第17回大阪市精神保健福祉審議会 開会 午後 2時00分

第17回大阪市精神保健福祉審議会
日時:平成24年3月29日
開会
○事務局(飯島)
午後
2時00分
それでは、定刻になりましたので、ただいまより第17回大阪
市精神保健福祉審議会を開催させていただきます。
委員の皆様方には御多用のところを御出席いただきまして、まことにありがとうご
ざいます。私は本日の司会を務めさせていただきます、こころの健康センター、飯島
でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは開会に当たりまして、寺川健康福祉局主席医務監からごあいさつを申し上
げます。
○事務局(寺川)
主席医務監の寺川です。委員の皆様方には平素より大阪市の精
神保健医療福祉行政を初め、市政の各般にわたり、特別の御支援、御協力を賜り、厚
く御礼を申し上げます。
さて、本審議会は大阪市の精神保健、医療、福祉を充実させることを目的として、
平成8年4月に設置され、精神医療の確保だけではなく、精神障害者の在宅支援や、
自立と社会参加をはかるため、多くの貴重な御提言をいただいているところでござい
ます。
本日は、精神科救急医療並びに自殺防止対策部会の開催状況を御報告申し上げると
ともに、平成24年度の精神保健医療福祉関係の予算の概要並びに障害者制度改革に
ついて御説明させていただき、今後の施策のあり方や、方向性について御議論いただ
く予定でございます。
今後とも大阪市の精神保健医療、福祉関係、福祉施策の充実に努めてまいりたいと
考えておりますので、委員の皆様方にはより一層の御支援と御協力を賜りますようお
願い申し上げまして、開催に当たってのごあいさつとさせていただきます。どうぞよ
ろしくお願いいたします。
−1−
○事務局(飯島)
それでは続きまして、本日御出席の委員の皆様方を御紹介申し
上げます。お手元の配席図及び委員名簿をごらんください。なお、今年度新たに委員
に御就任いただきました方につきましても、あわせて御紹介させていただきます。
切池会長でございます。
○切池会長
切池です。どうぞ、きょうの会をスムーズに進行するようによろしく
お願いいたします。
○事務局(飯島)
○井上委員
大阪大学保健センターの井上です。よろしくお願いします。
○事務局(飯島)
○広田委員
籠本委員でございます。
大阪府立精神医療センターの籠本です。よろしくお願いします。
○事務局(飯島)
○倉町委員
広田委員でございます。
大阪市会議員の広田和美でございます。よろしくお願い申し上げます。
○事務局(飯島)
○籠本委員
井上委員でございます。
倉町委員でございます。
大阪府精神障害者家族会連合会の倉町でございます。よろしくお願い
します。
○事務局(飯島)
○小林委員
小林委員でございます。
大阪市内の特別養護老人ホームで2カ所で嘱託をしています、小林で
ございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○事務局(飯島)
○篠原委員
佛教大学の篠原でございます。よろしくお願いします。
○事務局(飯島)
○西田委員
西田委員でございます。
大阪商工会議所の西田でございます。よろしくお願いします。
○事務局(飯島)
○本庄委員
篠原委員でございます。
本庄委員でございます。
大阪市地域女性団体協議会の本庄です。本当の民間の団体です。専門
家の皆さんの中でお役に立てないとは思いますが、よろしくお願いいたします。
−2−
○事務局(飯島)
○前久保委員
前久保委員でございます。
大阪府医師会の前久保でございます。どうぞよろしくお願いいたし
ます。
○事務局(飯島)
○矢倉委員
矢倉委員でございます。
大阪弁護士会所属の弁護士の矢倉でございます。よろしくお願いしま
す。
○事務局(飯島)
○渡辺委員
渡辺委員でございます。
大阪精神科診療所協会の渡辺です。よろしくお願いします。
○事務局(飯島)
なお、河﨑委員及び山本委員につきましては、本日御欠席の御
連絡をいただいております。また、清水委員におきましては出席の御連絡をいただい
ておりますので、追って来ていただけるかと予定しております。
したがいまして、本日の出席状況は委員15名中、現在12名の御出席をいただい
ており、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律施行条例第7条第2項の規定によ
りまして、本審議会が有効に成立しておりますことを御報告申し上げます。
続きまして、事務局を御紹介させていただきます。
健康福祉局主席医務監の寺川でございます。
○事務局(寺川)
寺川です。本日はよろしくお願いいたします。
○事務局(飯島)
こころの健康センター所長の以倉でございます。
○事務局(以倉)
以倉でございます。本年度より、所長を拝任しております。ど
うぞよろしくお願いいたします。
○事務局(飯島)
こころの健康センター精神保健医療担当課長の中村でございま
す。
○事務局(中村)
中村でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○事務局(飯島)
こころの健康センター保健主幹の根来でございます。
○事務局(根来)
根来でございます。よろしくお願いいたします。
−3−
○事務局(飯島)
こころの健康センター精神保健医療担当課長代理の土屋でござ
います。
○事務局(土屋)
土屋でございます。よろしくお願いします。
○事務局(飯島)
それでは続きまして、お手元の資料の御確認をお願いいたしま
す。
まず、次第。A4一枚ものの次第です。2枚目に委員の名簿を書き加えております。
それから本日の配席図。
資料1といたしまして、平成23年度精神科救急医療部会の開催状況について。
資料2といたしまして、平成23年度自殺防止対策部会の開催状況について。
資料3といたしまして、法改正の全体概要、A4の横長の分でございます。
資料3−2といたしまして、大阪市障害者支援計画・障害福祉計画(案)の概要。
資料3−3といたしまして、大阪市障害者支援計画・障害福祉計画(案)の概要版。
資料4−1といたしまして、平成24年主要事業の概要(障害福祉)に係るもので
ございます。
資料4−2といたしまして、平成24年度主要事業の概要(精神保健福祉関連施
策)に関するものでございます。
それから、資料5といたしまして、番号はうっておりませんが、大阪商工会議所様
のほうから情報提供いただきました、メンタルヘルス・マネジメント検定について。
資料6といたしまして、大阪市こころの健康センターにおける精神障害者保健福祉
手帳及び自立支援医療費(精神通院医療)審査結果通知の遅延についてでございます。
以上ですが、資料のもれ等はございませんでしょうか。
なお、本審議会につきましては、審議会の設置及び運営に関する基準に基づきまし
て公開となっておりますので御了承ください。
それでは、今後の議事の進行につきましては、切池会長にお願いいたします。よろ
しくお願いいたします。
−4−
○切池会長
それではさっそくですが、お手元の次第に沿いまして議事を進めたい
と思います。
まず最初の議題は、精神科救急医療部会の開催状況について、事務局から御報告を
よろしくお願いします。
○事務局(以倉)
精神科救急医療部会の開催状況について御報告いたします。お
手元の資料1をごらんください。
まず、初めのページから申し上げます。
平成23年度精神科救急医療部会の開催状況につきましては、平成24年2月27
日金曜日に当センターにおいて行われました。
議題といたしましては、(1)の平成23年度精神科救急医療事業実績報告につい
て。(2)平成24年度大阪市精神科救急・緊急医療体制整備事業予算について、御
説明申し上げました。
ちなみに、平成23年度精神科救急医療事業実績につきましては、平成23年12
月末付のデータとなっております。
では、おめくりいただきまして、ページ数見ますと、まず11ページからごらんく
ださい。
これは既に御存じのとおり、大阪府下の精神科救急・緊急医療体制についての模式
図でございます。その左側の列の下から2番目、救急拠点病院というところ、ごらん
いただきます。
そこで、場所等というところに、平日夜間7床となってございます。この点だけが
平成22年度からの変更点でございますので、御説明を加えさせていただきます。平
成22年度は26件の満床という状況が発生いたしまして、そのうち22件が平日に
発生したものでございまして、早急に対応がいるということでありまして、今年度に
おきましては平日夜間の体制を6床から7床にふやさせていただいております。これ
が今年度の、昨年度からの変更点でございます。その他の点については従来どおりで
−5−
ございます。
ではめくっていただきまして、資料4とついております、精神科救急医療実績につ
いて御説明申し上げます。これは大阪府下全域に関するデータでございます。順に御
説明いたします。
まず、(1)の情報センター利用件数(月別)でございますが、総計のところごら
んいただきまして、2,575件、今年度に関しましては12月末までに情報センタ
ーの利用がございました。これはほぼ例年どおりの数字と見ていただいて結構でござ
います。1日平均の利用件数は9.4件となってございます。
次に、(2)の年齢別相談件数でございますけれども、ごらんのように30代をピ
ークにいたしまして、40代、20代と続いております。これも30代を頂点とする
のは例年通りの傾向でございます。
次に、(3)地域別相談件数及び相談経路について、御説明いたします。全件、2,
575件と申しましたが、そのうち大阪市域の総計でございます。それが大阪市域と
いうところの右の端っこのほう見ていただきたいんですが、大阪市域に関しては1,
064件、府下全体の41.3%が大阪市内の発生となってございます。
また、それぞれの情報センターに入ってくる情報のルートでございますけども、こ
れは上の列にございますように、救急隊、こころの救急相談、警察、医療機関等とい
うふうに分類させていただいております。
大阪市域のところをごらんいただきますと、救急隊及びこころの救急相談がほぼ同
数の傾向が見られます。警察からというのも24%という数字が出ております。これ
も特に例年どおりの変化のないところでございます。
次、めくっていただきます。
では、情報センターの入電、相談電話が入ってくる時間帯のデータでございますけ
れども、大体これはもう例年どおり5時台が一番最大になって、それから深夜にいた
って徐々に減っていくという傾向が見られます。これも例年どおりの傾向と御理解い
−6−
ただいてよろしゅうございます。
次、(5)相談対応の結果についてでございます。これについては、まず大きく2
つにわかれまして、情報センターのみの対応というのがございます。それは医療機関
等に結びつかず、情報センターにおける相談員の対応のみでそれで終了したというこ
とでございます。
それに対して、救急医療機関につながっていったケースというのが1,740件で
ございます。全体2,575件のうち、1,740件という数字でございます。
対応時間のところを御説明したいと思うのですけれども、情報センターのみの対応
っていうのは大体12分少々というところでございまして、話を聞いてもらって安心
したっていうことで様子を見るというのが大体内容でございます。
それに対しまして、救急医療機関につながせていただいたケースでは、電話のみの
対応、外来対応、入院対応というふうにわかれます。
いずれにいたしましても、救急医療機関で御対応いただく場合は、やはりその相談
