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平成 23 年度
浜松市環境審議会
1
開催日時
平成 24 年3月7日(水)
2
開催場所
保健所3階
3
出席状況
第2回森林環境基金部会
議事録
午後 13 時 30 分から午後 15 時 30 分
302 会議室
浜松市環境審議会委員(○印のある委員は出席)
○
永井
久己
水窪町森林組合 代表理事組合長
部会長
○
江間
郁乃
静岡県地球温暖化防止活動推進員、環境カウンセラー(市民部門)
部会委員
○
笠原
佐智子
自然公園指導員、静岡県環境学習指導員、静岡県野鳥愛護協会理事
部会委員
○
木下
文恵
浜松環境ネットワーク 事務局長
部会委員
○
執印
早苗
国際ソロプチミスト浜松
部会委員
鈴木
誠
遠州鉄道株式会社 運輸事業部長
部会委員
事務局
環境政策課
岡田環境部次長(環境政策課長)
、北村環境政策課長補佐、
市川副主幹、大橋
農林業振興課
4
傍聴者
5
報告事項
小林副主幹、坂井主任
なし
(1)
浜松市森林環境基金の状況について
(2)
平成 23 年度森林環境基金活用事業
・ 「はままつの森林づくり事業」事業報告
・ 「カーボンオフセットモデル推進事業」および
「"天竜美林"間伐リレープロジェクト」事業報告
・ 「ごみ絵本の作成」および「雑がみ分別袋の作成」
6
審議事項
(1)
平成 24 年度森林環境基金活用事業
・ 「はままつの森林づくり事業」について
7
会議録作成者
環境政策課総合調整グループ
8
記録の方法
発言者の要点記録
1/16
大橋
9
会議記録
1
開会
2
挨拶
事務局(北村環境政策課長補佐)
岡田環境部次長
本日は、お忙しい中ご参集いただき、お礼申し上げる。
また日頃、環境行政、環境施策につきましてはご理解とご協力を頂きまして誠
にありがとうございます。重ねてお礼を申し上げる。
さて昨年は、世界の森林の持続可能な経営や保全の重要性について認識を深め
るということを目的とした国際森林年ということで、国内でもさまざまなイベン
ト等が催され、豊な森林作りのはずみとなるような取り組みが行われた。
また森林環境基金についての話題では、皆様もご承知のように、昨年 12 月にイ
オンリテール株式会社と「地域の活性化包括提携協定」というものを結んだ。連
携事項として、音楽の都浜松の推進とか環境対策緑化推進に関する事など 9 項目
があるが、その中の一つで「出世城浜松 WAON カード」というもの発行している。
そのカードの利用金額の 0.1%を森林環境基金に寄附し、不要になった雑がみを各
家庭で集めて頂けるような雑紙袋を作り、環境教育等といった視点で配布をして
いく予定である。
今回の部会では、基金の状況や本年度の「はままつの森林づくり事業費補助金」
交付事業の事業報告、それからカーボンオフセットのモデル事業、間伐リレープ
ロジェクト事業を報告させていただくとともに、来年度の基金の活用に向けて事
務局で作成した補助事業の見直し案をご審議していただきたい。本日はよろしく
お願い申し上げる。
永井部会長
年度末のお忙しい所、お集まりいただき、お礼申し上げる。
今まで林業と言うと、育てる林業と言うか、植林をして下刈をして大きい山に
育てるという事でやってきたが、今度は「売る林業」と言う事で、今までは切り
捨てていた成熟した大きい木を利用しようということになった。
現在は 26%の木材自給率を、10 年後には 50%にする目標であるが、そのために
は建築資材ばかりでは難しく、話題になっているバイオマスも利用しようとして
いる。しかし、人手をかけて木材を工場まで持ち込んでも、なかなか採算が合わ
ないのが現実で、海外からの輸入材もあり、目標を達成するのは難しい状況であ
る。目標達成のためには、皆様に日本材を好んで使ってもらい、需要を大きくし
ていくことが一番大切だと考えている。
浜松市ではFSC森林認証関係の事業もあるが、FSC森林認証材はまだまだ
見かけない。今後、それらも市場に出てくると思うが、若干高くてもぜひ使って
いただけるようお願いする。またFSC森林認証についての日本での大会も浜松
市で本年秋頃に開催予定であるので、ぜひご参加をよろしくお願いする。
2/16
事務局(北村環境
≪配布資料の確認≫
政策課長補佐)
