第121号 - 大山崎ふるさとガイドの会

発行日
平成 26 年 3 月 20 日
発行元
大山崎ふるさとガイドの会(OFG)
発行責任者 佐藤 泰敏
連絡先
大山崎町歴史資料館内
TEL 075 (952) 6288,
ホトケノザ
URL
FAX 075 (952) 6289
http://www007.upp.so-net.ne.jp/ofg/
第121号
て増版のガイドの手引書を作成しました。
更にイベント時に配布する資料「大山崎へよう
阪急電鉄の新駅「西山天王山駅」の開業に伴い、
こそ!」も見直して改訂や名所の追加をしました。
新駅から大山崎方面に来町されるお客様に対応した 5.西山天王山駅を起点とする場合の、新駅周辺に
体制を整備する目的で、平成25年度重点活動とし
お住まいの会員がガイドする場合を考慮して、携
て、ガイド体制整備特別委員会を設け活動しました。
帯型ガイド旗を10本追加補充しました。
その内容と成果についてご紹介します。
6.西山天王山駅周辺に関連した名所を再認識する
1.新駅を起点とした散策コースを開設しました。
ため、学習やガイド担当幹事の企画で「中世の円明
従来は登山コース、山麓コース、水辺コースが「モ
寺」と「鳥居前古墳」についてOFG主催の歴史講演
デルコース」でしたが、西国街道・山崎合戦コース
会を行い、更に新駅周辺から小倉神社を廻り新設道
を加えて4コースを「おすすめコース」とし、全コ
路の下植野地区までの現地学習会を実施しました。
ース出発地と最終地をJR山崎駅・阪急大山崎駅
今回プロジェクトの活動費用は「京都府地域力再
と西山天王山駅の両方から可能としました。
生交付金」の支援を頂き、メンバーは各班選出者、3
2.新コースを織り込み散策マップを作成しました。 役、各担当幹事などで短期間で多くの準備を整えられ
表面のマップは、新しく完成した京都縦貫道路や
ました。委員全員の努力が結集されたと考えます。
阪急西山天王山駅を織り込み、その他の道路や名
今後も周囲の環境変化に応えられるよう、的確且つ
所部分も見直しました。
柔軟に対応していくことが必要と考えます。
裏面の「おすすめコース」は、上記1項の4コ
(ガイド体制整備特別委員会 記)
ースを分かり易く色別した路線図表記としまし
た。
「主な見所」は、名所を写真と簡単な説明を加
えて12カ所を紹介しています。
3.ガイド申込書は、待ち合わせ場所に西山天王山
駅を追加するなど改訂版を作成しました。
4.新散策コースに関わる西山天王山駅周辺のガイ
ドの手引書を見直し、新たに「西山山系」「西山天
王山駅」「長岡京遷都と大山崎」「円明寺が丘団地」
「ねじりまんぽ」「百々遺跡」「国産ウイスキーと山崎蒸留
歴史講演会パンフレット
散策マップ裏面
散策マップ表面
所」を作成し、
「大山崎瓦窯跡」も最新情報を加え
ガイド体制整備特別委員会の報告
1~3 月の活動実績 (3 月20日まで)
・3 月 2 日(日) 報告会「スライドで見る乙訓の発掘」
・3 月 2 日(日)フォーラム「京都の城館とその魅力」(参加)
・2 月 1 日(土) 乙訓八幡広域観光協議会連携事業 47 名 ・3 月 6 日(木) 13 日(木) 古文書講座「油売りの古文書」
・2 月 11 日(火) 京都ウォーキング協会
664 名 ・3 月 8 日(土) 講演会「待庵こそ利休の茶室」(中村昌生氏)
・2 月 15 日(土)「西国街道を歩く」島本/大山崎連携 27 名 ・3 月 16 日(日) 講演会「キリスト教の広がりと
・2 月 22.23.26 日 穴吹トラベル
計 136 名
畿内の戦国時代」(中西裕樹氏)
・3 月 15 日(土)「西国街道を歩く」乙訓 2 市 1 町連携 30 名 活動予定
1. 主なガイド
2.会の行事など
