大学院の施設・設備等 法学研究科 - 中央大学

◇大学院の施設・設備等
法学研究科
1.施設・設備等の整備
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)大学院研究科の教育研究目的を実現するための施設・設備等諸条件の整備状況の適切性
法学研究科の授業のためには、2号館の5階と6階に授業教室が経済学研究科、商学研究科と
共有するかたちで 22 室用意されている。図書の利用については、学内の各図書施設には和洋書
籍計 193,067 冊、和洋雑誌計 3,830 タイトルが収蔵・閲覧に供されている。大学院研究科に専用
の図書室(大学院図書室)が用意されていること、また法学研究科が日本比較法研究所や法学部
情報文献センターの近隣に位置していることで、大学院生の学修・研究活動にとって非常に益す
るものとなっている。しかし、大学院生にとって最も身近な大学院図書室は収蔵図書の量及び質
とも充分ではなく、とりわけ最新の文献の入手については昨今の予算上の制約もあってニーズを
充たしているとはいえない状況である(他大学の大学院生向けの同種の図書施設と比較しても更
なる充実が求められる)。
また、大学院生の研究室については、法学研究科は比較的に恵まれており、一室(約 20 平方
メートル)につき平均 2.95 人が収容されている。しかし、その備品類である机、書架、椅子な
ども古くなっており、また、研究室内における什器類のレイアウトの柔軟性を確保することへの
配慮を行っていることにもよるが、現段階では書架などの転倒を防ぐ装置なども設置されていな
い状況である。
以上の通り、法学研究科の使用する施設・設備は、本研究科の教育研究目標を達成する上では
支障のない範囲で整備されているが、より一層の充実が求められる。
(2)教育の用に供する情報処理機器などの配備状況
大学院生の個人のPCを学内外のネットワーク環境への接続が可能な情報自習室を設けるほ
か、現在 40 台程度のPCが無償で貸与されている。特に学内 LAN の環境は比較的に充実してい
るものの、無償貸与のPCの中には老朽化したものもみられ、そのソフトも更新すべきもの、よ
り一歩進んで新規導入を図るべきものもある(例えば全国の裁判所で最も用いられているワープ
ロソフト「一太郎」の導入が望まれる)。しかしながら、従来から大学院生の共同研究室には、
学生個人が所有するPCを有線で繋ぎ、ネットワークを利用することが可能となっているほか、
現在ではワイヤレスアクセスポイントの増設と、本学における統合認証の整備により、研究室以
外の場所においても、学生個人のPCを使用することが可能となっており、教育研究活動に特段
の支障をきたす状況にはないといえる。
(3)記念施設・保存建物の管理・活用の状況
・該当なし
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
<問題点・課題>
○
図書館、特に大学院図書室の整備が当面の最大の課題である。
○
日本比較法研究所その他の各研究所付属の図書室が平日は午後4時に閉室、土曜日は午前中
のみ開室という制約も、大学院生の学修・研究の足枷となっている。
○
情報処理環境に関して、ハードウェア・ソフトウェアの両面から整備が必要である。
○
大学院生の研究室について、備品類の整備が必要である。
1337
大学院の施設・設備等
<対応方策(長所の伸長/問題点の改善)>
○
大学院図書室の充実のためには、まず法学研究科担当の教員が各自のノルマとして一年度に
つき、洋書籍を中心に最低 10~20 冊の図書を推薦するのが望ましいため、各教員に呼びかけ
ていく。また、大学院生の図書の購入希望を積極的に募ることが大切であるため、大学院図書
室は当然のこと、大学院事務室や2号館7階受付その他にも図書購入希望受付の大きな掲示を
出すなどする。なお、収蔵場所については、雑誌は面積上の制約から中央図書館等に収蔵せざ
るを得ないが、書籍、特に洋書籍については今後大学院図書室に集中して購入・管理すべきで
あるため、大学院図書室収蔵の専門図書が一年度につき 200 冊位増加しているかを、年度末毎
にチェックしていく。
○
限られた予算での図書の購入、限られた空間での図書の収蔵といった一般的な問題、さらに
は日本比較法研究所その他の各研究所付属の図書室の開室時間の延長やその収蔵図書の貸し
出しの可能性といった利用方法の改善等の問題の解決については、中央図書館、日本比較法研
究所その他各研究所との連携を今後とも充分に図っていく。
○
無償貸与PCについては、ハードウェアとソフトウェアの両面で質量ともに整備しなければ
ならないため、大学院の設備に関する予算額の増大を法人に要請する。
○
大学院生の研究室の確保については、一室当たり最大定員6名という原則を厳守するべきで
あり、それを超過する分については至急法学研究科所在の2号館内にそれを求めるほか、それ
が困難である場合には、2号館以外の建物の空き部屋等を改装・整備して研究室にあてること
も含めて研究科委員会を通じて法人に要請していく。また、書棚の増設など研究室の備品を含
めてその使用の便宜についての大学院生の希望を知るために、大学院事務室がその窓口として
機能するほか、2年に一回アンケート調査を行う。
2.先端的な設備・装置
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)先端的な教育研究や基礎的研究への装備面の整備の適切性
多くの法学情報がIT化されている現状を踏まえ、学内外のネットワーク環境への接続が可能
な情報自習室を設け、情報教育を授業に導入して(「リーガル・リサーチ」という講座が設けら
れている)おり、その整備は概ね適切に行われている。しかし、現在大学院生に対して無償で貸
与可能なPCについて、必ずしも最新のソフトウェアを導入できているとはいえない状況にある
ため、機器の更新とともに、新たなソフトウェアの導入についても配慮していく必要がある。
(2)先端的研究の用に供する機械・設備の整備・利用の際の、他の大学院、大学共同利用機関、
附置研究所等との連携関係の適切性
・該当なし
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
<問題点・課題>
○
情報教育や大学院生の個人PCの学内 LAN の充実にみられるような学内外の情報環境の発達
にもかかわらず、現在の 40 台程度の無償貸与PCでは不足である。また、ソフトウェアにつ
いても最新のものをチェックしているとはいえず、その更新も重要であるほか、新たに開発さ
れたソフトウェアの導入に配慮する必要がある。
○
大学院生の携帯PCの所有とその活用機会が増えているにも拘わらず、大学院生共同研究室
周辺での無線 LAN の利用が困難な状況である。
○
法学部文献情報センター、日本比較法研究所等の先端的な研究の施設を有する既存の学内施
設があるにも拘わらず、それらとの連携・調整が充分になされているとは言えない。例えば
1338
第 11 章 施設・設備等
Juris のような判例・文献検索ソフトは、法学部文献情報センターでしか利用できない状況を
改善すべきである。
<対応方策(長所の伸長/問題点の改善)>
○
今後は、情報環境の一層の充実に努め、アクセスの利便をハードとソフトの両面において可
能な限り整備に努め、尐なくとも大学院生向きの無償貸与PCを5台程度増やしていく。また、
老朽化した現保有のパソコンを5台程度新型のものに取り替えていくことにするほか、ワープ
ロ等ソフトの更新を実行する。
○
IT機器の高額さと多様化、大学院生の経済事情を配慮して、予算の許す限りIT機器の整
備、新規ソフトウェアの購入に努める。そのために本学情報環境整備センター、特に多摩IT
センター、法学部文献情報センター、及び日本比較法研究所との連携・調整をより一層進める。
○
法学研究科の所在する多摩キャンパス及び本学法科大学院所在の市ヶ谷キャンパスの間の
遠隔地授業の可能性を引き続き探る。
3.キャンパス・アメニティ等
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)キャンパス・アメニティの形成・支援のための体制の確立状況
キャンパス・アメニティの形成・支援のための本研究科独自の体制は有していないが、2008 年
度に実施した大学院生対象のアンケート調査において、授業以外の内容について記述しているも
のもあり、そうしたかたちで学生の意見を吸い上げるようにしている。
また、大学全体としてオピニオン・ボックスを設置しており、学生生活全般に係る意見・要望
はそこに寄せられる仕組みとなっている。
(2)「学生のための生活の場」の整備状況
ここ数年間において、2号館のトイレの改修、建物内の禁煙化、喫煙コーナーの屋外設置、空
調設備の更新が行なわれてきているほか、多摩校舎2号館5階の渡り廊下部分に自販機を置いた
簡易の休憩スペースがある。また、2号館の3階ロビーには談話スペースがあり、休憩時間や空
き時間には大学院生が活用している。このほか、生活の場の一部としても研究室が活用されてい
るが、休業期間中に使用できなくなる期間もあるため、年間を通じて平常通り使用が可能となる
よう配慮が求められる。
(3)大学周辺の「環境」への配慮の状況
研究科独自としての取り組みは行っていない。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
<問題点・課題>
○
期間によっては、大学院生が研究室を使用できない時期もあり、年間を通じて平常通り使用
が可能となるよう配慮が求められる。
○
近隣に喫茶店や飲食店等の施設がほとんどない。
○
2号館3階ロビーにソファー等を並べた談話コーナーが設けられているが、その拡充が求め
られる。
<対応方策(長所の伸長/問題点の改善)>
○
大学院生が年間を通じてその研究室を平常通り利用できるような体制を整備すべきであり、
検討・提言を続ける。
1339
大学院の施設・設備等
○
大学院生の談話スペース等の確保については、大学院所管の建物の空きスペースを談話室に
用いる。合わせて飲料等の自販機の設置も検討する。また、東日本大震災の影響により整備で
きなかった2号館6階の共同研究室の談話室利用について、2011 年度の実現化に向けて法人と
折衝を行う。
○
同館3階の談話コーナーを間仕切って談話室としての実質を備えるべく、今後も継続的に検
討する。
4.利用上の配慮
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)施設・設備面における障がい者への配慮の状況
2号館には、障がい者用のエレベーターは設置されているが、今後、法学研究科に入学してく
るかも知れない障がい者(身障者)の学修・研究の利便性を、できる限り配慮した施設・設備等
の整備が今後の優先事項である。例えば、大学院の研究棟においては、バリアフリーになってい
ない場所も一部存在する状況である。
(2)キャンパス間の移動を円滑にするための交通動線・交通手段の整備状況
多摩モノレールの開通と、「中央大学・明星大学」駅が3号館文学部棟の建物の直近に設置さ
れ、ペデストリアンデッキ(
「白門プロムナード」)によって駅までの最短距離の動線が確保され
た。法学研究科が所在し、その多くの授業がおこなわれる多摩キャンパス及び本学法科大学院所
在の市ヶ谷のキャンパス間、そのほか後楽園キャンパスへの移動については、モノレールの開通
によって、およそ1時間での往来が可能となっている。
(3)各施設の利用時間に対する配慮の状況
多摩校舎(2号館6階と7階)にある学生研究室は、通常は8時(開門時刻)から 23 時(閉
門時刻)まで利用できる。大学院図書室の開室時間は、通常授業期間では9時~20 時、授業期間
以外の月曜日~金曜日では9時~17 時、土曜日では9時~12 時、さらに夏季休業期間中の月曜
日~金曜日では9時~17 時、土曜日は閉室、となっている。大学院事務室の利用時間は、授業実
施期間中(平日:9:00~19:00、土曜日:9:00~16:00)とそれ以外の時期(平日:9:00~17:00、
土曜日:9:00~12:00)とに分けている。
また、2007 年 12 月に実施した「研究状況・講義等に関するアンケート」には、大学院事務室
内部に設置されているコピー機を午前9時以前に利用するため、事務室開室時刻を早めて欲しい
旨の意見が寄せられていたため、2008 年の夏季休業期間中にコピー機を事務室外に移設したな
ど、適宜学生の要望に応えるよう努めている状況である。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
<問題点・課題>
○
本学多摩校舎はその完成時、当時の水準をもってそれなりに障がい者のニーズに応じようと
するものであった。しかし、その後の障がい者保護とその学修・研究機会の保障という社会一
般の考えの深化に些かの遅れをとっていることは否めない。
○
図書館については、土曜日の午後や休日には大学院の図書館が利用できないこともあるた
め、利用時間を拡大する方向で検討することが必要である。
<対応方策(長所の伸長/問題点の改善)>
○
障がいを負った大学院生の学修・研究機会の保障のために、ユニバーサルデザインを基準と
するバリアフリーに則った施設・設備等を充実させる。その対象としては、まず2号館の階段
1340
第 11 章 施設・設備等
の改装等が考えられる。法学研究科の施設・設備等の現状について、本年度内に障がい者自身
に点検してもらい、その意見を聴取して改装のあり方に反映させる。
○
中央図書館の開室時間については、その所管となる図書館と相談のうえ、開室時間の変更に
ついて検討を行う。
5.組織・管理体制
※文系大学院研究科共通
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)施設・設備等を維持・管理するための責任体制の確立状況
施設・設備は全学レベルでは管財部が維持・管理の任にあたっているが、日常的な維持・管理
は、
「中央大学固定資産・物品管理規程」第5条第1項(「物件の現物管理については、管理卖位
を定める」
)に基づき、予算卖位を構成する各組織の事務室に任されている。
(2)施設・整備の衛生・安全の確保を図るためのシステム整備状況
トイレの自動水洗化、手洗い用水石けんの設置、キャンパス内の空気環境測定等を行っている。
なお、2007 年度から3年間にわたるキャンパス内施設の耐震補強・吹付材除去工事を実施し、2010
年度に終了した。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
○
特になし
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大学院の施設・設備等
経済学研究科
1.施設・設備等の整備
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)大学院研究科の教育研究目的を実現するための施設・設備等諸条件の整備状況の適切性
2号館5階及び6階には、法学研究科、商学研究科等と共有する形での教室が 22 室あり、学
内 LAN への接続も可能である。2号館5階の大学院図書室は、洋書を中心に社会科学関係の専門
書を約 170,000 冊収蔵し、また博士論文及び修士論文も保管している。この他に、文献等の検索
機、複写機、簡易製本機、電動裁断機等も設置されている。
経済学研究科の学生が利用できる研究室は2号館6階と7階、4号館4階と5階にある。2号
館の研究室は、在籍学生数に基づき経済学研究科については、他研究科との共同研究室の再配分
が行われた結果、2010 年度に比較して3室増加し、17 室(1室当り5~6名)が現在割り当て
られ、1人1台の机と椅子等が配置されている。4号館の研究室(4室)は2号館のそれとは異
なり、理工学研究科を除く研究科の大学院学生の共同スペースである。ここでは、机と書架を個
人で占有することはできず、大学院学生がグループで討議する目的等に利用されている。なお2
号館5階には、大学院学生が研究会等に利用するための共同研究室がある。
2007 年度に2号館の耐震化とアスベスト問題に対応するため、耐震補強工事とアスベストを含
む吹付材除去工事が行われ、さらに 2009 年度夏季には2号館5階教室の机・椅子の更新、更に
2010 年度には市ヶ谷田町校舎開講に伴い、多摩校舎 2553 号室と市ヶ谷田町校舎 304 号室を結ぶ
遠隔会議システムの更新が実施された。2010 年度夏季には2号館6階教室の机・椅子の更新、2
号館5階、6階の教室扉窓開けが実施された。本研究科の教育研究目的を実現するための施設・
設備等諸条件の整備状況は適切なものとなっている。
(2)教育の用に供する情報処理機器などの配備状況
多摩校舎(2号館5階と6階)では、大学院学生が自習するための情報自習室、パソコンを使
った演習授業のための無線LAN環境のある教室、市ヶ谷田町校舎と多摩校舎との双方向授業が実
施できる遠隔授業システムを有する教室、大学院学生個人が所有するパソコンを学生研究室から
インターネット接続できる情報環境等が整備されている。特に2号館6階の情報自習室の設備
(パソコン26台、プリンター3台)が更新され、作業スピードが改善された。また、論文作成の
ためのノート型パソコン、授業用パソコン、プロジェクター及びスクリーンの貸し出しを行って
いる。大学院生の情報処理施設・設備利用にあたっては大学院事務室で所定の手続きを行い、「中
央大学大学院キャンパス情報ネットワーク管理運用基準」を遵守することとしている。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
○
特になし
2.本校以外に拠点を持つ大学院の施設・設備等
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)本校以外の場所にも拠点を置き、教育研究指導を行う大学院における施設・設備の整備の適
