2012春闘要求について(回答)(PDF:266KB) - 芦屋市

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賃金制度等の改善に関すること
(1) 基本賃金を,月額26,000円以上引き上げること。
(2) 芦屋市独自の賃金制度を堅持し,職員の士気向上を妨げる制度改悪の実施は行わないこ
と。
(3) 中途採用者に対する賃金差別を解消すること。
(4) 休職による昇給抑制の復職時における調整を改善すること。
(5) 扶養手当の支給範囲及び支給額を改善すること。
(6) 住居手当について,その負担実態に即して支給内容を改善し,支給額の引き上げを行う
こと。自宅にかかる手当については,その制定趣旨等を踏まえ,廃止を前提としないこと。
回答;職員の給与改定については,地方公務員法に定める給与決定原則に基づき,国家公
務員の給与改定を待って決定することになるが,具体的に改定に当たっては,人事院
勧告の内容,本市における給与の適正化,財政状況及び行政改革の課題,国・県によ
る助言等を総合的に勘案し,検討することとなる。したがって,現段階において,個々
の要求内容について具体的に回答できる状況にない。
なお,平成17年度人事院勧告における給与構造の改革を踏まえ,勤務実績の給与等
への反映について,今後,導入を行う考えであるが,内容については,職員団体等と
協議を行う。
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労働条件,休暇制度改善等について
(1) 女性職員については母性保護を重視すること。
回答;母性保護については,仕事と子育ての両立のため,妊娠中及び出産後における配慮,
育児休業等を取得しやすい環境の整備等を今後とも推進していく。
(2) 看護休暇については,必要性に合った日数に増やすこと。
回答;看護休暇については,すでに法律及び国家公務員の制度を上回る取扱いとなってい
るため,現行どおりとする。
(3) 介護休暇及び育児休業については,日数を増やすとともに,全期間を有給とし,復職後
の有給休暇の付与日数についても特段の配慮を行うこと。また,男性の育児休業について
も,制度利用率を高めるための方策を講じること。
回答;短期の介護休暇については,平成22年6月に1暦年5日以内(要介護者が2人以上の
場合は10日以内)を有給休暇とすることで制度化したところである。男性の育児休業取
得率を高めることについては,配偶者が育児休業をしている場合等にも育児休業を取
得可能とするなどの法律改正が,平成22年6月に施行されたところである。
(4) 育児のための短時間勤務制度については,同一職場で重なって制度利用者が出た場合や,
専門職については,臨時的任用職員で代替職員を充てることが難しいなどの課題を整理し,
制度を実効あるものにすること。
(5) 育児のための短時間勤務制度だけでなく,日常生活を営むことに支障があるものを介護
する場合等は,早出・遅出勤務を可能とする等,仕事と家庭の両立支援制度を新設するこ
と。
回答;育児のための短時間勤務制度の課題については,制度導入時に予測されたものであ
り,その中で臨時的任用職員の配置について一定のルール作りをしている。臨時的任
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用職員の配置以上の対応は困難なため,職場内で協力して対応していただきたい。
その他介護・育児休業等を取得しやすい環境の整備やワーク・ライフ・バランスの
推進については,平成22年3月に策定した特定事業主行動計画の後期計画に沿って取
り組む。
(6) 職務に関わる資格の取得に対して,支援策をより充実させること。
回答;職務に関わる資格の取得支援については,人事ヒアリングで聞き取った内容を精査
し,労使と協議したい。
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労働環境の改善に関すること
(1) 仕事と生活の調和を図るため,ワーク・ライフ・バランスチェックシートを導入し,有
効活用を図ること。
回答;今年度よりワーク・ライフ・バランスチェックシートを導入するが,まずは課員そ
