伝承文化

気仙町けんか七夕(陸前高田市)
チャグチャグ馬コ
(盛岡市・滝沢村)
1 . 岩 手 の 民 俗 芸 能
2 . 岩 手 の 匠 た ち
伝承文化
毛越寺曲水の宴(平泉町)
人々は長い間、暮らしに根ざした民俗芸能や伝統工芸を守り育んできた。
[国重要無形民俗文化財]
毛越寺延年
(もうつうじえんねん:平泉町)
花巻まつり
(花巻市)
北奥羽ナニャドヤラ大会(洋野町) 盛岡さんさ踊り
(盛岡市)
四季の華やぎ
一月
二月
三月
四月
五月
六月
七月
八月
九月
十月
十一月
十二月
胡四王神社蘇民祭︵花巻市︶
早池峰神楽舞初め
︵花巻市︶
伊手熊野神社蘇民祭︵奥州市︶
スネカ
︵大船渡市︶
毛越寺二十日夜祭︵平泉町︶
遠野昔ばなし祭り
︵遠野市︶
大東大原水かけ祭り
︵一関市︶
全日本農はだてのつどい
︵奥州市︶
五大尊蘇民祭︵花巻市︶
黒石寺蘇民祭︵奥州市︶
湯田温泉峡雪あかり
︵西和賀町︶
サイトギ︵二戸市︶
早池峰神社蘇民祭︵花巻市︶
日高火防祭︵奥州市︶
浄土ヶ浜まつり
︵宮古市︶
春の藤原まつり
︵平泉町︶
毘沙門まつり
︵全国泣き相撲大会︶︵花巻市︶
子供騎馬武者行列︵奥州市︶
江刺甚句まつり
︵奥州市︶
天台寺春の例大祭︵二戸市︶
鵜鳥神社例大祭︵普代村︶
毛越寺曲水の宴︵平泉町︶
チャグチャグ馬コ
︵盛岡市・滝沢村︶
毛越寺あやめまつり
︵平泉町︶
奥州市南部鉄器まつり
︵奥州市︶
早池峰神社例大祭︵花巻市︶
盛岡さんさ踊り
︵盛岡市︶
佂石よいさ
︵佂石市︶
気仙町けんか七夕・うごく七夕
︵陸前高田市︶
北上みちのく芸能まつり
︵北上市︶
中尊寺薪能︵平泉町︶
縄文の炎・藤沢野焼祭︵藤沢町︶
盛岡舟っこ流し︵盛岡市︶
平泉大文字まつり
︵平泉町︶
北奥羽ナニャドヤラ大会︵洋野町︶
花巻まつり
︵花巻市︶
三熊野神社例大祭︵泣き相撲︶︵花巻市︶
大 まつり
︵大 町︶
毛越寺萩まつり
︵平泉町︶
天台寺秋の例大祭︵二戸市︶
全国太鼓フェスティバル
︵陸前高田市︶
佂石まつり
︵佂石市︶
室根神社特別大祭︵一関市︶旧暦閏年の翌年開催
秋の藤原まつり
︵平泉町︶
遠野どべっこ祭り
︵遠野市︶
早池峰神楽舞納め
︵花巻市︶
古 雅 な 舞 で 平 泉 文 化 の 心 を 伝 え る
イベントガイド
春夏秋冬・四季折々に祭事あり。豊作豊漁に感謝の宴あり。
岩手には、どれをとっても見逃せない感動・興奮のドラマがある。
おでんせ、ドラマチック岩手!
