グリーンモビリティ研究開発ビジョン 1.理念と実施体制 2.プロジェクト研究 3.ロードマップ 名古屋大学 グリーンモビリティ連携研究センター 1 グリーンモビリティ創出に向けた研究開発-理念・実施体制- 理念 先端的科学技術の連携・融合 による 地球環境と人に優しい グリーンモビリティの創出 実施体制 材料系 連携プロジェクト ・超軽量化材料・技術 ・リサイクル技術 ・材料・化学系基盤研究 融合プロジェクト システム系 連携プロジェクト ・革新的電池材料・技術 ・安全技術・ITS ・次世代パワーデバイス 材料・技術 ・電子・原子スケール 最先端計測技術研究 ・次世代交通システム・ITS ・情報・システム工学系基盤研究 2 グリーンモビリティ研究開発ビジョン - プロジェクト研究 - 革新的電池材料・技術PJ 次世代パワーデバイス材料・技術PJ 超軽量化材料・技術PJ 安全技術・ITS PJ 次世代交通システム・ITS PJ リサイクル技術PJ 3 '融合プロジェクト( 革新的電池材料・技術プロジェクト ソリューションプラズマプロセスによる 高活性ナノクラスター触媒材料の開発 反応科学超高圧走査透過型電子顕微鏡 研究開発目標 'エコトピア科学研究所超高圧顕微鏡施設( 原子レベルの観察に加えて,反応中の電極をそ の場観察可能,電池反応機構解析に適用. 電池領域 2030年ゴール'目標(※ 革新的二次電池:500Wh/kg 非平衡な液中プラズマにより,金属や合金等の高活 性ナノクラスター触媒, 炭素系触媒・担体等を創製し, 金属-空気電池および燃料電池の空気極に展開. 希尐金属フリー 燃料電池の実現 研究開発 白金触媒の3D像 '孔と孔の間隔は6.4nm( ・金属-空気電池および燃料電池用 高活性電極触媒の開発 ・全固体リチウム電池材料・技術の開発 XAFS等による構造解析 60 ・新触媒材料設計技術・界面制御技術の開発 Ge-Ge Ge-Ge Ge-O Ge-Si Si-O 50 40 ※(グリーンビークル戦略マップ・ロードマップ'2011( g(r) Ge-O 30 Ge-Si 20 10 高入出力型全固体リチウム電池の開発 イオン液体へ金属をスパッタ蒸着する ナノ粒子合成法による高活性触媒材料の開発 0 1.0 全固体電池に内在する界面での電子・イオン移動反 応を評価し、その抵抗低減に有効な界面制御・形成 技術を開発. 金属ナノ粒子のみならず,半導体ナノ粒子やコアシェ ル構造等の構造特異性を有するナノ粒子を作製可 能,高活性電極触媒に応用. ① 集電膜 正極活物質 固体電解質 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 4.5 R/Å Ge-SiO2系発光材料における原子配置'左(とRMC法によ り計算した動径分布関数'右( 高イオン導電性 新規リチウム塩の開発 12 ② pristine with interface modification 10 ③ 8 有機小分子の分子構造制御により柔軟性結晶 として振る舞うリチウム塩を開発し,固体状態で のイオン電導性と高いリチウムイオン輸率を示 す新固体電解質を開発. 6 ④ 4 2 粒界を介したLi+移動 '相変化、体積変化( 電極/固体電解質の電荷移動抵抗 電解質抵抗 'Li+伝導率( 高エネルギー密度を有するが、界面でのLi+移動が遅 く、実用的ではない I / 負極活物質 'Li( ① ②、④ ③ Si-O 0 -2 -4 -6 -8 -10 -12 3.4 3.6 3.8 4.0 4.2 Voltage(V) 界面でのLi+移動抵抗を低減する 革新的界面制御材料の開発 電極/固体電解質の界面制御による 反応特性の向上 4 '融合プロジェクト( 次世代パワーデバイス材料・技術プロジェクト 溶液成長法によるSiC基板結晶育成技術の開発 次世代パワーデバイス用材料として期待されている SiC結晶を実用化するために,溶液成長法により, 結晶欠陥生成機構解明の成果を活かして,結晶欠 陥密度の低い高品質低コストSiC単結晶の育成技術 を開発する. ダイヤモンド半導体デバイスの開発 研究開発目標 パワーデバイス領域 2030年ゴール'目標(※ 小型高効率変換モジュール パワー密度:100W/cm3 効率:99% マイクロ波プラズマCVD法により高品質ダイヤモンド 半導体薄膜の成長技術を確立.