大きいカブト虫の作り方

大きいカブト虫の作り方
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http://www104.sakura.ne.jp/~revenge/Kabuto/
代表・永里貴志
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「ビートル通信」より転載という一文を入れてください。より多くの方に知っ
ていただきたいのでバンバン転載してください。
それではレポートをどうぞお読みください。
すこし前にテレビでやってましたが
2005 年の 9 月ごろでしたか。トリビアの泉という番組でカブト虫の成虫の大き
さは幼虫の頃どんなエサを食べたかで決まるというような投稿があり結構たく
さんの「へぇ」を集めていたのを覚えています。
私たちブリーダーからすればそんな事は当たり前ではないかと思いますけど一
般の方々からするとそういうこともテレビ番組から得る知識なのでしょう。
そこで今回は「大きいカブト虫の作り方」と題しまして幼虫の時にたくさんの
腐葉土を食べさせて大きな幼虫を作っておこうというレポートを発行する事に
しました。
このレポートをお読みのみなさんも、ぜひお子さんと一緒に取り組まれて見て
ください。
まずカブト虫の基本からご説明しますが国産でも外国産でも幼虫の時にどれだ
けたくさんエサを食べてくれて大きくなったかで成虫になった時の大きさは変
わっていきます。
そのため私たちブリーダー(カブト虫の養殖業者)の一番の重要な仕事はいかに
大きな幼虫を作れる腐葉土やマットを見つけてこれるかと言う事になります。
ですが山の中に入っていって腐葉土を取ってきてもそれがカブト虫に合わなか
ったりするとカブト虫の幼虫はそのまま真っ黒くなって死んでしまったりもし
ます。
それよりも山の中に入っていってカブト虫に合う腐葉土を取ってくるという段
階でほとんどの方が脱落されます。
それではどうすればいいのでしょうか。
答えは簡単です。自分で作ってしまえばいいのです。
材料さえあれば誰でもできますので、このレポートを印刷してみなさんもマッ
トを作成してみましょう。
幼虫がいかに大きいカブトムシになるか、いかに元気なカブトムシになるかは
幼虫の時に食べる腐葉土の質が左右すると書きました。
簡単に言ってしまえば良いエサを与えれば元気な大きいカブトムシになるとい
うことです。これを今一度頭によく叩き込んでいてください。
それでは「良いエサ」とはいったいどのようにして作るのでしょうか。
実はプロの方々はこの「エサ」の段階から大変気をつけて「良いエサ」を作っ
ておられるようです。
カブトムシを養殖・繁殖されている方々もポイントは
「いかに良い腐葉土を手に入れるか、作り上げるか」だと言われています。
幼虫は一般にどの土でも与えておけば良いと言うものではありません。
広葉樹
(クヌギ、コナラなどの「どんぐり系の木」)
が腐ってできる腐葉土
が最も適切だといわれています。
他にも牛糞堆肥(牛の糞から出来る肥料)等も使われるようです。
よくホームセンター
(お父さんが日曜大工をするためやお母さんが花の肥料
を買うために行くお店) などで園芸用の腐葉土を目にします。
実際、安いので購入する人もいるみたいですが園芸用の腐葉土の多くが科学肥
料を混ぜ込んで腐らせたり添加物が含まれていたりします。
そのため腐葉土によっては幼虫が全滅して死んでしまうことなどが起こったり
します。
ホームセンターで売っている園芸用腐葉土も全部が全部ダメと言うことではあ
りませんので、どうしても園芸用腐葉土を使う場合は 1 匹か 2 匹入れてみて 2
週間ほど様子を見てください。そしてあまり弱っていないようならそのまま使
えるということです。ですが弱々しくなっていたり、あまり以前のように動か
なくなっていたり、元気に動いていても以前より小さくなっていたりした場合
はその腐葉土は合わないということです。
※合わない場合は早めに見切ってくださいね。ちなみに園芸用腐葉土はあまり