◎ DATA
1月20日:常行堂二十日夜祭/5月
5日:春の藤原まつり/11月3日:秋
の藤原まつり
(以上平泉町毛越寺)
ほか
春の藤原まつり
(平泉町)
平泉大文字まつり(平泉町)
「延年の舞」
は、特別史跡・特別名
勝 の毛 越寺に平 安時 代より伝わ
る寺院芸能。正月二十日、境内の
常行堂で行われる摩多羅神の祭礼
(二十日夜祭)
の際、常行三昧供の
修法のあと奉納される。かつては
奈良の興福寺や京都の延暦寺でも
催された。
北上みちのく芸能まつり(北上市)
この岩手には、魂のこもった文化がある。ふるさとの誇りがある。
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いわて歴史文化の旅
ぬくもりのある伝承文化
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江刺甚句まつり
(奥州市)
ぬくもりのある
岩手の人は饒舌ではない。しかし、胸の奥には熱い魂が息づき、時として、
それを言葉ではなく、伝承文化という形で表現した。厳しく、だがぬくもりのあるこの風土で、
◎ DATA
7月31日・8月1日:早池峰神社例大祭/9月23日:花巻
市大迫郷土芸能祭
(以上花巻市)
ほか
怨 霊 鎮 魂 を 願 う 踊 り
である。霊峰・早池峰山の南西部、
花巻市の﹁早池峰神楽﹂もその一
つだ。早池峰神楽は﹁大 償 神楽﹂
老 女、若 女禰宜、児舞、勅使舞。
えることのできない﹁あ・うん﹂
年の昔から、両者は切り離して考
筋運びなどはほとんど同じ。五百
形あるものが消えうせても、連綿と伝承されてきた魂の形。
大いなる自然の中で受け継がれた岩手の芸能。平安と
五穀豊穣を願う人々の心が、その熱い歴史を支えていた。
形であるが故に生き延びた
太鼓や笛など十人構成で踊る田楽
の関係で、共に切磋琢磨しながら
﹁岳神楽﹂の総称だが、両神楽の
芸能と聞いて、まず思い浮
踊、長い白髪に老女の面をつけ、
伝承してきたのだという。最近は
無
か べ る の は 平 泉・ 毛 越 寺 の﹁ 延
一人鈴の音だけで舞う老女など、
都会からの神楽ツアーも人気で、
扮装、音楽も演目によって趣が異
なり、日本の中世芸能を知る上で
民俗芸能を通じた交流として話題
ら千百五十年以上。藤原氏の栄華
の証となる寺堂は災禍で全て失わ
重要な舞も多い。
年﹂であろう。慈覚大師の開山か
れたが、一山の僧、その子弟らに
よって延年は伝承された。
延年が寺院の芸能であるのに対
となった。
し、神社の芸能といえば神楽。岩
民俗芸能の魅力の一つに、見る
側をワクワクさせてくれる躍動感
岩手県には﹁ししおどり﹂が伝
わる所も多く、主に﹁太鼓 踊 系﹂
ましく軽快である。
赤いたすきと、装束もキリリと勇
笹りんどうの紋が入った胸当て、
舞は勇壮、華麗。頭につけた毛采、
ことなどの意味合いを持ち、その
動作︶によって悪霊を退散させる
陰陽道の呪術で大地を踏みしめる
念仏によって人々を救うこと
︵衆生済度︶
、ヘンバイ︵修験道や
は祝詞、田楽踊、路舞︵唐 拍 子︶
、
寿命を延ばすことだという。演目
年、長寿の意味。人々を楽しませ、
納されるもので、延年とは加齢延
いう白い髪が特徴だ。
流。怪異なしし頭、カンナガラと
や太鼓の囃し方が加わる形が主
内側から揺らす踊り手の他に、笛
い﹁幕踊系﹂は、身を覆った幕を
舞﹂は圧巻だ。一方、遠野市に多
鼓を打ち鳴らして踊る﹁百鹿大群
に、流派を越えた百人が一斉に太
装束は十五キロにも及ぶとか。特
鹿角のついたカシラを被り、その
歌い踊る。背には一対のササラ、
腰の前につけた太鼓を叩きながら
立と呼ばれるリーダーを中心に、
最も古く種類が多いのは山伏神楽
