見られるよう置く場所をつくっておく。
○一人一人がつくった制作の思いを聞きながら、工夫
したところなどを認め自信につなげてく。
○一人一人に合った、言葉かけをして、きちんと身の
回りのことができているか確認する。
○明日から11月になることを伝える。
- 40 -
○研修内容アンケート
【研修したい内容】
○見取り
○活動の援助
○環境構成
○保育の評価
【具体的な内容】
・ねらいをもって保育を実践していくための子どもの姿の見取り
を学びたい。
・活動をさせるのでなく、生活の連続性があることに気付き、保
育を進めていくためにはどのような援助や環境構成が必要か。
・子どもの姿を見取り、先の見通しをもって保育を構築すること
が難しい。
波線部は、「見取りと評価」の視点から、自らの
研修後の保育者の変容
保育を評価し、改善を図ろうとしている部分
【見取り】
・指導案の書き方や記録の仕方をしっかりとることの必要性を再認識した。
・どこにポイントをあてて記録をとるのかを明確化が必要。
・学年ごとのねらいを明確にして取り組むことが大切であると学んだ。
・他の教師の見方や考え方を知ることで子どもへの見取りになり、子ども理解につなげることがで
きると思う。
・子どものいろいろな姿や言葉、身体で表現していることや仕草を読み取り、記録していくことで
積み重なることが分かった。
【活動の援助】
・教師の援助のあり方では、子どもがしたことに感情をこめて認めの言葉がけをする。子どもにさ
せる言葉がけの工夫に気付いた。
【環境構成】
・教師の立ち位置は、子どもの目線になる姿勢。側に寄り添うなど立ち位置を考えようと思う。
・教師が常に動くのではなく、子どもに自らさせる機会を保障する。
【保育の評価】
・指導案は、姿がよく表れる書き方の工夫をするのが望ましいと気付いた。前日の姿から、この時
期にどんなことを身に付けさせたいのか、どんな経験をさせたいのか、それにはどんな配慮が必
要なのかを考える必要があることを、再確認した。
【その他】
・保育を観察しながら、教師の動き・表情や援助、言葉かけ、環境構成がどうであるかを知らせて
いく指導者がいると考える。
- 41 -
⑰奈良市立伏見南幼稚園
平成23年11月1日(火)
○指導案 (4歳児 さくら組)
指 導
ね
ら
い
案
二年保育年少 さくら組
○
○
○
○
○
○
○
○
友達と一緒に、いろいろな遊びに取り組むことを楽しむ。
戸外でのびのびと体を動かして、友達と遊ぶ楽しさを味わう。
イメージをもって、プレート作りを楽しむ。
友達と思いや考えを伝え合いながら、一緒に遊ぶことを楽しむ。
戸外で遊ぶ心地良さを感じながら、いろいろな遊びに挑戦する。
秋の自然物にかかわり、興味をもったり、工夫して遊びに使ったりする。
年長児とのかかわりを楽しみながら遊ぶ。
イメージしたものを作ることを楽しむ。
時間
○
予想される幼児の活動
8:40
○登園する。
・挨拶をする。
・持ち物の始末をする。
・パンジーや野菜の水やりをする。
○好きな遊びをする。
・ごちそう作りや店屋ごっこをして遊
ぶ。
・遊びに必要なものを描いたり作った
りする。
・いろいろな材料を使って、飾りを作
って遊ぶ。
・曲に合わせて踊ったり、リズム遊び
をしたりする。
・固定遊具や運動会で使った道具を組
み合わせてサーキット遊びをする。
・砂場で山や川、ごちそうを作って遊
ぶ。
○ 遊びの話し合いをする。
○ 片付けをする。
○ 手洗い・うがい・用便をし、お茶を
飲む。
○ 当番活動をする。
○ 歌を歌ったり、リズム遊びをしたり
する。
「どんぐり家族」「山の音楽家」
「やきいもグーチーパー」
「まつぼっくり」
○ 植木鉢のプレートを作る。
・話を聞く。
・型をとって切り、絵を描く。
・作ったプレートを見せ合う。
○ 片付けをする。
・手洗い・うがい・用便をする。
○ 弁当を食べる。
・準備をする。 歯磨きをする。
・絵本を見たり、積み木で遊んだりな
どする。
○ 降園準備をする。
・絵本を見る。
○ 降園する。
内
容
9:50
10:00
10:20
10:45
11:20
12:15
12:30
13:00
★ 環境構成
☆
教師の援助
M … M児への配慮
☆一人一人の子どもと笑顔で挨拶を交わしながら、心身の健康
状態を把握する。
☆子どもが気付いたことに共感し、生長を楽しみにしながら世
話をする喜びを味わえるようにする。
☆自分たちで遊びを進めていこうとする思いを受けとめ、場を
整理したり、材料や用具を用意したりして、子どもの思いが
実現していくようにする。
☆友達と、自分の思いを出し合って遊ぶ姿を受けとめ、共通の
イメージをもって遊ぶ楽しさを味わえるように共感する。
★秋の戸外や自然に関わりながら、好きな場所でゆったりと遊
ぶことができるように必要な物を用意し、場や空間を確保す
る。
☆年長児がしていることに興味をもち、やってみようとしてい
ることを把握し、一緒に遊んだり教えてもらったりできるよ
うに援助をし、関わりをもって遊べるようにする。
M 友達との関わりをうまくもてずにいる時は、教師も一緒に遊
びながらきっかけづくりをする。
☆友達のしていた遊びに興味をもったり、次回の遊びに期待を
もったりして、遊びが広がるようにする。
☆最後までみんなで協力して片付けられるように声をかける。
☆みんなで声や気持ちを合わせて歌う心地良さや、楽しさが感
じられるようにする。
☆リズムに合わせて、楽しく体を動かして遊べるようにする。
☆プレートを作ることで、より栽培活動を楽しんだり、大切に
育てようとしたりする気持ちがもてるようにする。
★子どもたちが扱いやすいように、用具を準備しておく。
☆それぞれにイメージして作った物を認め合い、喜びを共有で
きるようにする。
☆楽しい雰囲気の中で食事ができるようにする。
☆食後はゆっくりと休息をとりながら、室内遊びを楽しめるよ
うにする。
☆当番活動をする姿を認めたり励ましたりして、みんなのため
に役立つ仕事をする喜びを味わえるようにする。
☆今日一日の様子を保護者に伝えて、子どもの頑張りを認め合
い、明日の遊びや活動に期待をもって降園できるようにする。
- 42 -
○研修内容アンケート
【研修したい内容】
○見取り
○活動の援助
○環境構成
【具体的な内容】
・その日の保育で、どこに焦点をあてて、
「見取り」をするかについて研修したい。
・園庭の広い場所で、幼児同士が協同して遊ぶためには、どのような環境構成や援助が必要なのか
を知りたい。
研修後の保育者の変容
波線部は、「見取りと評価」の視点から、自らの
研修後の保育者の変容
保育を評価し、改善を図ろうとしている部分
【見取り】
・
「言葉」に視点をあてた見取り方を作業部員の方の記録から知ることができたことで、保育と照ら
し合わせながら、見取りの方法を学ぶことができた。
【活動の援助】
・具体的な場面を、映像で振り返ってみることで、より分かりやすかった。保育環境を整えること
に、今後も重点を置きたいと思うようになった。
- 43 -
○作業部員による保育記録
・4歳児
T は、保育士
○
記録者:作業部員(鳥見幼)
状況・場面(人的・物的環境)
行動・状況
・サーキット遊び
A児が信号機を持っ
て行く。
・
「このへんにしようかな」と言いながら信号機を置
く場所を決めていた。
・「バスと人間通るねん」
・「みかんバスとリンゴバス。これ、冒険するねん。
あそこの太鼓橋通って、プール行って、丸太橋通
って、あそこでスタンプ押せるねん。バス、待っ
てるねん。1回あっち行ったらこっち」と、指さ
ししながら教えてくれた。
・
「スタンプラリーしてるねん。ほしぐみさんにして
もらってるの。カードは私が作ったの」と教えて
くれた。
・
「あちこちの火を消したり、プラレールハイパー部
隊でどこが火事になっていたりするか調べてるね
ん。全車両がどこにあるか調べてるねん」と言い
ながら両手を双眼鏡のようにして園庭のあちこち
を見ていた。
・そばにいたⓉに手を伸ばして援助を求める。橋を
渡りながら、
「最初は行かれへんかってん。できる
ようになってきてん」
Ⓣが「うれしいね」と言うと、にっこりして「う
ん」と言った。
・ベンチを持ち上げようとするが、重いので「誰か
手伝ってー」友達がやってきて手伝って運んだ。
・カードを見せて「これ、○○と△△のやなあ」
「こうやって持って行くねん」
「順番交代もするね
んなあ」と、互いの顔を見合わせて話している。
・どんぐりになって眠る→床に寝る→起きる
Ⓣの「どんな夢見たの?」という言葉がけに、口々
に「りゅうの背中に乗ってた」などと、話してい
た。
・3人がやってきた。
・スタンプのところで K
児がいた。
・A児はすべり台の上
であちこち見ながら
話している。
・K児が一本橋を渡っ
ていた。
・片付けの時、B児が
ベンチを運ぼうとし
ていた。
・2人で 1 枚のスタン
プラリーカードを持
っている。
・歌を歌う。
「どんぐり家族」
どんぐりの表現をす
る。
・「まつぼっくり」
・当番の幼児がみんなの前に出て順番に自分で考え
♪「~があったとさ」
たポーズをし、他の幼児たちがまねてポーズをす
の「さ」の部分でき
る。3 番目にしたN児が、だいぶ考えて足でポー
めポーズをする。
ズを決め、
「さっきと違う」とⓉの顔を見て言った。
F児は「手、後ろ」のポーズをした。それを見て、
・プレート作りをする。
男児の一人がにこにこして「できるできる」と言
Ⓣが見せたものと同
いながらポーズをしていた。
じ形に切る方法を考 ・Ⓣの「これと同じ形をつくる方法ある?」という
える。
問いかけに「紙にあてて切ったらいい」
「クレヨン
で形をかいたらいい」と、言っていた。Ⓣ「すご
Ⓣが形どりをする
い!」という教師の言葉に、幼児たちはにこにこ
が、ずれてしまった。
していた。
・Ⓣの「ずれちゃった」という言葉に「もう 1 回重
ねる」「押えといたらいい」と、言っていた。
・画用紙を花型に切ろ ・Ⓣの「同じ色の画用紙がほしかったらどうする?」
うとしている。
という言葉に「ゆずってあげる」
「ジャンケンする」
と、言っていた。
- 44 -
見取り(発達の姿を捉える)
・遊びが自分のものになっている。
・遊びのルールがわかっていて自
分でイメージし、遊びを楽しん
でいる。
・遊びの内容やルールを、自分の
言葉で相手に分かるように説明
できている。
・年長児との関わりを楽しむ中で、
自分の力でできたことに喜びを
感じている。
・自分のイメージでヒーローにな
りきり、遊びを楽しんでいる。
・言葉での表現ができている。
・一本橋を渡ることができるよう
になりたい思いが強く、何度も
チャレンジしていたようだ。
・できなかったことができるよう
になった喜びを感じ、その気持
ちを言葉で表現できる。
・自分一人ではできないので友達
に働きかけて、目的を達成しよ
うとしている。
・1枚のカードを一緒に作り、共
通のものとして共有できる関係
であることがうかがえる。よほ
ど、仲がいいのだろう。
・教師の言葉から、それぞれの幼
児が想像をめぐらせることを楽
しんでいる。
・自分で考えたポーズを友達がま
ねてくれることを楽しんでい
る。
・自分の考えたポーズが友達と似
ているが、オリジナルであるこ
とをアピールしている。
・友達が考えたポーズを自分もで
きることを喜んでいる。友達と
一緒にする活動を楽しんでい
る。
・教師の問いかけに、どうしたら
よいか、一生懸命考え、考えた
ことを言葉で表現できる。
・教師の認めや賞賛により、自信
をもつようになる。
・切りにくそうにして、紙を机の上に置いたり手に
持ちながら向きを変えたりしながら切っていた。
切りながら、
「くま(の型)にしようと思ったけど
これにしてん」と、話している。
「なんで?」と言
うと、「だって、(この型が)あいてたもん」と、
話していた。
・幼児の思考力を伸ばし考えを引
き出そうとする教師の援助によ
り、考えたことを発言している。
一つのことについて考えること
ができるようになっている。
・むずかしい花型をどうしたらう
まく切れるか試行錯誤してい
る。
・
「パンジーが見て、
『かわいいね』って言ってるの」 ・とりたい形があったが、待つよ
と、言いながら絵をかいていた。
りも早く型取りがしたかったよ
うだ。
・片付けのとき、ともやは小さいゴミまで指先でつ ・自分の気持ちを伝え、受け止め
まんで拾っていた。
ている姿に二人の関係のよさや
育ちを感じた。
・自分が育てている花に思いを馳
せてプレートづくりをすること
を楽しんでいる。
・最後まで丁寧に片付ける習慣が
身に付いている。
【感想】
・
自ら選んで遊ぶ活動では、園庭をうまく使って遊びの場が構成され、それぞれの幼児が落ち着いて自分のしたい遊
びを友達と楽しんでいる姿が見られた。
・
運動会で使ったものも利用し、サーキット遊びではルールが分かって遊んでいた。ルールがあることで自分なりの
目標をもって遊びに参加して、できなかったことに何度も挑戦し、できるようになった喜びを味わうという成長に
必要な体験ができていると思った。
・
季節感あふれる園内環境や遊びに自然物が豊富に取り入れられていた。
・
遊びの中で異年齢交流が自然とできていて、様々な場面で年少児は年長児の刺激を受けて活発に遊びを展開し、楽
しんでいた。遊びを伝える年長児の自信、やさしさ、思いやりを感じた。
・
年少児は活動的で、言葉が豊富なことに驚いた。先生が子どもたちの思いや考えを引き出すことを心がけながら援
助されていることが、そのような子どもたちの姿につながっていると思った。
・
先生方が穏やかで丁寧に子どもたちにかかわられるので、園全体が落ち着いた雰囲気になり、子どもたちも安心し
て園生活を楽しめるのだと思った。
- 45 -
⑱奈良市立平城幼稚園
平成23年11月15日(火)
○指導案 (5歳児 1組)
指導案
2年保育 年長5歳児
1組
ね
ら
い
○友達とルールのある遊びをしたり、自分なりの目標に向かって運動遊びを楽しんだりする。
○中学生や実習生との関わりを通して、親しみの気持ちをもつ。
○話を聞き、イメージを膨らませて、教師や友達とのやりとりを楽しむ。
内
容
・友達とドッジボールやリレー、おにごっこなど、ルールのある遊びをする。
・中学生や実習生と一緒に遊ぶ。
・友達の話を聞いたり、皆の前で話をしたりする。
・物語の一場面を聞き、自分なりに考えてやりとりや表現遊びをする。
時間
8:45
9:00
10:20
10:35
10:50
11:00
11:15
11:45
12:00
13:30
13:40
14:00
○予想される幼児の活動
○登園し、身支度をする。
・水栽培の世話をする。
・今日の活動内容を知る。
○いろいろな遊びをする。
・サッカー・ドッジボールをする。
・リレーや体操をする。
・縄とび・ポックリをする。
・一輪車などをする。
・砂遊びをする。
・固定遊具で遊ぶ。
○片付ける。
・片付け後、落ちているものがない
か確認したり、砂場の砂を中に入
れたりする。
○なかよし集会に参加する。
・中学生の紹介を聞く。
・「秘伝!ラーメン体操」をする。
○手洗い、うがい、排泄をする。
○出席調べをする。
○今日の遊びや発見したことなどに
ついて話し合う。
○歌を歌う。
「あきはいっぱい」「パレード」
○お話遊びをする。
・「ピーターパン」の話を聞く。
・今日の場面でごっこ遊びをする。
・グループに分かれてやりとりを考
え、役を代わりあって遊ぶ。
・互いのグループの表現を見合う。
○弁当の準備をする。
・手洗い・うがい・排泄をする。
・弁当を食べる。
○保育室でいろいろな遊びをする。
・作品展で作ったものを使って遊ぶ。
(おまつりごっこ)
・ブロックや積木で遊ぶ。
・つくったり、かいたりする。
○片付ける。
○降園準備をする。
・当番が帳面を配る。
・明日の予定を聞く。
○降園する。
◆環境構成
及び
☆教師の援助
☆一人一人を笑顔で迎え、元気に挨拶を交わして視診を行う。
☆水栽培の野菜や球根などの変化に興味がもてるように、一緒に観
察したり、世話したりする。
◆今日の活動を図で表示し、園での一日の生活に見通しがもてるよ
うにする。
☆制作では一人一人の工夫している点を認めたり、友達と協力して
いる姿を認めたりして、楽しい気持ちに共感する。
◆イメージした遊びが実現できるように、幼児と相談しながら、遊
びに必要な素材や用具を準備する。
◆カセットデッキを用意し、自分たちで体操やダンスなどができる
ような場を作る。
☆楽しかった気持ちを受け止めたり、明日の遊びに期待をもったり
できるように声をかけ、一緒に片付ける。
☆ボールやスケーターなどは幼児と数を数えて確認し、きちんと片
付ける心地よさが味わえるようにする。
◆芝生に集まり、中学生の話が聞けるようにする。
◆体操ができるように広がり、しっかり体を動かせるようにする。
☆汚れた衣服を着替えたり、ゆっくりお茶を飲んだりして休息を取
り、次の活動に意欲的に参加できるようにする。
☆欠席者がいた場合には、その理由を伝え、友達に対して優しさや
思いやりの気持ちがもてるようにする。
☆遊びの話し合いをする中で、楽しかったことや気付いたことなど
を聞き、周囲の友達がその遊びや発見に興味がもてるようにする。
◆椅子を片付け、広い空間で遊びが楽しめるようにする。
◆教師の顔が見える場で話に集中できるようにする。
☆教師も役になって幼児とのやりとりを楽しみ、幼児が表現する楽
しさを味わえるようにする。
◆一人一人が自分なりのイメージを伝えやすいように少人数のグル
ープを設定する。
☆互いのグループの表現をみあうことで、友達の考えの良さに気付
く機会をもつ。
☆当番が主になって、弁当の準備ができるように見守り、自分たち
で進められるようにする。
☆友達と楽しんで食事ができるよう見守り、和やかに過ごせるよう
にゆったりと時間をとる。
◆作品展で作ったものを使って遊びが楽しめるように場を設定す
る。
☆教師もお客さんになるなどしてやりとりを楽しみ、幼児と一緒に
遊びに必要なものを考えたり、作ったりする。
☆帰りの放送をする幼児には、事前に話を聞いておき、落ち着いて
話ができるようにする。
☆忘れ物がないか、友達同士で声を掛け合えるようにし、明日の活
動に期待をもって、降園できるようにする。
- 46 -
○研修内容アンケート
【研修したい内容】
○見取り
○活動の援助
○環境構成
【具体的な内容】
・この時期の子どもの姿の見取りについて。
・教師の援助や環境構成を振り返り、保育の改善や向上につなげていきたい。
・視点を変えての子どもの見取りを学び、学級経営にもいかすためにはどうすればいいか。
波線部は、
「見取りと評価」の視点から、自らの
研修後の保育者の変容
保育を評価し、改善を図ろうとしている部分
【見取り】
・子どもの姿の見取りについて、この時期の子どもの姿、発達の過程を見極め、指導計画や教育
課程の見直しにつなげていけるようにしていきたい。
【活動の援助】
・遊びの場でどのようにかかわっていくとより楽しく面白くなるかと考え、同じことを繰り返し
たり、子どもに任せるのではなく、教師が何かを出したり言葉かけをしたり、仕掛けたりする
ことを通して、子どもからもっといろいろな発想がでるようにしていこうと思う。
・聞く力・話す力を育てるために、
「誰と遊んで」
「どんなことをして」と声をかけ、それを積み
重ねていくことを大事にしていきたい。
【環境構成】
・子どもたちの共通のイメージは、様々な遊びの中で現実の世界を空想の世界につなげ、共有の
イメージとしての広がりや深まりがでてくることが分かり、環境構成の創意工夫に努めていき
たい。
【その他】
・研究会の反省会をもち、自分の保育の振り返りをしたり、これからに向けての共通理解をした
りして、全職員で話し合う研修を週1回ぐらいはもっていく。
- 47 -
⑲奈良市立右京幼稚園
平成23年11月17日(木)
○指導案 (5歳児 ほし組)
ね
ら
い
内
容
2年保育年長 5歳児 ほし組
男児6名 女児3名 計9名
○友達や年少児と遊ぶことを喜び、一緒に考えたり、試したりしながら工夫して遊ぶ。
○友達と一緒に材料を集めたり下準備したりすることを楽しみ、草木染めへの期待を高める。
○グループの友達と協力して遊びや活動に取り組む。
●友達と一緒に遊びのルールを考えながら協力して遊びを進めていく。
●勝敗を意識しながらドッジボールを楽しむ。
●身近な植物を使って草木染めができることを知る。
時間
予想される幼児の活動
◎環境構成
8:40
○登園する。
・あいさつをする。
・持ち物の始末をする。
◎
○いろいろな遊びをする。
・サーキット遊びをする。
・自然物を使って飾りや遊ぶもの
をつくる。
・砂場でごちそうづくりをする。
9:50
○遊んだ後の話し合いをする。
○片付けをする。
○用便・水分補給をする。
10:20
○ドッジボールをする。
○手洗い・うがいをする。
10:50
11:30
12:30
○草木染めの下準備をする。
・花(マリーゴールド)を摘む。
花はハサミでガクと花弁に分
ける。
・さくらの葉を集める。
・模様を付けるため、ガーゼにタ
フロープを巻く。
(3 人×3 グループ)
○弁当の支度をする。
○弁当を食べる。
○後片付けをする。
○降園準備をする。
○明日の予定を聞く。
13:00
○降園する。
△教師の援助
前日の子どもたちの姿から保育室の環境を再構成し、遊び
に必要な素材を十分補充しておく。
△ 一人一人と挨拶を交わしながら健康の状態を把握する。
△ 身の回りの始末ができているか確認し、個々に応じて声掛
けをする。
◎ 遊びに期待がもてるように、子どもたちと一緒に用具や遊
びの場を準備する。
△ 子どもの楽しい発想や思いを大切にしながら、互いに考え
を出し合って遊びを進めていく楽しさを味わえるようなきっ
かけづくりをしていく。
△ 楽しかったことや、工夫したことなどを話し合い、明日の
遊びに期待がもてるように話をつなげる。また年少児も楽し
んで話し合いに参加できるように配慮する。
△ 友達と協力して最後まで片付けられるように声掛けをす
る。
△ 子どもたちの声を聞きながら進め、一緒に楽しむ。
△ 丁寧に手洗い、うがいをしているか見守り、清潔にする気
持ち良さを伝える。
◎ 草木染めがどんなもの分かるように実物を用意する。
△ 紐をくくる作業には個人差があるため、個々の成長に合わ
せて援助する。
Y児:初めての活動に苦手意識があり、不安定になりや
すい。期待をもって参加できるような声掛けをすると
ともに、特に配慮が必要である。
△
当番活動の頑張りを認めたり見守ったり、必要に応じて手
助けをする。
◎ 弁当後の活動がスムーズにできるよう、保育室環境を整え
る。
△ 友達との会話を楽しみながら、食事をするペースも考えら
れるように見守り、必要に応じて気付いていけるよう声掛け
をする。
△ 服装や持ち物が整っているか友達同士で確認し合うなどし
て自分で忘れ物がないか気付いていけるようにする。
△ 今日一日を振り返ったり、明日の活動予定を話したりして
明日の登園を楽しみにできるようにゆったりとした時間を設
ける。
- 48 -
○研修内容アンケート
【研修したい内容】
○見取り
○活動の援助
○環境構成
【具体的な内容】
・子どもの見取りや発達に応じた見取りについて。
・発達に沿った遊びを進めるためにはどうすればいいのか。
・子どもの思いに添う難しさ、子どもの内面を見取ることについて。
・環境構成について、園独自の環境を生かして保育を進めるためにはどうのようにすればいいのか。
波線部は、「見取りと評価」の視点から、自らの
研修後の保育者の変容
保育を評価し、改善を図ろうとしている部分
【見取り】
・子どもの興味をよく観察し、
「外で遊ぶもの」
「保育室で遊ぶもの」と教師が決めつけるのではな
く、柔軟に行動できるようにする。
【活動の援助】
・どの時期においても子どもの成長に個人差はあるが、少人数ということを生かして、個々に合っ
た援助をしていくようにしたい。
【環境構成】
・子どもたちが、想像を膨らませたり、想像したことが実現できたりできる十分な環境、時には子
どもたちが考えてできるような安全な環境の準備をする。
- 49 -
○推進委員による保育記録
記録者:推進委員(認定こども園富雄南幼)
(午前中の保育を見学して、気付いたこと、感想等)
・小学校の校舎内に園舎が入り、保育室として改造されたことで、明るく広々として幼児が活動し
やすく、小学生や先生の声も自然に聞こえてくるなど、小学校との連携が取りやすいと感じた。
校長先生が兼務ということで、保育内容についても小学校を見通した話し合いができているよう
で、子どもたちは、スムーズに小学校生活に入れると思った。
・遊びの場では、サーキット遊び、ドッジボール、アクセサリー屋の遊び場があり、どの遊びも、
4歳児が自然な形で関わり、安定して遊ぶ様子が見られた。4歳児は、一人一人が自分のしたい
遊びに取り組みながら、その場で一緒になった友達や、5歳児と関わりながら遊ぶ姿が見られた。
5歳児は、友達と一緒に遊ぶ中で、ボール遊びのゲームに挑戦したり、年少児に優しく関わった
り、また、片付けなどでは、友達と協力しながら取り組む年長らしい姿が見られた。
・アクセサリー屋さんの遊びでは、幼児が作りたくなるような素材や、ボンドなどが置かれ、4・
5人の子どもたちで、また一人でも作ろうとする幼児がいて、自然物を段ボールにつけながら楽
しむ姿があった。
・4歳児A児「ブローチつくろうかな。
」と店屋に来た。立っているので落ち着いてつくれるよう
に教師が「椅子に座る?」と配慮して声をかける。クチナシの実などを貼り付けようとし、「そ
うや、名前かこう…かいて。」と横にいる年長児の顔を見ながら言う。年長児のB児は渡された
茶色のマジックでA児の名前を一字一字ゆっくりかく。A児は、嬉しそうに眺めている。年長B
児も満足そうである。教師は、その様子を見守り、
「良かったね。
」と笑顔で認める。このような
さりげない年少児と年長児の関わりが片付けの場などでも見られ、日頃から友達との関わりを深
めていくための援助が積み重ねられていることを感じた。
・遊びの話し合いでは、先生の「今日、楽しく遊べたかな。
」という問いかけに対し、手をあげた
子どもがそれに答え、さらに他児が、尋ねたいことを聞くという流れがあった。例えば「ネック
レス買ったのが楽しかったです。
」
「ネックレスで何するんですか。」
「おうちに帰って○○ちゃん
にあげます。
」
「何でつくったんですか。
」など、小学校 1 年生の話し合いの仕方に似ているとこ
ろがあり、就学を意識した教師の援助であると感じた。
また、話し合いでは、それぞれの子どもたちが、互いのことをよく知っていて、友達の興味や関
心のあることもよくわかって活動し、話し合っていると思った。
・話し合いは、次への遊びにつながるよう、アクセサリー作りの場では、「もっと新しいアクセサ
リーを作ろうと思う。
」やサーキットのコースは、
「ちょっと今日は簡単すぎたから、次は、違う
コースにして長くしようと思う。
」などと、明日の遊びがより楽しくなるように子どもたち
が意見を出し合っていた。教師が子どもの様子をよく見て話し合いを進めていた。
・年長児のマリーゴールドの染め物の下準備は、園内の自然環境を利用し、教師が子どもたちの興
味をうまく引き出しながら活動を進められていた。幼児が、一つ一つ納得しながら活動し、活動
に対する行動の仕方がわかって楽しんでいる様子があった。教師の下準備の大切さを感じた。ま
た、教師が一人一人の幼児の表情や思い、行動をしっかりと見取り、それぞれの幼児が楽しめる
ように援助されていた。
- 50 -
20 奈良市立都南保育園
○
平成23年11月17日(木)
○日案 (5歳児 ぞう組)
組
ねらい
ぞ う 組(5歳児)
○身近な自然物を使って遊ぶおもしろさを知る。
○友達と共通の目的をもって遊びを進めていこうとする。
内 容
○さつまいもやじゃがいも、アクリル絵の具を使ってウインターフェスティバルの衣装作りを
する。
○友達と一緒に活動し、自分の思いや考えを伝えたり、相手の話を聞いたりする。
時 間
予想される子どもの姿
環 境 構 成
7:50
○登園する。
・気持ちよく登園できるよう
・朝の用意をする。
に室内を整えておく。
・好きな遊びをする。
・園庭の安全を点検し遊びに
部屋―ブロック、アイロン
使う用具が決まった場所に
ビーズ、制作、ごっ
あるか確認する。
こ遊び
園庭―ボール遊び、鬼ごっ
こ、縄とび、わらべ
歌遊び
9:30
○サークルタイムをする。
・当番活動のグループ確認を
する。
・今日の活動に向けて今まで
やってきた事を振り返りみ
んなで思い出してみる。
9:45
11:00
11:30
○グループごとに
・いも版画を順番に制作する。
・アクリル絵の具で自分の考
えた色を作る。
・デザイン画をもとにTシャ
ツにいも版画をする。
(前、後どちらか片方のみ)
・ハンガーに干す。
・次のグループを呼んでくる。
○サークルタイムの場所に集
合する。
・自分でデザインしたTシャ
ツをみんなの前で発表す
る。
・サークルタイムの準備を子
どもと一緒にする。
・子どもたちの思いや考えが
ゆっくり聞けるよう温かい
雰囲気を作る。
・いも版画を製作する場やア
クリル絵の具を使う場を整
えておく。
・彫るのに必要なピン、クギ
等を用意する。
・アクリル絵の具、筆、カッ
プ、水入れを使いやすいよ
うに整理しておく。
・ハンガー、ハンガーかけ、
洗濯バサミを置いておく。
・一人一人の発表を聞く。
○レストランへ順次いく。
- 51 -
保育者の援助と留意点
・一人一人と元気に挨拶をか
わし視診する。
・遊びの様子を見守りながら
必要に応じて声がけをして
いく。
・具体的に今からする内容を
伝え、約束事やルールを確
認していく。
・順番に製作していけるよう
保育士間で連携をとってい
く。
・子どものつぶやきや気付い
た事を聞きながら楽しく進
めていけるよう言葉がけし
ていく。
・子ども一人一人がイメージ
した色や版画をする様子を
見守る。
・考えたり、工夫したりした
部分を認め、周りの子ども
にも知らせていくことで、
次の作業(版画をしてない
方)の意欲につなげていく。
○研修内容アンケート
【研修したい内容】
○見取り
○活動の援助
○保育の評価
【具体的な内容】
・一つ一つの行動にこだわりをもつ子どもが集団に入れるような働きかけ
・子どもの姿の見取りの書き方・見取りのポイント
・一人一人の子どもの主体性を大事にした活動と集団活動のバランス等の、具体的な指導について
研修後の保育者の変容
波線部は、「見取りと評価」の視点から自らの保
育を評価し、改善を図ろうとしている部分
【活動の援助】
・活動の援助については、自分の思いや気持ちを伝えることを大事にしてきたが、報告・評価(感
情)という部分を意識して保育していきたい。
【保育の評価】
・サークルタイムの後、個々に遊ぶという流れになってしまい、子どもの版画をやりたいという
意欲を中断してしまい、グループ活動となってしまったことを反省する。残りの版画の作業は、
このことを踏まえ、クラス全体で進める方法も取り入れていきたい。
・部屋の環境についても活動に応じて、広さを変えられるような柔軟な対応をしていきたい。
- 52 -
21 奈良市立朱雀幼稚園
○
平成23年11月21日(月)
○指導案 (5歳児 すみれ組)
指導案 2年保育年長5歳児 すみれ組
○戸外で身体をのびのびと動かして遊ぶ。
○友達と一緒に遊ぶ中で、互いに考えたことや思ったことを伝えて遊びを進める。
○お話のイメージを広げて表現遊びを楽しむ。
・戸外でのびのびと体を動かして遊ぶ楽しさを味わう。
・自分の思いを伝え、友達の意見も聞きいれて進めていこうとする。
内
容
・木の実や木の葉など身近な自然物を取り入れて遊ぶ。
・お話をイメージして、歌ったり楽器を鳴らしたりする。
時 間
予想される幼児の活動
教師の援助
8:40
○登園する。
・一人一人と明るく挨拶を交わす。
・挨拶をし、持ち物の整理始末 ・かけあしカードをチェックし視診を通して幼児の健康状態を把握する。
をする。
・土の状態を確認して水やりをするように声をかける。
・園庭の花や野菜に水やりをす ・個々に応じて言葉がけをしたり、見本を見せたり指導する。幼児の体調に
る。
合わせて、安全面に配慮する。
9:00
○縄跳びタイムに参加する。
・最後まで走れるように励ます。走ったり、乾布摩擦をすることを通したり
○健康かけ足に参加する。
して、冬に向けて体を鍛える意味などを伝えるようにする。
・ラジオ体操をする。
・丁寧に手洗いうがいができるよう指導する。
・乾布摩擦をする。
・子どもたちの遊びの動線を考えて環境を整える。
9:30
○手洗いうがいをして、お茶を ・教師も一緒に遊びに参加し、友達と一緒に遊ぶ楽しさやからだを伸び伸び
飲み休憩する。
と動かす楽しさを味わえるようにする。
9:45
○いろいろな遊びをする。
・イメージしたことが実現できるよう、一緒に考えて場を設定したり、必要
・秋の実や葉を使って砂場遊び
に応じて材料・用具を準備したりする。
をする。
・ままごとの役割を決めたり、遊びのきまりごとを提案している姿を受け止
・一輪車、スクーターに乗って
め遊びの中で互いが思いを伝えたり考え合ったりできるようにする。
遊ぶ。
・遊びに対して思いがあるが、なかなか言葉で伝えることが難しい幼児もい
・どんぐりころがしをして遊
るので、教師は仲立ちとなって、思いを一緒に伝えることができるよう援
ぶ。
助する。
・ボール遊び(ドッジボール、 ・木の実や木の葉など自然物や素材を使って工夫して作っている姿を認め、
サッカー)をする。
周りの幼児にも知らせる。
・リレーをする。
・自ら気付いて片付け始める姿や友達と協力して片付けている様子を認め、
・音楽に合わせて踊る。
最後まで片付けができるように声をかける。
10:45 ○片付けをする。
・楽しかったことや伝えたいことが言える雰囲気作りをする。
・手洗い、うがい、用便を済ま ・明日の遊びにつながるような言葉がけをする。
せる。
・お茶を飲んで休憩する。
・教師や友達の話をしっかり聞くことができている姿を認めていく。
11:00 ○遊びについての話し合いを ・「エルマーのぼうけん」の話のイメージがわくよう話をし、子どもたちの
する。
思いや発想を取り入れて遊びを進めることができるようにする。
・遊びの中で楽しかったこと ・楽器を大切に扱えるよう指導する。
や、困ったことなどを話し合 ・登場人物をイメージしながらリズム打ちを楽しめるように援助する。
う。
・丁寧に手洗いうがいができるよう指導する。
12:20 ○「エルマーのぼうけん」のお ・正しい食事の仕方(食事の前後の挨拶や姿勢、口に食べ物が入っていると
話遊びをする。
はしゃべらない)ができるよう声をかける。
・楽しい雰囲気で食事ができるよう、温かな雰囲気作りをする。
○片付ける。
・歯磨きの大切さや約束、仕方を繰り返し伝えるようにする。
○手洗い、うがい、用便を済ま ・ロッカーを整理整頓すると気持ちがいいと感じられるように声をかける。
せる。