大きくならない事が多いですからこれは「最終手段」と考えてくださいね。
■ここだけの話ですがカブトムシの悪質な業者さんになると「園芸用腐葉土」
で幼虫を飼育しているため結構途中で死んでしまう幼虫も多いみたいです。そ
して成虫になったものも栄養が十分でない状態でサナギになったため小さなカ
ブトムシが多いみたいです。みなさんがもしカブトムシを「本気で」「大きく」
「元気に」育てたいとお考えならあまり園芸用の腐葉土は使わないほうが良い
かと思います。
腐葉土の作り方を御説明します。
それではここで私が個人的に自分で作っている腐葉土の作り方を御説明します。
まず腐葉土の基本的な知識ですが腐葉土とは読んで字のごとく「葉っぱを腐ら
せて出来た土」ということになります。
そして何よりも作る次期が大切です。私の場合は気温が 20℃を下回らない頃、
腐葉土の作成を始めます。次期で言えば 5 月の上旬から下旬にかけて作成すれ
ば、ほぼ失敗せず作れます。
20℃以上が一番、発酵
(腐るということ)
をさせやすく、また温度管理など
の手間がかからないため失敗するケースが少なくて安心して作成できるからで
す。
■それでは準備をしましょう。■
まず最初に必要なものをそろえます。
これは近所のホームセンターやディスカウントストアで売
ってあるもので OK です。いろんなサイトを見てみると卵
からかえったばかりの幼虫は 200 匹程度
1・衣装ケース
飼育可能ですがサナギになる頃
(3 令虫になる頃)1つの
衣装ケースで 30∼40 匹が妥当だと言うことです。
私の場合は 40ℓを一度に作りますので 長さ 74cm×幅 39
cm×深さ 35cm のものを使いました。
基本的にクヌギ、コナラなどの木が良いとされていますが
ドングリ系の木ならばある程度はどれでも飼育可能みたい
です。
2・おがくず 40ℓ
一般に広葉樹と言われるものなら意外と適応範囲は広いみ
たいですね。
今回はクヌギとコナラのブレンドを 40ℓ用意しました。
これは普通にスーパーなんかで売っている小麦粉です。
プロの方や腐葉土作りに慣れている人は強力粉を使われる
3・小麦粉 500g
方もおられる見たいですが失敗しやすいので今回は薄力粉
を使います。
日清の小麦粉なら 1 ㎏と書いてある物の半分を使います。
小麦を脱穀した後に出る小麦の皮の部分です。豊富にビタ
ミンやたんぱく質を含んでいるといわれていて、ニワトリ
4・ふすま(小麦の殻) やブタ、牛などの家畜のエサとしても
2㎏
よく使われています。腐葉土を作る人の中にはこの「ふす
ま」を 4 ㎏入れるという方もおられるみたいです。慣れて
きたら増量しましょう。ここでは 2 ㎏です。
グルタミン酸(アミノ酸の一種)を摂取させるために 200g
使います。多くのプロの方が「アミノ酸を入れるとよく成
5・味の素 200g
長する」といわれています。
別に味の素でなくてもグルタミン酸なら何でもかまいませ
ん。値段的に高いようであれば安い無名のメーカーの物で
も OK です。
この水に今回一番こだわりました。レベル 3 の水でアルカ
リORPa 値 (酸化還元電位値) が-200∼-230 程度のもの
を使いました。ちなみにこの電解還元水は
糖尿病や肝炎、アトピーなどの患者さんが多数改善された
報告があるほどの水でカブトムシに使うとかなり糞の臭さ
が押さえられる上によく成長するようです。
ちなみに*ORPのプラスの値が大きいほど、酸化力が強
い
*ORPのマイナスの値が大きいほど、還元力が強い
といえ、このORP値を、水道水・ミネラルウォーター・
アルカリイオン水・そして還元水で比較してみた場合は下
記のようになります。
6・水(電解還元水)
4.5ℓ
○水道水・・・・・・・・プラス500∼800mV(地
域によって差があります)
○ミネラルウォーター・・プラス200∼300mV
○アルカリイオン水・・・マイナス70mV位…と言いた
いところですが、世間一般で販売されている物は「プラス」