事務局(北村環境
政策課長補佐)
続いて、会議の成立についてだが、本日は部会委員6名中5名の出席をいただ
き、過半数に達しているので、浜松市環境審議会規程第6条第2項により部会が
成立したことをご報告申し上げる。
事務局(北村環境
政策課長補佐)
3
それでは、これより議事に入る。議事進行については、浜松市環境審議会規程
第6条第1項に基づき、永井部会長にお願いする。
報告事項
(1)
浜松市森林環境基金の状況について
永井部会長
それでは、議事に入らせていただく。まず、
「浜松市森林環境基金の状況」につ
いて事務局から説明をお願いする。
事務局(大橋)
≪「資料1
浜松市森林環境基金の状況」に基づき説明≫
永井部会長
以上の事務局からの説明について、何か質問はあるか。
木下委員
充当事業の中で前回6月の会議の際には、森づくり事業8団体への補助という
所までは決まっており、ゴミ絵本と雑がみ袋は個別の連絡があったが、
“天竜美林”
間伐リレープロジェクト運営事業とカーボンオフセットモデル推進事業について
は、どのような進捗で今ここに至っているのか把握出来ていないので、説明をお
願いしたい。
事務局(大橋)
カーボンオフセットモデル推進事業については、平成 22 年度第2回の部会の際
に平成 23 年度の計画ということで、当時の森林課から説明があったと記憶してい
る。
木下委員
平成 23 年度第1回の部会の時には説明はあったか。
事務局(大橋)
平成 22 年度第2回の部会から特に変更が無いということで、事務局からの説明
は行わなかった。
事務局(北村環境
政策課長補佐)
翌年度の事業については、第2回部会で説明をさせていただき、6月の第1回
部会の時点では、森づくり事業の具体的提案について審査していただくというこ
とである。
3/16
(2)
平成 23 年度森林環境基金活用事業
① 「はままつの森林づくり事業」事業報告
永井部会長
続いて、平成 23 年度森林環境基金活用事業「はままつの森林づくり事業」事業
報告について、事務局から説明をお願いする。
事務局(大橋)
≪「資料2
平成 23 年度
はままつの森林づくり事業事業報告」に基づき説明
≫
永井部会長
以上の事務局からの説明について、何か質問はあるか。
笠原委員
多利野冒険学校の事業については、2回体験活動の実施予定が、悪天候のため
中止になったということだが、中止になった場合はどうするのかということを考
えて、雨天中止の場合は翌週に実施するといった方策も必要だと思う。
また、現在このような催しはあちこちで実施していて、募集しても定員に満た
ないということがたくさんある。そのようなところに補助金を出してよいのか、
そういう部分も考える必要があるのではないか。
皆のお金を使う訳であるから、特に注意してもらって、努力をして人も集める
と言うことをしっかりやってもらうようにしたら良いかと思う。
事務局(大橋)
今回こちらからの働き掛けも遅くなってしまって手を打てなかったという所も
あるので、来年度は、こちらでも状況を把握して団体に働きかけられるように考
えている。
江間委員
今回はただの雨ではなくて台風という特別な気候ということがあったと思う。
やはり台風の影響は物凄く、台風の残骸を処分するまではとても素人の人はそこ
へは立ち入れない。ただの雨の場合は一週間後にする等は可能だと思うが、台風
や地震等に対しては、別の条件で括らないと無理ではないかと思う。
永井部会長
龍山周辺は台風の被害が酷く、水窪から浜松に来る時にしばらくの間ずっと遠
回りさせられていた。
事務局(大橋)
補助対象から外さなくても、補助金としては実際の補助対象経費の2分の1と
いう決まりがあるのでそれしか出せないが、そういった形でも良いのであれば、
実際に実績報告書が出てきてから、活動内容に見合った金額を払うことは可能で
ある。
4/16
事務局(北村環境
政策課長補佐)
まだ3月下旬まで事業期間があるので、今の時点での判断は時期尚早とは考え
ている。とりあえず次回の時までには報告書が出てきた後、事務局で精査させて
いただき、補助金額も事務局で活動に見合った措置を取らせていただく。その結
果は次回の森林基金部会で報告をさせていただきたい。
岡田環境部次長
事業の査定については事務局に一任していただきたいと思う。当然何もやらな
