渡邊健司さん(本社中央)

被災地ボランティア活動
氏
所
属
活
支
活
動
動
場
報告書
名
渡邊 健司
部
本社中央支部(渉外部ネットワーク企画調整 G)
日
2011 年 8 月 8 日∼2011 年 8 月 12 日
所
宮城県仙台市・七ヶ浜町
活動内容
宮城県内の下記ボランティアセンターで活動しました。
・仙台市津波災害ボランティアセンター【8/8(月)∼8/10(水)】
・七ヶ浜町災害ボランティアセンター【8/11(木)∼8/12(金)】
基本的な 1 日の流れとしては、当日朝(8 時半∼9 時頃)にボランティアセンターで受付を済まし、その後、
当日予定されている活動案件に対して、ボランティアメンバーの班分け・マッチングが実施されます。
班分け後は当日のリーダー(基本経験者)を決め、用具等を準備のうえ活動現場へ向かい、日陰のない炎天
下での作業も多いことから、20∼30 分単位での休憩及び昼休み休憩をとり、安全面に配慮しながら 15 時頃ま
でに当日の作業を終えるタイムスケジュールになっていました。
■8/8(月):仙台市若林区三本塚のお宅へ派遣され当該土地内に埋もれたがれき等の撤去作業
個人ボランティア 30 名弱の編成。当該地区には海岸から 2km 程のところに高速道路が走っており、高速
道路が防波堤の役割を果たし津波被害大小の境界線となっていた。派遣されたお宅は高速道路より海側で、
震災当日は 2m 超の津波がおそったとのこと。依頼元の住人にお話を伺ったところ、被災直後は海側から家
が丸ごと流れてきたり、あたり一面がれきの山だったが、行政やボランティアのおかげで見違えるほど片付
いたとのこと。ただ、地面にがれきが埋まったままのところが多いため、スコップで地面を掘り起こし、が
れきや石ころなどを撤去していくというのが本日の活動内容であった。
また、依頼元のお宅も 1 階部分は津波被害を受けていたが、2 階建てのため、助かったとのこと。隣の平
屋建てのお宅は不幸にもお亡くなりになり、近所だけでも数十人が亡くなったとのことだった。作業場所は
もともと竹藪だったとのことだが、津波の塩害で枯れてしまったため、なんとか畑としてよみがえらせたい
というのが依頼元住人のご希望。ただ、住宅ローンも残っているなか、自宅も損壊してしまったし、ご主人
は平日は働きにでないと生活できないので、おばさん一人では作業が進まず、ボランティアにきてもらえる
だけで本当に助かると仰せ。被災されて苦しいはずなのに、本当に前向きで明るく、私たちにも感謝くださ
ってくれていた。
なお、作業終了後に知ったが、作業地から海側のエリアは多数の遺体が見つかったと震災当日のニュース
速報で流れていた仙台市若林区荒浜。ボランティアセンターへ戻る車中、海岸通りの荒浜地区を通過したが、
車窓からみる生々しい被災の跡は、テレビで見ていたとはいえ、言葉を失った。
■8/9(火)・10(水):仙台市若林区三本塚の畑に埋もれたがれき等の撤去作業
8/8(月)の作業場所から 200m 程のところが活動現場。団体ボランティア(三菱商事の社員 30 名弱)と個人
ボランティアの総勢 100 名強の編成。既に何回か作業を行っている土地であり、トラクターが入れる状態に
なっていたため(大きながれきが残っているとトラクターを壊してしまう恐れがある)
、地主さんがトラク
ターをかけたあとに、ボランティアメンバーが手作業で細かいがれきや石ころ・ガラス破片等の撤去作業。
休憩中も日陰がほとんど無いエリアであったため、終日、中腰での作業は思った以上に体力を消耗した。
また、細かいがれき等の撤去作業はマンパワーをかけるしかなく、目に見える大きながれきの撤去等と違い、
津波被害の後処理には、途方もなく時間がかかると肌を持って感じた。
なお、8/10 は仙台市津波災害ボランティアセンターの閉所式も開催された。これまで延べ 5 万人のボラ
ンティア(県内と県外からの参加者割合は半々くらい)の活動があったとのこと。今後は「復興支援 EGAO(笑
顔)せんだいサポートステーション」として、生活再建支援に主眼をおいた復興のステージに入るとのこと。
■8/11(木)・12(金):宮城郡七ヶ浜町代ヶ崎浜の壊滅したお宅に埋もれたがれき等の撤去作業
個人ボランティア 30 名程度の編成。海から 50m くらいのお宅。震災当日は 7m を超える津波が襲ったとの
こと。家は壊滅状態で現在は土台しか残っておらず、地面に埋もれているがれき類を掘り起こし撤去すると
いうのが作業内容。鍬やスコップで地面を掘り起こすと大量のがれきやガラス類が出てくる(食器等の生活
用品も出てくる)ので、土のう袋につめていく作業を繰り返し行った。
また、8/11 は震災発生から 5 か月ということで、午後 2 時 46 分から 1 分間(震災当日も流れたという)
七ヶ浜町の防災サイレンが町全体に鳴り響き、ボランティア班も作業現場で黙とうをささげた。
なお、七ヶ浜町災害ボランティアセンターは仮設住宅も隣接しており、8/12 の作業後に、たまたま仮設
住宅にお住まいのおばあさんと話す機会があったが、
「仮設住宅は暑くて大変でしょう。」という問いかけに
「自宅は全部津波で流されちゃったから、ただで住ませてもらっているだけで本当にありがたいよ。
」とい
う屈託のない返答に被災者の力強さと震災復旧・復興に長年のサポートが必要であることを改めて感じさせ
られた。
■その他
ボランティア参加者は県内在住の方以外にも全国各地(関東・関西・九州など)から来ており、団体ボラ
ンティアもいたが、個人(一人)で来ている人も多かった。なお、夏季休暇期間ということもあり、20代
後半会社員や家族は同伴せず一人で参加した30代後半以降の会社員、小中学校の教職員など、夏休みを使
って今回初めて参加したという方も多数見受けられた。
○8/8(月)の作業現場
○8/9(火)・10(水)の作業現場
○8/11(木)・12(金)の作業現場
以上