内容、医療機関さんに御説明して、受け入れ状況等の返事をいただくっていう手続が
ございますので、どうしても40分から50分程度の時間がかかってしまうというと
ころがございます。この時間がなかなか、電話がつながりにくいっていうところにつ
ながってしまっているのかなというふうに考えています。短縮にはもちろん相談員、
努力しておるんですけれども、なかなかこの四、五十分っていうところから短くする
のは難しいようでございます。
次のページでございます。
(6)では、情報センターのみで対応して、医療機関につながらなかったのはどう
いう事例かというところでございますが、上のところでございます。このシステムの
対象外っていう分類が、まず290件となっております。対象外というのは、この精
神科救急システムにのらなかったという意味でございまして、その理由として、右側
に挙げているものがございます。
−7−
その中でも一番多いのは身体疾患、身体合併症を抱えているっていうケースでござ
いまして、これが94件ございます。救急性がないという判断をされたのがその次で
ございます。その次にアルコールですね、酩酊がございます。そして、救急対応より
も緊急措置が相当であると判断されたのがその順に続いております。これも大体例年
の順番でございまして、救急性がなしというのはやむを得ないんでございますけれど
も、身体疾患への対応がやっぱり依然としてこの精神科救急制度の課題であるところ
はごらんいただけるとおりかと思います。
また、そもそも情報センターのみの対応の中には取り下げというのも多ございまし
て、やっぱり内訳をごらんいただきますと、相談の中で落ちついた様子を見るってい
うのが多いというのは先ほど申し上げたとおりですし、遠方であるとか、調整相談が
必要であるというようなケースもまたこれもなかなか多ございます。
そのちょっと下のところに、満床19っていう数字がございますが、これについて
は後ほどまた御説明させていただきます。これは要するにその日のベッドが満床ゆえ
に対応ができなかったというのがございまして、これについては後ほど御説明させて
いただきます。
(7)受診時診断名でございます。これは例年のとおり、F2、統合失調症件の障
害がやはり最多でございます。それとほぼ同数程度といっていいくらい、気分障害件
も多いところでございます。
ちなみに薬物でございますね、アルコールを含めた薬物に関しては、F1というと
ころで3つにわかれておりますけれども、合わせて118件、この58、38、22
っていうのを合わせて118件が薬物関連の精神障害ということでございます。
ページをまためくっていただきます。
では、府下全域で救急医療機関別にどのように対応をしていただいているかという
のを、この精神科救急システムに参加いただいてる拠点病院別に挙げた数字でござい
ます。
−8−
ただ、この数字というのはかなり差があるんですけれども、この差はそもそも毎日
の拠点性になってございますので、その拠点病院に手を挙げていただくというシステ
ム に な っ て い る ん で す ね 。 そ れ を ダイイチセイキョウさ ん の ほ う で 調 整 い た だ い て 、 そ の 日 の
当番病院というシステムになっているんでございますけれども、やはり多く手を挙げ
ていただいている病院は当然対応数が多くなるという傾向がございます。それがここ
にあらわれている大きな数字の差になっているのかと考えられます。
また、当市で事業としてやっております精神科一次救急診療所につきましては、下
から3行目のところでございますけれども、今年度12月までで170件という対応
をしていただいておるところでございます。
その下、地域別対応状況でございます。これはもう、細かい数字はちょっと端折ら
せていただきますが、医療機関対応のところで、大阪市の患者さんが全体で1,06
4件の中で、710件が医療機関で対応していただいているっていう数字でございま
す。
先ほど、ちょっとふれさせていただきました満床状況について、17ページのとこ
ろでちょっと御説明をさせていただきます。
昨年度、26件中22件の満床が平日でございましたので、平日の体制を1床ふや
して強化したところなんでございますけれども、その結果は上の表でごらんいただけ
ますように、平日の満床はほとんど発生していないことがおわかりいただけるかと思
います。5月に2件、7月3件発生してございますが、その下にございます平成22
年度の表と比べますと、平日の満床状況というのが大はばに減っていることが御理解
いただけるかと思います。
しかしながら、去年は4件しか発生しませんでした、日曜、祝日、年末年始という
ところの満床状況が、今年度は12月時点で既にもう14件も発生してしまっている
という状況でございまして、これは5月に8件という数字が出ておりますけども、5
月の休日、祝日に1日でこれだけ発生したわけではないんですけれども、3日間にわ
−9−
けて8件発生してしまったということで、大はばに去年とは違ったデータになってし
まってございます。
要するに、平日1床ふやして、平日の満床問題は解決できたんですけども、休日の
問題が今回また出てしまったということで、これをどう対応するか検討する必要があ
るというところでございます。
ただ、先ほどの一番初めの図で御説明いたしましたように、日曜、祝日、年末年始
というところは、本来12床の確保でお願いしておるところなんですけども、なかな
かやはり、各病院様が当直医の確保等でいろいろ問題を抱えておられまして、実際に
は12床確保できている日は余りないというのが現状でございます。大体において9
床から10床程度の対応が大体、日曜、祝日には多ございます。そのために、どうし
てもなかなか満床が発生しやすい危険は常にあるというところは確かにあるのかもし
れないと考えております。
以上が府下全体の救急についての御説明、概略でございますけれども、続けて18
ページで、当市一次救急診療所についての実績について御説明をさせていただきます。
委員の先生方、御存じかと思いますけれども、一次救急診療所につきましては、平
日土曜日の夜間の20時から23時、日曜・祝祭日の10時から16時という体制で
対応をさせていただいております。
全体の数字が170件というのは、先ほど御説明したとおりでございます。そして、
大体、精神科救急のほうは二次救急のほうが男性のほうが多いのに対しまして、この
一次救急診療所では女性のほうが多いという傾向がございます。
年齢別につきましても、30代が多いのは変わりはないんですけども、その年齢層
につきましては救急全体と比べると違う傾向が例年見られております。
(3)の地域別利用件数でございますけども、これはこころの救急相談からの依頼
というのが圧倒的に多ございまして、といいますのも、こころの救急相談と情報セン
ターとの同じ部屋で隣り合わせでやってございますので、やはり声をかけやすいとい
−10−
いますか、連絡がしやすいということがございまして、判断も速いということがござ
いまして、こころの救急相談が一番多くなっているところでございます。
19ページの対応結果のところでございます。対応時間の平均時間で見ていただき
ますと、大体30分程度となっております。これ、診察に30分かかったという意味
ではございませんで、患者さんとやりとりしながら、では診察に来てくださいという
場合が、たとえばこれ、ここでしたら29分15秒となっております。あるいは、電
話で話すうちに落ちつきましたという場合もやっぱりございまして、これは31分2
7秒っていう数字になってございます。大体そんなところは例年どおりのところかと
思います。
また、受診時の診断名っていうところで申しますと、(5)でございますが、やは
り統合失調症のような精神障害の方は、なかなかやっぱり一次救急には来られなくて、
あるいは対応が難しいのかもしれませんが、やはりF3の気分障害でございますとか、
F4の神経症性障害といったところが多くなっているのは一次救急の目的にふさわし
いのかなと考えております。
20ページでございますが、これは通年の精神科救急医療体制の実績の御説明でご
ざいます。これも細かい数字は置かせていただきますけれども、この入院事例のとこ
ろの御説明をさせていただきますと、入院事例のうちの大阪市地域における発生って
いうのが、例年40%強ぐらいの数字で経過しているところでございます。
今年度は平成23年度12月までっていうところは御説明してるとおりでございま
すが、ちなみに平成22年度データというのは3月末までのデータでございますけれ
ども、22年度の12月末までのデータをちょっと計算してみますと2,773でご
ざいましたので、今年度の12月末までのデータ、2,575と比べてそれほど大差
はない数字かなと考えております。大体2,500から2,600∼2,700とい
うのが例年度の対応数字でございます。
満床事例につきましては一番下のところに出ておりますが、このシステム開始当初
−11−
は非常に満床が多くて非常にシステムが批判を浴びた時期があったそうなんですけれ
ども、その後、少しずつ満床の解消を目指しまして下がってはきておるんですけど、
なかなかこの20っていうところあたりから減るっていうのが難しいという状況でご
ざいます。
次、21ページの身体合併症受け入れ事業といいますか、身体合併症受け入れの実
績を受け入れに手を挙げていただいている、お願いしております病院様ごとの数字で
示しております。
いろんな病院に御協力いただいている中で、やはり急性期・総合医療センターでご
ざいますね、元の府立病院であるとか、藍野病院、浅香山病院といったところがやは
り多くとっていただいてるのかなというふうに思います。特に急性期・総合医療セン
ターにつきましては、平成21年度から体制を変えられまして、非常に多くの合併症
を引き受けていただいておりまして、我々としても非常にいつもお願いをしてとって
いただいているような状況でございます。
以上が救急の説明でございます。
続いて、緊急のほうももうすぐでございますので、続けて御説明に入らせていただ
きます。
23ページの精神科緊急医療っていうのは、要するに緊急措置入院のデータでござ
いますが、この12月までのデータでは大阪府域全体で200件の緊急医療が発生し
ております。年齢層についてはごらんのとおり、20代から40代が中心となってい
るところでございます。
(3)の緊急措置診察結果のところでございますが、まず大阪府下全体200件の
うちで、大阪市内発生が83件でございます。パーセントにして41.5%が大阪市
内発生の緊急医療の対象でございます。そのうちの70名が措置該当となっておりま
す。措置該当率は84.3%、これも大体例年どおりの数字でございます。
めくっていただきまして、診断名でございますが、やはり統合失調症の障害が圧倒
−12−
的に多いという結果でございます。加えて、F1、精神作用物質による障害、アルコ
ール、覚せい剤等全部合わせまして19名の対象者がおられました。続いて気分障害
が13名、また救急と違いますのは成人の人格障害、F6というのが16名という多
い数字となっているのが特徴かと思われます。
その下の(5)でございます。緊急措置診察の実施医療機関別の数字でございます
けれども、大阪市に関しまして一番下でございます。大阪市立総合医療センターでの
対応は大阪市内の患者さんで34件、プラスこの1名だけ大阪府の患者さん受け入れ
たことがございまして200名中の35名を総合医療センターのほうで受けさせてい
