SERVICE PROVIDER VMware NSX を活用して、オンプレミス環境とクラウド環境 のシームレスな連携を実現。企業のシステム移行にかかる作業 を70%削減 課題 NTT グループの一員として、各種 ICT サービスを提供する NTT コミュニケーショ • オンプレミス環境からクラウド環境へのシ ステム移行時に発生する IP アドレスの設 ンズ株式会社。グローバル市場をターゲットとしたクラウドサービスの強化に注 定変更、 ネットワーク機器の設定変更など の多大な作業工数 (VLAN) に • ネットワークセグメントの分離 伴う管理負荷の増加 • ネットワークを含む統合された IT 環境を 力する同社は、企業向けクラウドサービス「Biz ホスティング Enterprise Cloud」 において、VMware のネットワーク仮想化プラットフォーム「VMware NSX」など を活用し、IP アドレスを変更することなく、オンプレミス環境からクラウド環境に システム移行できるオプションサービスをリリースしました。本サービスは、 クラウ ド環境への移行に必要な工数の 70%削減を可能にしています。 実現するための技術の早期確立 ソリューション VMware NSX によるネットワークの仮 想化を活用して、 オンプレミス環境からクラ ウド環境へのシステム移行を簡素化。既存 の IP アドレスを変えることなくクラウド移 行を実現。 導入効果 • クラウド環境へのシステム移行時に発生 する設計および移行の工数を 70%削減 ネットワーク仮想化技術による グローバルレベルでのクラウドサービス 近年、基幹系を含めた既存システムのオンプ レミス環境からクラウド環境への移行に取り 組む企業が増加し、またグローバル展開を急 ぐ企業がビジネススピードを加速させる手段 11 地域です。さらに 2014 年度中には、インド、 中国を加えた 11カ国 13 地域に拡大する予定で す」 と話します。 クラウド環境へのシームレスな移行を 迅速に実現できる VMware NSX として、クラウドサービスを活用する事例が多 既存のオンプレミス環境にあるシステムをク く見られます。こうした中、NTT コミュニケー ラウド環境へ移行して利用する際、一般的に ションズでは 2011 年 10 月に「Global Cloud はいくつかの課題があります。その 1 つがネッ Vision」を発表し、クラウドサービスを国内外 トワークの設定です。通常、移行の際はオンプ でシームレスに提供することによって、顧客の レミス環境のサーバに付与されていた IP アド • オンプレミス環境とクラウド環境のシー グローバル経営を支援していく方針を打ち出 レスやネットワーク機器の設定を変更しなけ ムレスな連携によるハイブリッドクラウド 環境の実現 しました。この目的について、クラウドサービ ればならず、ここでは膨大な作業が避けられ ス部 販売推進部門 担当部長の津田かほる氏 ません。この課題に対して NTT コミュニケー • サービス拡張による顧客への新たなバ リューの提供 は次のように説明します。 「このビジョンは、通信事業者ならではの強み を生かして、クラウド、コロケーション、ネット 導入環境 • VMware NSX ワーク、 アプリケーション、音声、セキュリティ、 さらにそれらの保守運用サービスや移行サー ビスをトータルでご提供するとともに、各サー ションズは、VMware のネットワーク仮想化 プラットフォーム「VMware NSX」などを活用 して、既存の IP アドレスを変更することなく、 オンプレミス環境からクラウド環境にシステム を移行することを実現しました。 クラウドサービス部 ホスティングサービス部 ビスを世界共通仕様でご提供することにより、 門 担当課長の田口智之氏は「これまでは、オ お客様の経営改革に貢献していこうというも ンプレミス環境からクラウド環境へシステム のです」 を移行するのに多大な工数がかかっており、 そして、このビジョンに基づくサービスとして、 2012 年 6 月に企業向けクラウドサービス「Biz 何とかこの問題を解決する方策はないだろう かと検討していました。その中で、オーバーレ ホスティング Enterprise Cloud」をリリース しました。本サービスは、ネットワーク仮想化 技術をデータセンター内だけでなく、 データセ ンター間のネットワークにも採用した世界初 の企業向けクラウドサービスで、グローバル 共通の仕様・品質で全世界の顧客に向けて 展開されています。津田氏は「サービスの拠 点は 2014 年 4 月現在、日本、アメリカ、イギリ ス、マレーシア、シンガポールなど世界 9 カ国 NTT コミュニケーションズ 株式会社 クラウドサービス部 販売推進部門 担当部長 津田 かほる 氏 SERVICE PROVIDER イ型でインターネットや VPN などの下位レイ 「ネットワーク仮想化プラットフォーム である VMware NSX は、オンプレミ ス環境とクラウド環境のシームレスな 連携を実現し、クラウドサービスへの 移行にかかるお客様の設計・移行工 数の大幅な削減に貢献しています」 NTT コミュニケーションズ株式会社 津田 かほる 氏 ヤーを意識することなく、オンプレミス環境と クラウド環境を同一のネットワークセグメント で接続でき、既存の IP アドレスを変えることな くクラウド環境に移行可能な VMware NSX に着目し、採用を決断しました」 と語ります。 