第22号 - とちぎリハビリテーションセンター

もくじ ◆各部の近況 ……………………………………… 1
看護の日"ふれあい看護体験"について
春の親子えんそく ……………………………… 2
リハセンターでの実習受入について
こんにちは、駒生園です。 …………………… 3
◆連載
整形外科より(第2回)∼五十肩∼
ふぉーゆうより(第2回) ……………… 3∼4
∼ことばをはぐくむ∼
とちぎリハビリテーションセンター
◆インフォメーション …………………………… 4
第 2 2 号 2007. Jun
●各部の近況 −各部の実施した行事、イベントなどをお伝えします−
看護部から
看護の日『ふれあい看護体験』について
平成2年に厚生労働省は、フローレンス・ナイチンゲール女史の功績をたたえ、女史の誕
生日である5月12日を「看護の日」と定め、5月12日を含む1週間を「看護週間」とし全国
的にキャンペーンを行っています。今年度は「看護のプロとして働く。チームの一員として
輝く」がテーマとされています。
とちぎリハビリテーションセンターにおいては、5月7日(月)19名の高校生が1日看護師
として看護体験を行いました。患者さんとの対話や車椅子介助などを体験し、戸惑いや感動
を目を輝かせて話されていました。また、体験を通して自分の将来(進学)の方向性がみえ
てきた、医療に従事者したいという気持ちが強くなったなどの感想も述べられていました。
○参加者の感想文より(抜粋)
5階病棟の患者さんは、脳に障害をおった方たちでうまく身
体を動かしたり、話すことが困難で本当に大変だと思いました。
そんな患者さんを見て、少しでも苦しんでいる患者さんの手助
けになりたいと強く思いました。
看護師という仕事は、人の命を預かるという責任重大で大変
な職業だと思うけれどその分やりがいのある仕事だと思いました。
所長からの辞令交付
センターの看護師たちはとても笑顔に満ちていてやっぱり看
護師は「白衣の天使」と呼ばれるだけあってとても輝いていて
私もそうなりたいと思いました。
看護体験をするにあたって、初めに「健康」についての話を
しました。普段の生活の中で健康について考えもしませんし、
健康であることが当たり前だと思っていました。でもここにい
る患者さんは病気のために私が思っていた当たり前のこと、何
気ない動作もできず肉体的にも精神的にも一言では表せないく
まずは自分たちで血圧測定
らい大変なんだと強く感じました。患者さんも大変だけれど、
それを支える看護師も介護や心のケアなどで大変だと思いまし
た。それでも疲れている顔を一つもせず笑顔で患者さんと接し、
仕事をしている姿は輝いてみえました。短い時間でしたが私の
憧れである看護師の皆さんと一緒に仕事ができてとても嬉しか
ったです。ありがとうございました。私もいつかナイチンゲー
ルのようなすばらしい看護師になれるよう頑張りたいです。と
病棟での看護も経験しました。
ても貴重な体験をさせていただきありがとうございました。
体験された皆様には看護師・医師・介護福祉士・臨床検査技師等々になりたいという希望に向かって進ん
でいって欲しいと願いたい気持ちでいっぱいです。
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施設部から
春の親子えんそく∼
こども発達支援センターでは、毎年恒例になっている春の遠足に行きました。 ぱんだ・こあら・うさぎ・ひよこ組は、あいにくの雨でしたが元気に「こども総合科学館」
に行きました。雨のため、入館者が数千名を超える中、他のお子さんに負けじと人混みをか
きわけボールプールや展示室で遊びました。昼食はレストランでそれぞれ好きなメニューを
選び、みんなでおいしくいただきました!混雑していたので、早めに帰ってくることになり
ましたが、センターでも思いっきり遊んで楽しかったよ∼!
きりん・りす組は、一日いいお天気に恵まれ「宇都宮動物園」に行きました。きりんにエサをあげたお友
だち、間近で見るカバにびっくりしたお友だち、ポニーに乗れたお友だち…忘れられない思い出をたくさん
作ることができました。初体験の乗り物にも怖がらずにワクワクしながら乗れました!みんなと一緒に食べ
たお母さんの手作りお弁当の味はとてもおいしかったよ∼!!
