カタログコード: メンブランエンドウ寒天培地LES MEMBRANE ENDO AGAR LES OXOID コード:MM0551 2 CULTURE MEDIA E 組成(培地1Lあたり) 法3)に比べより高い信頼性と正確性を示す。 MacCarthy、DelaneyとGrasso1)は、大腸菌群を最大限に 回復するために、2段階増菌法を推奨した。 ペプトンP ………………………………… 3.70 g トリプトン ………………………………… 3.70 g CalabreseとBissonnette4)は、カタラーゼとピルビン酸ナ 酵母エキス ………………………………… 1.20 g トリウムを添加したM-エンドウ寒天培地は、塩素処理した トリプトース ……………………………… 7.50 g 乳糖 ………………………………………… 9.40 g リン酸水素二カリウム …………………… 3.30 g リン酸二水素カリウム …………………… 1.00 g ラウリルトリプトースブイヨン( CM451) 1)(通常濃度) 汚水、排水中の大腸菌群の回復が向上することを発見した。 Noble5)の行った実験では、亜硫酸ナトリウムと塩基性フ クシンは損傷を受けた大腸菌群には非常に有害になることが あり、菌の総数を減少させることが示された。 塩化ナトリウム …………………………… 3.70 g で2時間±0.5時間増菌すると、ストレスを受けた大腸菌群は デオキシコール酸ナトリウム …………… 0.10 g 十分に回復され、飲料水の最適な水質検査が行える状態にな ラウリル硫酸ナトリウム ………………… 0.05 g る。 硫酸ナトリウム …………………………… 1.60 g 寒天 ……………………………………… 10.00 g 通常、飲料水に適さない水や汚水、排水の検査には増菌操 作は不要である。 検体量は検体中の予想される菌数によって決める。検体量 pH7.2±0.2 は、大腸菌群のコロニーが 50 より多く、その他の菌のコロ ニー数は200未満になるのが理想的である。 塩基性フクシンを0.8g/L加える。 24時間以内の培養でゴールデングリーンの金属光沢のあ るコロニーを形成する菌は全て大腸菌群と考えられる。金属 光沢はコロニー全体にみられることばかりではなく、中央部 E 調製方法 または外縁に限られていることもある。推奨されている本培 本品45gを1Lの精製水に懸濁し、8mLの10%(w/v)塩基 性フクシンアルコール溶液を添加する。穏やかに沸騰するま 地の厚さでコロニーの大きさは決まり、それによりコロニー 数算定が容易となる。 で加熱して溶解する。本培地を高圧蒸気滅菌してはいけない。 約50℃に冷却し50∼60mmシャーレに4mL分注する。大きな シャーレを使用するときは、寒天の厚さが約 1.5mm となる ように分注する。調製後は冷暗所で2週間保存可能。 E 方法 水検体は滅菌メンブランフィルターを通してろ過する6)。 増菌の第一段階には、滅菌培養パッドを滅菌シャーレの上 塩基性フクシン(BR50) 培地1Lに10%(w/v)塩基性フクシンの95%エタノール溶 半分に置き、この上にラウリルトリプトースブイヨン (CM451)を2mLピペットで分注する。無菌的にメンブラン 液を8mL加える。 注意:塩基性フクシンは発ガン性を有しているので色素粉末 フィルターを培養パッドの上に置き、シャーレを逆さまにせ を吸い込んだり皮膚に接しないように注意すること。 ず、湿度100%、35℃で1∼1.5時間培養する。その培養期間 中本培地のシャーレを培養器に入れておき、第二次増菌が必 要な場合、培地が適切な温度となっているようにする。第 一次増菌の培養物を培養器から取り出して、メンブランフ E 用途・特徴 ィルターを培養パッドから無菌的に剥ぎ取り、本培地のシャ 1) の Lawrence ーレの表面に移す。メンブランと寒天表面とが完全に接触す Experimental Station処方に基づくもので、水中の大腸菌群 ることが重要である。平板培地を倒置にして、 35℃で 22∼ の算定に用いられる。 24時間培養する。 本培地は、 MacCarthy 、 Delaney と Grasso 水中の大腸菌群算定のためのメンブラン濾過法は、MPN 2 ─ 128 メンブランエンドウ寒天培地LES これに代わる方法として、メンブランフィルター培養パッ ドを本培地のシャーレのふたの中に置き、この上にラウリル E 参考文献 トリプトースブイヨン(CM451)を2mLピペットで分注す 1. McCarthy J.A., Delaney J.E., Grasso R.J. (1961) ることもできる。メンブランフィルターはパッドの上に上向 `Measuring Coliforms in Water', Water and Sewage きに置いて、35℃で1∼1.5時間培養する。 Works, 108. 238-243. 二次培養を行うには、一次増菌物をインキュベーターから 2. American Public Health Association (1980) Standard 取り出して、メンブランフィルターをパッドから取り、本培 Methods for the Examination of Water and Wastewater. 地表面に上向きに置く。培養パッドはふたの中に残し、平板 15th Edn, APHA Inc, Washington DC. 培地は逆さまにして35℃で24時間培養する。 必要に応じ第二段階のみを用いてもよい。用意したメンブ ランフィルターを直接寒天表面に置いて、上記のように培養 `Evaluation ofthe Reliability of Coliform Density Tests'. 2 AJPH, 48. 16-28. CULTURE MEDIA する。 3. McCarthy J.A., Thomas H.A.J., Delaney J.E. (1958) 4. Calabrese J.P. and Bissonnette G.M. (1990) Appl. Env. 24時間以内の培養でゴールデングリーンの金属光沢のあ るコロニーは全て大腸菌群と考えられる。 Microbiol. 56. 3558-3564. 5. Noble R.E. (1960) `Reliability of MPN Indexes for Coliform organisms'. JAWWA, 52. 803. 大腸菌群の算定 6. Departments of the Environment, Health & Social Security 大腸菌群密度は 100mL当たりの総大腸菌数として報告す and PHLS (1982) The Bacteriological Examination of る。メンブランフィルター1枚当たり、大腸菌群コロニー数 Drinking Water Supplies. Report on Public Health and 20∼80個および全コロニー数200個未満のメンブランフィル Medical Subjects No.71. HMSO. London. ターを数枚用いる。 総大腸菌群コロニー数/100mL = 大腸菌群コロニー数×100 濾過した検体の量(mL) E 保存方法・使用期限 30℃以下の乾燥保存でラベル表示期限まで使用可能。調 製した培地は2∼8℃の暗所に保存する。 E 注意 塩基性フクシンは発ガン性を有しているので粉末を吸入し たり、皮膚への付着を避けること。 メンブランエンドウ寒天培地LES 2 ─ 129
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