れぞれの時間外勤務状況や年次休暇取得日数について「見える化」することを目的と
しており,活用方法については今後運用していく中で研究していく。
(2) 労働基本権を保障し,労働慣行を守ること。
回答;地方公務員の労働基本権については,公務員の地位の特殊性及び職務の公共性によ
り,法制度上一定の制限が加えられている。
また,適法な労働慣行は,労使双方で尊重すべきものと認識している。
(3) 労基法の基本理念を守り,「労働法制」の改悪による新たな制度を導入しないこと。
回答;労働基準法の基本理念を守り,職員の勤務条件については,今後とも職員団体等と
協議していく考えである。
(4)「公務員制度改革大綱」の具体化を図らないこと。
回答;「公務員制度改革大綱」は,地方公務員制度改革にも言及しており,国家公務員法
の改正に準じて行われる地方公務員法の改正に伴い,対応していくこととなる。
(5) 全国一律最低賃金制の法制化を目指すと共に,自治体及び自治体関連職場に雇用されて
いる「臨時・非常勤嘱託」職員の不安定雇用の実態を解消し,権利拡大に努めること。
回答;現行の最低賃金については,最低賃金法の規定により厚生労働大臣又は都道府県労
働局が,事業別,職種別又は地域別に労働者の生計費,類似の労働者の賃金及び通常
の事業の賃金支払能力を考慮して定めるものとされており,合理的な方法であると考
えている。
また,本市が直接任用している臨時的任用職員等については,地方公務員法等の規
定に基づき任用しているところであり,その勤務条件については,年齢及びその業務
内容等を考慮しながら当該労働組合等と協議して決めている。
(6) 管理職員の範囲について協議すること。また,公平委員会の構成について,地労協推薦
を含めた三者代表とすること。
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回答;管理職員等の範囲については,地方公務員法第52条第4項の規定に基づき,公平委
員会において決定されるべきものであり,労使が協議して決めるべきものではない。
また,公平委員会の委員については,地方公務員法第9条の2の規定に基づき,地
方公共団体の長及び議会が,人事行政の重要性及びそれによってもたらされる行政の
良否を念頭に置きつつ,民主的かつ慎重な手続を踏まえ,良識に基づいて選任してい
るところである。
(7) 休暇取得・制度拡充に必要な人員配置を行うこと。
回答;人員配置については,事務事業の見直し,個々の職場の実態等を勘案しながら適正
配置に努めている。
(8) 労働安全衛生の取り組みを強化し,公務災害防止と健康管理に向けた対策を講じること。
回答;労働安全衛生については,職員の安全及び衛生に係る研修や各職員安全衛生委員会
の活動等を通じて,その取組を行っているところである。
また,労働安全衛生法の規定に基づき,長時間労働者に対する医師による面接指導,
その面接指導結果の記録保存,医師の意見の聴取等,健康への配慮が必要な者への措
置を講じている。
(9) メンタルヘルスについては,EAPを最大限活用するため,信頼性の高い結果が得られ
るようストレスチェックシートの回収率を向上させる具体策を講じ,そのストレス組織診
断結果などを踏まえて組織運営に反映させるよう努力すること。
回答;職員のメンタルヘルスについては,各職場の代表者で構成される「心身の健康支援
合同連絡協議会」においてEAPの有効活用について定期的に協議している。
ストレス診断のシートについては,定期健康診断時に併せて実施するとともに,ス
トレス診断の必要性を所属長も認識し,職員に提出を促すようにするなど,更なる提
出を促し,回収率の向上に努めていくこととしている。また,組織診断については,
職場診断結果のレポートを所属長に配布することとしている。所属長の希望に応じて
内容の詳細の説明,職場改善の相談や出前講座等を行い,組織運営の向上に努めてい
きたいと考えている。
(10) 地方公務員共済制度への,社会保障制度改悪の持ち込みに反対すること。
回答;地方公務員共済制度については,社会保障制度の中で慎重に論議されるべきものと
考える。
(11) 消防職員の労働基本権を認め,「団結権」については地公法上の禁止条項を削除し,早