☆いっただきま∼す!!
☆こんにちは!きりんさん♪
リハビリテー
ション部から
とちぎリハビリテーションセンターでは、県内をはじめとして様々な医療関係職種の養成
機関から、実習生を受け入れています。
今回は、リハビリテーション部で受け入れている実習生の状況についてご紹介します。リ
ハビリテーション部では昨年度、理学療法士3名、作業療法士14名、言語療法士4名の計21
名を受け入れました。実習生のみなさんは、各療法士からの指導を受け、患者さんとふれあ
いながら、医療の現場について、さまざまな事柄を学んでいます。
〈実習生の声〉−多くのことを学び感じた3週間−
国際医療福祉大学 保健医療学科 作業療法学科4年 光永 和生
私は、平成19年2月の3週間、とちぎリハビリテーションセ
ンターで作業療法の実習をし、さまざまなことを学びました。
もっとも強く感じたことは、みなさんが障害・病気に対する辛
さや不安を抱えており、作業療法士はそんな患者さんたちを受
け止め向き合っていかなければならないということでした。専
門知識や技術は当然必要なことですが、患者さんの表情や言動
などから不安や訴えを推察しプログラムを展開していく、障害
自分でもやってみます。
の部分だけでなくその人の生活全体との関わりを大切にしてい
かなければならないことを学びました。先生達の患者さんに対する技術と一生懸命さは今でもとても印象に
残っています。
最後に学生である自分にいろいろな情報を提供して下さった全ての患者さんに心から感謝の気持ちを伝え
たいです。本当にありがとうございました。
駒生園から
こんにちは!!駒生園です。
とちぎリハビリテーションセンター駒生園は、身体に障害のある方の自立を支援するため、
身体障害者更生施設として、入所者の方々に様々なプログラムを実施しています。今回から、
随時、駒生園の活動、支援の様子などをご紹介していきます。
第1回目の今回は駒生園で約1年間のプログラムを終了して、アパートでの単身生活に移
られたMさんについて紹介します。
Mさんは65才の男性、脳梗塞から杖・車椅子使用となりました。
入所中は、
「ADL訓練」
、
「買い物実習」
、
「調理実習」
、
「パソコン実習」などを行
いました。 退所後の方針が『アパートでの単身生活』と決まってからは、より実
践的な訓練を行い、駒生園退所後のことし4月からは、宇都宮市内で単身のアパ
ート生活を始めました。
最初は、"ちょっと不安もあるけど…" との消極的な言葉も聞かれましたが、す
ぐに "何とかなるものですね" と笑顔を取り戻していただき、わたしたちも『安心』をもらいました。
◆連 載
整形外科より
第2回 五十肩
今回は五十肩について。五十肩(四十肩)とは、主に40∼50歳代の人に明らかな外傷などなく起こる肩
関節の痛みや関節の動きの制限に対しての名称で、医学的には肩関節周囲炎と言われています。五十肩は筋
肉、腱、滑液包(節周囲の袋)などの年齢的な変化による炎症や癒着が原因と考えられています。症状は、
初めのうちは肩関節の痛みが主ですが、次第に慢性化した炎症によって肩関節周囲の癒着を生じて、関節が
滑らかに動きにくくなり、手を挙げられなくなってきます。
治療は、急性期には痛みに逆らって無理に手を動かすことを避け、消炎鎮痛作用のある湿布などを使用し
ます。もし痛みが強い場合は、三角巾で肩関節を固定します。肩をまったく動かせないほどの激しい痛みで
なければ、自宅でできるリハビリテーションとしてコッドマン体操(振り子体操、アイロン体操)を行なう
ことが効果的です。これは重力を利用した運動療法で、上体を前に曲げ、痛いほうの手にアイロンなどのお
もりを持ち、肩の力を抜いて時計の振り子が動くように、小さな円を描くように動かします。次に急性期を
過ぎたら、入浴や蒸しタオル等で患部を温める事を始めます。
このような治療で、多くの方々は徐々に症状が軽くなっていきますが、症状が悪化して関節の拘縮が起
こってしまった方には注射療法をすることもあります。これには関節液の成分のひとつであるヒアルロン酸
ナトリウムという注射薬を使用します。
以上のような治療を行なっても、治るまでに半年から一年、人によっては数年間という長い経過をたどる
