事業内容で分類 創業形態で分類 地域資源活用 環境・リサイクル・新エネルギー スピンオフ・独立 女性起業 新商品・新サービス開発 ソーシャルビジネス・コミュニティビジネス 大学発ベンチャー シニア起業 農業と地域の活性化を目指して! おおむら夢ファーム シュシュ 農業生産法人 有限会社シュシュ 代表取締役 山口成美さん 住所:長崎県大村市弥勒寺町486 電話番号:0975^55-5288 FAX 番号:0957-55-5323 E-mail:[email protected] HP:http://www.chouchou.co.jp/ 設立:1998年7月 資本金:1,500万円 従業員数:86名 主要事業:施設野菜、農産物直売所、 アイス・パン工房、レストラン ■創業のきっかけ ~地域農業の活性化と後継者の育成を! 大村湾を望む大村市北部の福重地区に、全国的にも有名な、年間 49万人が訪れる 3000 坪の観光ファー ム「おおむら夢ファームシュシュ」 (フランス語で「お気に入り」という意味)がある。 もともとこの地区は、山の斜面に点在している樹園地や畑で 40 年ほど前から梨・ぶどうを栽培し、夏季は フルーツ狩りの観光客で盛り上がるものの、収穫期以外は来訪者が尐ないというところであった。 兼業農家で育った山口社長は、昭和54年から大村市農協に勤め、営農指導員として12年間、畜産の経営・ 技術指導等に携わった。一方で、農家のための農業改革の提案を続けてきたが、組織内での活動に限界を感じ たことから、平成2年、農協を退職し自ら専業農家の道を選んだ。 平成8年に、高齢化による耕作放棄地の増加や若者の後継者離れ等による地域崩壊の危機感を抱いた地区の 有志40名で「福重地区農業農村活性化協議会」を設立し、先進事例の視察など取り組みを研究した結果、そ の中の専業農家8名で、ビニールハウスの小さな農産物直売所「新鮮組」を始めた。 1年後、差別化と付加価値を高めることを目的に、地域の特産果物を使ったアイスクリーム工房「手作りジ ェラートシュシュ」をオープンしたところ、初日に 1,000 名以上が押し寄せる人気となった。 平成12年に、 農林水産省の農業構造改善事業の補助金を得て 「ぶどう畑のれすとらん」 、 「手作りパン工房」 、 イチゴ等の収穫体験施設など総額4億円の投資を行い、農業拠点施設「おおむら夢ファームシュシュ」をオー プンさせた。 農業生産法人としては、平成10年に(有)かりんとうを設立し、その取締役に就任。その後、平成15年に 社名を(有)シュシュに変更して代表取締役となった。 最近では、 「洋菓子工房」の新設や直売所の増設を行い、地域の一大交流拠点となっている。 【新鮮組】 【ぶどう畑のれすとらん】 【ランチョンマット】 ■事業のあらまし ~地産地消、農業の6次産業化 ○山口社長は、アイデアマンであるとともに、語られる言葉もユニークである。 ・農村は「農損」という暗いイメージがあるが、損がなくなるように「NO 損」を目標に! ・1次、2次、3次、6次産業まで一貫した取り組みを行い、100の商売で自分達もお客さん達も100回 笑える「百姓、百商、百笑」を合い言葉に! ・モノを売るのではなく、夢を売りたい! ○また、社長からは、お会いするたびに違う名刺を頂く。季節毎に言葉や絵柄も違った名刺は、渡す相手毎に 変えているとのこと。名刺のイラストは絵の上手な女性スタッフの制作であり、パンフレットや商品のラベ ル、レストランのランチョンマット等、至る所のイラストすべてを手がけている。 ○開発した商品のネーミングもユニークで、地元の牛乳と卵で作った「ケッコーイケてるシュシュプリン」や、 芋焼酎の「よっこいしょどっこらしょ」 、後継者の若者が栽培した小麦で作った「イケメンうどん」 、 「かっ ぺぱん」等、多くのヒット商品が生まれている。 ○農産物直売所「新鮮組」では、生産者の写真を飾るほか、値段と名前が入ったシールを貼り、いち早くPO Sシステムとメール配信サービスを導入して商品の欠品を防いでいる。 ○平成21年には、地域の農産物をジュースやジャム、ドレッシングへと四季を通じて加工する「農産加工所」 を新設。1次産品を2次加工して、3 次産業としてシュシュで販売しており、6 次産業を確立している。 ○一般の消費者が農作業を体験する「農業塾」は、1期定員 20 名で現在11期目を開講しており、団塊の世 代の定年帰農希望者や家庭菜園に興味がある方などが県外からも参加するほどの人気を博している。 ○子供を対象にした食育の「手作り体験教室」では、ウインナー教室、いちご大福教室、ハンバーガー教室な ど多くの楽しめるイベントが組まれており、地元の新鮮食材を使ったランチバイキングの「ぶどう畑のれす とらん」では、レストランウェディングも行われている。また、季節毎にいちご狩り、メロン狩り、ぶどう 狩りといった「収穫体験」等、様々な取り組みを行っている。 ■今後の取組 ~新たな特産品の開発 3年前に長崎県工業技術センター(大村市)との共同研究で、地元で取れた果物を使ってパンに使う天然酵 母が取れないかといった研究をスタートさせた。その研究の一環として、完熟の柿から天然の乳酸菌が抽出さ れた。そこで、培養技術を持つ地元の(株)バイオジェノミクスと(有)シュシュ、工技センターの 3 者による共 同プロジェクトが組まれ、大村市特産品の「黒田五寸人参」と乳酸菌を使った新しい飲料「黒田五寸人参プレ ミアム」を開発、製品化した。 今後、他の食品についても応用できないか、共同研究を進めていく予定。 (この取り組みは、九州地域バイ オクラスター推進協議会が進める機能性食品や健康食品に特化したバイオクラスター計画の先行成功事例で あり、バイオジェノミクス社は、同協議会の会員でもある。 ) ■活用した施策 ・農業構造改善補助事業(農林水産省) ■その他特記事項 ・全国地産地消コンクール 農林水産大臣賞受賞 ・オーライ!ニッポン大賞 審査委員会長賞受賞 ・グリーンツーリズム大賞 2009受賞 ■創業予定者に対するメッセージ “年中夢求! 自分で決めた人生、常に何かにチャレンジして。出来ない理由で言い訳をせず、 工夫をして前向きに取り組む!”
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