次のステップとして ダイヤモンドの熱的・化学的安安定性に着眼した,高 温動作のパワーデバイスとしての展開を図る. 研究開発 ・低結晶欠陥密度 SiC基板結晶育成 ・ダイヤモンド半導体 デバイス ・高放熱性基板 ・革新的冷却技術 ・原子配列解析,・高電界化技術 ※(グリーンビークル戦略マップ・ロードマップ'2011( 溶液成長法による放熱基板'AlN(の作製 絶縁性に優れ、高い熱伝導率を有する多結晶AlN放 熱基板を溶液成長法により作製.Al融液を直接窒化 する簡易・低温プロセスを実現する. 溶液成長法により作製した AlN多結晶バルク体.100%の 窒化率を達成. 半導体界面の3次元原子配列解析 収差補正透過型電子顕微鏡'エコトピア科学研究所( 観察に独自開発の偽像処理を適用して半導体界 面'3C-SiC/Si界面(の原子配列を解析.エピタキ シャル界面の3次元原子配列を決定. 電気・電子機器高電界化技術の開発 車載機器の高電圧化・高電界化に対応する ために,電界・磁界解析,電気絶縁技術,高 電圧技術等を研究開発 ナノ流体を用いた 革新的熱エネルギー輸送システムの構築 中低温域の熱エネル ギーの低損失輸送を実 現するために, 高い熱 伝導性を有する熱エネ ルギー輸送媒体'ナノ流 体(を開発する. 3C-SiC/Si界面のTEM像 (a)[110], (b)[100]view 3C-SiC/Si界面の3次元原子 配列 5 '材料系 連携プロジェクト( 超軽量化材料・技術 プロジェクト 研究開発目標 研究開発目標 組織制御による高強度高延性アルミ合金の開発 超軽量化材料・技術領域 ゴール'目標(※1 組織制御加工技術により結晶粒や晶出物を微細 化した高強度・高延性のアルミ合金材料を開発 実用化する. 革新的ネットシェイプ加工技術の開発 加工中の金型及び加工品の弾性変形,温度,熱収縮,弾性 回復などを解析できる計算モデルを開発し,CAEにより製品 精度向上のためのスライドモーションの最適値をコンピュータ 上で探る.実験機および実機により問題点を確認し,量産に 耐えうるシステムの構築を目指す. 革新的マルチマテリアル構造体 2030年軽量化 1/2 ※2 2020年軽量化 2/3 ※2 研究開発 冷間鍛造品の一例と解析例'上(, 金型の弾性変形'右( 逐次鍛造による鍛造プ リフォームの成形 ○鉄鋼材料 ・組織制御 ミクロ組織制御技術の 開発 ・ネットシェイプ加工 ・逐次鍛造 ○アルミ系 ・組織制御加工 ・ポーラスアルミ ポーラスアルミ複合構造部材の開発 ○マグネ系:高耐食性陽極酸化処理 6 ○複合材料:熱可塑性樹脂CFRP ○異種金属接合技術 ポーラスアルミとアルミ板あるいは中空部材との 複合構造を有する構造用部材を開発実用化する. ※1(グリーンビークル戦略マップ・ロードマップ'2011( ※2(vs.2010年 熱可塑性樹脂マトリックスCFRPの開発 サーボプレス+ロボットによる 逐次鍛造 ラスマルテンサイト相生成過程 のシミュレーション 冷間鍛造による異種金属接合技術の開発 ソリューションプラズマ処理により,フィラー/ 樹脂界面を改質して,界面密着力に優れた高 性能ナノカーボン分散コンポジットを開発する. 冷間鍛造加工による異種金属の接合技術開発を行う. 実験とシミュレーションの援用により,最適な接合条件 の導出を目指す マグネシウム合金の陽極酸化技術開発 表面皮膜の緻密化と表面の平滑化により耐食性 を向上させた材料を開発する. 