推進員の活動報告 平成19年度

 推進員とは、地球温暖化を防止するために自ら省エネ活動を実践し、身近なところで地球温暖化防止の重
要性や省エネ行動の普及・促進について府民の理解を深める活動を行い、私たちと行政、NPOなどの活動と
結びつける役割を担っています。大阪府では2002年10月この制度が始まり、現在は204名が各地で活動して
います。
村瀬 径介さん(茨木市)
推進員になる以前から茨木市の「環境ボランティア
れの暮らしや大阪の環境
委員」に登録し、積極的に環境問題に対して活動をし
問題について考えるとい
てきました。 また私が教員として所属する大阪府立茨
う『地球環境学習に関す
木工科(定時制課程)高校では、3年生を対象に『総合
る課題研究 』にも学校内
あ
い
的な学習の時間』を利用して、学校付近を流れる安威
で取り組んでいます。10
川の水を採取し、pHやCOD( 化学的酸素要求量 )な
月には大阪府住宅まちづ
どを測定する水質調査を2007年春から週3時間定期
くり部の方をお招きし、 地球温暖化と省エネ住宅の
的に行っています。年度末には年間を通じたデータの
取組みについて講演をしていただきました。
統計をグラフ化し、 生徒と共に川について考えてみよ
今後は、小学校や中学校など校外にも出前授業に
うと思っています。さらには「大阪の水」を主テーマに
出かけ、情報発信をしていくことによって温暖化防止
して、さまざまな角度から「水」について学び、われわ
につなげていきたいと考えています。
竹中 良子さん(大阪市)
数十年も前、旅先で見か
け取るレシートを、店頭に設置している投函BOX(あ
けた工場から出る煙の多さ
らかじめ登録している助成先団体の名前と活動内容が
が印象に残りました。 レモ
書かれている )に入れると、その1 % 分が団体の希望
ンジ ュ ー スかと騒がれた酸
する商品で寄贈されるというものです。早速仲間と一
性雨が問題視されていまし
緒に、昨年6月からそのキャンペーンに登録しました。
た。その頃から“環境”
に意
“環境家計簿”はもちろん、
“エコバック”の普及など私
識を持ち始め、お友だちと
たち主婦の目線で、環境をテーマに買い物客に呼びか
ともに社会見学や勉強会に参加し活動を始めました。
また自らが家庭で行動でき、がんばった功績が数字で
けを行いました。
そして10月の贈呈式、希望の品である省エネグッズ
把握できる利点がある“環境家計簿”
を知ってからは、 “ 電球型蛍光灯 ”を約8,000円相当、7個が店長から贈
いろいろな場所に出向いて普及に努めてきました。
ある時、近所の大手スーパーが月に1日実施してい
るキャンペーンを知りました。買い物客が購入時に受
られました。今後はさらにこのグッズを武器に、
“今か
らすぐできる”
行動を呼びかけていきたいと思います。
推進員とは、地球温暖化を防止するために自ら省エネ活動を実践し、身近なところで地球温暖化防止の重
要性や省エネ行動の普及・促進について府民の理解を深める活動を行い、私たちと行政、NPOなどの活動と
結びつける役割を担っています。大阪府では2002年10月この制度が始まり、現在は204名が各地で活動して
います。
今村 道子さん(堺市)
自宅で長年実施している“グリーンカーテン”運
その場では試食もある
動の副産物であるゴーヤの利用方法について、自ら
せいか、参加者は熱心
研究してきたことを積み上げて作成した、ジュース
にこちらの話を聞いて
や佃煮、奈良漬のレシピを方々で発表してきたこと
くれ、 質問もたくさん
が、最近、マスコミ等にも取り上げられるほどにな
受けました。
ってきました。
小学校8校には苗の
市内の3区役所で“グリーンカーテン”事業のモ
植え付け作業を指導に出かけ、生徒と一緒に作 っ
ニターを募集すると、約100人の参加者が集まりま
たグリ ー ンカ ー テンが今では立派に育 っ ています。
した。ただゴーヤの苗を渡すだけではなく、実際に
3年生には、地域温暖化防止の出前授業をさせてい
栽培してきた体験談を交えて栽培方法をお話しし、
ただきました。これを機会に、子どもたちが環境に
実ったゴーヤを使った料理方法までを説明します。
関心を持ってくれたら嬉しいです。
水野 秀子さん(門真市)
近所に住む30代から40代
っ た話を進めていきたい、という思いから生まれた
のママさん達を誘って、地元
ものです。今後は、地球温暖化を含めた環境問題全
の門真市から発信する環境
般にわたって話しあう場
(機会)
の確保が課題です。
配慮行動を広くつむいでい
早速10月中旬には、環境イベントへの参加依頼の
きたいと思い、