ただいておるところでございます。
そのほかのエリアで見させていただきますと、さわ病院さまであるとか、国分病院
あるいは府立精神医療センター、阪南病院といったところが非常に多く緊急に御協力
いただいているところでございます。
続きまして、そのとなりのページでございます。25ページでございます。通報受
付時間に関しましては、これは緊急措置の場合は、平日、夜間と、土日祝日のみの対
応でございますので、ちょっとそのデータを修正して、単に件数だけではちょっとは
かりきれないところがございますので、修正したところで大体5時前後、やっぱり1
7時前後ですね、その夜間帯に入ったところにやっぱり通報のピークが多いという傾
向が見られるようでございます。
また、経年実績につきましても、下の図でございます。平成19年から23年の緊
急医療体制の経年実績のところでございますが、大阪市に関して申し上げれば府域全
体におけるパーセントというところでは、41.5%というのが現在の数字でござい
ます。
また、市内の医療機関での対応率っていうところを見ていただきますと、なかなか
21年度までは40%代を超えなかったんですけども、22年度から50%を超える
数字になってございます。これは、ほくとクリニック病院さんや、急性期・総合医療
−13−
センターの御参画による影響と考えております。
またその中で総合医療センターがどれぐらい対応してるのかというところでござい
ますが、これは余り数字的には変化がございませんで40%強というところで経過し
ているところでございます。
以上が実績に関しての御説明でございます。
またその後に、24年度の予算について1枚ものがついておるんですけども、これ
はまた後ほど予算のところでまとめて御説明をさせていただきます。以上です。
○切池会長
ありがとうございます。
御報告につきまして御質問ございましたら。
○渡辺委員
一つ確認と、一つ大きな質問なんですが、確認は、急遽大阪府大阪市
合同事業ですから、データとしては大阪府さんも大阪市さんも全く同じものですよね。
○事務局(以倉)
○渡辺委員
はい。
ですよね。一つ質問なんですけど、非常に大きな質問になりますけれ
ど、一応、今、法に基づいて都道府県が24時間365日の救急情報センター設置と
いうことを一応指導されてますでしょう。今回、またもう一度その通知が出たか出る
ところだと思うんですが、その点についてはこれは24時間365日とはいっていい
のかどうか、いかがでしょうか。
○事務局(以倉)
ごめんなさい、不勉強で申しわけないですけども、現体制では
やはりそこまではいえないのかなっていうふうには考えております。ただ、とりあえ
ず大阪のシステムとして、現在の体制で続いておりますので、すぐにはちょっと変え
ずにこれで様子を見ていきたいとは考えております。
○渡辺委員
一応、国からのが都道府県は24時間365日、夜間休日にも対応で
きる精神医療相談窓口及び精神科救急情報センターを設置し、精神医療相談窓口につ
いては連絡先を一般にも公表することとなっておりますが、精神医療相談窓口のほう
が24時間365日といっていいんですかね。
−14−
○事務局(以倉)
そうですね。こころの救急相談ということで、一応24時間対
応ということで出させていただいておるところでございます。
○渡辺委員
精神科救急情報センターに関しては、まだ国のいってる基準を満たし
ていないということ。
○事務局(以倉)
○渡辺委員
夜間休日の対応として出させていただいておるところです。
そこに対しては今後、何か方針がおありなんでしょうか。
○事務局(以倉)
それはまだ府のほうと相談していかなきゃいけないところです
けど、そういうお話にはちょっとまだなっておりません。
○渡辺委員
わかりました。
○切池会長
どうぞ。
○井上委員
小さなことなんですけど、緊急措置の治療実績で診断名のところあり
ますけども、この成人の人格障害っていうのは、大体警察からの通報が多いんでしょ
うか。
○事務局(以倉)
もちろん、全体が警察からの通報でございますけれども、人格
障害のみの診断の方もおられると思いますし、併存診断でおられる方もおられるかと
思います。
○井上委員
のみという方もおられる。
○事務局(以倉)
メーンの診断として挙げられたものをデータの基になってござ
いますので、この場合は人格障害がメーンの方かと考えております。
○切池会長
ほかにございませんでしょうか。
○前久保委員
わかればでいいんですけれども、15ページの受診時の診断名です
が、やり始めてから、たとえば統合失調症関係のほうがだんだん多くなってるのが、
気分障害が多くなってて、その比率の変化は。
○事務局(以倉)
○前久保委員
これは大体一定しているところでございます。
もう一つ、措置入院のところで感情障害で措置っていうのは具体的
−15−
には。
○事務局(以倉)
なかなか正確に一例一例を見ているわけではないんですけれど
も、やはり躁状態っていうのは当然、緊急措置の対応になられるんでございましょう
し、あと、気分障害という、うつ状態という点で関しましても、いろんなうつ状態が
ございまして、非常に胃腫瘍性の圧迫治療の方とかも気分障害の中に入っておられる
のかなと思います。
○前久保委員
ありがとうございます。
○切池会長
どうぞ。
○籠本委員
先ほど、渡辺先生のお話に関連するんですけど、大阪府と協議してと
いうことなんですけど、要するにもともとの救急っていうのは、医療機関が開いてな
い、休日夜間を担保するということで救急システムっていうのができたと思うんです
が、平日の日中も入れての24時間なんですけど、それだけのニーズはあるのかない
のか。
たとえば、こころの緊急相談24時間電話やっていますけど、そこに入院対応利用
させてほしいんやけど、どこも入院させてもらうとこがないとか、救急隊のほうで通
常は平日は自分の所管、大体エリアの病院あたって入院の依頼するんですけど、大阪
市だけじゃないんで救急隊のほうから休日夜間はこのシステムのせるんやけど、平日
の昼間、やっぱり困るんやっていうような、何とかシステムとしてつくってもうたほ
うがええんやっちゅう話があるのかないのか。
というのは何でかといいますと、さっきもありましたけど、国が今まで休日夜間い
ってたのに、急に24時間っていう。何もついでに24時間っていうような、やっぱ
り国はそれなりに昼間の緊急対応のシステム必要やってことで、そういうことを打ち
出しをしてきているんやと思うんで、大阪はどうなんか。医療機関みんなそれぞれ頑
張っていただいているんで、本来の姿で地域の病院で入院先を探してもらって救急対
応してもらうというのが本筋やと思うんですけど、それで大阪はいけますっていうの
−16−
がいえるんかどうかを、どんな調べ方がいるんか知りませんけど、ある程度エビデン
スもって、国がいうてきても、そんなこと必要ないんですわ、大阪はこれでいけます
ねんっていう話になるんか、それともやっぱり検討せないかんのかっていうようなこ
とを調査っていうか、感触をつかめるための何かやっていただければと思います。
○事務局(以倉)
わかりました。そもそも現在のシステムできるに当たって、先
生がすごく御参画されていて、事情はよく御存じのとおりだと思うんですけども、私
も当時、病院で働いてた立場から言えば、やっぱり救急隊と警察からの要望が非常に
強かったというふうな事情は聞いておりますんで、現在のシステムでまだ満床が発生
するといった問題、確かにあると思うんですけれども、たとえばこの救急隊からも参
加いただいておりますけど、特に今、大きく平日の問題がクローズアップされてる状
況にはないのかなとは理解しております。ただ、大阪府下全体ということでいいます
とまた別の問題があるのかもしれませんので、おっしゃるように調査が必要なんかな
と思います。
○切池会長
どうもありがとうございました。
ほかにございませんでしょうか。
○渡辺委員
ちょっと今のことで補足なんですけど、昼間の救急というのは何をも
って救急というかっていうこともあるんですね。たとえば診療所に通院している患者
さんが非常に急性増悪して診療所に来られたときに、これがやっぱり入院が必要だっ
ていうことであると、そこであいている病院を探して何とか入院してもらう。それに
1時間、2時間かかるようなことしょっちゅうあるわけですが、それはある意味、救
急対応であろうと我々考えるわけですが、そういうのは今、一応救急とでは評価され
てないわけですね。ですから、何をもって救急というのかっていうことを少し基準を
きちっとしていただいて調査していただければというふうに思います。
それからもう一つ、先ほどの措置診察の件なんですが、措置診察は今、どういうふ
うに割り振りを決めていただいているのか、措置診察が全部、今、病院だけで、診療
−17−
所の医者が全く関与してないと。これがわざわざ厚労省にまでデータ出されて、大阪
府では措置診察に診療所の医者が全く関与してないという全国的なデータにまで出さ
れたんですが、あれは多分こちらがやる気がないんじゃなくって、大阪府のシステム
として措置診察が起こるときにどこに依頼するかっていう問題が絡んでいると思うん
です。そこら辺はどういうことになっているのか。
○事務局(以倉)
それはこの緊急措置施策の実績のとこに5番のところでござい
ますね。北、東、堺市、南、大阪市という大きなブロックわけがございまして、その
中でまず対応するっていうのが原則というふうになっております。
○渡辺委員
そのとき、対応する医者をどうやって決めておられる。
○事務局(以倉)
○渡辺委員
対応する医師でございますか。
医師です。
○事務局(以倉)
それはその病院に、その日当直しておる医師に診察いただいて
いるっていうことです。
○渡辺委員
病院からかけられるわけですね。診療所の医師も登録していると思う
んですが。措置診察に協力するという精神科診療所の医師が何十名か登録はしている
はずなんですが。
○事務局(以倉)
それは申しわけございません。寡聞にしてそういう例はまだち
ょっとないかなと考えております。
○渡辺委員
ですよね。多分、病院のほうから先に声をかけるという何か内規とい
いましょうか、何かがあるんだと思うんですが。
○事務局(以倉)
いいえ、実際のところ申し上げると、警察から窓口のほうに連
絡がいきまして、窓口のほうで地域性あるいは疾患あるいは、やっぱり暴力性の高い
方への対応とか、いろんな問題を勘案した上で各病院さんにお願いをするというふう
になっているかと思います。
○切池会長
診療所はしてはいけないということやなしに遠慮してはるわけですね、
−18−
要するに。
○事務局(以倉)
○切池会長
そういう。
一人診察しているところに、措置診察してくれ言ったら、診療ほかの
方見られない、そういうことですか、まあ言ったら実際は。
○籠本委員
私も経験あるんで、要は入院先はっきり決めたいんです、措置は。2
人診察いりますけど、最初のお医者さんはこちらは措置になったら入院を引き受けて
もらえるやろうという病院のお医者さんにまずお願いするわけです。ほんで措置って
なったら、次、2人目のあれがいるんですけど、それをどこでするかという話なんで
す。それは別に近くの病院のお医者さんの話でもあるし、診療所の先生、もし時間あ
れば行っていただいても、それはええかなと思います。
○事務局(以倉)
ちょっと済みません、夜間の緊急の問題とちょっと勘違いして
おりまして、昼間の措置のお話でございましたら、先生おっしゃったように1人目の
指定の先生は、受けていただく病院からお願いするというのが大阪方式でございます