・当番の幼児が出席カードを配布する間、静かに座って、待つことができる
○弁当を食べる。
よう声をかける。
○降園準備をする。
・持ち物の始末を確認し、今日したことを振り返り、また明日が楽しみにな
14:00 ○降園する。
るように送り出す。
ね
ら
い
- 53 -
○研修内容アンケート
【研修したい内容】
○見取り
○活動の援助
○環境構成
○保育者の力量
【具体的な内容】
・幼児一人一人に寄り添う援助とは
・なかまづくりを育てるポイントについて
・一人一人が充実できるための環境構成や援助のポイントについて
・母子ともに特に気になる子への援助の仕方について
波線部は、「見取りと評価」の視点から自らの保
研修後の保育者の変容
育を評価し、改善を図ろうとしている部分
【見取り】
・具体的な場面から幼児を見取ることや幼児の思いをつなぐことを学べた。
【活動の援助】
・子どもを見ようとする思いや、保育する姿勢が変容してきている。
・遊びが深まる楽しさを幼児と共に楽しみながら、保育を展開できるようになってきた。
【環境の構成】
・教師がつなぐということを意識した意気込みの雰囲気の中で、幼児に話しかけながら、環境の再
構成をするようになった。
【保育者の力量】
・保育園の保育士とも、互いに研修する機会を設け、生活発表会を互いの研修の場にした。
【その他】
・
「つなぐ」というキーワードがとてもわかりやすかった。
・保幼が無理なく交流しつながっていけるように、年間計画を立てようと考えた。
- 54 -
22 奈良市立済美幼稚園
○
平成23年11月22日(火)
○指導案 (5歳児 つき組・ほし組)
指導案
ね
ら
い
内 容
時 分
8:40
9:00
9:15
9:25
予想される幼児の活動
○登園する。
・挨拶をし、持ち物の始末をする。
・体操服に着替える。
・水やりや落ち葉ひろいをする。
○好きな遊びをする。
・縄跳びをする。(跳ぶ、しっぽとり 等)
・ボールをする。
(サッカー、なげる、つく等)
▲環境構成 △教師の援助
△一人一人の幼児と挨拶を交わしながら、笑顔で迎え健康状態を
把握する。
△持ち物の始末が丁寧にできているか確認する。
▲遊びが十分に楽しめるような場を幼児と共に構成していく。
▲必要な用具は要求に応じて出し入れできるように、目の触れる
ところに準備しておく。(短縄、ボールなど)
△体を動かして遊ぶことの気持ちよさを感じられるように教師
も幼児と一緒に遊びを楽しみ、意欲が高まるようにする。
・ビオトープの池にいる生物を見たり、近
くの草花を摘んだりする。
○片付ける。手洗いうがい用便をする。
○水筒のお茶を飲む。
○話し合いをする。
○小学校の体育館へ行く。
△教師も一緒に片付けながら頑張って片付けている幼児を認め
たり最後までするよう励ましたりする。
△丁寧に手洗いやうがいをしているかを確かめる。
△活動前に、楽しみにしている幼児の気持ちによりそうような言
葉かけをする。
9:30
幼
年長
10:30
連
携 「なかよし会」~
年長
予想される幼児の活動
▲環境構成△教師の援助
▲作った作品を大切になおす場所
○ 手 洗 い ・う が い ・
△みんなに伝えたい気持ちを大切に
○小学校のランラン
月間に参加する。
○ 手 洗 い ・う が い ・用
便をする。
○なかよし会の話し
合い(ふりかえり)
をする。
・作ったものを使って
鳴らして遊ぶ。
・うれしかったこと、
次にしてみたいこ
となどを話し合う。
を確保しておく。
用便をする。
△児童と一緒に体操をしたり、か
け足をしたり、安全に参加でき
じたことを話し
る。
合う。
△みんなに伝えたい気持ちを大切
△友達同士、教えあったり刺激し
あったりする姿を認め、次の意
欲へつなげる。
▲持ち物の始末が丁寧にできるよ
うに、言葉をかける。
気分で降園できるようにする。
○降園準備をする。
をもてるように話をする。
うな話し方をする。
△グループでの話し合いの様子を見
ループは教師が入りそれぞれの思
○1年生にお礼の
手紙を書く。
・グループで相談し
いを引きだしていくようにする。
▲どんな手紙をつくるのか、クラスで
話し合いグループ分けをしておく。
て感じたことを
△手紙を見せ合い、グループで考えた
絵や文字にして
言葉を伝えるなど、再会できること
かく。
△静かに放送を聞き、落ち着いた
△次回の交流会を楽しみにできるよ
守り、話し合いがうまくいかないグ
にすると共に友達の話を落ち着
いて聞けるようにすすめる。
すると共に友達の話を落ち着いて
聞けるようにする。
○なかよし会で感
るように走るコースに配慮す
△一日をふりかえり明後日に期待
11:45
ほし組
▲環境構成△教師の援助
便をする。
11:30
11:40
つくってあそぼう ~
○作ったものを保育
室におく。
11:10
小
つき組
予想される幼児の活動
○ 手 洗 い ・う が い ・用
11:00
2年保育年長5歳児つき組・ほし組
○体を動かして遊ぶ気持ちよさを味わう。
〇小学 1 年生と関わって遊ぼうとする。
〇自分の思いを伝えたり、友達の話を聞いたりして遊ぶことを楽しむ。
○秋の自然物やいろいろな材料に興味をもち、工夫して作る。
○作ったり遊んだりしながら、思ったことや感じたことを友達や教師に話す。
○友達と一緒に走ったり、全身を使って遊んだりすることを楽しむ。
○喜んで遊具や用具を使って遊び、協力して片付けをする。
・各グループの手紙
を見る。
○片付ける。
○降園準備をする。
○歌を歌う。
を楽しみに待つように話す。
△忘れ物はないか、服装が整っている
かなど友達同士で確認できるよう
に声をかける。
△落ち着いて気分で降園できるよう
に静かに放送を聞くように声をか
「ならへ」「まちか
○放送を聞く。
らきたあのこ」
○降園する。
○降園する。
ける。
△今日の出来事や明後日の遊びに期
待をもって降園できるように言葉
をかけ、挨拶を交わす。
- 55 -
○研修内容アンケート
【研修したい内容】
○見取り
○活動の援助
【具体的な内容】
・幼児がよりよい方向へ伸びてほしいと願う教師の気持ちから、その幼児の問題点ばかりに向けら
れてしまうことが多い。幼児を肯定的に見られるようには、どうすればよいか。
・時に応じた援助ができず、タイミングがずれてしまい。子どもの意欲が消えてしまうということ
がある。適切な援助をどのようにすればよいか。
波線部は、「見取りと評価」の視点から、自らの
研修後の保育者の変容
保育を評価し、改善を図ろうとしている部分
【見取り・活動の援助】
・子どものよい面に目を向けた言葉が出ることが多くなった。幼児を肯定的に見ることで、温かい
かかわりができ、意欲が高まりクラス全体に活気が見られるようになった。
○作業部員による保育記録
・5歳児
記録者:作業部員(辰市保)
(ねらい)
・小学1年生と関わって遊ぼうとする。
状況・場面(人的・物的環境)
・グループに分かれ、マラカ
ス作りを行う。
行動・反応
・カップの中に、どんぐ ・マラカスを作るということは、5
りなどを入れテープを
はる。
・カップの中に入れるどんぐ
見取り(発達の姿を捉える)
歳児の活動では、どうなのか。
・楽しく乗りやすい曲なので、楽し
・作り終わると、鳴らし
く活動していた。
りや小豆、ストローなどを
たりしている。その後、 ・今日の活動について、話し合い、
取りに行く子もいたり、待
元の位置に戻り、歌「ま
っていたりする子もいる。
ちから来たあの子」を
次回へつなげている。
歌う。
・マラカスを鳴らしなが
ら、歌う。
・園に戻り、どうだった
かを話す。
評
・1年生と関わって遊ぶまでは、いかなかったのではないかと思う。素材ももう少しあっ
価
ても良かったのではと思った。歌は、小学校からの伝承と聞き、繋がりを感じる。楽しく
活動の場が終わり、次回の交流活動への期待がみられた。
- 56 -
23 奈良市立認定こども園富雄南幼稚園 平成23年12月2日(金)
○
○指導案 (5歳児 ほし組)
指導案
ねらい
2・3年保育5歳児ほし組
○
自分の力を発揮しながら、友達と体を動かして遊ぶ。
○
友達とイメージを伝え合いながら、形作りを楽しむ。
・戸外で体を動かして友達や異年齢児と一緒に遊ぶ。
・友達の思いに気付き、共感したり認め合ったりして遊ぶ。
内
容
・球根や野菜の生長に気付き、発見したり世話をしたりする。
・自分の考えを相手に分かるように話したり、友達の話を聞いたりする。
・友達と遊びながら、様々な形に興味、関心をもつ。
時間
8:40
9:10
9:30
9:45
10:45
11:15
11:50
12:00
13:00
13:15
13:30
予想される幼児の活動
○
◎環境構成
登園する。
・挨拶を交わし持ち物の始末をする。
・個人栽培の球根や野菜の生長を見たり世話
をしたりする。
○ 体力づくりかけあしをする。
・「おはよう体操」をする。
・小学校の運動場を走る。
・整理体操をする。
・おしくらまんじゅうをする。
○ 背中のタオルを抜き、たたむ。
○ 手洗い、うがい、用便をする。
○ お茶を飲み休息をする。
○ 好きな遊びをする。(運動場・リズム室)
・クリスマスの遊びをする。
・クリスマスの飾りをつくったり飾ったりす
る。
・ドッジボールをする。
・どんぐり転がしをする。
・平均台や丸太を使って遊ぶ。
・長縄をする 等。
〈雨天時〉
・クリスマスの遊びをする。
・クリスマスの飾りをつくったり飾ったりす
る。
・どんぐり転がしをする。
・サーキット遊びをする 等。
○ 片付けをする。
○ 手洗い、うがい、用便をする。
○ 遊びについて話し合いをする。
○
○
○
○
○
歌を歌う。
「手のひらをたいように」
「なにができるかな」遊びをする。
手洗い、うがい、用便をする。
給食の用意をする。
給食を食べる。
・片付けをする。
・休息をする。
○ 掃除をする。
○ 降園準備をする。
○ 放送を聞く。
○ 降園する。
T教師の援助
及び ○
T
○
一人一人と笑顔で挨拶を交わしながら健康状態を把
握する。
T 花や野菜の生長について、発見したり気付いたりした
○
ことを受け止め、共感する。
T 体の部位を意識して体操できるよう言葉をかける。
○
T 自分のペースで最後まで走ることができるように励
○
ます。
T 走り終えた充実感に共感する。
○
T タオルの始末や手洗いうがいを丁寧にしている幼児
○
を認める。
◎
遊びに必要な遊具や用具を友達と一緒に準備できる
ように、取り出しやすい場所にまとめておく。
T トラブルや思いが衝突した時は互いの思いを聞き、一
○
緒に考えながら、折り合いがつけられるように助言し、
同じ思いで遊びが進められるようにする。
T 一人一人の表現や工夫を認め、作ることや飾ることを
○
楽しめるようにする。
T 体を動かすことに消極的な幼児には、遊びに誘ったり
○
教師も一緒に遊んだりする。
T ルールを一緒に確認しながら、自分達で進められるよ
○
うに教師も遊びに入り丁寧に関わっていく。
Ⓣ 年少児と関わっている様子を認めたり、年少児の思い
を代弁し気付かせたりする。
T 一生懸命片付けをしている幼児を認め、最後まで片付
○
けられるよう励ます。
T 幼児が考えたことや工夫したことが出し合えるよう
○
に話し合いを進め、思いを共有したり来週の遊びに見通
しがもてるようにしたりする。
T ホワイトボードに遊びの場等を図にしてかき、どの幼
○
児もイメージをもって話し合いに参加できるようにす
る。
◎ 組み合わせることでイメージが広がるように、様々な
色や形のパズルを準備し分類しておく。
T 友達の考えを聞いたり一緒に考えたりしている姿を
○
認めたりして、できた作品を他児にも知らせる。
T 友達と協力して給食の準備をしている姿を認める。
○
T 苦手なものでも食べようとする気持ちがもてるよう
○
に声をかける。
T 来週の活動を知らせ、期待をもてるようにする。
○
- 57 -
○研修内容アンケート
【研修したい内容】
○見取り
○活動の援助
○保育の評価
○指導計画作成
○環境構成
○保育者の力量
【具体的な内容】
・3歳児が自ら遊びだしたくなるような魅力ある環境とはどのようなものか。
・活動の時に、それぞれの子どもの思いを受け止めながら、全体で楽しく活動するための工夫。
・制作活動で、個々のイメージを引き出して、次の遊びにつないでいくための援助や環境構成のあ
り方を知りたい。
・興味や能力の個人差が大きいが、クラスみんなでの活動はどうすればいいか。
・預かり保育を実施していることから、領域「健康」と「養護」の捉え、ねらいや内容についての
考え方等、関連性や違いについて。
波線部は、「見取りと評価」の視点から、自ら
研修後の保育者の変容
の保育を評価し、改善を図ろうとしている部分
【見取り】
・活動の進め方は、一人一人の思いを大切にして保育を進めることを再認識した。
【活動の援助】
・遊びの後の話し合いでは、共通の意識をもたせることや、幼児の気付きを知らせたり、友達のよさ
を気付いていけるようにしたりすることを学んだ。
・幼児が興味関心をもって物と関わり遊べるじっくりとした時間や場の保障をすることを学んだ。
【保育の評価】
・職員間で話し合いをもち発達段階に沿った「遊び」の充実について考えていきたいと思った。
【指導計画作成】
・異年齢の交流を進めてきたが、学級や学年での遊びの充実も大切だということを学んだ。
【環境構成】
・自らが遊びを進め、楽しめる環境のあり方について知ることができた。
・3歳児が安定、安心して遊べる場を再認識できた。
【保育者の力量】
・保育所の先生方から幼児の姿を通して具体的な助言が参考になった。
・養護と健康について勉強になった。特に、認定こども園としても保育を進める上で、指導計画を作
成する上で、難しいと感じることが多かったことから、捉え等について分かってきた。
・養護の生命の保持・情緒の安定の捉え方についてわかったように思う。
- 58 -
○作業部員による保育記録
・5歳児
記録者:作業部員(平城幼)
(ねらい) ・自分の力を発揮しながら、友達と体を動かして遊ぶ。
・友達とイメージを伝え合いながら、形作りを楽しむ。
<サーキット遊びの場の記録>
状況・場面(人的・物的環境)
・リズム室に遊びの場を幼児と教
師が一緒につくる。
行動・反応
・サーキット遊びをする。
・男児5名がサーキットでいろい
マット・平均台・はしご
ろな遊具を回り、中央のボール
ジャンピング・滑り台
の場で転がすゲームをする。
バランスボール
見取り(発達の姿を捉える)
・いろいろな遊具の運動遊びは、
たやすくこなし全身を動かして
遊ぶ。
・ボールを使うことを楽しみ自分
の力を出している。
・積み木で作ったコースを転がす。 ・前もって決めた遊びのルールは
「次
かわって」
わかっているが早くしたい気持
「もう一回まわってから」
ちがある。一緒にしている思い
「じゃ
があり待とうとしている。
ここでまっている」
・「ぼくについておいで」とA児
が誘いB児、C 児がついて転が
す。
・コースを順に回っていくという
共通の目的をもっている。
・リーダー的存在はでているが力
A「ストップここから次スタート」
関係は変わりなく遊びを面白く
B「いいですよ」
進めてくれるという思いで共に
C「うまくいける」
遊ぶことを楽しんでいる。
・自分の力を存分に発揮している。
・何度か繰り返すうちにスピード
が増していく。
・主任教諭が言葉をかける。
「ぶつかるなぁ」「どうしよう」
とに気付き自分たちで考える。
・自分たちの遊びの約束を互いに
「ジャンケンしようか?」
確認したり守ることを伝えたり
・B男がボールを持って走り出す。
するが、受け入れられない状況
「それは
になりそれぞれが自分のしたい
あかん」
「そうや転がしていくゲームや」
◎
・うまくいかないことや危ないこ
ことをしはじめる。
全身を使って遊び、競争したり力を比べたりすることを楽しんでいる。試したり挑戦したり繰
り返し遊ぶ満足感がうかがえる。
◎
共通の目的をもって遊びを進めていく中でのリーダー的存在が育ってきている。
◎
個々が自分なりの課題をもち自分の力を発揮する中で、友達の良さに気付いて共感したり、認
め合ったりして遊ぶ姿が見られる。体験したことを言葉で相手に伝える姿も見られる。
◎
5歳児のこの時期のサーキット遊びをどう捉えるのか。また、育ってほしい子どもの姿を教師
の援助や環境構成の課題としたい。それとともに、3歳児や4歳児との関わりも考えたい。
- 59 -
○作業部員による保育記録
・5歳児
ねらい
記録者:作業部員(帯解幼)
・自己の力を発揮しながら、友達と一緒に体を動かして遊ぶ楽しさを味わう。
・自分の思いを伝えたり友達の思いを受け入れたりしながら一緒に遊ぶことを楽しむ。
・ルールを守ったり、相談したりしながらゲーム遊びをすることを楽しむ。
状況・場面(人的・物的環境)
行動・反応
・年長組の保育室で、 ・楽器の準備を自分から進んでして
楽器を鳴らす準備
いる幼児、何をしようとするでも
をしている。
なく保育室を歩いている幼児、友
達が準備をした楽器を無造作に
鳴らす幼児がいる。準備に時間が
かかる。
・教師が、「お客さん待っています
よ。どうする」と、声かけをする。
・カセットテープレコーダーを教師
が準備し曲をかける。
・音楽会を経験して、とても意欲的
・楽器を並べたり、観
な女児が、指揮をし始める。
客席を造ったりし
ている。
・みんなが知っている曲や歌を一緒
にすることで、楽しむ姿が見られ
る。中には、楽器を無造作に鳴ら
したり、周りの友達のしているこ
とに構ったりする姿も見られる。
・4才児が参加する。女児Aは、自
分なりの鳴らし方で、鉄琴を鳴ら
す。とてもにこにこして鳴らす。
・そこへ女児Bがやってきて鉄琴の
バチをとる。女児AとBが取り合
・観客として他の学級
いを始める。
や4才児、3才児が ・女児Aは、ほほを膨らませてその
来る。
場を去り、保育室に置いてあった
飾りをさわる。そこへ教師が来
て、さわらないでねと声をかけら
れ、やめるがさらに顔の表情が不
服そうである。
・鉄琴の方を見ていたが、女児Bが
離れたので、すぐ鳴らしにいく。
見取り(発達の姿を捉える)
・自分たちで楽器の準備をし
ようとする気持ちが高まって
いる。この幼児の思いや姿を
認める援助があれば、年長と
して、さらに意欲が高まると
感じた。
・教師の声かけによって、自ら
どうしたらよいか考えて活動
する幼児がいる。幼児同士で
一体感を持つための援助によ
ってさらに深まるのではと考
える。
・年長の女児は、自分の経験し
たことに自信と意欲をもって
いてみんなのリーダー的存在
になれるが、そのきっかけの
援助(例えば、観客席の教師
が認める。遊びの中に教師も
仲間として認めるなど)が必
要であったと思われる。
・5歳児、4歳児、3歳児が混
じって遊ぶことで、興味や関
心が広まっている。
・4歳児の女児のバチの取り合
い場面は、4歳児らしい自分
がやりたい思いを互いにだし
ていた。その場には教師はい
なかったが、女児Aは、かな
り心が不満な様子、不満なま
ま保育室のものをさわった時
は、教師が側にいて、止めら
れてしまいさらに、心の不満
は高まる。しかし、楽器を鳴
らしたい気持ちにかわりはな
いようで、じっと見ている。
・異年齢の幼児が一緒に遊ぶ場合の課題であると思うが、4歳児の女児2人の楽器の取り
合い場面の双方の思いをくみ取りながら理解する教師の存在があれば、女児Aの気持ち
評
価
にそって援助できたのではないかと考える。
・年長5歳児の意欲的で創造的な幼児の存在が、4歳児の刺激となる要素がたくさんあっ
た。その場の幼児の動きに対しての教師の驚きや発見を知らせていくことで遊びの広が
りや関わりが深まっていくように感じた。
- 60 -
24 奈良市立辰市保育園
○
平成23年12月2日(金)
○日案 (5歳児 ふじ組・ゆり組)
組
ふじ・ゆり組(5歳児)
ねらい
・友達と一緒に、イメージを膨らませて劇遊びを楽しむ。
内 容
・友達と一緒にセリフを言ったり、表現したりする。
時 間
7:30
予想される子どもの活動
○登園する。
・朝の準備をする。
8:30
○外遊びをする。
水やりをする。
環 境 構 成
・気持ちよく登園できるよう
に室内を整えておく。
・ドッジボールや縄とびがで
きるような場を確保する。
友だちを誘って遊ぶ。
る。
・一人一人の健康観察をし、
体調を把握しておく。
ことを保育者も一緒に遊ぶ
サッカー・縄とびなど)
・友だちと一緒に好きな遊
・笑顔で挨拶し、温かく迎え
・身体を動かすと暖かくなる
(ドッジボール・鬼ごっこ
(雨天)
保育者の援助と留意点
中で知らせていく。
・子どもたちが、出しやすい
ように整理しておく。
びをする。
・遊ぶ様子を見守り、必要な
時は仲立ちをして気持ちを
伝え合う大切さを知らせて
(ブロック・ままごと・ぬ
いく。
り絵、ゲームなど)
9:50
・元の場所に戻す。
○集団遊びをする。
・やりたい遊びを決める。
・友達と一緒に遊ぶ楽しさを
・話が聞けるような場所を設
ける。
(ドッジボール・リレー
味わえるような言葉かけを
する。
・友達の頑張りを認め合った
鬼ごっこなど)
り励まし合ったりできるよ
うに進めていく。
10:20
・うがい、手洗いをする。
・お茶を飲む。
○サークルタイムをする。
・分かりやすく話し、今日の
・全員の顔を見えるようにす
る。
10:40
○ホールへ行き、劇遊びを
行う。
活動に入りやすいようにす
る。
・静かな雰囲気になるような
CD を用意する。
・友達と一緒に表現しようと
する気持ちや意欲を大切に
楽しめるようにしていく。
・準備物を自分達で用意す
る。
・準備物を用意する。
・友達と一緒に役になり、
・子どもたちの声に耳を傾け
劇遊びを進めていく。
セリフを言ったり表現し
たりする。
- 61 -
○研修内容アンケート
【研修したい内容】
○見取り
○活動の援助
○その他(サブとリーダーについて)
【具体的な内容】
・子どもの姿の見取りについて
・ねらいに対しての子どもの姿はどうであったかを研修し、今後の保育に活かしていきたい。
・サブとリーダーについて、複数担任の関わり方を研修したい。
研修後の保育者の変容
波線部は、「見取りと評価」の視点から、自ら
の保育を評価し、改善を図ろうとしている部分
【見取り】
・子どもの姿の見取りについて、
「自分なりの目標をもって、戸外で体を動かして遊ぶ」という
ねらいに沿っていたのかを掘り下げて考えていくことに再度気付いた。
・遊びの内容を見取って、今のねらいに対して、どうだったかを常に話し合うことの大事さ、子
どもの姿を見ていないと出し合えないことが分かった。
・子どもの姿の見取り方を教わり、常にねらいに対して、どうだったかを日々実践していきたい。
【活動の援助】
・子どもたちに考えさせるような言葉かけを心掛けるようにすること、複数担任の場合、言葉か
けを一致することを学んだ。
・保育者として言葉かけは、子どもに考えさせられるように心がけようと思う。
【その他】
・サブとリーダーについては、複数担任がエピソードを話し合える仲間であることが大事である
と思う。
・共通理解が大事であると気付き、子どもの育ちがよい育ちになるように連携し合っていきたい
と思う。
- 62 -
25 奈良市立大安寺西幼稚園
○
平成24年1月30日(月)
○指導案 (5歳児 つき組)
指導案
ねらい
二年保育年長
つき組
○「ピーターパン」のお話遊びで役になりきって歌ったり遊んだりして楽しむ。
○劇を進める中で共通の目的をもち、自分たちで劇を進めていく充実感を味わう。
・寒さに負けず戸外で友達と関わりながら体を動かして遊ぶ。
・自分たちでルールを守り、遊びを楽しむ。
内容
・話を集中して最後まで聞く。
・友達と協力して劇遊びの準備をしたり、進めたりして遊ぶ。
・自分の気持ちや考えを友達や先生に言葉で伝える。
時分
8:40
予想される幼児の活動
○環境の構成
T 教師の援助
□評価の観点
T 挨拶をして、幼児一人一人の健康状態を把握す
○登園する。
・持ち物の始末をする。
る。
○いろいろな遊びをする。
○遊びに必要な素材は、使いやすいように分類し
・ピーターパンのお話遊びをする。
用意しておく。
T 自分たちで気付いて行動できるように見守り、
・縄遊びをする。
・こまで遊ぶ。
友達同士で声の掛け合いができるように働き
・ドッジボールをする。
かける。
T 教師も遊びに加わることで、劇遊びに参加しや
・フープで遊ぶ。
・砂場で遊ぶ。
すい雰囲気をつくる。
□自分の思いを友達に言葉で伝えようとしてい
○片付ける。
るか。
10:00
○用便、手洗い、うがい、お茶を飲む。
T 友達と協力して片付けられるように援助する。
10:10
○歌を歌う。
T 周囲と声を揃えて歌えるように助言する。
「君と僕の間に」
□声を揃えて歌を歌おうとしているか。
○「ピーターパン」の劇遊びをする。
○劇遊びの準備をするように声かけをする。
・劇遊びに必要な用具を並べる。
○場面を決めて幼児に伝え劇遊びをする。
(小道具、海賊船、隠れ家など)
○子どもの発言や発想を劇に織り交ぜていく。
・劇遊びの中で、リズムに合わせて歌
T 舞台の範囲や戻る場所の確認をして、舞台の準
を歌ったり、体を動かしたり、役に
なりきったりして遊ぶ。
備をする。
○全員で楽しく劇遊びができるように、働きかけ
る。
・片付ける。
○劇遊びの中で位置や動くポイントを確認しな
がら遊びを進めていく。
□みんなと一緒に劇をつくろうという気持ちを
もって劇に取り組むことができているか。
12:00
○弁当を食べる。
13:30
○降園準備をする。
14:00
○降園する。
○自分から進んで降園の準備をして落ち着いて
待てるように見守る。
- 63 -
○研修内容アンケート
【研修したい内容】
○見取り
○活動の援助
○環境構成
○保育者の力量
【具体的な内容】
・期間案に幼児の姿を書くときに、表面上の姿での捉え方になってしまう。具体的に子どもの姿か
ら何を見抜くのか。そのためには、どのような方法があるのか知りたい。
・クラス全体で、劇遊びに取り組んでいるが、幼児の興味や意欲などに差があり、主体的な姿が見
られない。クラス全体で、共通の目的に向かって相談したり、工夫したりして遊びを進めていく
には、教師の援助や環境構成をどうすればよいのか。
・音楽的技術や指導力からの他のクラスとの差が見られる時にどうすればよいのか。
研修後の保育者の変容
波線部は、「見取りと評価」の視点から、自ら
の保育を評価し、改善を図ろうとしている部分
【見取り】
・記録を取ることの大切さ(写真・ビデオ等)を多くの目で見て、意見を交わすことで自分が見て
いなかった子どもの姿が見える。なぜ、このように行動したのか。どのように行動しようと思っ
ているのか。内面を見抜くことや、この時期に発達過程での大事にしていくことを知った。
【教師の援助・環境構成】
・ねらいや育てたい子どもの姿を目指すために、教師の捉え方をしっかりもとうと感じた。
・子どもの発想が実現していける遊びの場の広さ・用具・材料などが日常的に整備しておくように
しないといけない再確認した。
・認めや共感だけの援助ではなく、次につなげる提示やなげかけも必要と知った。
【保育者の力量】
・ピアノの技術向上と努力が必要と知り、努力していこうと思う。
- 64 -
(2)園内保育研究会 保育記録
① 奈良市立鳥見幼稚園
状況・場面(人的・物的環境)
平成23年10月27日(木) 4歳児 いちご組 記録者:作業部員
行動・反応
見取り(発達の姿を捉える)
・T児が遊具のリング状の
・リング状の部分に何度もボールを
・以前から、バスケットボールのゴールにボー
部分を利用してバスケッ
投げ入れ、シュートをすることに
ルを入れシュート遊びを楽しんでいたので、
挑戦していた。
遊具のリング状の部分を見て、ゴールを思い
トボールのシュート遊び
をしている。
・T児はよりはりきって、ゴールめ
がけてボールを投げていた。
・Ⓣがバスケットゴールを
持ってきた。
・K児、S児、R児、H児
がやってきた。
・本物を出してもらったことで、さらに意欲的
・T児の姿を見て、4人の幼児もし
たくなりやってきた。
に取り組む姿が見られた。
・自分一人でシュート遊びを楽しむだけでなく
・T児は地面に白線を引き、
「ここに
Ⓣに相手チームになってほしいという思いを
立って」
「こうやって」と、相手チ
ームの人がシュートを阻止する動
・Ⓣを呼びにきた。
出し、ゴールに見立てて遊んでいたのだろう。
伝える。
・イメージしたことを実現するために、教師の
きを身ぶり手ぶりで説明した。
評
・ 以前の楽しかった経験が心に残っている。
価
・ そのものがなくても他の物で代用できるようになっている。
力を借りようとするようになった。
・ 一人でするよりも、相手がいる方が楽しいと感じるようになってきている。
状況・場面(人的・物的環境)
・男児6名が高鬼をしよう
としている。
行動・反応
・大勢の男児が群れて遊ぶことが多くなっ
まってきた。みんなにこにこしてい
てきた。一緒に遊びたいと思うようにな
る。
ってきている。
・R児が「入れて」と、言うと6名は「い
・R児がやってきた。
・Y児もやってきた。
いよ」と言って受け入れた。
った。
・以前から一緒に遊んでいて、Y児がルー
ルを理解できにくいことがわかってきて
・Y児も「入れて」と、小さい声で言う
いる。共通の遊びをするときに、ルール
がH児が「Y君、高鬼のルールわかっ
を理解しないと、一緒に遊んでいて、楽
てくれへんからあかん」と、言った。
・R児も「言ってもわかってくれへんね
・Y児は泣いて行ってしま
見取り(発達の姿を捉える)
・総合遊具のところに誰からともなく集
ん」と、言う。
しくないことを感じている。
・今まで、何度もY児にルールを教えるこ
とを試みていたようだ。
・Y児はH児やR児の言葉を聞き、泣い
て他の場へ行ってしまった。
・Y児は友達に拒否され、悲しくなってし
まった。
・この頃になると、簡単なルールのある遊びを楽しむようになってくる。鬼ごっこのスリルや友達との関わり
評
を楽しんでいる。気の合う友達と一緒に遊ぶことが楽しいと感じている。
価
・ルールが理解しにくい友達とは、一緒に遊ぶと楽しくないと思っている。Y児の悲しそうな顔を見るのは心
苦しく思っているようだ。幼児たちは遊びの中で様々な感情を経験している。
状況・場面(人的・物的環境)
・Y児をⓉが鬼ごっこに
誘いかける。
行動・反応
T は保育者
○
・友達と鬼ごっこをしたかったY児にⓉ
が「一緒に鬼ごっこしようか」を、声を
かけてみた。
た。
れしそうに笑い、走って行く。
・追いかけると「こっちだよ」という。
・Y児を追いかけるしぐさをするととて
・ⓉとY児のところに他
の幼児もやってきた。
・Y児は友達がしている高鬼をしたかった。
・Y児はⓉがY児の動きや思いに合わせて
しているので、喜んで遊び、満足するこ
・Ⓣの誘いにY児がのり、 ・Y児がⓉに「こっちだよ」と、言ってう
Ⓣと一緒に高鬼をし
見取り(発達の姿を捉える)
も喜び、にこにこしている。
・Y児とⓉが遊んでいる様子を見て、他児
も集まってきた。
とができた。
・Y児はルールのある遊びを、友達と一緒
にすることに無理があり、個別の対応が
必要である。
・友達もY児の様子が気になっていたのだ
ろう。Ⓣと遊ぶY児の姿を見て、自分た
ちも楽しみたいと思ったのだろう。
- 65 -
・ルールがわからなくても、友達と一緒にしたいという気持ちはある。その気持ちを受け止め、友達がしてい
評
る遊びを教師と一緒にすることで満足したようである。一人一人に応じた援助の大切さを感じる。
価
・他の友達は一度はY児を拒否したが、やはり気になっていたようである。友達つながりができていることが
伺える。
状況・場面(人的・物的環境)
・8人で電車ごっこをし
ている。
行動・反応
T は保育者
○
見取り(発達の姿を捉える)
・S児が「改札つくりたい。こっちから入れてこ
・S児は自動改札をイメージし、自分
っちから出るね」と言うと、Y児が「ここから
なりの言葉で友達や教師に思い出
入れてここから取るってことや」と言った。
を実現したいことを伝えている。Y
・Ⓣが箱を持ってきて幼
・S児は「違う。この中から(切符が)出てくる
児はS児の言葉を理解し、解説して
児と一緒に改札をつ
よ」と、ベルトコンベアーの部分を箱の中に入
くった。Ⓣがベルトコ
れるよう要求する。Y児も「ここから入れて手
ンベアーのようにし
た。
で取る」と、言っている。
いる。
・S児は実際に自動改札を経験し、再
現したかったのだろう。
・S児は「そうそう」と、喜んでいた。
・Y児も経験があるらしく、一生懸命
・運転手のT児が「生駒行です。」と言うと、駅
伝えようとしている。
・切符が箱の中から出る
員のR児が「生駒行の人、これだけですか」と
・やっと思いが実現し、満足している。
ようにすることがで
聞いている。T児が「乗ってください」と、お
・役割を分担し、それぞれの役割に応
きた。
客さんを乗せて走って行った。
じた言葉を話しながら、遊びを楽し
・電車が駅に到着した。 ・「ディズニーランドで運転士が代わるってこと
にしてる」と話し、ディズニーランド駅に着く
・H児がやってきた。
と、運転士を交代していた。
んでいる。
・自分たちでルールをつくり、守って
遊んでいる。
・友達と一緒に遊ぶことが楽しくなり、自分の考えたことや経験したことを伝えようとするようになる。自分
評
の経験をもとにしてアイデアを実現するために、友達とともに教師の援助を得ながら納得がいくまで工夫し
価
ようとし、実現した時の喜びが大きく満足感を味わうことができた。このような経験が必要である。
・年少のこの時期になると、遊びの中で幼児たちがルールをつくり、守って遊ぼうとする姿が見られ、役割を
分担し、自分の力を発揮して友達との遊びを楽しむようになっていくことがわかった。
状況・場面(人的・物的環境)
行動・反応
T は保育者
○
見取り(発達の姿を捉える)
・砂場で 5 人の女児が遊
・フライパンの中に砂を入れてドングリや
・ドングリや小枝をうまく使って、かわい
んでいる。H児はごち
小枝を使って顔型のごちそうを作り、
「見
い顔型のごちそうができたことがうれ
そう作りをしている。
てえ」と、みんなに見せている。友達が
しく、思わず見せたくなったのだろう。
「わあ、かわいい!」と、言ってくれた
・友達がほめてくれたのでさらにうれしく
ので、H児はとてもうれしそうにしてい
・H児が顔型ごちそうの
口にしていた小枝を、
K児が持って行ってし
まった。
た。
・うれしそうなH児を困らせてやろうと思
・口にしていた小枝をあっという間に持っ
て走って行ってしまった。
・H児は「K君が持って行ったあ」と、泣
いてⓉのところに、来る。
・K児はH児がⓉに言っているのを見てH
・K児が戻ってきた。
児に棒を返しにきた。
いると思う?悲しそうだね」というと、
ちに気付くように話し
た。
ったのだろうか。
・せっかく楽しく作ったのに、K児に持っ
て行かれてとても悔しかったのだろう。