皮膜断面7.8µm 皮膜断面4.4µm Mg基材 Mg基材 Mg表面 高濃度ナノカーボン分 散ペースト 後方押出しによるFe-Al鍛造接合 カーボンナノチューブ含 有軽量強化樹脂 10 ㎛ 6 '材料系 連携プロジェクト( リサイクル技術プロジェクト 乾式プロセスによる レアメタルの高効率分離・回収技術の開発 ・乾式プロセスを活かした,溶態化・不溶態 制御による高効率レアメタル分離・回収技術 の開発. ・電子基板の安全処理も念頭に置いた非高温型 乾式レアメタル回収プロセスの開発 研究開発目標 リサイクル領域 ゴール'目標(※1 電池,モータ等からのレアメタルの回収 リサイクル率97%(2%up(, シュレッダーダスト率1%down リユース拡大に向けた マテリアル劣化評価システムの開発 ・マテリアルリユースのための材料劣化評価シス テムを開発 研究開発 低コスト 低環境負荷 ・希尐金属・有価金属の高効率分離・回収技術 ・ハロゲン系高分子材料の安全処理技術 ・環境浄化廃棄物処理技術の開発 ・リユース拡大に向けたマテリアル劣化評価 7 システムの開発 ※1(グリーンビークル戦略マップ・ロードマップ'2011( 湿式プロセスによる廃電池からの 有価金属の高効率分離・回収技術の開発 ハロゲン系高分子材料の安全処理技術開発 ・ZnO添加を特徴とする有機塩素化合物の発生 を大幅抑制を可能にする技術. 環境浄化廃棄物処理技術の開発 輸送産業における製造現場で生じる排水・廃棄 物の有害成分に対し,微生物を用いた無害化 およびリサイクル技術を開発. さらに輸送時に生じる振動や音を再生エネル ギー化するリサイクル技術を確立する. 7 'システム系 連携プロジェクト( 安全技術・ITS プロジェクト 運転支援・車両制御技術に基づく 高度アクティブセイフティ技術の開発 研究開発目標 研究開発目標 「ぶつからない車」を実現するため,ドライバや自車 のほかに,他車,2輪車,歩行者との協調的な動作 を行い,安全性,快適性を達成するための技術開 発を進める. 世界一安全な道路交通社会の実現 ○安全運転支援システムの開発・導入・普及 ・ドライバ・車両の状態認識技術 ・路車協調型・車車連携型システム ○同システム対応型車載機・ 車両の開発 ・ 研究開発 ・運転支援・車両制御技術に基づく 高度アクティブセイフティ技術 ・協調的安全制御技術 ・数理モデルに基づいた、ドライバの個性に 応じた運転支援技術 ・安全でエコな道路再構築・交通運用システム ・安全性評価技術 協調的安全制御技術の開発 従来の予防安全技術に加えて新たに車車間通信技 術や協調・分散システム理論を統合することで、自車 のみではなく、他車や人との協調的振る舞いに注目し ながら、安全性を改善する「協調的安全」 Cooperative safety)の実現を目指す。 無線通信を用いた協調駐車 実験'名古屋大学 豊田講堂前 庭にて( 数理モデルに基づいた、ドライバの個性に 応じた運転支援技術の開発 車内ネットワークや携帯小型端末など、多種多様の センサ端末を用いてドライバの運転行動を記録する 技術と、収集された運転データから、数理モデルに 基づいて、ドライバ個々人の運転の特徴を抽出し、 個性に応じた運転支援を行うための技術を開発 映像・音声 車両情報 生体情報 操作行動 運転データ収録車両 ドライバモデル 安全でエコな道路再構築・交通運用システムの開発 安全性評価技術の開発 バイオメカニクスの知見をもとに,車の衝 突特性,コンパティビリティ評価試験方法 の開発,歩行者保護,子ども乗員の保護, 高齢者の特性を考慮した保護方法の検討, バイオメカニクスの基礎研究を行っている. 衝突シミュレーション 道路の構造や信号制御などの交通運用手法の高度 化,情報通信技術との組み合わせにより,幹線道路 やアクセス道路などの個別の道路の利用目的に即し た機能を適材適所に発揮するための技術を開発 8 'システム系 連携プロジェクト( 次世代交通システム・ITSプロジェクト プローブ情報の高度な利用技術の開発 個々の車の車内LAN'速度,燃料噴射量等(とGPS データ'位置,時刻(を通信で集約するプローブ情 報を用いて,高度なナビ,エコドライブ支援,潜在 危険個所発見、交通マネジメント等を実現する方 法を開発する. 