よね。2人目の医師に関しましては、これは各協力していただけそうな病院をいろい
ろあたって、たとえば当センターの場合でいいましたら順番にあたっていくというと
ころでございます。診療所のドクターにはやっぱり診療時間の関係とかいろいろ問題
ございまして、なかなかお願いするのはちょっとしてないのが現実のところかと思い
ます。
○渡辺委員
順番っていうのは何か決まりがあるんですか。
○事務局(飯島)
○ 事 務 局 (中 村 )
いや、特にそれは何かあるんでしたっけ。
正直申しまして、最初、一次診のときはその病院の先生、今、籠
本先生おっしゃったように、入院とそれから一次診を同時にお願いしますんで、その
病院の先生に来ていただきます。措置該当になった場合、次に渡辺先生おっしゃるよ
うに、二次診の先生どうするかっていうことだと思うんですけども、基本的には受け
ていただく病院の近くの病院の先生にお願いしているというのが現状なんで、たとえ
−19−
ば別に近くの診療所の先生にお願いするということも全然問題がないんですけども、
過去の例でいいますとほとんど診療所の先生にお願いしたのは余りないというのが実
績でございます。
○切池会長
今後、その点も協力していただけそうなんで御配慮いただいて、あい
てたら。
○ 事 務 局 (中 村 )
今、我々も非常にお願いすると助かりますので。お願いしたいと
思います。
○切池会長
そういうことでよろしく。
それでは時間もあれしましたんで、次の議題、自殺防止対策部会の開催状況につい
て、事務局から御報告お願いします。
○事務局(以倉)
では続けて私から御報告をさせていただきます。
自殺防止対策部会につきましては、今年度2回開かれてございます。第1回目が8
月18日、第2回目が2月22日となってございます。
議題はそれぞれ23年度の自殺対策の実施状況について及び24年度の自殺対策の
取り組みについてということでやらせていただいております。
当日の資料は以下に続いておるんですけども、初めの資料1−1から1−4までは
先生方、一応御存じかと考えますのでごく簡単に言わせていただきます。
まず、1−1は自殺者数が平成10年依頼3万人を超えているっていうものでござ
いますし、資料1−2に関しては10万人あたりで死亡率を計算するようになってお
るんですけども、大体23から24という数字が続いておるというところで、また男
性が圧倒的に女性に比べたら自殺死亡率が高いというところでございます。
資料1−3と1−4が大阪市のデータでございますけれども、大阪市の自殺者数に
関しましては22年度で申しますと744という数字でございます。その前を見まし
てもやっぱり700代をずっと経過しているのが大阪市の現状でございます。
また、人口の増減がございますので、10万人あたりで換算いたしました死亡率で
−20−
見 ま す と 、 そ れ が 資 料 1 − 4 で ご ざ い ま す が 、 平 成 2 2 年 度 の 数 字 が 2 9 .0 と い う
数字でございまして高い数字となってございます。
平成10年度以降の数字を見ますと、総数は特に増減を繰り返しながらもなかなか
はっきりと下がる傾向を見せてくれないという現状かと考えております。
また、資料1−5につきましては、都道府県及び政令市の自殺、10万人あたり死
亡率のデータでございますけれども、ちょっと見えにくうございますが、網掛け及び
イタリックが大阪市の数字でございます。大体上位の秋田、岩手、新潟といった東日
本の上位の県がございますけれども、大阪市は大体それにわりかし続くくらいの高さ
でずっと経過しておりまして、そうはいいましても12年からはだんだん下がる傾向
にあるのかなというふうにちょっと喜んどったところでございますけども、また19
年からは上がったり下がったりといったところで、22年は異常に高い、全国合わせ
て4位という非常に高い数字となってしまっておるところでございます。
以上、概況の説明ございまして、ではそれに対して大阪市が何をしているかという
ところが資料2以下でございます。
かいつまんで御説明させていただきますと、①における啓発事業。啓発というのは、
一番最近では新聞折り込みによりまして全戸チラシ配布を試みております。あるいは
地下鉄内のポスターであるとか、ふれあいフェスタといったものをして啓発を行って
おります。
こころの健康ふれあいフェスタにつきましては、昨年11月12日に阿倍野区民セ
ンターにおいて開かせていただきました。ちょうど同時期に映画ともなっておりまし
た、「ツレがうつになりまして。」の原作者の漫画化の御夫妻をお招きして、かなり
の人数を集めることができたかと考えております。
また②の人材育成というものは、ゲートキーパー研修と、医師会様にお願いしてか
かりつけ医うつ病対応力向上研修というところを進めておるところでございます。
さらに、未遂者への支援事業というのも当市で行っております。及び自死遺族相
−21−
談も行っております。また、自死遺族の自助グループをつくっていただけるのをお手
伝いしようという試みも続けております。また、自殺念慮者に対する啓発媒体の作成
も行っておりますし、さらに自殺とアルコール依存との深い関係っていうのがござい
まして、アルコール関連問題に係る事業も継続しております。また、うつ病家族教室
を通じまして、家族の疲弊を防ぐための支援体制を充実させようと努めておるところ
でございます。以上、概略でございます。
続いて、A3ものの自殺防止対策事業のところございます。
これも予算に係ることでございますけども、ごく簡単に説明させていただきますと、
ほぼ同額の予算でいっているものと、一部予算が24年度減ってるところがございま
す。例えばその啓発事業に関しましては、啓発方法の変更ということを財務のほうか
ら指導されております。その点で次年度に関しては289万6,000円の減額とな
ってございます。
また、目立ったところでいいますと、自殺未遂者の支援事業っていうのが③として
真ん中くらいにございますが、これが69万3,000円の減額となっております。
これは自殺防止のための法律相談業務の終了に伴うものでございます。
また、⑦のアルコール関連問題に係る事業も、アルコール依存者患者の自殺対策検
討会議の終了に伴いまして、やはり減額がされているところでございます。
その他の分に関しては、ほぼ今年度どおりの予算というふうに考えて見ていただけ
ればと考えております。
続きまして、緊急強化基金でございますけれども、もともと自殺対策緊急強化基金
というのは、平成23年までの予定であったんですけれども、東北震災の発生など踏
まえて、次のページのちょっとわかりにくい図なんでございますけども、光をそそぐ
交付金ありきの、あるいは補正予算による積み増し等がありまして、要は26年度ま
では一応続いていくと。その間に各自治体でやれる事業となるように工夫していきな
さいということかとなっております。予算についてはまた後ほど、御質問は予算のと
−22−
ころでお願いいたします。
当事業に関しての御説明、簡単にさせていただきます。
12ページでございますが、人材育成事業に関しまして、ゲートキーパーっていう
ものが重要であるっていうところは御承知のとおりかと思います。当市ではまず民生
委員の方々にゲートキーパーの研修をお願いして、また現在のフォローアップ研修を
続けているとこでございます。
それに加えまして、やはり自殺リスクの高い人に近い存在には一人、やはりゲート
キーパーになってもらおうということで、思春期のあるいは子供たちのゲートキーパ
ーとなってもらえるように、スクールカウンセラー、養護教論といった方にもゲート
キーパー研修を行っております。あと、当然ながら保健師や精神保健相談員、生活保
護ケースワーカーといった方々にも非常にリスクの高い方に接することが多ございま
すので、専門研修を引き続いて行っているとこでございます。渡辺先生にも講習をい
つもお願いしているとこでございます。
めくっていただきまして、13ページの自殺未遂者相談支援事業というのを当市で
行っております。
今年度の1月31日付のデータでございますけども、この未遂者相談というのは、
救急隊のほうから警察に連絡のあったケースを、警察から当センターに連絡がありま
して、その方の抱えている問題をお聞きするとともに適切な支援につながるように支
援するという事業でございます。
1月末時点で44件の相談、警察からの情報提供ございまして、うち36名が支援
につながっております。各種機関につないでいくという目的でございますけども、多
くはやはり地域で支えていただくために、保健福祉センターに御紹介及びその主治医
の先生に連絡をとらせていただいたり、ときには法律家の御相談もつながせていただ
いたり、そういったかたちで多方面的な支援をやらせていただいているところでござ
います。
−23−
14ページは自殺防止のための法律相談でございます。
これは弁護士会にお願いしているところでございますけども、現在、事例検討会に
つきましては参加人数がこういった人数がやられているところでございます。また、
相談件数についてはちょっと少ないんですけども2件という数字となってございます。
15ページでございます。
自死遺族相談というもの継続してやっておるところでございます。平成19年度か
ら実回数、予約状況、相談延べ人数、新規人数といったところを挙げさせていただい
ておりますが、本年の1月末現在で実回数24、予約状況は42、相談延べ人数が3
4、新規人数14というところで継続させていただいておるところでございます。
続いて16ページでございます。
自死遺族のためのワークショップというのは、目標としては自死遺族の方の、遺族
間同士の交流というのが非常に重要であるだろうということで、できるだけそういっ
た自助的な活動につながっていくような支援を行いたいということでこういったワー
クショップを行っているところでございます。
続きまして、アルコール問題に関しまして17ページでございますが、アルコール
関連問題に係る支援者の育成事業というのをやっております。今年度はこの表に挙げ
させていただいたような内容で行っておりまして、これだけの人数の御参加をいただ
いておるところでございます。
18ページ以降はちょっと長くなっておるんですが、平成22年度の大阪市におけ
るアルコール症の自殺の実態調査報告という概要と報告書の全文でございます。
アルコールと自殺との関連が高いっていうのは先ほど申し上げたとおりで、当市に
おいてはどういう実態となっているのかというのを調査したものでございますけども、
その調査対象につきましては、18ページの概要のところでまず御説明させていただ
きます。
18年の1月1日から22年の7月31日までの4年7カ月で、大阪府域のアルコ
−24−
ール症の専門医療機関、14医療機関にお願いいたしまして、入通院歴のある大阪市
在住のアルコール症患者のうち、死因が自殺と確認できたもの、あるいは不審死の方
の場合は死亡小票によって自殺と確認できたものを調べまして、対象といたしまして、
自殺をした者としてない人たちの比較をすることによって、何がリスク要因となって
いるのかというようなことを確認させていただきました。
めくっていただきまして、19ページでございます。
結果としましては、この最終受診時の気分障害の合併、うつでございますね。最終
受診時にうつが合併されている方はやはり自殺のリスクが高かったことや、飲酒状況
というのは飲酒が続いている方ですね、断酒できてない方はやはり自殺の率が高い。
