取材レポート 取材日:2013年10月30日 エクイティ情報部 小森 卓 2013年10月31日作成 太陽工機(6164 株価 = 796 円 ( 10/30 ) 年初来高値 = 予想PER (連結)= 23.7 倍 時価総額 24 億円 JASDAQ)(非連結) 1,690 円 ( 05/10 ) 年初来安値 = 実績PBR (連結) = 0.99 倍 発行済株式数 298 万株 675 円 ( 09/12 ) 実績ROE (連結) = 38.2 % 予想配当利回り = 1.26 % <<投資戦略>> 世界最大手の航空機エンジンメーカーや建機メーカー、ベアリングメーカーを顧客に持っている ことは同社製品の優秀さを示していると思われる。今期は前期後半からの需要減少の影響を受けて、 減収減益予想となったが、自動車関連メーカーなどからの受注が好調であり、足下では工場はフル 操業の状況となっているようだ。自動車関連では大型案件も進んでいるようだ。また、新製品の開 発も進め新規ユーザーの開拓も図っていることから、今期は業績の踊り場であり、来期以降の成長 に期待したい。 <<業績推移>> 第2四半期累計 決算期(年/月) 売上高 営業利益 2012/09 2,799 311 2013/09 2,050 48 通期 決算期(年/月) 売上高 営業利益 2011/03 4,151 106 2012/03 5,708 670 2013/03 5,663 689 2014/03 4,700 240 予想は、会社予想。 2014/03 は予想 経常利益 当期純利益 一株純利益 一株配当金 291 263 90.60 0.00 25 7 2.51 0.00 経常利益 当期純利益 一株純利益 一株配当金 60 53 18.52 0.00 625 527 181.28 10.00 649 768 263.92 10.00 200 100 34.12 10.00 単位:百万円、一株純利益・配当は円 <<第2四半期累計の状況:第1四半期の影響残り減収も利益は期初予想を上回る>> 欧州の景気悪化の影響や中国の設備投資の減少などから前年度後半から受注が伸び悩んだことから、 第1四半期の売上高が6億92百万円と前年同期比41.8%減となった。第2四半期には持ち直し13億57百万 円と同15.7%減まで持ち直し、第2四半期累計では同20億50百万円と26.8%減となった。 営業利益は、第1四半期が売上の減少により93百万円の赤字と大きく落ち込んだが、第2四半期は1億 41百万円と黒字転換している。複数台受注やリピート受注により採算性が改善し、期初予想の40百万 円を上回り48百万円(同84.6%減)となった。経常利益は25百万円(同91.1%減)、純利益では700万円 (同97.2%減)となった。 <<原価率、販売管理費の状況>> 売上高原価率は、2012年度通期は69.7%、2013年度第2四半期は69.2%、2013年度第2四半期累計で は70.8%とほぼ70%前後でも推移となっている。販売管理費率は、SVG-3/3TやVertical Mate35などの 開発に注力することで研究開発費が増加していることから20.4%に上昇しているが、次の成長のため の前向きな投資といえよう。今後、同社は2012年度の18%台を維持したい意向。営業利益率は15%を 目指しているが、当面は12%維持を目標としており、販売数量が回復すれば可能のようだ。 巻末に重要な注意事項が記載されていますので、十分にお読みください。 1 取材レポート 太陽工機 (6164JASDAQ) 受注は回復傾向 第2四半期累計の受注高は22億81百万円、前年同期比22.3%減となっている。ただ、円安と株高傾向 により景気回復の兆しが見え始めており、月平均受注高は第1四半期に3億50百万円だったが第2四半期 には4億円にアップしており、上向いてきている。会社側は月5億円の確保を目指したいとしている。 海外納入比率は低下 国内自動車関連企業のメキシコ設 置案件が大幅に増加しており、米州 が前期末の6.2%から17.6%へ大きく 伸びている。一方、中国、その他ア ジアは減少していることで、海外納 入比率は前期の39%から31.4%へ減 少している。 米州, 6.2% 2012年度通期 2013年度第2四半期 その他 アジア, 2.8% 欧州, 6.8% 米州, 17..6% その他アジ ア, 11.3% 欧州,5.8% 国内, 61.0% 国内, 68.6% 中国, 11.6% 中国, 5.2% 韓国, 3.1% 上半期の影響残り通期業績下方修正 太陽工機決算説明会資料より作成 国内においては国内自動車部品関連企業を中心に引き合いや受注状況は回復傾向にあり、海外で はアメリカ、中国、欧州などの幅広い地域からの受注を獲得しているものの、海外の需要回復に時 間を要している。