切性
特になし
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
○
特になし
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第 11 章 施設・設備等
3.キャンパス・アメニティ等
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)キャンパス・アメニティの形成・支援のための体制の確立状況
学生生活環境の改善に関する学生からの意見、要望等を積極的に受け付けることを目的の一つ
として、オピニオン・ボックス及び e オピニオンが全学的に設けられているが、これは主に学部
学生を対象にしている。このため、大学院学生の意見、要望は大学院事務室へ直接提示されるこ
ともある。
(2)
「学生のための生活の場」の整備状況
2007 年度に2号館の耐震化とアスベスト問題に対応するため、耐震補強工事とアスベストを含
む吹付材除去工事が実施された。また、ここ数年の間にトイレの改修、建物内の禁煙、喫煙コー
ナーの屋外設置が行なわれてきている。また、2010 年度には追加的なアスベスト除去工事を行っ
ている。
前述の学生研究室、図書室、情報環境等を別とすれば、多摩校舎2号館5階の渡り廊下部分に
自販機を置いた休憩スペースが、また3階ロビーに談話スペースがある。
(3)大学周辺の「環境」への配慮の状況
研究科独自としての取り組みは行っていない。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
○
特になし
4.利用上の配慮
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)施設・設備面における障がい者への配慮の状況
多摩校舎(2号館)における教室等の上下間移動には、階段及びエレベータ(3基)を利用す
ることになる。混雑時のエレベーター利用が障がい者にとっては必ずしも容易ではないといえる
かもしれない。自動開閉式ドアが校舎入口(出口)の一部に設置されている。校舎入口(出口)
及び教室入口(出口)のドアを障がい者が卖独で開閉するのが困難と判断される箇所もある。こ
れらも含むハード面の点検、改良とともに、障がい者に対する学生間の協力を支援するようなソ
フト面の体制づくりが全学的に求められる。
(2)キャンパス間の移動を円滑にするための交通動線・交通手段の整備状況
多摩モノレールの開通と、「中央大学・明星大学」駅が3号館文学部棟の建物の直近に設置さ
れ、ペデストリアンデッキ(
「白門プロムナード」)によって駅までの最短距離の動線が確保され
た。さらに、2007 年度夏にモノレール駅からキャンパスへ向かう通路の改良工事が完了し、4号
館へのアクセスが改善した。
(3)各施設の利用時間に対する配慮の状況
多摩校舎(2号館6階と7階)にある学生研究室は、通常は8時(開門時刻)から 23 時(閉
門時刻)まで利用できる。大学院図書室の開室時間は、通常授業期間では9時~20 時、授業期間
以外の月曜日~金曜日では9時~17 時、土曜日では9時~12 時、さらに夏季休業期間中の月曜
日~金曜日では9時~17 時、土曜日は閉室、となっている。大学院事務室の利用時間は、授業実
施期間中(平日:9:00~19:00、土曜日:9:00~16:00)とそれ以外の時期(平日:9:00~17:00、
土曜日:9:00~12:00)とに分けられている。2007 年 12 月に実施した「研究状況・講義等に関
1343
大学院の施設・設備等
するアンケート」には、大学院事務室内部に設置されているコピー機を午前9時以前に利用する
ため、事務室開室時刻を早めて欲しい旨の意見が寄せられていたので、2008 年の夏季休業期間中
にコピー機を事務室外に移設した。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
○
特になし
5.組織・管理体制
※文系大学院研究科共通
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)施設・設備等を維持・管理するための責任体制の確立状況
施設・設備は全学レベルでは管財部が維持・管理の任にあたっているが、日常的な維持・管理
は、
「中央大学固定資産・物品管理規程」第5条第1項(「物件の現物管理については、管理卖位
を定める」
)に基づき、予算卖位を構成する各組織の事務室に任されている。
(2)施設・整備の衛生・安全の確保を図るためのシステム整備状況
トイレの自動水洗化、手洗い用水石けんの設置、キャンパス内の空気環境測定等を行っている。
なお、2007 年度から 2010 年度までの3年間にわたって、キャンパス内施設の吹き付け除去工事
を実施した。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
○
特になし
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第 11 章 施設・設備等
商学研究科
1.施設・設備等の整備
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)大学院研究科の教育研究目的を実現するための施設・設備等諸条件の整備状況の適切性
本研究科が主に使用する多摩キャンパス2号館5階及び6階には、法学研究科、経済学研究科
と共有するかたちでの教室が 22 室整備されており、学内 LAN への接続が可能な仕様となってい
る。
また、学生研究室は約 20 ㎡の部屋が 15 室あり、現在在籍中の 105 名が院生協議会による割り
当てのもと利用をしている。各研究室には個人用の机と椅子、書架などが配置されている。利用
時間は、開門時刻8:00 から閉門時刻 23:00 までであり、休日、休業期間中の利用も許可され
ている。また、大学院生が研究会等に利用するための、学生共同研究室を設置している。
研究図書については、多摩キャンパスの中央図書館、大学院図書室のほか、企業研究所、経済
研究所の蔵書も利用することができる。2号館5階の大学院図書室は、洋書を中心に社会科学関
係の専門書を約 170,000 冊所蔵し、博士論文、修士論文も保管している。これらの施設が院生研
究室に隣接していることは、利用の便を高めている。社会科学関係の雑誌が充実している企業研
究所、経済研究所の書庫についても2号館にあることから同様である。
2007 年度に2号館の耐震化とアスベスト問題に対応するため、耐震補強工事とアスベストを含
む吹付材除去工事が行われ、さらに 2009 年度夏季には2号館5階教室の机・椅子の更新、更に
2010 年度には市ヶ谷田町キャンパス開講に伴い、多摩校舎 2553 室と市ヶ谷田町キャンパス 304
室を結ぶ遠隔会議システムの更新が実施された。2010 年度夏季には2号館6階教室の机・椅子の
更新、2号館5階、6階の教室扉窓開けが行われた。また、2011 年度夏季には、大学院生研究室
の耐震補強のため、書架の固定を予定している。
このように、施設・設備の整備状況については、本研究科の教育研究目的を実現するための施
設・設備として十分なものとなっている。
(2)教育の用に供する情報処理機器などの配備状況
多摩キャンパス(2号館5階と6階)では、大学院学生が自習するための情報自習室、パソコ
ンを使った演習授業のための無線LAN環境のある教室、市ヶ谷田町校舎と多摩校舎との双方向授
業が実施できる遠隔授業システムを有する教室、大学院学生個人が所有するパソコンを学生研究
室からインターネット接続できる情報環境等が整備されている。特に2号館6階の情報自習室の
設備(パソコン26台、プリンター4台)が更新され、作業スピードが改善された。また、論文作
成のためのノート型パソコン、授業用パソコン、プロジェクター及びスクリーンの貸し出しを行
っている。大学院生の情報処理施設・設備利用にあたっては大学院事務室で所定の手続きを行い、
「中央大学大学院キャンパス情報ネットワーク管理運用基準」を遵守することとしている。
(3)記念施設・保存建物の管理・活用の状況
・該当なし
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
<長所・強み>
○
本研究科の施設は、教員個人研究室、事務室とともに大部分多摩キャンパス2号館に集中し
ており、研究・教育に良好な環境をもたらしている。学生研究室も1室当たり 7 人程度と適切
な研究環境を維持している。
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大学院の施設・設備等
<対応方策(長所の伸長/問題点の改善)>
○
逐次状況に応じた維持・改善のための支出がなされており、それ以外に特段の方策はない。
2.キャンパス・アメニティ等
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)キャンパス・アメニティの形成・支援のための体制の確立状況
学生生活環境の改善に関する学生からの意見、要望等を積極的に受け付けることを目的の一つ
として、オピニオン・ボックス及びeオピニオンが全学的に設けられているが、これは主に学部
学生を対象にしている。このため、大学院学生の意見、要望は大学院事務室へ直接提示されるこ
ともある。
(2)
「学生のための生活の場」の整備状況
大学院生に共通のアメニティ空間として、多摩キャンパス2号館5階に自動販売機を置いた休
憩スペース、さらに、3階ロビーに随時利用可能な談話コーナーを設けている。また、学生向け
アメニティ空間は、学生生活関連棟(Cスクエア)の建設などでも談話スペース等の充実が図ら
れており、大学院生にも利用できる空間となっている。
(3)大学周辺の「環境」への配慮の状況
研究科独自としての取り組みは行っていない。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
○
特になし
3.利用上の配慮
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)施設・設備面における障がい者への配慮の状況
2号館のエレベーターの連動性、押しボタンの改良、及び校舎で入り口ドアの自動化が進めら
れ、障がい者にとって若干の改善がなされたといえるが、十分とはいえない状況である。
(2)キャンパス間の移動を円滑にするための交通動線・交通手段の整備状況
多摩モノレールの開通と、「中央大学・明星大学」駅が3号館文学部棟の建物の直近に設置さ
れ、ペデストリアンデッキ(
「白門プロムナード」)によって駅までの最短距離の動線が確保され
た。さらに 2007 年夏にモノレール駅からキャンパスへ向かう通路の途中に、4号館へ遠回りす
ることなくアクセス可能な通路を新たに接続させる工事が完成し、4号館へのアクセスが改善さ
れた。
(3)各施設の利用時間に対する配慮の状況
多摩キャンパスにある学生研究室は、通常は8時(開門時刻)から 23 時(閉門時刻)まで利
用できる。大学院図書室の開室時間は、通常授業期間では9時~20 時、授業期間以外の月曜日~
金曜日では9時~17 時、土曜日では9時~12 時、さらに夏季休業期間中の月曜日~金曜日では
9時~17 時、土曜日は閉室、となっている。大学院事務室の利用時間は、授業実施期間中(平日:
9:00~19:00、土曜日:9:00~16:00)とそれ以外の時期(平日:9:00~17:00、土曜日:9:00
~12:00)とに分けている。
また、大学院事務室内部に設置されているコピー機を午前9時以前に利用するため、事務室開
1346
第 11 章 施設・設備等
室時刻を早めて欲しい旨の要望が寄せられたため、2008 年の夏季休業期間中にコピー機を事務室
外に移設し対応した。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
<長所・強み>
○
研究室の休日利用は、大学院生の研究・勉学にとって極めて重要であり、この点が配慮され
ている点は長所といえる。
<問題点・課題>
○
既述の通り、大学院生用研究室は休日、授業実施期間以外も利用を可能としているが、図書
館については、休日は閉室、授業実施期間以外は短縮した開室時間となっている。
<対応方策(長所の伸長/問題点の改善)>
○
院生協議会から図書館開室時間延長や休日開室の要望が出ているため、休業期間中の図書館
の開室に向けて、商学研究科として図書館に要望を行っていく。
4.組織・管理体制
※文系大学院研究科共通
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)施設・設備等を維持・管理するための責任体制の確立状況
施設・設備は全学レベルでは管財部が維持・管理の任にあたっているが、日常的な維持・管理
は、「中央大学固定資産・物品管理規程」第5条第1項(「物件の現物管理については、管理卖位
を定める」
)に基づき、予算卖位を構成する各組織の事務室に任されている。
(2)施設・整備の衛生・安全の確保を図るためのシステム整備状況
トイレの自動水洗化、手洗い用水石けんの設置、キャンパス内の空気環境測定等を行っている。
なお、2007 年度から3年間にわたるキャンパス内施設の耐震補強・吹き付け材除去工事を実施中
である。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
<長所・強み>
○
機器等の故障、照明器具等の不具合については、全学的に施設・設備を管理している部署に
連絡すれば、応急的な対応が可能となっている。
<問題点・課題>
○
機器等で本格的な修理を要する場合は、納入業者等に連絡して現物を確認する必要があるた
め、現状復帰には数日間を要する。また、部品調達等が必要な場合は、さらに日数を要するこ
とがあり、授業等に支障が出る場合がある。
<対応方策(長所の伸長/問題点の改善)>
○
長所の伸長、問題点の改善のいずれに置いても、施設・設備の維持管理を全学的に統括する
部署(管財部)との日常的な連携を深めるよう努める。
1347
大学院の施設・設備等
理工学研究科
1.施設・設備等の整備
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)学部の教育研究目的を実現するための施設・設備等諸条件の整備状況の適切性
後楽園キャンパスは、東京都文京区春日1丁目に位置し、東京メトロ後楽園駅、都営地下鉄春
日駅から数分の交通の至便な場所にあり、その敷地面積は、27,141 ㎡となっている。授業教室や
研究室、実験実習用施設(14 棟)用地のほか、課外活動団体用施設用地、学生休息エリア(2箇
所)が用意されている。この学生休息エリアには、桜や欅などの植栽が整備されており、学生同
士の交流や教育研究活動の合間の休息の場であることはもとより、地域住民の憩いの場にもなっ
ている。しかし、現状の敷地面積は、理工学部が十分な教育と最新の研究活動をさらに行ってゆ
く上では飽和状態にある。例えば、新学科設立に係る施設や外部資金導入による最先端機器導入
のための設置場所の確保などは、新2号館(2011 年4月より一部供用開始、2012 年3月竣工予
定)の完成を待たねばならない。また、学生数に対し授業時間以外に学生の集うスペースや課外
活動団体用施設用地も十分とは言えない。
施設については、キャンパス内に付属の高等学校施設も含めて 14 棟の建物が設置され、その
建物延べ面積は、74,064 ㎡である。理工学部・理工学研究科としては、そのうち1号館から6号
館、先端技術研究センター、倉庫2棟及び実験棟2棟の建物を使用している。
各施設の竣工年は、1、2号館が昭和 37 年、次いで4号館が昭和 52 年、5~8号館が昭和 55
年と古く(7号館は新2号館建設工事に伴い解体済)、先端技術研究センターは平成 10 年、3号
館は平成 15 年となっているが、特に1号館及び2号館は年数が経過しており老朽化が目立つ状
態である。まず、躯体が現在の耐震基準を大幅に下回っており、2007 年度に耐震補強工事を行っ
た結果、国土交通省が採用する一般的な耐震基準 Is 値 0.6 以上を1号館は満たしたが、2号館
は部分的な補強に留まる状況である。また、施設仕様も現在の複雑かつ高度な技術や情報化に柔
軟に対応しうるものではなく、施設の仕様に合った装置を導入せざるを得ない場所もあり、給排
水や情報系の配管は廊下天井等にむき出し設置され、設置スペースそのものも飽和状態になりつ
つある。このような状態を改善するため、新2号館の建設が進められ、2011 年4月より一部供用
開始、2012 年3月竣工予定となっており、完成後に現2号館は解体される予定となっている。
また、施設の用途は、教育研究上の利便性を考慮し、各学科・専攻の施設は原則として同一の
建物に集約するよう配慮している。したがって、各建物には各学科・専攻の教育研究内容に見合
った、教員研究室、実験・実習室、輪講室、院生研究室、学科準備室、学科図書室などが設置さ
れている(詳細は表 11-Ⅱ-1参照)
。
[表 11-Ⅱ-1
後楽園キャンパス
名称
主要施設]
主な用途
1号館
物理学科、電気電子情報通信工学科
2号館
都市環境学科、精密機械工学科、地学教室
(新 2 号館)
都市環境学科、精密機械工学科、生命科学科、
平成 24 年 3 月竣工予定、平成 23 年 4 月より一部供用開始
3号館
4号館
5号館
6号館
8号館
先端技術研究センター
地学実験室
情報工学科、実験室(都市環境学科、精密機械工学科、電気電
子情報通信工学科、応用化学科)、大学院講義室、IT センター、
理工学研究所
精密機械工学科実験室
応用化学科、学部講義室、廃水処理施設
経営システム工学科、数学科、語学・人文・社会教室、学部講
義室、中央図書館理工分館
附属高等学校施設
地学教室
1348
第 11 章 施設・設備等
面積
竣工