期に保障するよう国へ働きかけること。
回答;消防職員の団結権については,総務省で検討されているところであり,国への働き
かけについては考えていない。
(12) アスベストに関わる健康被害を防ぐため,働く職員への安全対策と安全教育を行い,市
民に対しても啓発を行うとともに,継続的な健康診断の実施や,その記録を長期に渡り保
存し,退職者についても,公務災害の認定に向けて努力すること。
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回答;アスベスト疾患に係る健康診断については,毎年,定期健康診断の中で検査を実施
しており,平成23年度から,被災地支援に従事した職員も検診の対象に含めて実施し
ている。また,退職者については,住所地の保健所が実施しているアスベスト検診を
受診していただきたいと考えている。
各職場における安全対策・安全教育については,平成17年度に「石綿による健康障
害」という題材で研修を実施しているが,今後も各職場の職員安全衛生委員会におい
て,アスベストに係る安全対策・安全教育のあり方を検討していく。
市民に対する啓発については,芦屋市のホームページ上において,アスベストに関
する情報を掲載している。
公務災害の認定請求については,数十年後に発症している事例もあることから,本
市としても長期間にわたり記録の保存等を図る等,認定請求に向けた最大限の努力を
行う。
(13) 少人数職場問題を解消するため,早急に,具体的且つ効果的な対策を実施すること。
回答;該当職場の実態を把握しながら解消に努めていく。
(14) 60 歳超の職員の雇用の在り方については,詳細が明らかになれば,すみやかに情報提供
するとともに,労使間で協議すること。
回答;国家公務員については雇用と年金の接続に関する基本方針が示されているところで
あるが,地方公務員についても国家公務員と同様に再任用制度を活用する見解を政府
が示していることから,地方公務員法改正を含めた今後の動向を注視しながら雇用の
在り方については研究したい。
(15) 再任用制度の有効活用を行うこと。
回答;再任用制度の有効活用については,組織・要員や人事ヒヤリングを通じ,所属長の
意見を聴取するとともに,当該職員の勤務実績や能力,意欲や適性及び希望等総合的
に勘案した上で配置しているところである。
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現業職場からの重点要求
(1) 労使交渉に基づく合意事項を遵守し,全て労働協約を締結すること。
回答;労使間の信頼関係を損なうことのないよう,労使双方で合意した事項については,誠
意と責任をもって履行する。また,必要に応じて労働組合とは労働協約を,法令及び
条例等に抵触しない限りにおいて締結する。
(2) 民間委託の導入を行わず,直営を堅持すること。
回答;最少の経費で最大の効果を挙げることが行政執行の基本であり,市民サービスの向
上や効率性の観点から民間委託等により事務事業を実施することが適切であると判断
される場合には,民間委託等を行っているところである。
(3) 技能労務職員の欠員不補充方針を撤回するとともに,全ての職場において,すみやかに
新規採用による正規職員を補充すること。
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回答;技能労務職員については,欠員不補充を原則とする中で事務事業の見直しを行い,
各職場の実態を精査して,配置していく考えである。なお,ごみ収集体制については,
合意事項を遵守していく。
(4) 副技能長,技能長制度の主旨をふまえ,毎年相当数の職員を昇任昇格させること。また,
昇任昇格基準を明確にすること。
回答;職員の昇任・昇格については,人事ヒヤリングにおける当該者に対する所属長の意
見を通じ,業務に対する意欲,行動力,判断力,統率力等を聴取し,また組織におけ
る均衡等も総合的に判断して,選考している。
7「臨時,嘱託職員・関連職場」からの重点要求
(1) 継続雇用の実態を認め,これら職員に対する「雇い止め」は決して行わず,働き続ける
権利を保障すること。