国内外の最大手メーカーからの大型案件も進行しているが、売上計上が来期の上 半期になる見通しであり、今期は売上高、利益ともに下半期は第2半期と同程度での推移が見込ま れ、通期予想は、売上高57億円を47億円に、営業利益6億50百万円を2億4千万円に、経常利益6億10 百万円を2億円に純利益3億70百万円を1億円に下方修正している。 製品の更なる成長 2013年10月に新規開発したSVG-3、SVG-3Tは小型の複合機で自動車、建機、電気機器業界関連等 の小・中型部品の加工をターゲットにしている。また、Vertical Mate35はシリーズ化されており、 工作機械、産業機械、一般金属加工、建設機械関連など幅広い業種に対応しており、低価格で中小 企業などにも需要がある。製品の更なる成長を続けることにより、国内、海外ともに新規ユーザー の開拓を図っている。 米国に駐在拠点 2013年10月にアメリカのシカゴのDMG森精機USAの中に駐在拠点を開設した。米国には世界最大手 の航空機エンジンメーカー・建設機械メーカー・ベアリングメーカーへの納入実績があり、大手企 業をはじめ、中堅・中小企業といった幅広い企業からの需要獲得を目指している。また、メキシコ への納入もあり米州のサービス対応も担う。 今後の需要見通し マーケット開拓の手法の一つとしては、大手に納入することでその下の子会社や下請けからの受注 が見込める。韓国、台湾、タイ、インド、メキシコなど新興国の開拓、中国、欧州では営業拠点を軸 に設備投資需要の掘り起こしを図ってゆく。 欧州の航空機関連メーカーから複数受注の有力案件が浮上していることに加え、自動車関連メー カーからの受注に加え、試作機を納入済みで来期以降大きな受注に繋がる可能性のある案件も進んで いる。 巻末に重要な注意事項が記載されていますので、十分にお読みください。 2 手数料およびリスクについての重要な注意事項 <有価証券や金銭のお預りについて> 有価証券や金銭を当社の口座でお預りする場合には、当社では料金を頂戴いたしません。 なお、証券保管振替機構を通じて他社へ株式等を口座振替する場合には、1 銘柄につき 1,080 円(税 込み) 、上限として 10,800 円(税込み)の口座振替手続料をいただきます。 お取引にあたっては「金銭・有価証券の預託、記帳及び振替に関する契約のご説明」の内容を十分 にお読みいただき、ご理解いただいたうえでご契約ください。 <株 式> 株式の売買取引には、約定代金(単価×数量)に対し、最大 1.242%(税込み) (手数料金額が 2,700 円を下回った場合は 2,700 円(税込み) )の売買手数料をいただきます。ただし、株式累積投資は一 律 1.242%(税込み)の売買手数料となります。国内株式を募集等により購入いただく場合は、購入対 価のみをお支払いいただきます。 外国株式の海外委託取引には、約定代金に対し、最大 1.35%(税込み)の売買手数料をいただきま す。 ※外国証券の外国取引にあたっては、外国金融商品市場等における売買手数料および公租公課その他 の賦課金が発生します(外国取引に係る現地諸費用の額は、その時々の市場状況、現地情勢等に応 じて決定されますので、その合計金額等をあらかじめ記載することはできません) 。外国株式を募 集等により購入いただく場合は、購入対価のみをお支払いいただきます。 ・株式は、株式相場、金利水準、為替相場、不動産相場、商品相場等の変動による株価の変動によっ て損失が生じるおそれがあります。 ・株式は、発行体やその他の者の経営・財務状況の変化およびそれらに関する外部評価の変化等によ り、株価が変動することによって損失が生じるおそれがあります。 ・また、外国株式については、為替相場の変動によって、売却後に円換算した場合の額が下落するこ とによって損失が生じるおそれがあります。 <債 券> 債券を募集・売出し等により、または当社との相対取引により購入いただく場合は、購入対価のみ をお支払いいただきます。 ・債券は、金利水準、株式相場、為替相場、不動産相場、商品相場等の変動による債券価格の変動に よって損失が生じるおそれがあります。 ・債券は、発行体やその他の者の経営・財務状況の変化およびそれらに関する外部評価の変化等によ り、債券価格が変動することによって損失が生じるおそれがあります。 ・また、元本・利子の支払いの滞りおよび支払い不能が生じるおそれがあります。 <個人向け国債> 個人向け国債を募集により購入いただく場合は、購入対価のみをお支払いいただきます。個人向け 国債を中途換金する際は、次の計算によって算出される中途換金調整額が、売却される額面金額に経 過利子を加えた金額より差し引かれます(直前 2 回分の各利子(税引前)相当額×0.79685) 。 ・個人向け国債は、安全性の高い金融商品でありますが、発行体である日本国政府の信用状況の悪 化等により、元本や利子の支払いが滞ったり、支払い不能が生じるおそれがあります。 <転換社債型新株予約権付社債(転換社債)> 国内市場上場転換社債の売買取引には、約定代金に対し、最大 1.08%(税込み) (手数料金額が 2,700 円を下回った場合は 2,700 円(税込み) )の売買手数料をいただきます。転換社債を募集等によりご 購入いただく場合は、購入対価のみをお支払いいただきます。転換社債は転換もしくは新株予約権の 行使対象株式の価格下落や金利変動等による転換社債価格の下落により損失が生じるおそれがあり ます。また、外貨建て転換社債は、為替相場の変動等により損失が生じるおそれがあります。 <投資信託> 投資信託のお申込みにあたっては、銘柄ごとに設定された費用をご負担いただきます。 ・お申込時に直接ご負担いただく費用:お申込手数料(お申込金額に対して最大 3.78%(税込み) ) ・保有期間中に間接的にご負担いただく費用:信託報酬(信託財産の純資産総額に対して最大年率 2.106%(税込み) ) ・換金時に直接ご負担いただく費用:換金手数料 (お申込金額に対して 1 口当り最大 1.08%(税込み) ) また、信託財産留保金(換金時に適用される基準価額に対して最大 0.5%) ・その他の費用:監査報酬、有価証券等の売買にかかる手数料、資産を外国で保管する場合の費用 等が必要となり、商品ごとに費用は異なります。お客様にご負担いただく費用の総額は、投資信 託を保有される期間等に応じて異なりますので、記載することができません(外国投資信託の場 合も同様です) 。 ・投資信託は、国内外の株式や債券等の金融商品に投資する商品ですので、株式相場、金利水準、 為替相場、不動産相場、商品相場等の変動による、対象組入れ有価証券の価格の変動によって基 準価額が下落することにより、損失が生じるおそれがあります。 ・投資信託は、組入れた有価証券の発行者(或いは、受益証券に対する保証が付いている場合はその 保証会社)の経営・財務状況の変化およびそれらに関する外部評価の変化等による、対象組入れ有 価証券の価格の変動によって基準価額が変動することにより、損失が生じるおそれがあります。 ・上記記載の手数料等の費用の最大値は今後変更される場合があります。 <信用取引> 信用取引には、約定代金に対し、最大 1.242%(税込み) (手数料金額が 2,700 円を下回った場合は 2,700 円(税込み) )の売買手数料、管理費および権利処理手数料をいただきます。また、買付けの場 合、買付代金に対する金利を、売付けの場合、売付株券等に対する貸株料および品貸料をいただきま す。委託証拠金は、売買代金の 30%以上で、かつ 100 万円以上の額が必要です。信用取引では、委託 証拠金の約 3.3 倍までのお取引を行うことができるため、株価の変動により委託証拠金の額を上回る 損失が生じるおそれがあります。 ○平成49年12月までの間、復興特別所得税として、源泉徴収に係る所得税額に対して2.1%の付加税が 課税されます。 ○金融商品は、個別の金融商品ごとに、ご負担いただく手数料等の費用やリスクの内容や性質が異な ります。当該金融商品の取引契約をされる場合、その金融商品の「契約締結前交付書面」 (もしくは 目論見書)または「上場有価証券等書面」の内容を十分にお読みいただき、ご理解いただいたうえ でご契約ください。 ○この資料は岡三にいがた証券が信頼できると判断した情報に基づいて作成されたものですがその情 報の正確性、完全性を保証するものではありません。また、資料中の記載内容、数値、図表等は、 本資料作成時点のものであり、事前の連絡なしに変更される場合があります。なお、本資料に記載 されたいかなる内容も将来の投資収益を示唆あるいは保証するものではありません。投資に関する 最終決定は投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いいたします。 ○岡三にいがた証券およびその関係会社、役職員が、この資料に記載されている証券もしくは金融商 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