楽︵南部神楽︶
﹂など数々伝わるが、
の農民の間に起こった﹁せりふ神
わった﹁山伏神楽﹂
、旧伊達藩内
もたらす風を鎮め豊漁を願うとい
とのできる虎の威を借り、災難を
虎に従う﹂から、風を従わせるこ
易 経の中の﹁雲は龍に従い、風は
なったという。また、中国の古書、
う に と い う 願 い を こ め、 虎 頭 に
に出た男たちが無事帰ってくるよ
かえる﹂ということわざから、漁
一説では、
﹁虎は千里いって千里
流だが、それではなぜ虎なのか。
から変化したものという見方が主
ある。民俗学者の間では、獅子舞
威勢の良さとも重なる粋なもので
であろう。
エネルギッシュな民俗芸能の筆頭
多く伝わる﹁鬼剣舞﹂は、まさに
というものがある。北上市周辺に
8月第1土曜日から3日間:北上みちのく芸能まつり/7・
8月毎週土曜日:夏油温泉鬼剣舞かがり火公演(以上
北上市)
ほか
伝承文化
手県内にも山伏修験道により伝
と﹁幕 踊 系﹂に大別され、構成
さとの魂の象徴として、また次代
青森から鹿児島まで、主に太平洋沿岸部に伝わる海
上安全や大漁を願う芸能。岩手では佂石市、大 町
に多く見られる。起源は諸説あるが、鎌倉時代に三陸
を治めていた閉伊頼基が、家来の士気を鼓舞するた
めに踊らせたのが始まりという説が一般的。
正月二十日、常行堂二十日夜祭
で、常 行 三 昧供の修法の後に奉
も衣装も大きく異なるので、見比
べてみると面白い。
さて、沿岸部に多く伝わる民俗
う説もある。
芸能といえば、釜石市、大槌町に
人々の誇りであり、楽しみでも
あった岩手の芸能。それらはふる
を掲げた船の上や祭りの賑わいの
代表される虎舞であろう。大漁旗
流、金津流という二つの流派に大
へと伝承されていく。
太鼓踊系﹁鹿踊﹂で有名な奥州
市 に は 十 五 の 団 体 が あ り、 行 山
中で激しく踊る虎は、浜の人々の
鬼剣舞(おにけんばい:北上市、奥州市ほか)
海 上 安 全 、 大 漁 祈 願 の 舞
別される。構成は通常八人で、中
「念仏剣舞」
の一つで、威嚇的な鬼のような面をつけて
踊ることから
「鬼剣舞」
と呼ばれる。由来には、大宝年
間
(701∼704年)
に修験の祖・役の行者小角が念仏を
広めるため、念仏を唱えて踊ったという説や、大同年間
(806∼810年)
に悪魔退散などを目的に念仏踊りとし
て伝わった説などがある。
虎舞(とらまい:岩手県沿岸南部)
①
岩手の
民俗芸能
ホ ウ 髪 毛 風 吹 け ば 鹿 踊 り だ ぢ ゃ い
◎DATA
5月3日・4日:江刺甚句まつり/8月15日・16日:江刺
夏まつり/4月下旬∼11月中旬の毎週日曜日:えさし
藤原の郷・江刺鹿踊定期公演
(以上奥州市)/9月中
旬:遠野まつり
(遠野市)/9月中旬:土沢まつり
(花巻
市)
ほか
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いわて歴史文化の旅
ぬくもりのある伝承文化
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山伏神楽の一種で、大迫町内川目の岳集落に伝わ
る
「岳神楽」
と同じく大償集落に伝わる
「大償神楽」
を
総称してそう呼ぶ。
太鼓、
笛、
手びらがねによる囃し方、
翁から動物まで、多彩に った面も見どころの一つ。
国の重要無形民俗文化財第一号
(昭和51年)
。
神 々 の 里 に 伝 わ る 魂 の 叫 び
鹿踊・獅子踊(ししおどり:奥州市、遠野市ほか)
◎DATA
◎DATA
ぬくもりのある
8月中旬:佂石よいさ/10月第3日曜日を含む金・土・
日曜日:佂石まつり
(以上佂石市)/9月第4日曜日と
前日:大 まつり
(大 町)