回答;臨時的任用職員・非常勤嘱託職員については,地方公務員法等の規定により期間を
定めて任用している。
(2) 本来正規職員で行うべき業務にあっては,正規職員化するか,若しくは正規職員と均等
待遇にすること。
回答;臨時的任用職員等は,緊急の場合,臨時の職に関する場合,長期休暇者等の代替の
場合,常時勤務を要しない業務の場合等において,業務の実態に応じて当局の判断で
任用しているところであり,正規職員化する考えはない。
また,臨時的任用職員等は任用期間があらかじめ決められている職員であるので,
賃金,勤務条件については,一定年齢まで任用されている正規職員とは自ずと異なる
ものである。
(3) 育児休業制度・介護・看護・忌引・結婚等の休暇・休業制度を正規職員に準じて付与す
ること。また,福利厚生制度の拡充に努めること。
回答;休暇・休業制度については現行どおりとする。
嘱託職員については,条例改正を行い,互助会に加入できるようにしている。また,
臨時的任用職員及び嘱託職員については,EAP(職員支援プログラム)のサービス利
用やインフルエンザ予防接種が受けられるようにするとともに,平成24年度からはV
DT健診も受診できるように改めるなど,福利厚生制度の拡充に努めているところで
ある。
(4) 外郭団体の職員についても,労働条件の改善に向けて市として働きかけること。
回答;地方自治法第221条第3項に基づき指導しているが,限界がある。
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以下については,いわゆる当局の管理運営事項であるが,当局の管理執行権の及ぶ範囲内に
おいて限定して見解を披瀝すれば次のとおりである。
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保健・福祉職場からの重点要求
(1) 公的保育の責任を明確にし,職員の配置基準をはじめとする現行の保育水準を守ること。
ア
民営化による公立保育所の廃所を行わず,公的責任において現行保育制度を守る中で,
待機児童の抜本的な解消策を図ること。
見解;厳しい財政状況の中で多様化する保育需要に応えるため,今後も引き続き,民間活
力を活かした保育事業について検討していく。
また,待機児童の解消については「芦屋市保育所・幼稚園あり方検討委員会」から
の報告を受け,待機児童解消策を最優先課題として取り組んでいるところである。
イ
職員配置は,正規職員による定数配置を行うこと。
見解;本市の保育士の配置は,国で定めている基準以上に配置している。
ウ
保育所の看護師は正規職員を配置すること。
見解;保育所の看護職員の配置については,引続き専門職を配置していく考えである。
エ
自園調理を守り,配置基準に基づき必ず正規職員を配置すること。また,“食育”推
進に向けた配慮を行うこと。
見解;調理体制についての考え方に変更はない。また,"食育"推進についても,現行体制
の中で考えていきたい。
オ
統合保育は体制を整えた上,正規職員で実施すること。その際,現場の意見を反映す
ること。
見解;統合保育については,臨時的任用職員も含めた体制で実施していく。
カ
市の内外を問わず,あらゆる福祉行政機関との連携がスムーズにとれる体制を作るこ
と。
見解;今後も,関係行政機関との連携が図れるよう努めていく。
キ
すべての子どもたちが現行保育水準の中で,公平な保育が受けられるように,市の責
任で民間保育所への指導・支援をおこなうこと。
見解;毎月私立保育園の園長会議を開催し,その中で,指導・支援を行っている。
また研修会についても,民間保育園の保育士の方にも参加していただいている。
ク 防犯の観点から保育所施設内外を問わず子どもたちの安全対策を講じること。
見解;防犯については,引き続き子どもたちの安全を第一に可能な範囲で取り組んでいき
たい。
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(2) 縦割り行政に拘ることなく保育所,教育委員会,健康福祉事務所,保健センター,すく
すく学級などの施設との連携を密にして,子育て支援の施策の拡充を図ること。
見解;次世代育成支援行動計画を推進するために,各市民団体や行政機関が参加する定期