9,355.49 ㎡
昭和 37 年
10,247.60 ㎡
昭和 37 年
(17359.28 ㎡)
(平成 24 年 3 月
竣工予定)
19,288.69 ㎡
平成 15 年
465.97 ㎡
14,394.39 ㎡
昭和 52 年
昭和 55 年
17,800.60 ㎡
昭和 55 年
1,805.31 ㎡
331.00 ㎡
51.52 ㎡
昭和 55 年
平成 10 年
昭和 48 年
特に実験・実習室については、9学科(専攻)のほぼ全ての教員に個別の施設が手当てされ、
4年次の卒業研究及び大学院生の研究活動の場として利用されている。しかし、著しい科学技術
の進歩に対応するには現在の各実験・実習室の面積は十分とは言えず、やりくりをしながら何と
か凌いでいる状況であり、年により増減する人員に柔軟に対応するだけの余裕はない。この点に
ついては、新2号館完成後も十分に緩和できる訳ではない。
学科図書室は、中央図書館理工学部分館とは独立して設置されている。ここには、各学科・専
攻に関連した、和書、洋書、学術雑誌等を整備し、閲覧・学習のための閲覧室を設けている。希
望する図書の検索や購入のリクエストをすることができるほか、複写機を使用することもでき
る。閲覧室では、学生が自主学習を行うほか、友人達との情報交換の場所ともなり、場合によっ
ては大学院生からの指導を受ける重要な役割も担っている。
本キャンパスでは、応用化学科を中心に有機、無機の化学薬品を使用するため、廃水処理を必
要とするが、無機系廃水処理設備は5号館地下に設置されており、委託業者により適正に処理が
行われている。一方、有機系の廃水処理設備はキャンパス内には設置されておらず、外部処理と
なっている。
本キャンパスには、2011 年5月1日現在、理工学部9学科 4,176 人、理工学研究科9専攻 698
人の学生が在籍しており、この学生数に対して、学部講義室が5・6号館に 38 室、大学院講義
室が3号館を中心に8室が用意されている。その内訳としては、A:300 名以上の受講が可能な大
教室が2室、B:203 名定員の教室8室、C:96~120 名定員の教室 20 室、D:48~56 名定員の小
講義室8室と、様々な授業形態に合わせた利用が可能となっている。全ての学科、専攻及び教職
課程の授業を1~6時限においてこれらの施設で実施している。但し、定員の多い都市環境学科、
精密機械工学科、電気電子情報通信工学科、応用化学科の1学年全員を対象とした必修科目の講
義には 150 名程度を定員とする講義室が必要となるが、このような中規模の講義室は8室しかな
く、現在の使用状況では2時限、3時限の時間帯が 100%近くになっており、時間割編成に苦慮
している。
体育施設としては、5号館内アリーナ1面がある。キャンパスロケーション上、広大なスペー
スをとることはできないが、9学科の体育実技は概ね円滑に運用されているといえる。但し、マ
ルチコートは、新2号館建設用地となり、2010 年より使用ができなくなったため、多摩キャンパ
スの利用も含めて体育実技の運用に特に配慮している。
一方、教育研究用施設を厚く手当てしたため、学部・研究科で共用できる会議室が尐なく、各
種会議や論文審査などの実施にあたり不便をきたしている。また、海外から招聘・招待する外国
人研究者のためのゲストハウスや専用の研究室がなく、招待する各教員が宿泊先を確保したり無
理に研究スペースを捻出したりと、外国の研究者との連携に支障をきたすことが多々ある。
上記諸問題を解消することを目的に、現在は新2号館の建築が進められており、2011 年4月に
は理工学部生命科学科が一部供用を開始し、7月には都市環境学科や精密機械工学科が供用を開
始する予定である。なお、新棟には都市環境学科、精密機械工学科、生命科学科、理工学部共同
研究センター、中央大学高校の一部と共に、将来の中央大学発展に向けた若干のスペースが準備
されている。キャンパスの容積率が不十分なこともあり、十分な解消とはいかないが、会議室や
製図室等を学科間で共有することなど、面積の効率的かつ適切な利用に取り組んでいる。
(2)教育の用に供する情報処理機器などの配備状況
設備面では、上述の講義室 46 室のうち 43 室にAVユニット(プロジェクター、スクリーン、
DVD、CD、VHS、PC入力端子を装備)が設置されており、外国語教育科目における高いコミュニ
ケーション能力の修得支援や、総合教育科目あるいは専門教育科目における様々なデジタルコン
テンツを用いた視聴覚的学習効果の向上に利用されている。
情報処理教育・研究環境においては、理工学部・理工学研究科共用の情報環境整備センター後
1349
大学院の施設・設備等
楽園ITセンター(以下、「ITセンター」という)をはじめ、数学科、経営システム工学科、
情報工学科専用の計算機室、キャンパス内無線 LAN アクセスポイントなどを整備し、快適な環境
を提供している。
ITセンターの実習室5室(4室は可動壁の移動により規模を変更可能)には、PC236 台、
プリンタ 16 台、天吊タイプのディスプレイが 22 台、書画システムが5セット導入されており、
PCを利用した授業に活用されている。Linux をベースとし、VMware を介して Windows を同時に
利用できる環境である。基本アプリのほか、Mathematica、Matlab などの数値演算/グラフ化ソフ
トをはじめ、理工学部の教育、研究に欠かせないソフトウェアを提供している。ITセンター実
習室は、開門から閉門まで開放しており、授業利用を優先し、授業がない時間帯は一般学生が利
用している。しかし、授業利用枠が増加傾向にあるため、一般学生のレポート課題の作成や自習
時間が制約を受けてきており、学修環境の更なる拡充が望まれる。
また、ITセンター機械室には、国内でも有数の大規模並列計算機が導入されており、主に研
究利用に供している。最新の情報処理技術の下で教育研究を施すことを重視し、概ね3年周期に
て機器リプレイスを実施している。現システムは、2009 年4月にリプレイスを行い、3年間の利
用予定である。
このほか、数学科、経営システム工学科、情報工学科については、情報処理そのものが教育研
究テーマとして重視されているため、学科専用の計算機室を設けている。それぞれPCが 108 台、
150 台、104 台及びプリンタ9台、10 台及び3台が設置され、主にそれぞれの学科の授業(特に
尐人数の演習科目)、研究に利用されている。この情報環境整備により、カリキュラムに沿った
適切な演習が可能な情報処理システム、学生の自習や自主的な創作活動をもサポート可能なシス
テムが提供されている。この3学科専用の計算機室も、概ね4年周期にてリプレイスを行い、演
習に必要な機器・ソフトウェアを整えている。
さらに、2号館6階には都市環境学科、精密機械工学科が共同で利用できる CAD 室があり、製
図の授業に利用するためのPC80 台が設置されている(CAD/CAE 装置の都市環境学科-精密機械
工学科共同使用)。
こうした学部学科共有の情報処理施設とは別に、各教員の研究室では卒業研究の内容に応じ
て、必要な情報機器を整備しており、学部4年生及び研究科生については最低1人1台以上のP
C環境が確保されている。現在、授業科目の履修登録やシラバスの閲覧、成績確認、休講情報の
確認などは学内ポータルサイトで運営されているが、こうしたPC環境の整備により、学生にス
トレスなくサービスを提供することが可能となっている。
ソフトウェアに関しては、コスト面とライセンス管理の効率性を勘案し、情報環境整備センタ
ーが中心となってキャンパスライセンス契約を結び、各研究室などより多くの端末にて安心して
ソフトウェアが利用できるよう配慮をしている。提供しているソフトウェアの主な種類は、MS
Office、Mathematica、Matlab、SAS、SPSSなどである。
ネットワーク環境に関しては、全ての講義室、教員研究室をはじめキャンパス内のほぼ全室に
情報コンセントが2口ずつ設置している。また、講義室では、この有線による接続のほか、無線
を使ったネットワークアクセスも可能である。
この他の情報機器関連設備として、B0対応の大判インクジェットプリンタ、TV会議システ
ム(他校地間や学外との接続可。3号館 10 階 31000 号室及び 31001 号室)がある。
(3)記念施設・保存建物の管理・活用の状況
・該当なし
1350
第 11 章 施設・設備等
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
<長所・強み>
○
情報機器なくして現在の理工学の研究は成り立たないだけに、理工学部の情報環境はかなり
整備されており、教育研究に有効に活用されている。
<問題点・課題>
○
現有のキャンパス敷地は既に飽和状態になっており、築年数の経っている建物を建て替える
ための予備敷地の確保もままならない状態である。理工学部・理工学研究科が新たな分野への
進出や更なる発展を目指すためには、敷地の確保が急務である。
<対応方策(長所の伸長/問題点の改善)>
○
理工学部・理工学研究科が新たな分野への進出や更なる発展を目指すためには、敷地の確保
急務であり、行政への働きかけによる容積率の増加、周辺の土地、施設の取得などを、具体的
な行動として検討している。
2.先端的な設備・装置
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)先端的な教育研究や基礎的研究への装備面の整備の適切性
本学では、文部科学省からの「私立学校施設整備費補助金」、「私立大学等研究設備整備費等補
助金」をはじめとした補助金制度を活用し、毎年最先端の研究を推進するための大型で高額な研
究装置・設備の購入について、理工学部に対して優先的に手当てをしている。理工学部では、こ
れらの補助金と中央大学の研究助成予算とを合わせて、各学科の研究がそれぞれ発展するよう、
研究分野に配慮した予算・補助金の運用を行っており、その結果、どの分野にもバランス良く最
先端研究の機械が設けられており、概ね適切な整備状況にある。
なお、2002 年以降に購入された研究装置は、以下の通りである。
[表 11-Ⅱ-2
補助金により購入された主要研究装置]
年度
装置名称
利用学科
2002
ナノ分子材料評価システム
応用化学科
2003
土石流並びに関連現象に関する実験機器
都市環境学科
2004
新規物質開発のための極低温時期物性及び電子物性測定システム
物理学科
2004
超高周波帯通信のための電波伝搬及びデバイス解析システム
2005
メゾスコピックレベルのメカニックス解析システム
精密機械工学科
2006
極微小領域構造・物性分析システム
応用化学科
宇宙探査用ナノカーボン材料開発システム
物理学科
2008
電気電子情報
通信工学科
電気電子情報
電気電子材料形成評価研究設備
通信工学科
2009
光学系マイクロ電気・機械モジュールの加工・生産システム
精密機械工学科
2010
微生物突然変異体高速分離システム
生命科学科
これらの装置は、主たる学科での研究教育及び最先端研究に利用されているほか、他学科から
の要請にも応え理工学部・理工学研究科の共用資産としてフルに活用されている。
1351
大学院の施設・設備等
また、平成 14 年度に採択された 21 世紀COE“電子社会の信頼性向上と情報セキュリティ”
の実施に伴い導入された“CAVE(立体視)システム”については、その先進性と希尐性から、オー
プンキャンパス等の機会に高校生などに広く公開され、科学技術への興味喚起や社会還元にも寄
与している。
一方、こういった大型設備の導入にあたっては、温度、湿度、振動等環境コントロールが必須
となるケースが多いが、後楽園キャンパス各施設の現状ではこれを受け入れるだけの融通性はな
く、装置導入の度に個別対応をするといった経費面での負担が発生している。また、手当てでき
たとしても、エアコンを利用して部屋の温度を一定に保つといった程度のことができるだけであ
り、クリーンルーム、恒温室等が必要な装置の導入は現状では不可能となっており、文部科学省
からの補助金予算や学内研究助成予算以外に、企業との共同研究や競争的資金獲得による研究活
動のスペースが確保できず、研究へのモチベーションを下げる結果となっている。
(2)先端的研究の用に供する機械・設備の整備・利用の際の、他の大学院、大学共同利用機関、
附置研究所等との連携関係の適切性
高額かつスケールが大型の研究設備や、温度・湿度・振動等環境コントロールに多大なコスト
を要する装置、生物利用関連施設等、理工学部内では設置困難な設備・装置の利用については、
他の大学院、外部研究機関、大学共同利用機関等を活用することとなるが、現状では教員の個人
ベースでの連携に基づき行われている。外部研究機関や大学との共同研究テーマを行っている教
員の研究室学生が、共同研究先で実験を実施しているケースが多い。
一方、最先端で国内でも有数の装置を保有しているにも拘わらず、外部研究者との共同利用が
ほとんど見られないため、この点については装置の利用効率などを考慮し、改善すべき点だと思
われる。また、学内での運用体制が整備されていないため、外部に向けての研究装置保有情報の
発信や、他の大学院、外部研究機関、大学共同利用機関等と組織的に連携し相互利用する機会創
出の妨げとなっている。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
<問題点・課題>
○
研究設備のための予算をできるだけ均等に利用することで、どの学科の発展にとっても有益
な装置が導入され、バランスよく研究レベルを上げてきた一方で、将来発展が予測される分野
への集中的な予算投資の枠組みや、時代の要請に対応するためのタイムリーな投資を可能とす
るシステムができあがっていないことが問題点といえる。
○
実験スペースが狭隘で建物附帯設備面での制約も大きいため、新たに導入される装置の設置
場所を確保することも大きな負担となっている。また、環境コントロールが必要な装置に至っ
ては、設置の可能性は相当低い状況にある。
<対応方策(長所の伸長/問題点の改善)>
○
これまでの予算的手当てについては、研究レベル向上に一定の効果をもたらしているためこ
れを維持するとともに、将来発展が予測される分野への集中的な予算投資や、時代の要請に対
応するためのタイムリーな投資を可能とするよう、購入希望する研究装置情報を理工学部・理
工学研究科全体の共有情報として集約・管理する仕組みを構築する。
○
研究装置導入の前提として十分な研究スペースが必要なため、後楽園キャンパスにおける施
設の活用のあり方や外部施設貸与などの手当について、学部・研究科全体の問題として理工学
部調整会議において検討を行う。
1352
第 11 章 施設・設備等
3.キャンパス・アメニティ等
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)キャンパス・アメニティの形成・支援のための体制の確立状況
理工学部では 2007 年度より、研究教育環境やアメニティの向上、地域社会への貢献のための
キャンパスのあり方を検討する、「理工学部キャンパス施設充実検討委員会」を設置し、現状分
析と改善や新設すべき施設・設備のプランニングを行っている。この委員会は、各学科、語
学・人文・社会科学及び体育の各教室から1人の委員が選出されている。しかし、開催は不定
期で、普段の生活の中で発生する不具合や改善希望箇所の情報を、提供・蓄積・分析・改善案
策定を制度的に行うまでには至っていない。また、個々の施設を担当の部署が管理する“縦割
り”機能に対する、後楽園キャンパス全体のアメニティを整備していく“横串”的役割も担う
ことができていない。したがって、個別の部署がそれぞれの観点に基づいたアメニティ作りを
目指して卖発・卖独的な改善策を講じるため、時として不整合な状態を生み出している。
さらに、アメニティ整備に当たっては、「予算申請による法人への要求」又は「法人からの施
設改修計画の提案」によって、相互の意見交換により進められている。
(2)
「学生のための生活の場」の整備状況
後楽園キャンパスには日常生活や課外活動の場として、3号館1階、5号館地下1階の2つの
学生食堂、売店(生協)、放課後のレクリエーション・部活動のためのアリーナとサークル室 28
室、シャワー室(3箇所)、格技室、保健センターがある。また、談話スペースとして3号館エ
ントランスロビーをはじめ、1、2、3、5、6号館の1階ロビーや廊下の小ホールなどにテー
ブル・椅子を用意し、無線 LAN を使った自習や談話ができるようになっている。屋外では、中庭
及び噴水広場(いずれも喫煙スペースを兼ねる)を中心に、キャンパス随所にベンチが設置され
ており、天気の良い日には談話スペースとして利用できる。
また、売店は営業時間が 10 時~19 時、学生食堂は3号館が 11 時~20 時、5号館が 11 時~15
時と、昼の混雑時への対応及び遅い時間まで研究活動を続ける学生への利便性に考慮している。
しかし、昼食は 50 分の昼休みの間に学生が集中するため、ピーク時には、かなりの待ち時間を
要している。座席数は、約 1,000 席あるが、昼休み時間内で概ね 1,200 食を供給するにとどまっ
ている。食堂へ行けなかった学生は、テイクアウトの弁当やカップ麺を利用する者が多い。現在、
学生の食生活改善を含めた食堂の利用について、理工学部学生生活課を中心に検討がなされてい
る。
このほか、体育施設は5号館内アリーナに1面がある。キャンパスロケーション上、広大なス
ペースをとることはできないが、9学科の体育実技以外の空き時間は全て学生に開放され、8時
~9時及び 19 時 30 分~21 時の課外時間を含めほぼフルに利用されている。ただし、今後、新2
号館の建設に伴い移設されることが予定されており、一時的にではあるが、学生の体育施設及び
課外における利用ができない状況が発生する。一方、文化系施設は部室数も含め不足気味で、音