また、断酒会等への自助グループに参加できてない方は自殺率が高い。また、受診が
中断している方は自殺率が高い。また、最終受診時にベンゾジアゼピン系向精神薬が
処方されている方はやっぱり自殺率が高いといった傾向が出ました。
それを分析しまして、結果としまして文章でいいますと、下に下線をひいていると
ころでございますが、自助グループに定期参加していること、断酒できているという
ことは自殺リスクの減少と相関していたと。また、気分障害の合併や、ベンゾジアゼ
ピン系向精神薬の服用は自殺リスクの増加と相関が認められたという結果でございま
す。
本文につきましてはいささかちょっと長うございますので、ごく簡単な要約をつけ
させていただきました。本文については20から26ページまでお読みいただければ
と考えております。
最後の28でございますね、家族教室・交流会はこのような個々、うちの当センタ
ーにおいても実施しておりますし、各区ではないんですけど、ブロック単位で家族教
室も施行しております。これはここに挙げさせていただいたような数字で行っている
ところでございます。
ちょっと簡単でございますけども、以上、部会の報告を終わらせていただきます。
−25−
○切池会長
ありがとうございました。
ただいま、いろいろ御報告ありましたけども、御質問ございませんでしょうか。
どうぞ。
○籠本委員
自殺未遂者の相談支援事業、これは堺が最初にやりはって、大阪のほ
うでもやっていただいているんですけど、これは数字はこれで36件の相談で、相談
支援することによる成果っていうんですか、どういうふうに支援したらいいか、たと
えば御本人が余計なお世話やって言って断った人もおるみたいですけど、相談支援に
うまくやっていただいて助かりましたとか、少しそれを支えにして何とかやっていけ
そうですみたいな、そういうのあるんかな。ある程度御存じでしたら。
○事務局(以倉)
いつも相談員さんたちが中心にもちろんやっていただいている
んですけど、報告は常に聞いておるんですが、なかなかそうやっぱり絵に描いたよう
な結論にはならんようですね。
○籠本委員
なりませんか。
○事務局(以倉)
そのかわり、やっぱり今までひとりぼっちやったけど、そうい
うのがあるんやったら何とかやっていきまひょうかぐらいまでにはつながっていくの
かと思います。もしよかったら根来主幹。
○事務局(根来)
何とかやっぱりうまくいったケースも何件かそれはあるんです
ね。たとえば、若い20代の子で、職を失って、それから借金があってというような
人がいまして、その方はここに来ていただいて面接を何回か重ねまして、御本人がや
っぱりこれではあかんなっていう気持ちになって、就職をちゃんと探して、彼なりに
仕事を見つけていったというような例もありますし、それからアルコール問題があっ
た男性なんですけれども、そういう方は先ほどいいました自助グループにつないだり
というふうなかたちとか、それから家族関係の調整でやはり今まで疎遠だった息子さ
んとの関係の修復とか、そういうふうなかたちでかかわりまして、何とか元気に最近
は暮らしているというふうな、非常にうまくいった例っていうのは何件かですけれど
−26−
も、やっぱりこういうふうなかたちで具体に支援することで回復を何とかしていって
るというケースはありますので、我々もやはりきちんと丁寧にかかわることで、こう
いうケース出てきて、やりがいというのは感じてるのはあるんですけれども。
○籠本委員
そうですね。間に入ってもらわんかったら、どないなってたかわかれ
へんようなケースも。
○事務局(根来)
それと、ここだけの支援ではやっぱりどうしても途切れますの
で、あとは区の保健福祉センターにやはりつなぎまして、やっぱり継続してかかわっ
てもらえるように、こちらもそういうふうな関係機関とのつなぎっていうかたちで心
がけていっているんですけれども。
○籠本委員
すごい大事な事業やなと。
○事務局(以倉)
でも、数をもっとふやさなきゃいけないんだろうなっていう点
は確かにあると思います。現体制ではなかなか皆さん、それぞれの仕事ある中でやっ
ていただいているので、これぐらいの数がちょっと限界なのかもしれないところだと
考えてます。
○切池会長
どうもありがとうございました。
ほかにどなたかございませんでしょうか。
○倉町委員
28ページのうつ病の家族教室のことですが、これはうつ病の家族で
すか。当事者じゃなくて家族なんですか。
○事務局(根来)
○倉町委員
そうなんです。家族支援というかたちで。
それから、このグループがありまして、何回かやられているんですけ
ども、あるグループの中で1回目、2回目、3回目。
○事務局(根来)
そうです。何人かのグループをつくりまして、それを継続して
4回というふうなかたちで終了というふうなかたちで、そのグループが終わりました
ら、今度はやっぱり自主的にそういう集いに参加できるようなかたちで、そういうふ
うな集いの会っていうのも企画して、そこに参加していただいているというようなか
−27−
たちで、継続してこういうグループもかかわりができればなというふうに思っている
とこです。
○倉町委員
あと、この保健福祉センターでやっているのも同じようなものですか。
○事務局(根来)
ブロックでうちの家族教室やりまして、その方が基礎的な部分
を学んでいただいて、それからその体験をした人にここに来ていただいて、より具体
に家族としての支援のあり方っていうのをここで4回シリーズで勉強していただこう
という、そういうふうなやり方で行っています。
○倉町委員
一応、それが核になって。引き続き流れているだろうということです
か。
○事務局(根来)
○切池会長
はい。
どうもありがとうございます。
ほかにございませんでしょうか。
そしたら次の議題に移りたいと思います。
3番目は大阪市障害者支援計画・障害福祉計画について、事務局から御説明をお願
いします。
○ 事 務 局 (中 村 )
それでは議題の3番目について、大阪市障害者支援計画・障害福
祉計画についてということで御説明をさせていただきます。
済みません、この部分につきましては、当初、健康福祉局の障害者施策部から御説
明をさせていく予定でございましたけれども、急遽別件ができまして、私のほうから
御説明をさせていただきます。
まず、資料3−1をごらんいただきたいと思います。
横ですけど、まず支援計画を御説明させていただく前に、今の国の動きについて御
説明をさせていただきます。
まず、3−1の1ページですけれども、地域社会における共生の実現に向けてとい
うことで、新たな障害保健福祉施策を講ずるための関係法律の整備に関する法律案の
−28−
概要ということで、今月の3月の13日に閣議決定をされたものでございます。
2の概要の1の題名のところにございますように、今現在、障害者の福祉施策につ
きましては、障害者自立支援法、これは平成18年の4月に全面施行されたものでご
ざいますけれども、成立当時から自己負担の問題ですとか、サービスの経過ですとか、
障害程度区分認定の問題等々、いろいろ中身の批判のある法律でございまして、それ
にかわるものとして障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律、
略しまして障害者総合支援法というものに変えようというものでございます。これが
3月13日に閣議決定をされまして、現在、開会されております今の通常国会に提出
をされております。その趣旨といたしましては、これまでの障がい者制度改革推進本
部等における検討を踏まえて、地域社会における共生の実現に向けて新たな障害保健
福祉施策を講ずるため、関係法律の整備について定めるということでございます。
基本理念につきましては、この趣旨と同様でございますけれども、精神障害にかか
わる部分を主に御説明をさせていただきたいと思います。
まず、障害者の範囲ですけれども、現在の法律では身体、知的、精神ということで
ございますが、この法律ではそういう制度の谷間を埋めるべく障害者の範囲に難病の
方も加えられております。それから、後で御説明させていただきますが、現在のいわ
ゆるつなぎ法の中では発達障害も障害の中に含まれているということでございます。
それから、5番目のサービス基盤の計画的整備ということで、基本指針・障害福祉
計画、これは現在の障害者自立支援法で定めるということになっておりますけども、
この部分については新たな法律でも引き継いでございますが、その計画について定期
的な検証と見直しをすることが法律の中に明記をされるということでございます。
それから、②といたしまして、この障害福祉計画を作成するに当たって、障害者等
のニーズ把握等を行うことを努力義務化、大阪市では福祉計画を立てますときに、ニ
ーズ調査を毎回やっておりますけれども、これが法律上努力義務になるということで
ございます。
−29−
それから、6番目の検討規定ということで、今後への課題ということでございます
けれども、これについては法の施行後、3年を目途として検討するということにされ
ております。
1つは常時介護を要する者に対する支援、移動の支援、就労の支援、その他の障害
福祉サービスのあり方。
それから2つ目に、ここは先ほど申し上げました現行法の一つの批判のあるところ
ですけども、障害程度区分の認定を含めた支給決定のあり方と。
特に精神障害の方の場合は、今の障害程度区分認定のやり方がもともとの介護保険
の質問項目をベースにしておりますので、どうしてもADLに偏った障害程度しか出
ないという批判がございまして、精神障害の方の福祉ニーズがなかなか把握できない
という御批判がございます。そういった点を含めて、障害程度区分認定のあり方も含
めた検討をしていこうということでございます。
それから、意思疎通をはかることに支障がある障害者等に対す支援のあり方。
この3点が今後検討すべき課題というふうになっております。
それから米印で、これらの検討に当たっては障害当事者や、その家族の方、その他
関係者の意見を反映させる措置を講ずるということでございます。
施行期日につきましては一番下にございますように、来年平成25年4月1日、た
だし4の障害者に対する支援の1につきましては、もう1年おくれた26年4月1日
ということで、現在、国会で審議をされている内容でございます。
1枚めくっていただきまして、時間の順序としては逆になるんですけれども、この
障害者総合福祉法ができるまでの間で、現在の自立支援法の整備に関する法律という
ことで、いわゆるつなぎ法というふうに呼んでおります。
そこの趣旨にございますように、障がい者制度改革推進本部等における検討を踏ま
えて、障害保健福祉施策を見直すまでの間における障害者等の地域生活支援のための
法改正であると、つないでいく法律だということでございます。
−30−
その中で項目といたしましては、利用者負担の見直し。
それから障害者の範囲の見直し。先ほど申しました、この中で発達障害が自立支援
法の対象になるということが明確化されております。
それと、相談支援の充実ということで、この中で少し文字細かいですけれども、2
4年4月1日施行の下の小さい文字の中のところですけれども、市町村に基幹相談支
援センターを設置をし、「自立支援協議会」を法律上位置づけ、地域移行支援・地域
定着支援の個別給付化というふうに書かれております。
特に精神障害の方にかかわりましては、下の段の地域移行支援・地域定着支援の個
別給付化と、これはまた後で支援計画の中でも御説明申し上げますけども、いわゆる
社会的入院といわれている方についての、本市でも退院促進支援事業を行っておりま