・K児は泣いているH児を見て、自分が悪
いことをしてH児を困らせてしまった
ことに気付いたようだ。
・ⓉがK児に「Hちゃん、どうして泣いて
・ⓉがK児にH児の気持
なった。
K児は「ぼくがとったから、はい」と小
・K児は何をしたことが悪かったのかを、
言葉で表現することができた。
・H児はK児のことを怒っていたが、K児
枝を返し「ごめんなさい」と謝っていた。
が素直に謝り、小枝を返してくれたこと
・H児は目に涙をいっぱいためて「いいよ」
で自分の気持ちを抑え、許したのだろ
と、言った。
う。
評
・ 遊びの中に自然物を取り入れて、見立てたり工夫したりして友達と一緒に遊ぶことが楽しい時期である。
価
・ 軽い気持ちでの行動が、友達にとっては重大なことであるという相手の思いに教師の援助により、気付き、
悪かったという気持ちを言葉で伝えることができた。
- 66 -
② 奈良市立青和幼稚園 平成23年11月18日(火) 4歳児 ばら組
状況・場面(人的・物的環境)
・グループ参観で、数名の保護者
が保育に参加している。
・昨日、共通経験活動で「転がし
ドッジボール」をする。青和小
行動・反応
・ばら組男児数名「ドッジしよう。」と外
へ走って行く。
記録者:作業部員
見取り(発達の姿を捉える)
・昨日遊んだことで、ボール遊びに
興味をもっている。
・U児は、ボールを持ち、担任が来るのを
待つ。
・兄がドッジボール大会に向けて、
家で練習しているので、本人も興
学校では、ドッジボールが盛ん
・U児「ドッジしよう。」と足で線を書き
である。2名の保護者が参加。
始める。K児もかく。Y児はその様子を
・自分でやってみる。友達の刺激を
・担任が「円をかくからね。」と
じっと見ている。U児が書いた線を見て
受けて自分もやってみようとかき
「ぐちゃぐちゃや、できへん。
」
「○○先
始める。
声をかけて送り出す。
生。」と保育室へ呼びに行く。
・担任が白線で円をかき、他の遊
びの場へ行く。
かれたが、ボールの動きと同じよ
・ボールがころがった方へ、みんな走って
うに動く。
ボールを追いかける。
・中にいる幼児、ボールがころがってくる
を伝える。
とボールをける。
・円の外へ逃げる。
・K児がボールにあたる。一応外へでるが
・年長児が参加する。年少児にル
ールを教える。
・最初は、中チーム、外チームに分
・U児がボールを転がす。
・外からボールを蹴る。
・保護者が、様子を見て、ルール
味をもっている。
下を向いて動かなくなる。保護者が聞く
・自分がボールをとりたい。
・ころがす幼児、蹴る幼児、投げる
幼児など個々の楽しみかたで遊ぶ
が、ルールが理解できていない幼
児もいる。
・ボール遊びを楽しむ。
・教師がいないと遊びが続かない。
と「中がいい。」と訴える。
【評価】
○幼稚園の経験や家庭で経験したことで、「ボール遊びをしたい。」という幼児の意欲につながった。
○4歳児のこの時期、簡単なルールのある遊びは、子どもたち同士では遊びが続かなかったり中断したりするので、教
師や年長児との関わりや援助が必要である。
③ 奈良市立高円保育園
3歳児
記録者:作業部員
場面
・園庭で好きな遊びをする。
スベリ台の場面。
姿
・葉っぱと一緒にスベリ台をすべる。
・すべり下りて、葉っぱを保育者に見せに
行きわたす。
・5人が集まり何回もくり返しすべる。
発達の見取り
・自分の感じたことを、自分なりの
言葉で伝えようとする。
・同じ動きを何回もくりかえすこと
で遊びがなりたっている。
・さくらの葉っぱを集める。
・子どもが、保育者に見せに行く。
・保育者が認めることで、次々さがしに行
く子どもが増える。
・葉っぱを並べ、クッキーに見立てること
で、ごっこ遊びにつながる。
・容器に穴が開いている理由を聞かれ、話
をした。
・手についたものを鼻にもっていく。
においをかぐ、じっと見る。
おばけだぞとイメージする。
・小麦粉の中に入れる、上に置く、さすな
ど形をかえて遊ぶ。
・認めてもらうことで、自信につな
がり「もっとやってみよう」とす
る気持ちになる。
・イメージが広がり興味をもち、真
似たり一緒に遊んだりできる。
・家庭での母親との会話を、みんな
の前で伝えることができる。
・感触、においを楽しみ、感じたこ
とを言葉に出して表現する。
・まわりを見たりしながら、次々と
作る。
・集中して取り組んでいる。
サークルタイムをしているとき
・バッタをもって来た。
・小麦粉ネンドで遊ぶ。
机の上に小麦粉ネンドを山に
して水をいれて混ぜる。
・どんぐり、まつぼっくりなどの
自然物を利用してつくる。
- 67 -
④ 奈良市立都南保育園 平成23年9月10日(土)5歳児 ぞう組
記録者:作業部員
状況・場面(人的・物的環境) 行動・反応
見取り(発達の姿を捉える)
・休み中にキャンプに行ってい
た男児が、キャンプで体験し
たことを絵に描いている。
・自分の体験したことを、自由に絵
にして、楽しかったことを表現し
ようとしていた。
・Y児は、キャンプに行ったことは
ないが、TVで見たり、本をよく
見ていたりしているので、S児の
絵に興味をもち、イメージを共有
しながら絵を描いていた。
・K児は、興味はあるのだが言葉や
雰囲気だけではイメージする力が
弱く、2人が遊びを進めていくの
をじっと見つめ観察していた。
・3人で共通の目的(動物の狩り)
ができ、相談できていた。
・互いを否定したりせず、一人一人
が友達の意見を受けとめ、妥協案
を出しながら話し合っていた。
・得意な所はゆずり合い、絵を完成
させようとしていた。
・男児2人が興味をもち、絵に
参加する。
・話がふくらみ、キャンプには
何が必要か(食料、物品等)
を調べだす。
・画用紙が足りなくて、長くつ
なげて貼っていく。
・明日も続きをしようと、絵の
制作は一度終わる。
評
価
・S児が、画用紙に道やテントを描いてい
ると、K児とY児が「何描いてるの?」
と来る。
・Y児は、何事も細かい所まで追求するの
で「ほんなら俺も道もっとかくわ。キャ
ンピングカーもどんなんにする?」と相
談して描き始める。
・K児は、まだ絵に参加せず2人の様子を
見ている。
・S児とY児が、保育士に「キャンピング
カーの中に冷蔵庫はある?」など質問し
てくる。
・K児も話の内容や方向がみえ始めて「じ
ゃあ、ごはんは皆で動物を捕まえよう
か?」と提案する。
・3人で、何を使って、どんな動物を捕ま
えようか相談して盛り上がる。
・槍や鉄砲の絵を、S児とY児が描き始め
K児も所々一緒に描いている。
・友達の体験したことに関心をもって、それを遊びにとり入れることができていた。
・共通のイメージをもちながら、物の特徴をとらえて描くことができていた。
平成23年10月7日(金) 5歳児 ぞう組
状況・場面(人的・物的環境)
記録者:作業部員
行動・反応
見取り(発達の姿を捉える)
・いも掘りに行く。
・前日、つるのクッキングをする為、沢山つるを持ち
帰っていた。
・つるのクッキングを ・余ったつるでいも掘り前に1人跳びしていた子ども
思い出し、いもをど
が「大縄もできるかなぁ?」と保育士に話す。
んな風に食べたいか ・つるを長く繋ぐと、2,3人やってきて大縄とびを
話がはずむ。
する。
・つるをなわとびに見 ・1人ずつ何回跳べるか順番に挑戦する。
たてて跳ぶ
・次に、2,3人で何回跳べるか挑戦する。
・つるを長くつなぐ。
・長いつるを見て、遠足の時に乗ったケーブルカーを
思い出し、電車になって、さつまいも畑に行く。
評
・自然物を使って、それを何かに見たてて遊びを広げることができた。
価
・友達と関わったり、話をしたりして遊びを進めて行くことができた。
・自分たちが大切に育ててきた
さつまいもだからこそ、つる
にも関心がむいた。
・どのようなつるが跳びやすい
か(太い、細い、柔らかい)
子どもたち同士、話し合って
いた。
・今まで自分が見たり経験した
りしたことを、つるを使って
遊びの中に取り入れていた。
平成23年10月18日(火) 5歳児 つき組
記録者:作業部員
ねらい ○友だちと同じ目的をもち考えを伝えあいながら一緒に遊びを進めようとする。
状況・場面(人的・物的環境)
・お店屋さんごっこ。
看板作り
ケーキ作り
・何が楽しかったか発表す
る。
行動・反応
見取り(発達の姿を捉える)
・自分の好きなケーキを思いだしながら、具
体的にイチゴ・キウイなどを描いて、看板
作りをする。
・ケーキ作りを粘土やいろいろな材料を使い
考えを出し合って、友達と協力して作る。
・具体的に自分が何を使って、どんな物を作
ったのか発表する。
- 68 -
・友達と会話をしながら、具体的に
絵を描いていた。
・ケーキつくりの材料も、自分が必
要な分だけ使っていた。
(周りが見えている)
・何をどんな物に見立てて作った
か?を話していた。
評
価
・会話することで、イメージが広がり絵の内容も膨らんできていた。
・異なった素材を組み合わせて、立体的にケーキ作りができていた。
・発表する時、相手に理解してもらえるように(ポプリ→フルーツ)考えて話ができていた。
平成23年10月18日(火)
ねらい ・友達と協力して遊びを進める。
状況・場面(人的・物的環境)
5歳児
つき組
記録者:作業部員
・秋の自然を自分なりに表現して楽しむ。
行動・反応
見取り(発達の姿を捉える)
・トイレットペーパー、のり、 ・男児が粘土をこねる。
・昨日から継続して、どんなものを作るか
絵の具で粘土作り。
「水も少しいるかなぁ」。
決定していた。
・ケーキ作りをしている。
・女の子が水をくんできたり、テーブ ・2人でやりとりしながらケーキを作り互
(男の子1人、女の子1人)
ルの水をふいたりする。
いの作品を見比べていた。
・「昨日から作ってるの」と2人で分 ・絵の具の混色も楽しんでいた。
担して作る。(準備役、作業役)
・自然物を飾りにして、様々な形(ハート、
・2人でケーキ作りをする。
うさぎ、丸等)を作り上げていた。
・友達の作品を意識しながら、ケーキ作りをすることができていた。
評
・身近な自然物(どんぐり等)を飾りに利用できていた。
価
・いろいろな形(動物、ハート等)のケーキを、特徴をとらえて作ることができていた。
・会話のやりとりも、相手に解るように話をすることができていた。
平成23年10月18日(火) 5歳児 つき組
状況・場面(人的・物的環境)
・タイヤジャンケン。
2対2のグループ分け
・新しいルールに、変更してか
らのグループ分けが上手く
いかず、ケンカになる。
・話し合いで、どちらのルール
にするか、ジャンケンで決め
る。
評
価
行動・反応
記録者:作業部員
見取り(発達の姿を捉える)
・タイヤジャンケンが始まる。
・いつもの遊びから、新しく気付いた
・1人の子が新しいルールを考える。
ことを、取り入れようとしていた。
・
「そんなルールと違う」とケンカになる。 ・友達と折り合いをつけようと、話し
・話し合うが意見がまとまらない。
合いの形をとっていた。
・1人が怒って遊びをやめるが、ブランコ ・自分の気持ちが通らず遊びをやめて
をしてから、戻ってくる。
しまう。しかし、気をとり直して、
・友達に謝り、もう一度、遊びに入れて貰
相手の気持ちも考えて、もう一度一
う。
緒に遊ぶことができた。
・共通の目的(約束)で遊ぶことができた。
・友達の思いも理解し、話し合いをすることができていた。
・自分の気持ちと友達の気持ちを両方考えて、遊びに戻ってくることができた。
⑤ 奈良市立大宮保育園 平成23年11月17日(木) 3歳児 こあら組
状況・場面(人的・物的環境)
・部屋でクラス全員ふれあい
遊びをしている場面。(積
木を積みましょう)
・保育士が一人ずつ順番に名
前を呼び、積み木になって
重なっていく。
評
価
行動・反応
記録者:作業部員
見取り(発達の姿を捉える)
・誰かが自分の上に乗ってくれる事を期待
してじっと積木になりきる。
・「上に乗って~」と親しい友達を呼ぶ。
・「せんせいも上来て~」と保育士を呼ぶ。
・思い通り乗っかってもらえず、「むすっ」
とした表情に変わる。
・全員が乗り終わり一気に「ゴロン」とく
ずれる。表情が一変し、笑顔になり、飛
び跳ねて喜ぶ。
・遊びの見通しをある程度もって参加し
ている。
・ふれあいを心地よく感じ、自分が安心
できる相手を選び声をかけている。
・積木がくずれる時の達成感を共感し合
っている。
・遊びの中であれば自分の思いを少し抑
え、その後にくる楽しさで気持ちの発
散が出来ている。
・同じふれあい遊びを継続して取り入れていることが、子どもの期待感や達成感をより一層高めている。ふ
れ合うことが心地いいと感じられるようになっている。
- 69 -
平成23年11月24日(木) 4歳児 りす組
状況・場面(人的・物的環境)
行動・反応
・シールやテープを使って遊 ・3人のうち1人がシールやビニールテープ
んでいる場面。
を組み合わせて魚の形に見立てて貼ってい
・3人が制作を楽しんでい
く。丁寧に進めている。
る。
・他の2人は思いついたまま貼っていき次々
とシールを手にとる。
・魚をイメージするのに必要な形がなく「小
さい三角のシールないの?」と保育士に聞
き、それを用いてまた魚の形にしていく。
評
価
行動・反応
・女子2名で制作をしている。
・そのうち1人はテープで葉っぱを紙に固定しよ
うとしている。もう1人は葉っぱを貼ることな
く、テープを貼っている。
・「ここにペッタンしたら?」とテープで張り付け
るコツを伝える。返事をしながら、言われたよ
うに1人の女児がテープを使い出しうまく固定
できるようになる。
見取り(発達の姿を捉える)
・自分の作品を作りながら、
となりでしている、友達の
様子も気にかけ、セロハン
テープの使い方をさりげな
く教えることができる。
・子ども同士の遊びの中で工
夫し、楽しさを共感してい
る。
・毎日続けて自然物での遊びを深めていっているので、コツをつかんだ子どもから、周りの子どもへの広が
りがみられた。
平成23年11月10日(木) 3歳児 こあら組
状況・場面(人的・物的環境)
・園庭でしたい遊びがすぐ見つから
ずにいる。
・三輪車を見つけ1人1台片足でけ
って進み出す。(男子2人)
評価
見取り(発達の姿を捉える)
・本や図鑑で見たものをイメージし
て、シールでつくって楽しんでい
る。
・月齢だけでなく一人一人が興味をも
っている分野の違いが遊びの中に
も表れている。
・絵本や図鑑を使って得た知識を遊びの中で用いて、自分のものにしている。魚のイメージがしっかりともてて
いる。
状況・場面(人的・物的環境)
・園庭で机の上で自然物と紙、
マジック、セロハンテープで
制作をしている。
・落ち葉や花をその都度園庭で
見つけてきて貼り付けてい
る。
評
価
記録者:作業部員
行動・反応
・まわりの子どもが遊んでいる様子を、
三輪車を押しながら見ている。
・片足で蹴って進む男子2人の内1人が
三輪車で足をうちつけ、うずくまる。
・もう1人がそれに気付き自分の三輪車
を置き側に寄り「とんでいけ」とひと
こと、言い終わると三輪車に戻る。
・もう1人もそれで痛みをこらえ走り出
す。
記録者:作業部員
見取り(発達の姿を捉える)
・保育士が駆け寄る前に友達に痛み
を共感してもらい納得している。
・言葉でなく状況を見て相手の気持
ちを察して声をかけることがで
きる。
・周囲が見えていて、一緒に遊ぶ事を楽しんでいる。
・何をして遊ぶかよりも、誰かと一緒に同じことをするということに楽しさを感じている。
- 70 -
③ 奈良市立大安寺西幼稚園
状況・場面(人的・物的環境)
<イチゴの収穫>
平成23年5月12日(木)5歳児 ほし組
行動・反応
記録者:作業部員
見取り(発達の姿を捉える)
・花が咲き、小さな実がつき始めた頃から
・冬の間は変化がなく、興味を示さな
・年少の時から栽培してきたスナ
子どもたちは「イチゴの赤ちゃんができ
かった。花壇の花や木々の芽吹きな
ップエンドウやイチゴのプラン
ている」と栽培物の変化に気付き、収穫
ど春に向けての自然の様子に関心
を楽しみにしてきた。
をもつために教師が継続的に声が
ターが保育室前に置いてある。
・収穫に使えるようにイチゴやス
・イチゴは収穫してすぐに食べたいという
けをしたり、遊びに取り入れたりす
ナップエンドウの写真をラミネ
子どもの思いが強かったが、衛生面や平
ることで、身近な自然物への興味も
ートしたものを籐制のカゴにつ
等性を考え、イチゴジャムにしてクラッ
広がっていった。イチゴの収穫は年
け、廊下に置いておく。
カーにつけて食べようと教師が提案す
長児が中心となる。入園して間もな
る。子供たちは「年少さんもみんなで食
い年少児にとって、年長児が収穫し
べられるね」と受け入れる。
ている赤いイチゴは魅力的である
・子供たちはスナップエンドウの
実が膨らんできたことに気付
き、年少の時食べた経験もあっ
・持ち物の始末が終わると当番を中心とし
が、年長児は自分達が植えたり、3
て、毎日収穫を楽しんでいる。
てカゴを持ち、友達と誘い合ってイチゴ
月に前年年長児から引き継いだり
赤く熟したイチゴは冷凍にイチ
やスナップエンドウの様子を見に行く。
したという雰囲気が醸し出されて
ゴジャムに食べるということを
年少児が穫ろうとすると「これはまだ無
いるのか、年少児は遠慮がちであ
共通理解し、進んで収穫してい
理。もうちょっと赤くなってから」
「穫っ
る。先輩として、収穫の方法を伝え
る。どの子にも収穫の経験をさ
てらここへ入れてね」と教える。収穫し
ようとする。
せたいと考え、朝の当番活動に
たものは「冷凍してください」と職員室
組み入れる。
に持っていく。主任が一緒に冷凍イチゴ
・イチゴをジャムにすることについて
を見ながら「ありがとう、イチゴいっぱ
は教師が説明することでみんなが
いになってきたよ。ジャムになるのを楽
同じ時に、同じ量だけ食べられると
しみにしてね」と話す。
「先生がつくって
いうことが分かり、受け入れられ
くれるの、明日も持ってくるね」と話す。
る。
・
「きょうのおとうばん」という表
示が保育室にある。
・年少児が遠巻きに見ているが、
赤くなりかけたイチゴを見つ
け、穫ろうとする。
・穫り残しているスナップエンドウを全て
・今まで膨らんでいるのを穫ろうとい
<スナップエンドウの収穫>
穫る。「奥の方にまだいっぱいあったね」
うことで、迷いながら収穫する姿が
・数日前から収穫したスナップエ
「先生、今日みんなで食べよう」と話し
あったが、収穫しやすいように抜い
ンドウを冷蔵庫で保管し、たく
ている。籠いっぱいになり「いっぱい穫
て園庭に広げたことで収穫に参加す
さんになったら食べるというこ
れたね」と喜んで職員室に持っていく。
る子どもが増える。
とを子供たちに知らせている。
・主任に「スナップエンドウ茹でてくださ
・担任が「スナップエンドウをみ
い」と持ってくる。主任「たくさん穫れ
・たくさんのスナップエンドウを数え
んな穫って、プランターに夏野
たね。これは幼稚園 のみんなで食べる
るのは年長児にとって容易なことで
菜を植えよう」となげかける。
の。」と尋ねる。友達と顔を見合わせてう
はないが、全園児で食べるという目
なずく。「そうしたら子どもが 76 人で、
的をもつことで、
「数える」という経
先生が8人とみんなで 84 個要るよ。ある
験に結びつけるとともに、年長児と
かな。数えてきてくれる。そしてこんな
してみんなのことを考えて行動する
ふうにへたと筋を取ってきてほしいな」
ことで、年長児としての自覚にもつ
と取り方を見せる。
なげたい。
・担任は子どもたちから話を聞き、
「数えてみようか」という子ど
もたちに方法を任せ、机を3台
・
「うん、数えてくる」と張り切って保育室
に戻る。に持ち帰る。
並べ、真ん中にカゴを置き、見
守る。
・数に興味をもつ子どもたちが数え始
める。数をものと対照にして数える
・一人一人が一個ずつ手に取り、声を出し
ことの経験につなげたい。手に持ち
て数えるので、途中で混乱したり、手に
きれなくなったら固まりにして置
持ちきれなくなったりして分からなくな
き、続きを数えたり、机に並べて数
・混乱が生じたので、一度全員を
る。「バラバラに数えていたら分からな
えたりなど個々には工夫している。
集めて、数え方について話し合
い」
「並べたらどう」と意見が出る。机の
並べることで量から数の多さがより
う。
上に長く並べる。「わあ、いっぱいある」
具体的になったようだ。
- 71 -
・
「じゃあ、みんなも指で数えてみ
・「1人ずつが1個ずつ持てばいい」「ドレ
・言葉遊び的な感覚で、ものと対応し
よう」と言葉と数えるリズムを
ミファソで数えたら」
「チュウ、チュウ、
た数え方に興味をもつ幼児が多か
合わせる。
タコカイナで数えたら」など意見がでる。
った。「チュウ、チュウ、タコカイ
実際にみんなの前でやってみる。
「ドレミ
ナ」はリズミカルな数え方を共通理
ファソもチュウ、チュウ、タコカイナも
解する必要はあったと思われる。
5個ずつや」と指で数える。
「10 個のかたまり」をつくったら分
・
「そうしたらチュウ、チュウ、タ
コカイナを2回数えたらみんな
でいくつになる」と投げかける。 ・すぐに「10 個」と応答したり両手を使っ
・「じゅあ、10 個ずつ置いたら分
て数えて応えたりする。
かりやすいという教師の意図を表
す。
かりやすいよ」と実際にやって
みせる。
・10 個のかたまりを「10、20、30、
・並んで一人5個ずつ取り、10 のかたまり
をつくる。
・それぞれが自分の気に入った数え方
で5個ずつとり、10 個のかたまりを
---」と数える。
つくっていった。
・教師が数えるのに合わせて一緒に数える。 ・どんな方法で数えるのか興味があり
・
「あるよ、一人2個ずつあると思
うよ。よかったね」と喜び合う。
「184 個だ、すごい」と喜ぶ。
「これでみ
そうだ。
んなの分あるね」と教師に尋ねる。
(考察)
・ 進級当初、園生活を進める先輩としての姿が遊びや活動のあらゆる場面で見受けられる。昨年度よ
り世話をしている栽培物や飼育物も4歳児の安定する場でもあるので、両学年が関わりをもてる場に
配置することが望ましいと思われる。
また、5歳児の姿から、4歳児は園生活の方法や園の文化などを伝承していく姿でもある。
・ 栽培物を数えるという経験は量の多さから5歳児では無理と思いがちであるが、並べる、5個ずつ
数える、10 のかたまりにする、10 単位で数えるなど方法として5歳児が知る機会になると思われる。
数えるということは量から数にすることで具現化し、全園児が食べるという目的を達成できるという
体験ができた。このような体験は難しい課題を自分達で解決に向かうために知恵を出し合ったという
充実感につながり、園生活をリードするという意識も高まると思われる。
- 72 -
【資料2】幼保合同保育研修(6月合同保育指導案と振り返り)
○指導案 (4歳児)
平成 23 年 6 月 28 日(火)
(ねらい) ・保育園と幼稚園の友達と一緒に関って遊ぶ。
・水、草花、虫などの身近な自然に触れて遊ぶことを楽しむ。
・遊びの約束を守って友達と一緒に遊ぶ。
(環境構成と教師の援助)
・いろいろなイメージで動きが楽しめるような用具、遊具を準備しておく。
・好きな遊びにじっくり取り組めるように、木陰にテーブルを用意したり、パラソルを出したりして涼しい
環境を用意する。又、水分補給ができるようお茶の準備をする。(職員室前)
・教師間で連携を取り、安全に遊べるようにする。
●予想される遊び ◎援助
☆環境構成
砂場
フ
ジ
ヤマモモ集め
サーキット遊び
●ヤマモモを拾ったり、長椅子に登って木に実っ
●巧技台を使ってサーキット遊びをす
る。
◎教師が遊びに誘ったり、一緒に入っ
たりして体を動かすことを楽しめる
ようにする。
☆それぞれの遊びが楽しめるよう場の
確保をする。
ているヤマモモを採ったりする。
◎ヤマモモの実の様子に子どもたちが気付いた
り、発見したりすることを認めいろいろな遊び
ヤ
マ
モ
モ
タ
イ
サ
ン
ボ
ク
に取り入れることができるよう声掛けする。
☆必要に応じて台や長椅子を移動することがで
きるようにしておく。
にじみ絵・はじき絵遊び
ヤ
マ
モ
モ
●にじみ絵やはじき絵をする。
音楽に合わせて踊る
◎一人一人の作品を認めると共に、友達の作品に関心がもてるよう声
●音楽をかけて踊る。
を掛ける。
ド
ン
グ
リ
◎教師も一緒に遊びに参
◎子どもがイメージした物を受け止め、共感する。
加し、楽しさを共感す
☆出来た物を乾かすことができるようにフェンスに紐を張る。
る。
☆ポンポンやバルーンを
ジュース作り
用意する。
●ヤマモモや草花を使ってジュース作りをする。
◎子どもがイメージして出来た物を受け止め共感する。
☆イメージが膨らむよう見やすい位置に材料を並べておく。
ごちそう作り
☆自分で草花を見つけに行けるよう、プランターを運動場に
●野菜を切ったり、ごちそうを作っ
たりする。
置いておく。
ホイップ遊び
●石鹸を削ったり泡立てたりしてホイップを作る。
◎クリームのかたさや、飾り付けて出来たものを受け止
め共感する。
☆ホイップ作りとシャボン玉の遊びが混ざらないよう
に、それぞれの机や場を用意しておく。
シャボン玉遊び
●シャボン玉遊びをする。
◎出来たシャボン玉の形や大きさに共感する。
サ
ク
ラ
☆ホイップ作りとシャボン玉の遊びが混ざらないよう
体育倉庫
◎子ども達がイメージして作った
物を認めて楽しさを共有する。
☆イメージが膨らむように見やす
い位置に材料を並べておく。
泥んこ遊び
●泥んこ遊びをする。
◎ダイナミックに遊ぶ姿を
認め、楽しさを共有する。
☆足洗い用のジョウロを用
意しておく。
に、それぞれの机や場を用意しておく。
サ
ク
ラ
ド
ン
グ
リ
73
サ
ル
ス
ベ
リ
花壇
砂場
土山
手
洗
場
砂
場
道
具
○指導案(5歳児)
平成 23 年 6 月 28 日(火)
(ねらい) ・幼稚園、保育園の友達に親しみをもって関わり一緒に遊ぶことを楽しむ。
・いろいろな遊びに興味をもち、友達と一緒に遊びを十分楽しむ。
・ルールや約束を守って友達と遊ぶ。
(環境構成と教師の援助)
・いろいろなイメージで動きが楽しめるような用具、遊具を準備しておく。
・好きな遊びにじっくり取り組めるように、木陰にテーブルを用意したり、パラソルを出したりして涼しい
環境を用意する。又、水分補給ができるようお茶の準備をする。(職員室前)
・教師間で連携を取り、安全に遊べるようにする。
●予想される遊び ◎援助
☆環境構成
砂場
ヤ
マ
モ
モ
ヤ
マ
モ
モ
虫とり遊び
サッカー遊び
●虫がいる場を教え合い、虫と
●チームに分かれてサ
りをする。
ッカー遊びをする。
◎虫の生態等にも興味が広が
◎友達と一緒に体を十
るように幼児の気付きを認
分に動かして遊ぶ楽
めるような声を掛ける。
しさを味わえるよう
◎小さな生き物を優しく扱う
にルール等自分達で
姿を見守り、飼育ケース、バ
考えられるよう必要
ケツを用意して様子を見る
に応じて声を掛ける。
ことができるようにする。
☆思いきり体を動かせ
ヤマモモ集め
る広い場を用意する。
●ヤマモモや花をすりつぶし
泥団子遊び
作りをする。
●泥団子やご馳走作りをす
☆色水に使える草花を近くに
る。
にゲームボックス等の台を
を作ろうとしたりしてい
用意しておく。
る姿を認める。
◎石鹸の量や水の量の違いに気
付いたりシャボン玉の大きさ
の違いに気付いたりする姿を
る。
印を付けたり一緒に踊り楽しくなるよ
うにする。
☆どの幼児も共に楽しめるような曲や手
具を用意しておく。
(バルーン・ポンポ
ン・楽器・マイク・マスカラなど)
ホイップ遊び・シャボン玉遊び
ぶ。
といを使って遊ぶ
●といを使って角度を考えたり、つなぎ目を工夫しながら水を流したり
して遊ぶ。
◎自分の考えを伝えたり友達の考えを聞いたりして遊びを進める姿を見
守り必要な物を用意する。
(洗濯バサミ・積み木など)
☆足が洗えるように手洗い場にジョウロを用意しておく。
共感し試そうとする意欲がも
シャワー遊び
てるようにする。
●ペットボトルや牛乳パックで水を
☆石鹸を削る場と水を入れる場
を分けて場が乱雑にならない
ようにする。
サ
ク
体育倉庫
ラ
ド
ン
グ
リ
◎機械の操作をしやすいようにデッキに
◎泥・土・砂の感触の違い
を感じたり、かたい団子
たりシャボン玉をしたりして遊
●コースを考えたり必要な物を準備した
りしながらサーキット遊びをする。
◎幼児の思いを聞きながら友達と一緒に
自分達で遊具の配置やコースを作れる
ようにする。
◎用具の置き方に危険な箇所があった場
合には気付くように声をかける。
☆登ったり渡ったり様々な動きが楽しめ
るように平均台、梯子、フープ,巧技
台等を用意しておく。
☆自分達で遊びを進められるように使い
慣れたセロテープ等の道具を用意して
おく。
●音楽に合わせて踊ったり歌ったりす
☆ヤマモモが採りやすいよう
●石鹸を削ってホイップを作っ
サーキット遊び
音楽に合わせて踊る
色の違いに気付きながら色水
用意しておく。
サ
ク
ラ
フ
ジ
タ
イ
サ
ン
ボ
ク
砂場
汲んだりシャワーにしたりして遊
ぶ。
☆水を十分に使って遊ぶことができ
サ
ル
ス
ベ
リ
土山
るように大きなタライやホース等
を用意する。
74
花壇
手
洗
場
砂
場
道
具
ド
ン
グ
リ
○振り返り 平成 23 年 6 月 28 日(火)
◎明日への援助及び環境構成
タ
イ
サ
ン
ボ
ク
フ
ジ
砂場
虫とり遊び
サッカー遊び
・自分達で虫がいそうな所を探
・保育園児と幼稚園児
している。虫籠など用意してお
のチームが分かれてし
いたことで、捕まえた虫をすぐ
ヤ
マ
モ
モ
に入れることができた。
まい交り合うことが難
◎
しかった。
虫取りする場が移動して
◎
いくので、図鑑や虫籠を体育
倉庫横に用意しておく。
幼保でなく交り合
ヤ
マ
モ
モ
ったチームになれる
サーキット遊び
・保育園児は前回から楽しみにしている子
どもも多く、シールを貼ることを喜んでい
た。
・暑かったため涼しい場で休憩している子
どももいた。
◎ シールを貼る場に日陰を用意する。
◎ 巧技台のはしごの台が高くなりすぎた
ので4歳児はゆっくり歩いていたので、
挑戦している姿を認めていきたい。
ヤマモモ集め
ように人数的なこと
・4歳児はヤマモモを初めは
も伝えながら援助し
音楽に合わせて踊る
ペットボトルにそのまま入れ
ていく。
・踊っている子どもはあまりいなかった。
てジュースにしていた。
にじみ絵遊び
5歳児は、経験から赤い実を
・他の場と近すぎたた
探し潰してジュースにし、色
め、落ち着いてじっくり
を見たり匂いをかいだりして
取り組むことができな
いた。場所を変えながら台を
かった。
持って来てヤマモモを採って
◎
させる。
いた。
◎
登り棒の前に移動
友達の刺激を受けながら
ジュースの作り方や気付き
を話し合えるような場を作
る。
ごちそう作り
・保育園が給食の野菜の切
れ端を持ってきたのでいろ
いろな材料を使ってごちそ
サ
ク
ラ
ホイップ遊び
・暑かった為日陰に机を移動
させたことで、じっくり遊ぶ
ことができた。
・幼稚園、保育園の削る道具
が違っていたので、削り方の
違いを楽しめた。
・泡立てることを楽しんでい
る子どもが多く、削る子ども
が少なかった。
◎ 周りの子どもにも声を掛
け、興味をもてるようにす
る。
サ
ク
ラ
体育倉庫
う作りを楽しめた。
◎
机を2つ離して置いて
いたが近づけることで幼
◎
4歳児の知っている曲を多く用意し
ておく。
といを使って遊ぶ
・5歳児は、洗濯バサミを使ってつなげ、
水路を作る。友達に考えを出し合いなが
ら、高さやつなぎ目を考えた。
・4歳児は水が高い所から低い所へ流れ
るということがまだ十分に理解しにく
く、教師の援助が必要である。
◎ 試している姿を見守ったり問いかけ
たりし、考えられるような声掛けをす
る。
◎水を流したいという気持ちが強いので
ホースで思い切り水を使い流していた
が、水浸しになるので水を流さない時
のホースの使い方も気付かせたい。
ド
ン
グ
リ
ド
ン
グ
リ
保互いに交じり合って遊
ぶと思われる。
シャボン玉遊び
・いろいろなものでシャボン玉を作り、
違いを楽しんでいる。大きなシャボン玉
砂場
サ
ル
ス
ベ
リ
土山
のたらいが1つだったので混雑した。
手
洗
場
◎ たらいをもう1つ用意する。
◎ 片付けの雑巾が少なかったので、
砂
場
道
具
花壇
多めに用意しておく。
〈全体のふりかえり〉
○ 暑かったので前回のようにじっくりと遊び込むことはできなかった。後半〈10時頃から〉は、木陰を探して休息
をとったり水を触って遊んだり、水分補給に行くことも多かった。気温の様子を見て高ければ10時頃に片付けるよ
うにするのが良いのではないかと思った。
○ 幼稚園と保育園と前回の反省から準備を一緒にすることにした。保育者が前日に準備し、場の担当を決めておいた
ことで、スムーズにでき片付けも早くできた。
○ 本日は、暑く幼保全体での子どもたちの話し合いができなかった。次の日の遊びや意欲に繋げていくためには幼保
での話し合いが必要である。片付け前に遊びの場ごとに担当を決めて話合いをし、幼保各々伝え合い園全体で共有で
きるようにする
75
【6 月のようす・1】
やまももジュース できたよ
石けんのホイップケーキ
じゃがいもを切って
お料理づくり
サーキットしたら
といを長-く つなげたよ
おいしそう
向こうまで水が流れるかな
76
ブレスレットにシールはろう
○指導案(4歳児)平成 23 年 6 月 29 日(水)
(ねらい) ・保育園と幼稚園の友達と一緒に関って遊ぶ。
・水・草花・虫などの身近な自然に触れて遊ぶことを楽しむ。
・遊びの約束を守って、友達と一緒に遊ぶ。
(環境構成と教師の援助)
・いろいろなイメージで動きが楽しめるような用具、遊具を準備しておく。
・好きな遊びにじっくり取り組めるように、木陰にテーブルを用意したり、パラソルを出したりして、涼し
い環境を用意する。又、水分補給ができるようお茶の準備をする。
(職員室前)
・教師間で連携を取り、安全に遊べるようにする。
●予想される遊び ◎援助
☆環境構成
砂場
フ
ジ
ヤマモモ集め
サーキット遊び
●ヤマモモを拾ったり、長椅子に登って木に実って
●巧技台を使ってサーキット遊びをする。
◎教師が遊びに誘ったり、一緒に入ったりして体
を動かすことを楽しめるようにする。
☆それぞれの遊びが楽しめるよう場の確保をす
る。
☆シール置場に影をつくる。
いるヤマモモを採ったりする。
◎ヤマモモの実の様子に子どもたちが気付いたり、
発見したりすることを認めいろいろな遊びに取
ヤ
マ
モ
モ
タ
イ
サ
ン
ボ
ク
り入れることができるよう声掛けする。
☆必要に応じて台や長椅子を移動することができ
音楽に合わせて踊る
るようにしておく。
●音楽をかけてリズムに合わせ
にじみ絵・はじき絵遊び
ヤ
マ
モ
モ
て踊る。
●にじみ絵やはじき絵をする。
◎一人一人の作品を認めると共に、友達の作品に関心がもてるよう声
を掛ける。
◎教師も一緒に遊びに参加し、
ド
ン
グ
リ