楽活動ができるようなスペースはない状況である。
上述の通り、後楽園キャンパスにおいては、学生のための生活の場としてのスペースの確保に
努めているが、多摩キャンパスに比べてキャンパス面積が狭いこともあり、総じて学生食堂や談
話スペース等、学生がキャンパス内で快適な学生生活を送るための施設の数や広さが十分でな
く、今後一層の充実が望まれる。
他方で、後楽園キャンパス内では、現在、全館内が禁煙として定められ、屋外も中庭及び噴水
広場の喫煙スペースに制限されるなど、完全分煙化がなされているほか、保健センターは月~金
曜日が 13 時~18 時 50 分、土曜日が 10 時~11 時 50 分までの開室となっている。
他方、キャンパス内のサニタリー関係では、旧来より数が尐なく不便をきたしていた女子トイ
レについて、2006 及び 2007 年度に改修工事を行い5、6号館内各フロアに男女のトイレスペー
1353
大学院の施設・設備等
スが確保され、
“明るく、きれいな”トイレスペースに生まれ変わった。また、同2ヵ年度に5、
6号館内照明器具を取替更新し、教育研究環境はもちろん安全面でも十分な照度が確保されるよ
うになった。
(3)大学周辺の「環境」への配慮の状況
学部卖独での取り組みは特段行っていない。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
<問題点・課題>
○
個別の部署がそれぞれの観点に基づいたアメニティ作りを目指して卖発・卖独的な改善策を
講じるため、時として不整合な状態を生み出しているが、これは「理工学部キャンパス施設充
実検討委員会」が、“縦割り”を超えイニシアチブをとれるだけの制度的安定がないためであ
る。法人も含め大学全体としてどのような方針で、場所や景観、建物の構造、仕上げ、設備、
デザイン、色彩、研究環境等の快適さ、便利さ、住み心地の良さといったキャンパス・アメニ
ティを形成していくのか、統一した指針のないことがこのような不整合を生み出しているとい
える。
○
体育施設はロケーションが良いこともあって、8時~21 時までフルに利用されているが、全
天候型マルチコートについては、今後、新2号館の建設に伴い移設されることが予定されてお
り、一時的にではあるが、学生の体育施設及び課外における利用ができない状況が発生する。
○
学生の談話スペースも、席数から見ると在籍者数に対して 1/3 程度であり、いわゆる研究室
に属していない1~3年生は授業時間以外の居場所を見つけることが難しい。
<対応方策(長所の伸長/問題点の改善)>
○
法人と各キャンパスの担当部署とが相互に問題点を認識し、本学としてどのようなキャンパ
ス・アメニティを形成していくのかについて方針を策定することにより、一貫した認識の下、
改善策を講じていく。
4.利用上の配慮
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)施設・設備面における障がい者への配慮の状況
障がい者への配慮として、主に講義で使われる5、6号館をはじめ、1、3号館入口には自動
扉が設置され、3、6号館エレベーターのバリアフリー化が実施されている。身障者用トイレは
3号館1、6、9階、6号館は1階に設置されている。
キャンパス内敷地は勾配がないため、スロープ等は設置されていないが、いくつかの建物の入
口には段差があり、車椅子が通行しにくい箇所もある。また、敷地内通路には点字ブロック等は
設置されておらず、視覚障がい者は介添者がないと移動できない。建物内の各部屋は、引き戸で
はなく開閉扉であり、障がい者にとっては扱いにくい仕様である。
(2)キャンパス間の移動を円滑にするための交通動線・交通手段の整備状況
キャンパスの最寄り駅として3駅5路線と接しており、どこへ移動するにあたっても交通動
線・交通手段としては抜群の環境にある。多摩キャンパスへは、およそ1時間程度で到着するこ
とが可能となっているほか、市ヶ谷キャンパスへは、15 分程度で移動が可能となっている。
(3)各施設の利用時間に対する配慮の状況
開門は午前8時、閉門は午後 11 時となっており、通常の教育・研究活動を行う上では特に支
1354
第 11 章 施設・設備等
障はない。研究遂行上特に必要のある場合には、予め届けを提出しておくことで学内での終夜利
用が可能である。警備員(業務委託)が常駐し、学内巡回やキャンパスの開閉門を行い、キャンパ
ス内での安全を確保している。
また、図書館の利用時間は9時~21 時、後楽園ITセンターは8時~22 時 30 分と、授業時間
以外にも十分に利用可能な時間が確保されているほか、保健センターは月~金曜日が 13 時~18
時 50 分、土曜日が 10 時~11 時 50 分までの開室となっている。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
○
特になし
5.組織・管理体制
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)施設・設備等を維持・管理するための責任体制の確立状況
本学の建物の躯体構造に係る維持・管理は、全学的に管財部が行うこととなっている。
一方、各学科・教室が専ら使用する教育研究施設、設備に関しては、各学科・教室の主任を中
心に管理を行っている。具体的には、継続的な管理による性能維持が行われ、必要に応じて使用
講習会を開催して稼働率を向上させるとともに、安全で適正な使用にも努めている。
また、文部科学省補助金などで購入した高額装置などで、各学科・教室で共通利用できる設備
(核磁気共鳴(NMR)装置や質量分析装置など)は、複数利用者の使用頻度によって維持費や修
理費を分担し、教育用設備の故障は各学科・教室毎の共通予算の支出により迅速に修理されてい
る。
さらに、各研究室に設置されている設備に関しては、研究室責任者の下で管理されている。維
持・管理するための責任体制は利用者の形態によって明確になっている。
他方、実際の運用・管理については各研究室の設備を含め、教育技術員が担当している。しか
しながら、設備数に対して十分ケアできるだけの教育技術員の配置は困難で、文部科学省補助金
などで購入した高額装置などは、技術的に高度かつ複雑なため、教員自らが維持管理するので精
一杯である。
なお、最近は情報や知的財産の管理が厳しく求められているが、この点ついて、規程等の整備
は進んでいるものの、使用者としての学生・教職員のモラルは徹底できていない。
(2)施設・整備の衛生・安全の確保を図るためのシステム整備状況
キャンパス内の安全管理に関しては、学部長を委員とする理工学部安全管理委員会を設けてお
り、キャンパスにおける安全管理における基本方針、基本計画、防災対策等を検討している。
キャンパス内の安全対策として、各入構口及び建物の入り口全てに防犯カメラを設置してい
る。
危険物(薬品・高圧ガス等)の取扱い、遺伝子組み換え実験、廃棄物処理等については、規程
を整備し、それぞれ理工学部内に管理委員会を設けて、法令に則った運用・管理を実施している。
また、危険物に関しては、劇毒物管理担当者をおき、研究室・実験室における劇毒物の適正な取
扱い及び保管管理を行っている。危険物保安監督者は、法令に基づき、教員から2人を選任して
いる。また、毎年4月初旪のガイダンス期間には、薬品を扱う応用化学科4年生及び大学院生を
対象とした安全管理指導講習会を行い、学生の安全意識の向上に努めている。高圧ガスについて
も、同様の安全管理指導講習会を行うとともに、日常の使用について使用量の管理などを行って
いる。
なお、緊急災害時の連絡体制については、総務部都心キャンパス庶務課を中心とした緊急連絡
網が整備されており、事故等が起きた際には速やかに対応できる体制となっている。
1355
大学院の施設・設備等
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
<問題点・課題>
○
施設・設備等を維持・管理するための責任体制は、規程整備から実務面まで制度的には整っ
ている。しかし、現場で研究活動を行う学生、教職員にまで十分浸透しているとは言いがたい。
また、時期によっては、終夜利用による研究活動が行われるが、指導教員不在の下で行われる
ため、不慮の事故などが起こる可能性は否定できず、対応面も含め不安要素が残されている。
○
高額な大型装置の運用・管理には要員が必要となる。通常は教育技術員が担当するが、人的
制約があるため、教員あるいは大学院生がこの管理に当っており、負担となっている。また、
維持管理のための費用は、装置を主に使用する教員が負担することとなっているが、膨大な費
用がかかることも多く、必ずしも万全な状態で運用されていないケースもある。
○
メールや Web サイト等のサーバの保守を含め、計算機関係の管理業務が増大しており、短期
雇用である教育技術員にたよった運営では難しい面がでてきている。
<対応方策(長所の伸長/問題点の改善)>
○
毎年度初めに、各学科・教室にて維持・管理するための責任体制を確認するとともに、学生
に対しても常に安全意識を持つことができるよう、「履修要項」などに「実験・研究のための
安全心得」を特記し、教育研究での事故防止と緊急措置に関する具体的行動を周知させる。ま
た、東日本大震災を受け、理工学部内の安全管理体制の見直しを進めているほか、2011 年度に
は、防災マニュアル・規定の整備、消防隊の編成、安全点検の実施等を行う予定である。
○
一部学科・教室の実験室内は、各種設備が混在しているので、設置場所の最適化を指導・実施
する。
1356
第 11 章 施設・設備等
文学研究科
1.施設・設備等の整備
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)大学院研究科の教育研究目的を実現するための施設・設備等諸条件の整備状況の適切性
大学院生の日常的な研究の場である学生研究室(3号館に 29 室)、大学院生がグループで利用
できる学生共同研究室(3号館に1室、4号館に5室)、講義・演習用教室(2号館4階及び5
階)があり、これらの施設・設備は多摩キャンパスの大学院事務室又は後楽園キャンパスの文系
大学院事務室の所管下にある。なお、2011 年度5月1日現在の文学研究科在籍者数は、博士前期
課程 142 人、博士後期課程 111 人、合計 253 人であり、学生研究室1室あたりの平均人数は 9 人
である。各室には同一専攻の大学院生だけが入室しているため、室毎の人数は一様ではないが、
相対的に手狭となっていた専攻の学生研究室については、2008 年度に机、書棚等の什器類を更新
し、スペースが有効利用できるように配慮した。
上記の他、本研究科を構成する 13 の専攻毎に関連資料、雑誌、書籍などの専門図書を多数所
蔵する専攻共同研究室(所管は文学部事務室)が設けられており、大学院生は、各専攻分野の教
育・研究に必要不可欠な図書資料に囲まれながら教員や他の大学院生と幅の広いディスカッショ
ンを展開することが可能となっている。
文学研究科所属の大学院生は、3号館の学生研究室及び3号館の各専攻の共同研究室を中心と
しつつ、2号館5階の大学院図書室、2号館4階の研究所資料室、さらには中央図書館所蔵の図
書資料を通じて、専門性が高い研究と幅の広い研究の両立をはかることができる環境にあり、本
研究科の教育研究目的を実現するための施設・設備等諸条件の整備状況は適切であるといえる。
(2)教育の用に供する情報処理機器などの配備状況
各自が自習をするための情報自習室(多摩キャンパス2号館6階及び市ヶ谷田町キャンパス2
階)、パソコンを使った演習授業のための無線LAN教室(多摩キャンパス2号館4階)、多摩キ
ャンパスと市ヶ谷田町キャンパスをネットワークでつなぐ遠隔授業システムがそれぞれ1室あ
り、学生研究室では個人所有のパソコンをインターネット接続可能となるよう、情報環境が整備
されている。さらに、論文作成のためのノート型パソコン、授業用ノートパソコン、プロジェク
ター及びスクリーンの貸し出しを行い、インターネット、パソコンを活用した教育研究環境の拡
充につとめている。
なお、上記施設・設備のうち、遠隔授業システムについては、2009年度から7研究科横断的な
研究科間共通科目(「オープン・ドメイン科目」)の開設と公共政策研究科における社会人入試
による社会人学生受入の開始に伴い、2009年度により高性能な機器にリプレイスした。
情報自習室のパソコンはWindows vistaで運用されており、大学院事務室でユーザアカウント
と初期パスワードの交付を受けて利用することとなっている。一人100MBまでホームディレクト
リにデータ保存が可能である。なお、情報自習室のパソコンは多摩、市ヶ谷田町いずれのキャン
パスからも同じ環境で使うことができる。利用可能端末数は26台、利用可能ソフトは、Microsoft
Office Professional Plus 2007、Adobe Acrobat Reader 8、Internet Explorer 7.0、SPSS v16.0J 、
Mathematica v6.0、SAS v9.1.3 、Amos v16.0 である。また、貸し出し用PCは40台用意してい
る。
大学院生の情報処理施設・設備利用にあたっては大学院事務室で所定の手続きを行い、「中央
大学大学院キャンパス情報ネットワーク管理運用基準」を遵守することとしている。
(3)記念施設・保存建物の管理・活用の状況
・該当なし
1357
大学院の施設・設備等
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
○
特になし
2.先端的な設備・装置
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)先端的な教育研究や基礎的研究への装備面の整備の適切性
文学研究科では、上記「1.施設・設備等の整備」に記述した以外に、特定の専攻分野にかか
わる特色ある教育研究活動の効果的・効率的達成に資するための施設・設備を保有している。
社会情報学専攻には、独自の教育・研究施設として文学部事務室が管理を担当している社会情
報学実習室が設置されている。同実習室には、ワークステーションやパソコンが設置されており、
これらの機器を用いて、UNIX 教育、マルチメディア研究、数理解析、統計分析、シミュレーショ
ン研究、調査資料解析などをはじめとするさまざまな社会情報処理の教育研究が行われている。
心理学専攻には、大学院事務室が管理を担当している行動観察・授業分析室、心理教育相談室、
心理相談室と文学部事務室が管理を担当している心理学実験室が設置されている。
行動観察・授業分析室(第1体育館1階)は、被観察者が入る観察室と観察・分析者が入るモ
ニター室から成り、教育研究目的に応じて、母親との自由遊び場面における子供の行動や発音の
観察等、いろいろな用途に利用できる。
心理教育相談室(第1体育館1階)は、高度な専門知識と技術を身につけた教育相談員やスク
ール・カウンセラーなどの育成を目的として設置された施設で、モニター・カメラにより、カウ
ンセリングの様子をモニターすることが可能である。
心理相談室(4号館5階)は、二つの面接室、大小2種類の遊戯室及びスタッフルームからな
り、心理臨床の専門施設として運営されている。
心理学実験室(3号館4階)は、AV タキストスコープとパソコンが設置されているコーナーと、
パソコンが設置されているコーナーに分かれており、ミリ秒卖位で刺激を提示したり、反応時間
を計測したりすることができる。また、自由再生、メモリースパン、メンタル・ローテーション
等の諸実験を、集団ではなく個別に行うことが可能である。
いずれの施設・設備も各専攻の先端的な教育研究や基礎的研究に資するものであり、装備面で
の整備は適切になされている。これらの施設・設備は日常的には各専攻のもとで運営されており、
利用方法については、入学時に専攻別に実施されるガイダンスや授業実施時に担当教員から説明
が行われている。
(2)先端的研究の用に供する機械・設備の整備・利用の際の、他の大学院、大学共同利用機関、
附置研究所等との連携関係の適切性
上記(1)で言及した施設・設備は、社会情報学専攻、心理学専攻の学部学生の利用に供する
こともあるが、実質的に施設・設備を利用する教員は、学部・大学院を兼務しており、連携関係
は適切に確保されている。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
<問題点・課題>
○
各専攻の有する機械・機具、施設・設備は、各専攻の教育研究に必要なものであるが、導入
後年数が経つと仕様が不足したり、壊れてしまったりすることがある。しかしながら、現在の
予算査定においては、共同の施設・設備に対する予算が優先され、各専攻独自の施設・設備に
ついては予算がつかない傾向がある。こうした状況において、各専攻の特色ある教育研究遂行
するために必要不可欠な装備、施設・設備を維持していくことが課題である。
1358
第 11 章 施設・設備等
<対応方策(長所の伸長/問題点の改善)>
○
予算の申請に当たっては、学部と大学院が協議し、また全体の計画の中で施設・設備の更新
の計画を立てて、予算申請を行っていく。
3.本校以外に拠点を持つ大学院の施設・設備等
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)本校以外の場所にも拠点を置き、教育研究指導を行う大学院における施設・設備の整備の適
切性
社会人学生の便宜を図るために、2008 年度まで一部の授業を、例外的に後楽園キャンパスにお
いて行っていた。また、同キャンパスには、大学院研究科の授業実施等をサポートするための文
系大学院事務室が設置されていた。しかし、同キャンパスの利用可能な教室は 11 教室しか無く、
しかも平日の夜間と土曜日・日曜日の全ての時間帯において 2008 年4月開設の戦略経営研究科
の授業が開始され、教室利用が飽和状態となったため、2009 年度から全ての授業を多摩キャンパ