ければ0と言う事もあり得るし、3月の開催状況や参加人員等を考慮しながら決
定したい。
永井部会長
この件は事務局に一任するということでよろしいか。
≪意義なし≫
永井部会長
この団体以外は参加者が大勢来ていて盛況という判断でよろしいか。
事務局(大橋)
現時点では途中の経過報告という事で詳細までは把握していないが、比較的ど
の団体も今回は多かったのではないか。小学校等に啓発活動や体験教室を重点的
に行っているという団体もある。
② カーボンオフセットモデル推進事業」および
「“天竜美林”間伐リレープロジェクト」事業報告
永井部会長
続いて、平成 23 年度森林環境基金活用事業「カーボンオフセットモデル推進事
業」および「“天竜美林”間伐リレープロジェクト」事業報告について、事務局か
ら説明をお願いする。
事務局(小林副主
≪「資料3
平成 23 年度
カーボンオフセットモデル推進事業および"天竜美
幹)
林"間伐リレープロジェクト事業報告」に基づき説明≫
事務局(坂井主任)
永井部会長
以上の事務局からの説明について、何か質問はあるか。
木下委員
カーボンオフセット事業について、昨年、J-VERについて天竜区のNPO
法人が面白い取り組みをスタートし、そこと連携する事によって新たな道が開け
る可能性があるという話を伺ったと記憶している。それがどのように今回の事業
と関わっているのか。
もう一つ、間伐リレープロジェクトで肝心の広報は、どこの部署がどのように
展開しているか伺いたい。
5/16
事務局(小林副主
幹)
1点目のJ-VERとNPO法人関係の話について、1年前はNPO法人がJ
-VER制度を利用しながら森林整備を進めていくような調査をしており、J-
VERとの接点があったため申し上げた。その後、J-VERについて調べ、国
主催の全国的な会議にも出席したが、この制度は上手くいっていないようである
ことが分かった。原因として、国は制度は作るが売る方はあまり力を入れておら
ず、民間の取引の話であり、市場介入はもちろん行わない。ある都道府県は、制
度を利用したことはいいが全く売れないらしく、売るのに非常に苦労していると
いう部分がある。
そして、フォレストック認定というものをこれから浜松市で目指していこうと
決めた理由は、FSC森林認証の取り組みがあり、FSC森林認証とフォレスト
ック認定は非常に密接不可分な関係であり、認定が取り易く、販路が強いという
ことがある。全国的な企業にも交流実績があるということで、販路の強みとFS
C森林認証を最大限生かすという理由から、J-VERではなくフォレストック
認証にシフトさせた方が良かろうという判断の元、今回の調査委託を行った。1
年前から、その後の情報をいろいろ収集することにより状況が変わったというこ
とである。
それから2点目の間伐リレープロジェクトの広報啓発活動については、市内の
企業向けの宣伝は確かに弱かった。委託している授産施設で繋がりのある福祉関
係の団体にも PR してもらっている。広報誌とホームページにも今年度から掲載し
ている。数字としては去年から増えているが、まだ啓発が足りないかと思う。
永井部会長
カーボンオフセット事業は、今のところ、成功しているところは無いというこ
とか。
事務局(小林副主
幹)
企業の経営が厳しいという点と、それに伴い相場が落ちてしまっているという
ことがある。互いにメリットが無いという感じになってしまっている。西方の都
道府県では、連合を組んで売り手を探そうという動きがある等、一生懸命やって
はいるが結構苦しんでいるという感じを受ける。
永井部会長
一頃は CO2 を排出する企業はカーボンオフセットを買ったら相殺する等という
話があったが、それはどうなっているのか。
岡田環境部次長
義務化されていないので、減らさなければいけないという条例が無いといけな
いが、それが有るのは東京都等の一部の自治体だけである。業界の中での自主的
な削減目標はあるが、制度自体を作っても活用しなければいけないというところ
までは至っていないというところである。
6/16
木下委員
カーボンオフセットモデル事業が確か市有林の整備も併せて考えるという狙い
があったと思うが、事業2年目に5社と締結がかなってそれぞれの企業が市有林
の整備に乗り出していると思うが、それは独自に企業対サポートをしてくれる民