楽しさを共感する。
☆ポンポンやバルーン、マラカ
◎子どもがイメージした物を受け止め、共感する。
ス等を用意しておく。
☆出来た物を乾かすことができるようにフェンスに紐を張る。
ごちそう作り
ジュース作り
●ヤマモモ・梅・草花などをすりつぶして色や匂いを楽しんでジ
ュース作りをする。
◎子どもがイメージして出来た物を受け止め共感する。
☆イメージが膨らむよう見やすい位置に材料を並べておく。
☆自分で草花を見つけに行けるよう、プランターを運動場に置い
ておく。
●野菜を切ったり、ごちそうを作っ
たりすることを楽しみ、作ったもの
ド
ン
グ
リ
を友達や教師に見せる。
◎子どもたちがイメージして作っ
たものを認め、楽しさを共有す
る。
ホイップ遊び
●作った石鹸ホイップや草花等を使ってケーキを作る。
◎クリームの硬さや、飾り付けて出来たものを受け止め共感し、
友達のケーキに関心がもてるようにする。
☆削る場(机)を移動し、削った石鹸を取りやすいようにする。
シャボン玉遊び
●イメージした大きさのシャボン玉を作れるように力加減な
ど工夫しながら遊ぶ。
サ
ク
ラ
◎出来たシャボン玉の形や大きさに共感する。
体育倉庫
☆イメージが膨らむように見やす
い位置に材料を並べておく。
泥んこ遊び
●泥んこ遊びをする。
◎ダイナミックに遊ぶ
姿を認め、楽しさを
共有する。
☆足洗い用のタライを
バスタオルの近くに
用意しておく。
サ
ル
ス
ベ
リ
サ
ク
ラ
77
花壇
砂場
土山
手
洗
場
砂
場
道
具
○指導案 (5歳児)
平成 23 年 6 月 29 日(水)
(ねらい) ・幼稚園、保育園の友達に親しみをもって関わり一緒に遊ぶことを楽しむ。
・いろいろな遊びに興味をもち、友達と一緒に遊びを十分楽しむ。
・ルールや約束を守って友達と遊ぶ。
(環境構成と教師の援助)
・いろいろなイメージで動きが楽しめるような用具、遊具を準備しておく。
・好きな遊びにじっくり取り組めるように、木陰にテーブルを用意したり、パラソルを出したりして涼しい
環境を用意する。又、水分補給ができるようお茶の準備をする。(職員室前)
・教師間で連携を取り、安全に遊べるようにする。
●予想される遊び ◎援助
タ
イ
サ
ン
ボ
ク
☆環境構成
フ
ジ
砂場
ヤマモモ集め
●ヤマモモや草花をすりつぶし色の違い
や香りを楽しみながら遊ぶ。
◎子どもの気付きや思いに共感し、様々な
遊びに取り入れて遊べるようにする。
☆ヤマモモが採りやすいように台(ゲーム
ボックスなど)を用意しておく。
ヤ
マ
モ
モ
サッカー
●チームに分
かれてサッカ
ー遊びをす
る。
◎チーム分け
やルール等
自分達で思
ホイップ遊び
●石鹸を削ってホイップを作ったりいろ
ヤ
マ
モ
モ
いを出し合
いながら考
えられるよ
いろな葉や実を飾ったりして遊ぶ。
う、仲立ち
◎石鹸の量や水の量の違いに気付く姿に
をする。
共感し、試そうとする意欲がもてるよう
にする。
◎飾りつけて出来た喜びを受け止め作る
楽しさを味わえるようにする。
☆ホイップと石鹸を削る場の机の位置を
変えて遊びやすいようにする。
サーキット遊び
●友達と一緒にコースを考えたり必要な
物を準備したりしながらサーキット遊び
をする。
◎友達と一緒に自分たちで工夫したり安
全な遊具の配置やコースを作れるよう
に声掛けしたり見守ったりする。
☆様々な動きを楽しみ自分達で遊びを進
められるように平均台、梯子等の用具
や使い慣れた道具(セロハンテープ)
を用意しておく。
☆ブレスレットを作る場にパラソルを出
し日陰を作っておく。(シール置場)
音楽に合わせて踊る
☆友達と一緒
●音楽に合わせて踊ったり歌ったりする。
に思いきり
◎デッキの操作をしやすいように印を付
体を動かし
けたり一緒に踊り楽しさを共有できる
て遊べるよ
ようにする。
う広い場を
用意する。
☆どの幼児も共に楽しめるような曲や手
具を用意しておく。(バルーン・ポンポ
ン・楽器・マイク・マラカス等)
シャボン玉遊び
●いろいろな道具を使い、様々な形や大きさのシャボン玉
を作って遊ぶ。
◎いろいろな形や大きさのシャボン玉ができた喜びに共感
しやってみようとする気持ちにつなげる。
☆それぞれのシャボン玉ができるようにシャボン液の量や
遊ぶ場を工夫する。
虫とり遊び
といを使って遊ぶ
●といを使って角度を考えたり、つなぎ目を
工夫したりしながら水を流して遊ぶ。
◎自分の考えを伝えたり友達の考えを聞いた
りして遊びを進める姿を見守り必要な物を
用意する。
(洗濯バサミ・積木等)
☆足が洗えるように手洗い場にジョウロを用
意しておく。
●虫がいる場を教え合ったりしながら虫とり
サ
ク
ラ
シャワー遊び
●ペットボトルや牛乳パ
◎子どもの発見や驚きに共感したり、気付き
ックで水を汲んだりシャ
受け止め、声を掛けたり見守るようにする。 ワーにしたりして遊ぶ。
☆水を十分に使って遊ぶ
◎飼育ケースや虫の本、図鑑を用意しておき、
ことができるように大
虫の生態等にも興味を広げながら楽しめる
きなタライやホースな
どを用意する。
ようにする。
をする。
体育倉庫
サ
ク
ラ
砂場
サ
ル
ス
ベ
リ
土山
花壇
78
ド
ン
グ
リ
手
洗
場
砂
場
道
具
ド
ン
グ
リ
○振り返り 平成 23 年 6 月 29 日(水)
◎明日への援助及び環境構成
タ
イ
サ
ン
ボ
ク
フ
ジ
砂場
サーキット遊び
にじみ絵・はじき絵・ヤマモモ集め・ごちそう作り
・子どもが準備する中で巧技台の高
・それぞれのコーナーの空間を少しおいて設定する
ことで、1つ1つの遊びをじっくりと楽しむことが
できていた。
・ヤマモモを野菜ジュースに使用する姿は昨日より少
なかった。
・ヤマモモをスタンプにしたり色水で描いたりする子
どもも数人いたが、あまり広まらなかった。
◎ いろいろな素材を使って遊んでいる姿に気付き
試したり出来るように援助していく。
◎ にじみ絵・はじき絵はそのおもしろさがより楽し
めるように紙の種類を増やす。
ヤ
マ
モ
モ
ヤ
マ
モ
モ
さが違い、梯子が下り坂のサーキッ
ト遊びになる。子どもたち自身は降
り方など考えるが、安全面はどうか
検討が要る。
◎
変化や少し難しいと感じるお
もしろさは大切にしながら危険
な箇所は、気付ける様にする。
ド
ン
グ
リ
といを使って遊ぶ
・流れ落ちる部分に容器を置いて家の中で作った
ヤマモモのジュースを流して遊ぶことを楽しむ
子どもがいた。
といを使って遊ぶ
ド
ン
グ
リ
・砂場でといをつなげるが平面
につないでいくので、水が流れ
ないため試行錯誤している。5
◎ 砂場で遊んでいる、といを使った遊びとは違
歳児が遊びに入ることで4歳
い流れる水の色も楽しめるように、牛乳パック
児は刺激を受け、水を運んだり
やペットボトル等を使えるようにする。
流れたりすることを楽しむこ
砂場
とができていた。
◎
サ
ク
ラ
るときは、5歳児も遊びに興
・泡が良くたっているシャボン玉液を使う子ども
味をもって入って行けるよ
が多くいた。遊んでいる中でシャボン玉の液の違
う保育者間で連携をとる。
◎
いを感じている。
・力加減や膨らませ方を考えながら、シャボン玉
を作っていた。
体育倉庫
4歳児が中心になってい
シャボン玉遊び
泥んこ遊びの展開が予想
されるので教師も裸足にな
り、泥んこ遊びを共感する。
サ
ル
ス
ベ
リ
サ
ク
ラ
土山
砂
場
道
具
手
洗
場
花壇
〈全体のふりかえり〉
○ 幼稚園児も保育園児も2日目で場所や人に慣れ、遊びの準備を一緒にすることで、遊び始めの段階から保育園児
と幼稚園児が自然な交流になっている。十分な関わりまではいかないが、同じ場・遊びの共有ができている。保育
園児、幼稚園児の中でも一人で遊びに加わって遊ぶ姿が見られた。
○
遊びの後の話し合いの場は、子どもたちもスムーズに集まり思いを出し合うことができていた。「明日やってみ
よう」と言う声もあり、明日の遊びへの意欲や期待に繋がっていたので続けていくようにする。
79
【6 月のようす・2】
筆で描いたのが楽しかったよ
みんなで巧技台を片付けました
いっしょに運ぼう!
水たまり
80
気持ちいいな
○指導案(4歳児)平成 23 年 6 月 30 日(木)
(ねらい) ・保育園と幼稚園の友達と一緒に関って遊ぶ。
・水・草花・虫などの身近な自然に触れて遊ぶことを楽しむ。
・遊びの約束を守って、友達と一緒に遊ぶ。
(環境構成と教師の援助)
・いろいろなイメージで動きが楽しめるような用具、遊具を準備しておく。
・好きな遊びにじっくり取り組めるように、木陰にテーブルを用意したり、パラソルを出したりして、涼し
い環境を用意する。又、水分補給ができるようお茶の準備をする。
(職員室前)
・教師間で連携を取り、安全に遊べるようにする。
●予想される遊び ◎援助
☆環境構成
砂場
サーキット遊び
●にじみ絵やはじき絵をする。
●巧技台を使ってサーキット遊びをする。
◎挑戦する姿を認めできた喜びに共感しながら
体を動かすことを楽しめるようにする。
☆それぞれの遊びが楽しめるよう場の確保をす
る。
☆シール置場に影を作る。
ように声を掛ける。
☆にじむ様子が一層味わえるように紙の種類を増や
す。
ヤ
マ
モ
モ
フ
ジ
にじみ絵・はじき絵遊び
◎自然物を使って工夫している様子に関心がもてる
ヤ
マ
モ
モ
タ
イ
サ
ン
ボ
ク
ヤマモモ集め
音楽に合わせて踊る
●赤く色付いたヤマモモを拾ったり、長椅子に登っ
●音楽をかけてリズムに合わせて踊る。
て木に実っているヤマモモを採ったりする。
◎教師も一緒に遊びに参加し、楽しさを共感
◎ヤマモモの実の様子に子ども達が気付いたり、発
見したりすることを認めいろいろな遊びに取り
する。
ド
ン
グ
リ
☆ポンポンやバルーン、楽器等を用意してお
入れることができるよう声掛けする。
く。
ジュース作り
●といを使ってヤマモモを流し、ジュース作りをする。
●ヤマモモ、梅、草花などをすりつぶしてジュース作りをする。
◎子どもがイメージして出来たものを受け止め共感する。
☆イメージが膨らむよう見やすい位置に材料を並べておく。
☆ジュース屋さんの雰囲気が味わえるよう昨日までとは違った容器を準備しておく。
ごちそう作り
泥んこ遊び
●泥んこ遊びをす
る。
◎ダイナミックに
遊ぶ姿を認め、楽
しさを共有する。
☆足洗い用のタラ
イをバスタオル
の近くに用意し
ておく。
●野菜を切ったり、ごちそうを作ったりすることを楽しみ、作った物
をお皿に取り分け、教師や友達にふるまう。
◎子ども達がイメージして作った物を認め、楽しさを共有する。
☆イメージが膨らむように見やすい位置に材料を並べておく。
ホイップ遊び
●作った石鹸ホイップや草花等を使ってケーキを作る。
◎クリームのかたさや、飾り付けて出来た物を受け止め共感し、友達
のケーキに関心がもてるようにする。
☆ヤマモモなど飾り付けができるものを置いておく。
サ
ク
ラ
体育倉庫
サ
ク
ラ
シャボン玉遊び
●イメージした大きさのシャボン玉を作れるように
力加減など工夫しながら遊ぶ。
◎出来たシャボン玉の形や大きさに共感する。
☆一人でも試すことができるように容器や用具を用
意する。
81
ド
ン
グ
リ
砂場
土山
サ
ル
ス
ベ
リ
手
洗
場
花壇
砂
場
道
具
○指導案(5歳児)
平成 23 年 6 月 30 日(木)
(ねらい) ・幼稚園、保育園の友達に親しみをもって関わり一緒に遊ぶことを楽しむ。
・いろいろな遊びに興味をもち、友達と一緒に遊びを十分楽しむ。
・ルールや約束を守って友達と遊ぶ。
(環境構成と教師の援助)
・いろいろなイメージで動きが楽しめるような用具、遊具を準備しておく。
・好きな遊びにじっくり取り組めるように、木陰にテーブルを用意したり、パラソルを出したりして涼しい
環境を用意する。又、水分補給ができるようお茶の準備をする。(職員室前)
・教師間で連携を取り、安全に遊べるようにする。
●予想される遊び ◎援助
タ
イ
サ
ン
ボ
ク
☆環境構成
フ
ジ
砂場
ヤ
マ
モ
モ
ヤ
マ
モ
モ
ヤマモモ集め
●友達とヤマモモを集めたりすりつぶし
たりしながら楽しんで遊ぶ。
◎色の違いや濃さに気付いたり感じたこ
とを友達や保護者に伝えたりしている
姿を見守る。
☆ヤマモモが採りやすいように台(ゲーム
ボックスなど)を用意しておく。
ホイップ遊び
●石鹸を削ってホイップを作ったりいろ
いろな葉や実を飾ったりして遊ぶ。
◎石鹸の量や水の量の違いに気付く姿に
共感し、試そうとする意欲がもてるよう
にする。
◎飾りつけて出来た喜びを受け止め作る
楽しさを味わえるようにする。
☆ホイップと石鹸を削る場の机の位置を
変えて遊びやすいようにする。
サッカー遊び
●チームに分
かれてサッカ
ー遊びをす
る。
◎チーム分け
やルール等
自分達で思
いを出し合
いながら考
えられるよ
う、仲立ち
をする。
☆友達と一緒
に思いきり
体を動かし
て遊べるよ
う広い場を
用意する。
シャボン玉遊び
●いろいろな道具を使い、様々な形や大きさのシ
ャボン玉を作って遊ぶ。
◎いろいろな形や大きさのシャボン玉ができた喜
びに共感しやってみようとする気持ちにつなげ
る。
☆自分で大きさや形を試せるようにシャボン玉液
の種類(石鹸で作った物・市販の物)
、ストロー、
針金ハンガー、太いストロー、うちわ等の道具
を用意しておく。
サ
ク
ラ
虫とり遊び
●虫がいる場を教え合ったりしながら虫とり
をする。
◎子どもの発見や驚きに共感したり、気付き
受け止め、声を掛けたり見守るようにする。
☆飼育ケースや虫の本、図鑑を用意しておき、
虫の生態などにも興味を広げながら楽しめ
るようにする。
体育倉庫
サ
ク
ラ
サーキット遊び
●友達と一緒にコースを考えたり必要な
物を準備したりしながらサーキット遊び
をする。
◎友達と一緒に自分達で工夫したり安全
な遊具の配置やコースを作れるように
声掛けしたりする。
☆様々な動きを楽しみ自分達で遊びを進
められるように平均台、梯子等の用具
や使い慣れた道具(セロハンテープ)
を用意しておく。
☆ブレスレットを作る場にパラソルを出
し日陰を作っておく。(シール置場)
音楽に合わせて踊る
●音楽に合わせて踊ったり歌ったりする。
◎デッキの操作をしやすいように印を付
けたり一緒に踊り楽しさを共有できる
ようにする。
☆どの幼児も共に楽しめるような曲や手
具を用意しておく。(バルーン・ポンポ
ン・楽器・マイク・マラカス等)
といを使って遊ぶ
●といを使い高さやつなぎ方を考えながら水を流して
遊ぶ。
◎自分の考えを伝えたり友達の考えを聞いたりして工
夫しながら作る姿を見守る。
◎といがうまくつながらなかったり水が最後まで流れ
なかった時には幼児が考えたり試したりできるよう
に問いかけるような言葉賭けをする。
☆水が流れやすい方に試したり組み合わせたり出来る
ように積み木やブロック、洗濯バサミ等必要な物を
用意しておく。
シャワー遊び
●ペットボトルや牛乳パッ
クで水を汲んだりシャワー
にしたりして遊ぶ。
☆水を十分に使って遊ぶこ
とができるように大きな
タライやホース等を用意
する。
82
砂場
サ
ル
ス
ベ
リ
土山
花壇
手
洗
場
砂
場
道
具
ド
ン
グ
リ
ド
ン
グ
リ
○振り返り 平成 23 年 6 月 30 日(木)
◎明日への援助及び環境構成
タ
イ
サ
ン
ボ
ク
フ
ジ
砂場
ヤマモモ集め・ジュース作り
・実が色付いていないときは、気がつかなかったが、
実が赤くなり、ジュースや飾りに利用していた。色の
違いや作り方を工夫したり試したりしていた。
ヤ
マ
モ
モ
ごちそう作り
・保育園の給食で残った野菜くずをふんだんに使うこ
とができ、満足感を味わえた。
サーキット遊び
・子ども同士気軽に話をしたり教え
たりする姿が見られるようになっ
てきた。
・話し合いをもつ中で、遊びは一緒
だが良い所を出し合い刺激となり
良かった。
・ヤマモモ集め・ジュースや・ごちそう作りの3つの
ド
ン
グ
リ
場所や場の構成が丁度良かった。
ヤ
マ
モ
モ
といを使って遊ぶ
といを使って遊ぶ
・流れる水の色がわかるように牛乳パックを用意
・水がうまく流れない時に
しておいたので、きれいな色が流れていくのがわ
保育者は「なぜ、だろう」
かった。
と声を掛けたが、援助とし
・5歳児は、水をうまく流すことを考えていた。
ては適切であっただろうか
ド
ン
グ
リ
反省している。
サ
ク
ラ
ホイップ作り
・4歳児だけでは、なかな
・石鹸の数を増やしたことで、削りたいと思っ
か水が流れなかったが、5
た多くの子どもの思いに添えられた。
歳児の刺激もあり水を流す
・やってみたい思いから、ホイップができ、達
ことができた。また、幼稚
成感を味わえた。
園児、保育園児が話し合い
シャボン玉遊び
ながら遊びをすすめる姿が
・大きなシャボン玉を作ったり、たくさんで
あった。
体育倉庫
砂
場
道
具
土山
手
洗
場
きたりといろいろ試すことができた。
サ
ク
ラ
砂場
・何回も試していくうちにシャボン玉液が減
ってくるため、大きなシャボン玉を作るには、
シャボン玉液が少なかった。
サ
ル
ス
ベ
リ
花壇
〈全体のふりかえり〉
○ 子ども同士が、話合ったり考え合ったりしながら、遊びを進めていけるようになってきた。
○ 4歳児は、担任以外の5歳児とも関って親しみを感じながら、また教えてもらいながら遊びを楽しむ姿が見られ
るようになった。
○ 保育者自身、遊び場の担当を決め主にその遊びに関っていたが、たくさんの目で子どもたちを見ることができて、
援助、助言ができていたと思われる部分や、声掛けが多すぎたと反省する部分とがあり、遊びの様子をじっくり見
て、遊びの先を見通した援助、助言の大切さを感じている。
83
○遊び別の合同保育指導案(6月)
〈ホイップ屋さんをする〉 ④・・・4歳児 ⑤・・・5歳児
6月28日
ね
ら
い
○
友達と一緒に泡の感触を味わい言
予
想
さ
れ
る
幼
児
の
姿
④ボールに水を少しずつ入れて泡立て
6月29日
○
葉で伝え合って遊ぶことを楽しむ。
出来たケーキやホイップにいろいろ
○
石鹸や水の量を工夫しながらホイップ
な草花や実を飾って遊ぶことを楽しむ。
作りをし、実を飾って遊ぶことを楽しむ。
④ホイップができた友達の様子を見なが
器で混ぜ、水の調節をしながらホイ
ップを作っている。
6月30日
ら、同じようなホイップを作っている。
④ヤマモモの実を探しに行き飾る。
④できたケーキに飾るパンジーやビオ
ラの花を探しに行き飾っている。
⑤できたホイップを容器に入れ、並べ
⑤石鹸を削ったり混ぜたりすることを分担
たり草花やヤマモモを探したり、飾
しながら、自分のイメージする堅さのホ
り付けを楽しむ。
イップを作ることを楽しむ。
⑤水や石鹸の量を考えながら、ホイッ
プ作りを楽しむ。
環
境
援
助
○ ホイップ作りとシャボン玉の遊び
が混ざらないようにそれぞれの机や
場を用意しておく。
○ 石鹸を削る場と水を入れる場を分
けて場が乱雑にならないようにす
る。
○ 石鹸がついた手をすぐに洗えるよ
うに洗う場やタオルを用意してお
く。
○ 容器や道具を十分に用意してお
く。
○ クリームの硬さや飾りつけてでき
たものを受け止め共感する。
○ 石鹸の量や水の量の違いに気付く
姿に共感し試そうとする意欲が持て
るようにする。
○
ホイップと石鹸を削る場の机の位置
を変えてすぐに石鹸が入れられるよう
にする。
○ 片付けの時の雑巾を数枚用意する。
○
様々なクリームの硬さが出来るように
石鹸や水の量に気付けるような声掛けを
する。
○ 飾り付けて完成したことを認め共感す
ることで出来たことへの満足感が持てる
ようにする。
〈音楽に合わせて踊ったり歌ったりする〉
6月28日
ね
ら
い
○
友達や保育者と一緒に踊ったり
6月29日
○
歌ったりすることを楽しむ。
6月30日
幼稚園児、保育園児お互い親しみの
ある曲に興味を持ち一緒に踊ったり歌
ったりする。
予
幼想
児さ
のれ
姿る
環
境
④年長児の真似をして、バルーンやポ
ンポンで踊る。
⑤好きな曲を選んで踊ったり歌った
りする。
○
ポンポンやバルーンを用意して
おく。
○
どの幼児も共に楽しめるような
曲や手具〈バルーン、ポンポン、楽
器、マイク、マラカス等〉を用意し
ておく。
援
助
○
⑤4歳児に踊りを知らせながら一緒に踊
ったり歌ったりする。
○
幼稚園児、保育園児がお互い親しみ
のある曲や手具を用意しておく。
(バルーン、ポンポン、CD、マイク、
マラカス等)
④保育者も一緒に遊びに参加し、楽し
さを共感する。
⑤機械の操作をしやすいようにデッ
⑤デッキの操作をしやすい様に印を付け
キに印をつけたり一緒に踊ったり
たり一緒に踊り楽しさを共有できるよ
し、楽しくなるようにする。
うにする。
84
好きな曲を選んで踊ったりマラカス等
の楽器をたたいたりリズム遊びを楽し
む。
〈サーキット遊びをする〉
6月28日
ね
ら
い
○ 道具を安全に使い、体を十分に動
6月29日
○
6月30日
かすことを楽しむ。
友達と一緒にコースを考えたり必要
な物を準備したりしながら遊ぶことを
楽しむ。
予
想
さ
れ
る
幼
児
の
姿
⑤自分達で遊具の配置を考えたり必
環
境
○
要な物を準備したりしながらサー
⑤4歳児にシールバンドの作り方を教え
キット遊びを楽しむ。
ながら遊びを進める。
④⑤シールを貼ることを楽しみにし、
繰り返し挑戦しようとする。
それぞれの遊びが楽しめるよう
○
場の確保をする。
それぞれの遊びが楽しめるよう場の
○
確保をし、シールコーナーにはパラソル
登ったり渡ったり様々な動きが
を出しておき、日陰を作っておく。
楽しめるように平均台、はしご、フ
ープ等を用意しておく。
○
自分達で遊びを進められるよう
に使い慣れた道具(セロハンテープ
等)を用意しておく。
援
助
○ 保育者が遊びに誘ったり、一緒に
変化や少し難しいと感じるおもしろさ
入ったりして体を動かすことを楽
を大切にしながら危険な箇所に気付ける
しめるようにする。
ようにする。
○ 幼児の思いを聞きながら、友達と
○
○
○
友だちと一緒に自分たちで工夫した
一緒に自分達で遊具の配置やコー
り、安全な遊具の配置やコースを作れる
スを作れるようにする。
ように声をかけたり見守ったりする。
用具の置き方に危険な箇所があ
った場合には、気付くように声をか
○
苦手な事に挑戦出来た時には共に喜
び認める事で自信へとつなげる。
ける。
〈ボールで遊ぶ(サッカーなど)〉
6月28日
ね
ら
い
○ ルールを考えたり、守ったりしな
6月29日
○
6月30日
がらサッカー遊びを楽しむ。
チーム分けやルールを友だち同士で
考えたり守ったりしながらサッカー遊
びを楽しむ。
予
想
さ
れ
る
幼
児
の
姿
⑤チームに分かれてサッカーをする。 ⑤意見を出し合いながらチーム分けも自
環
境
○
援
助
○
○
暑さのため長時間の持続は難しい。
○
気温や状況に合わせて休憩を取るよう
分たちで考えようとする。
⑤自分の知っているルールを知らせ
たり、守ったりしようとする。
④年長児の様子を見て楽しむ。
思いきり体を動かせるように広
い場を確保する。
友達と一緒に体を十分に動かし
○
チーム分けやルールなど自分たちで
て遊ぶ楽しさを味わえるように、ル
思いを出し合いながら考えられるよう
ールなど自分たちで考えられるよ
仲立ちをする。
う必要に応じて声をかける。
85
声をかける。
〈ヤマモモ集めをする〉
6月28日
ね
ら
い
○
予
想
さ
れ
る
幼
児
の
姿
④ヤマモモ集めをする。
⑤採りやすいように台を持って来て、
ヤマモモを集める。
④⑤ヤマモモを入れる入れ物を作る。
環
境
援
助
友達と一緒にヤマモモ集めを楽
6月29日
○
6月30日
しみ、身近な自然物へ興味をもつ。
ヤマモモの木の様子や実の色、香り、 ○
ヤマモモの実に興味をもち、集めたり、
数などに興味もって集めることを楽し
集めたものを工夫したりして使って遊ぶ
む。
ことを楽しむ。
⑤4歳児に採り方や、ジュースの作り方を
教える。
④⑤ヤマモモを作ってごちそうする。
④ヤマモモを使ってジュースを作る。
⑤集めた実の熟し加減や色を友達と ⑤集めた実の熟し加減や色を友達と比べ
比べる。
ながらジュースを作る。また出来上がっ
たジュースの匂いを嗅いだり色を見せ
合ったりして楽しむ。
○ 木の実を採ることができるよう
に、長イスやカラーボックスなど
は、子どもたちが用意できるように
準備しておく。
○ 牛乳パック、ガムテープなど容器
が作れるように用意しておく。
○
④赤くなった実を探して採ろうとする。
⑤友達とヤマモモを集めたり、すりつぶし
たりしながら楽しんで遊ぶ。
木に実ったヤマモモを採る手段
を考え、実行できるように見守ると
共に危険のないよう見守る。
○
○
ヤマモモの実の熟し加減や色を
子どもの気付きや思いに共感し、様々
な遊びに取り入れて遊べるようにする。
友達と比べたり、採った数を比べた
○
りできるよう、声をかけ、ヤマモモ
色の違いに気付いたり、感じたことを
教えたりしている姿を見守る。
の様子に注目できるようにする。
〈にじみ絵やはじき絵をする〉
6月28日
ね
ら
い
予
想
さ
れ
る
幼
児
の
姿
環
境
援
助
○ 身近な材料を使って、いろいろな
6月29日
○
6月30日
物を作ることを楽しむ。
身近な材料を使ってにじんだりはじ
いたりする不思議さを楽しむ。
○身近な材料を使って、にじませることや
はじく不思議さを楽しむ。
④作ったり描いたりして遊ぶ。
○ 遊びに必要な物を作る。
○
ヤマモモの実を使って色を出し、絵を
描く。
○ 描いた絵を飾ることを喜び、友達と見
せ合ったり友達の作品に関心をもった
りする。
○ はじき絵や、にじみ絵をする。
○ ネックレス・ブレスレット等身に
つけるものを作る。
○ いろいろな材料を用意しておく。
(紙、テープ、ビニールテープ、マジ
ックペン、筆、水、ガムテープ、牛
乳パック、はさみ、タフロープ、パ
ス等)
○ フェンスに紐を張っておき、子ど ○ ジュースとごちそうの間の配置でじ
もたちができたものを干して飾れ
っくりと遊べていなかったので、落ち着
るようにする。
いて作ったり描いたりできるように場
を移動する。
○ 一人一人の作った物を認め、共感
○
紙の種類によってにじむ変化を楽し
む。
○
にじみ絵をより楽しめるように障子紙
などいろいろな種類の紙を用意する。
○
する。
自然物を使って工夫している友達に関
心がもてるように声をかける。
○ 出来たものは、フェンスに干して
よりイメージが広がるように声か
けをする。
86
〈シャボン玉遊びをする〉
6月28日
ね
ら
い
○
いろいろな道具を試してシャボ
6月29日
○
6月30日
ン玉遊びを楽しむ。
自分がイメージしたものを作るため
に試したり工夫したりして作ることを
楽しむ。
予
想
さ
れ
る
幼
児
の
姿
④自分で容器に入れてシャボン玉を
④吹く強さや、力を調整しながら作る。
作る。
④いろいろな道具で作ろうとし友達
や教師に見せにくる。
④近くにいる5歳児の様子を見てや
ってみようとする。
⑤友達と一緒にシャボン玉作りをす
る。
⑤道具によって大きさがちがうこと
に気付いて試している。
環
境
○
ホイップ作りとシャボン玉の遊
○
びが混ざらないようにそれぞれの
それぞれのシャボン玉ができるよう
○
にシャボン玉液の場を増やす。
いろいろシャボン液を用意し、試しな
がらシャボン玉作りが楽しめるようにす
机や場を用意しておく。
○
容器や道具を十分に用意してお
る。
○
く。
片付けの場で机をすぐにふけるよう
○
に雑巾を数枚用意する。
石鹸がついた手や使った容器を
○
すぐに洗えるように洗い場を用意
机を増やし、いろいろな用具を使って
遊ぶことができるようにする。
しておく。
援
助
○
出来たシャボン玉の形や大きさ
に共感する。
○
シャボン玉の大きさの違いに気
○
同じ用具を使って遊びを共有する姿が
付く姿に共感し試そうとする意欲
でてきているので、その気持ちを受け止
がもてるようにする。
め声かけしながら、子ども同士が楽しさ
を共感できるようにする。
〈虫とりをする〉
6月28日
小さな生き物に興味や関心をも
6月29日
ね
ら
い
○
予
想
さ
れ
る
幼
児
の
姿
④⑤虫とりする。
④虫を探して捕まえる。
④⑤飼育ケースに入れて、様子をみた
⑤虫のいそうな場を教え合ったり、友達と
環
境
○ 飼育ケースやバケツ、虫とり網な
ち、親しみをもって関わる。
り観察したりする。
④⑤虫がいる場所を教え合ったり、気
付いたことを話し合ったりして情
報交換をする。
○
友達と虫のいる場所を教え合いなが
ら虫とりを楽しむ。
一緒に探したりする。
⑤飼育ケースに入れて様子を見たり、虫の
本などで調べたりする。
④昨日捕まえた虫を探す続きをする。
どを用意しておく。
○ 虫の本などを用意し、調べられる
コーナーを作っておく。
援
助
○
小さな生き物を優しく扱う姿を
見守る。
○
虫の生態などへの興味や関心が
6月30日
⑤子どもの発見や驚きに共感し、子どもの
気持ちを受け止めながら興味や関心が
広がるようにする。
広がるように、子どもの気付きを認
めて声をかける。
87
⑤捕まえた虫を友達に見せ合ったり、触っ
たりする。
〈ごちそう作りをする〉
6月28日
○
ね
ら
い
幼
児
の
姿
6月29日
野菜を切ったり料理を作ったり
○
することを楽しむ。
友達と一緒に、切ったり料理を作っ
たりすることを楽しむ。
④⑤野菜を切る。
予
想
さ
れ
る
6月30日
④⑤本物の野菜を切り、野菜のにおいや切
る時の感触に気付いて遊ぶ。
④⑤切った野菜で料理を作る。
○
イメージが広がるように、素材を
見えやすい場所に置くようにする。
○ 野菜の皮など切れ端を用意する。
○ イメージが広がるように、ごちそ
う作りの場をヤマモモの木の近く
にする。
○ 本物の野菜を使ってイメージし
て作ったものを認め、楽しさを共感
する。
環
境
援
助
○
においや感触等の気付きや驚きに共
感し、子どもの興味や関心が広がるよう
にする。
〈ジュース作りをする〉
6月28日
ね
ら
い
○
色水に使う草花を自分で見つけ
6月29日
○
6月30日
てジュース作りを楽しむ。
色水に使う実や草花を自分で見つけ
てジュース作りをし、色の違いを楽し
む。
予
想
さ
れ
る
幼
児
の
姿
④⑤ジュースを作る。
⑤④草花をすりつぶしてジュースを
作る。
⑤色の違いや濃さの違いに気付いて
遊ぶ。
④⑤できたジュースを小分けにして
ジュース屋さんをして遊ぶ。
環
境
○ 色が出やすい草花を用意したり、
自分で探しに行けるように運動場
内にプランターを置いたりする。
○
ヤマモモの木の近くにテーブル
○ ヤマモモ・梅・草花などをすり潰した
り水の中に入れたりしてジュースを
作る。
⑤自分で作ったジュースをといで流し、バ
ケツに溜める。
○
プランターの花が少なくなってきて
いるので、花壇に咲いている草花にも目
○
を向けられるように声をかける。
小分けする容器の種類を増やし、梅・
草花なども取りやすいように用意してお
を用意する。
○
く。
でき上がったジュースを小分け
○
といではジュースの色が見えにくいの
にできるように、ヤクルト等の容器
でジュースを流したときに色や流れる様
を用意する。
子が見やすいように牛乳パックで作った
とい等を用意しておく。
援
助
○
子どもがイメージして作ったも
のを受け止め、共感する。
○
できたジュースは友達と色の違
いを比べたり、光に透かして見せた
りして、注目できるようにする。
○ 友達同士、どの草花を使って作っ
たか教え合ったり、気付いたりでき
○
遊びを進めるなかで出てくる子どもの
るように声をかけ、いろいろな草花
思いを実現する為に必要な物を子どもと
で試せるようにする。
共に考えたり用意したりする。
○
5歳児の姿を見て刺激を受けたり、考
えを伝えたりして遊ぶ姿を見守り、必要
に応じて教師が具体的な言葉がけをす
る。
88
〈泥んこ・といを使って遊ぶ〉
6月28日
ね
ら
い
○
友達と一緒に考えたり試したり
6月29日
○
6月30日
しながら遊ぶ。
友達と水が流れやすいように高さや
つなぎ方を考えながら楽しむ。
○
泥の感触を味わいながら泥団子作り
を楽しむ。
予
想
さ
れ
る
幼
児
の
姿
⑤友達と一緒にといをつなげたり角
⑤自分の考えを伝えたり友達のアイデア
度を変えたりする事を楽しむ。
○
を聞いたりしながらといをつなげて遊
つなげたといに水を流したりバ
ケツなどで水を受けたりして楽し
ぶ。
溜まった水たまりで裸足になり泥んこ
⑤といで作った水路が最後まで水が流れ
む。
遊びを楽しむ。
るように角度を変えたりつなぎ目を考
○ 友達と一緒に川や池を作る。
④年長児の様子を見て楽しんだり泥
○
えたりする。
④砂・土の感触を楽しみながら足や手を使
だんごを作ったりする。
って思う存分遊んだり泥だんごを作っ
たりする。
環
境
○
水を十分に使って遊ぶことがで
きるようにホースを用意する。
○ 足が洗えるように、手洗い場にじ
○
ょうろを用意しておく。
子どもが自由にといの高さを変えら
れるように、積み木やブロックなどを十
分に用意しておく。
○
足を洗う時に順に洗うよう声をかけ
る。
○
ベビーバスとタオルの場所が離れて
いると、洗った足が汚れてしまうので、
ベビーバスを足を拭くタオルの近くに
置いておく。
援
助
○ 角度を考えたり、つなぎ目を工夫
したりする姿を見守り、必要な物を
用意する。
○
子どもの気付いたことに教師も
共感しながら周りの友達とも共有
できるようにする。
○
○ 泥・砂・土の感触の違いを感じと
といが上手くつながらなかったり、水
が最後まで流れなかった時には、幼児が
り、作ったりする姿を認める。
自分で考えたり試したりできるように問
いかけるような言葉がけをする。
○
保育者も裸足になり、幼児と共に泥の
感触や、水の気持ち良さを十分味わえる
ようにする。
89
【資料3】幼保合同保育研修(6月合同保育の振り返り)
一緒にヤマモモの実をとった
ヤマモモ
レストランへ来てね おいしいから!
お金いれたら
90
切符が出てくるよ
○1学期(6月)における合同保育の実践
①
合同保育に向けた事前保育とその振り返り
・6月14日 事前保育 (9:30~10:30
幼稚園運動場にて)
自ら選んで行う経験や活動の時間に幼稚園児と保育園児が、幼稚園運動場で共に遊ぶ。
・6月15日 事前保育の振り返り
保育園
幼稚園
・初めての交流で、遊具(グローブジャングル、 ・朝のあいさつのとき4歳児の保育園児が近くに
タイヤ等)に一番興味をもった。
並んだので、すぐに一緒に遊べた。
・ジュース屋、クリーム遊びは、保育園でもし ・先に幼稚園児が遊び始めていたので、保育園児
ているが幼稚園児に保育園児が自分から声を
が来て一旦集まり、遊びを再開したが、その時
4
掛けることができにくいところが見られた。
は違う遊びに行ってしまい充実できなかった
歳
一緒に遊ぶ中で保育者がつなげる役割をする
遊びも見られた。
児
必要を感じた。
・保育者がたくさんいたので、いろんな遊びに参