[国重要無形民俗文化財]
早池峰神楽(はやちねかぐら:花巻市)
祖霊供養、悪霊追放、五穀豊穣などを祈願する
「しし
おどり」
。岩手県では太鼓を持って踊る
「太鼓踊系」
と、
太鼓を持たずに踊る
「幕踊系」
に大別される。前者は
県南部に多く、ほとんどが 鹿 の字を用いるのに対し、
後者は遠野市、県北部などに見られ、獅子 の字をあ
てる所が多い。
ぬくもりのある
岩谷堂簞笥(いわやどうたんす)
その恵まれた風土から生み出されてきた。
素朴でぬくもりのある特産品の数々は、
岩手には、雄大な自然と、温かい人の心が息づいている。
金槌と鏨、鑢で絵模様を浮き彫り
彫りの金具。鉄、銅の薄い板に、
もあるが、特筆すべきは手打ち手
瓶が浸透するきっかけを作った。
気に入り、日用品としての南部鉄
ぎ口とツルをつけた鉄瓶をいたく
生まれた、茶釜の寸法を縮め、注
あろう。煎茶の法が流行した際に
道水の塩素を除去することなども
け出し鉄分補給になることや、水
ぶりだ。鉄器で調理すると鉄が溶
のカフェに導入されるほどの洗練
彩るエクステリア製品も増えた。
磁調理器にも対応し、都市空間を
えた人物といえば、茶道の造詣が
先人の技を守りつつ、一方で南
部 鉄 器 は 進 化 し 続 け て い る。 電
伝統工芸士が全て手作業で行う。
﹁着色﹂など、約六十五の工程を
刷毛で漆・おはぐろを焼き付ける
ぐ﹁鋳込み﹂
、鉄瓶の表面にくご
千五百度に溶かした鉄を鋳型に注
かし、拭きこまれ艶を放つ漆や鉄
け離れたような重厚な佇まい。し
言ったという。一見、癒しとはか
すユニバーサル・デザインだ﹂と
ニューヨーク近代美術館︵MoMA︶ ある人が﹁岩谷堂簞笥は心を癒
岩鋳のティーポットにおいては、
が醸し出す風合いは、確かに懐か
るのが一番難しい﹂と語る。
は、
﹁木の将来的な動きを見極め
に魅了され家具職人となった名工
掛けられるのは及川さんのみ。欅
野で切磋琢磨する仕事場を、全て
んが代表を務める﹁匠の森 藤里
木工﹂では、十七人の職人が各分
の一人、伝統工芸士の及川孝一さ
数人しかできる職人がいない。そ
にする高度な技術を要し、市内に
そして現代。明治三十五年創業
の﹁岩鋳﹂では、伝統の﹁焼型法﹂
知られるようになった。伝統の技
いま再び、南部鉄器の時代
で、鉄瓶や湯釜などを作る工程を
しく暖かみがある。なるほど岩谷
深かった南部藩八代藩主利雄公で
南部鉄器の二大産地の一つ、盛
岡市の鉄器発展に大きな影響を与
紹介している。例えば、
﹁焼型法﹂
に支えられ、南部鉄器の世界はこ
堂簞笥は癒しの家具なのかもしれ
秀衡塗(ひでひらぬり)
藤原氏三代・秀衡(ひでひら)
が京都の職人を招いて作らせ
たのが起源と伝わる。江戸時
代後期には、奥州市衣川区
奥の増沢集落に産地を形成。
昭和初期、民芸運動の創始
者・柳宗悦(やなぎむねよし)に
見出され復興。雲形模様の
上に金箔の割菱文を施したも
のが有名だが、素地の良さ、
丹念な塗りの美しさも際立つ。
ない。
開放している。一人で全工程を手
は鋳型に﹁あられ棒﹂という先端
れからも広がっていく。
つ丹念に押していく﹁紋様押し﹂
や、キュポラ︵鉄の溶解炉︶で約
日本一の漆の里から
大きな特徴の一つに、一棹の簞
笥に六十から百個飾るという金具
能美に富んだ家具を生み出す。
り、和、洋どちらにも馴染み、機
金具づくりの技が三位一体とな
れたほど。
﹁浄法寺塗﹂の堅牢さ、
度に優れ、金閣寺の修復に使用さ
わった。とりわけ、二戸市浄法寺
衡塗﹂という、伝統ある漆器が伝
法寺塗﹂
、平泉町を中心とする﹁秀
町周辺の漆は透明度、発色性、硬
がある。型で作った南部鉄器金具
の市独自の漆器を生産している。
四十人ほどを育てるとともに、平
究センター﹂を開設。これまでに