的な会議があり,その中で関係機関等の連携を図っている。
(3) 発達障がい等により早期療育訓練を必要とする要配慮児が増加する中,より高度な専門
職を配置し,コーディネート機能を充実する等の必要な対策を講じること。
見解;「すくすく学級」の受け入れ体制を強化するため,平成23年度に施設改修を行い,
平成24年度からは定員を30名に拡大し必要な職員体制を整えるとともに,施設を活用
した事業内容の充実を図っていく。また,平成22年度から芦屋市保健福祉センターに
おいて「障がい児機能訓練事業」を開始し,幼児期から学齢児期の訓練の場を整備す
るとともに,新たに「療育支援相談」を実施し,保健,福祉,教育関係者等との連携
を図り,早期に適切な指導を行うとともに,療育に係る支援を行っている。
(4) 障害者総合福祉法の施行を見据え,障がい児・者の福祉サービスの利用を低下させない
よう,芦屋市の実態にあわせた利用者負担等軽減施策等の実施を引き続き行うこと。
見解;利用者負担については,平成22年度から市民税非課税世帯を対象に,「障がい福祉
サービス等」及び「地域生活支援事業」の負担額を無料としている。
また,平成24年度からは,利用者負担額の世帯合算の対象に補装具を新たに加え,
一定の基準額を超過した額を償還することにより,利用者負担の更なる軽減を図る。
(5) 障がいのある人が地域での生活を続けられるように,市内事業所の雇用の拡大・支援体
制の整備を図ること。また市の知的・精神障がい者雇用の実施及び官公需発注等について
整備を行うこと。
見解;引き続き,公共職業安定所との連携を行うとともに,市内に居住する障がいのある
人(身体・知的・精神)の長期雇用の促進を図るため,西宮公共職業安定所との連携
を強化し「芦屋市障害者雇用奨励金」の啓発に努める。
(6) 障害者虐待防止法の施行を見据え,また高齢者虐待防止法への対応のため,保健師等の
専門職を配置する等,更なる保健福祉の体制強化を図ること。
見解;権利擁護支援センターを芦屋市保健福祉センター内に設置し,虐待防止及び成年後
見制度について支援の充実を図っている。また,平成23年度から地域福祉課にトータ
ルサポート担当を設置し,平成24年度は障害者虐待防止法の施行を見据えて保健師を
1名増員するなど,体制の充実に努めている。
(7) 介護保険の保険給付費や医療費が年々増加する中,医療・福祉・保健の一層の連携確保
に努めるとともに,保健センターの位置付けや保健師の役割を明確にし,必要な正規保健
師職員を配置すること。
見解;予防医療についての保健師業務については,ますます専門化されており,引き続き
業務の見直しを行うとともに,芦屋市保健福祉センターで,医療・保健・福祉の連携
を深め,専門的な対応ができるように取り組んでいきたい。
- 7 -
(8) 介護保険制度と市民の幅広いニーズを実現させるため,市単独施策の確立・拡充を図る
こと。
見解;保険料を財源とした市町村特別給付費により,市独自の施策として緊急一時保護事
業を実施している。また,平成18年度から制度化された地域支援事業による介護予防
では,平成22年7月に芦屋市保健福祉センター内に介護予防センターを設置し,事業
の拡充を図るとともに,地域包括支援センターの体制を強化し,高齢者が住み慣れた
地域での生活を継続できるよう取り組んでいる。
(9) 子ども・子育て新システムに反対し,現行の保育水準を堅持し,芦屋市独自の制度を策
定すること。
見解;「子ども・子育て新システム」については国の動向を注視していく。
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学校・園・社会教育職場からの重点要求
(1) 地域・親と教育現場が子どもを中心にして,強く連携しあえる教育環境整備に努め,子
どもたちをとりまく環境の変化に対応できるよう教育現場の充実を図ること。
見解;教育環境の整備については,本市の財政状況を勘案しながら重要な課題として計画
的に取り組んでいる。
地域・家庭・学校の連携強化の重要性は十分に認識しており,市民や関係者の参画
と協働による「子ども読書の街づくり」の取組をはじめ,子どもの安全を守る体制整
備,ゲストティーチャ―招聘による地域人材活用など,今後も子どもを中心とした連