研究開発目標 ユビキタスシステム開発 次世代交通システムの構築 ○ プローブ情報の高度利用促進 '共有相互利用検討・動的経路案内への活用( ○ 多様な交通手段の選択・利用促進 '公共交通システム・パーク&ライド・ 交通需要マネジメント( ○ 環境負荷低減次世代車両の導入 様々な情報機器が互いに連携して,多様なサービス を実現するユビキタス情報環境の構築を目指して, 位置依存情報システムを代表とするユビキタスシス テムや高度コミュニケーション技術を開発 研究開発 スマートフォン等の個人携帯端末でつながる車 交通需要モデルによる交通政策評価技術の開発 ガソリン税に代わる「道路利用料金」による道路財 源の確保と交通マネジメント,次世代自動車や パーソナルモビリティのシェアリングシステム等,新 しい交通システムの定量的需要分析等を行う. ・プローブ情報の高度な利用技術 ・交通需要モデルによる交通政策評価技術 ・環境的に持続可能な交通システム ・ユビキタスシステム ・車載組込みシステム ・ワイヤレスセンシング・ 高信頼性無線制御・高速情報通信技術 車載組込みシステムの開発 自動車制御に使用される組込み型のコンピュータシ ステムの設計技術を開発 環境的に持続可能な交通システムの開発 持続可能な交通システムを実現するために,交通 ネットワークモデルの構築,自動車保有・利用行動の 分析を通じて,あるべき将来像の提示と交通施策の 提案・評価を実施. ワイヤレスセンシング・高信頼性無線制御・ 高速情報通信技術の開発 情報通信技術により,自 動車と道路,さらにはエネ ルギーネットワークを一つ のシステムとして最適化 する基盤技術を確立する. 9 グリーンモビリティ研究開発ビジョン グリーンモビリティ研究開発ロードマップ - ロードマップ - 革新的電池材料・技術領域 次世代パワーデバイス材料・技術領域 超軽量化材料・技術領域 安全技術・ITS領域 次世代交通システム・ITS領域 リサイクル技術領域 10 革新的電池材料・技術領域 目標:1(電動駆動による航続距離を大幅に伸長するために,リチウムイオン電池の限界を超える高エネルギー密度の蓄電が可能な二次電池 の開発が重要課題になっている.当研究センターは,ソリューションプラズマ技術,世界唯一の反応科学超高圧走査透過型電子顕 微鏡等の独自の基盤技術・研究設備を活かして,金属-空気電池,全固体リチウム二次電池等の革新的二次電池の開発を行い,エ ネルギー密度500Wh/kg以上の二次電池を実現する. 2(燃料電池の普及拡大に向けて不可欠な技術と位置付けられる,白金触媒に代わる高性能希尐金属フリー触媒および水分制御技術等 を開発し,燃料電池の低コスト化および高性能化を図る. 2010年 開発動向 課題 革新的 二次電池 の開発 金属-空気電池用 電極材料の開発 2020年 先進LIB 150Wh/kg 革新LIB 250Wh/kg ・ソリューションプラズマによるNC※等触媒の開発 ・イオン液体中への金属蒸着法によるNC※触媒の開発 ・金属負極反応制御技術の開発 ※(NC:ナノクラスター 電子・原子構造に立 脚した触媒材料設計 全固体リチウム 電池材料の開発 2030年 ・反応科学電顕・放射光・計算科学による触媒反応解析 ・電極劣化機構解析 革新的二次電池 500Wh/kg ・金属-空気電池 の基盤技術確立 ・NC※電極触媒・ カーボン系電極 触媒・カーボン 系担体の創製 ・工業的製法の開発 ・電池システムの開発・評価 全固体リチウム電池 の基盤技術確立 ・工業的製法の開発 ・電池システムの開発・評価 ・新固体電解質の開発 ・電極/固体電解質界面制御法の開発 革新的 二次電池 の 工業化 電極反応機構解析・制御 開発動向 課題 燃料電池 の開発 希尐金属フリー低コ スト電極触媒の開 発 FCV 普及開始 総Pt使用量 0.1g/kW ・希尐金属フリー低コスト電極触媒の開発 水分輸送現象の解明・制御 FCV 普及 希尐金属フリー低コ スト電極触媒・水分 制御技術の基盤技 術開発 総Pt使用量 0 g/kW(最終目標) ・工業化技術の開発 ・実証試験 燃料電池 の低コス ト化・高 性能化 11 次世代パワーデバイス材料・技術領域 目標:SiC,GaN,ダイヤモンド等のワイドギャップ半導体は低損失,高温動作可能等の優れた特性を持つことから,Siに代わる次世 代パワーデバイス用材料として期待されている.