・次回、また幼稚園で遊べることに期待してい
加している子どもたちに、教師が目を向けるこ
る。
とができた。
・遊びがいろいろあって興味をもって関わって
いた。
・保育者の遊びでの約束の確認が必要と感じた。
・にじみ絵、はじき絵をする場では、紙を乾かし
・保育者間で遊具の乗り方、片付けの仕方等、
ておく場が少なかった。
幼児の約束確認を共通理解することが必要で
ある。
・合流保育の幼稚園に行く前から遊びを楽しみ ・昨年の交流の経験から、顔見知りが多く遊びに
にしていた。
誘い合って遊ぶ姿も見られた。
・幼稚園でゆっくりと遊ぶ機会が初めてで、い ・サッカー遊びは、互いにルールを言い合いなが
5
ろいろな遊ぶ場があり遊びへの興味が広がっ
歳
た。
児
ら遊ぶ楽しさを味わえた。
・幼稚園児が遊び始めてから、保育園児が遊びに
・同じ場で幼稚園児の様子を気にしながら楽し
めた。
入って来たので保育園児がお客さま的な感じ
になったところも見られた。
・音楽に合わせて踊ったり歌ったりする場面で ・ヤマモモが、そろそろ色付き遊びに使えると思
は、保育園から持ってきた曲を鳴らすことで
われるので、幼児が採りやすい工夫がいる。
一緒に楽しむことができた。
・サッカー遊びは、人数がたくさんいるため、
保幼対抗ですることができ楽しめた。
*保育を実施して両保育者が振り返りをもとに共通理解したこと(環境構成と援助)
・保幼一緒に準備したほうがよいので、保育園から9時15分には、幼稚園に来園する。
・作ったものを飾る場を増やす
・ヤマモモの実を自分で採れるようにカラーボックス・椅子等を準備する。
・保育者が遊具の乗り方や片付け方について確認、共通理解をする。
・保育園で遊んでいる用具も持ち込む。
91
② カンファレンスにおける振り返り
(平成23年6月30日(木)12時30分~14時30分 リズム室にて)
○各園の振り返り
サーキット
保育園
幼稚園
・14日に遊んだとき、ブレスレット作り
・言葉の違いを表現にかえて伝え合ったりし
をし、続きを楽しみにしていた。
た。伝えたことで自分の中で見直しして保
・1日目は、保育園児に遠慮があったが、
育に生かしたい。
2日目、3日目と自分なりに積極的に動
いていた。
とい、水遊び ・遊んだ経験がなかったので、といをどう
・初めは、うまく水を流せなかったが、友達
使ったら良いのか解らなかった。幼稚園
に刺激を受け試したり工夫したりし考えな
児の刺激を受けて興味をもち遊びに参
がら遊んでいた。
加した。
ホイップ
・仕方を覚えて参加できた。
・教材研究ができた。
ごちそう
・ヤマモモを採ることを楽しんだり、4歳
・きれいな色のジュース作りに気付くことが
ジュース
児5歳児はそれぞれが道具の使い方や
ヤマモモ
ごちそうを考えたりしていた。
できた。
<全体として>
・教師の援助、言葉がけが先走ってしまい難しかった。
・幼稚園と保育所が遊びや子どもについて話し合いができ、勉強になった。
・一日では見られなかったことが、3日間続けたことで見えてきたことがある。
・保育園の4歳児は、教師が側にいて安心している子どもも多く、固定遊具で遊ぶことが多かった。
しかし、3日間すると他の遊びに興味が移ってきた。
・続けて遊ぶことで、自分たちで遊びを続けていこうとする姿が見られた。
・互いに一緒に作りあげられて良かった。
・5歳児の姿を見ながら4歳児はやってみたい気持ちが育った。
・遊びこんでいく姿と夢中になる姿とは同じである。
○意見交換(参観者)
・幼稚園と保育園が生活環境の違うなかで、義務教育に続くことを考えて一緒にすることは大事である。
・合同保育における、資料、会議の時間配慮、互いが理解するための共通理解ができている。
・幼保の保育者が優しく受け止めて子どもたちに広げている。保育者の姿が子どもをつなげている。
・専門性、保育内容の充実、教職員の資質向上が子どもの幸せにつながる。
・3日間の遊びの流れから自分たちから考えて学び、遊びのつながりが深まっていった。
・打ち合わせや遊びの準備を一緒にすることの大切さを感じた。
・保育園の良さと幼稚園の良さ(援助)が子どもたちに還元されるとよい。
・幼保一体化の中、このような取組によって段差が無くなればよいと思う。
92
○大学教員による指導・助言
<奈良教育大学
A先生>(写真を見て振り返りながら)
・3 日間続けたこと意味があった。担任がいるところから、他の場へ行きたいところへ行っている。
・準備から一緒にしてよかった。最初から仲良しは難しい。一緒に遊ぶ素地が作ればよい。
・協力して物を運んでいた。
(手助け等)
・仲の良い子と楽しいことを見つけるということが大切。
・互いの園の素材が合わさったことが魅力的な姿につながった。面白そうだなと思う環境。「これ、
楽しい」と感じる場作りも良かった。
・3日目なので、子どもたちが気付くのを待つのも大切。
・
「一緒に遊んだ」という気持ちがあり、片付けも頑張っていた。
・急がないことも大事。慣れてくると挑戦意欲がわき、それができたことが良かった。
・子どもたちにとっても豊かな経験になっている。
<奈良教育大学
B先生>
・子ども同士の関わり: 何となく存在を感じる → 注意を向ける → やりとりをする
・普段の保育では3日間で関わりをつけるのは難しい。
・経験の違い ―― (保育園)遊具に興味 違う空間を楽しんでいた。
遊びこむことで次への意欲につながる。
(3日間では難しい)
・もっと面白くしたいという思いをもったとき経験の差がうまく作用する。
・教師の援助:大きく変わってほしいとき
<奈良女子大学
C先生>
・保幼協働の保育の時代。一緒に幼児教育を考える契機となっている。
・3日間で何が育ったのか、交流が進んだが、まだまだ目に見えない境界がある。生活の違いがある。
・個人単位で動ける(サーキット)では混ざり合っていた。
・協働の契機はどこにあるか? 「今日を共にする」経験、
「場の許容(そこにいていいよ)」
・目新しい環境でどう動くか。自分で動き出していけない。周りが同世代では自分で動かざるを得ない
・いざこざや交渉があまり見られない。→ 黙って譲る。思いを発揮しつつ。
・漬け込みから熟成の段階である。何が熟成し始めているのか見極めること。
・一緒にやることを急がない。探索を十分にする。
探索 ― 観察 ― 模倣 ― 着地
・生活経験の違いを生かす。 社会性の違い、自立、遊びの工夫と集中の仕方、時間感覚の違いなど。
・協力しないと成立しない遊びを取り入れる(保育のあり方を見直す)
→
11月は、協同性が必要な遊び、自分から働きかけないと進まない遊びを入れてはどうか。
93
【資料4】幼保合同保育研修(11 月合同保育指導案)
平成23年11月7日(月)4歳児指導案
年少 すみれ組
倉
東門
庫
●“ひっつきむし”で遊ぶ。
“ひっつきむし”を布にくっつけて、形を作って遊ぶ。
◎作ってできたものを認め、周りに知らせる。
☆保育園での遊びの続きができるように保育園と使っている物と
同じようなものを準備する。
●米の“うすひき”をする。
すり鉢とテニスボールを使って、もみ殻が取れ
るのを楽しんでいる。
☆落ち着いて取り組めるような位置に場を設定す
る。
(廊下)
94
●砂場で遊ぶ。
2~3人の友達とだんご作り、さら砂作り、山・川を作ることを楽し
んでいる。だんご作りでは、たくさん作ろうと話しながら遊ぶ。
◎砂の感触(固い、さらさら、つぶつぶ、泥)を確かめながらイメージ
を広げている様子を受け止め、楽しさを共感する。
◎子どもの作ってみたいと思う気持ちを大切にして共感する。
☆数や量、形に関心がもてるようにし、作ったものを並べていけるよう
な台を準備する。
砂場
お話の部屋
所
正門玄関
年少 さくら組
●予想される幼児の活動 ◎保育者の援助 ☆環境構成
便
●遊びに必要なものを作る。
バスごっこに使う自分のかばんや切符、お金を作って
いる。自分の作ったかばんをもつことがうれしいと感じ
ている。
◎子どもが表すイメージや発想を丁寧に受け止め遊び
の中で、生かされるようにする。
☆子どものイメージに合わせて自由に材料を取り出せ
るように準備する。
●自然物を使って作って遊ぶ。
ドングリや木片等を使って「公園」
「どんぐりの町」
『スカイツリー』言
って、友達と作ることを楽しんでい
る。
◎保:作ったものを使ったり、飾った
りして遊ぶことを教師も共に行いな
がら、一人一人のイメージを大切に
する。
幼:作っている物のイメージを見た
り聞いたりして、周りの子どもに伝
えながらイメージが共有できるよう
にする。
☆木片やどんぐり小枝、木の実等取り
出しやすいように種類別に分類して
おく。
●ごちそう作りをして遊ぶ。
野菜の切れ端やもみ殻、どんぐり、木の実等を
使って、天ぷら等のごちそう作りをしている。
また、テーブルセッティングを考えて食べに来
てもらうことを楽しみ始めている。
◎イメージをもって作っている様子や出来たご
ちそうを認め、一緒に食べたりして楽しむ。
◎友達とごちそうの内容や遊び方などのやり取
りを楽しめるように場の雰囲気を大切にする。
☆材料を分類できるようにし、食べに来てもらう
場の工夫が出来るような素材を準備する。
便
9:15~10:30
所
トトロの部屋
●光で遊ぶ
OHPにいろいろなものをのせて、映り方を
試して楽しんでいる。
◎子どもが光にどのようにかかわるかを見つめ
て、意図的に引っ張らないようにする。気付
きや工夫のつぶやきを認めるようにする。
●アクセサリー屋さんで遊ぶ。
ネックレスや指輪などを作っ
て、お店に並べている。お金
ができたことで、売り買いの
やり取りが楽しいと感じてき
ている。
◎葉っぱのお金を使いながら、
客と店の人のやり取りを意識
して一緒に遊ぶ。
☆アクセサリーのイメージがふ
く ら む よ う な素 材 を 準備 す
る。
●幼:どんぐりを転がし
て遊ぶ。
2~3人の友達とト
イやトタン、積み木、
板等をくみあわせて、
ころがしている。
●保:散歩で見つけたモ
ミジバフウの実やま
つぼっくりを転がし
てみたいという思い
をもっている。
◎組み合わせていきた
い思いをきいてイメ
ージが実現できるよ
うに援助する。
☆めあたらしい用具や
ダイナミックに構成
できるような大型の
板などを周りにおい
ておく。
●デザートを作ったり、売り買いをしたりして遊ぶ。
いろんな素材を使って、アイスクリームを工夫して作り
食べに来てもらうことを楽しんでいる。また、できたデ
ザートをワゴンに乗せて配達と言いながら、「アイスは
いかが?」「おすすめはこれです」と声をかけて関わる
ことを楽しみはじめている。
◎店の人になって、デザートを出す様子や必要な会話をし
ている様子を保育者も共に遊びながら認める。
☆出来あがったデザートを大切に扱い、並べられるように
棚を準備しておく。
リズム室
●バスに乗って遊ぶ。
バスの走る道路やバス停など、道路にあるものを作って並べている。バスに乗る子は自分のかばん
を作り葉っぱや紙のお金、切符をたくさん入れて楽しんでいる。
◎一人一人がもっているイメージを受け止め、友達とのイメージがつながるように援助する。
☆園庭とリズム室がつながるようにして、行き来しやすいようにする。
スロープ
小学校運動場
【資料4】幼保合同保育研修(11 月合同保育指導案)
トトロの部屋
ネコバスの部屋
便所
●光で遊ぶ。
OHPにいろいろなものをのせて、映
り方を試して楽しんでいる。
◎子どもが光にどのように関わるかを見
つめて、意図的に引っ張らないように
する。気付きや工夫のつぶやきを認め
るようにする。
95
●ドングリころがしで遊ぶ。
友達と一緒にベニヤ板や板
積み木をスロープの上から
下に並べていき、その両端に
木の棒で囲いをしたり、分か
れ道を作ったりしている。下
までどんぐりを転がすため
に、「思い切り転がした方が
いいよ」と声をかけたり、ス
タートの角度を高くしたり
して工夫している。しかし、
コース作りを楽しんでいる
幼児が多く、完成すると満足
して次ぎの遊びに移るため、
より自分たちで工夫してい
くことができにくい。
◎子どもが作りたいコースの
イメージを受け止めたり、木
片や筒のつなぎ方を友達と
思いを伝え合って工夫して
いるところを認めたりする。
◎場所的に周りの友達に見え
にくいので遊びの場を知ら
せられるような働きかけを
する。
☆友達と一緒にコースを工夫
したり試したりできるよう
に様々な大きさや長さの材
料を十分に用意しておく。
スロープ
西門
小学校運動場
便
所
平成23年11月7日(月) 5歳児指導案
●木工で遊ぶ。
いろいろな大きさを選
んだり、金づちを使って
木と木を打ち合わせた
りすることを楽しんで
いる。
幼:友達と一緒にイメージ
を共有しながら「舟がで
きてきた。」と一つのも
のを作ることも楽しん
でいる。
保:友達に打ち方を教えた
りしながら、遊ぶ姿もあ
る。
◎安全な道具等の使い方
を知らせ、自分で気をつ
けながら遊ぶことが出
来るように声をかける。
◎友達と一緒に思いを出
し合いながら舟作りが
できるように
☆子ども同士が互いの作
品の表現に気付けるよ
う、見やすい場所に整理
して置けるようにする。
☆誰の作品かわかるよう
画用紙やマジックを用
意し名前が作れるよう
にしておく。
年長 そら組
階
段
9:15~10:30
●予想される幼児の活動 ◎保育者の援助 ☆環境構成
絵本の部屋
●自然物を使って作る。
小さな木片を使ってお家を作りどんぐ
りの家を作ったり、ハートなどのかた
ちに切った段ボールに木の実やスパン
コールなどをつけてかわいい飾りを作
ったりして遊んでいる。
◎幼児のイメージを広げ、素材を工夫し
て作ることができるような声かけをす
る。
☆様々な素材を用意し、幼児のイメージ
に合ったものをすぐに使えように分け
て用意する。
(ドングリ、木の枝、木片、
段ボール、モール、ビーズ、リボン、
マジック、ボンド等)
倉庫
●アクセサリーを作ったり店屋になって、アクセサリー
を売ったりする。
素材(モール、ビーズ等)をひもに通してネックレスや指
輪などを作っている。
幼:作った物に値段を付け店員になり、
「いらっしゃいま
せ。アクセサリーはいりませんか。
」と客が来てくれる
ように大きな声で呼びかけている。
保:幼稚園児が作ったアクセサリーに興味をもって見た
り作ったりしている。
◎どうしたらお客がたくさん来てくれるか友達と一緒に
考えられるように声をかける。友達の作品に目を向け
られるように声をかけたり飾ったりすることで刺激を
受けてより作る意欲を高めたり工夫していけるように
していく。
☆より本物らしいアクササリーを作り、飾りを工夫でき
るように、様々な素材や材料、用具を用意しに環境を
整える。
(モール、ビーズ、テグス、リボン、ボンド等)
●レストランをして遊ぶ。
手作り紙粘土を作りその上にドングリや花などを飾り、ドングリもちやさくらもちなどを作り
売ることを楽しんでいる。
幼:レストランでは、野菜や籾殻を使って料理を作ることを楽しんだり、店員の仕事はどんなこ
とがあるかなと配膳や片付けなど客との関わりを楽しんだりしている。また、レジ役になり、
お客に「何にしますか。」と声をかけながら役を楽しんでいる。しかし、違う遊びをしていた
子が、途中で遊び始めることも多く、共通していた遊び方や役割、品物の飾り方などがあいま
いになることも多い。
客になった幼児は、必要なお金や財布を作ってメニューから欲しいものを選ぶことを楽しんで
いる。
◎遊びに必要なもの(幼児がより店員らしく名札や帽子を作りたいと思っているもの)を作った
り役割を楽しんだりしている姿を認め、友達同士イメージを共有してレストランの遊びを進め
られるように声をかける。
◎☆途中から遊びに加わった子も、だんごの並べ方がわかりやすいように店員側にも写真を貼っ
て掲示したり、しきりを作ったりして意識がもてるようにする。
☆幼児がより店員らしく名札や帽子を作りたいと思っている思いを受け止め、材料を用意してお
く。
☆役割がより明確になるように、キッチンとホールをしきるフェンスを用意した。
●ドングリごまを作り遊ぶ。
ドングリごまを作り、友達とどちらが長く回せるか競争し
たりドングリの形や爪楊枝の長さで回り方が違うことに
気づいたりしている幼児もいる。
◎子どもが気付いたことを認め、保育者も共にして共感した
り友達と面白さが共有したりできるように声をかける。
☆自分で作って試せるように穴あけの道具の使い方を友達
同士で教えあえるように見守る。
年長 にじ組
● ど ろ だん ごを 作 って
遊ぶ。
土に水を加えだんご
を作り、その上にさら
砂を何度もかけなが
ら固いだんごになる
ように試しながら作
っている。
◎ 固 く する ため に はど
うしたら良いのか試
したり考えたりでき
るように友達の気付
きを知らせる。
☆年長保育室前には、あ
まりさら砂がないた
め、自由に砂場に行き
来できるようにする。
●ボールで遊ぶ。
幼:数を数えながら、ボールをたくさんつく
ことを楽しんでいる。
保:「あんたがたどこさ」の歌に合わせてボ
ールをつく。
◎自分で目的を持って挑戦しようとしてい
る姿を認め、より自信を持って取り組める
ようにする。
☆友達同士ぶつからないように広い場を提
示する。
【資料4】幼保合同保育研修(11 月合同保育指導案) 平成23年11月8日(火)4歳児指導案 9:15~10:30
東門
年少 すみれ組
倉
庫
●“ひっつきむし”で遊ぶ。
“ひっつきむし”を布にくっつけて、形を作って遊ぶ。
◎作って出来たものを認め、周りに知らせる。
☆遊びの場が狭くならないように、机をもう一台用意する。
●米の“うすひき”をする。
すり鉢とテニスボールを使って、友達と一緒に
もみ殻が取れるのを楽しんでいる。
☆落ち着いて取り組めるような位置に場を設定す
る。
(廊下)
96
●砂場で遊ぶ。
2~3人の友達とだんご作り、さら砂作り、山・川を作ることを楽し
んでいる。だんご作りでは、たくさん作ろうと話しながら遊ぶ。
◎砂の感触(固い、さらさら、つぶつぶ、泥)を確かめながらイメージ
を広げている様子を受け止め、楽しさを共感する。
◎子どもの作ってみたいと思う気持ちを大切にして共感する。
☆数や量、形に関心がもてるようにし、作ったものを並べていけるよう
な台を準備する。
便
所
正門玄関
便
●遊びに必要なものを作る。
自分のかばんや、お金を作って楽しんでいる。自分の
かばんを作ることで遊びへの喜びを感じている。
◎子どもが表すイメージや発想を丁寧に受け止め遊び
の中で、活かされるようにする。
☆子どものイメージに合わせて自由に材料を取り出せ
るように準備する。
●自然物を使って作って遊ぶ。
ドングリや木片等を使って「公園」
「どんぐりの町」
『スカイツリー』言
って、自分のイメージをもって友達
と作ることを楽しんでいる。
◎一人一人のイメージを大切にし、作
った満足感が味わえるようにする。
◎作っている物のイメージを見たり聞
いたりして、周りの子どもに伝えな
がらイメージが共有できるようにす
る。
☆木片やどんぐり小枝、木の実等取り
出しやすいように種類別に分類して
おく。
●ごちそう作りをして遊ぶ。
野菜の切れ端やもみ殻、どんぐり、木の実等を
使って、天ぷら等のごちそう作りをしている。
また、テーブルセッティングを考えて食べに来
てもらうことを楽しみ始めている。
◎イメージをもって作っている様子や出来たご
ちそうを認め、一緒に食べたりして楽しむ。
◎友達とごちそうの内容や遊び方などのやり取
りを楽しめるように場の雰囲気を大切にする。
☆材料を分類できるようにし、食べに来てもらう
場の工夫が出来るような素材を準備する。
砂場
お話の部屋
年少 さくら組
●予想される幼児の活動 ◎保育者の援助 ☆環境構成
トトロの部屋
所
●光で遊ぶ
OHPにいろいろなものをのせて、映り方を
試して楽しんでいる子や、その様子を見てお
もしろさや不思議さを感じている。
◎子どもが光にどのように関わるかを見つめ
て、意図的に引っ張らないようにする。気付
きや工夫のつぶやきを認めるようにする。
●アクセサリー屋さんで遊ぶ。
ネックレスや指輪などを作っ
て、お店に並べている。お金
ができたことで、売り買いの
やり取りが楽しいと感じてき
ている。
◎作ったお金を使って、客と店
の人のやり取りを意識して一
緒に遊ぶ。
☆アクセサリーのイメージがふ
く ら む よ う な素 材 を 準備 す
る。
●どんぐりを転がして
遊ぶ。
2~3人の友達とト
イや積み木、板等を組
み合わせて、転がして
いる。いろいろな素材
の転がり方に気付い
ている。
◎組み合わせていきた
い思いをきいてイメ
ージが実現できるよ
うに援助する。
☆コースの構成ができ
るような大型の板な
どを周りにおいてお
く。
●デザートを作ったり、売り買いをしたりして遊ぶ。
一緒に遊びながら、お互いの工夫やアイデアに気付き、真似を
し、同じような形の物を作る姿が見られた。最後には出来たも
のを一緒に売りに行くなど保育園・幼稚園の友達が少しではあ
るが、お互いのことを意識し始めていた。いろんな素材を使っ
て、アイスクリームを工夫して作り食べに来てもらうことを楽
しんでいる。また、できたデザートをワゴンに乗せて配達と言
いながら、
「アイスはいかが?」
「おすすめはこれです」と声を
かけてかかわることを楽しみはじめている。
◎店の人になって、デザートを出す様子や必要な会話をしている
様子を保育者も共に遊びながら認める。
☆出来あがったデザートを大切に扱い、並べられるように棚を準
備しておく。
リズム室
●バスや電車に乗って遊ぶ。
自分のかばんや切符を作ってバスや電車に乗ることを楽しんでいる。バスの道を廊下に長くつなげ
ることを楽しむ子もいる。
◎一人一人がもっているイメージを受け止め、友達とのイメージがつながるように援助する。
☆園庭とリズム室がつながるようにして、行き来しやすいようにする。
スロープ
小学校運動場
【資料4】幼保合同保育研修(11 月合同保育指導案)
トトロの部屋
便所
平成23年11月8日(火) 5歳児指導案
ネコバスの部屋
●光で遊ぶ。
OHPにいろいろなものをのせて、映
り方を試して楽しんでいる。
◎子どもが光にどのように関わるかを見
つめて、意図的に引っ張らないように
する。気付きや工夫、つぶやきを認め
るようにする。
97
●ドングリころがしで遊ぶ。
友達と一緒にベニヤ板や板積み木
をスロープの上から下に並べてい
き、その両端に木の棒で囲いをし
たり、分かれ道を作ったりしてい
る。下までどんぐりを転がすため
に、「思い切り転がした方がいい
よ。
」と声をかけたり、スタートの
角度を高くしたりして工夫してい
る。しかし、コース作りを楽しん
でいる幼児が多く、完成すると満
足して次ぎの遊びに移るため、よ
り自分たちで工夫していくことが
できにくい。
◎子どもが作りたいコースのイメー
ジを受け止めたり、木片や筒のつ
なぎ方を友達と思いを伝え合って
工夫しているところを認めたりす
る。
◎場所的に周りの友達に見えにくい
ので遊びの場を知らせられるよう
な働きかけをする。
☆友達と一緒にコースを工夫したり
試したりできるように様々な大き
さや長さの材料を十分に用意して
おく。
●基地作りをする。
スロープのフェンスに長い木の棒を差し
込み、屋根を作って基地を作ることを楽し
んでいる。
◎どういう基地を作りたいか子どもの思い
を受け止め、実現できるように保育者も話
し合いに加わり、イメージを確認したりヒ
ントを出したりする。
☆イメージに合うものをすぐに使うことが
便 階
できるように布、段ボール、木材などを用
所 段
意しておく。
スロープ
西門
小学校運動場
9:15~10:30
●木工で遊ぶ。
金槌で釘を打つという
ことだけでなく「家を作
りたい。」
「ロボットを作
りたい。」というイメー
ジをもって作ることを
楽しんでいる。
友達と一緒にイメージ
を共有しながら一つの
ものを作ることを楽し
んでいる。
◎安全な道具等の使い方
を知らせ、自分で気を付
けながら遊ぶことが出
来るように声をかける。
☆子ども同士が互いの作
品の表現に気付けるよ
う、見やすい場所に整理
して置けるようにする。
☆誰の作品かわかるよう
画用紙やマジックを用
意し名前が作れるよう
にしておく。
●予想される幼児の活動 ◎保育者の援助 ☆環境構成
絵本の部屋
●自然物を使って作る。
小さな木片を使ってお家を作りどんぐ
りの家を作ったり、ハートなどのかた
ちに切った段ボールに木の実やスパン
コールなどをつけてかわいい飾りを作
ったりして遊んでいる。
◎幼児のイメージを広げ、素材を工夫し
て作ることができるような声かけをす
る。
☆様々な素材を用意し、幼児のイメージ
に合ったものをすぐに使えように分け
て用意する。
(ドングリ、木の枝、木片、
段ボール、モール、ビーズ、リボン、
マジック、ボンド等)
倉庫
●アクセサリーを作ったり店屋になって、アクセサリー
を売ったりする。
素材(モール、ビーズ等)をひもに通してネックレスや指
輪などを作っている。
幼:作った物に値段を付け店員になり、
「いらっしゃいま
せ。アクセサリーはいりませんか。
」と客が来てくれる
ように大きな声で呼びかけている。
保:いろいろな素材の中から自分のイメージ合ったもの
を選び形や色を工夫しながら作ることを楽しんでい
る。
◎どうしたらお客がたくさん来てくれるか友達と一緒に
考えられるように声をかける。
◎友達の作品に目を向けられるように声をかけたり飾っ
たりすることで刺激を受けてより作る意欲を高めたり
工夫していけるようにしていく。
☆より本物らしいアクササリーを作り、飾りを工夫でき
るように、様々な素材や材料、用具を用意しに環境を
整える。
(モール、ビーズ、テグス、リボン、ボンド等)
●レストランをして遊ぶ。
保:手作り紙粘土や野菜などを使って料理やごちそうを作ることを楽しんでいるが、レストラン
ごっこ遊びまでは、発展していない。
幼:レストランでは、手作り紙粘土でだんごを作ったり野菜や籾殻を使って料理を作ることを楽
しんだりしている。また、レジ役になり、お客に「何にしますか。
」と声をかけながら役を楽し
んでいる。しかし、違う遊びをしていた子が、途中で遊び始めることも多く、共通していた遊
び方や役割、品物の飾り方などがあいまいになることも多い。
客になった幼児は、必要なお金や財布を作ってメニューから欲しいものを選ぶことを楽しんで
いる。
◎遊びに必要なもの(幼児がより店員らしく名札や帽子を作りたいと思っているもの)を作った
り役割を楽しんだりしている姿を認め、友達同士イメージを共有してレストランの遊びを進め
られるように声をかける。
◎☆途中から遊びに加わった子も、だんごの並べ方がわかりやすいように店員側にも写真を貼っ
て掲示したり、しきりを作ったりして意識がもてるようにする。
☆子どもがより店員らしく名札や帽子を作りたいと思っている思いを受け止め、材料を用意して
おく。
☆役割がより明確になるように、キッチンとホールをしきるフェンスを用意した。
年長 そら組
●ドングリごまを作り遊ぶ。
ドングリごまを作り、友達とどちらが長く回せるか競争し
たりドングリの形や爪楊枝の長さで回り方が違うことに
気付いたりしている幼児もいる。
◎子どもが気付いたことを認め、保育者も共にして共感した
り友達と面白さが共有したりできるように声をかける。
☆自分で作って試せるように穴あけの道具の使い方を友達
同士で教えあえるように見守る。
年長 にじ組
●ボールで遊ぶ。(ボウリング遊び)
ピンになる材料を探してきたりピンの並べ方を考えたりしている。
並んで順番に投げることを楽しんでいる子や倒れたピンを立てる役割を楽し
んでいる子もいる。
◎子どもの発想を大切にし、遊びの面白さにつながるような声をかけたり、きっ
かけを作ったりする。
☆イメージしながら遊びの場作りができるように道具や材料を用意しておく。
(ビニールテープ、タフロープ、カップ、ペットボトル、積み木、ボールなど)
【資料4】幼保合同保育研修(11 月合同保育指導案) 平成23年11月9日(水)4歳児指導案
東門
年少 すみれ組
倉
●“ひっつきむし”で遊ぶ。
“ひっつきむし”を布にくっつけて、形を作って遊ぶ。
◎作って出来たものを認め、周りに知らせる。
☆遊びの場が狭くならないように、机をもう一台用意する。
庫
●米の“うすひき”をする。
すり鉢とテニスボールを使って、友達と一緒に
もみ殻が取れるのを楽しんでいる。
☆落ち着いて取り組めるような位置に場を設定す
る。
(廊下)
98
●砂場で遊ぶ。
2~3人の友達とだんご作り、さら砂作り、山・川を作ることを楽し
んでいる。だんご作りでは、たくさん作ろうと話しながら遊ぶ。
◎砂の感触(固い、さらさら、つぶつぶ、泥)を確かめながらイメージ
を広げている様子を受け止め、楽しさを共感する。
◎子どもの作ってみたいと思う気持ちを大切にして共感する。
☆数や量、形に関心がもてるようにし、作ったものを並べていけるよう
な台を準備する。
お話の部屋
便
所
正門玄関
年少 さくら組
リズム室
●予想される幼児の活動 ◎保育者の援助 ☆環境構成
便
●遊びに必要なものを作る。
自分のかばんや、お金を作って楽しんでいる。お店を
飾るものに気付き、必要な材料を選んで作っている。
◎子どもが表すイメージや発想を丁寧に受け止め遊び
の中で、活かされるようにする。
☆子どものイメージに合わせて自由に材料を取り出せ
るように準備する。
●自然物を使って作って遊ぶ。
ドングリや木片等を使って「公園」
「どんぐりの町」『スカイツリー』
言って、自分のイメージをもって
友達と作ることを楽しんでいる。
◎一人一人のイメージを大切にし、
作った満足感が味わえるようにす
る。
◎作っている物のイメージを見たり
聞いたりして、周りの子どもに伝
えながらイメージが共有できるよ
うにする。
☆木片やどんぐり小枝、木の実等取
り出しやすいように種類別に分類
しておく。
●ごちそう作りをして遊ぶ。
野菜の切れ端やもみ殻、どんぐり、木の実等を使
って、天ぷら等のごちそう作りをしている。作る
ことで食べに来てほしいという思いをもってい
る。
◎イメージをもって作っている様子や出来たごち
そうを認め、一緒に食べたりして楽しむ。
◎友達とごちそうの内容や遊び方などのやり取り
を楽しめるように場の雰囲気を大切にする。
☆材料を分類できるようにし、食べに来てもらう場
の工夫が出来るような素材を準備する。
☆作る場と食べる場が行き来しやすいような場の
設定をする。
砂場
9:15~10:30
所
トトロの部屋
●光で遊ぶ
OHPにいろいろなものをのせて、映り方を
試して楽しんでいる子や、その様子を見てお
もしろさや不思議さを感じている。
◎子どもが光にどのように関わるかを見つめ
て、意図的に引っ張らないようにする。気付
きや工夫のつぶやきを認めるようにする。
◎遊びの中の気付きや発見を、他児にも知らせ
遊びの楽しさを伝えていく。
●アクセサリー屋さんで遊ぶ。
ネックレスや指輪などを作って、
お店に並べている。お金ができた
ことで、売り買いのやり取りが楽
しいと感じてきている。バスや電
車に乗ってお店に買いに来る子も
見られ、売り買いを楽しんでいる。
◎作ったお金を使って、客と店の人
の や り 取 りを 意 識 して一 緒 に 遊
ぶ。
☆アクセサリーのイメージがふくら
むような素材を準備する。
☆廊下側にアクセサリーを飾れる場
として、長椅子を準備する。
●デザートを作ったり、売り買いをしたりして遊ぶ。
新しいデザートに挑戦したり、できあがったデザートをま
わりの友達や教師に見てもらったり食べてもらったりす
ることを喜んでいる。できたデザートをワゴンに乗せて配
達と言いながら、
「ケーキはいかが?」
「おすすめはこれで
す」と声をかけてかかわることを楽しんでいる。
◎店の人になって、デザートを出す様子や必要な会話をして
いる様子を保育者も共に遊びながら認める。
☆出来あがったデザートを大切に扱い、並べられるように棚
を準備しておく。
☆いろいろな種類のケーキが作れるような土台の形を準備
する。
●バスや電車に乗って遊ぶ。
自分のかばんや切符を作ってバスや電車に乗って出かけたり買い物に行ったりを楽しんでいる。バ
スの道を長くつなげたり、踏み切りや駅を廊下に置いたりして楽しんでいる。
◎一人一人がもっているイメージを受け止め、友達とのイメージがつながるように援助する。
☆園庭とリズム室がつながるようにして、行き来しやすいようにする。
●どんぐりを転がして遊
ぶ。
2~3人の友達とトイ
や積み木、板等を組み
合わせて、転がしてい
る。いろいろな素材の
転がり方に気付いてい
る。
◎組み合わせていきたい
思いをきいてイメージ
が実現できるように援
助する。
☆コースの構成ができる
ような大型の板などを
周りにおいておく。
☆種類別に小分けにして
ドングリや木の実を置
いておく。
☆マジックなどを用意し
てさらに遊びが広がる
ようにする。
スロープ
小学校運動場
【資料4】幼保合同保育研修(11 月合同保育指導案)
トトロの部屋
便所
平成23年11月9日(水) 5歳児指導案
ネコバスの部屋
99
●木工で遊ぶ。
「家を作りたい。」
「ロボット
を作りたい。」というイメー
ジをもち、色を塗ったり素材
を組み合わせて作ったりし
て楽しんでいる。
友達と一緒にイメージを共
有しながら一つのものを作
ることを楽しんでいる。
◎安全な道具等の使い方を知
らせ、自分で気を付けながら
遊ぶことが出来るように声
をかける。
☆子ども同士が互いの作品の
表現に気付けるよう、見やす
い場所に整理して置けるよ
うにする。
☆誰の作品かわかるよう画用
紙やマジックを用意し名前
が作れるようにしておく。
●基地作りをする。
スロープのフェンスに長い木の棒を差し込み、屋
根を作って基地を作ることを楽しんでいる。基地の
中では、いすを置いて集まったり基地に置きたい新
しいアイデアが出てくると作ったりしている。しか
し、大事にしたいという思いから後から入ってくる
友達を入れたがらないこともある。
◎どういう基地を作りたいか子どもの思いを受け
止め、実現できるように保育者も話し合いに加わ
年長
り、イメージを確認したりヒントを出したりす
る。
◎途中で遊びに加わる友達のアイデアを知らせ共
有することで、いろいろな友達とより基地作りが
楽しめるようにする。
☆イメージに合うものをすぐに使うことができる
ように布、段ボール、木材などを用意しておく。
便 階
☆基地作りが安全に進められるように屋根の土台
所 段
スロープ
を固定しておく。
西門
小学校運動場
●予想される幼児の活動 ◎保育者の援助 ☆環境構成
絵本の部屋
●光で遊ぶ。
OHPにいろいろなものをのせて、映
り方を試して楽しんでいる。
◎子どもが光にどのように関わるかを見
つめて、意図的に引っ張らないように
する。気付きや工夫、つぶやきを認め
るようにする。
●ドングリころがしで遊ぶ。
友達と一緒にベニヤ板や板積
み木、といをスロープの上から
下に並べていき、その両端に木
の棒で囲いをしたり、分かれ道
を作ったりしている。