スで開講することとした。
2010 年4月に市ヶ谷田町キャンパスが開講され、文系大学院の授業の実施および文系大学院事
務室も同キャンパスに移転された。ただし、同キャンパスにおいても教室利用の状況は苦しいた
め、文学研究科としてはゲストスピーカーの都合等で臨時的に市ヶ谷田町キャンパスで授業を実
施する等の可能性がある。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
○
特になし
4.キャンパス・アメニティ等
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)キャンパス・アメニティの形成・支援のための体制の確立状況
文学研究科として独自の体制は確立していないが、大学院FD推進委員会が主体となって大学
院生を対象に 2007 年度から毎年実施している「研究状況・授業等に関するアンケート」の自由
記述欄に、施設・設備等を含む大学院全体の支援体制についての要望や意見を反映できるように
配慮している。
なお、現在のところ大学院生からキャンパス・アメニティ整備に関する要望は寄せられていな
いので、現状で十分と思われる。
(2)
「学生のための生活の場」の整備状況
文学研究科の大学院生の日常的な学修環境は、3号館に割り当てられている学生研究室を中心
に展開している。3号館にある文学研究科の 13 専攻の専攻共同研究室、2号館の大学院事務室、
大学院図書室及び各研究所の図書室、中央図書館、そして生活協同組合(食堂、書店、日常生活
品等を取り扱う)が学生の主な生活の場である。これらの施設は全てキャンパスの東側に立地し
ており、本学研究科の大学院生の移動距離は比較的尐ないといえる。
上記の他、学生研究室がある3号館3階の文学部事務室周辺、大学院事務室がある2号館の3
階には、大学院生がくつろげるロビーがある。また、3号館3階、2号館2階及び2号館5階に
は自販機コーナーが設けられている。
(3)大学周辺の「環境」への配慮の状況
研究科独自としての取り組みは行っていない。
1359
大学院の施設・設備等
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
○
特になし
5.利用上の配慮
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)施設・設備面における障がい者への配慮の状況
平成 10 年度に発足した文部科学省の「バリアフリー推進事業」により、全学的にドアの自動
化、エレベーターを車椅子に乗った状態で乗降可能とする等のバリアフリー化を順次進めてい
る。
文学研究科の大学院生が頻繁に利用する3号館3階、2号館2階、中央図書館等の入り口は自
動ドア化されており、3号館、2号館のエレベーターは障がい者対応のものになっている。
(2)キャンパス間の移動を円滑にするための交通動線・交通手段の整備状況
文学研究科は多摩キャンパスで授業が完結するため、キャンバス間の移動は基本的に生じな
い。
(3)各施設の利用時間に対する配慮の状況
大学院事務室の利用時間は、授業実施期間中(平日:9:00~19:00、土曜日:9:00~16:00)と
それ以外の時期(平日:9:00~17:00、土曜日:9:00~12:00)とに分けている。
2007 年 12 月に実施した「研究状況・講義等に関するアンケート」には、
「大学院事務室内部に
設置されているコピー機を午前9時以前に利用するため、事務室開室時刻を早めて欲しい。」旨
の意見が寄せられていたため、2008 年の夏季休業期間中にコピー機を事務室外に移設した。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
○
特になし
6.組織・管理体制
※文系大学院研究科共通
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)施設・設備等を維持・管理するための責任体制の確立状況
施設・設備は全学レベルでは管財部が維持・管理の任にあたっているが、日常的な維持・管理
は、
「中央大学固定資産・物品管理規程」第5条第1項(「物件の現物管理については、管理卖位
を定める」
)に基づき、予算卖位を構成する各組織の事務室に任されている。
(2)施設・整備の衛生・安全の確保を図るためのシステム整備状況
トイレの自動水洗化、手洗い用水石けんの設置、キャンパス内の空気環境測定等を行っている。
なお、2007 年度から3年間にわたるキャンパス内施設の耐震補強・吹き付け材除去工事を実施中
であったが、2011 年度で工事が完了した。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
○
特になし
1360
第 11 章 施設・設備等
総合政策研究科
1.施設・設備等の整備
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)大学院研究科の教育研究目的を実現するための施設・設備等諸条件の整備状況の適切性
大学院生の日常的な研究の場である学生共同研究室(多摩キャンパス2号館6階、4号館4階
及び5階・市ヶ谷田町キャンパス 12 階)
、講義・演習用教室(多摩キャンパス2号館4階、5階
及び6階・市ヶ谷田町キャンパス1階、3階及び8階から 12 階)があり、これらの施設・設備
は多摩キャンパスの大学院事務室又は市ヶ谷田町キャンパスの文系大学院事務室の所管下にあ
る。市ヶ谷田町キャンパスの施設・設備に比較して、多摩キャンパスの方は老朽化しており、2008
年度には、2教室にプロジェクターとスクリーンの設置を行い、2009 年度には、5階の教室の机、
椅子、黒板等の取替えを行った。更に 2010 年度には市ヶ谷田町キャンパス開講に伴い、多摩キ
ャンパス 2553 号室と市ヶ谷田町キャンパス 304 号室を結ぶ遠隔会議システムの更新を行ない、
2010 年度夏季には多摩キャンパス2号館6階教室の机・椅子の更新、2号館5階、6階の教室扉
窓開けを行った。2011 年度夏期には、耐震対策を目的とし、多摩キャンパス2号館6階の法学研
究科学生研究室33部屋内の什器入替工事、同6、7階の経済学・商学研究科学生研究室34部
屋の書架の入替及び固定工事、多摩キャンパス4号館5階にある文系研究科学生共同研究室内の
什器入替工事および多摩キャンパス7号館ペデストリアンデッキ下にある公共政策研究科学生
用共同の什器入替工事を行う予定である。
その他、多摩キャンパス2号館5階の大学院図書室、2号館4階の研究所資料室、さらには中
央図書館および総合政策学部図書室所蔵の図書資料を通じて、専門性が高い研究と幅の広い研究
の両立をはかることができる環境にある。
以上の通り、本研究科の施設・設備については、本研究科の教育研究目的に合致した整備状況
となっている。
(2)教育の用に供する情報処理機器などの配備状況
大学院生が自習をするための情報自習室(多摩キャンパス2号館6階、市ヶ谷田町キャンパス
2階)、PCを使った授業のための無線LAN教室(多摩キャンパス2号館5階)、多摩キャンパ
スと市ヶ谷田町キャンパスをネットワークでつなぐ遠隔授業システム(2号館5階)がそれぞれ
1室整備されており、学生共同研究室では個人所有のパソコンのインターネット接続が可能とな
るよう、情報環境が整備されている。また、多摩キャンパス11号館においても大学院生貸し出し
PC用の無線LANアクセスポイントを設置し、学生の利便性の向上を計っている。さらに、論文作
成のためのノート型パソコン、授業用ノートPC、プロジェクター及びスクリーンの貸し出しを
行い、インターネット、PCを活用した教育研究環境の拡充に努めている。情報自習室のパソコ
ンはWindows Vistaで運用されており、大学院事務室でユーザアカウントと初期パスワードの交
付を受けて利用することとなっている。1人400MBまでホームディレクトリにデータを保存する
ことが可能である。なお、情報自習室のPCは多摩、市ヶ谷田町いずれのキャンパスからも同じ
環境で使うことができる。多摩キャンパスでは、利用可能端末数は26台、利用可能ソフトは、
Microsoft Office Professional Plus 2007、Adobe Acrobat Reader 8、Internet Explorer 7.0、
SPSS v16.0J、Mathematica v6.0、SAS v9.1.3、Amos v16.0である。また、貸し出し用ノートP
Cは57台用意されている。一方、市ヶ谷田町キャンパスでは、利用可能端末数は58台(国際会計
研究科と共用)、利用可能ソフトウェアは多摩キャンパスと同様であり、貸し出し用ノートPC
は20台用意されている。大学院生の情報処理施設・設備利用にあたっては大学院事務室で所定の
手続きを行い、「中央大学大学院キャンパス情報ネットワーク管理運用基準」を遵守することと
している。
1361
大学院の施設・設備等
(3)記念施設・保存建物の管理・活用の状況
本研究科について該当する施設はない。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
<長所・強み>
○
教育研究上の基本的なツールである図書資料、情報処理機器等は、整備されている。授業用
教室は、大学院の授業実態を踏まえ、収容定員 10 名程度の小規模教室を中心に整備しており、
利用上のミスマッチは尐ない。また、情報処理機器は5~6年に一度の周期で更新しており
(2008 年3月に多摩キャンパスの情報自習室更新済み)、機能的に陳腐化することはない。
<問題点・課題>
○
他研究科と異なり、本研究科には大学院生の個人研究室が割り当てられていない。多摩キャ
ンパスの2号館6階に1室だけ専用の共同研究室があるのみである。他は、他研究科との共同
利用となる多摩キャンパス4号館の学生共同研究室4室を利用している。研究室の割り当てに
関して、特定な研究科に偏っている傾向が見られる。
○
2号館の教室は他研究科との共同利用となっている。授業実施時間帯は月曜日~金曜日の午
後に集中する傾向にあり、必ずしも利用者の要望に応えられない場合がある。
○
2010 年4月に市ヶ谷田町キャンパスが開設された。本研究科では、特に博士後期課程に多く
の社会人学生がいるため、市ヶ谷田町キャンパスでの開講を希望する学生も多い。但し、同キ
ャンパス施設が手狭であること、さらに土曜日に開講していた科目が多いので、同キャンパス
の施設拡充が必要である。
<対応方策(長所の伸長/問題点の改善)>
○
研究室の割当については、学生自治(院生協議会)に任せた配分から生じていると考えられ
るので、他研究科ならびに院生協議会に対して、個人研究室配分の方法の見直し検討が必要で
あること提起する。
○
施設の拡充は困難であるが、備品類の取り替え・更新を進める等により教育研究環境を改善
することは可能である。大学院生の要望をFDアンケート等から拾いつつ改善を進める。
○
大学院生の個人研究室割り当てについては、特に多摩キャンパス2号館の研究室割り当てに
ついて、各研究科の学生数も減尐していることから、再配分を検討するよう各研究科の院生協
議会に協力依頼する。
○
2011 年夏期に行われる耐震への対応を目的とした什器入替工事終了後、後期授業開始日よ
り、7号館ペデストリアンデッキ下にある公共政策研究科専用の共同研究室を、総合政策研究
科学生も利用できることとなっているため、当該施設の活用により多摩キャンパスでの研究環
境の改善を図る。
2.本校以外に拠点を持つ大学院の施設・設備等
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)本校以外の場所にも拠点を置き、教育研究指導を行う大学院における施設・設備の整備の適
切性
本研究科では、特に博士後期課程において社会人学生が多い点を考慮し、一部の授業を、市ヶ
谷田町キャンパスにおいて行っている。同キャンパスには、大学院文系研究科の授業実施等をサ
ポートするための文系大学院事務室が設置されている。しかし、同キャンパスには、22 の利用可
能な教室があるが、国際会計研究科と共有ということもあり、土曜日など授業が集中する時間帯
によっては、教室確保が困難となっている。
1362
第 11 章 施設・設備等
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
<問題点・課題>
○
本研究科では、これまで社会人学生を受け入れてきた実績があり、都心にある後楽園キャン
パスで多数の授業を開講してきた。しかし、2010 年4月から文系大学院の移動に伴い市ヶ谷田
町キャンパスへ移動した。しかし、同キャンパスは国際会計研究科が中心となって使用してい
ることから、教室に空きが尐ない状況である。教室確保がさらに困難となって来ている。
<対応方策(長所の伸長/問題点の改善)>
○
本研究科は、開設以来社会人学生を多く受け入れてきた実績がある。近年、博士前期課程に
おいては、社会人学生の志願者は激減しているが、博士後期課程においては、多くの社会人学
生を受け入れている。社会人学生は勉学の意欲が高く、他の学生のよい刺激になっているため、
教育の機会均等の観点のみならず、教育効果の点でも受け入れは継続する。当面は現有施設を
前提として教室のやりくりを行うほかは有効な対策が無い。本研究科では、研究科委員会で博
士前期課程の授業科目は主として多摩キャンパスにおいて開講するように申し合わせを行う
とともに、特に土曜日の市ヶ谷田町キャンパスの教室手配時においては、博士後期課程科目担
当者からの要望に配慮する。
3.キャンパス・アメニティ等
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)キャンパス・アメニティの形成・支援のための体制の確立状況
大学全体や研究科の教育理念や実現すべき「価値」に基づいてキャンパス・アメニティのレベ
ルの確定が必要である。総合政策研究科として独自の体制は確立していない。
(2)
「学生のための生活の場」の整備状況
本研究科の大学院生の日常的な学修環境は、多摩キャンパス2号館6階に割り当てられている
情報自習室及び学生研究室、4号館4階・5階の学生共同研究室、また、市ヶ谷田町キャンパス
12 階の学生共同研究室及び2階の情報自習室を中心に展開している。また、大学院事務室がある
2号館の3階には、大学院生がくつろげる談話コーナーがある。2号館2階、5階及び4号館1
階には自販機コーナーが設けられている。
多摩キャンパスにおいて 2007 年夏まではモノレール駅から4号館へのアクセスは非常に不便
であったが、2007 年夏にモノレール駅からキャンパスへ向かう通路の途中に、4号館へ遠回りす
ることなくアクセス可能な通路を新たに設置し、利便性が向上した。
(3)大学周辺の「環境」への配慮の状況
全学レベルで廃棄物の分別回収、危険物の持ち込みや喫煙等を制限することにより、衛生面、
安全面での配慮を行っている。また、キャンパス内では教育・研究活動の妨げとなるような騒音
を伴う活動を禁止しており、間接的に大学周辺の騒音を低減する効果もある。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
<問題点・課題>
○
大学院生からキャンパス・アメニティ整備に関しての要望は特に寄せられていないので、現
状で十分と思われる。一方、多摩キャンパス東側に開通したバイパスの交通量増加に伴う騒音
と排気ガスの増加が懸念される。
1363
大学院の施設・設備等
<対応方策(長所の伸長/問題点の改善)>
○
教育研究環境の保全と地域との共生のため、今後多摩キャンパス東側に開通したバイパスの
交通量増加に伴う騒音と排気ガス増加に対する対策が必要である。これは、全学的な課題とし
て組織的な取り組みが求められるため、研究科委員会を通じて引き続き問題提起を行ってい
く。
4.利用上の配慮
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)施設・設備面における障がい者への配慮の状況
平成 10 年度に発足した文部科学省の「バリアフリー推進事業」により、全学的にドアの自動化、
エレベーターを車椅子に乗った状態で乗降可能とする等のバリアフリー化を順次進めている。ただ
し、多摩キャンパス4号館の学生共同研究室については、エレベーターが設置されておらず、障が
い者の利用に対する整備が遅れている。
(2)キャンパス間の移動を円滑にするための交通動線・交通手段の整備状況
多摩モノレールの開通と、
「中央大学・明星大学」駅が3号館の直近に設置され、ペデストリア
ンデッキ(「白門プロムナード」)によって駅までの最短距離の動線が確保された。さらに 2007 年
夏にモノレール駅からキャンパスへ向かう通路の途中に、4号館へ遠回りすることなくアクセス可
能な通路を新たに接続させる工事が完成し、4号館へのアクセスが改善した。
(3)各施設の利用時間に対する配慮の状況
大学院事務室の利用時間は、授業実施期間中(平日:9:00~19:00、土曜日:9:00~16:00)とそ
れ以外の時期(平日:9:00~17:00、土曜日:9:00~12:00)とに分けている。2007 年 12 月に実施
した「研究状況・講義等に関するアンケート」には、大学院事務室内部に設置されているコピー機
を午前9時以前に利用するために事務室開室時刻を早めて欲しい旨の意見が寄せられていた。そこ
で、2008 年の夏季休業期間中にコピー機を事務室外に移設した。また、市ヶ谷田町キャンパス文系
大学院事務室の利用時間は、授業実施期間中(平日:9:00~21:00、土曜日:10:00~19:00)と、
社会人学生にも配慮した開室時間となっている。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
<問題点・課題>
○
施設面での障がい者への対応については、現状においては入学時点で実情を把握し、施設を