間の何かしらの団体で整備が進んでいて、カーボンオフセットモデルとは、今は
直接もう接点がないということか。
事務局(小林副主
幹)
事業としては直接的な接点はない。民間レベルで借用に際して無償で山を貸す
ため、企画書等いろいろな許可状の手続きはしてもらうが、それぞれ民間の動き
で各社動いてもらっている。
③「ゴミ絵本の作成」および「雑がみ分別袋の作成」事業報告
永井部会長
続いて、平成 23 年度森林環境基金活用事業「ゴミ絵本の作成」および「雑がみ
分別袋の作成事業報告について、事務局から説明をお願いする。
事務局(市川 副主
≪「資料4
幹)
き説明≫
永井部会長
平成 23 年度
ゴミ絵本の作成および雑がみ分別袋事業報告」に基づ
以上の事務局からの説明について、何か質問はあるか。
来年度以降もゴミ絵本は引き続きやるということだが、今度は一般財源で行う
のか。
事務局(市川 副主
幹)
今後については未定であるが、今年度については財源が無かったため急遽基金
の取り崩しで23年度の予算で作成したということである。
永井部会長
今後は一般会計で行う方向でお願いしたい。
笠原委員
細かい物を雑がみ分別袋に入れて出すと、その時には口の部分が空いている。
収集の際に中身が散らばる心配はないのか?
事務局(北村環境
資料に図が出ているが、雑がみは縛って出すようお願いしたい。
政策課長補佐)
笠原委員
紙や封筒等でシュレッターにかけた物は燃えるゴミになるのか。細かいものは
雑がみとして出してはダメなのか。
岡田環境部次長
ハガキ大以上のものが雑がみとなる。
7/16
江間委員
雑がみ袋だが、縛って出してしまうともう使えないことになるのか。学校の場
合は子供が持って行ってリサイクルボックスの中に中身を出してまた持ち帰ると
いうことで、何度も使えるということか。
事務局(市川 副主
幹)
まずPR用に雑がみ袋を作り、最初はこれを使っていく。定着化してくれば、
自分たちの家にある紙袋等を使い、そのまま縛って出すという方向でいる。
執印委員
作った雑がみ袋は学校にだけ配るのか。
事務局(市川 副主
来年度については、小学生・中学生を対象に、PR用に配布する予定である。
幹)
笠原委員
去年の緑化祭で配っていたものとは違うのか。
事務局(北村環境
モデル地区を作り、そこで配布したり、イベントでも配布したりするようにし
政策課長補佐)
ている。そこで配布するものは、基金を使うかどうかについては、小中学校用の
ものとは棲み分けをすると思う。燃えるゴミの4割が雑がみと言われおり、少し
でも燃えるゴミを少なくして資源化するというのが目的であるので、出来る限り
のところでPRさせていただきたいと思っている。
永井部会長
WAONカードについてはどうか。
事務局(北村環境
名刺サイズのカードで、浜松城の写真とその前に家康くんが載ったものがある。
政策課長補佐)
このカードがイオン系列の店舗で販売されており、事前にお金をチャージしてレ
ジ等で使ってもらうものになる。支払いで使った金額の 0.1%が半期に一回まとめ
て森林環境基金の方に寄附をしていただくような形になる。全国にはご当地カー
ドと言われているWAONカードが沢山あり、その地区に寄附をしてもらえると
いうもので、今回のカードは浜松地区限定である。他の地区のカードを使用する
と、その地区への寄附となってしまうので、出来ればこの浜松のWAONカード
を買って使用していただきたい。
木下委員
これは何年間の契約といったものはあるのか。
事務局(北村環境
何年間という決まりは協定には無い。
政策課長補佐)
木下委員
そうすると毎年幾ばくかの寄附が基金に入ってきて、その使用目的が雑がみを
資源へという方向になっているということか。
8/16
事務局(北村環境
政策課長補佐)
木下委員
当面は雑がみ袋の作成に使わせてもらう。森林環境基金に入ることは間違いな
いので、雑がみ袋に使わなくなった時には別の用途に使えるよう考えていきたい。
イオンの環境への配慮というような寄附目的から、使用用途が雑がみ袋になっ
た経緯はどうなっているのか。
事務局(北村環境
政策課長補佐)
環境部としては、燃えるゴミを減らすというのが緊急の課題になっており、そ
こに使用したいという市の意向があり、そのような方向となった。
永井部会長
雑がみ袋の作成の経過がよくなければ見直しはできるか。
