新米局長のひとこと 新米局長として、さぬき市民病院のスタッフの仲間入りをさせていただき8ケ月余りが過 ぎました。 新病院建設工事が順調に進む中、自分の歩んできた役人生活を振り返りながら、市民 病院のさらなる発展のために、私に何ができるかを考えてみました。 私は、昭和53年4月1日、当時の長尾町役場に入庁し、税務課に配属され地方公務員と 経営管理局長 山 下 博 史 してのスタートを切りました。まだ課税事務の電算化が十分にできておらず、紙ベースの課 税台帳上で、極めて複雑な計算を「そろばん」から主役の座を奪い取った「電卓」で処理し たものでした。 その後、いくつかの課を経て、大川、寒川、長尾の山手3町が先進的に取り組んでいたケーブルテレビ事業に 携わることとなり、子供のころからテレビを見るのが大好きであった私は、内心楽しい職場へ行けると喜びました。 しかし、実際仕事が始まると、カメラマンとしての取材、編集に加え、使用料の課金システムの調整など、質・量と もに、これまで経験のない業務内容で、一番辛い仕事だったなあと思います。 平成12年4月から2年間は、5町の合併による「さぬき市」誕生に向けた合併協議会事務局で勤務しました。 この仕事は、まさに先例を踏襲できないもので、合併先進地の資料を参考にはするものの、担当者が合併協定 項目について調査検討の上資料を作成し、一般住民を含む合併協議会での審議を経て、合併を成就させるま での事務を行うというものです。協議の中では関係5町の利害が激しく対立し、「もう駄目だ」と気持ちがくじけるこ とが何度もありました。 紆余曲折を経ながら「さぬき市」が誕生し、合併によって「大川総合病院」から生まれ変わった「さぬき市民病院」 で勤めることは、私にとって何か不思議な縁を感じます。 新病院へ向けて課題の山積した市民病院に配属され、これまでの経験を生かさなければならないと、責任の重 さを痛感しながら日々努めていますが、エッ!ということが起こる職場に戸惑うことが何度もあります。 今、私の任務を一言で言うならば、「専門技術集団をサポートする専門家」ということだと思っています。これか らもっと病院のことが分かった時には、また違った役割を感じるかもしれませんが、開設者と事業管理者が良い連 携を保ちながら舵取りをしているこの病院では、安心して職務に取り組めると思っています。 新病院での診療が始まるまであと1年、職種間の壁という病院特有の課題を乗り越え、真のチームワークを築き、 スムーズな船出ができるよう準備をしたいと考えています。 物忘れ外来 ご紹介 精神科神経科外来では、週 1 回(毎週木曜日午後)完全予約制の「物忘れ外来」を 行っています。平成 21 年 1 月から開設し、1 人 1 時間、1 日 3 人までの予約枠で診 療を行っています。 外来では、まず問診や家族からの情報、神経心理学検査などを行い、認知機能の 低下の有無を調べます。次に、原因疾患を調べますが、脳外科疾患や全身疾患が 疑われる時には、すぐに頭部 CT や MRI、血液検査などを行い、他の診療科と連携し 精神科神経科 吉 宗 真 治 て治療に当たります。外来受診される患者さんは、圧倒的にアルツハイマー型認知症(AD)の方が多く、特に発 症初期の鑑別が問題になります。軽度の認知機能低下が疑われ、AD 初期の可能性が高い場合には、さらに詳 しい認知機能検査や脳の萎縮の検査を行います。AD では、記憶と関連の深い海馬・海馬傍回の萎縮が早期か ら見られることが知られていますが、発症初期では、変化が軽度のため、視覚による読影だけでは正常との鑑別 が困難なことがあります。脳画像をコンピューターで解析し、客観的に萎縮の割合を数値化する VARAD というシ ステムを利用し、診断に役立てています。 開設後の 2 年弱の間に、約 100 名の新規の患者さんが来院されていますが、大きく分けて 3 つのタイプに別 れます。物忘れを心配して自ら来院されるケース(実際に AD 初期の方も来院されています)、病状が進行した 方(診断はほぼついている)で家族が投薬(アリセプト)を求めて来院されるケース、周辺症状(妄想や興奮など) に困り対応を求められるケースです。これまで「どこに相談すればいいのか分からなかった。」と言われる方が 数多く受診されています。物忘れを心配されている方、周辺症状の対応に困っている方など、多くの患者さん の紹介をお待ちしています。 新任医師のご挨拶 二度目のさぬき市民病院の勤務となりました。 各地を転々として学んできた臨床の知識にて、 さぬき市の地域医療に少しでも役立てれば幸いと 考えております。 眼 山 内 一 科 司 平 成 7 年 度 香川医科大学卒 呼吸器内科 ご紹介 当院では、平成 22 年 10 月 1 日から、香川大学からの応援体制にて、呼吸器 外来を 2 回/週行っています。 水曜日は石井知也先生が、金曜日は金地伸拓先生が担当します。 呼吸器疾患をお持ちの方は、一度外来受診してみてはどうでしょうか。 介護施設との意見交換会 開催 平成 22 年 10 月 16 日(土)、地域の介護施設との 連携強化や保健・医療・福祉間の連携を図るため に、老人保健施設や特別養護老人ホームの 11 施設 の施設長、園長又は各施設代表者の計23名の参加 をいただき、意見交換会を開催しました。 会合では、当院の紹介システム、緊急時又は入院 の受入体制について、退院時の施設への対応や退 院後の施設への報告書等について協議しました。 また、施設での看取りにおける現状などの話し合 いも行いました。今後も施設側といい関係で連携が 図れるよう努めてまいります。 第 9 回 市民公開講座 開催 平成22年11月6日に、津田公民館にて第9回市民公開講座を開催しました。今回は、『糖尿病につい て考える』をテーマに、糖尿病センター長の井上医師と糖尿病センター医師の大山先生の講演で始まり、 講演と講演の間にリラクリゼーションを目的とした理学療法士の運動を取り入れました。参加人数は73名 で、津田町の住民の方が多く、熱心に受講されていました。参加者からは、普段の生活の中にも取り入れ ていきたいとの意見が多く聞かれ、とても好評でした。是非一度、お誘い合わせでご参加ください。 クリスマス の飾り付けが行われました。 平成 22 年 11 月 30 日、当院正面玄関にて、日赤奉仕団小田班の皆様により、クリスマスの飾り付けが行われ ました。 クリスマス・ リース が贈呈されました。 平成 22 年 12 月 10 日、单 1 病棟にて、東かがわライオンズクラブの皆さまがサンタクロース姿に扮し、クリス マスリースを入院患者さんに贈呈されました。 ★ お 知 第10回 市民公開講座 ら せ 開催 テ ー マ 「高脂血症について」 内科 岡内泰弘医師 開催場所 さぬき市役所 3 階会議室 日 時 平成 23 年 2 月 26 日(土)10:00~
© Copyright 2025 ExpyDoc