すけれども、現在この事業につきましては国の補助事業で行っておりますが、その中
の一部につきまして、自立支援法の個別給付化、いわゆる自立支援法のサービスとし
て受けられる分が出てくると。
たとえば、入院中の方が退院後に自分がどういう福祉サービスを受けられるのかと
いうことを、入院中に外出をして実際体験をしてみるとか、施設を見学にしに行くと
か、それから退院後の家屋、住居を確保するために支援を受けるといった、そういう
サービスについて、法律でといいますか、自立支援法のサービスとして受けられるよ
うになるというものでございます。
それから、⑥といたしまして、地域における自立した生活のための支援の充実とい
うことで、先ほど申し上げました精神障害のある方の地域へ戻していこうという、当
然、地域での受け皿が必要になってくるわけですから、グループホーム・ケアホーム
利用の際の助成を創設するですとか、余り正視の方、関係ないかもわかりませんけど
も、同行援護の個別給付化といったものが支援として授与されると。
それから、その他といたしまして、先ほども議論になってました、(5)精神科救
急医療体制の整備。地域に戻ってもやはり必要な医療が必要なときにいつでも受けら
−31−
れるというものを整備していこうということでございます。これはほとんどの部分が、
あと2日先でございますが、4月1日から施行されるということでございます。これ
が現在の国の状況でございます。
続きまして、資料3番の横になりますけれども、こういった国の動きも踏まえまし
て、今年度、大阪市障害者支援計画・障害福祉計画を見直しを行ってまいります。こ
れも4月1日から新たな計画に移行していくということでございます。
まず、障害者支援計画につきましては、現在の障害者基本法に基づく市町村障害者
計画でございます。それから、障害福祉計画につきましては、自立支援法に基づく市
町村障害福祉計画、大阪市ではこれを一体のものとして策定をし、全体で24年から
6年の計画でございますけれども、障害福祉計画につきましては24年から26年ま
での3年間の計画期間といたしております。
どう違うかといいますと、障害者支援計画と申しますと、どちらかというと理念編
の計画でございます。それから障害福祉計画につきましては、具体的な数値目標を入
れ込んだ計画ということで、理念と数値というかたちで一体のものとしてつくってい
ます。
まず、障害者施策の基本的な考え方といたしまして、3つの基本指針を掲げており
ます。個人としての尊重、社会参加の機会を確保する、地域での自立生活を推進する
という3つの基本方針のもとに、右側のほうでございますが、計画推進に当たっての
基本的な方策ということで6つの方策を挙げております。
この6つをさらに具体化しましたのが、その下にございます、さらに6つの方策で
ございます。この中で特に精神障害にかかわりのありますのが、右側の上の地域生活
への移行ということで、そこのローマ数字のⅡ番目でございます。入院中の精神障害
のある人の地域移行ということでございます。
もちろん、その上のⅠの入所施設利用者の地域移行。これはどちらかといいますと
身体、知的の施設入所されている方を対象にしております。もちろん、正視の方でも
−32−
施設入所ございますけれども、数からいいますと圧倒的に入院されている方のほうが
多いということでございますので、正視の方については入院中の精神障害のある人の
地域移行ということで、地域活動支援センター等との連携、精神科病院との連携、精
神科病院入院者への啓発、家族及び地域住民への理解のための啓発を行っていこうと
いうふうに考えております。
そして、下の真ん中より少し左の数値目標でございますけれども、その2番目でご
ざいますが、入院中の精神障害のある人の地域移行ということで、具体的な数値目標
といたしまして、平成26年度末、この3年間ですね、末までに社会的入院者を85
2人に削減をするという目標を立てているところでございます。
それから、次の資料3−3を、これは計画の概要版でございますけれど、また理念
編につきましてはまた後でごらんいただきたいと思いますが、最後のページ、済みま
せん、A3版の折り込みになっておりますが、福祉計画目標値のほうの概要でござい
ます。
ここの左側の真ん中の枠の中に、入院中の精神障害のある人の地域移行ということ
で、具体的な数値目標を掲げさせていただいております。
このうち、上2つの○につきましては、これは国が出してきました目標値でござい
ます。
1つは、平成26年度時点の入院期間1年未満の平均退院率。少しややこしい表現
でございますけれども、1年以内に退院される方の率を76%にすると。
ですから、入院してから1年を超えない方が76%。4人に3人は1年以内に退院
をしていただくということを目標とする。これは国と同じく、本市でもこの目標を掲
げています。
それから2つ目が、入院期間が5年以上かつ65歳以上の退院者数を年間約150
人にすると。
これは現在、大阪市でいいますと、平成22年度の患者調査によりますと、退院者
−33−
数が127人でございますので、これの20%増しといたしまして150人。そのこ
とによって、いわゆる5年以上の長期の方、それから65歳以上で、いわゆる高齢者
の方の入院される方を減らしていく。そのために退院の方をふやしていくということ
で、これも国の目標に従っております。
それから、下2つの○でございますけれども、これは本市独自に掲げた目標でござ
います。
1つは先ほど申し上げた分ですが、いわゆる社会的入院者数の削減目標といたしま
して、現在の22年度の調査では退院可能な方が906人おられるということで、そ
の方々を6%減少して、26年度末に852人にしていくと。
数字として非常に少ないというふうに思われるかと思いますけれども、これは90
6人という方を固定してとらえるのではなくて、新たな社会的入院も生まないという
ことも含めて、いわゆるマスでとらえて、それぞれの23年度、24年度の患者調査
の時点でいわゆる退院可能な方がどれぐらいおられるかという目標値として掲げてお
ります。退院可能な方が2人退院して、新たな社会的入院の方が2人ふえれば、プラ
スマイナスゼロになってしまって何もならないと思いますんで、その枠としての数字
を減らしていこうということでこのような目標値にしております。
それから、最後の4つ目の○ですけれども、精神障害者地域移行支援事業、退院促
進事業というものを行っておりますけれども、この事業による地域移行者数、退院す
る方を年間20人の目標値を掲げております。
現在、この事業で大体1年間に新規に22人ぐらいの方が対象になっておりますけ
れども、かかわった方の90%については退院まで必ずもっていこうということの目
標値でございます。
それと、あと右側につきましては、障害福祉サービスの訪問系サービスですとか、
日中活動系サービス、それぞれについての24、25、26年度、それぞれの年度で
の目標数値を掲げさせていただいております。これは3障害、知的、身体、精神、1
−34−
本で目標値を掲げさせていただいております。
説明につきましては以上でございます。よろしくお願いいたします。
○切池会長
どうもありがとうございました。
それでは、今の御説明に何か御質問がございましたらお願いします。
どうぞ。
○籠本委員
地域移行・地域生活の定着のための個別給付になったらすごいことや
ろなと、数が上限ないですよね。だからすごいことやなって、なかなかその行政のほ
うも大変やと思います。
ふつう、介護保健とかのサービスって、家族とか本人が介護サービス利用したいっ
て言って、自分とか家族が主体的に申請をしはりますやろ。ところが長いこと入院し
てはる人は、地域へ移行するのに病院でなれてもうてるからそこの生活がええから、
そんなん行きたないわ、ここのほうが気楽でええわっていうような感じの人も結構や
っぱりいはるんですよね。そういう人たち、みずから申請しませんよね。こういうサ
ービス受けたいっていう。
それと、病院のほうも本人がここがええんやって言わはったら、退院したほうがえ
えとは思っても、なかなか強う言われへんっていうようなところもあって、その辺の
病院さんとか、行政、かかわっているところとの風通しをよくして、こういう人がお
るんやけどっていうことを、地域のネットワークの中で自然にこういう人がおんねん
いうようなかたちのほうが出てくるような仕組みづくりをやらないと、せっかく個別
給付でのせさえすれば何とかみんな支援を受けて、実際に外へ出た人は病院の外って
こんな気楽なもんやったんかって言いはる人たくさんいはるんですけど、そこへ持っ
ていく仕掛けいうのが、すごい、仕組みづくりが大変で、ここにさっき書いてくれて
はる、実際の事業の進め方でも病院さんとか、地域の人の連携をやりながらっていう
ことを書いてくれてはるんで、その辺はぬかりなくやってくれると思うんですけど、
この仕組みづくり、仕掛け一つの違いで、これで対象になる人が全然数が変わってく
−35−
るんで、ちょっとその辺はぜひともお願いしたい。
それから、嫌言言いたくないんですけど、ここだけはちょっと言わせてください。
医療観察の話なんですけど、医療観察の指定通院っていう医療機関が、指定された通
院機関が地元にないと、そこへ退院させられないです。もともと大阪市に住んでいた
人で、医療観察の入院になって、退院、大阪市で戻したときに、大阪市指定通院医療
機関がないので、あるんですけど、ほとんどないに等しいんで、退院してもらうとき
に物すごい調整に時間かかる。だから、指定通院医療機関を全然大阪市内と違う、吹
田とか豊中とか、うちら枚方とか、そういうとこへ通ってもらいながら、住むとこは
大阪市内やとかいうようなことで、ちょっとしんどい部分が、利用者の本人さんが一
番しんどいんですけど、ただ退院に向けて調整するときにすごいそれは時間がかかる
んですね。
しかも、きちんと指定通院先が決まって、ちゃんとそれが適正に通える距離にある
かというのは、それはやっぱり住居の問題と同じで、裁判所がこの人を退院させてい
いっていう、地域へ戻していいっていうとこの判断をするときの必須条件みたいにな
っとって、ここちゃんとしてなかったら退院は許可しないみたいな感じになって、結
局ある程度ようなって、あと通院でいけそうな、地域帰せそうな人が、そこの部分が
ネックになって地元へ戻れない。それで3カ月、6カ月、時間たってしまうというよ
うなこともあって、ちょっと我々、指定入院の医療機関ですんで、常日ごろの課題と
してこういう機会があるごとに、ちょっと嫌言言わせてもらっているんですけど、ぜ
ひとも大阪市のほうでその辺の、大阪市お住まいの方は大阪市で引き受けるんじゃと
いうことで、ぜひとも体制の整備に御尽力いただきたいと思います。
○切池会長
○ 事 務 局 (中 村 )
今のえらい大きな問題ですね。方法あるんですか。
まず、籠本先生おっしゃいました、前段のほうでございますけど
も、これは今実際にやっています退院促進事業、地域生活移行支援事業の中でも当然
課題になっておりまして、そのためにコーディネーターが各病院を訪問して、できる
−36−
だけ候補者を挙げていただくお願いをすると。
それともう一つは、やはり当事者の方、ペアサポーターというもの、大阪市要請を
いたしておりまして、そのペアの方に病院訪問していただいて、たとえば院名がさわ
会で、こういうものがあるよということを説明していただくというようなことで、で
きるだけ手を挙げていただくことを今もやっておりますし、今後、個別給付化になっ