事務局(北村環境
その場合は、方向性を変えていかなければいけないと思っている。
政策課長補佐)
永井部会長
それでは、少しここで休憩を取らせていただく。
≪10 分間休憩≫
4
審議事項
(1)
平成 24 年度森林環境基金活用事業「はままつの森林づくり事業」について
永井部会長
続いて、平成 24 年度森林環境基金活用事業「はままつの森林づくり事業」事業
の審査について、事務局から説明をお願いする。
事務局(大橋)
≪「資料 5-1 平成 24 年度
5-2 平成 24 年度
はままつの森林づくり事業について」および「資料
浜松市はままつの森林づくり事業費補助金交付要綱」に基づ
き説明≫
永井部会長
以上の事務局からの説明について、何か質問はあるか。
笠原委員
補助金の額を引き上げるとなっているのはなぜか。足りないという意見がある
のか。
事務局(大橋)
まだ決定ではないが、本年度の森林づくり事業に対する予算額が増額される見
込みであることと、多少事業費がかかっても幅広く実施してもらえる事業に関し
てはなるべく申請してほしいという考えもあり、小幅ではありますが増額という
形を取らせていただければと考えている。
9/16
木下委員
補助率の割合は変更が効くのか。補助金額だけが増えるということは、今まで
40 万規模だったものを 60 万規模に考えねばならないということになる。単純に補
助額だけ上がって事業がしやすくなるかというとそうではなく、上乗せした事業
費を自前で調達せねばいけないというところが団体としては負担が大きいと思
う。バスツアー等であれば、参加費を徴収しても応募者が減らないとは思うが、
汗を流して行う事業で、さらにそこに参加費を出すというのは難しいと思う。
岡田環境部次長
あくまで上限であるので、今まで通り 20 万で申請してもらえばと思う。
木下委員
その時に補助率を変えられないのか。
事務局(大橋)
浜松市の補助金交付の規則として2分の1は変えられない。
事務局(北村環境政
補助対象経費に賃金も一部含めるようにさせてもらっており、申請書を見ると
策課長補佐)
補助対象経費が 40 万を超えてくる団体も結構あるため、そのような団体を救済す
るという意味でも上限を上げたということである。補助率の2分の1は市の取り
決めとして変更できないため、団体の自主財源は多くなるかもしれないが、ご理
解をいただきたい。
木下委員
前回の部会で、植林事業をするのであれば4月の補助開始が望ましいと以前永
井部会長から意見があった。現在は6月に審議をするため、それ以前に団体が事
業を開始したとしても、森林環境基金の補助事業としてやっているとPRができ
ないわけである。それが非常に惜しいので、各区役所で実施している地域力向上
事業のように、2月位に募集をかけて4月から即実施できるような形にならない
のか等の提案がなされたような記憶がある。ただ、環境審議会の会議録は、ゴミ
減量部会と環境審議会の2つしか閲覧ができない状態になっている。
前回の部会の内容を踏まえた上で、もっと早い時期に部会を開催したらどうか
という意見もあったと思うが、単純に今の補助事業を継続するような見直しでい
いのか。
事務局(大橋)
前回の部会の議事録が出ていなかったのはこちらの不手際であるため、至急閲
覧できるようにしたいと思う。補助事業が4月からすぐに実施できるようになら
ないか、こちらも関係部局にいろいろ確認してみたが、予算が決まっておらず発
表もされてない段階で募集をかけるのは難しく、これまで前例も無いので不可能
ではないかという回答をもらっている。
10/16
事務局(北村環境政
策課長補佐)
地域力向上事業について、なぜ2月に募集をかけられるかまでは直接確認して
おらず申し訳ない。確認をとった範囲では、予算決定を受けて初めて公募が出来
るという形になるものであった。今回の規約改正は、2月まで遡れるようなもの
ではないが、少しでも早めに出来るような形を取れるということで、申請期間等
を変更した。これ以上遡って申請が出来るような形があるのであれば考えたいと
思っているが、現時点で出口が見当たらない。
木下委員
4月から寄附を受け入れて3月に締めるという形態であるので、それを1月か
ら 12 月にすればよいのではないか。
岡田環境部次長
寄附ではなく、市の予算として、この事業にこれだけの金額を充てるというも