所管している部署へ対応策を要望する等、発生時対応となっている。このため、対応が遅れる
ことがある。
<対応方策(長所の伸長/問題点の改善)>
○
現状においては、発生時対応とならざるを得ないため、入学時点で実情を把握次第、施設を
所管している部署に対して対応を、随時要望している。
5.組織・管理体制
※文系大学院研究科共通
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)施設・設備等を維持・管理するための責任体制の確立状況
施設・設備は全学レベルでは管財部が維持・管理の任にあたっているが、日常的な維持・管理
は、
「中央大学固定資産・物品管理規程」第5条第1項(「物件の現物管理については、管理卖位
を定める」
)に基づき、予算卖位を構成する各組織の事務室に任されている。
1364
第 11 章 施設・設備等
(2)施設・整備の衛生・安全の確保を図るためのシステム整備状況
トイレの自動水洗化および自動照明化、手洗い用水石けんの設置、キャンパス内の空気環境測
定等を行っている。なお、2007 年度から3年間にわたるキャンパス内施設の耐震補強・吹き付け
材除去工事を実施中である。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
<長所・強み>
○
機器等の故障、照明器具等の不具合については、全学的に施設・設備を管理している部署に
連絡すれば、応急的な対応が可能となっている。
<問題点・課題>
○
機器等で本格的な修理を要する場合は、納入業者等に連絡して現物を確認する必要があるた
め、現状復帰には数日間を要する。また、部品調達等が必要な場合は、さらに日数を要するこ
とがあり、授業等に支障が出る場合がある。
<対応方策(長所の伸長/問題点の改善)>
○
長所の伸長、問題点の改善のいずれに置いても、施設・設備の維持管理を全学的に統括する
部署(管財部)との日常的な連携を深めるよう努める。長期的には、教学関連の各部署と管財
部との人事面での交流が教育・研究活動の維持・向上に資することとなる。
1365
大学院の施設・設備等
公共政策研究科
1.施設・設備等の整備
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)大学院研究科の教育研究目的を実現するための施設・設備等諸条件の整備状況の適切性
公共政策探求という本研究科の教育研究目的を実現するため、中央官庁とのより一層の連携を
図るためにも都心キャンパスの存在が重要となっていることから、2010 年度から多摩キャンパス
での授業の半分程度を市ヶ谷田町キャンパスで実施することとし、さらに 2011 年度からは原則、
全ての授業について市ヶ谷田町キャンパスでの実施が実現した。
市ヶ谷田町キャンパスでは 1~14 階の教室合わせて 21 室を使用することが可能となっている。
市ヶ谷田町キャンパスの施設・設備として、学生の共同研究室、ロッカーは整備されているもの
の図書室の充実、売店、保健センターの設置が望まれる。
また、多摩キャンパスの総合図書館を利用しての研究のため、多摩キャンパス7号館に学生共
同研究室として1室を整備している。
(2)教育の用に供する情報処理機器などの配備状況
本研究科の創設時に多摩キャンパス2号館 2402 号室、2403 号室を改修し、ノートPC20 台の
設置、無線 LAN の配備を行った。また、7号館の学生共同研究室にも同様のソフトウェアを実装
したデスクトップPCを設置し、学生の予習や復習、研究活動に役立っている。学生用情報処理
機器においては、研究科固有のソフトウェアとして、計量経済学的モデルの予測とシミュレーシ
ョンのためのTSP、強力な計量経済学データ分析の Eviews、社会に存在する様々な情報と空間
情報を統合して、分かりやすく表現、検索、管理、解析、編集を行うための強力なツールとして、
ESRI ArcView9.2 がある。但し、2011 年度4月より市ヶ谷田町キャンパスですべての授業を実施
しているため、年度内の早い時期に上記のような情報処理環境を市ヶ谷田町キャンパスにも構築
する予定である。具体的には、ノート PC21 台を構築し、上記ソフトウェアは最新バージョンの
ものとする。このほか、2号館には、遠隔授業システムを配備し、多摩キャンパスと市ヶ谷田町
キャンパスを、当該システムを使って繋ぎ、授業や会議を行うことも可能となっている。
また、市ヶ谷田町キャンパスでの学生用PC自習室は、国際会計研究科との共同利用として整
備されている。
(3)記念施設・保存建物の管理・活用の状況
・該当なし
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
<問題点・課題>
○
市ヶ谷田町キャンパスには図書館の蔵書数が尐なく、研究環境としては不十分な状態となっ
ている。また、生協などもないため、学生生活を日常的にサポートする体制が整っていない。
教科書販売などにも大きな制約を伴っている。
<対応方策(長所の伸長/問題点の改善)>
○
市ヶ谷田町キャンパスを共に使用している他研究科と協働し、教育研究および学生生活に係
る施設の整備・充実を関係部署に働きかけていく。その際、市ヶ谷キャンパス、後楽園キャン
パスといった本学の他の都心キャンパスとの連携も重要である。
1366
第 11 章 施設・設備等
2.本校以外に拠点を持つ大学院の施設・設備等
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)本校以外の場所にも拠点を置き、教育研究指導を行う大学院における施設・設備の整備の適
切性
2011 年度より、原則、市ヶ谷田町キャンパスのみで、授業、会議を行っている。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
<問題点・課題>
○
教室は国際会計研究科と共用であり、使用の自由度があまり確保されていない。
<対応方策(長所の伸長/問題点の改善)>
○
平成 23 年度より全ての授業を市ヶ谷田町キャンパスで行う予定であるので、講義数に対応
した教室数の確保と教室の環境整備、教員用共同研究室のスペース確保について、研究科委員
会を通じて関連部署に対してその実現に向けた働きかけを行う。
3.キャンパス・アメニティ等
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)キャンパス・アメニティの形成・支援のための体制の確立状況
キャンパス・アメニティの形成・支援体制として本研究科独自の支援体制は有していない。学
生の要望や意見については、全学的に設置されているオピニオン・ボックスを通じて集約される
仕組みとなっているほか、研究科全体としては、2007 年度から行われている学生アンケートにお
ける自由記述欄に記載されている内容を確認し、必要に応じて対応する仕組みとなっている。
(2)
「学生のための生活の場」の整備状況
2011 年度より、原則、市ヶ谷田町キャンパスのみで、授業、会議を行っている。市ヶ谷田町キ
ャンパスは都心に位置しており、キャンパス周辺における食事が多摩キャンパスに比べて充実し
ているものの、キャンパス内に食堂や生協購買がまったくないため、学生のための生活の場が著
しく不足している。
(3)大学周辺の「環境」への配慮の状況
研究科独自としての取り組みは行っていない。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
<問題点・課題>
○
食事については、キャンパス内で何らかの食品を購入できるようにすることが課題である。
<対応方策(長所の伸長/問題点の改善)>
○
さしあたり、自動販売機等の設置を学内関係部署へ要望する。
4.利用上の配慮
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)施設・設備面における障がい者への配慮の状況
施設・設備面における障がい者への配慮について、障がい者用エレベーターの設置、学内の階
段のスロープ化や、障がい者が通学するうえで駐車場を用意する等、整備はできているものの、
障がい者用のトイレが設置されていないなど、全てが十全に整備されているわけではない。
1367
大学院の施設・設備等
(2)キャンパス間の移動を円滑にするための交通動線・交通手段の整備状況
2011 年度より、原則、市ヶ谷田町キャンパスのみで、授業を行っている。
(3)各施設の利用時間に対する配慮の状況
市ヶ谷田町キャンパスの学生研究室は通常は8時(開門時刻)から 24 時 00 分(閉門時刻)ま
で利用できる。文系大学院事務室の開室時間は、通常授業期間中の月曜日~金曜日では、9時~
21 時、土曜日では 10 時~17 時と、授業期間以外の月曜日~金曜日では9時~17 時、土曜日では
10 時~12 時、日曜日と祝日は閉室、となっている。文系大学院図書室の開室時間は、通常授業
期間の月曜日~金曜日では9時~21 時、土曜日では9時~19 時、さらに授業期間以外の月曜日
~土曜日では 9 時~20 時、日曜日と祝日は閉室、となっている。
一方、多摩キャンパス(7号館)にある学生研究室は、通常は8時(開門時刻)から 23 時(閉
門時刻)まで利用できる。大学院図書室の開室時間は、通常授業期間では9時~20 時、授業期間
以外の月曜日~金曜日では9時~17 時、土曜日では9時~12 時、さらに夏季休業期間中の月曜
日~金曜日では9時~17 時、土曜日は閉室、となっている。大学院事務室の利用時間は、授業実
施期間中(平日:9:00~19:00、土曜日:9:00~16:00)とそれ以外の時期(平日:9:00~17:00、
土曜日:9:00~12:00)とに分けている。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
<長所・強み>
○
市ヶ谷田町キャンパスに移転したことにより、ゲストスピーカーを招聘しやすくなった。
同窓会のネットワークが活用されつつある。
<問題点・課題>
○
市ヶ谷田町キャンパスの利用にさまざまな制限があり、土曜日に部屋が確保しにくい、部屋
のレイアウトを変えることが難しいなど、運営が困難である。そのため、学外の施設を借りる
必要が生じるが、その予算が充分には確保されておらず、負担が増加している。
<対応方策(長所の伸長/問題点の改善)>
○
市ヶ谷田町キャンパスの使用については、より活用できるよう、働きかけていく必要がある
と思われる。
5.組織・管理体制
※文系大学院研究科共通
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)施設・設備等を維持・管理するための責任体制の確立状況
施設・設備は全学レベルでは管財部が維持・管理の任にあたっているが、日常的な維持・管理
は、
「中央大学固定資産・物品管理規程」第5条第1項(「物件の現物管理については、管理卖位
を定める」
)に基づき、予算卖位を構成する各組織の事務室に任されている。
(2)施設・整備の衛生・安全の確保を図るためのシステム整備状況
多摩キャンパスではトイレの自動水洗化、手洗い用水石けんの設置、キャンパス内の空気環境
測定等を行っている。なお、2007 年度から3年間にわたるキャンパス内施設の耐震補強・吹き付
け材除去工事を実施中である。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
○
特になし
1368
第 11 章 施設・設備等
国際会計研究科
1.施設・設備等の整備
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)大学院研究科の教育研究目的を実現するための施設・設備等諸条件の整備状況の適切性
本研究科では、会計、ファイナンス、マネジメント等の分野において、国際的に活躍しうる高
度専門職業人の養成を目的としている。さまざまな分野で活躍する社会人学生を中心としている
ことから、本研究科は夜間中心の講義を行っており、これらの講義は履修生の人数に応じて合計
20 教室で授業が行われている。教室数としては 48 名収容の教室1室、36 名収容の教室4室、21
名収容の教室4教室、18 名収容の教室 10 室と、十分な数が確保されており、各授業の履修者数
と双方向型の授業の実現を十分に勘案した教室サイズとなっている。各教室は、基本的に文系大
学院との共用となっているが、文系大学院は平日の午前・午後の授業が中心であるのに対して、
本研究科は平日の夜間及び土曜日中心であるため、利用時間の重複はなく、共用に伴う利用上の
問題は生じていない。
また、本研究科の講義では、プレゼンテーションソフト(パワーポイント)を活用するため、
20 教室中 14 教室においてプラズマディスプレイが常設されている。また、急な仕事で欠席せざ
るを得ない学生のためのフォローアップとして、講義の大部分をビデオ録画し、学内の VOD(ビ
デオ・オン・デマンド)システム(自習室のPCに配置)により視聴が可能となっている。この
ため、20 教室中 14 教室において録画用カメラが常設されている。
さらに、一部の講義ではPCの操作を実際に履修生に行わせるため、学内ネットワークに接続
された専用PCが配置されている教室がある。配置数は、7室合計 158 台となっている。かねて
から修了生アンケートでは、パソコンやインターネット環境の整備を希望する意見が多かったた
め、本研究科が 2010 年4月に市ヶ谷キャンパスから市ヶ谷田町キャンパスに移転した際にPC
等をリプレイスした結果、教育研究環境がさらに快適なものとなり、在学生の施設・設備に対す
る満足度もさらに向上した。
このように、本研究科では、教育の理念・目標等を実現するための様々な教育形態に対応した
適切な施設・設備を整備している。
(2)教育の用に供する情報処理機器などの配備状況
学生の学習に関しては、上記(1)でも記載の通り、本研究科の講義では、プレゼンテーショ
ンソフト(パワーポイント)による講義を念頭に、ゼミ用教室を除いた全ての教室にプラズマデ
ィスプレイが設置されている。
また、急な仕事で欠席せざるを得ない学生のためのフォローアップとして、多くの教室におい
て録画用カメラを常設しており、大部分の講義をビデオ録画し、学内の VOD(ビデオ・オン・デ
マンド)システム(自習室のPCに配置)により視聴可能としている。加えて、既に説明したよ
うに、一部の講義では講義内でPCの操作を実際に履修生に行わせるため、教室内に学内ネット
ワークに接続された講義室専用PCが配置されている。
一方、学生における修学上の支援システムとして「市ヶ谷キャンパスネット」を開設時より導
入している。このシステムは、インターネットを通じてアクセスすることによって、学外から履
修登録、休講・補講照会、授業における配付資料等の照会、レポート提出、試験日程の確認、成
績照会、電子掲示板におけるウェブミーティングなど学修上の直接的なサポートのほか、学生情
報・通学区間の変更など各種手続の利便性の向上に資するシステムとして機能している。
他方、学生の自習環境については、文系大学院との共用自習室に 58 台のPCを配置し、同自習
室のPCにおいては、VOD システムによる講義の録画ビデオの視聴が可能となっている。これ以
外にもキャンパス内には、学生個人所有のPCの学内ネットワーク接続ポイントがあり、学生は
1369
大学院の施設・設備等
持参したPCを接続できる。
教員の教育研究に関しては、教員共用スペースには2台のPCとプリンターが配置され、専任
教員、客員教員や兼任講師の利用が可能である。また、本専任教員個人研究室 16 室については、
研究・教育用PC及びプリンターを各1台配置している。
市ヶ谷田町キャンパスの IT 環境については、市ヶ谷 IT センターが所管し、2名の要員が配置
されている。学生及び教員からの IT 関連の利用方法等の相談に当たる他、システムの技術的ト
ラブルやハードウェアの故障等について対応しており、午前 10 時から午後 10 時までの間、IT 関
連のサポートが受けられる体制となっている。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
<長所・強み>
○
本研究科では、開校当初より社会人向けのプロフェッショナル教育を行うことを目標に掲
げ、それに相応しい施設・設備、及び情報環境の整備に努めてきた。具体的には、従来の板書
による講義ではなく、現在のビジネスの現場で多用されているプレゼンテーションソフトによ
る講義実施のほか、表計算ソフトや統計・シミュレーションソフトの活用による実践さながら
の練習課題の提供、インターネット上の情報を講義の補助情報としてリアルタイムで活用した
授業を実施している。
また、学生との連絡においては、休講情報や課題提出、成績評価の閲覧等をシステム上にて
行えるようにしている。さらに、多くの講義は教室のカメラで録画しており、急な残業や出張
によって出席できなかった講義を VOD(ビデオ・オン・デマンド)システムでの視聴によりフ
ォローアップする体制を敷いているなど、このような教育上の工夫により、社会人学生が効率
よく業務時間後や週末において学習し、キャリアアップにつなげることを可能にしてきたと考
えている。
<対応方策(長所の伸長/問題点の改善)>
○
今後とも最新の技術進歩に目を配り、社会人学生の学習効率化に役立つようなソフト等を積
極的に導入していきたい。また、講義における多用な IT 技術の活用を一層促進し、視覚的に
分かりやすい講義、実務のシミュレーションなど、多彩な講義内容・方法を取り入れていく。
2.独立研究科の施設・設備等
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)独立研究科における、当該研究科専用の施設等の整備の適切性
本研究科は、学部に基礎を置かない独立研究科として、その教育研究目的を実現するため、
「1.