たときに、当然、サービスはあるけれども、手挙げほしいといいますか、御本人さん
なり家族の方が申請をしていただかなければ始まりませんので、今後とも一層、そう
いう普及啓発といいますか、こういうサービスが受けられますよということを家族な
り、それから御本人さんに伝えていく努力は引き続きやっていきたいというふうに思
っております。
それから後段の医療観察のほうの関係は。
○事務局(以倉)
某国立病院の部長さんとお話していて、やってもええよって内
託をひそかに取りつけていたんですね。でもこの間会ったら、ちょっとそれぽしゃり
まして。もともと、となりは以前の部長がやる気でいてくれはったんですけども、院
長のお考えはそれはちょっとうちの仕事ではないというお考えもあったようですし、
やっぱりなかなかどう御説明して、どうお願いしていくかっていうところで、すごく
手詰まりを感じているんです。でも、先生おっしゃるように本当大問題でございます
んで、府市統合によって解決できるのかなって、それは無責任な冗談です、許してく
ださい。
○籠本委員
救急の先ほどの話ですけども、大阪の全体の人口880万、大阪市が
220万ぐらい、上下はあるでしょうけど、その中で大体40%近い人が大阪市発生
なんですよね。
救急事業も大阪市さん力入れて、予算もつくっていただいてやっているけど、結局
入院する先が市内に病院はないということで、近くのいろんなところへちょっと離れ
てますけど救急入院ということで、これはあるい程度しゃあない、病院今さら大阪市
−37−
内に入院できるとこいっぱいつくれって、それは無理な話やと思うんですけど、ただ
通院については工夫していただければ何とかなる。別に入院のベッドを大阪市内につ
くるっていう話ではないので、しかも国がいってる地域移行とか地域・・・ってやっ
ぱ り 一 番 、 や っ て も う た こ と は 病 気 で ソサイし た り と か 、 そ う い う タガイコウイや っ て る ん で
すけど、治療も受けて、自分の病気についての認識もちゃんとできて、通院して、こ
れから更生してやり直していこう、地域で暮らしていこうという人は、レッテル貼ら
れてなかなか地域へ戻れないっていうような、これはやっぱり放っとくんはちょっと
ぐあい悪いと思うんです。
確かに市総合の院長さんが、こんなもんうちの仕事ちゃうって言わはるんかしれま
せんけどね、でもやっぱこれは病院の院長さんか何か知らんけど、そんなこと院長さ
んが決められる話ではないと思うんです。市で決めてほしい。怒って言いますけど、
僕が話行けっていうんやったら行きますよ。ちょっとあんまりですよ、その言い方は。
○事務局(以倉)
○籠本委員
市でやるっていうこと。
市として、大阪市の病院でやれって言ったらいいんですよ。当然、大
阪市の公的な医療をやっているのに、市が莫大な税金入れてるわけですから。大阪市
の病院が自分とこで自前で全部稼いで、税金も何も繰り入れなしでやってはるんやっ
たら、そら院長さん嫌やって言ったらそらそうですけど、政策医療やるのが市の病院
でしょう。それを僕は納得いかないんですよ。
○切池会長
それは先生からちょっと橋元さんに進言していただいてしといたほう
が。物すごい歴史的背景あるんやね、大阪市内に病院ないっていうのは。先生言われ
るのもありますけども、精神障害者、大阪市内になったらみんな府下に行かなあかん
という、これも大きな問題、もともとあるんですわ。
だから、先生言われている犯罪がらみの精神障害者にもなったら、犯罪絡んでなく
ても犯罪者一回刑務所入ったら、なかなか地域に戻られへんという現況が、やっぱり
そういう受け入れのんは文化的な背景も変わらんと、なかなかそれは難しいように思
−38−
います。だけども、そういうところを踏まえて、大阪市のほうもちょっと頑張ってい
ただいて、あきらめんと、こつこつと努力していただきたいということで、それでお
願いします。
それでは時間過ぎましたんで、次の予算関係に入りたいと思います。
○ 事 務 局 (中 村 )
それでは引き続きまして、24年度の精神保健福祉関係予算につ
いて、御説明をさせていただきます。
それではまず、資料の4−1をごらんいただきたいと思います。A4版の1枚もの
でございます。
まず、24年度の主な障害者施策事業の概要ということで、これは障害者施策部が
担当しております部分の予算概要でございます。全体予算が平成23年度で621億
1,000万円から、現在、24年度ということで565億5,000万円と、前年
比約91%ということで、約1割減っておりますが、この中には暫定、いわゆる4月
から7月の3カ月分のみ認められた予算ございまして、24年度の予算につきまして
は、再度本格予算を組みまして、7月の議会に御提出をするということでございます
ので、その分が省かれているということで、こういうふうになっております。
この中で、精神障害にかかわります部分を御説明させていただきますと、まず1の
障害者自立支援給付の中の、ポツの一番下でございますけれども、先ほど申し上げま
し た 、 地 域 相 談 支 援 給 付 費 と い う こ と で 、 地 域 移 行 ・ 地 域 定 着 支 援 、 セイシンで 申 し 上 げ
ますと、退院促進事業の個別給付化の部分でございます。
23年度はこの事業ございませんでしたのでバーになっておりますが、24年度か
らこの事業が新規で開始されますので、現在のところ6,100万円ほど予算計上を
させていただいております。
それから、あとは2から6につきましては新規事業でございますけれども、障害児
ですとかのやられた事業ということで省略をさせていただきます。
それから、一番下の7、地域生活支援事業ということで、この中のポツの2つ目、
−39−
地域活動支援センター。これは23年度費に対しまして、約半分ぐらいになっており
ますけども暫定の部分ございます。
それから、下から2つ目のポツの障害者生活支援事業(区・基幹相談支援センタ
ー)、これも先ほどの国の行政の中で御説明させていただきました部分でございます
が、これも暫定ということで、23年度に対して約3分1の額になっているというと
ころでございます。
それから続きまして、4−2の資料をごらんいただきたいと思います。
精神保健関連施策ということで、私どもこころの健康センターが担当しております
事業でございます。全体予算で申し上げますと、84億1,000万円、23年度に
対しまして、24年度現在暫定も含めまして、86億4,000万円ということで、
2.7%の増でございます。
私ども、こころの健康センターが所管しております予算の中では、比較的、暫定凍
結というものが少ないということで、現時点での増になっております。その中でも少
し増減のありますものを御説明をさせていただきますと、まず、1の自立支援医療費
支給認定事業等でございますが、この中の最初、自立支援(精神通院)医療費及び措
置入院費公費負担、ほとんど通院のほうですけども、この部分が私どもの予算のかな
りの部分を占めておりまして、23年度では76億6,000万円が24年度の当初
で、82億2,000万円ほどということで伸びております。
それから2番目の市営交通料金、それから上下水道料金の福祉措置でございますが、
23年度予算が4億少しでございますが、現在の予算で1億4,500万円ほどにな
っております。これは現在、暫定予算になっておりまして、4月から7月までの3カ
月分のみ計上をしておるところでございます。
それから、3番目の精神科救急医療体制の整備事業ということで、23年度予算、
9,400万円強に対しまして、現在、4,900万円ほどの予算になってございま
す。これは1の暫定ということでございますけれども、精神科の一次救急、二次救急
−40−
ございますが、一次救急につきましては、これは渡辺先生のところの診療所協会さん
のほうに委託をしておりまして、まるまる認められておりますけれども、二次救急に
つきましては精神科病院協会さんのほうに、これは大阪府が、府と、大阪市と、堺市
を 代 表 し て い た だ い て ダイイチセイキョウさ ん と 委 託 契 約 を 結 ん で い た だ い て お り ま し て 、 本
市としては大阪市のものは大阪府さんに分担金で支払うというかたちになっておりま
す。
今期、暫定の予算になる、特に基準として分担金は形式的に一律に暫定ということ
の扱いになりましたという関係で暫定になりまして、実質的には当然ながら救急とい
うセーフティーネットの部分でございますので、7月の本格予算のときにはかならず
認められるというふうに考えているところでございます。
それから、5番目の保健福祉センターにおける精神保健福祉相談等でございますけ
れども、この分が23年度、3,850万円ほどに対しまして、今年度3,280万
円と、約600万円ほど落ちております。これは今現在、あいりんにございます大阪
市の更生相談所、この中に保健所分室ということで、月曜日から金曜日まで各病院か
ら先生方来ていただいて、精神保健福祉相談を行っておるんですけれども、あいりん
の状況がいわゆるむかしのドヤが福祉アパートにどんどんどんどん転換をいたしまし
て、そこに入居されている方が生活保護を受けていっておるという状況になっており
まして、いわゆる一般の精神科の医療機関に係られて、更生相談所での相談件数とい
うのがリーマンショック依頼激減いたしております。
そういう関係から、このあいりんでの精神保健相談につきましては、今年度限りで
原則的に廃止をいたしまして、24年度からは週1回程度の開催としていくというこ
とで、精神科の先生方に来ていただく分の費用が減っているということでございます。
それから、7番目の精神障害者地域生活移行支援事業につきましては、これは退院
促進事業でございますが、23年度2,680万円余りの予算が、今年度1,448
万円と半分ぐらいになっておりますが、これは先ほどのいわゆる個別給付化、地域移
−41−
行・地域定着の個別給付化ということで、所管でいいますと今までは全額、こころの
健康センターの予算でもっておったものが、障害者施策分のほうへ、自立支援法の給
付として出してもらいますので、多分向こうで障害者施策分のほうでふえて、こころ
の健康センターとしては予算として減っていくと。先ほど、籠本先生もおっしゃいま
したように、この部分がどれだけの方が個別給付の手を挙げていただけるかっていう
のが未定でございますけれども、現在、予算的にはこういうかたちで予算計上させて
いただいているという状況でございます。
それと、先ほどの救急部会と、それから自殺防止部会の資料の中で、今の資料より
も少しくわしい資料を出させていただきます。救急部会の資料1の一番最後のページ
をごらんをいただきたいと思います。
救急部会の資料の一番最後、27ページでございますけれども、今、説明させてい
ただいた分とダブるかもしれませんが、上が精神科救急医療体制整備事業ということ
で、その中で大きな黒丸2つ掲げさせていただいております。
上が一次救急。これにつきましては、23年度予算と24年度予算、ほぼ同額でご
ざいます。これに対しまして下の二次救急のほうですけれども、これにつきましては
23年度6,500万円ほどの予算が、現在暫定ということで約2,000万円。こ
ころの救急相談の運営経費、それから救急医療情報センターの運営経費、それから二
次救急医療体制確保等々、現在暫定予算になっているということでございます。
それから下の、措置・緊急措置の分につきましては、これは通年で現在も額を出し