のが議会に出てご審議をいただくという状況であるため、予算が確定する前に募
集するのはなかなか難しく、議会軽視ということにもなりかねない。
この事業としては2月頃に募集をして実施したほうが望ましいというのは分か
ってはいるが、現在までに確認した中では少し難しい。もう少しお時間をいただ
き、現在の仕組みの中でもできるようであれば考えていきたいと思う。
永井部会長
基金は環境部だけで勝手に動かす訳にはいかないということか。
岡田環境部次長
市全体の中での話になり、特別な仕組みはない。基金からは年度末に取り崩す
ということであるため、その間は市の予算を使うことから、最初に予算が無いと
取り崩せない。
木下委員
現在の補助方法は、森林環境基金そのものがどのくらいまで集めるかというと
ころであるとか、年間どの位使うかとか大きな計画が無い中で、ハード面に使う
にはあまりにも低額すぎるため、ソフト面で見える形で市民参加という形態にな
っていると思うが、市民活動への補助で 20~30 万のものであれば民間にたくさん
ある。でもそれらの中で人件費が付いているのは極めて少数なので、そういう意
味では現在の森林づくり事業制度は価値がとても大きいと思う。
この浜松の森をどうしたらいいかという時に、人工林に限ってではあるが、カ
ーボンオフセット事業のような大きなハード面の直接的なお金の使い方ではな
く、それを動かすための仕組みを作るところに働きかけることが最も望ましいの
ではないかと思っている。農林業振興課が退席してしまったのがとても残念だが、
農林業振興課はこのお金で山にどのような手当てをするのが一番いいのかという
意見を聞いてみたいなと思っていた。それが、今後この市民グループのサポート
の方式がいいのか、少なくとも3年とか5年かけてでもカーボンオフセットの形
をある程度目に見える形を作る方がいいのか考えることがもう一度必要な気がす
る。あくまで感想であるが。
11/16
岡田環境部次長
この基金をどのように使っていくということは、当初はなかなか街の人たちに
森の様子が分からない中だったため、まずは啓発活動を広めていこうということ
になった。基本的に予算は、1年間の寄附金プラス運用益を目途にということで、
現在はそういった額になっている。直接的な植林だったり間伐だったりに使えれ
ばよいが、そうすると基金自体が約1億しかないのですぐに無くなってしまう。
少なくとも現在は 300 万程度の限られた予算の中で毎年やっていくということで
ある。市民団体でも間伐等といった事業をいろいろやっているため、もっと参加
の裾野を広げていくことも必要ではということで、今回はこのような方針を出し
たということである。
先程も農林業振興課から説明があったように、カーボンオフセットというもの
は、国のほうでも制度を設けて始めたわけであるが、CO2 の排出規制という法律や
条令の規制がないと、カーボンオフセットだけの制度を作ってもメリットがない
ということである。また、国の方針も、まだ温暖化対策基本法も通っておらず、
いろいろ遅れてきている中でまたエネルギー政策が変わっていくとなると、また
温暖化対策基本法自体も 25 パーセント削減というものがまた変わってくる可能性
がある。森林の持つ CO2 の削減の位置づけというものは残ると思うが、国の方針
としてカーボンオフセット自体がどうなるかということも見えていない中、3 年間
やってきた中で、一つの結論として区切りをつけてというような農林業振興課の
方針だったと理解している。
そういうことも考えた中で、以前は森林だけに限っていたのを、水辺や河川ま
で広げてきた。もう少し、対象範囲をこの条例の中で読み込んで活動の範囲を広
げていくことは可能だと思っている。
笠原委員
私たちは森林づくり事業について話をしているが、他部署で除伐の体験をして
いたりするところはあるのか。
岡田環境部次長
農林業振興課でそういった体験的な活動もやっている。
笠原委員
森林づくり事業でやっている事業と同じように除伐を手伝いしたり、体験した
りするところもあるのか。
岡田環境部次長
体験してもらうことはある。
12/16
事務局(北村環境政
補助金として出しているのは、この事業だけだと思う。
策課長補佐)
市が直接負担して事業を実施するというものも、一つ二つであれば良いと思う。
