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吉年ちず子活動だより 第 84 号
2013.11.11 発行
部数
49,000 部
要支援高齢者が介護保険からはずされる?
高齢者の自立を支えるのは生活援助サービス!
今年8月6日、社会保障制度改革国民会議の報
私が所属している「高齢社会をよくする女性の
告書が政府に提出され、介護保険における要支援
会・大阪」では、今年度、「介護保険・生活援助に
者への給付を保険給付からはずし、市町村事業へ
関するアンケート調査」を実施しており、その簡易
移行する案が、年末にかけて検討されています。
集計速報を、10 月 30 日の社会保障審議会介護保
介護保険の要支援給付サービス費の全国総計
険部会での資料として提出しました。その中で、昨
は約 4100 億円となり、その財源が市町村の地
年4月から生活援助サービスの提供時間が短縮さ
域支援事業に移行されるとのことですが、国が将
れたことの影響があったとする介護認定者の回答
来、増えると見込まれる財源を抑制すれば、従来
のうち、
「洗濯・掃除が行き届かなくなった」
「料理
のサービス内容が変わる懸念があります。
のメニューが減った」などのサービスの質の低下と
現在、介護保険の要支援サービスを受けている
ともに、「ヘルパーさんが忙しそうで会話が減り親
人は、月に数回のホームヘルプやデイサービスに
切でなくなった」などがあり、それによって利用者
より、日常の自立した生活を支えられており、要
の不安感が増大していることが分かります。
もし、要支援の人を支える生活援助サービスが地
介護状態になることなく現状を維持しています。
また、平成 24 年度末の認定調査結果の全国集
域支援事業に移行されれば、そのサービス内容の基
計によると、軽い認知症の人が要支援1で 8.0%、
準や自己負担額は市町村の判断に任されることに
要支援2で 7.7%いることが報告されており、こ
なり、市町村の財政状況によって、より大きな格差
れらの人々の生活が、介護保険サービスがあるこ
が生じることになります。高い介護保険料を払いな
とによって成り立っていることは明らかです。
がら、必要なサービスが受けられないとなれば、介
本市では、要支援 1 と 2 の認定者は、今年 9
護保険制度に対する不満と不信は強まり、その苦情
月末で 1753 人、介護保険認定者全体 5813 人
は市町村に集中します。介護保険制度を持続可能な
の約 30%を占めていますが、要支援サービス給
ものにするため、市町村は保険者の立場で国に意見
付費は 2012 年度決算では4億 4163 万円、介
を上げつつ、高齢者に必要なサービスを提供し続け
護保険サービス給付費全体の約 6.0%です。
る覚悟で、体制の整備に努めるべきだと考えます。
-1-
9 月議会
ちず子の質問と回答より
1. 市民プールとしての学校プール開放の拡充を求めて
(1) 学校プール開放の2年間の成果
市民プールの代替策として、学校プール開放事業を行って2年目、入場者数は昨年より増加し
ているとは言え、2011 年度の市営プール入場者数 19,507 人には及ばず、ランニングコストは
2011 年度で 1,210 円、2012 年度で 8,051 円、2013 年度で 6,182 円となっています。
この2年間の学校プール開放の成果をどうとらえるのでしょうか。
(回答)市民プール開放時に比べて、入場者数が大幅に減少していることは、学校
プールには幼児用プールがなく、遊泳者の安全を最優先に考えたため、幼児が利用
できなかったこと、小学校低学年の児童は保護者同伴でないと利用できないなど、
入場制限をつけての運営となったことが大きな要因であると考えています。また、
一人当り運営経費も大幅に増加し、費用対効果の面からも課題があると考えます。
(2)市民プールの代替案としての課題
開放された学校のプールは、夏休みの地元の子どもたちの交流の場になっていたと思われます。
しかし、学校プール開放がなかった校区の子どもたちには不公平な状況であり、24 校中4校で
は少なすぎると言えます。このような問題を含め、課題をどのように考えるのでしょうか。
(回答)入場者アンケートのとおり、小学校高学年の子どもたちの利用が大半で、家族
連れや小学校低学年の児童は利用しづらいなどのご意見がありました。学校プール開放
の増設につきましては、費用対効果の面でも検討が必要であると考えております。
(3)今後、市民プールをどうするのか
(回答)総合的に判断した結果、川西地区にあった市営プールを全面的に大規模改修
し、幼児用プールを併設したレジャー性の要素を持つ市民プールとして、平成 27 年
度開設を目標に、整備を検討してまいりたいと考えております。