◎子どもが作りたいコースのイ
メージを受け止めたり、木片や
筒のつなぎ方を友達と思いを
伝え合って工夫しているとこ
ろを認めたりする。
◎場所的に周りの友達に見えに
くいので遊びの場を知らせら
れるような働きかけをする。
☆友達と一緒にコースを工夫し
たり試したりできるように
様々な大きさや長さの材料を
十分に用意しておく。
9:15~10:30
●自然物を使って作る。
小さな木片を使ってどんぐりの
家を作ったり、ハートなどのか
たちに切った段ボールに木の実
やスパンコールなどをつけてか
わいい飾りを作ったりして遊ん
でいる。
◎幼児のイメージを広げ、素材を
工夫して作ることができるよう
な声かけをする。
☆様々な素材を用意し、幼児のイ
メージに合ったものをすぐに使
えように分けて用意する。
(ドン
グリ、木の枝、木片、段ボール、
モール、ビーズ、リボン、マジ
ック、ボンド等)
倉庫
●アクセサリーを作ったり店屋になって、アクセサリーを売ったりする。
素材(モール、ビーズ等)をひもに通してネックレスや指輪などを作って
いる。
幼:作った物に値段を付け店員になり、「いらっしゃいませ。アクセサリ
ーはいりませんか。」と客が来てくれるように大きな声で呼びかけてい
る。
保:いろいろな素材の中から自分のイメージ合ったものを選び形や色を工
夫しながら作ることを楽しんでいる。また興味をもってアクセサリーを
買う姿が見られるようになった。
◎どうしたらお客がたくさん来てくれるか友達と一緒に飾り方にも工夫
ができることに気付けるようにする。
◎友達の作品に目を向けられるように声をかけたり飾ったりすることで
刺激を受けてより作る意欲を高めたり工夫していけるようにしていく。
☆より本物らしいアクササリーを作り、飾りを工夫できるように、様々な
素材や材料、用具を用意しに環境を整える。
(モール、ビーズ、テグス、
リボン、ボンド等)
●レストランをして遊ぶ。
保:レストランの一員という思いもち、手作り紙粘土や野菜などを使って料理やごちそうを作る
ことを楽しんでいる。
幼:手作り紙粘土のだんごや野菜、籾殻を使った料理を作っている。ピザ作りでは、ピザのメニ
ュー表を見ることでよりイメージを膨らませて『クリスマスピザ』など飾り付けを考えている。
また、お客に「何にしますか。」と声をかけながらレジ役になったり客になった幼児は、必要な
お金や財布を作ってメニューから欲しいものを選んだりしている。
◎遊びに必要な物(幼児がより店員らしく名札や帽子を作りたいと思っているもの)を作ったり
役割を楽しんだりしている姿を認め、友達同士イメージを共有してレストランの遊びを進めら
れるように声をかける。
◎☆途中から遊びに加わった子も、だんごの並べ方がわかりやすいように店員側にも写真を貼っ
て掲示したり、しきりを作ったりして意識がもてるようにする。
◎保育者も一緒に遊びに加わり客になって遊びを共有し、店員の役を楽しめるようにする。
☆子どもがより店員らしく名札や帽子を作りたいと思っている思いを受け止め、材料を用意して
おく。
☆周りの幼児が興味をもったり作る意欲がわいたりするように新しくできたメニューは写真に撮
りメニュー表に加える。
そら組
年長 にじ組
●ドングリごまを作り遊ぶ。
ドングリごまを作り、色を塗ったり友達とど
ちらが長く回せるか競争したりドングリの
形や爪楊枝の長さで回り方が違うことに気
付き工夫する幼児もいる。
◎子どもが気付いたことを認め、保育者も共に
して共感したり友達と面白さが共有できた
りするように声をかける。
☆自分で作って試せるように穴あけの道具の
使い方を友達同士で教えあえるように見守
る。
●ボールで遊ぶ。(ボウリング遊び)
ボウリング遊びでは、遊びのルールを自分たちで考えたり、ピンの並べ方
(積む、並べる方向など)を工夫したりしながら遊んでいる。ピンが倒れ
た時の音やよく倒れるボールの転がし方にもおもしろさを感じている。
◎子どもの発想を大切にし、遊びの面白さにつながるような声かけをした
りきっかけを作ったりする。
☆イメージしながら遊びの場作りができるように道具や材料を用意して
おく。(ビニールテープ、タフロープ、カップ、ペットボトル、積み木、
ボールなど)
☆園庭からもボウリング遊びに気付けるように、ピンを置く場所を廊下側
にする。
○合同保育(11月)のねらいと振り返り:4歳児
ね
ら
い
10月28日(金)
11月7日(月)
○保育園・幼稚園の友達と一緒に関って遊ぶこ
○落ち葉や木の実等、身近な自然に十分に関わ
とを楽しむ。
取り組む。
ってみたいと思った時に、終わってしまった
ことにより、次回は○○の遊びをしてみたい
という気持ちもっている。
保・場に慣れなかったり、遊びに入り込めない
子や周りの遊んでいる様子を見て会話を聞
100
子
ど
も
の
姿
の
見
取
り
いたりしている子もいた。
幼・遊ぶスタートが同じでなかったので、保育
園の子どもたちが来園した時に、遊びが一度
途切れてしまった。人数が増え、雰囲気が変
わったことで遊びが持続せず、興味がいろい
ろなところに行き遊び込めなかった。
幼・運動場のごちそう作りでは保育園の友達と
同じ場で一緒に作って楽しむ姿が見られた。
一方で、久しぶりの保育園の友達との交流
に、少し自分を出せない子もいた。
・保育園の先生に声をかけてもらって嬉しそ
うにする姿も見られた。
明
日
の
保
育
に
向
け
て
(
援
助
及
び
環
境
構
成
)
○場が広くなるので、遊びの場を整理していけ
るようにする。
○年長児と同じ遊びがあるが、一つの場にしな
いで、子どもの興味関心に応じた場として捉
えて、年少児の場として構成する。
○人数が多くなるので、遊ぶ素材(自然物など)
の数を多く準備する。
○遊びの後の話し合いは、遊びごとにするより、
2クラスごとに集まって話し合いをもち、子
どもの遊びの情報交換になるようにする。
○28日~4日までの幼稚園の遊びの様子を
写真にとり保育園児にみせることで、保育園
児が「幼稚園でこの遊びをしたい」と意欲を
もち、幼稚園に来られるようにする。
○4日は7日の環境準備を幼・保一緒に行う。
○
り、遊ぶことを楽しむ。
○いろいろな遊びに興味をもって、じっくりと
保・幼稚園のいろいろな遊びの様子を見て、や
11月8日(火)
いろいろな遊びに興味をもって、選んでじ
11月9日(水)
○
っくりと取り組む。
いろいろな遊びに興味をもって、選んでじっ
○
遊びのイメージをもって保育園・幼稚園の
くりと取り組む。
○
友達の遊びを意識し、関わることを楽しむ。
友達と一緒にかかわって遊ぶことを楽しむ。
・ どんぐり転がしのコーナーに幼稚園の子もい
たことで以前の経験からべニア板を使っての
庭から廊下に遊びを持ってきたことでそれぞ
持ってすぐに遊び始める子が多かった。
コースを細かく複雑に工夫して作る姿が見ら
れの遊びの場に目を向けられるようになっ ・ 保育園・幼稚園の友達が自然な形で同じ遊
れ、昨日よりも遊びが発展することが出来た。
また、どんぐりの数を減らしたことで転がる
た。
びの中で遊ぶ姿が見られるようになって
様子に気付いた。
・デザート屋さんでは、一緒に遊びながら、お
きた。
・ 電車バスごっこでアクセサリー屋さんに買い
互いの工夫やアイデアに気付き、真似をし、 ・ デザート屋さんでは、新しいケーキに挑戦
物に行くという目的ができたことで、売り買
いを楽しむ子が増えてきた。お店を両面から
同じような形の物を作る姿が見られた。最後
して他の子に知らせることや、お店を飾る
売り買いできるようにしたことで、関わりも
には出来たものを一緒に売りに行くなど保育
ことに興味をもつ子もでてきた。
多く見られた。
園・幼稚園の友達が少しではあるが、互いの ・ お金を作ってアクセサリー屋さんや、デザ ・ バス電車ごっこの券売機を通して子どもたち
のやりとりや会話なども増えた。
ことを意識し始めていた。
ート屋さんに行くと買えるということが
・ ケーキ屋さんやレストランごっこでは、お客
・どんぐり転がしのところでは、転がすもの(ど
わかり、売り買いができるということに気
さんとなって食べに行く姿は見られなかった
んぐり・モミジバフウ・まつぼっくり)など
付きはじめてきた。
が作るということを十分楽しんで、作ったも
のを見せたり食べてもらいたいという気持ち
を転がして、いろいろ転がる様子や速さに気 ・ バスに乗って、何かを買いに行こう、どこ
も出てきたりした。そこからイメージが広が
付く姿も見られた。
かに行こうとする姿も見られるようにな
り違う遊びへの発展も見られた。
・バスごっこの遊びでは、保育園の子どもたち
ってきている。
・ 三日間を通したことで、子どもたちの表情も
は、遊びを見て「どこで作れるの?」
「どうや ・ バスの道が拡がったことで遊びの場と場
和らぎ、思い切り遊び込む姿が見られた。昨
日の続きを友達と一緒に楽しむことで広範囲
って作るの?」と幼稚園の子どもたちに聞く
がつながり、園庭の遊びにもつながりがで
に遊びを広げることができた。
など少しかかわろうとする姿が見られた。
てきている。
・遊び始めた途中から雨が降り出して一旦、園
・ 昨日の遊びの続きをしようという思いを
○遊びの場が狭くならないように、机を出して
ゆっくりと遊べるようにする。
○それぞれの遊びがつなげっていけるようなき
っかけを一緒に遊ぶ中で知らせていく。
○制作コーナーにお店を飾ってみたい、メニュ
ーを増やしたいという思いに合うような材
料や素材も準備しておく。
○人数が多くなるので、遊ぶ素材(自然物など) ○場と場とのつながりができてきているので
の数を多く準備する。
遊びやすいような環境を工夫する。
○遊びの後の話し合いは、遊びごとにするより、 ○遊びの中で発見したことを他児にも知らせ
2クラスごとに集まって話し合いをもち、子
どもの遊びの情報交換になるようにする。
ていけるようにする。
○遊んだ後の話し合いでは三日間で出来たも
のや作ったものを見せ合ったり、話をしたり
して楽しかったことを伝え合う場になるよ
うにする。
保・作る遊びが園でも再現できるように、場や
素材などの環境の工夫をする。
・遊びを楽しんだ気持ちを十分にくみ取り、
共感をもって喜びあったり他児へも伝え
あっていったりする機会を作り、次の遊び
への期待や楽しみにつなげていく。
幼・喜んで取組んでいる遊びと消滅していく遊
びの場の構成を見直すこと、よりじっくり
遊べるような環境を工夫していく。
・幼稚園児が自分たちで遊びの続きを楽し
み、相談したり工夫したりしながら友達と
の関わりを深められるようにする。
○合同保育(11月)のねらいと振り返り:5歳児
ね
ら
い
子
ど
も
の
姿
の
見
取
り
101
明
日
の
保
育
に
向
け
て
(
援
助
及
び
環
境
構
成
)
10月28日(金)
11月7日(月)
11月8日(火)
11月9日(水)
○幼稚園、保育園の友達に親しみを持って関わ
り、一緒に遊ぶことを楽しむ。
○友達と考えを出し合いながら、遊びを進めて
いこうとする。
保・いろいろな遊びの場からしたい遊びをそれ
ぞれが見つけて遊んでいた。
保・久しぶりに一緒に遊んだこと、場が広かっ
たことから交流が少なかった。
保・遊びを自分で試して知るという姿があり、
楽しめた。
保・木工遊びは経験したことがないので、興味
をもって取り組んでいた。生活経験で知っ
ていること(釘の持ち方、木と木の付け方
等)友達同士考え合って取り組んでいた。
少し、場が狭かった。
幼・遊び込んでいくうちに自分の役割が決まっ
ていくと思われる。自分の遊びを楽しんで
いる。
幼・話し合いの仕方を、遊びの場ごとにしたが、
子どもたちの情報交換ができず、子どもが
最後に動いてきた場での話し合いの場と
なった.
幼・レストラン遊びでは、紙粘土を初めて出し
たのでこねたり飾りをつけたりすること
を楽しんでいた。
○友達と考えを出し合い、イメージを共有しなが
ら、遊ぶことを楽しむ。
○自然物や様々な素材を選んで使い、試したり工
夫したりする。
保・木工遊びでは、金槌で釘を打つということだ
けでなく「家を作りたい。」
「ロボットを作り
たい。」というイメージをもって作ることを
楽しむようになっている。
保・前回の遊びの経験から「○○して遊ぶ。」と
期待をもってしたい遊びにすぐに取り組む
ことができた。
幼保・遊びの中で、互いの遊んでいる様子を感じ
ている。自分の思いを伝えようとする姿も
見られるが、受け入れてもらえなかったり
様子を見ていたりすることも多い。
幼保・レストランでは、手作りの紙粘土を作って
だんごを作ったり、メニューに合わせて野
菜を 切ったりごちそうを作ることを楽し
んでいた。しかし、レストランに対するイ
メージが共通していないため、役割になっ
て楽しむことは少なかった。
幼保・自分なりの工夫や作りたいイメージをもっ
てじっくりと作ることを楽しんでいる。
幼保・スロープのフェンスに木の棒を組み合わせ
て屋根を付け、基地作りを楽しんでいる幼
児も多かった。基地を作ることを楽しんで
いる子や友達とその場に集まることを楽
しんでいた。
幼保・ボール遊びでは、転がし遊びからボウリン
グ遊びが始まった。ピンになる材料を探し
てきたりピンの並べ方を考えたりしてい
た。
○友達と考えを出し合い、イメージを共有しなが
ら、遊ぶことを楽しむ。
○自然物や様々な素材を選んで使い、試したり工
夫したりする。
・2日目になり全体的に幼保の子どもたちが互
いに自然に遊びの中で言葉をかけ、関って遊
ぶようになっていた。
・レストランでは、レストランというイメージ
を共有して遊ぶようになっていた。ピザ作り
では、メニューを掲示したことでいろいろな
素材からイメージに合うものを選び、ピザ作
りをすることを楽しんでいた。
・木工は、続いて作ることができるように名前
を記入し置いておいたことで、色を塗ったり
素材を組み合わせて作ったりして楽しんでい
た。
・基地作りでは、棒の扱い方について声をかけ
たことで周りの友達にあたらないように気を
つけて運んでいた。前日は、幼保間の子ども
たちの思いが違う場が見られたが、幼保の保
育者が連携をとりかかわったことで互いの思
いに気付くことができ一緒に基地作りを楽し
むことができつつある。
・ボウリング遊びでは、遊びのルールを自分た
ちで考えたり工夫しながらおもしろさを感じ
たりして遊んでいる。
保・基地やボウリングは閉鎖的な空間であるため
様子を見ているが、入りにくい子どもいる。
○幼保子どもたちが、関って遊ぶようになってき
ている姿を見守る。また思いをだしきれなかっ
たりうまく関ったりすることができない時に
は、誘いかけたり保育者が遊びに入り一緒に遊
びを楽しめるようにする。
○幼保互いの遊ぶ様子を保育者で伝え合いながら
子どもの思いや姿を共通理解しておき、場や
個々に応じた援助ができるようにしておく。
○基地づくりでは、安全に遊びが進められるよう
に屋根の土台を固定しておく。
○遊んだ後の話し合いでは、子どもの思いをひき
だせるような問いかけをし、友達の遊びや思い
を知ることができるようにする。また友達や保
育者に思いをきいてもらい認めてもらうこと
で、満足感につながるようにする。
○友達と考えを出し合い、イメージを共有しながら、
遊ぶことを楽しむ。
○自然物や様々な素材を選んで使い、試したり工夫し
たりする。
保・場に慣れてきたり道具や用具の場所がわかったり
したことで、関わりながらより遊びを楽しむよう
になってきた。
・レストランでは、お客さんになってくる子どもが
増え、自分で作ったピザを勧めに行ったり店員の
役になったりして遊ぶことを楽しんでいた。
・基地作りでは、前日の幼児の家作りの形を大切に
しながら安全面を考え、土台部分のみフェンスに
くくりつけておいた。その後、数本の棒をつけた
り段ボールなどで屋根作りをしたりしていたが、
屋根ができた満足感からそれ以上、家作りを工夫
する姿は見られなかった。(くくりつける棒の本
数が多すぎたのではないか?)家を作り終わると
マットを敷いたり机を並べたりしてみんなで集
まりピザを買って食べることを楽しんでいた。
・ボウリングでは、いろいろな友達がきて遊べるよ
うにするにはどうしたらいいか提案するとピン
の置く場所をかえて遊び始めた。それにより、興
味をもった友達が入りやすくなった。大型積み木
や柵を使いボールが外に出ないようにしたりボ
ールを拾う係が出てきたりピンを並べる係など
遊びの中での役割の変化が見られた。
○遊びの意欲が持てるようにいろいろな遊び ○幼保子どもたちが互いの存在を意識していて
の内容を保育園児にも知らせる。また、5歳
思いをだしきれなかったりうまく関ったりす
児同士が関って遊べるように遊びが始まる
ることができない時には、保育者が遊びに入り
前、
(5歳児に)話をしてから遊び始める。
一緒にその遊びを楽しめるようにする。
○遊んだ後の話し合いは幼保で1グループと ○基地作りでは、どういう基地を作りたいか子ど
して2グループで話し合いをもつ。
もの思いを受け止め、それを実現できるように
○木工遊びでは、たくさんの幼児がじっくりと
声をかけたり布、段ボール、木材などを用意し
取り組めるように場を広くする。
たりしておく。
○レストラン遊びでは、遊びに必要なものを自
また、木材を安全に扱えるように(人にぶつか
分なりに工夫して作ったり役割を楽しんだ
らないように運ぶ、屋根に使う材料を選ぶな
りしている姿を認め友達同士、イメージを共
ど)遊びの前に知らせる。
有して遊びを進められるように保育者は、声 ○ボウリング遊びでは、イメージしながら遊びの
をかける。
場作りができるように道具や材料を用意して
保○遊びに入りにくそうにしていたり、遊び方
おく。
がわからず戸惑っていたりする子どもには、
気をかけながら声がけや援助をする。
○レストランの作ったものをどうして片付けるか(分類、
再利用など)を子どもが考えたり気付いたりできるよう
に話し合う場を作る。また、いろいろな道具や用具を片
付けることで形、数などを経験から認識できるようにす
る。
○保育園では、今後工夫して作ったり友達とイメージを共
有して遊んだりした経験が保育園での遊び(制作やまま
ごと遊び、ごっこ遊びなど)につなげていけるように環
境の見直しをしていきたい。またより遊びを工夫したり
自分たちで遊びを進めていけたりするように、考えを出
し合い、話し合う場を大切にしていきたい。
○幼稚園では、明日も遊びが続くが子ども、保育者の人数
が減るため、3日間のように遊ぶことができない部分が
でてくると思われる。
(レストランでは、客が減る。友達
の刺激が減る。全ての遊びの場にじっくり保育者が関わ
ることができない)園全体で連携を取りながら、客にな
ったり年少児に自分から誘いに行くことができるように
声をかけたりしていきたい。また、遊びの場を狭くした
り、互いの場を近くしたりして、関わることができるよ
うにする。
○合同保育(11月7-9日)の六条幼稚園期間案と京西保育園週案
六条幼稚園
期間
○
二年保育 年少4歳児 期間案
平成23年10月28日(金)~11月11日(金)
すみれ組(黄緑帽子)男11人 女12人
計23人
さくら組(桃色帽子)男12人 女10人
計22人
ね ○ 自分の思いを出しながら、友達と関わって遊ぶことを楽しむ。
ら
い ○ 身近な秋の自然に触れ、興味を持って見たり、遊びに取り入れたりする。
登園途中や家で見つけたドングリや葉っぱを大事そうに手に握りしめて持ってきたり、き
○
戸外で体を十分に動かして遊ぶ。
んな子どもたちの優しい気持ちを十分受け止め、関わっていきたい。
○
友達と一緒に好きな遊びに十分取り組む。
○
栽培物の様子を見たり、世話をしたりしていろいろな発見をする。
○
れいな色の葉っぱを「先生にあげる」
「はいおみやげ」と持ってきたりする姿が見られる。そ
保育室の前の砂場では、じっくりと遊ぶ子も増えてきている。壊れないおだんご作ってみ
たい、掘ったり水を入れたりして工事をしたい、野菜や葉っぱを切ってごちそうを作りたい 内 ○
身近な木の葉や木の実などに触れて遊び、興味や関心をもったり、遊びに取り
…といろいろな思いがあるので、子どもたちの思いが実現できるようにしていきたい。
入れたりする。
描いたり作ったりすることは好きで、遊びの中でいろいろな素材を見つけて作る姿が見ら 容 ○
○
遊びの中で、自分の思いを伝えたり、友達の思いに気付いたりする。
れる。また、持ち寄ったドングリを遊びに取り入れながら、いろいろなものに見立てて遊ぶ
○
いろいろな素材を使って、工夫して描いたり作ったりする。
姿が見られるので、教師も一緒に遊びながら楽しさを共有していきたい。
○
安全に気をつけて遊んだり、片付けたりする。
102
幼 ○ 一学期から保育室や廊下で続けている転がしコースは、自分たちで転がるものを探して試
○ 衣服の調節や、手洗いうがいの大切さを知り、自分からすすんでしようとする。
児
す遊びとして楽しんでいる。その中でコースを長くしたい、運動場でも何か転がしたいとや
◎ やりたい遊びが楽しめる場や、友達とかかわって遊ぶ十分な時間を確保する。
の
ってみたい意欲が増してきているので、一緒に遊びを共有しながら、試したり工夫したりで
◎ 遊具や用具の安全点検を行い、いろいろな遊びが十分楽しめるようにしていく。
姿
きるようにしていきたい。
◎ 自分の思いを素直に表現したり、相手の思いにも気付いたり聞けるような雰囲
と ○ 運動会や遠足(天王寺動物園)、さつまいも堀り、稲刈り、脱穀、菜の花の種まきや間引き ◎
気を作る。
教
など、たくさんの楽しい経験や体験をしてきたことで、みんなで一つのことに取り組む喜び
環
師
や、自然に触れて親しむ楽しさを知り、いろいろなことに積極的に取り組もうとする姿が見
境 Ⓣ いろいろな遊びに目を向けられるように、知らせたりしながら楽しさを共有し
の
られるようになってきている。その中で感じたことを教師や友達にうれしそうに話す姿見ら
構 ていく。
願
れるので、みんなが個々の話に耳を傾けられるような雰囲気作りに努めていきたい。
成 Ⓣ 保育園の友達と関われるように、自然にどの幼児にも声をかけることで、一緒
い ○ 運動会後、少しずつまわりの環境に目を向けられるようになり、自分たちだけでなく年長 と
に楽しめるようにする。
児の様子が気になる子どもたちも増えてきている。日々の遊びの中で「ちょっと行ってみた
○
Ⓣ Ⓣ 一人一人が自分のイメージや思いを出せるように、認めたり見守ったりしなが
い」
「大きいぐみさんみたいにやってみたい」と関わろうとする姿や憧れの思いも見られるの
教
ら、トラブルが起きたときには仲介役となって、友達の接し方や言葉や態度を知
で、みんなが関わる機会となるように、知らせたりしながら興味をもてるようにしていきた
師
らせたり、気付かせたりしていく。
い。
の Ⓣ 教師も一緒に遊びながら楽しさを共有すると共に一生懸命している姿や工夫し
京西保育園の友達と一緒に遊ぶことは、どの子も楽しみにしていて自分から声をかける子
援
もいるが、反面恥ずかしそうにする子もいるので同じ場で遊びを共有しながらお互いが意識
助
ている姿を認めたり、応援したりしながら、次への意欲につないでいくようにす
る。
できるようにしていきたい。
Ⓣ
手洗いうがいの大切さを知らせながら、教師も一緒にすることで、進んででき
るように、見守っていく。
六条幼稚園
期間
○
二年保育
年長5歳児
○ 自分の思いを出したり、友達の思いを聞いたりして遊びが楽しくなるように試し
期間案
ね
平成23年10月28日(金)~11月11日(金)
そら組(青帽子)男児18名
女児10名
計28名
にじ組(赤帽子)男児15名
女児12名
計27名
ら
○ 自分の思いを友達に話したり、友達の話を聞いたりする。
○ 友達とイメージを共有しながら、試したり工夫したりして遊ぶ。
内
ったことで、少し大変なこともがんばって最後までやってみようとする気持ちが見られる
容
○ 保育園との合同保育で、保育園の友達に親しみをもち一緒に遊ぶことを楽しむ。
ものを工夫して作ったり、お店の人や客になって自分の役割を楽しんだりする姿が見られ
103
幼
児
の
姿
と
教
師
の
願
い
簡単なルールを守ってドッチボールやうずまきジャンケンなどを楽しんでいる。しかし、
しみにする。
○ 体を動かす心地良さを感じながら、友達と一緒に運動遊びを楽しむ。
レストランごっこやアクセサリー屋さんなどでは、本物らしくなるように遊びに必要な
る。幼児の思いを引き出せるような声かけをしたり、必要なものを一緒に用意したりしな
○ 秋の木の実、木の葉などを使って、遊びに必要なものを作る
○ 菜の花や水栽培の球根、植木鉢の花など、植物の仕組みに興味をもち、生長を楽
的に向かって取り組む機会を作っていきたい。
○
しむ。
○ ルールのある遊びに興味をもち、友達と一緒に十分に体を動かして遊ぶ。
せてアナウンスをしたりして、自分たちの役割を果たしたことで充実感を味わうことがで
ようになってきた。友達と一緒に考えを出し合ったり思いを聞いたりしながらひとつの目
○ 身近な秋の自然環境に興味や関心を深め、自然物を遊びに取り入れて遊ぶこと楽
い
10月に運動会を経験し、年長児として準備や片付けをしたり、友達と一緒に声を合わ
きた。また、リズムやリレーなど、友達と考えを出し合いながら気持ちを合わせてがんば
たり工夫しようとする。
◎
幼児がそれぞれの遊びを十分に取り組むことができるように、また年少児の遊びつ
ながりをもてるように教師間で連携を取り、場の構成をする。
がら友達とのかかわりを深め、遊びを進めていけるようにしていきたい。
◎
いろいろな種類の自然物や素材の材料を用意し、見たり使ったりしていろいろな発
また、運動会や運動遊びの会など、体を動かして遊ぶ楽しさを経験したことから友達と
勝ち負けに執着しすぎる幼児もあり、ルールのある遊びを十分に楽しむことができない時
もある。友達と話し合う機会をもち、みんなで楽しんで遊ぶ方法を考えられるようにして
いきたい。
○
秋が深まり木の葉の色の変化や落ち葉の色の違い、木の実などに興味をもつようになっ
てきた。絵本を読むことや、友達が持ってきた自然物を目に着く所においておくことでよ
り興味をもち、遊びに取り入れて遊ぶ姿が多く見られる。いろいろな材質の素材や自然物
想で遊びに取り入れられるようにする。
◎
環
境
構
成
と
Ⓣ
◎
自然物を種類別に分け、幼児の目につきやすいところに置いたり絵本などを用意
し、自分たちで見たり確認したりできるようにする。
◎
幼児の発想やアイデアを受け止め、素材や用具などを用意してより遊びが楽しくな
るようにする。
◎
合同保育では、混雑する遊びの場なども考えられるので場を広く設定したり、道具
や椅子なども多めに用意したりする。
Ⓣ 幼児が楽しんでいる様子や言葉を受け止め、試したり工夫したりできるように問い
を用意し、試したり工夫したりして遊ぶことができるようにしていきたい。
○
かけたり思いに共感できるような声をかける。
教
師 Ⓣ ルールのある遊びに教師も参加し、ルールを共有できているか見極め、守れるよう
かけたりする等、合同保育前より親しみを感じている様子が見られる。保育園児と関わっ
に声をかけたりトラブルになった時には、友達の思いに気付けるように声をかけたり
の
て遊ぶことができるような遊びや環境を構成しながら、いろいろな友達と親しみをもち、
する。
援
関わって遊ぶことができるようにしていきたい。
助 Ⓣ 友達と一緒に考えたり遊びを進めていこうとする姿を見守り、工夫したり試したり
春に保育園との合同保育をしてから、小学校で出会ったり散歩途中の園児に気軽に声を
している姿を認める。
Ⓣ 合同保育では、事前に互いの幼児の姿や各園での遊びの様子など話し合ったり、保
育終了後に幼児の姿を伝え合ったりして、次の日の環境構成や援助にいかせるように
する。
<京西保育園
(ねらい)
4歳児
週案(11月7日~11月12日)>
養護 ◎一人一人の健康状態を把握し、快適に生活できるようにする。
◎安定した生活の中で、思いを十分に表すことができるようにする。
ぞ
う
く
環境構成及び援助活動
・いろいろな遊具や用具を使い、友達と一緒に
・様々な運動遊びが楽しめるように、遊びの場の空間
マット、平均台、鉄棒、など)
や必要な用具を準備する。
・自分達で遊びを進めたり、トラブルを解決しようと
知り、守って遊ぼうとする(リレー、オセロ
したりする姿を認め、クラスの中で伝え、お互いに
ゲーム、ドッジボール、サッカーなど)
刺激を受け合えるようにする。
ぼうとする。
・身近な自然の中で、虫や草花、畑の野菜など
に興味をもち、見たり触れたり世話をするこ
とを楽しむ。
(虫探し、畑の水やり、木の実や落ち葉集め)
104
・経験したこと、思ったことを言葉で伝えよう
とする。
・友達とふれあい遊び、わらべうた遊びを楽
しんだり、音楽やリズムに合わせて体を動か
し、表現したりして遊ぶ。
・遠足や散歩で集めた木の実や落ち葉などを使
内容及び予想される子どもの活動
ま
組
環境構成及び援助活動
・いろいろな道具や用具を使い、友達と一 ・体を様々に動かして、運動的な遊びができるように、
緒に体を動かす。
遊びの場を確保し、用具を準備しておく。
・必要なライン、用具を用意しておく。
・ルールや約束を守ることが大切であることを
・友達や異年齢児、幼稚園児と一緒に関って遊
○戸外で一緒に体を動かして、遊ぶことを楽しむ。
○自分なりのイメージを出して、友達と関って遊ぼうとする。
○身近な秋の自然に興味をもち、工夫したり、遊びに取り入れたりする。
組
内容及び予想される子どもの活動
体を動かして遊ぶ。
(フープ、遊具、巧技台、
教育
・友達や異年齢児、幼稚園児と一緒に楽しんでいる姿
を認め、満足感が味わえるようにする。
・体を十分動かして運動遊びを楽しむ。
・必要なラインや用具を用意しておき、自分たちのル
(遊具・巧技台・フープ・マット・平均台・
ールのある遊びを始める姿を十分に認めていく。
ドッジボールなど)
・ルールや約束を守ることが大切であるこ
とを知る。
・ルールのある運動遊びでは、経験や子どもたちの動
き方に応じて、陣地間の距離やコートの広さなどに
配慮する。
・友達や異年齢児・幼稚園児と一緒に関っ
て遊ぼうとする。
・トラブルが生じた場合は、それぞれのきもちを十分
に受け止め、仲立ちをすることで相手の思いに気付
けるようにする。
・草花や野菜の生長、自然物に興味や関心をもてるよ
うに、子どもの発見に共感していく。
・園庭の落ち葉集めをするなど、遊びのきっかけにな
る工夫をし、十分に遊べるようにする。
・様々な場面で思いを言葉で表現することで、気持ち
や思いが伝わる心地よさや気付きを共感し合い、話
すことの自信になるようにする。
・友達と体を動かしたり、リズムを合わしたりふれあ
う心地よさや楽しさが味わえるように曲や遊びを用
意する。
・友達と触れ合っていろいろな動きができるように場
・友達と一緒に触れ合い遊びやわらべ歌遊
を作ったり、時間を十分に取ったりする。
びを楽しむ。
・リズムに合わせて体を動かして踊ったり、
動物や劇遊びの表現遊びをしたりして楽
・ゆっくりと話をする、はなしを聞く場をたいせつに
しむ。
する。
・子どもの話に相槌をうち、思いを引き出すような問
・経験したこと、思ったことなど、言葉で
いかけをし、話したい、聞いてもらいたいという気
表現する。
持ちを大切にする。
って作ったり遊んだり、見て触れることで、 ・木の実や落ち葉を使って遊べるように、材料や用具
いろいろな事に気付く。(アクセサリー、ご
ちそう、どんぐりゴマ、人形作り、制作)
・身近な素材や用具を使って、劇あそびに使う
小道具を友達と一緒に考えを出し合って作
る。
(面、持ち物、衣装など)
を準備する(段ボール、蒲鉾板、接着剤)
・工夫や表現したい気持ちを大切にし、自分で作った
喜びを味わえるようにする。
・イメージや発想を受けとめ、作る楽しさや劇あそび
への期待を感じられるようにする。
・休みの経験や楽しかったことなどについ
て話す。
・季節の変化を感じながら、自分なりの興味を追及し
て遊びことを楽しめるように、自然物や用具を準備
・木の葉や木の実、枝を使って作ったり、
したり、子どもといっしょに集めたりする。
作った物で遊んだりする。
・物や場にかかわることで出てきた新しいイメージを
大切にし、保育者が受けとめたり、周りの子どもに
・落ち葉や木の実などを使って遊んだり、
伝わるようにしたりして、遊びに生かせるようにす
見たり触れたりして、いろいろなことに
る。
気付いたりする。
・子どものイメージや発想を受け止めて、作る楽しさ
・劇遊びに使う小道具を、友達と一緒に考
や劇遊びへの期待が感じられるようにする。
えながら作る。
<京西保育園
(ねらい)
5歳児
養護
週案(11月7日~11月12日)>
◎季節の変化や気温差に留意し、健康で快適に過ごせるようにする。
◎一人一人の思いや考えを受け止め、自信を持って物事に取り組める
よう心の安定を図る。
ら い お ん 組
教育 ○幼稚園児に親しみを持ち、交流会を楽しむ。
○共通の目的を持ち、協力したり分担したりしながら工夫して遊ぼうとする。
○秋の自然の変化や美しさ、不思議さに興味をもち、自然物を取り入れて遊ぶ。
ぱ ん だ 組
内容及び予想される子どもの活動
環境構成及び援助活動
内容及び予想される子どもの活動
環境構成及び援助活動
○安全に気を付けながら、積極的にからだを動
・いろんな動きをして遊ぶことができるように、用具を準備
○秋の収穫物に関心をもち、いろいろな食
・三色食品群を使い、からだに必要な食物の種
かして遊ぶ。
・固定遊具で遊ぶ。
・サーキット遊びやボール遊び、縄跳び
・サッカー、ドッジボール、リレー
○幼稚園の友達に親しみを感じながら、好きな
遊びを楽しむ。
・幼稚園で好きな遊びを見つけて遊ぶ。
・幼稚園児と遊ぶ。
○友達と共通の目的を持って遊ぶ楽しさを味
しておく。
・十分に体を動かして遊ぶことができるような遊びの場に配
守ったりする。
・職員間で連絡を密に取りあい、各遊びの配置や準備物など
できるようにする。
て、興味や関心を深める。
105
・ひっつき虫やコスモスをつかって遊ぶ。
束や決まりを守って遊ぶ。
・遊具や用具の安全な使い方、出し入れの仕方
つくようにする。
・友達との関わりの中で、気持ちを相手に伝え
たり、聞いたりしながら、お互いに認め合え
出し合って、自分たちで遊びを進める。
・幼稚園児と関わる様子を見守ったり、仲立ちしたり、時に
・劇遊びをして遊ぶ。
○秋の自然にふれたり、遊びに取り入れたりし
○安全に気を付け、生活や遊びに必要な約
・期待を持って交流会に参加できるように事前に知らせたり、 ○友達と共通の目的を持って、互いに力を
内容について話をしたりする機会を持つ。
類、名前、働きなど知らせる。
を子どもたちと確認し、自分で判断する力が
の確認、把握をしておく。
は遊びに加わったりしながら、遊びを十分に楽しむことが
りしながら遊んだりする。
○三色食品群表のマグネット貼りをする。