職人の育成機関﹁安代漆工技術研
発 展 を 願 い、 昭 和 五 十 八 年、 漆
安代の漆器の復興と技術の継承・
八幡平市は浄法寺塗の主産地
だったが、その後低迷。しかし、
証だ。新たな伝統は始まったばか
る。上質な地元産の漆を使用した
い込むうちに自然な輝きへと変わ
漆独特のしっとりとした艶は、使
り重ね﹂という技法を用いている。
下地から漆のみを塗り重ねる﹁塗
普段づかいの器は丈夫さが命と、
現在、後輩四人をリードしなが
ら安比塗を作る佐々木暢子さん。
成十一年新設した﹁安比塗漆器工
り。今後が楽しみである。
職人の技の賜物である。
塗りの美しさは、この地元産漆と
良質な欅や桐がある岩手の木工
の傑作。それが奥州市の岩谷堂簞 日本一の漆の産地、岩手県には、
古くから二戸市を中心とする﹁浄
笥である。木地づくり、漆塗り、
癒しの家具、岩谷堂簞笥
を尖らせた金属棒を使って一つ一
◎匠の森 藤里木工
奥州市江刺区田原字蟹沢185
TEL0197-35-7711 FAX0197-35-7788
営業時間/9:00∼18:00
休日/ ショールーム:12月31日∼1月2日、8月13日
工房:毎週日曜日、8月13日∼16日、12月30日∼1月4日
※団体見学の際は2日前までに電話またはファックスでご連絡を。
http://iwate.info.co.jp/IwayadoTansu/
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いわて歴史文化の旅
ぬくもりのある伝承文化
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◎岩鋳鉄器館
盛岡市南仙北2-23-9
TEL019-635-2505 FAX019-636-0423
営業時間/8:30∼17:30(見学時間は30分∼1時間)
休館日/年中無休
※団体見学の場合は事前連絡がベスト。製作
工程や歴史について説明してくれる専門のガ
イドもいる。食堂営業時間は11:00∼15:00
(15:00∼21:00は予約制で対応可)
http://www.iwachu.co.jp
県南の奥州市に伝わる、手打ち金具と美しい漆塗り仕
上げが特徴の美術民芸家具。藤原氏初代清衡が産
業奨励を行った康和年間(1100年代)
が起源といわれ、
天明時代(1780年代)
に簞笥の製作が盛んになり、そ
の後、彫金金具が考案された。
房﹂
を拠点に、﹁安比塗﹂
として、こ
◎安比塗漆器工房
八幡平市叭田230-1
TEL0195-63-1065 FAX0195-63-1066
※塗 への漆絵付け体験、汁椀への絵付け体験
(ともに有料)は電話で予約を。
http://www.ashiro.net/ sikki/
南部鉄器(なんぶてっき)
②
岩手の
匠たち
地 元 産 漆 が つ く る 堅 牢 な 器
浄法寺塗・安比塗(じょうぼうじぬり・あっぴぬり)
400年前の江戸時代に南部氏の庇護の下、茶
の湯佂、鉄瓶を中心に発展させてきた盛岡、平
安時代末期、藤原清衡が近江から鋳物集団を
招いたのが始まりといわれ、日用品鋳物を中心
に製作してきた奥州市が二大産地。2つの流れ
を総称して南部鉄器と呼ぶ。鉄の特性を活かし
た伝統的工芸品。
木 と 金 具 と 漆 の 三 位 一 体
奈良時代の神亀5年(728)
に開山した二戸市の
天台寺で、寺僧が作った什器が起源といわれる
浄法寺塗。国産生うるしの約6割を産出する漆
の里、二戸市とともに浄法寺塗を支えてきた八
幡平市は現在、市営の漆器工房から安比塗とし
て、市独自の漆器を世に送り出している。
伝 統 の 技 が 鉄 に 命 を 吹 き 込 む
伝承文化