はじめにお読みください HP Windows Embedded Standard 7 シンクライアント用クイックマニュアル Software: Windows Embedded Standard 7 Build Date: January 7, 2014 目次 1. ログオンについて 2 2. 自動ログオンの設定について 3 3. EWF(エンハンスド ライト フィルタ) について 3 4. HP Local USB Storage Security について 6 5. RAM ディスクについて 6 6. HP ThinState Capture について 7 7. 詳細情報について 10 1. ログオンについて シンクライアントは、Administrator と User の 2 つのアカウントがあります。 既定では電源を投入 すると User でログオンします。通常は User で利用し、設定変更などの管理は Administrator に切 り替えます。 User からログオフするとオンダイアログが現れます。 工場出荷状態では以下のように設定されています。 種類 ユーザー名 パスワード 管理者アカウント Administrator Administrator ユーザーアカウント User User Administrator でログオン後、コントロールパネルにアクセスすることで、各種の設定が可能です。 User でログオンすると、[Enable User Security]が有効になっているため、右クリックによる操作、 Windows エクスプローラによる C ドライブへのアクセスができないように制限されています。 2 2. 自動ログオンの設定について 工場出荷状態では、電源を投入すると自動的に User でログオンします。これを変更する場合に は、[コントロール パネル]→[HP Logon Manager]を使用して、自動ログオンの有効/無効の切り替 えと、自動ログオンのユーザー名、パスワード、およびドメイン名の変更を行います。自動ログオン の設定は、Administrator でログオンした場合にのみ変更できます。 3. EWF(エンハンスド ライト フィルタ)について HP Windows Embedded Standard Thin Client には、Write Filter 機能として[エンハンスド ライト フィ ルター](EWF)と[ファイル ベース ライト フィルター](FBWF)の両方が実装されています。工場出荷 時の初期設定は EWF です。EWF を利用することで、利用者が変更した箇所を OS 再起動によって 元通りにすることが可能になります。 EWF は、デスクトップ画面の右下にあるアイコンより簡単に設定できます。 丸に囲まれた緑色の鍵のアイコンを右クリックすることで、プロパティが起動します。 プロパティの選択肢は、それぞれ以下を意味します。 Enable EWF: EWF で保護された状態です。電源 OFF により状態はクリアされます。 Disable EWF: EWF で保護されていない状態です。電源 OFF 後も状態は保持されます。 Commit EWF: EWF が有効状態の時に選択可能です。EWF を確定することで、再起動 時に状態を書き込み、保持します。再起動後は、EWF は有効状態に設定 されます。 Clear Command:上記の設定をクリアします。 アイコンのステータスは、以下を意味しています。 4 EWF または FBWF を選択するには、以下の操作を行います。 1. 管理者としてログオンします。 2. [スタート]→[コントロール パネル]→[HP Write Filter Configuration]の順に選択します。 3. General タブにて目的の書き込みフィルターを選択し、[適用]をクリックします。 4. システムを再起動して、選択した書き込みフィルターの選択内容と設定を有効にします。 4. HP Local USB Storage Security について USB メモリ等のデバイス(デバイスマネージャ上で USB マスストレージクラスと認識されるもの)を 読み込みのみ/無効化の設定が可能です。設定は、Administrator でログオン中にコントロールパ ネルを開き、[HP Local USB Storage Security]を実行します。 5. RAM ディスクについて RAM ディスクは、データの一時記憶領域として用意されている揮発性メモリの領域です。Windows エクスプローラでは、Z ドライブとして表示されます。 RAM ディスクには、以下の項目が格納されます。 ● ブラウザーの Web ページ キャッシュ ● ブラウザーの履歴 ● ブラウザーの cookie ● ブラウザーのキャッシュ ● インターネット一時ファイル ● 印刷スプール ● ユーザーおよびシステムの一時ファイル RAM ディスクの設定を変更する場合は、以下の手順を実施します。 Administrator でログオン中にコントロールパネルを開き、[HP RAMDisk Manager]を実行します。 6 [HP RAMDisk Manager] のスライダを変更することで、RAM ディスクのサイズを設定します。RAM デ ィスクのサイズを変更すると、変更内容を有効にするために再起動を促すメッセージが表示されま す。変更内容を保持するには、再起動前の現在のブート セッション中に EWF を無効にするか、 EWF の確定を実行する必要があります。 6. HP ThinState Capture について HP ThinState Capture は非常にわかりやすいウィザード ベースのツールです。これを使用して HP Thin Client WES イメージをキャプチャできます。キャプチャしたイメージは、モデルとハードウェアが 同一の別の HP Thin Client に展開できます。 [HP ThinState Capture]によるキャプチャを実行するには、以下の操作を行います。 