2.高齢者を支える地域包括ケア体制の充実について
(1)効果的な介護予防の推進について
1)基本チェックリスト事業について
(回答)本市において、国が示す基本チェックリスト 25 項目に独自の 14 項目を加えたものを、
「はつら
つ度チェック票」と名付けて実施し、平成 24 年度から郵送による配布、回収方式にしたことで、
経費は大幅に削減でき、回収率も約2倍に増加しました。さらに、地域で行っている介護予防教室
等の参加者にも実施し、状態の把握を行っています。これを継続実施することで、介護予防事業の
効果や個々人の経年変化を把握できると考えます。しかし一方で、健康な方からは、個人情報の管
理が心配とのご意見もいただいており、今後、調査のあり方について検討を行ってまいります。
-2-
2)介護予防サポーター養成講座について
(回答)本市では、平成 20 年度より毎年、気軽に近所の仲間と身近な場所で
介護予防に取り組める教室を実施するボランティアとして、介護予防サポータ
ー養成講座を実施してきました。現在は 20 人のサポーターが、老人クラブな
ど 16 か所に出向いて、月 1、2 回の教室を開催しています。サポーター活動は、
教室参加者の介護予防のみならず、サポーターご本人の健康増進や生きがいづ
くりにも効果があることから、今後も養成に努め、資質向上にも取り組みます。
(2)認知症高齢者の支援体制について
(回答)本市では国に先んじて、平成 22 年度から認知症施策に取
り組んでおり、その成果を踏まえて 25 年度からの5カ年計画を策
定しました。国の補助金を活用しながら、早期発見のためのしくみ作り、認知症サポーター
養成講座や認知症市民フォーラムの継続開催、家族会などによる介護者支援、若年認知症の
実態把握、介護従事者の資質向上を担う推進員の育成など、医師会、歯科医師会、薬剤師会
の3師会との連携を強化しながら取り組んでまいります。
(3)各地域包括支援センターの3職種の人員拡充について
地域包括支援センターの業務には、介護予防ケアマネジメント、総合相談支援、権利擁護、
包括的・継続的マネジメント支援があり、介護予防の推進や認知症高齢者の支援においても
中心的役割を担っています。この中で、相談業務は確実に増加しており、深刻なケースや長
期対応が必要なケースも増えています。これらに適切な支援をしていくためには、各圏域と
も3職種(社会福祉士・保健師・主任ケアマネ)の人員拡充が必要不可欠であり、拡充を求めます。
(回答)地域包括支援センターでの相談件数は、設立当初の約2倍に増加しており、
高齢者人口も7年間で約 29%増加していることから、介護保険法施行規則にある
基準と比べて、十分ではないと認識しています。今後、適正な人員配置を含めた地
域包括支援センターの充実した体制づくりについて、検討を行ってまいります。
平成 24 年度富田林市決算より
財政力指数(3カ年の平均値)0.628
区 分
一般会計
特別会計
財産区
国民健康保険事業
内 介護保険事業
訳 後期高齢者医療事業
南 河内広域 行政共同 処理事
業
公共下水道事業
合 計
経常収支比率
95.7%
一般会計 繰入金
歳入
37,343,200
25,427,571
3,824,110
20,099
0
12,821,305
1,004,733
7,797,677
1,160,383
1,475,621
308,499
164,193
37,085
3,148,676
1,313,410
62,770,771
3,824,110
-3-
実質公債費比率
歳出
36,773,609
25,219,562
20,099
12,775,578
7,723,988
1,429,240
164,193
3,106,464
61,993,171
1.0%
将来負担比率
-
単位千円
差引額
事業繰越金 実質収支額
569,591
50,927
518,664
208,009
42,212
165,797
0
0
0
45,727
0
45,727
73,689
0
73,689
46,381
0
46,381
0
0
0
42,212
42,212
0
777,600
93,139
684,461
ちず子の活動手帳より 2013 年
11 月
10 月
10. 2(水)
「WABAS 大阪」認知症勉強会
(ドーンセンター)
11. 1(金)
「WABAS 大阪」PT会議
10. 3(木)ボランティア「にんじん」定例会
(総合福祉会館)
「富田林市表彰式」
11. 3(日)
10. 5(土)幼稚園
運動会
(府立富田林支援学校)
市民文化祭「市民舞踊大会」
演奏会」
(すばるホール)
10. 9(水)介護保険市民オンブズマン訪問活動 (堺市あけぼの苑)
10.11(金)市民文化祭「市民美術工芸展」
(すばるホール)