だが、森林づくり事業は去年の実績でも8団体が活動を行い、今までに 3,100 人
が参加していただいており、参加者の裾野は非常に広がっている。そういった意
味では、現在の補助制度は啓発事業としてではあるが有意義ではないかと思う。
直接、市が実施するということになると、現在の補助金額ではとても足りない。
そのため、この森林づくり事業というものは、多くの方々に参加していただい
て、啓発をすすめていくという意味では、効果的な補助金の使い方をしていると
思っている。
永井部会長
ひとつの取り組みとしては、今年度実施となっている「ごみ絵本」を出したよ
うに、「森の絵本」を作ってみてはどうか。
事務局(北村環境政
そういう使い方もあるかと思う。
策課長補佐)
永井部会長
私が調べた範囲では、小学校で教えられる漢字は 1606 文字あるが、樹木の名前
は松と桜しか入っていない。1850 字の常用漢字のなかでは、同じ木でも松・桜以
外では桃、桑くらいしか入っていない。昔は、木へんのついた文字は 350 文字あ
ったようだが、今は 60 文字程度しかないらしく、世間からだんだん木の文化が薄
れていっている。
子供たちに、一人一冊ずつとは言わないが、小学校や図書館に置いてもらいた
い。浜松市は森林の街であるから、せめて、杉や檜位は分かってもらえるように
と思っている。環境の大切さを知るような絵本を作っていただけたらいいのでは
ないかと思うので、今後検討をお願いしたい。
執印委員
その意見に賛成である。もっと森のもっている役割等をしっかり教えるような
本が欲しいと思う。
永井部会長
学校の授業で、道徳の時間等に確実に使ってください、と言っていただければ
ありがたいと思う。
笠原委員
静岡県の西部農林事務所に行くと、そういった冊子が結構あって、子供が見て
いる。中学生でも見られるくらいの冊子が何冊かあり、なかなかいいものが沢山
並んでいるが、そういうものはなぜ学校で活用しないのか。
永井部会長
県が市町と同じ事業をやっているのではないか。県と市が話し合いをもって、
上手くマッチングすればいい仕事ができる可能性があると思う。
13/16
木下委員
啓発として確かな成果があがっていると言っていたが、この基金に寄附してく
れた方々に対して、これだけの成果があがっています、ということを伝える必要
があるのではないか。例えば民間の財団であると、必ずイベント内容については
ホームページに記載し、これだけの事業費によって補助団体はこういった活動を
いつやったということを公表し、事業終了後には冊子ができて、どの団体がどう
いう事を成し得たかというようなことが分かるようになっている。
市がこの基金をもっているというメリットは、市が窓口であるという信用度が
大きいから、年間 300 万円程度の寄附があるのだと思う。だが、民間団体である
と、その支持を受けているから、それに対するお返しをしなければいけないとい
う使命がある。この次の1年で、3年後とか5年後を考え、
「どういう成果をだす
のか」ということを常に考えてく必要があるのではないか。それが、具体的に何
なのかというのは、啓発の性質上、数値であらわすのは難しいだろうが、そうい
う例が他にあまりないと思うので。
事務局(北村環境政
数字に現れるといいと思うが、なかなか難しい。
策課長補佐)
木下委員
今回の報告を見ると、作業で汗を流すものと、研究して何らかのデータを集め
てくるもの、お楽しみ路線のもの等といったいくつかに分けることができる。そ
れらを3年後位に、これはおもしろいという事業のピックアップだけでもいいの
で、報告発表会を実施するといったことも考えられるのではないか。
各団体とも「なぜ、ここでこういうイベントをするのか」
「どういう意味がある
のか」ということを考えてやっていると思うが、それを報告書までのせるのは多
分難しいと思う。それを、市が取材に行ってまとめる等をしたらどうか。
岡田環境部次長
団体の人に集まってもらって、報告会をしてもらうというようなことも今まで
は実施していなかったので、必要だと思う。現状を私たちは書類でしか見ておら
ず、今まで実際に携わっている方々のご意見をいただいたりしてこなかったこと
が現実的にある。
永井部会長
それはひとつの手段としてやってもらえばいいと思う。
木下委員