『ロータスハ
お声かけをいただきました。地球温暖化の理解を深
ルカ』という環境グループを
める会話をしながら、環境に配慮した素材を使い、
立ち上げました。 このグル
作る過程でも資源をなるべく使わない『石けんの作
ープでは、特に女性の興味分野である“美容と健康”
を切口にしています。そして、
私たち推進員活動の
“地
り方』
ワークショップをします。
また日頃から、子どもが通う小学校へ環境に関す
球温暖化”
との切口をドッキングしたプログラムを組み、
る啓発冊子をお届けし、先生方と機会ある度に話を
活動する人々を発掘していきます。まだまだ地球温
重ねたことが実って、今回小学3年生全クラスと保護
暖化を自分の課題として捉えにくい市民に対して、
者を対象に、出張講座を開催することになりました。
相手のニーズに合う、あるいは環境への理解度に合
推進員とは、地球温暖化を防止するために自ら省エネ活動を実践し、身近なところで地球温暖化防止の重
要性や省エネ行動の普及・促進について府民の理解を深める活動を行い、私たちと行政、NPOなどの活動と
結びつける役割を担っています。大阪府で2002年10月この制度が始まり、現在は204名が各地で活動してい
ます。
松岡 昭夫さん(千早赤阪村)
(社)千早赤阪村社会福祉協議会のご協力で共同
がら学習をし、 二酸化炭素排出量を削減させる大
募金の配分金を支援いただき、5 月 21 日、22 日に
切さを訴え、また
「地産地消」
、
「旬」
についても言及
村内のある小学校へ訪れ「地域の今と昔」、
「大阪に
しました。
おける地球温暖化の現状 」、「 南太平洋の島国の現
子ども達は、
“ 光合成 ”については理科で学習を
状 」というテ ー マで話をさせていただく機会を設け
しています。 しかし、
“ 環境問題 ”にまではなかな
ることができました。 テ ー マ毎にスライドを用いな
か繋がらないようです。 毎日のように新聞やテレビ
などで地球温暖化についての報道があるにもかかわ
らず、
偏った知識しか持っていないように思いました。
実習は、私の所属するボランティア団体「NPO法
人ナルク千早赤阪」の仲間と子ども達と一緒に、ゴ
ーヤのグリーンカーテンづくりを行い、教室の南側
の窓に沿って植えました。さすがは子ども達です。
話を聴く時とは違 っ て、 土いじりをしている時に
は生き生きと活動をしてくれました。 私たちの活
動は始まったばかりです。
推進員交流セミナーに参加して… ∼大阪府から 2 名の推進員が参加しました∼
とができました。セミナー終了後も「ストップおん
塗田 敏夫さん(堺市)
だん館」
(東京・港区)で、地球温暖化について楽し
今年の2月5、6日に東京港区で「地球温暖化防止
く学べる環境学習を体験しました。 私たちの活動
活動推進員等交流セミナー」
( 主催:全国地球温暖化
には終わりがなく、前向きに多くを学び広めていく、
防止活動推進センター)が開催されました。現在45
地道な活動を継続していくものと意を強くするこ
道府県で委嘱されている推進員は約5千名で、各地
とができました。
より各2名ずつ合計90名の推進員と、 各都道府県
2
センタ ー 職員や担当者が集い、経験交流と情報交
小林 正中さん(茨木市)
換を行いました。
私は「交通」の分科会に参加。自動車からのCO2
三つの分科会(住宅・交通・環境教育)のひとつ、
排出量をどのように削減するかという具体的なテ
環境教育の「食」に関する班に
ーマのワークショップだった。
参加し、
「教育」の根源でもある
「パーソントリップ調査」
( 人の動き
「知育」
「 徳育」
「 体育」との関連
を地域単位で調査した数値データ)を
性を念頭にして、私たちが日々
使 っ て地域の交通CO2 削減計画案を
の食生活で、いかに無駄が多い
作成していくプロセスを学ぶ内容で、
かを具体的に数値換算するこ
自分の住んでいる市区町村のデ ー タ、
とから、今後の環境教育の在り
その地域の交通事情や環境などに沿
かたを 学 ぶことができました。
った計画案をたてることが可能である。
基調講演では、
「臆することなく、各自の得意とする
自分であれば“ 交通 ” に対してどんな施策メニ
分野・方法において、積極的な活動を行ってほしい」
ューを考えるだろうか、と想定する作業はとても興
という話が印象的でした。
味深く、 将来の実効性を感じた。 二日間のセミナ
また推進員同士の交流会では、全国各地で地域
ー 研修は有意義な内容で、今後の活動に寄与する
性のある具体的な活動報告の交換も数多く行うこ
所が大きいと実感している。
えこっとOSAKA vol.14