11. 4(月)
「防災訓練」
(伏山台幼稚園)
10. 6(日)市民文化祭「箏・三絃・尺八
(ドーンセンター)
(すばるホール)
(すばるホール)
11. 7(月)ボランティア「にんじん」定例会
介護保険市民オンブズマン訪問活動
(総合福祉会館)
(羽曳野市四天王寺悲田院)
10.12(土)
「WABAS 大阪」運営委員会・PT 会議(ドーンセンター)
11. 9(土)
「WABAS 大阪」運営委員会・沖藤典子氏
10.14(月)
「オーケストリオ・チューリッヒ」コンサート(河内長野宅)
『元気よく機嫌よく老い迎え~そしてわが家から逝きたい』
(エル大阪)
10.16(水)平成 24 年度決算特別委員会
傍聴(第 1 委員会室)
11.10(日)公民館まつり
10.17(木)平成 24 年度決算特別委員会
傍聴(第 1 委員会室)
11.12(火)
「田嶋直士
10.18(金)
「敬老・こすもすの集い」
(伏山台幼稚園)
10.20(日)
「モザイク」解散交流会
10.21(月)市町村議会議員研修
~10.25(金)
11.19(火)介護保険市民オンブズマン訪問活動(四天王寺悲田院)
(大阪狭山市さやかホール)
11.21(木)
「しあわせの日」ボランティア
11.22(金)
「WABAS 大阪」PT会議
(大津市「全国市町村国際文化研修所」)
展示室)
2013」
(総合福祉会館)
(ドーンセンター)
介護編」講師(クレオ大阪東)
傍聴
(第1委員会室)
11.26(火)人権セミナー「被災地の今を知る」
(レインボーホール)
10.28(月)介護保険市民オンブズマン訪問活動(堺市あけぼの苑)
10.29(火)
「竹中恵美子セミナー」
11.23(土)講座「老後を支える自分力
11.25(月)議会運営委員会
「ウィズネット研修会」~今、女性たちは~(消防署4階)
10.27(日)
「とっぴーフェスタ
(ドーンセンター)
フォーラム「不登校から考えるこどもたちのこれから」
(レインボーH)
「社会保障・社会福祉コース」
(すばるホール
尺八リサイタル」
「寺池台5丁目自治会」臨時総会(金剛連絡所 2 階)
11.17(日)
(堺市内)
10.26(土)市民文化祭「茶華道大会」
(中央公民館・金剛公民館)
11.15(金)講座「富田林市史を読む~第2巻近世編~」
(中央公民館)
講座「富田林市史を読む~第2巻近世編~」
(中央公民館)
10.19(土)
「堺市東百舌鳥小学校」同窓会
講演会
11.30(土)
「ひきこもりシンポジウム」
(市役所)
(レインボーホール)
(ドーンセンター)
<12 月議会の予定>
<最近の読書より>
12. 2(月)第4回定例市議会
「ロスト
ケア」
葉真中
「介護現場はなぜ辛いのか」
「竹林はるか遠く」
「女 50 歳
本岡
顕
類
著
光文社
12. 10(火) 12. 11(水)
著
新潮社
12.12(木)
ヨーコ・カワシマ・ワトキンズ著
人生後半がおもしろい」 沖藤
典子
著
ハート出版
ミネルヴァ書房
本会議
初日
<議案上程>
本会儀
<一般質問>
<議案質疑>
12.16(月)文教厚生常任委員会
12.17(火) 建設消防常任委員会
「女が職場を去る日」
沖藤
典子
著
新潮社
12.18(水)
市民総務常任委員会
「銀の園
沖藤
典子
著
新潮社
12.20(金)
本会議
ちちははの群像」
「ソロモンの偽証
第 1 部~3 部」
「醤油と薔薇の日々」
小倉
「生まれた命にありがとう」
野田
「崩壊する介護現場」
中村
宮部
千加子
知られざる恐怖の現場」
今野
「ルポ虐待
大阪二児置き去り事件」
杉山
「ペコロスの母に会いに行く」 岡野
藤沢
著
聖子
淳彦
「生活保護
「蝉しぐれ」
みゆき
著
新潮社
いそっぷ社
著
新潮社
著
ベスト新書
晴貴
著
ちくま新書
春
著
ちくま新書
雄一
著
西日本新聞社
周平
著
<委員長報告>
文春ウェブ文庫
滋賀県唐崎にある全国市町村国際文化研修所(JIAM)で行われる「社会保障・
社会福祉コース」の議員向け長期研修に2年ごとに参加し、今年で3回目になります。
毎回、事前の提出物や、毎日7時間から8時間の講義とグループ演習があり、最後に
演習発表があります。今回の受講生は全国から 43 名が参加していました。
その中で、福島県相馬市から参加されていた女性市議とお話する機会があり、震災
後の現状を伺いました。今年度、相馬市の財政規模の3倍にあたる復興予算が付き、
公共施設の建設ラッシュになっているそうです。どこか方向が違うと言いながら、7
年後に東京オリンピックが開催されることで、復興が遅れると危惧されていました。
市内農産物の放射能は厳密に測定されており、すぐ隣の宮城県の市よりも安全だとの
ことです。私たちも情報を収集し、できることで復興に協力していきたいと思います。
-4-