・1 月 15 日(水) OFG 新春のつどい
(64 名)
・1 月 29 日(水) 「山崎城跡」現地説明会
(27 名)
・2 月 8 日~3 月 2 日「円明寺村のかたち」小企画展
・2 月 8 日(土) OFG主催歴史講演会 1 回目 (71 名)
・2 月 23 日(日)
同上 2 回目 (65 名)詳細は次頁参照
・2 月 22 日(土)「写経と散策」
(OFG主催) (50 名)
・2 月 23 日(日)「第七回桂川クリーン大作戦」
・2 月 25 日(火) 新駅周辺の現地学習会
(29 名)
・3 月 24 日(月)京都府観光ボランティアガイド団体協議会
活動報告会 (OFG 報告)
・3 月 29 日(土) 「水辺の散策」
(OFG主催)
・4 月 16 日(水) OFG定期総会・懇談会
・4 月 20 日(日) 朝日・5私鉄リレーウォーク(協力)
・4 月 21 日(月) 「洛中歴史散歩2014春」
伏見・深草方面 (OFG 木村嘉男氏)
・4 月 27 日(日) 筍掘り体験ウォーク(大山崎町連携)
・5 月 17 日(土) 春の天王山ウォーキング(OFG主催)
平成 25 年 12~平成 26 年 2 月ガイド実績
一般ガイド
25/12~26/2
平成 25 年度累計
歴史資料館
28 件 1,833 人 161 件
500 人
117 件 4,219 人 908 件 2,549 人
宝積寺・定点
大山崎山荘・定点
―
―
―
396 件 1,427 人 613 件
合
計
―
189 件
2,333 人
1,882 人 2,016 件 10,077 人
OFG 主催 歴史講演会を聴講して
1回目
「中世の円明寺について考える」
2回目
「鳥居前古墳と地域社会」
2 月 8 日(土) 講師:関西大学非常勤講師 大村拓生氏 2 月 23 日(日)講師:大山崎町教育委員会 古閑正浩氏
従来見落とされてきたが、円
鳥居前古墳は 1967 年(昭和
明寺は仁和寺と深い関係があっ
42 年)に発見された。全長 51
た。仁和寺のもとで石清水・宝
mの前方後円墳である。築造さ
積寺と合わせ、ネットワークを
れたのは4世紀末から5世紀初
組んでいた様子が、仁和寺文書
頭の応神天皇の頃である。
から読み取ることができる。西
乙訓地方では4世紀に向日丘
園寺公経に譲った寛済も仁和寺
陵地域に大規模な古墳が多くつ
の道深法親王の祈祷の伴僧としてその名がみえる。
くられたが、次第に全域にわたって中規模の古墳が桂川
この時期は鎌倉幕府と朝廷の間に不穏な空気が流 や小畑川の流域に中心を移して築造されてきた時代で
れ、円明寺はたびたび密談や遊興の場として供されて ある。この時期は中国の軛から脱した朝鮮半島と、日本
きた。その結果、円明寺は寺としてよりも山荘として、 との関連が重要になってきたときであり、海上交通の要
あるいは地名として両方に用いられた(そう考えない 衝を担う淀川に面したこの地にできたことは大きな政
と資料が読み取れない)。このことは義満の下状からも 治的な意味合いがあったことは容易に想像できる。
明らかだ。定家もたびたび立ち寄り、さらには後鳥羽
副葬品からもかなり格が高い(巴型銅器など)。また
上皇も水無瀬の帰途ここに立ち寄り着替えを行ってい 五色塚古墳と同形式の埴輪が使われていることは、大和
る。後宇多や伏見・後伏見の各天皇も行幸しており、 朝廷との関連も窺わせる。また小倉神社の氏子圏と勢力
王権との関係が存在したと考えられ、重要な役割を担 範囲が重なっていることも興味をそそる。
っていた寺院であったと言っていいだろう。
(4班 木村嘉男 記(1回目、2回目共)
)
大山崎町の小学校の校外学習を支援しました
大山崎町の小学校 3 年生は、
毎年 2 月に社会科、総合学習
の一環として地域を見学する
校外学習を行っています。