のORP値です。最初はマイナスでも時間が経てばプラス
になってしまうようです。
○還元水・・・・・・・・マイナス150∼250mV
私達が使ったのは還元水です。また、マットが乾いてきた
時などに霧吹きでかける水もこの還元水です。
もし用意できなければ水道水でも OK です。
■それでは制作手順です■
1・まず衣装ケースの中にオガクズを入れます。
このときの注意点としてはなるべくオガクズの中に空気が入るように、ふわっ
とした感じに「ほぐして」ください。
2・その上から小麦粉、ふすま、味の素をかけます。
そしてよくかき混ぜてムラが出ないようにします。箱の横から見ると良く混
ざっていなかったりするのがわかります。このときの注意点も混ぜた腐葉土に
たっぷり空気が入るように、ふわっとした感じに「ほぐして」ください。
3・次に還元水を入れるのですが
この時は 4.5ℓ、一度に入れずに 1ℓくらいずつ入れます。2ℓ入りのペットボトル
に水を入れて少しずつ振りまきながら入れていくのが適切です。
4・もう一度ムラがないように 5 分ほど良く混ぜます。
5・上から手でマットの表面をポンポンとたたいて少し表面が硬くなるくらいに
します。
ちょっぴり余分な空気を抜くとお考えください。
6・気温が 20℃以上あれば次の日くらいには醗酵が始まります。
成功していると木からまったりとした甘い香りがしてきます。
この時マットを良く混ぜてください。混ぜたマットを触ってみて全体的に熱
かったら (暖かかったら) 醗酵が始まっている証拠です。
後は 2∼3 日に一度良く混ぜる事を繰り返してください。時間があれば毎日混
ぜる方が、なおさら良いです。
7・後は 1 ヶ月程混ぜ続ければ段々、オガクズの色が黒く変色していきます。そ
うしたら腐葉土 (マット) の出来上がりです。
■腐葉土の作成時の注意点です。
温度が 20 以上ないとなかなか発酵が始まりません。冬場は電気毛布で
くるんだり、発酵が始まるまで暖かい部屋に置いたりして発酵をしやす
い状態にしてください。20 以上なら何度でもかまいません。
(私はそういう面倒臭いことが苦手なので 5 月の上旬にいっぺんに、たく
さん作っておきました。)
小麦粉は多く入れ過ぎると失敗するみたいです。オガクズ 40ℓに対して小
麦粉 500g∼1kg を目安にして下さい。
水を多く入れすぎると腐りやすくなって上手く発酵してくれず失敗し安
いみたいです。腐葉土 40ℓに対して還元水 4ℓで作成して下さい。
還元水を使った場合、水道水等に比べると格段に成功率が高いようです。
まだ腐ってしまったことはありません。
腐葉土作りに失敗すると衣装ケース全体が臭くなります。代表的な臭い
は、アンモニア臭、生ゴミ臭、など。
何日も混ぜないと、シロカビ、アオカビが腐葉土の表面に生えてきます。
でも、これは 1 回かき混ぜるとほとんど消えますので心配ありません。
■腐葉土の正しい使い方
完成したと思っていたら、発酵不充分で再び発熱が始まるという事があ
りますので注意して下さい。
腐葉土作成からおおよそ 1 ヶ月程度たてば大丈夫です。
産卵床として利用するときは、発酵不充分でないか十分に確認して下さ
い。発酵不充分だと産卵後にケース内が高温になり羽化できない場合が
あります。
使用しない腐葉土の保管はそのままケースに入れて乾燥させます。水分
を含んだまま長期間放置するとカビが生えたり、ショウジョウバエが発
生したりします。
生まれたばかりの小さな幼虫に与えると、たまにに幼虫が食べずに死ん
でしまう事があります。これは虫の種類にもよりますが、完成した腐葉
土とオガクズ
(何もしない状態)
する事が出来ます。
を混ぜあわせる事でより安全に使用
後は出来上がったマットを幼虫に食べさせてみましょう。
湿度が高かったり発行が十分でない場合は幼虫がケースの上に出てきます。
その場合は 7∼10 日くらい時間を置いて再び幼虫を入れてみてください。
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