慮をし、安全面に気を付けて遊ぶように声をかけたり、見
わう。
・友達を誘って遊んだり、考えを出し合った
べ物を進んで食べる。
るように仲立ちをする。
・両職員間の連絡を密にとり、各コーナーの配
置や準備物など万全にしておく。
○幼稚園との交流に参加し、一緒に遊んだ
り、親しみをもったりする。
・喜んでいる子、緊張する子など、子どもの様
子に気をつけて声かけをしたり、遊びに誘っ
・友達と相談しアイデアを出し合う姿、認め合う姿を受け止
・3日間続けての交流会に参加し、ごちそ
め、協力して活動する楽しさや満足感につながるようにす
うコーナー、大工さんコーナー、自然物
・秋の自然と触れ合う機会をもち、試したり、
る。また、思いの違いや思いを出せず戸惑う子どもには助
製作コーナー、どんぐりころがしコーナ
考えたり、発見したりできるような環境を工
言や仲立ちをする。
ーなどで遊ぶ。
夫する。
・自然物は自由に使ったり試したりできるように、分類した
たりして交流が楽しめるようにする。
・木の実を集めることができるように、ケース
・どんぐりやまつぼっくり、実などの自然物
り、容器やボードなどを準備しておく。また、調べたり集
○身近な自然の美しさや移り変わりに親し
を用意したり、草花・木の実について自由に
を使って、ごちそう作りやアクセサリー作
めたりできるように、図鑑や袋等を用意し、興味や関心が
みをもち、自然物を使って様々な遊びを
調べられたりするよう図鑑を用意しておく。
りをして遊ぶ。
深められるようにする。
工夫する。
○経験したことや感じたこと、考えたことを
わかりやすく伝えようとし、相手の話にも注
意して聞こうとする。
・友達と遊んだことや思ったことを話す。
・友達の話を聞く。
○ことば遊びやセリフをやりとりするおもし
ろさを味わう。
・しりとりやじゅげむを言ってあそぶ。
・お話の中の言葉や言い回しをまねたり、
セリフを考えたりする。
○友達とイメージを共有しながら、描いたり、
作ったり、表現したりすることを楽しむ。
・友達と一緒に劇遊びで使うものを、描いた
り作ったりする。
・歌を歌ったり、役になりきって遊んだりす
る。
・秋の自然に触れる中で発見したり試したりする気持ちによ
りそい、探究心につなげられるようにする。
・共通の話題について話し合い、互いに思いや考えを伝え合
う機会を持つ。
・思いを引き出せるような言葉がけをしたり、相手の話にも
興味がむくように声をかけたりしながら、伝え合う喜びを
一緒に味わえるようにする。
・友達同士で見せ合う場をつくったり、一緒に楽しむ姿を見
守ったりする。
・木の実集め、アクセサリー作り
木々の色の変化、散歩など
○体験したこと、感じたことを言葉で表現
する。
○絵本や話の内容を理解し、イメージや言
葉を豊かにする。
○絵本や物語に親しみ、感じたことなどを
動きなどで表現する。
・劇遊びをする。
・覚えて聞いて欲しい気持ちを満たし、がんばる姿を認めて、
喜びや自信につなげられるようにする。
・イメージが膨らむように言葉がけをしたり、実現できるよ
うに必要な道具や材料を用意したり、援助していく。
・子どもなりの表現や工夫を認め、褒めて、活動の意欲につ
なげられるようにする。
・自分の思いが安心して出せるように、共感し
ながら雰囲気作りも配慮する。
・一人一人の活動や考えを受け止め、好奇心や
探究心が満足できるようにする。
・様々な活動を楽しみ、言葉のイメージが豊か
になるようにする。
・自分たちで考えて進めていく姿を信頼し、実
現できるように援助し、自信を持てるように
していく。
・目的に向かって、自分たちで遊びに必要なも
のを作れるような、用具や材料を用意してお
○適切な材料を使って遊びに必要なもの
を、工夫して作ったり、飾ったりする。
く。
【資料5】幼保合同保育研修(11月合同保育の振り返り)
【11月のようす・1】
このピザ
おいしい!
影が
ブレスレット ください
顔みたいになったよ
ケーキがいっぱい どれにしよう
電車でお店に行ってきたよ
まつぼっくりは?
どんぐりは?
下まで転がるかな
たてのピンに挑戦!
106
【11月のようす・2】
基地の屋根ができてきた!
そぉっと運ぼう
かっこいいのを作りました
うわぁ!
屋根がガタガタしないように
ぎゅっとしばりました
電車ごっこが 楽しかったよ
バイバイ また一緒に遊ぼうね!
アーチのなかを通って・・・
107
1)2学期(11月)における合同保育の実践
①合同保育の展開
3日間(11月7日、8日、9日)の合同保育(資料4・P94 から参照)
②合同保育の振り返り
1)参観者(作業部員)のよる見取り 11 月9日(水)4歳児
状況・場面(人的・物的環境)
○砂場遊び
記録者:作業部員(青和幼)
行動・反応
・M児、K児の2人が火山を作っている。M児「や
見取り(発達の姿を捉える)
・2~3名の幼児が集まって遊ん
・3人の保育園児が遊んでい
りなおし」と山をこわす。T「二人でやりなお
る。スコップ、車などが周
してるの?」K児「いつもお部屋で遊んでる。
・気の合う仲良しの友達と遊ぶ。
りに置いてある。
なあ。
」とM児の顔を見る。M児「がんじょうに
相談している姿が見られる。気
しよう。
」
「山の道つくろう。
「火山噴火する。と
持ちを通わせている。イメージ
穴をあける。
」次々アイデアを言いながら遊びを
進める。K児
砂を入れ「おもしろいな。
」と共
感する。二人で楽しそうに話す。歌を歌い、イ
メージを膨らます。
・その横では、幼稚園児3名
が遊んでいる。
遊んでいる。
○ごちそう作り
・野菜の切れはしを使い、ご
ちそう作りをして遊ぶ。
・穴を掘り、水を入れる。木板で橋をつくる。
「ト
顔を見ながら喜んで叩いている。
・3名の友達と遊ぶ。
・Y児「だれも一緒に遊ぼうと誘ってくれないの。
」
・一人が黄コスモスの方へ行く。隣でごちそうを
作っていた保育園児が後ろをついて行く。
・幼稚園児の様子を見て、保育園児もコスモスを
とり、遊び場へ戻って続きをする。
・2回目U児がセロハンテープを切りにくそうに
している。その様子を見て H 児が黙ってセロハ
ンテープ台をおさえる。
れ花を作っている。
・身近な遊具(スコップ)をかな
づちに見立てて遊ぶ。
・一緒に遊ぶ友達に伝える。
・消極的な幼児もいる。
・同じ場にいる友達の様子を見た
り、刺激となったりして遊びを
楽しんでいる。
・同じ行動をして楽しむ。
・U児「長すぎたー」の声で、他2名が見る。
・3名の女児が黙ってそれぞ
歌いながら遊びを楽しむ。
・M児言うとK児が応答。
ケーキを見ている。
○花屋
・会話が活発。言葉のやりとりを
ンカチ」と言ってスコップで叩く。他の二人の
(すみれ5名、くま2名) ・一生懸命つくっている。材料をとる時、友達の
○デザート(ケーキ)屋
を広げている。
・自分たちで使う遊具を運ぶ。
楽しんでいる。知っている歌を
・T「だれと遊んでいるの?」
・幼稚園児、砂場にて一人で
でいる。
・3回目M児がセロハンテープを切りにくそうに
している。H児「やったろか」とテープを切る。
・場を共有している。それぞれ自
分なりに工夫している。
・周りの幼児が作っているのを
見ている。
・セロテープの扱いに個人差があ
る。
・A児はできた花を持ち「ねえ花どこに入れる?」 ・1台のテーブルで作っているの
(さくら2名 くま1名)
それを聞いてM児ができた花を持って A 児の側
で、友達の様子がわかる。また、
セロハンテープ代1
へ来る。するとA児「ここに入れる」と花かご
教えたり手伝ったりして関わり
に入れるとM児も入れる。2本目をつくる。
がもてる。容器の数、大きさな
花かご数個
モール 紙類
・4回目M児「ねえ、セロハンテープとって」H
児テープを切って渡す。
・5回目「もう一回とって」H児「もうー自分で
して」すると A 児がテープを切り渡す。
・M児「ありがとう」といい、モールを持ってブ
どが適している。
・作った花を同じかごに入れてう
れしそうである。
・自分からお礼を言う。
・きっかけができ、親しくなる。
ラブラ動かし笑う。すると、H児もモールをと
・同じことをして楽しむ。
りブラブラ動かして笑う。
・思いを共有。
・A児は、二人の方を向いて「早く作って」と、
2本目の花を作りだす。
108
・一緒に遊びを楽しむ。
(感想)
・子どもたちがわくわくするような、遊びたくなるような環境が豊かに準備してあり、保育園児も幼稚
園児も、主体的にじっくりと遊びに取り組み、表情がとてもよかった。子どもたちの遊びや、環境の
大切さを再確認した。
・4歳児の子どもたちの遊びの姿、行動、言葉などから、いろいろな遊びに興味をもち、じっくりと遊
びに取り組んでいる場(砂場)、友達の遊びを意識している場(デザート屋さん、ごちそう作り)、幼
稚園児と保育園児が関わりを楽しみ親しくなった場(花屋さん、バスごっこ)で、保育園児・幼稚園
児共通の4歳児の発達の姿を知ることができた。
・合同保育活動で、保育の振り返りを大切にし、職員間の話し合いや研修を積み重ね、職員の資質向上
を図る取組を学ぶことができた。環境の再構成や子どもの思いに寄り添った教師の関わり、援助の大
切さを学んだ。
・後日、自園の研修で、写真を見ながら遊びの環境や子どもの育ちについて研修した。園内の環境を見
直し、遊びの充実に向け取組を進めることにつながり、良い研修の機会になった。
○11月9日(水)
状況・場面(人的・物的環境)
4歳児
記録者:作業部員(三笠保)
行動・反応
見取り(発達の姿を捉える)
○階段にビニールテープで
・階段になっているので上手く貼ること
・一人が階段の上に行き、ビニールテー
バスの道をつくる。男児3
ができない。何回もひっぱったり、剥
プをひっぱって床に貼る。お互いに声
人。
がしたりしてつくる。
を掛け合うことによりできることがわ
○鞄をつくる。箱に紐をつけ
る。
・箱に紐をつけたいがどうすればよいか
かったようだ。
わからず、保育士や友達に手伝っても
・でき上がった子どもはできない子の姿
らいたがる子もいればできている鞄を
を 見て 助け てあ げよ うと声を かけた
みて作ろうとする。
り、手伝ったりして一緒に鞄を仕上げ
○ケーキ作りのコーナーで
・メニューを持っていき何にするか尋ね
メ ニューを みせて お客さ
る。ケーキは皿にのせフォークをつけ
んにケーキを持っていく。
て持っていく。食べ終わる頃には皿を
取りに行き、メニューを見せて新しい
ようとする姿がみられた。
・体験したことのあるレストランでの様
子を遊びの中に取り入れている。
ものの注文をとりにいく。
・3人は、立って順番待ちをする。他の
○ボウリングコーナー、10
子どもは椅子に座って順番に並んで待
・ルールがわかり、互いの役割も決めな
人程、男児女児混じって遊
つ。投げて倒れたピンは誰がすると決
くても遊びが自然と進んでいく。一緒
ぶ。
めることなく立っていく。
に遊んでいる仲間と行動することを楽
・1人は、ほとんどもみがとれたのでお
○お米のもみをすり鉢とテ
しんでいる。
米の入れ物にいれる。しかし、それを
ニスボールで、もみとりを
見て「まだとれてない。
」とすり鉢にも
する。
どして、もう一度、もみとりをする。
・米にするのにはどのようにすれば良い
かよく知っている。ただ、子どもによ
りでき上がりは違うようだ。
109
(感想)
・コーナー遊びを通して幼稚園児と保育園児が自然な形で交わる姿が見られたり、会話を交わして
遊んでいたりする様子があった。
・
“○○したい”
“○○で遊ぶ”という気持ちが見受けられ、一つの遊びをじっくりと時間をかけて
遊んでいた。その後、集まって子どもたちの言葉で気持ちを発表する会を設けられたことも明日
への遊びにつなげていくことに大事なことだと感じた。
・自然物やコーナーが多く準備されていたこと、子どもの声を受けとめて保育者が素早く対応し、
遊びがスムーズに進んでいた。
3)保育者の振り返り
<六条幼稚園>
○5歳児担任
・今回の合同保育では、幼稚園で行われるということで園庭と運動場の環境をどのように使うの
か、園内でも話し合った。幼児の姿から環境をもう一度見直し、4・5歳児保育室前の園庭(中
庭)を中心に遊びを展開することになった。そのことで、4・5歳児の発達の違いや姿を見直
す良い機会となった。また、その時期の幼児に必要な環境(素材や道具など)を整えたことで、
幼児が意欲的に遊びに取り組む姿が見られ、改めて環境を準備したり工夫したりすることの大
切さを感じた。
・合同保育までに、保育園の職員と準備や指導案作りなどを一緒に行った。互いの幼児の姿を出
し合う中で発達段階が明らかになり、保育園で大切にしていることなどを知る良い機会となっ
た。保育後、準備する素材や場の構成について、同じ遊びを見て具体的に話し合うことにより、
必要な環境や援助が明確になり、次の日の遊びにつなげることができた。
・今回は幼稚園で行う保育であったため、事前に保育園の職員が幼稚園に観察に来ることはあっ
たが、幼稚園の保育者が保育園に行くことはなかった。今後このような合同保育があれば、互
いに観察し合う機会をもつことも大切であると感じた。
○5歳児担任
・3日間の合同保育を通して、季節や子どもの発達や興味にあった遊びの環境を整えることで、
子どもたちの遊び込む姿につながることを改めて感じることができた。また、保育後その日の
遊びや子どもの姿を振り返り、保育者間での話し合いをしっかりすることが、明日への遊びに
つながる大切なことだと思った。今後もこの学びを忘れずに保育したい。先生方からの意見や
アドバイスも勉強になった。
○4歳児担任
・160人という人数のことを考えると、広い運動場で遊ぶ方がいいかと最初は計画していた。
しかし、幼稚園の子どもたちにとって一番身近なところは保育室であることから、場を園舎側
の園庭(中庭)に持ってきたことによって、自分たちで必要なものを探したり持ってきたりす
る姿が見られたのでよかったと思う。
・3日間続けて一緒に遊ぶことによって、1学期よりも親しみを持って保育園の友だちや先生に
自分から話しをする姿も見られ、子どもたちの中での期待感も膨らんだように感じた。自分に
とっても、時期を変えて合同保育をすることで、1学期とは違う環境構成のあり方や、用具や
道具の準備などの研修につながり、有意義であった。
110
○4歳児担任
・幼稚園の子どもたちの遊びは継続しながら、保育園の子どもたちと交流するということで、保
育園児との関わりがどの程度できるか楽しみでもあり不安でもあった。しかし、事前に保育者
間で情報を共有することで互いの園の様子を知り、遊びの展開を予想することもできたのでよ
かったと思う。また、毎日の遊びの振り返りを丁寧にすることで、子どもの興味をより深く捉
え、次の日子どもを見る視点にもつながったことが、自分にとってとても勉強になった。
<京西保育園>
○5歳児担任
・指導案や環境について考える時に、考えをうまく文章化できず難しさを感じることもあったが、
両職員間で意見し合うことでより思いを共有させながら保育を考えることができたように思う。
また、遊びを充実させることが幼保の子どもたちがつながり、関わって自然な交流の場となって
いくということを、遊びの中で変化していく子どもの姿から感じることができ、学ぶものがあっ
た。今回幼保合同保育での経験を今後の保育に生かして実践していきたい。
○5歳児担任
・今回、合同保育に参加したことで、両職員で子どもの見取りをし、環境構成や明日の保育に向
けての十分な話し合いができた。その結果、子どもが生き生きと夢中になって遊び込む姿がた
くさん見られた。子どもたちがいかに楽しく遊び、たくましく活動していけるかを援助し“生
きる力”につなげていくことは、幼稚園も保育園も同じだと思った。この貴重な研修に加わる
ことができ、助言をいただき、たくさん学ぶことができた。
○4歳児担任
・幼稚園と保育園が話し合いながら環境、援助について考えたり準備したりすることで、互いの
カリキュラムの考え方や子どもの見取りの視点などを知る機会になった。幼稚園という環境の
違いはあるが、年齢の発達を考慮し、交流での経験を生かせるよう保育していきたい。
○4歳児担任
・夢中になって遊べるためには、どのような環境が必要か、またその子どもの姿を見取り、話し
合いをもって、援助はどうするかなどを考え、共通意識をもって保育することで、より遊びの
発展がみられ、そこから友達との関わりも広がっていくのだということを子どもの遊びの姿か
ら学ぶことができた。
3)保護者の感想
○幼稚園のお友達と遊んだことで、小学校に入ったときに一人でも多く顔を知っている子がいて、
学校を楽しみな気持ちや安心感になれば嬉しいです。
○一緒に遊んだという記憶が小学校で友達になるきっかけにもなればと思います。
○本物の野菜やナイフを使ってレストランごっこができるなんて、本格的ですね。
「幼稚園の子と
も友達になれた」と嬉しそうに教えてくれました。
○(お迎え時に大工コーナーで作ったロボットを見て)6歳で釘や金槌が使えるのですね。家に
もあるので一緒に作ってみます。→「翌日、家を作りました」との報告がありました。
○ビーズで作ったブレスレットを、持って帰ってきたので、「どうしたの?」と聞くと、「お店屋
さんで買った」と嬉しそうに言っていました。アクセサリー屋さんだったのですね。とっても
笑顔で話していたので、楽しかったのだなと思いました。
111
4)保育研究者の指導助言
<11 月 7 日
帝塚山大学
A先生>
・大人の考え:大人の概念はあまり押し付けない。大人の感覚で言葉かけすることは危険である。
・作るだけでいい:子どもは作ることが楽しく満足している(大人の考えは作ったら売る)。
お金を作る。作ったものを認める。「いっぱい作ってすごいね」「置くところが無
くなったくらい作ってすごいね」
・多人数(160 人)で遊ぶことの楽しさ:いろいろなアイデア、気付きがある。日頃仲良くしている
友達がこの中で遊んだのがベストだった。
・遊びながら他を意識できる空間が良い。子どもは周りをみている。空間、広がりが大事。
・4歳児の「好きな遊びを選んで」
:このねらいが大切。いろいろな遊びに興味・じっくり楽しむ。
遊びのプロセスを楽しんでいる。
目的を持って取り組めるように保育者が声をかけることが大切。
・子どものレストランのイメージ:いろいろなイメージをもっている(バイキングなど)。それぞれの
話し合いが必要になる。
・幼保の保育者の相互理解が子どものためになっている。
・遊びと遊びの発展(他の遊びとつながる)
、場と場をつなげる
・バスに乗ってアクセサリーを買いに行くなど遊びをつなげていく。
・遊びのお知らせする時間があった方が良い
・ボウリング:セッティングしないところから出てくる遊び → 子どもの発想のおもしろさ
プロセスが楽しい。
「どれを倒す?」
「どうやって倒す?」という声かけ
・OHP:かげ、光、子どもにとって魅力的。試す、工夫が生まれる。試して気付く。小さいBGM
の曲を流すと良い。
・基地つくり:安全に気を付けて遊んでいってもよいと思う。休憩所や喫茶店にするなど。予想され
る環境つくり、準備物を用意する。
・次の日への意欲:
「そのことがしたい」自主的に(人から言われたらなかなか続かない)
・この友だちと遊びたい。ほめられたい。いろいろ組み合わさって、ものすごく楽しい
・いっぱい選べるように:選択する場を広げられるかどうか。広げるには保育者の援助が必要。
<11月8日 奈良教育大学 B先生>
・幼稚園と保育園の子どもが遊べる環境を作ることによって、横のつながりができていた。
<11月8日 奈良女子大学 C先生>
・6月と比べて、子どもたちの関わり、動きが違った。上手に遊んでいた。
・園庭が狭いことが、今回の幼稚園と保育園の合同については良かった。
・子どもにとって、手に負える範囲であった(ひと通り何をしているか子どもが見えるため)
・スペース、配分よかった。
・手を出したくなる素材が多かった。
・木工遊び:組み合わせてとめれば、それなりに形になる素材がたくさんあった。
「なぜその素材を選
んだのか」教育的目的になる。
・ベックス紙:光を当てるだけで模様が見えてくる。
・素材の吟味:子どもがやってみたくなる。→子どもなりの発想で展開していく。
・レストラン:ラティスで仕切り、厨房が見える。向こうが見える。→システムも見える。
112
・社会の構造をつくりつつ子どもなりのストーリーがある。→大きな社会の中で子どもたちがそれぞ
れの活動をしている。例:試しながらテープをはる。
・基地:閉鎖的な空間
・ワゴン:移動するので自分の目的を果たしながら他の幼児が何をしているかを見ることができる。
・電車・バス:行きたいところに行って遊ぶ。ダイナミックで楽しい。
・道を長くつなげたり、新たな道を作ったりすることを楽しむ。
・売り場:外側と内側から来た子どもも見られるように置くことで、外と内の関わりがもてるように
環境を整える。明日も遊びが続いていくだろう。
・戸外だけにならず外から室内の材料も取れるようにしておく。
(廊下においてあったのがよい)
<11月9日 奈良教育大学 D先生>
・積み重ねのある、よい環境が整えられていた。
・子どもたちの表情が豊か。たくさん人数がいることで活気があった。
・電車ごっこ(4歳)
:物があることでやりとりが生まれる。
(遮断機・券売機)
・光(OHP)
:じっくり取り組んでいた。静かな環境があることで落ち着く場になる。
・振り返り:残しておく
片付ける
そのときどういう体験をさせたいかによって援助がかわってくる。
もう少し工夫してさせたいならば、それに応じた声かけが必要。
どのように残したらよいか、どのように新しい基地作りをさせたいか。
・遊びこむ姿:子どもの学びに気付き、認め、応じる大切さ。
・記録をとって振り返り、今後の保育(明日への保育)について記述し、話し合う。
・
「遊びがつながる」
:ものを共有する。→思いの共有へ。保育者は環境を通して子どもをつなぐ。
<11月9日 帝塚山大学
E先生>
<保育者の指導の仕方> キーワード:再現性
(1)①遊びの再現:発展・広がり「どうしたら工夫して遊べるだろう」
②作る楽しさ:一貫してみる「子どもは何を楽しんでいるだろうか」
遊びの展開、楽しい部分を再現できるように
③遊びの振り返り:遊びの期待・イメージの再現
(2)記録による再現
①なぜ記録をとるのか:
「どのように記録を生かすのか」具体的に記録する。
②指導案を活用(写真をとる)
:振り返り、指導案に写真を貼る、書き込む。
保育を再現する(保育を再現しやすいように書き込む)
まとめ
あ ①遊びの再現
き ②記録の再現
113
【資料6】子どもの発達の姿の見取り
―年齢を追って―
(作業部会による研修)○どのような場面で、どんな姿があり、どのような発達の姿だと捉えられるか。
3歳児
9~10月頃
○ 椅子に座って話を聞くときの姿として、返事をする子ども・バンザイをする子ども・まわりをキ
ョロキョロしている・隣の子と話す・あくびをする・答えられずに黙る姿が見られる。
・個々の差はあるが、先生の問いかけにおおむね答えられている。
・友達の答えに反応したり、隣の子としゃべったり、ガサガサしたりするが、話には参加して
いる。
・今までの積み重ねから、長時間座って話を聞いたり話したりできている。
○ リズム遊び(リズム室での共通経験活動)として、散歩で見付けたものはという問いかけに、ウ
サギ・ツバメ・トンボ・ザリガニ・クモが出てきて、それになりきり、一人ずつ名前を呼んでも
らい答える。また、ピアノの音を聞いて、動いたり合図で元に戻ったりする。クモ・ザリガニの
表現をしたり、子ブタの表現をする。
・名前を先生に呼んでもらうのがうれしい。
・先生からの問いかけに、自分の経験を一生懸命思い出しながら答えている。
・みんなで動くことが楽しい。
・物語と現実が一緒になっている。
3歳児
11~12月頃
○ ふれあい遊びをクラス全員で行う『積み木を積みましょう』をする。保育士が一人ずつ順番に積
み木になりきって寝転がっていき、つぎつぎと子どもが重なっていく。その中で、自分の上に乗
ってくれることを期待してじっと積み木になりきったり、「上に乗って~」「先生も上に来て~」
と親しい友達や先生を呼んだりしている。また、自分の思いがかなわなかった時には表情がくも
る。その後全員がのり終わり、一気にゴロンと転がると、表情が一変し、笑顔になり飛び跳ねて
喜ぶ。
・遊びの見通しをある程度分かって、参加している。
・ふれあうことを心地よく感じ、自分が安心できる相手を選ぶ。
・積み木がくずれるときの開放感や達成感を友達と共有している。
・遊びの中であれば自分の思いを少し抑えることができ、その後にくる楽しさや、気持ちの発
散ができている。
○ 固定遊具で遊ぶ中でも、すべり台での5人が上に登り、すべろうとする友達に連なって一緒にす
べる。
・3人の体がふれあうと一緒にすべることを繰り返し、その繰り返しを楽しんでいる。
114
○ 三輪車に乗って遊ぶ姿の中で、1人が足のすねを打ちうずくまると、一緒に遊んでいたもう一人
が近寄り「とんでけえ」と言いながら、手をすねにあてる。
・痛みに共感してもらい、納得している姿がある。
・相手の気持ちを察して、思いやる言葉かけができている。
4歳児
9~10月頃
○ ポンポンをもちCDに合わせて10人ぐらいで踊っている中で、女児1名がその動きをずっと見
ていた。その時保育士が声をかけても参加しないでいたが、にこにこ笑って見ていた。その後、
曲がずっと流れていたので、ポンポンをもって踊りだす。
・一緒に遊んでいる友達の動きや言葉に関心をもち、参加していた。
・友達と歌やリズムに合わせて、体を動かすことを楽しむ。
○ 築山で、男児6人が氷鬼ごっこをしていた。その後、かわり鬼遊びになったが、鬼の2人がどの
ようにして捕まえるのかを相談している。しかし、ずっと鬼の役が続くので、「もう鬼はいらん」
と言って、鬼ごっこが終わった。
・ルールを理解したうえで、友達と相談しながら遊びを楽しむ姿がある。
・言葉で自分の思いを友達に伝えることができている。
○ ブランコで男児5人が遊んでいる。その後4歳児の女児もやってくる中で、順番に並んでブラン
コに乗る順番をまっている。その際に、初めて見た来園者に「どこから来たの?何しに来たの?」
と尋ねたり、
「幼稚園には何人いるの。」と聞いたり、60人と答えられると、手を広げて「これ
だけ?」と聞いたりする。また、ブランコに数を数えて変わるルールもある。
(10まで)交替す
る時は、危ないところを入らずに、まわってブランコに乗っている。
・来園者に対して、親しみや関心をもつ。
・数に関心や興味をもっている。
○ バッタ取りをする男児5名。5名のうちの2名が「虫取りする人、この指とまれ!」の声で4歳
児の男児も一緒に遊びだす。
・遊びのルールは守らないといけないことを認識している。
・身近な自然物や虫に興味をもっている。
・年長児に親しみを感じている。
○ 保育室でのままごと遊びの中で、3歳男児1名が4歳3名の女児と遊んでいる。時により、ピー
ターパンごっこ(ウエンディー)になったり、アニメのヒロインのごっこ遊びになったりする。
3歳児は一緒にいるが、一人遊びを好み4歳児と関わることなく、おもちゃのトラブルもない。
片付けは4歳児3名で全部片付けている。
・イメージの共有をして遊んでいる。一人が話すと、同じ遊びに合わせて遊んでいける。
・使ったものは最後まで片付けるという約束は、ルールとして守っていた。
115
○ 砂場後ろのフェンスで男児5名が集まり、虫探しをしている。手や足で草を払い、バッタを探し
ている。飼育ケースの中を覗き込み、バッタの動きを見ている。また、5人で行動し、バッタや
木の実についてなど、いろいろな話をしている。
・虫探しを楽しんでいる。
・バッタの様子を観察している。
・友達と一緒にいることの楽しさを感じている。
・思ったことや感じたことを自分なりの言葉で話す。
○ フェンスに、ブルーベリーの枝が長く伸び、白・青紫の実がついているのを見て、飼育ケースや
袋に草や木の実を入れたり、木のほうに移動したりする。
・命の大切さに気付いている。
・身近な自然物に興味をもち、見たり触れたりする。
○ 保育者がきて、年長児のケーキ屋さんの遊びを4歳児5人に伝えると、その5人は、鉄棒のほう
へ一緒に移動する。その時には、スコップ、片手なべをもって歩く姿があり、
「トントンならした
ら、バッタ来るねん。
」と伝えている。
・一緒に遊んでいるなかまと行動することを楽しんでいる。
・自分のしたことをわかるように話す。
・身近な遊具を自分なりのイメージで使う。
4歳児
11~12月頃
○ サーキット遊び(遊びの場づくり・遊びの説明・一本橋を渡る・コースを回る)の中で、コース
に信号機を置く場所を決めている。また、スタートやゴールまでのルートやスタンプラリーの説
明をしている。何度も一本橋渡りができるようになり、コースを何回もまわる姿がある。友達と
一緒にコースを回ったり、共通のカードを作ったり、年長児にスタンプを押してもらったりして
いる。
・遊びのルールが分かっていて、自分でイメージし、遊びを楽しんでいる。
・遊びの内容やルールを自分の言葉で相手にわかるように説明する。
・できるようになった喜びを、言葉で伝える。
・体を動かして遊ぶことを楽しむ。
・異年齢の友達との関わりを楽しむ。
・仲のよい友達と行動を共にしたり、物を共有したりすることを楽しむ。
○ 表現活動(ドングリの表現・ポーズ遊び)の中で、いろいろなドングリの表現をしたり、ポーズ
遊びをしたりする。クラス全体で歌ったり、表現遊びをしたりしている。
・音楽に合わせて体を動かしたり、想像したことを体や言葉で表現したりする。
・友達の前で表現することを楽しむ。
・友達と一緒に歌えたり表現したりすることを楽しむ。
116
○ 制作活動(プレートづくり・片付ける)のときに、先生の問いかけに対し、試行錯誤しながら、
型紙を切ったり、花を思いながら作ったりしている。また、使ったものを片付けたり、ゴミを指
先でつまんで拾ったりしている。
・自分なりに考えようとし、考えたことを言葉で表現しようとする。
・うまく切る方法を試行錯誤している。
・育てている花に思いを寄せてつくっていて、思いやりの気持ちをもっている。
・最後まで、丁寧に片付けることができる。
5歳児
9~10月頃
○ お店の看板作り(2人)や植木鉢の看板作り(2人)
自然物・ボタン・毛糸・リボン・ポプリ・こけ・枝・マカロニ・ヒマワリの種等が用意されてい
る。それを使って、自分の好きなケーキを思い出しながら作ったり、使いたい材料を選び、作り
たい物のイメージをもって作ったりしている。今までの経験を思い出して作っている。
・友達と一緒に会話をしながら、今までの経験を思い出して制作のイメージを共有している。
・使いたい物を選び、それらしく工夫して作る。
・自分の作ったものを相手に言葉で伝える。
○ 粘土でケーキ作りをする。
(2人)
トイレットペーパー・のり・絵の具を使い、昨日の続きの粘土をこねる。もう一人がケーキ作り
の材料をもってきたり、いるものを尋ねて、材料をもってきたりする。一人一人でしていた作業
が終わると、二人でケーキ作りをする。
・同じ遊びで同じ目的に向かって役割分担をしている。
・材料を分け、互いに自分のケーキを作る中で、認め合ったり励まし合ったりする。
○ タイヤジャンケンをする。
2組に分かれるジャンケンをしたり、いつもと違うルールで遊んでいると、遊び方のトラブルが
起こったりした。仲介する子が他の遊びの場からやってくる。遊びがうまくいかずブランコやケ
ーキ作りの場に分かれる。しかしまた4人がケーキ作りの場で一緒に遊ぶ。
・遊びの中で自分の思いを出せる仲間関係ができている。
・トラブルのことを理解して、友達の思いを言葉で伝えている。
・一人一人が、自分のことを振り返り、気分を変えている。
・同じ友達と再度遊びたい、ジャンケンでのトラブルを乗り越えてでも遊びたい等、友達を認
めあえる人間関係ができている。
5歳児
11~12月頃
○ ドングリごまをつくる。
(穴をあける道具がある。段ボール紙のドングリを回す場がある。楊枝が置いてある。
)
ドングリに穴をあける道具を使う。(1台)
・友達が道具を使う様子を見て、使い方を知る。
117
・道具の使い方を試す。右に回すことで針が刺さる。抜くときはどうずれば良いか、引っ張る、
あるいは反対回し。
・試すことでどのようになるか分かり、自分で穴が開けられたことがすごく嬉しい。楊枝も刺
しているが、できたこまを回すのではなく、またドングリに穴をあけるために並ぶ。
・新しい道具を使うことを楽しむ。
・右回し、反対回しを知る。
○ ボウリング遊び
6人の男児が、自由にボールを蹴ったり転がしたりしている。保育者が「ボウリングみたいやね。」
と声をかけたことから、ボウリングをしようということになる。保育者と一緒にボウリングのピ
ンになるものを探しに他のクラスに行く。ヨーグルトのカップのようなものを持ち帰り、並べて
みる。投げるところに線(タフロープ)を引く。順番に並び投げ始める。投げた子が、倒れたピ
ンを立てて、また列に戻る。
(遊び時間が遊びの後半だったため、遊びの途中で終ってしまった。
)
・友達と共通の目的をもって遊びを進めていこうとする。
○ 基地ごっこ ⇒ おうちごっこ
屋根をつけた場所をどう使うかは、まだ共通の目的をもてていない。
基地の奥の場所では、屋根をつくる。
手前ではテーブルや椅子を持ち込み、買ってきたピザを囲んで談話している。
入り口付近の男児2名は、発砲スチロールの蓋を基地(家)の壁に貼り、テレビにしている。木
片をリモコンにして、テレビゲームをイメージして遊ぶ。発砲スチロールの蓋をテレビ画面に見
立てて、リモコンを操作する動きをしながら、
「ピヨーン、ピヨーン。もうちょっとで落ちそうや。」
と話す。横で同じように遊ぶ友達が、
「何にもないのに分かれへんやん。」と言うと、
「そうや、画
用紙にかいて貼ろう。
」ということになる。保育者に「先生、テレビゲームの画面をかくから、画
用紙がほしい。」保育者「どんな色、大きさは。」と聞くと「これぐらいの大きさで、青色のがいる。」
と発砲スチロールの画面を外して見せる。保育者のもってきた青色の画用紙に二人で相談しなが
ら絵をかき、発砲スチロールの大きさに切って貼る。
・友達と共通の目的をもって、互いに力を出して遊びを進めていく。
・体験したことや考えたことを言葉で伝えたり、相手の話を受け止めたりして、会話を楽
しむ。
118
【資料7】先進地視察による研修
○鳴門教育大学附属幼稚園における保育参観
1.日 時
平成23年12月1日(木)
2.場 所
鳴門教育大学附属幼稚園
〒770-0808 徳島市南前川町2丁目11-1
3.内 容
「奈良市幼児教育推進委員会による先進園視察」
※
幼稚園教員等の資質の向上をめざし、先進的な取組を行っている鳴門教育大学附
属幼稚園を訪問し、保育参観と園の取組の説明を受け、本推進委員会の研究の参考
とする。
4.視察の概要
AM8:50~
【鳴門教育大学附属幼稚園の概要説明 … 山田百代:鳴門教育大学附属幼稚園園長】