当研究センターでは,結晶成長・薄膜形成・デバイス技術分野における先進的な基盤 研究をベースに,1(高品質低コストSiC基板結晶の育成とデバイス化,2(ダイヤモンド半導体の薄膜成長と高性能デバイスの開 発,に取組み,次世代パワーデバイス材料・技術の基礎技術確立と実用化を図る. 2010年 開発動向 課題 高品質低コ ストSiC基板 結晶の育成 と デバイス化 SiC基板結晶の育 成技術と デバイス化 結晶欠陥・界面原子 構造解析 開発動向 課題 ダイヤモンド半 導体デバイス の開発 関連材料・ 技術の開発 ダイヤモンド半導体 の薄膜成長技術・ デバイスの開発 放熱基板'AlN( の開発 革新的冷却技術 の開発 2020年 ウエハ口径4in 転位密度103cm-2 6in 102cm-2 2030年 10in 10cm-2 8in 50cm-2 ・溶液成長法によるSiC基板結晶の育成技術 '結晶欠陥密度の低減,成長速度向上,大口径化( ・低結晶欠陥 低コスト基板 育成技術確立 ・SiC基板結晶製造の工業化 ・デバイス実用化 工業化プロセス 確立 デバイス実用化 ・結晶欠陥生成機構・界面原子配列解析 ウエハ口径2in 動作温度125℃ ウエハ口径3in 動作温度250℃ 実用化 ・マイクロプラズマCVD法による薄膜成長技術 ・高温動作ダイヤモンド半導体デバイスの開発 ・溶液成長法による放熱基板'AlN(の開発 ・クールナノ流体による革新 的冷却技術の探索 ・工業化可能性 の見通し検討 ウエハ口径5in 動作温度400℃ ・高温動作 デバイスの実用化 結晶育成技術 の確立 ・クールナノ流体による 冷却技術の開発・実証 ・デバイス特性向上 ・AlN放熱基板の工業化 高品質 デバイスの 実用化 工業化プロセス 確立 デバイスへの 適用 実用化 12 超軽量化材料・技術領域 目標:車両の軽量化は,電気自動車の二次電池のエネルギー消費を低減する観点から極めて重要であり,従来の軽量化を凌駕する超軽量化を 実現する技術開発が求められている。当研究センターは,鉄鋼材料,非鉄金属材料,樹脂・複合材料の材料および加工技術の革新およ びマルチマテリアル構造体を最適化するための異材接合技術の開発に取り組み,段階的な軽量化目標'ハイブリッド構造体・軽量化 3/4,マルチマテリアル構造体・軽量化2/3,革新的マルチマテリアル構造体・軽量化1/2(の実現に貢献する. 2010年 開発動向 課題 鉄鋼材料 組織制御による 高機能性材料の開発 極限軽量化に向けた 高精度加工技術 の開発 非鉄金属 材料 アルミニウム合金 ・ 異材 接合技術 ハイブリッド構造体 軽量化3/4 2030年 マルチマテリアル構造 体 軽量化2/3 革新的マルチマテリアル 構造体 軽量化1/2 ・組織制御による高機能性材料の創製 ・革新的ネットシェイプ加工技術の開発 ・逐次鍛造による鍛造プリフォーム成形技術の開発 ・材質予測FEMシステムに基づく制御鍛造技術 ・マルチマテリア ル構造体 への適用 ・極限的軽量化に向けた 革新的材料・加工技術の開発 ・組織制御加工技術による 高強度高延性アルミニウム合金材料の開発 ・アルミニウム合金の高剛性化技術の開発 ・ポーラスアルミ複合構造部材の開発 マグネシウム合金 樹脂・ 複合材料 2010年 基準1 2020年 ・マグネシウム合金の高耐食性化成処理技術の開発 樹脂材料 ・ソリューションプラズマによる ・ ナノカーボン材料の表面改質技術の開発 複合材料 ・大気圧プラズマによる透明DLC技術の開発 ・異種金属材料接合技術の開発 ・基幹技術 の確立 大型部材工業化技術の開発 ・実用化 ・高機能性化成処理の開発 ・樹脂外板への 適用 ・熱可塑性樹脂CFRPの開発 ・サイド樹脂 ガラス実用化 ・ハイブリッドボ ディ・部材 への適用 革新的マルチマテ リアル構造体への 適用 リア・フロント ・透明DLC技術の高度化 ・革新的異材接合技術の開発 樹脂ガラス 実用化 革新的マルチマテ リアル構造体への 適用 13 リサイクル技術領域 目標:グリーンビークルは,二酸化炭素排出削減に大きく貢献する一方で,その原動力となる電池やモータの搭載によるレアメタルの使用量増加, 超軽量化に向けた構造体のマルチマテリアル化の点で,リサイクル技術に対しては高度な技術開発を要求している.