ているところで、額として約300万円ほど23年度に対して増になっているところ
でございます。
それから、資料2の自殺防止部会の予算につきましては、資料3−1、A3の横長
の分でございます。この分につきましては、先ほど概略、以倉所長のほうから御説明
を申し上げました。普及啓発のやり方の変更ですとか、法律相談業務の終了、アルコ
ール依存患者の自殺に対する検討会議の終了等によりまして、23年度、約2,50
−42−
0万円の予算が、24年度につきましては2,100万円と。約400万円程度の減
でございますけれども、そういった中身で減になっているということでございます。
以上でございます。
○切池会長
どうもありがとうございました。
ただいまの御報告に何か質問ございませんでしょうか。
これ、予算関係は今後えらい変わるっていう可能性あるんですか。
○ 事 務 局 (中 村 )
恐らく、新規は難しいかと思うんですけれども、今現在、凍結な
り暫定ということになってる部分を、最後議論をいたしまして、7月の議会に上程を
させていただくと。8月から満額といいますか、本来の予算編成と。
○切池会長
○ 事 務 局 (中 村 )
○籠本委員
○ 事 務 局 (中 村 )
○籠本委員
新しく予算を組まれてやると。
そういうスケジュールになっております。
大阪府の橋元知事になりはったときも初年度これでしたね。
そうですね。
全部見直し。暫定でしかつけない。どないなるんかと思いましたけど、
それなりに本当に必要な事業についてはちゃんといくと思いますんで。
○切池会長
金なかったらどうにもならんわね。
ほかに質問ございませんでしょうか。
どうぞ。
○渡辺委員
この予算の中のほとんどが自立支援医療費関係なんですが、自立支援
医療の82億∼83億、相当伸びていますね。10年前の倍近くになっていませんか。
この伸びはどうですか。対象者とほぼパラレルなんでしょうか。自立支援医療の対象
者が倍ぐらいになっているということなんですかね。10年ぐらい前の予算。
○ 事 務 局 (中 村 )
平成18年4月に自立支援法施行になりましたときに、一たん対
象者少し減ったんですけれども、そこからまた伸びてきまして、渡辺先生おっしゃる
ように、本当にもう倍ぐらいに、対象者が非常にふえております。それで当然ながら
−43−
費用のほうもふえていっているという状況でございます。
○切池会長
それは役所で自立支援書いてくれ、窓口で全然対象でない人も持って
くる人がふえてますねん、大分。僕ら説明するねん、それであんた当てはまわらへん
わ言うて。
○渡辺委員
それはおっしゃるとおりで、今、行政の人がとにかくこういうのがあ
るから書いてもらえっていうふうに言われたと言って来られますよね。ただ、自立支
援医療の基準っていうのがやっぱりあるので、行政の窓口でその基準があるというこ
とをちょっと徹底していただかないと、本当に予算、えらいことになっていっちゃう
んじゃないかなと思います。
○ 事 務 局 (中 村 )
中身のことですけども、生活保護の方がいわゆる他方優先、他方
施策優先で生活保護以外の医療費を、特に10割負担になりますんで自立支援医療が。
ケースワーカーが進めるという部分、かなりあろうかと。
○渡辺委員
それはもう本当にしょっちゅう聞くので、ちょっとそこはやっぱりき
ちっとされたほうがいいかなと思います。
○切池会長
その辺ね、ほんまに大分ネタふえていますね。過食症の人なんか、う
つ病聞いてんのあったらそらわかるんです。ただの過食症、そんな過食症する分まで
国もたれへんで言うて。困りますねん。やっぱりそう説明したらね、ごっつい患者さ
ん機嫌悪なって、理解してもうてしたら納得して帰りはるけどね。何でも面倒くさい
から役所へ皆渡してんのかなと思って、おれも。そういうとこありますんや。
ほかにどなたか御意見ないでしょうか。
そしたらその次のその他に入りたいと思います。
事務局から何か報告があるとのことですけども、よろしくお願いします。
○西田委員
済みません、貴重な時間をちょうだいして、大阪市商工会議所の西田
といいます。既に御存じのとおり、近年職場でストレスを抱える方たちがふえてきて
おりますし、メンタル不調を抱える人にとりましても大変な問題、負担でございます
−44−
し、同僚とかあるいは上司にも大きな負担が及ぶと。さらには思わぬ事故につながり
かねないということで、何とかこういった状況を少しでも改善できないだろうかとい
うことで、大学でありますとか、あるいは産業医の先生方にいろいろ御協力をいただ
きまして、6年ほど前からまずそういったことを少しでも予防するには、それぞれた
とえば一人一人が正しい知識をやはり身につけることが必要だろうし、あるいはライ
ンの管理職あるいは経営者、それぞれのもちろん持ち場に応じて正しい知識をもつこ
とによって、そういったことを防げないだろうかというような観点から、この試験の
実施をさせていただいているところでございます。大阪商工会議所が企画実施したも
ので、実はやっているのは、私ども商工会議所全国で五百幾つありますけれども、私
どもだけでございますけれども、全国でそれぞれ公開試験と、それから個々の企業で
まとめて受けていただく受験者と合わせますと、年間3万数千人ぐらいおられるんで、
さらに今年の秋には確か労働安全衛生法の改正施行がなされるということで、そうな
りますと健康診断の中でそういったメンタル面でのチェック項目が入ってくるという
ふうに窺っておりまして、さらに受けていただく方がふえるのではないかと。御専門
の皆様方から何か機会ございましたら、個々の企業なんかでこういったものを導入し
てはいかがかというふうにおっしゃっていただければありがたいなと思って、きょう
ちょっと厚かましいことながらこういう資料を用意させていただいたところでござい
ます。以上でございます。
○切池会長
これはそしたら、大阪市との関連でどういうような方法っちゅうんか、
各会社にアピールする、何かありますか。
○西田委員
実際には私どもが先生方にこういったものあるよということを御承知
いただくだけで結構でございます。あと、実際には私どもがそれぞれ個々の企業に行
ったりとか、あるいは厚労省に働きかけたりとかですね、そこら辺のPR等は私ども
がさしていただきますんで、この機会に皆さん方、こういうことがあるんだよという
ことを御承知おきいただくだけで結構でございます。
−45−
○切池会長
どうもありがとうございます。
もうメンタルヘルス、非常に大きな問題になってますんで。渡辺先生は積極的に取
り組んでおられると思いますけども、ほかに何かございましたら。
○ 事 務 局 (中 村 )
もう一点、事務局から御報告をさせていただきます。
資料6をごらんいただきたいと思うんですけれども、私どもの事務手続の中であっ
てはならないことを行ってしまったということでございます。
右上にございますように、3月15日にプレスをさせていただきましたときのプレ
ス資料でございます。私ども、こころの健康センターでは、精神障害者の保健福祉手
帳と、それから自立支援医療費の審査を行っているところでございますけれども、そ
の中で月に2回、先生方集まっていただいて審査をしていただいております。
その中で、当然、今回、手帳でございますけれども、却下という判定が出た分につ
きまして、当然ながらこれは申請者の方に却下通知をするというのが当然でございま
すけれども、昨年の3月29日から本年の2月13日まで受け付けた分の中で、本来、
却下通知をすべき92名の方について、却下通知をしていなかったということでござ
います。
これにつきましては、区役所からのどうなっているかという問い合わせによりまし
て、3月5日に判明をいたしまして調べたところ、92名の方について却下通知を行
っていなかったということでございます。
その後、認めている分も含めて、さらに漏れがないか調査をしましたところ、却下
通知以外につきましては、すべて通知を行っていたということが判明いたしましたの
で、15日の日にプレスをさせていただきました。
それと、92名の方につきましては、若干、二、三名、入院中ですとか、それから
転居されたということで、連絡がつかない方がおりますけども、大半の方につきまし
て、電話もしくは訪問をした上で御説明をし、おわびをさせていただきました。
今回のこういうこと起こりましたのは、却下通知につきましては非常に件数が少な
−46−
いということから、担当者一人に任せておったということでございまして、それも含
めまして今後はすべての作業工程を複数の人間で対応するというふうに改めさせてい
ただきたいということでございます。
この点につきましては、過日の民生保健委員会でちょうど都島の井戸先生から御指
摘を受けまして、最後、副市長の答弁ということでおわびもさせていただきました。
これにつきまして、担当者及び私ども管理者、本日付で懲戒処分を受けたところでご
ざいます。本当に申しわけございませんでしたということで、御報告をさせていただ
きます。
○切池会長
92名漏れて。
その他、本日議題に関係ないことでもええですけど何かありましたら。
○ 事 務 局 (中 村 )
最後に、この冊子がお配りさせていただいておると思いますけれ
ども、これ、自殺防止対策の一環としまして、今月の3月19日の新聞折り込みで大
阪市内全戸配布をさせていただきました。そのあと、先ほどの自死遺族相談の問い合
わせが非常にありまして、それまでは枠があったんですけども、今、現在、自死遺族
相談について少し待っていただくような状況になっているところでございます。非常
に反響があるなというふうに考えてます。
○切池会長
いろいろ御苦労さん。実際、その数値となったらあんなん難しいです
ね、減るとかなんとか。それがわからんですね。
どうぞ。
○倉町委員
別の話なんですけども、精神障害者は重度医療の助成っていいますか
ね、身体と知的の障害者には重度医療の助成っていうのがあるんですよ。精神科以外
でたとえば内科に行ったとか、入院しただとか、そういったものは多くの自治体でや
っているところもあるんですけども、大阪府ではやってませんし、そういうことを大
阪府に要望はしてますけども、ここで要望するってことじゃなくて、こういう委員会
やから一遍そういうことの実態について勉強するっちゅうふうにしていただければい
−47−
いかなと思うんですけどもね、これ、年に一回ですかね、この委員会。
○切池会長
これは年に一回。
○ 事 務 局 (中 村 )
一回に限っていることではないんですけれども、案件がありまし
たら開催してます。何もないときは大体年に一回という。
○切池会長
今の御意見をどっかに残しておくようにしていただいて、引き続きと
いうことで。
○倉町委員
ぜひよろしくお願いします。
○切池会長
そしたら、ほかにないようでしたら終わりたいと思います。
いろいろ貴重な意見が出たと思いますので、それをできるだけ大阪市におかれまし
ては反映していただくよう御努力のほどをよろしくお願いいたします。
皆さん、どうもありがとうございます。これで終わりたいと思います。
そしたら、最後に私からあいさつ。
私、10年ほど、この会の会長やってきましたけども、私も大分、定年退職でこの
会長を退きたいと。これまで皆様の御協力、どうもありがとうございます。最後に御
礼を申し上げまして、あいさつとかえさせていただきます。どうもありがとうござい
ました。
○事務局(飯島)
切池会長また委員の皆様、長時間の御議論ありがとうございま
した。本日の審議会はこれにて終了させていただきます。どうもありがとうございま
した。
閉会
午後
3時51分
−48−