「Biz ホスティング Enterprise VMware NSX は、 Cloud」以外にも採用され、効果を上げていま す。同社では、 パブリッククラウドサービス 「Biz n ホスティング Cloud(クラウド ・エヌ)」におい ても、VMware NSX を採用。VMware NSX と OpenStack との組み合わせにより、物理的 な制約を越えて、別々のネットワークを同一の 同社ではサービス提供を開始した 2012 年 6 ネットワークのように扱うことを可能にしまし 月当時から、VMware との共同研究体制を組 た。 み、ネットワーク仮想化技術を用いたサービ 今後については、 「Global Cloud Vision」に ス開発に取り組んできました。ホスティング NTT コミュニケーションズ 株式会社 クラウドサービス部 ホスティングサービス部門 担当課長 田口 智之 氏 サービス部門 担当課長の竹内一雅氏は「サー 基づく ICT 環境のシームレスな連携の実現に ビス化にあたっては VMware と共同で、性能、 向けて、 ネットワークの仮想化技術を活用した 可用性をテストし、十分なサービスレベルが サービスをさらに進化させていく考えです。田 確保できることを確認したうえでリリースに 口氏は 「ネットワークを含めたデータセンター 踏み切りました」 と振り返ります。 のすべてのリソースやサービスをソフトウェア でコントロールする VMware の『Software- Defined Data Center』のコンセプトに共感 クラウド環境への移行作業を 70%削減可能に し、 当社が目指す通信事業者ならではのネット 「Biz ホスティング Enterprise Cloud」では、 ワークとクラウドの連携強化を進めていきた いと思っています。今後のチャレンジは、仮想 VMware NSX などを活用してオンプレミス環 境にあるシステムをクラウド環境へシームレス に移行できるようにしたことで、クラウド環境 NTT コミュニケーションズ 株式会社 ホスティングサービス部門 担当課長 竹内 一雅 氏 カスタマープロフィール 1999 年、日本電信電話株式会社(NTT)より 分離して発足。現在、NTT グループの一員と に移行する際に発生するお客様の作業工数 ネットワークでつながったハイブリッドクラウ ド環境をポータルで管理できるようにして、さ らなるクラウドサービスの進化を実現させて の大幅な削減を可能にしています。この点に ついて、津田氏は「VMware NSX を使わない いきます」 と話します。 クラウド上でのシームレスなネットワークの提 場合と比べて、ネットワークおよびサーバの設 供を目指す NTT コミュニケーションズは、今 計や移行作業において、合計 70%削減が可能 後も VMware のテクノロジーを活用しながら です。また、移行に関する期間も約 50% 削減 サービスを進化させていこうとしています。 可能となります」 と強調します。 して長距離・国際通信をはじめ、 ネットワーク、 クラウド、 アプリケーション、セキュリティサー ビスを含む幅広い ICT ソリューションを提供 従来の移行に かかった工数を オンプレミス環境 最大 している。グローバルに多数のグループ会社 を擁し、ネットワークサービスは 196 カ国/ 地域、データセンターは世界で 150 を超える ロケーション、 クラウドサービスは世界 11カ国 70%削減 クラウド環境 IP アドレス A のシステムを 容易にクラウド環境に移行 IP アドレス A 13 地域(2014 年 4 月時点/提供予定含む)で 展開。 仮想ネットワーク IP アドレス B ネットワーク コントローラ IP アドレス A VMware NSX IP アドレス C NTT コミュニケーションズ Biz ホスティング Enterprise Cloud 図:VMware NSX を活用したクラウド連携 ヴイエムウェア株式会社 〒 105-0013 東京都港区浜松町 1-30-5 浜松町スクエア 13F URL:www.vmware.com/jp Copyright © 2014 VMware, Inc. All rights reserved. Protected by U.S. and international copyright and intellectual property laws. VMware および VMware ロゴは VMware, Inc. の商標です。他のすべての社名および製品名はそれぞれの企業の商標です。 Item No. CS_NTTCOM_JPQ214 05/14
© Copyright 2025 ExpyDoc