附属幼稚園としての使命として考えられることは、研究幼稚園としての使命、実習幼稚園とし
ての使命、奉仕幼稚園としての使命と受け止めている。

平成13年度より3年間は、文部科学省指定研究開発学校として『幼小の連携』について取り
組み、幼小連携の教育課程を開発してきた。平成16年度よりは、「保育の質を問う」として、
『遊誘財について考える』研究を行い、平成21年度よりは、保育の質的充実をめざして、遊
誘財のデータベースの構築を図っている。

平成23年度の幼児数は、3歳児30人(1クラス)・4歳児57人(2クラス)
・5歳児59
人(2クラス)の合計146人在園している。また、職員組織としては、園長・教頭(専任)
を含め、13名で保育に携わっている。3歳児は担任・副担任2人で保育し、非常勤講師は、
担当場所が決まっていて、
ずっと1年間子どもたちを見守るようにし
ている。

おやつの部屋をつくったことで、10時から11時までは、いつ食べ
に来てもよいことになっている。この部屋には、ボランティアの保護
者や非常勤講師もいて、おやつを作って食べられるようにしている。
保育時間は4時間であるために、昼食は食べない。

幼稚園と小学校は隣接しており、園庭と校庭の間には両方が遊べる遊具もある。幼稚園にプー
ルがないので、小学校の少し浅いプールを使っている。

本年度、幼稚園が文部科学省の研究開発学校に指定された。
(3年間)
119
AM9:20~ 保育観察
【保育観察をしながら環境構成・施設についての説明:教頭 佐々木晃より】

おやつの部屋より視察
・子どもたちもおやつ作りに参加している。本日はリンゴを頂いたため、リンゴの入ったホッ
トケーキ作りをボランティアの保護者と非常勤講師と共に作っている。保育時間中に作りたい
幼児は、常に参加してもよいことになっている。

3歳児保育室
・トイレが保育室横にある。保育室との間に窓があり、トイレの様子が見ることができる。身
辺自立を手伝うことができている。

4歳児保育室
・保育室前には、すぐ観察しながら世話ができる野菜が植えてある。
5歳児の保育室を中庭と通して様子をうかがうことができる。

5歳児保育室
・保育室横の5歳児の庭に、とげのある木(すだち・バラ等)が植えてある。幼児自ら身を守
ることも必要なので、とげに気をつけることも知らせている。また、実のなる木(花梨・梅等)
もある。保育室の身近な所に、テントウ虫や他の虫たちがやってくるような環境にしている。
・ツリーハウスも子どもたちと共に作った。
・水彩絵の具による「カニサボテン」の絵を、ホルベインアーチストウォーターカラーの4色
(赤・黄・青・白)を使い、色混ぜをしながら絵を描いている。
・木片やどんぐり、様々な材料を、ホットボンド(グルーガン)を使って組み合わせている。

屋上
・園庭が狭いため、屋上も保育環境と捉えサッカー
や一輪車で遊ぶ場になっている。
また、その場に非常勤講師が常にいて、子どもたち
の姿を観察し、援助をしている。

遊戯室
・保育室には大きすぎて置くことができない大型積み木がある。
・十年前からある長椅子も愛着を感じて使うことも大切だと知らせている。

園庭
・桜の木(徳島大学より移植された番号のついた木)のうち、1本が虫にやられて、切ること
になった。子どもたちはその切られた切り株に親しみを感じ、自分たちで切り株の周りに家を
作った。
・ツリーハウスを子どもたちと共に作っている。木に登ったりし
てもよいことになっている。

「大地の子」のオブジェ
・その周りに子どもたちの足の幅と同じぐらいの石を並べていて、
そこを歩く楽しさも伝えている。

中学生40名参加(実習)のため、日々の保育とは少し異なる。
120
・子どもたちと一緒に遊んだ後に、絵本を読んでくれる活動がある。各クラスに8名の中学生
が加わり、保育に参加していた。

クリエイティブルームについて
・4歳児のクラスの間・5歳児のクラスの間にある遊びの場。ままごとができるようにもなっ
ていたり、シンセサイザーがあったり、また少し難しい絵本を読めるような場になっているが、
遊びの場としては、少し中途半端であると感じている。

3歳児は11時20分降園等、学年によって降園時間を変えている。降園時には、保護者に本
日の子どもたちの姿を知らせたり、連絡事項を話したりしている。
AM12:00~ 【昼食会談】
(遊戯室)
◆奈良市幼児教育推進委員会についての取組について紹介
◆鳴門教育大学附属幼稚園への視察について
◆昼食後の日程についての説明を聞く
AM13:00~ 【質疑応答】
Q: 鳴門教育大学附属幼稚園における『遊誘財』とはどういうものか。
A: 環境を通して行う教育中での「環境」とは、つかみどころがないので、子どもたちにとって
意味のあるものは何かと考え、自分たちの言葉を使って考えた。
『遊びに誘う財産』という考えである。
Q: 本年度はどのような取組をされているか。
A: 平成13年度に文部科学省から3年間「幼小の連携」の研究開発学校の指定を受けて取り組
んできた。その後、幼小連携の大事さはもちろんだが、今は原点に帰り保育そのものの質も大
切であると考え、平成16年度よりは、保育の質を問うことをしてきた。
A: 本年度は、再び文部科学省からの委託を受け、数と量感覚について、子どもの見取りを通し
て研究している。
Q: 保育室横には、金づちやのこぎりなど、いつでも使えるようにしてあるが、3・4歳児には
危なくないのか。
A: 環境にあるものとして、シーズン限定のものも(水遊びの遊具・ろくろ等)あるが、
基本的には、5歳児の金づちやのこぎりを使う姿をみて、3・4歳児
は憧れ、使い方も5歳児に教えてもらいながら、簡単な作業より始め
る姿がある。危険なことにならないように、教師は配慮しているが、
遊びの場にあっても大丈夫である。
Q: おやつの部屋をどのような考えで作られたのか。
A: おやつを食べることは、一日の生活の流れを考えて、自分で責任を負わすようにと考えてい
る。
(責任をもつ生活・考える生活・意志をもつ生活)
A: 好きな時に食べるということでなく、おやつを自分の遊びの流れを
見通して食べに行くようにするということである。
Q: 遊びや生活をより豊かにする環境とはなにか。
A: 保育室からすぐ見えるところに、自然物や水辺のものもあることも
大事だと思える。
121
Q: いきいきと描かれている「カマキリ」の絵について、どのような取組をされたのか。
A: 絵の表現については難しいが、年に3・4回は子どもにとって必ずうまくいくようなものを
考えている。カマキリをまず観察、そしてカマキリをよく知ることも必要。ものを描くことよ
りも、ものを見ることが大切である。カマキリの絵はその後、ローラーに直接チューブのポス
ターカラーをつけて、描かせてみると独特な雰囲気がでる。
面材や線材の扱いにも考えさせている。
保護者に対しても、絵をもって帰った時に、
「この絵のお話をしてね。」
という言葉かけをお願いしている。
Q: 日案や記録についてどのようにされているか。
A: 個人記録はもちろんのこと、一週間の幼児の姿をまとめること。日誌も書いて実践している。
また、その日誌の記録(実践資料)は、佐々木教頭に提出している。
また、要録については、文章で読み取ることよりも、数値化されるほうが小学校の先生方は
理解されやすいので、その点については、文章で書かれていることと共に、ABCとかという
話をしている。
Q: 研究会はどのようにされているか。
A: 2週間に1回行っている。
【佐々木教頭よりまとめ】
○ 幼稚園内の環境としては、比較できるようなものを多く設けている。子どもたちは比較した
ほうが分かりやすいので、たとえば種・双葉・細い芽を見ることができるような環境をつくっ
ている。
また、体験の多様性・関連性が大切であり、秩序を見付けられるようにしている。関連付け
やすいものも取り入れている。
4歳で梅を収穫し、梅ジュースをつくった。その中での科学のネタになっているものに、昔
の日本人の知恵があることが分かり、若い先生方も知らなかったことも知らせて、意味づけて
つなげていくことが必要と考えている。
【山田園長より】
○ 子どもにも、受け継ぐ文化がある。先生たちにも受け継ぐ文化があることを知り、保育を進
めていきたいと思っている。
PM15:40~ 【離園】
山田園長先生並びに佐々木教頭先生に徳島駅までの道案内を受け、水道橋を渡りながら掘の様
子を見たり、眉山を見たりして徳島城跡の城山のまわりを案内してもらえた。
122
【資料8】研究集会
(1)研究の報告と共有
「平成23年度文部科学省委託 幼児教育の改善・充実調査」
奈良市教育委員会事務局 学校教育課 指導主事 村田 三美
奈良市立六条幼稚園 園長 松本 知子
123
124
125
[研究報告アンケート内容]
① 本日ご説明した保育者の資質向上に関する今年度の取組について、意義があったと思われま
すか。( 下記より、お選びください。)
4
大変意義があった
3
それなりに意義があった
2
やらないよりはよかった
1
あてはまらない
② 今後、奈良市の保育の質の向上に向けて、幼・保の保育者が共に参加する合同研修に一層取
り組む必要があると思いますか。
(下記より、お選びください。)
4
大変そう思う
3
まあまあそう思う
2
あまりそう思わない
1
思わない
※ 本日の研究報告についての感想をご記入ください。
(自由記述)
[アンケート結果]
・本年度の奈良市幼児教育推進委員会においての資質向上に関する取組について、大変意義が
あったとそれなりに意義があったとの両項目で 100%の評価が見られた。
・奈良市の保育の質の向上にむけての、幼保合同保育研修会の取組についても、今後も一層取
り組む必要があることに、99%と大変そう思うとまあまあそう思うという評価が見られた。
○ 研究報告 感想
・子どもの姿の読み取りを勉強したり、研修をしたりしたことから、幼保の連携を密にして充実
するものにしていかなければならないと思った。
(保)
・奈良市の幼保合同保育について内容がよくわかりましたし、今後もさらに深められるようにな
ればと思います。
(保)
・推進委員会の取組の報告もわかりやすく、保育園と研修していくことの大切さも、必要だと感
じ、今後も続けて勉強していきたいと思った。(幼)
126
(2)講演会
演題「子どもの遊び・行動の読み取りと評価」講師:大妻女子大学 教授 柴崎 正行先生
【講演内容】
子どもの遊びをどう読み取るか
①
②
③
④
共感により今の気持ちの推測をする
対話によりその気持ちの確認をする
話し合いにより多様な解釈をしてみる
その場面の記録を取り続けることにより、
解釈の妥当性を検討する。
⑤ 長くかかわることによりその子のストーリー
として解釈していく
子どもの遊び・行動の
読み取りと評価
大妻女子大学教授
柴崎
正行
読み取りをどう評価していくか
幼児期の遊び・行動の意義
① その場で子どもにたずね確認する(対話)
② 他の保育者に妥当性を尋ねてみる(確認)
③ その場面の記録を通して省察していく
(記録には、ビデオ、写真、作品、文書がある)
④ その場面の記録の解釈の妥当性をみんなで
話し合うことで確認していく
⑤ その子の変化や成長を通して確認していく
①
②
③
④
自己発揮して取り組む楽しさ
自ら成長していく原動力の獲得
友達と過ごす難しさと楽しさ
生活を円滑に過ごす気持ち良さ
遊びで自己発揮できる楽しさ
1
2気分を変える・
やり直す
没頭する・
集中する
うまくいかなかったり、
失敗したときには、
くつろいだり発散する
ことで気分を変えて、
再び取り組むことが
できます。
遊びの中で、自分の思う
ようなものを実現するた
めに、物事に集中して取
り組んでいきます。
127
自ら成長していく原動力の獲得
3
1
満足する・
充実する
自分の苦手な事や、弱
い事を、友達や先生の
励ましを受けて何度も
挑戦し乗り越えていき
ます。
自分で満足するような
ものができたときに、
取り組んだことの充実
感に満たされます。
2
挑戦する・
克服する
試したり・
考えてみる
3 あきらめない・
くじけない
自分のイメージしたもの
を作りたいとき、これま
での経験を総動員して
様々な角度から思考し
てみます。
遊びの中では、失敗は
よくあります。でも1度や
2度の失敗にくじけずに、
何度もやり直して成功
することもあります。
友達と過ごす難しさと楽しさ
1
2 協力する・
力を合わせる
気持ちを
合わせる
1人では実現できない
ことも、友達と力を合わ
せれば、実現できるの
です。
ひとりで遊ぶよりも、
友達と一緒になって
遊ぶ方が、何倍も楽
しくなります。
128
生活を円滑に営む気持ち良さ
3
認め合う・
学び合う
1
得なことを友達に認めて
もらうことで自信をもち
ます。また、お互いに得意
なことを、教えたり教わる
ことで、学び合っていきま
す。
片づける・
助け合う
遊んだ後は、自分たち
できれいにします。みん
なで助け合って片付け
ます。
まとめ
2
話を聞く・
仲間のこと
を理解する
遊び : 遊びで自己を発揮して自信を持つ。
環境を理解し思考や集中が身に付く。
挑戦 : 未知の世界に挑戦し、簡単にはくじけな
いことで、自分が成長できることを知る。
友達 : 互いに学び合い世界を広げていく
自分にはない発想や楽しさを知る。
生活 : 自分の存在感と、仲間との円滑な連帯
感が生活の安定感につながっていく。
帰りの会では、先生や
友達の話しを聞きながら、
それぞれがどう過ごした
か、を理解していきます。
[研修会アンケート内容]
①
あなたの担当学年は、
1
②
0~2歳児
2
3歳児
3
4歳児
4 5歳児 5
その他
職の経験年数は、
1(5 年以下) 2(6~10 年) 3(11~15 年) 4(16~20 年) 5(21 年以上)
③
あなたの校園種は、
1
保育園
2
幼稚園
3
小学校
4
その他
④
本日の研修に意欲的に取り組んだ。
⑤
講師の話は十分理解できた。
⑥
内容は、自己の課題の解決に役立つものであった。
⑦
内容は、今後の教育活動に活用できる。
⑧
本日の研修(講演会)は、全体的にみて満足であった。
※ 本日の講演会についての感想をご記入ください。
(自由記述)
129
4
十分あてはまる
3
あてはまる
2
あまりあてはまらない
1
あてはまらない
[アンケート結果]
・研修会(講演会)に参加した先生方は、その他(主任・園長)という立場が多く見られた。
・職の経験年数についても、21年以上が6割近く占めていた。
・幼稚園教員と保育所保育士での研修会
(講演会)であった。
・研修会(講演会)について、意欲的に取り組めた・十分内容を理解した・研修内容は役立った・今
後教育活動に活用できる・満足度についても、十分あてはまるとあてはまるで 100%を占めている。
○
講演 感想
【子どもの遊び・行動の読み取り】
・遊びや行動を読み取り、保育にどのように展開すればいいのかを聞き、子どもの姿に寄り添った保
育をめざしていきたいと思う。
(保)
・幼児期を大切にしながら子どもの姿を読み取り、学びながら成長していきたいと思った。(幼)
・具体的な視点で読み取りしていくことが大事だと気付いた。(保)
・子どもの遊びをどう読み取り、それをどう評価していくのかという流れや観点がわかった。
(幼)
・表情や片付けの姿などから、子どもの満足度を読み取れるような保育士になりたいと思う。
(保)
・子どもに寄り添いながら、行動のみならず内面を読み取れるよう努力していきたいと思った。
(幼)
・幼児の行動を読み取ることや遊びの大切さを分析することで、援助や環境構成の仕方が変わってく
ると思う。
(幼)
130
・
「行動の読み取りと評価」は難しく、どうすればよいのかと思っていたが、改めて自分の保育を見直
したいと思った。明日からの保育で頑張りたい。
(幼)
・子どもの遊びをどう読み取るか、また遊びの中で育つことが大切であること等、伺った話や資料を
参考に研修し、子どもたちの成長のために、保育の質を高めていきたいと思った。(幼)
・子どもの姿を見直し、どのように対応(対話)していくべきか、少し見えてきた。
(保)
・子どもの自信につなげられる言葉がけや援助ができるよう、保育実践力や技術を身に付けたい。
(保)
・子どもと対話をして遊びを読み取り共感したり、援助したりできるようにしていこうと思った。
(幼)
・子どもの行動を表面的にではなく、気持ちを探って理解する大切さを改めて感じた。(保)
・互いに学び合いながら成長できるように、環境や援助の方法を工夫していきたい。
(幼)
・子どもの姿を少し離れたところから見るだけではなく、一緒にやってみて共感しながら、思いを実
現できるように援助していきたいと思った。明日の保育から意識して実践していこうと思う。
(幼)
・子どもたちをどう意識して見るか、それが評価につながっていくことを再認識した。(幼)
・記録の大切さ、記録の意味を再確認できた。(幼)
・やる気をつくり遊ばせることや経験することが大事と感じた。
(保)
【幼児教育として】
・幼児教育に携わる者としての大きな責任や使命感を再認識した。(幼)
・遊びの中で子どもが育つことや、乳幼児期の遊びの重要性を再認識できた。(保)
・子どもに情緒の安定を図り、人格形成の基礎を培うことが幼児教育であることを改めて感じた。
(幼)
・「子どもと共に遊んで学ぶ」という基本的な事をいつも忘れてはいけないと思った。
(幼)
【エピソードの話から】
・講演を聞き、明日から早速実践したい事があり、ためになる内容だったと思う。(幼)
・実際に経験された様々な事例を具体的に話していただけたので、とてもわかりやすかった。
(幼)
・若い先生に子どもを見る視点をしっかり伝えながら、一緒に取り組んでいきたいと思う。講演を聞
いて、本当に子どもは面白い!と実感した。
(幼)
・日々の保育と照らし合わせて話を聞くことができた。読み取りの大切さが再確認でき、遊びの中で
成長する子どもの姿がよくわかり勉強になった。
(幼)
・幼児期の教育と養護の大切さを改めて感じることができた。実体験を含めた内容はとてもわかりや
すく楽しく学ぶことができた。
(幼)
・幼児の成長につながるプロセスと意味とを保育者自身がしっかりと理解し、関っていけるよう、日々
の研修を積み重ねる大切さを感じた。
(幼)
以上の結果から、経験年数や管理職の先生方が講演会に多数参加されたところ、講演会内容に意欲
的に取り組み、内容は十分理解できたことで、研修内容は役立ったと思われている。今後教育活動に活
用できると考えられており、十分満足されたといえる。また、本年度の推進委員会での取組について、
肯定された評価であり、今後に幼保合同保育へのさらなる取組を進める必要も考えられる。
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