1. [HP ThinState Capture]ツールを起動する前に、EWF を無効にします。無効にしないと、以下の 警告が表示されます。EWF を無効にしてから[HP ThinState Capture]ツールを起動してください。 2. [コントロール パネル]から[HP ThinState Capture]ツールを起動すると、以下の画面が表示され ます。 3. [Next](次へ)をクリックします。 4. USB メモリを挿入します。USB メモリのドライブ文字とサイズが表示されます。 ※USB メモリはシンクライアント内フラッシュメモリ(C:ドライブ)の使用量 + 200MB の容量が必 要です。 5. [Capture](キャプチャ)をクリックします。以下の警告が表示されます。 6. [Yes]をクリックします。[HP ThinState Capture]ツールによって、USB メモリがブート可能ドライブ に初期化されます。ここで、[HP ThinState Capture]によってシステムが再起動されます。 8 7. 以上の手順を実行すると、[HP ThinState Capture]ツールに以下の画面が表示されます。画面 の説明に沿って操作します。 8. 以上で、同じサイズ容量またはそれ以上のフラッシュを備えたモデルとハードウェアが同一の 別の HP Thin Client にキャプチャ イメージを展開できます。 イメージを他のシンクライアント端末に展開する場合は、キャプチャイメージを格納した USB メ モリをシンクライアントに接続した状態で電源を ON します。 その後は画面の指示に従って操作してください。 ※BIOS 設定について 電源を投入したときに HP ThinState Capture によって作成した展開用 USB メモリから起動できな い場合には BIOS 設定から起動デバイスの順序を変更する必要があります。 HP t510 Thin Client の場合 a. 電源投入直後に[F10]キーを押下し、BIOS 設定画面を起動します。 b. [→]キーにて[Advanced BIOS Feature]を選択します。 c. Firtst Boot Device/Second Boot Device/Third Boot Device を以下の順に変更してくださ い。 First Boot Device : USB Second Boot Device: HDD Third Boot Device: Network HP t610/t620/t820 Thin Client の場合 a. 電源投入直後に[F10]キーを押下し、BIOS 設定画面を起動します。 b. [→]キーにて[Storage](ストレージ)/[Boot Order] (起動順序)を選択します。 c. [Legacy Boot Sources](レガシー ブート ソース)から[Hard Drive](ハードドライブ)の項 目にある起動デバイスを上から以下の順に変更してください。 First Boot Device : USB Hard Drive(USB ハードドライブ) Second Boot Device: SATA HP mt40 Mobile Thin Client の場合 a. 電源投入直後に[F10]キーを押下し、BIOS 設定画面を起動します。 b. [システムコンフィグレーション](System Configuration)/ [ブートオプション](Boot Options)を選択します。 c. [ブート順序](Legacy Boot Order)の項目で[USB ハードドライブ](USB Hard Drive)、[コン ピュータ本体のハードドライブ](Notebook Hard Drive)の順番に変更してください。 HP mt41 Mobile Thin Client の場合 d. 電源投入直後に[F10]キーを押下し、BIOS 設定画面を起動します。 e. [詳細設定](Advanced)/ [ブートオプション](Boot Options)を選択します。 f. [ブート順序](Legacy Boot Order)の項目で[USB ハードドライブ](USB Hard Drive)、[コン ピュータ本体のハードドライブ](Notebook Hard Drive)の順番に変更してください。 7. 詳細情報について マニュアルは、以下の URL より入手いただけます。 http://h50146.www5.hp.com/doc/manual/desktop/thinclient/index.html また、日本語の技術情報を公開していますのでご参照ください。 http://h50146.www5.hp.com/products/thinclient/knowledgebase/ 10 本書の取り扱いについて 本書の内容は、将来予告なしに変更されることがあります。HP 製品およびサービスに対する保証に ついては、該当製品およびサービス保証規定書に記載されています。本書のいかなる内容も、新た な保証を追加するものではありません。本書の内容につきましては万全を期しておりますが、本書中 の技術的あるいは校正上の誤り、省略に対して責任を負いかねますのでご了承ください。 この文書の著作権は日本ヒューレット・パッカード株式会社に帰属します。日本ヒューレット・パッカー ドの許可なく一部または全体の複製・転載・編集等を行うことや、許可されていない第三者への開示 等の行為全てを禁止します。 本文中使用される企業名、製品名、商標などはそれを保持する企業・団体に帰属します。 © 2014 Hewlett-Packard Development Company, L.P. HPシンクライアントに関する情報 http://www.hp.com/jp/thinclient Doc#:00016 1
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