乗員速報No 59 050.pdf - Biglobe

2012.11.11
羽田
59-50
成田
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双発機しか存在しない航空会社で「1 ENG FAIL」の通報を受
信しつつも、複数の地上支援部門が‘EMERGENCY’と認識し
ていなかった!!
2012.11.1
第 3 回団体交渉報告【安全】
前回ニュースでも触れました、JL1471 で 1 ENG FAIL で ATB したにもかかわら
ず当該乗員に対して継続乗務を指示したケースについて、時系列でご紹介します。
19:54
COCKPIT CREW
「NO.1 ENG FAIL, NO.2 OK, PACK
OK」と通報。このとき EMERGENCY
を DECLARE している。
管制官
EMERGENCY と認識し、
対応を始める。
地上支援部門(HNDKKW・OCC・JEX)
「この時点では DECLARE EMERGENCY しているかどうか確認がとれなかった」と
している。確認は行わず、SPOT 調整のみ ACARS で送った。
そして OCC から JEX へ
「ATB だが、当該乗員は継続乗務のパターン内に入るのか?」
と質問をしている。そして乗務継続の方針で当該 3 部門は動いた。
20:09 LANDIN
20:17 BLOCK IN
20:28
「
(BLOCK IN して 10 分も経過しているのに)
PAX が な ぜ 降 機 で き な い の で し ょ う か ?
EMERGNECY DECLARE したのですが。
」
ここで初め
て EMER
と認識!!
問題点の抽出
・「1 ENG FAIL」を認識しているにもかかわらず複数の関係部門において誰も EMERGENCY と
いう認識がなかった。
(参考)
OM5-7-3 には
「事故等発生後の乗員の勤務(JEX、JAL 共に同一) 航空事故処理規程に該当する航空事故も
しくは乗員が直接関与した重大インシデントまたはその恐れがある事態発生の場合,原則として,
当該乗員の以後の乗務を中止させる。 最寄りの運航管理者またはオペレーションオフィサーは,
当該乗員の以後の乗務に関し,各機種別運航乗員部長または当該客室乗務員が所属する客室乗員
部部長の指示を求めなければならない」とあり、継続乗務を指示することはできません。
会社側の主張
「COCKPIT と地上支援部門とコミュニケーション・エラーにより EMERGENCY という認識が
ないままに対応を進めてしまった。」
組合の見解
2 つしかない ENG が片方 FAIL すれば、EMERGENCY を聞いた聞かないに関わらず、運航に
携わる部門のプロならば緊急事態と捉えるのが常識であるはずです。しかも今回は複数部門で複数
の人間がその常識を基とした行動がなされていません。
運航本部中期計画には「職種を超えた一体感の醸成」とあるが、この様な状況で「一体感」など
望めるのでしょうか?
本事例は、各現場で安全に対する強い感受性を持って、自分が取るべき事を正しく認識し行動さ
れた結果でしょうか??
安全運航は航空会社の存立基盤であり、社会的責務です。そのため組合は、安全推進本部長であ
る大西会長と空港本部長の参加をもって、本事例の徹底した原因究明と議論をする必要があり、早
急に交渉の場を設定する場を申し入れました。今回の事例から、経営は JAL の運航に携わる現場
の問題点を重く受け止め、JAL の安全運航の為の明確な対策を示す必要があります。
安全運航は航空会社の存立基盤であり社会的責
務です!!