地元の文化財や歴史などを
訪ね、何を大切にしてきたか
を見て、聞いて、町内を知ることが目的です。
第二大山崎小学校は 2 月 26 日(水)2 クラス 43 名を
6 班に分け、かすみ空(PM2.5?)の中、9 時に学校を
出発しました。途中、ねじりまんぽ、役場、石敢當、
歴史資料館、離宮八幡宮などを見学後、資料館で昼
食、午後はやや急ぎ足で宝積寺、観音寺、最後は瓦
窯跡を見学して予定の 14 時に無事帰校しました。
役場や消防署などの仕事の話、離宮八幡宮では、
全員に配った荏胡麻の実を潰し油が出る実験もしま
した。難しい文化財や歴史は、ひとつでも記憶に残
ってくれたなら、嬉しいです。
(2 班 村田君代 記)
大山崎小学校は 2 月 28 日(金)4 クラス 90 名を
12 班で 9 時前に小学校から西国街道を資料館に向か
いました。途中「東の黒門」で昔は門があり夜にな
ると閉まったこと、資料館では茶室の待庵や山崎の
合戦を説明。宝積寺では一寸法師の話や、閻魔堂の
拝観や説明をしました。竹林のこみちを通り観音寺
ではお寺と神社が同じところにあることなどを話
し、11 時 30 分ごろ小学校に帰着しました。
印象に残ったところを聞くと、やはり宝積寺の閻
魔大王と、関大明神側の小川より向こうが大阪府と
いうことでした。色々と、解りやすく説明したつも
りだが、解ってもらえたかな!(4 班 西木豊 記)
トピックス
❐離宮八幡宮登録有形文化財
昨年 12 月 24 日、離宮八幡宮の本殿・拝殿・高天宮神社・
中門・手水所・透塀の 6 件が登録有形文化財(建造物)とし
て新たに登録されました。それを証明する登録プレートと
登録証が 1 月 31 日に離宮八幡宮に伝達されました。
詳細は OFG だよりで近々掲載を予定しています。
心を込めて「写経と散策」
2 月 22 日(土)
今年で8回目の「写経と散
策」を宝積寺のご協力を頂き開
催しました。(参加者 50 名)
受付の後、会場の庫裏でご住
職から、上手に書こうと思う必
要はなく一文字一文字心を込
めて写経すれば自分の心が映
し込まれて自分の字になると写経の心得などをお聞
きしました。全員で心を一つにして般若心経を唱和し
た後の写経(般若心経または理趣経)は、静謐な中で
真剣に心を込めて写経されている姿が見られました。
参加者は、午後の天王山または美術館などの散策を
楽しみに来られたのかと思っていましたが、一番のお
目当ては、やはり一対一の「住職による講評」であるこ
との認識を新たにしました。今年は別室が設けられ、
殊の外「講評」が懇切丁寧となり、お一人おひとりと
真剣に向き合って語られ、待ち時間がかなり長くなり
ました。そんな中でも、最後まで待ち、自ら認めた写
経を見て頂き、講評を受けてすっきりした表情で甘酒
を飲み、出て行かれる姿に、住職さんの表情も晴れ晴
れとしておられた様に見えました。
(事業・学習幹事 松本香代子)
トピックス
❐「山崎城跡」現地説明会
1 月 29 日(土)昨年の歴史資料館企画展「戦国京都周辺
の城をめぐる」に関連し、福島館長により「山崎城跡」の現
地説明会が行われました。(参加者 OFG27 名、商工会 1 名)
宝積寺の三重塔から、登山道の名所で山崎合戦などの説明
を聞きながら山頂の山崎城跡に登りました。山頂では配布資
料の山崎城跡概要図と現地の地形を比較しながら虎口、土
塁、横堀、石垣、天守台、井戸などの遺構を説明いただきま
した。午後は尾根道より山中に入り、現在は小倉神社に移さ
れた龍王神社の祠が安置されていた龍神池を散策しました。
平成 25 年度の最終号をお届けします。
ご協力いただいた方に感謝致します。今後共ご愛読の程お
(広報委員一同)
願い致します。
編 集 後 記
OFGだより次号は4月 25 日に発行します。