実際、市が行っている市民活動をサポートするための基金で、毎年最終時点で
受託団体が集まり報告会を行うのだが、一般聴講者は残念ながらほとんどいない。
団体から数人が出てきて、発表してお疲れ様で終わる。本当に形式だけになって
いる。だから、報告会を実施するにしても、団体によってテーマがそれぞれ違う
ので、自分の団体の発表はすると思うが、そこからさらに活発な討議となると、
単純な報告会では難しい。
定期的に出されている機関紙も拝見するが、やはりどうしても表面的になって
しまう。難しいところではあるが、行政が窓口で、一般の人が寄附をして、その
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事業に対して市民が参加をという仕組みは、なかなか他に例がない、おもしろい
企画だと思うので、上手くやってほしい。
永井部会長
他に意見や質問はあるか。
木下委員
補助要綱について、変更になったところは太字になっているところでよいのか。
事務局(大橋)
その通りである。
木下委員
第6条第2項で、法人である場合には納税証明書等の写しを提出するとあるが、
何故法人だけがこれをしなくてはならないのかというところが、非常に疑問であ
る。普通の任意団体では必要ないので、法人だけに課す必要はないのではないか。
事務局(大橋)
市の補助金交付規則に、補助をするにあたって、納税を推進するというものあ
る。
木下委員
同じ団体でも、任意団体は必要ないのではないか。
事務局(市川副主
補助金をだすにあたって市税の滞納があるかないかどうかを確認する必要があ
幹)
るが、任意団体だと個人になってしまうので納税証明書が取得できない。
木下委員
市で実施している他の補助事業で、法人の納税証明書を出した記憶はない。
岡田環境部次長
こちらについては、事務局で確認をさせていただく。
木下委員
前回の部会で応募書類を見たときに、初めて見るような名前の団体が、過去に
どういうような事業をしてきたのか、あるいはどんな成果があるのか、判断材料
が少なすぎた気がした。団体の信用度として、過去にどんな事業をしたかとか、
どんな助成金を受けたことがあるかとか、そういったものを記載する項目がある
と分かりやすい。
逆に、可能であれば名簿を添付するということであったが、この名簿の必要性
がよく分からなかった。
事務局(北村環境政
策課長補佐)
笠原委員
名簿については、講師を団体の方が行ったときに、講師謝礼が発生していない
かを確認する場合等に使っている。
必ず法人でも一個人でも税金を納めるのが当たり前であるが、我々の知らない
悪質な、税金を一切納めないという人もなかにはいるわけである。基金や税金等
を使ってやっていることであるから、やはり納税証明書等をきちんと出していた
だくほうが良いのではないかと思う。
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江間委員
ひとつの信用度というところか。
笠原委員
自分も小さい会社であるが、市・県民税は 10 日までに必ず納めるというのは頭
にこびりついていて、絶対に一日も遅れず納めている。それが当たり前と思って
いたが、市・県民税を納めていない会社がたくさんあるということである。最低
限の市民としての義務であるから、義務を守るということははっきりさせた方が
よいと思う。しっかり納めている人であれば、書類を提出すればいいだけの話で
あるから、その程度の線引きは必要ではないかと思う。
永井部会長
不正を防ぐ必要があると思うので、これらの意見を踏まえて検討していただき
たい。時間が来たが、意見、質問等はあるか。
岡田環境部次長
メールや郵送でも構わないので、ご意見をいただけたらと思う。
永井部会長
来年度もよろしくお願いする。
以上ですべての議事が終了した。進行を事務局にお返しする。
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閉会
事務局(北村環境政
策課長補佐)
本日は長時間にわたり審議され、貴重な意見をいただいたことについてお礼
申し上げる。また、次回の部会については6月を予定している。
以上をもって、本日の部会を終了させていただく。
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