異物の組成分析(SEM-EDS) - 株式会社東ソー分析センター

技術レポート No.T1005
2013.10.1
【技術資料】 異物の組成分析(SEM-EDS)
Scanning Electron Microscope-Energy Dispersive Spectrometry
概要
SEM は試料表面上に電子線を走査させ、発生する二次電子や反射電子を検出して試料表面の形態を観
察出来ます。また、SEM に組み込まれた EDS(エネルギー分散型 X 線分析装置)を用いて、試料への電子線
の照射によって発生する特性 X 線を検出することにより、元素分析を行うことが出来ます。面分析(マッピン
グ)による組成分析も可能です。
得られる情報
装置性能(FE-SEM)
・ 試料表面の形態及び組成分析
・観察可能倍率:x100~300,000
・元素(B~U)の定性、定量
・分解能:1.5nm(15kV)
・数μm領域の元素分布
分析方法
試料中の異物を SEM で観察し、EDS で定性、定量分析しました。
異物1 SEM写真
元素
C
O
F
Si
トータル
重量濃度(%)
26.6
34.4
22.0
17.0
100.0
原子数濃度(%)
36.1
35.1
18.9
9.9
100.0
元素
C
O
Al
Si
Fe
トータル
重量濃度(%)
19.9
29.0
0.5
1.3
49.3
100.0
原子数濃度(%)
37.5
41.0
0.4
1.1
20.0
100.0
測定箇所
10μm
異物2 SEM写真
測定箇所
30μm
EDS の分析結果より、異物 1 は Si を主成分とし、異物 2 は鉄の酸化物(鉄錆)からなる異物であることが
分かりました。
株式会社
東ソー分析センター
南陽事業部 TEL 0834-63-9819 FAX 0834-63-9940
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技術レポート No.T1005
2013.10.1
材料キーワード:Si、酸化鉄、鉄錆
適用分野
その他無機製品
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