当研究センターでは, レアメタル・有価金属の高効率分離・回収技術の開発をはじめ,構造体のマルチマテリアル化に向けたリサイクルシステムの開発,資源制約 をフリーにする代替材料・新材料の開発等に取り組み.グリーンビークルの新リサイクル技術の確立を図る. 2010年 開発動向 グリーン ビークル のリサイ クル技術 開発 レアメタル・有価 金属のリサイクル 2020年 2030年 リサイクル率97% 'レアメタル・ベースメタル のリサイクル向上( ・電池・モータのリサイクルシステムの確立 ・レアメタル・ベースメタルのリサイクル率向上 ・電池・モータの分解~資源回収までの 高効率リサイクルシステムの開発 ・レアメタルの高効率分離・回収技術の開発 ・湿式プロセスによる廃電池からの 有価金属の高効率分離・回収技術の開発 ・電池等のリユースに向けた マテリアル劣化評価技術の開発 電池・モータ等のリ サイクルシステム技 術の確立 ・レアメタル等の高効 率分離・回収技術の 確立 ・高性能電池・新型モータ のリユース・リサイクル 技術開発 グリーンビークル 部材の高効率リサイク ルシステムの構築 モータ ベースメタルの リサイクル 廃棄物の安全処理 技術等 ・アルミニウム合金等の リサイクルシステムの開発 ・ハロゲン系高分子材料の安全処理技術の開発 アルミ・樹脂等の非 ・マルチマテリアル構造体 鉄部材のリサイクル のリサイクル技術の開発 技術の確立 環境に配慮した部 材設計・リサイクル 技術の確立 ・環境浄化廃棄物処理技術の開発 資源制約フリーな 代替材料・新材料 ・ユビキタス元素を用いた代替材料・易リサイクル性新材料の開発 資源制約フリーな グリーンビークル 部材設計の構築 14 安全技術・次世代交通システム・ITS領域 目標:1(ヒューマンファクターを考慮しつつ,ドライバ運転支援,インフラ協調型運転支援システム等を開発~普及までを展開し,世界一 安全な道路交通社会の構築に寄与する. 2(プローブ情報の高度利用,交通マネジメント,シェアリングシステム,社会的最適経路誘導等の開発~普及までを展開し,交通渋滞の半減,次 世代車両の普及促進,二酸化炭素排出削減の加速を可能にする次世代交通システムの構築・高度化に貢献する. 2010年 開発動向 課題 安全技術 次世代 交通シス テム 安全運転支援 システム 交通流情報の高度利 用の促進 次世代車両の導 入推進 ITS 基盤技術 通信システム 車載システム 2015年 ・安全運転支援システムの開発~普及,更なる高度化 ・プローブ情報の高度利用等による人・モノの移動のグリーン化 ・ドライバ運転支援・車両運動制御技術の展開 ・インフラ協調型運転支援システムの開発~普及 '路車間協調、車車間協調、路車・車車連携、 歩車間通信等( ・ヒューマンファクター ・安全性評価技術 ・プローブ情報の高度利用 ' エコドライブ支援,道路利用料金システム等( ・多様な交通手段の選択・利用促進 '都心部乗り入れ課金制度,交通マネジメント等( ・パーソナルモビリティシェアリングの実証実験 '立ち乗り型、電動アシスト自転車等( 2020年 ・交通事故死者2,500人以下 ・交通渋滞半減'2010年比( ・更なる高度化・実用化・展開 ・次世代車両交通システムの検討 '高度なシェアリングシステム、EV充電施 設等( ・社会的最適経路誘導等,グリーンITS サービス普及促進のための技術開発 ・次世代通信システムの開発・実用化・普及 ・次世代ITS車載システムの開発・実用化・普及 世界一安全 な道路交通 社会の構築 都市・建物・交通 が連携した都市 交通システムの 構築・高度化 次世代 ITS 基盤技術の 高度化 15
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