施設・設備の整備」で記述したように、48 名収容の教室1室、36 名収容の教室4室、21 名収容
の教室4教室、18 名収容の教室 10 室の計 20 教室をはじめ、プラズマディスプレイの整備、講義
の大部分をビデオ録画し、学内の VOD システムによる視聴を可能とするシステム、学内ネットワ
ークに接続された 158 台のPC等、必要な施設・設備等を適切に有している。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
○
特になし
1370
第 11 章 施設・設備等
3.夜間大学院などの施設・設備等
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)夜間に教育研究指導を行う大学院における、施設・設備の利用やサービス提供についての配
慮の適切性
社会人学生は本研究科の中心的存在であるため、社会人に配慮した支援体制として、仕事を続
けながら通学できるように、平日夜間及び土曜日終日の授業開講、夏季・冬季の集中授業、多く
の授業をビデオ録画し、配信する(VOD)などの配慮がなされている。また、完全セメスター制
を採用していることで、社会人の長期出張等の業務都合により休学をする場合にも、半年後に復
学できる機会を提供している。
また、市ヶ谷田町キャンパスにおいては、国際会計研究科事務課の窓口を授業時間帯に合わせ
て開室(下表参照)するとともに、施設の利用時間を 8:00~23:00(図書室については平日、
土曜日が 9:00~22:00、日曜日が 10:00~18:00)としている。
【表 11-Ⅱ-3
国際会計研究科事務課の開室時間】
平日
土曜日
国際会計研究科事務課
(月曜日のみ)
10:00~13:00
(火~金曜日)
10:00~22:00
日曜日
10:00~19:00
このほか、国際会計研究科事務課については、住所変更、履修登録等の各種手続きのほか、授
業教材・レジュメの取得やレポート課題の提出を各研究科の教務システムを通じて Web 上から行
うことも可能となっており、仕事を有したまま本学で学ぼうとする社会人学生に対する日常的な
配慮も十分なされている状況にある。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
○
特になし
4.キャンパス・アメニティ等
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)キャンパス・アメニティの形成・支援のための体制の確立状況
キャンパス・アメニティの形成・支援のための体制は、本研究科独自には有していないが、学
生に対しては授業評価アンケートの中に、授業環境(ホワイトボード、スクリーン、マイク等)
に関する質問事項を配して要望を聴取し、また図書館の蔵書や利用方法に関する要望は図書館で
随時受け付け対応している。教員による図書の要望については図書館商議員、情報機器やソフト
ウェアの充実等については情報環境整備委員を通じて教授会で希望を募り、毎年の予算の下で当
該年度の購入図書を決定している。
図書室の蔵書は 8,878 冊(うち洋図書 1,679 冊)、うち本研究科用とされるものが 5,552 冊(う
ち洋図書 508 冊)となっている。また、所属雑誌は 393 タイトル(うち洋雑誌 102 タイトル)、
うち本研究科用が 211 タイトル(うち洋雑誌 41 タイトル)となっており、データベースについ
ては 69 種を利用することができる。なお、座席数については、24 席となっており、PC自習室
2室と併せて学生の利用に供している。
(2)
「学生のための生活の場」の整備状況
本研究科と文系大学院との共用のPC自習室2室を設置しており、総座席数は 58 席である。
1371
大学院の施設・設備等
また、これ以外に学生談話用のスペース(ラウンジ、コモンズ)を確保している。
また、図書室とPC自習室は同じ階に配置され、簡卖に移動が可能な状況になっている。
(3)大学周辺の「環境」への配慮の状況
研究科独自としての取り組みは行っていない。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
<問題点・課題>
○
市ヶ谷田町キャンパスには、食堂や生活協同組合などの売店がない。
<対応方策(長所の伸長/問題点の改善)>
○
市ヶ谷田町キャンパスには、食堂や生活協同組合などの施設がないことから、後者について
は新学期が始まる第1週には、同組合の臨時売店の設置の依頼をし、教科書販売を行ってもら
っている。しかし、食堂については、近隣の民間の商業施設を利用させる以外の手立てはない。
5.利用上の配慮
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)施設・設備面における障がい者への配慮の状況
施設及び設備の充実を含めて、学習や生活上の支援体制の整備に努めている。該当者には申請
により自動車通学を認めることとしているほか、玄関からエレベーターまでの間には段差が存在
せず、ストレス無く教室まで行けるよう車椅子利用者にも配慮するなど、身体に障がいのある者
に対しても、教育を受ける機会の確保に努めている。
また、障がい者に対する個別の支援については国際会計研究科事務課が、当該学生の学習指導、
助言等については本研究科専任教員が対応する体制を取っている。なお、これまでに身体に障が
いのある者の入学例はないので、さらに支援が必要な場合は、運営委員会で協議し、追加支援策
を教授会に諮ることとしている。
(2)キャンパス間の移動を円滑にするための交通動線・交通手段の整備状況
キャンパスの最寄り駅である東京メトロ有楽町線・单北線市ヶ谷駅から徒歩1分、都営新宿線・
JR市ヶ谷駅から徒歩5分の立地にあり、どこへ移動するにあたっても交通動線・交通手段とし
ては抜群の環境にある。多摩キャンパスへは、およそ1時間程度で到着することが可能となって
いるほか、後楽園キャンパス・市ヶ谷キャンパスへは、15 分程度で移動が可能となっている。
(3)各施設の利用時間に対する配慮の状況
市ヶ谷田町キャンパスにおける施設の利用については、「3.夜間大学院などの施設・設備等」
でも述べた通り、国際会計研究科事務課の窓口を授業時間帯に合わせて開室するとともに、施設
の利用時間を 8:00~23:00 としている。
なお、本研究科の 2010 年4月の市ヶ谷田町キャンパスへの移転に伴い、図書室も文系大学院
と共用することとなった。この図書室の利用については、「中央大学図書館利用規程」において
利用上のルール等を定めているが、この利用規程に基づいてアカウンティングスクール図書室で
は、「アカウンティングスクール図書室・文系大学院図書室利用案内」というリーフレットを作
成するとともに学生・教職員への配布を行っており、利用者はこのルールに則った図書館の利用
を行っている。
具体的な開室時間については、平日の夜(講義終了時刻:21 時 40 分)と土曜日(演習を除く
講義科目終了時刻:18 時 10 分)を中心とした授業時間割であることと、学生の多くが社会人で
1372
第 11 章 施設・設備等
あることを踏まえ、学生にとって図書室を充分に利用できるように設定している。具体的には、
授業期間中の平日(土曜日を含む)は9時から 22 時まで、日・祝日においても 10 時から 18 時
まで開室している。開室日数は、学年暦(授業日程)に沿った開閉室を原則とし、授業期間中の
日曜祝日の開室を行っており、利用上の配慮は適切に行われていると考える。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
○
特になし
6.組織・管理体制
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)施設・設備等を維持・管理するための責任体制の確立状況
(2)施設・整備の衛生・安全の確保を図るためのシステム整備状況
施設・設備の維持に関しては、国際会計研究科と文系大学院及び法職講座と共用しているため、
国際会計研究科事務課、文系大学院事務室及びエクステンションセンター法職事務室並びに施設
管理を担当する市ヶ谷田町キャンパス運営事務室が連携して維持・管理及び施設・設備の安全の
確保に努めている。
なお、全てのキャンパスに係る維持・管理については管財部がこれを担っている。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
○
特になし
1373
大学院の施設・設備等
法務研究科
1.施設・設備等の整備
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)大学院研究科の教育研究目的を実現するための施設・設備等諸条件の整備状況の適切性
1)講義・演習室
市ヶ谷キャンパスには、専門職大学院設置基準に基づき、法科大学院における高度な教育水
準と環境を確保するために、次の教室等を設置している。とくに、法律基本科目群の授業科目
については、約 50 人収容の双方向・対面授業に対応した教室を必要クラス分設置することとし、
その他、各授業科目の教育内容に照らして、教室・演習室、情報処理教室、模擬法廷教室を設
置している。法律基本科目の授業を実施する標準教室では、教卓や学生用机の情報環境整備、
プラズマディスプレイ2基の配置や各種プレゼンテーション用設備が整っている。
模擬裁判の教場となる模擬法廷教室については、裁判員制度に基づく刑事裁判を前提に裁判
員席を含む9席からなる法座を整備している。
さらに、ここ数年、学生の高い学修意欲に応えるためにゼミ室の増設が必要であると考えら
れてきたが、2009 年度末に国際会計研究科が市ヶ谷キャンパスから市ヶ谷田町キャンパスに移
転したのを受けて、その跡地について暫定的にゼミ室として利用できるよう措置しているが、
今後は順次整備を行っていく予定である。なお、これに伴い 2008 年度末より近隣のビル(中央
大学法科大学院研究室別棟)に専任教員の個人研究室 11 室を設置していたが、2011 年9月を
もって利用を終了する予定である。
[表 11-Ⅱ-4
施
設
講義・演習室]
収容人員
面
積
室数
備
大教室
141 人
183.28 ㎡~190.94 ㎡
4
模擬法廷
114 人
155.94 ㎡
1
情報教室
中教室
100 人
40~63 人
184 ㎡
99 ㎡~152.1 ㎡
小教室
16~28 人
50.4 ㎡~63.6 ㎡
7
ゼミ室
4~12 人
10.48~24 ㎡
18
考
1 大教室を兼ねる
10
※2010 年4月から本キャンパスを本法科大学院と共用していた専門職大学院国際会計研究科
が市ヶ谷田町キャンパスへ移転したことから、同研究科教員の研究室であったところを、暫
定的にゼミ室に転用しているが、上記数には含まない。
2)学生自習室
法科大学院における学生の自習施設は、授業内容を理解するための予習・復習をはじめ各自
の必要な学修を常時行うために重要である。中央大学では従来から学生研究室や学生自習室の
環境整備に努めており、そうした経験を踏まえつつ、市ヶ谷キャンパスには、学生の自習スタ
イルや情報環境のニーズに対応して、固定席を確保した自習室、図書館内の自由閲覧席、PC
自習室を整備している。
学生の自習室については、学生1人に一席の指定席を確保しているほか、多様な学修方法の
ニーズに即応した資料閲覧・読書・データベース検索処理用の自由席を整備しつつ、認可時の
計画を履行している。2010 年度には、2009 年度末をもって市ヶ谷キャンパスから市ヶ谷田町キ
ャンパスに移転した国際会計研究科跡地に自習室を1室新設し、それまで過密状態であった自
習室の分散化を実現した。
1374
第 11 章 施設・設備等
[表 11-Ⅱ-5
学生自習室]
卖位:席
施
設
面
積
用
途
席
数
院生研究室A 専用
209.1 ㎡
116
院生研究室B 専用
161.5 ㎡
98
院生研究室C 専用
73.2 ㎡
41
院生研究室D 専用
65.7 ㎡
32
院生研究室E 専用
79.2 ㎡
44
キャレル設置。
各キャレルに情報コンセント敷設。
1 号館 5 階談話スペースにプリンター6台を設置。
院生研究室F 専用
93.1 ㎡
院生研究室G 専用
121.4 ㎡
55
院生研究室H 専用
329.7 ㎡
170
院生研究室I 専用
65.7 ㎡
30
院生研究室J 専用
45.9 ㎡
20
院生研究室K 専用
19.8 ㎡
11
院生研究室L 専用
19.8 ㎡
11
院生研究室L 専用
95.7 ㎡
76
45
閲覧席設置(PC2台設置)。
図書室A
共用
517.5 ㎡
図書室B
共用
533.5 ㎡
閲覧席設置(PC8台設置)。
院生PCスペース専用
117.6 ㎡
PC44 台設置。
(内図書室内PC自習室 41 席にPC41 台設置)。
合
164
40
44
計
997
3)研究施設・設備
本法科大学院の専用施設として、法科大学院専任教員数に応じて、専任教員研究室を合計 70
室確保している。すなわち、市ヶ谷キャンパスに、専任教員個人研究室 64 室(研究科長室1室
を含む。また、下記の「中央大学法科大学院研究室別棟」にある専任教員個人研究室 12 室を含
む。)、専任教員共同研究室5室(各2~3人の共同利用が可)を設置した。ただし、中央大学
法科大学院研究室別棟にある専任教員個人研究室の一部(11 室)個人研究室(1室)および共
同研究・資料室(1室)については、2011 年3~9月にかけて市ヶ谷キャンパスの国際会計研
究科跡地に移転する予定である。また、市ヶ谷キャンパスには、教員間の相互研修や教材開発
等を行う施設として、各種データベース活用のための情報環境を整備した「教育研究支援室」
を設置している。なお、市ヶ谷キャンパスに設置される大学院教員室は、兼担教員や非常勤教
員の利用にも供している。
法科大学院の学修を十全なものとするためには、授業時間外に専任教員によるオフィスアワ
ーを設定する等、とくに教員と学生との間のコミュニケーションの場を確保することが重要で
ある。そのため、上記の専任教員研究室、大学院教員室のほかに、学修指導室2室、談話コー
ナー等を設置して、適宜、柔軟な履修・研究指導体制がとれるよう措置している。
4)その他
市ヶ谷キャンパスへの入退構、図書室への入退構には、ICカード型学生証によるセキュリ
ティーシステムが導入されている。なお、ICカード型学生証は、市ヶ谷キャンパスに1台設
置している証明書自動発行機で各種証明書(成績証明書等)の交付を受ける際にも使用される。
市ヶ谷キャンパスは元アジア経済研究所の建物を購入し、専門職大学院の教育施設として改
修したもので、あわせて耐震補強工事を行い整備した。しかし、建物は教育施設としての一応
の整備を終えたとはいえ、築後 45 年を経過したもので非常に老朽化している。
また、設備規模では、法務研究科に係る施設は手狭で、自習室等の不足が指摘されているが、
2006 年初頭に、エクステンションセンター法職事務室が管理する駿河台記念館内の研究室その
他関連施設の転換・拡充を図るべく、市ヶ谷近辺で借り上げた臨時施設(市ヶ谷別館)を整備
1375
大学院の施設・設備等
し、1人1席のブース型の自修研修席を用意し、図書資料室、PC室、教室型会議室、演習室
型会議室、談話室等を設置するなどして、法務研究科修了生が新司法試験に向けたラストスパ
ートにあたり学習するスペースを別に確保することで、市ヶ谷キャンパスにおける在学生の自
習室等の不足を補う対策を講じている状況にある。なお、2009 年度末にこの臨時施設は、市ヶ
谷田町キャンパスに移転した。
他方、国際会計研究科が市ヶ谷キャンパスから市ヶ谷田町キャンパスに移転したことに伴い、
その跡地を学生の自習スペースの充実、市ヶ谷別棟に分散している教員個人研究室の一元化に
対応すべく、ゼミ室、学生自習室に改修を行った。
(2)教育の用に供する情報処理機器などの配備状況
学生自習室(院生研究室等)キャレルと図書室閲覧席全席に情報コンセントを設置し、ノート
PCを接続して、インターネット環境への接続と法令・判例データベースへの接続・検索を可能
としている。また、中教室3室に各 50 台(計 150 台)のPCを備え置き、授業で使用できるよう
にしているほか、キャンパス内に 60 台のノートPCを備え置き、自習室各席及び閲覧席で利用す
ることもできるよう、貸し出し体制を整備している。
自習環境の支障にならぬようにプリントアウトスペースを設けたほか、図書室閲覧室には、固
定型デスクトップPCを配置している。
さらに、PC自習室には、44 台のデスクトップPCが設置されており、学生が自由に利用する
ことができる。また、情報教室には、合計 100 台のデスクトップPCが設置されており、情報関
連の授業実施時間帯を除いて、学生が自由に利用することができる。なお、各教室には、それぞ
れ教卓にPCを設置し、学生用PCを教員が利用する必要がないように配慮している。
これらの情報処理機器の配備により、学生の利用への要望に応えているといえるが、さらに、
利便性の向上とセキュリティーの確保とが二律背反にならぬよう留意しつつも、学生の持ち込み
用PCのネットワーク利用制限(アンチウィルスソフトウェアのインストールを条件とする登録
制)や、プリンター接続使用の一部制限に不自由感があり、2008 年度には、中央大学情報環境整
備センターにより、市ヶ谷キャンパス内数カ所に無線LANのアクセスポイントが設置され、2009
年度にはさらに増設された。セキュリティーの観点から、アクセスには市ヶ谷ITセンターにコ