こともあります。治療の成果がなかなか現われないと不安な気持ちになるかもしれませんが、根気よくリハ
ビリテーションを続けていただきたいと思います。
〔診療部(医務科)〕
「ふぉーゆう」より
第2回 ことばをはぐくむ
ことばの力は、むりやり教えたり強制してもなかなか伸びません。人と関わることの楽しさ、自分の思い
が伝わることのうれしさを体験する中で身についていくものです。
お子さんとの一番の関わりは「遊び」です。お子さんが何に興味をもっているかよく見てみましょう。例
えば「ミニカーが好き」といっても、回るタイヤが好き、色が好き、メーカーのマークが好きなど、お子さ
んによっても興味はさまざまです。タイヤの回転が好きなら、回してあげたり、マークが好きなら広告の
マークを切り抜いて見せてあげたりしてお子さんの興味につきあってあげると、関わりを求めてくるように
なります。その時に「もっとあそぶ?」など簡単なことばでお子さんの気持ちを代弁してあげるとよいで
しょう。
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また、身ぶり手ぶりで要求してきたときに、まずは素早くこたえてあげることが大切です。おもちゃを
使った遊びが難しいときは体を使った遊びの方がよいかもしれません。地域の子育て支援センターなども利
用しながら、お子さんの好きな遊びを見つけて一緒に楽しんでみてください。
[発達障害者支援センター]
◆インフォメーション
○ 医療機関などでリハビリを受けている方へ
診療報酬の改定により平成19年4月1日から、同一疾患でのリハビリテーション(理学療法・作業療法・言語
療法)を複数の病院間、また、医療保険と介護保険間で受けることができなくなりましたので、ご注意ください。
【該当する方】
○ 複数の病院において、それぞれにリハビリテーションを受けている方。
○ 病院のリハビリテーションと介護施設における通所リハビリテーション(デイケア)、訪問リハビリテーショ
ン、介護予防通所リハビリテーション、介護予防訪問リハビリテーションのいずれか1つ以上を受けている方。
なお、上記に該当する方でも、状況によっては、リハビリテーションを受けられる場合がありますので、詳しく
は、主治医又はケアマネージャー等にお問い合わせください。 〔管理部(医事栄養課)〕
○ 第1回発達障害セミナーのお知らせ
日時:平成19年7月7日(土) 13時30分∼15時30分
テーマ「軽度発達障害児が抱える精神科的な問題」
講師:北海道大学大学院教授(精神科医) 田中 康雄先生
会場:とちぎ男女共同参画センターパルティ
対象:一般県民 300名
〔問い合わせ先〕
発達障害者支援センターふぉーゆう TEL 028-623-6111
○ 第4回なんびょうサポートとちぎのつどいのお知らせ
日時:平成19年9月9日(日) 10時から16時まで
場所:とちぎ福祉プラザ
対象:難病患者、難病患者の家族、一般県民
内容: 相談会(午前)
・医療相談(予約制) ・法律相談(予約制) ・就労相談(予約制)
・福祉相談 ・生活相談
講演会(午後) テーマ「盲導犬グレースとともに夢見る力を信じて∼お話とピアノの弾き語り∼」
講師:前川 裕美(まえかわ ゆみ)
/作曲家、演奏家
※網膜色素変性症(難病)の患者さんです。
シンポジウム(午後)
講師:未定
各種団体PR及び交流コーナー(10時∼16時)
〔問い合わせ先〕
とちぎ難病相談支援センター
TEL 028-623-6113 FAX 028-623-7255
編集後記
雨の季節となって、健康の森の木々たちもうれしそうに輝いてい
ます。私たちもこの木々たちのようにいつまでも新鮮に輝いていた
いものですね。
(発行)とちぎリハビリテーションセンター
総務企画課
〒320-8503 宇都宮市駒生町3337−1
TEL.028-623-6101 FAX.028-623-6151
URL http://www.rhc.pref.tochigi.jp/
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