ンピュータを登録することを求めている(この登録を行わないコンピュータは、本キャンパスの
ファイヤーウォールの内側へ接続できない。)が、食堂、1階ロビーおよび模擬法廷教室を含む相
当程度の施設を無線LANがカバーしたことにより、学修の利便性が相当程度向上した
[表 11-Ⅱ-6
情報処理機器などの配備状況]
卖位:台
施 設
状 況
情報教室
100 席全席に固定型ノートPCを設置
PC自習室(2409 号室) 44 席全席にデスクトップPCを設置
PC自習室
キャレル席にデスクトップPCを設置
(図書室A内に設置)
閲覧席の一角に固定型デスクトップPCを設置
図書室A
閲覧席全席に情報コンセント設置
閲覧席の一角に固定型デスクトップPCを設置
図書室B
閲覧席全席に情報コンセント設置
可動・多目的型
校舎内貸し出し用のノートPCを用意
中教室
3教室にノートPC各 50 台を設置
合
計
1376
第 11 章 施設・設備等
配備台数
100
44
41
2
8
60
150
455
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
<長所・強み>
○
本法科大学院は、都心部の卖一キャンパスでその教育の大部分を完結させている。
<問題点・課題>
○
施設の老朽化、本来法科大学院用施設として建設されていないことから生じる諸問題は、な
お残存している。
<対応方策(長所の伸長/問題点の改善)>
○
施設の整備を法人に対し要望していく。
2.キャンパス・アメニティ等
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)キャンパス・アメニティの形成・支援のための体制の確立状況
学生に対しては、各学期に2回実施する授業評価アンケートに加えて、前期は5~8月、後期
は 10~2月の期間、オピニオン・アンケートを実施している。このアンケートでは、授業のみな
らず学修環境全般(施設・設備・学修支援・事務体制等)に関する学生の意見や要望がCLS教
務システムを通じて随時提出され、これらの声を項目別に月次集計して、関連部署に伝達して回
答を求め、その内容を、学生自習室前掲示板に掲示して公表している。このアンケートに寄せら
れた意見と要望から、教室、自習室及び食堂等の改善が進んだほか、授業以外の学修支援に関す
る施策の立案と遂行に大いに役立っている。
(2)
「学生のための生活の場」の整備状況
本法科大学院では、学生の学習環境整備として、学生1人に1席の指定席(キャレル型自習席)
と1個のロッカーを貸与する体制を確保している。
また、市ヶ谷キャンパスには、学内食堂1カ所があり、昼食及び夕食を提供している。本法科
大学院の学生は、授業前後の自学自修を含め、長時間にわたりキャンパス内に滞在することもあ
り、食事は重要な問題であることから、オピニオン・アンケートで寄せられる意見を参考に、継
続的にメニューの改善等が行われている。
なお、学生及び教職員の安全確保のため、キャンパスへの出入りを監視するための防犯カメラ
を 2009 年2月より設置している。
(3)大学周辺の「環境」への配慮の状況
都心部の低層ビル型キャンパスであることから、研究科独自としての取り組みは行ってい な
い。ただし、敷地内に自転車(バイクを含む。)置き場を整備し、路上放置等による近隣への迷
惑防止措置を行っている。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
<長所・強み>
○
本法科大学院は、都心部の低層キャンパスに集約されており、キャンパス内に1人1席の自
習席を用意するなど、基本的な学修・生活環境は整備されている。また、オピニオン・アンケ
ートを通じて学生の意見を恒常的に聴取し、キャンパス・アメニティの改善に努めている。
<問題点・課題>
○
施設が狭隘であることから、改善に限界がある。
1377
大学院の施設・設備等
<対応方策(長所の伸長/問題点の改善)>
○
恒常的に学生の意見を聴取し、短期的に改善できる点については迅速に対応すると共に、施
設・設備の整備への努力を継続する。
3.利用上の配慮
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)施設・設備面における障がい者への配慮の状況
本法科大学院が所在する中央大学市ヶ谷キャンパスは、全施設のバリアフリー改修が概ね完了
しており、身体に障がいのある者に対しては対応可能な環境を確保している。施設及び設備の充
実を含めて、学習や生活上の支援体制の整備に努めている。該当者には申請により自動車通学を
認めることとしているほか、玄関からエレベーターまでの間には車いすを動かせるようにスロー
プを2カ所造り、エレベーターも視覚障がい者や車椅子利用者にも配慮し、さらに、全教室と階
段に手すりを設置するなどして、身体に障がいのある者に対しても、教育を受ける機会の確保に
努めている。
なお、2011 年度には、車椅子利用の学生が 1 人在籍している状況である。
(2)キャンパス間の移動を円滑にするための交通動線・交通手段の整備状況
キャンパスの最寄り駅として都営新宿線曙橋駅から徒歩3分の立地にあり、どこへ移動するに
あたっても交通の便に恵まれた環境にある。多摩キャンパスへは、およそ1時間程度で到着する
ことが可能となっているほか、後楽園キャンパスへは、15 分程度で移動が可能となっている。
(3)各施設の利用時間に対する配慮の状況
各施設の利用時間については、情報教室は8時から 22 時まで、貸し出しパソコンは9時 50 分
から 19 時 15 分としている。また、自習室を含むその他の施設については、学生の自習に配慮し、
年末年始の一時期を除き土日・祝日を含む8時から 24 時まで利用可能とし、学修環境に配慮し
ている。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
<長所・強み>
○
都心部における専門職大学院キャンパスとして、24 時までの自習室利用等、利用者のニーズ
に応じた利用が可能となっている。またバリアフリー化工事も概ね完了している。
<問題点・課題>
○
当然ではあるが、施設・設備面における障がい者へ配慮については、個々の利用者の状況に
応じた措置が必要となる。
<対応方策(長所の伸長/問題点の改善)>
○
障がいを有する者が本法科大学院への進学を希望する場合、出願前に施設・設備の見学のた
めに来校することを推奨しているが、この取り組みを継続し、個々の利用者の状況に応じた措
置をとる。
1378
第 11 章 施設・設備等
4.組織・管理体制
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)施設・設備等を維持・管理するための責任体制の確立状況
(2)施設・設備の衛生・安全の確保を図るためのシステムの整備状況
施設・設備の維持に関しては、専門職大学院事務部および施設管理を担当する都心キャンパス
庶務課が連携して維持を行っている。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
○
特になし
1379
大学院の施設・設備等
戦略経営研究科
1.施設・設備等の整備
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)大学院研究科の教育研究目的を実現するための施設・設備等諸条件の整備状況の適切性
本研究科の教育研究目的は、企業の各機能領域について経営戦略とリンクした体系的な知識を持
ち、戦略経営を企画立案し、かつ遂行できるプロフェッショナルとしての戦略経営リーダーの育成
とそのための研究を推進することである。そのためには、施設設備も座学中心のものからディスカ
ッション・グループワークを多用した幅広い授業形態に対応でき、加えて、主たる入学対象である
有職の社会人学生に相応しい必要があることから、これらの点も考慮して、適切なものを導入する
よう努めており、以下のような構成となっている。
文系大学院研究科と共用していた施設・設備については、これらの研究科が市ヶ谷田町キャンパ
スに移転したことに伴い 2010 年4月から戦略経営研究科専用となっている。また、教室について
は、15 教室を専用施設としている。専用施設のうち7教室は通常授業で使用する教室として、ディ
スカッション等双方向あるいは多方向による授業を想定し、馬蹄型、対面型の教室各1室を含み、
4教室については大学院学生用PCを設置している。専用教室の教員用AV・情報機器は、教員の
操作の利便性を追求し同一仕様としている。残りの8教室は、プロジェクト研究等で使用する教室
となっている。
また、グループワーク等の利用や大学院学生・教員間、大学院学生同士のコミュニケーションを
深めることができるよう配慮して、
「コモンズ」と名付けた専用のミーティングスペースを設置し、
専任教員の個人研究室もコモンズと同じフロアに配置している。
このほか、大学院学生の自習施設として、共用のPC室と自習室を設置し、大学院PC室にはP
Cテーブル 21 席、学生共同研究室にキャレルデスク 30 席を設置している。また、ビジネス科学専
攻の大学院学生専用の共同研究室を1室(PCテーブル4席、その他3席)設置している。大学院
PC室、学生共同研究室ともに学生証(ICカード)で入室管理を行っており、曜日に関わりなく
8:00~23:00 の間利用可能となっている。
(2)教育の用に供する情報処理機器などの配備状況
教育用情報処理機器については、教室、大学院PC室、学生共同研究室に配置し、共通アプリケ
ーションとして、Microsoft Office、SPSS、SAS、Mathematica 等を導入している。うち2
教室には、Eviews、CrystalBall を導入している。また、全施設において、全学無線LANが使用
可能であり、大学院生個人所有のPCも個人のアカウントを利用して使用が可能となっている。
具体的な配備状況としては、通常の授業で使用する7教室に教員用PCを設置し、うち4教室に
は大学院生用PC計 148 台を設置している。大学院PC室にはPC21 台とプリンター2台、学生共
同研究室にキャレルデスク 30 台とノート型PC10 台、プリンター1台を設置している。その他コ
モンズにPC3台とプリンター1台、事務室に貸出用PC20 台を用意している。また、ビジネス科
学専攻の大学院学生専用の共同研究室にPC4台、プリンター1台を用意している。
(3)記念施設・保存建物の管理・活用の状況
・該当なし
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
○
特になし
1380
第 11 章 施設・設備等
2.独立研究科の施設・設備等
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)独立研究科における、当該研究科専用の施設等の設備の適切性
本研究科は、専用の教室、図書室、PC室、自習室を有するほか、以下のような施設・設備を設
けることで独立研究科として教育・研究に適切かつ十分な施設・設備を確保している。
教室については、ディスカッション等双方向あるいは多方向による授業を想定し、馬蹄型、対面
型の教室各1室を含む 15 教室を設置しており、授業でPCを使用することを想定して大学院学生
一人当たりの座席スペースを十分に確保している。
また、大学院学生・教員間のコミュニケーションを促進し、グループワーク、各種ミーティング、
自習等多様な研究活動に利用可能とするため、「コモンズ」と名付けたコミュニケーションスペー
スを設けており、ここにはレイアウト変更が容易な什器を採用し、コピー機、PC、プリンターを
設置したコピースペースを併設している。また、コモンズに併設したラウンジには、給茶器を設置
し、コミュニケーション促進の一助としている。
さらに、専任教員の個人研究室は、コモンズ、教室に面したエリアに設置してあり、大学院学生・
教員が自然に交流できる環境を作り出している。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
○
特になし
3.夜間大学院の施設・設備等
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)夜間に教育研究指導を行う大学院における、施設・設備の利用やサービス提供についての配
慮の適切性
本研究科は、専ら有職の社会人学生を対象とした平日夜間・土日開講の大学であるため、施設・
設備の利用やサービスの提供については、それを十分考慮したものとしている。
施設・設備の利用時間
コモンズ、教室、大学院PC室、
学生共同研究室等の自習施設
図書室
曜日に関わりなく 8:00~23:00 まで
授業期間
月~土曜日は 9:00~22:30、日曜日は 9:00~20:00、
授業期間以外
月~土曜日は 9:00~20:00、日曜祝日は閉室
事務課の窓口
火~金曜日は、13:00~22:00、土曜日は、9:00~20:00
日曜日は、9:30~18:00
*証明書等は、自動発行機により、事務課開室時間外においても発行可能である。
上記以外にも、社会人学生の便宜を図る方途として、各種教材の事前配布やレポートの提出、各
種情報の確認、諸手続が Web 上で可能なCBSポータルを導入しているほか、社会人学生である大
学院学生が業務の都合上、授業に遅刻欠席するような場合に備えて、プロジェクト研究以外の授業
を全て録画し、VOD(ビデオ・オン・デマンド)による補講・補習を可能としている。
また、夜間に教育研究を実施しているため、昼夜問わず、定期的に警備スタッフが巡回をし、危
機管理にあたっている。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
○
特になし
1381
大学院の施設・設備等
4.キャンパス・アメニティ等
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)キャンパス・アメニティの形成・支援のための体制の確立状況
後楽園キャンパス全体の施設設備については、理工学部管財課が、また戦略経営研究科の専用施
設設備については、戦略経営研究科事務課が担当している。
戦略経営研究科事務課では、キャンパス・アメニティ向上のために大学院学生へのアンケートを
実施し、その結果を法人への要望、予算申請に活用している。
(2)
「学生のための生活の場」の整備状況
後楽園キャンパスでは、大学院学生が利用可能な食堂、売店を設置している。
また、大学院生・教員間のコミュニケーションを促進し、休憩や自習等多様な研究活動にも利用
可能な「コモンズ」と名付けたコミュニケーションスペースを設けている。ここにはレイアウト変
更が容易な什器を採用し、コピー機、PC、プリンタを設置したコピースペースを併設しているほ
か、給茶器、ホワイトボード並びにプラズマディスプレイを設置している。
(3)大学周辺の「環境」への配慮の状況
本研究科としての独自の取り組みは行っていない。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
○
特になし
5.利用上の配慮
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)施設・設備面における障がい者への配慮の状況
後楽園キャンパス全体の障がい者への配慮としては、障がい者用エレベーター、自動ドア、バリ
アフリートイレの設置などのバリアフリー化が挙げられる。
本研究科の7教室のうち、3教室については、引き戸を採用し、教育上の効果で段差を設けてい
る対面型教室を除いて全ての教室で段差がない構造となっている。
2009 年度には、大学院生の意見を取り入れ、視覚障がい者への配慮として、東門入り口外の歩道
に東門の位置を示す点字ブロックの設置を国土交通省に要請し、実現している。
(2)キャンパス間の移動を円滑にするための交通動線・交通手段の整備状況
キャンパスの最寄り駅として東京メトロ丸の内線後楽園駅から徒歩5分の立地にあり、どこへ移
動するにあたっても交通動線・交通手段としては問題ない環境にある。多摩キャンパスへは、およ
そ1時間程度で到着することが可能となっているほか、市ヶ谷キャンパス・市ヶ谷田町キャンパス
へは、15 分程度で移動が可能となっている。
(3)各施設の利用時間に対する配慮の状況
「4.夜間大学院の施設・設備等」のうち、「(1)夜間に教育研究指導を行う大学院における、
施設・設備の利用やサービス提供についての配慮の適切性」の記載を参照頂きたい。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
○
特になし
1382
第 11 章 施設・設備等
6.組織・管理体制
【現状の説明及び点検・評価結果】
(1)施設・設備等を維持・管理するための責任体制の確立状況
(2)施設・整備の衛生・安全の確保を図るためのシステム整備状況
施設・設備の維持管理、衛生・安全の確保を図るシステムについては、次のような責任体制の
下で連携している。
施設・設備の利用管理・運営については、戦略経営研究科事務課が担当しており、施設の保守・
維持管理に関する業務委託、保守営繕については、理工学部管財課が担当している。また、施設の
清掃・警備については、都心キャンパス庶務課が担当している。
【長所・強み/問題点・課題及びそれらへの対応方策】
○
特になし
1383
大学院の施設・設備等
1384
第 11 章 施設・設備等