携を推進していく。
また,今年度は,岩園幼稚園の建替に向けた基本設計をはじめ,打出浜小学校の大
規模改造の実施設計や,宮川小学校のプール・コミスク棟改築の基本設計に着手する
など,引き続き,学習環境の整備及び充実に努める。
(2) O-157を教訓に正規職員による学校給食の自校調理方式堅持の姿勢を明確にし,そ
のための財源は,国の責任で措置するよう働きかけること。
見解;学校給食については,当分の間,自校調理方式で実施していく考えであるが,どの
様な体制で実施していくかについては,本市の財政状況や学校における給食設備等の
状況によって検討すべきものと考えている。
また,Oー157対策を含めた衛生管理に努め,安全でおいしい学校給食を実施す
るために,施設整備等の補助制度を改善・新設するよう国・県に要望を続けていく。
(3) “食育“推進に向けた配慮を行い,栄養士を確保すること。
見解;本年度も全小学校に栄養教諭又は栄養職員を配置し,手作りによる安全安心で楽し
い学校給食の実施に努め,望ましい食習慣を養い,豊かな人間関係を育てるよう食育
を推進する。
(4) 保育水準を維持し,子どもに対し責任ある教育を堅持するため,加配教諭を正規職員と
するとともに,支援員の待遇及び勤務時間の見直しを行うこと。
見解;現在のところ,正規職員を配置する考えはない。支援員については,実態に応じて
対応していきたい。
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(5) 幼稚園における5歳児クラスの30人学級編成を早期に実現すること。
見解;本市の財政状況等から,年長(5歳児)の定員35人を変更する考えはない。
(6) 安易に幼稚園の統廃合を行わず,幼稚園行政を充実させるため3年保育実現に向けて検
討すること。
見解;幼稚園のあり方については,今後,国の「子ども・子育て新システム」の動向を見
ながら,市全体として,就学前児童の教育・保育のあり方を考える中で検討していく。
また,3年保育についても,私立幼稚園で実施してきた経緯をふまえながら,新シ
ステムに基づく実施計画の検討の中で課題としたい。
(7) 特別支援教育への転換に向けて,他市に遅れることのないよう,今後の方向性や考え方
を明らかにし,人員体制や設備の整備を図ること。
見解;特別支援教育の推進については,平成19年4月に芦屋市特別支援教育センターを設
置し,専門指導員による教育相談,巡回指導等による学校園や保護者への相談・支援
を実施している。特別支援教育センターを平成22年7月に芦屋市保健福祉センター内
に移設したことに加えて,平成24年度はセンター運営の役割を中心的に担う特別支援
教育担当主査を配置し,今後も福祉部局等との連携強化に努め,早期から個に応じた
一貫した支援が行えるよう,進めていく。
(8) 市民のニーズに応える社会教育の充実を図るとともに,市が直轄する業務と委託業務の
在り方を明らかにすること。
見解;「第2次芦屋市生涯学習推進基本構想」と「芦屋市教育振興基本計画」に基づき,
市民ニーズに応える社会教育の充実を図るよう進めていく。
業務の在り方については,市民サービスの向上や効率的な行政運営を目指す観点か
ら社会教育関係の施設・業務の安定性や継続性,費用対効果等を考慮し判断している。
(9) 防犯の観点から教育施設の安全対策を講じること。
見解;防犯対策については,引き続き,中学校区ごとに児童下校時間を中心に青色回転灯
付パトロール車を運行し,不審者侵入への対応や通学路の安全確保など,家庭・地域
との積極的な連携で,子どもの安全を守る取組を進める。また,児童自身が自らを守
るための知識や能力を身につけるために,市内小学3年生全員を対象にCAP講習会
を実施している。
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地方自治に関する要求
(1) 財政危機を理由として,安易に市民サービスの切捨てや人件費のカットに結びつく行革
を実施しないこと。
見解;本市の財政状況は,これまでの行革等の取組により危機的な財政状況からは脱した
ものの,依然として基金の取り崩しにより収支均衡を図りながらの財政運営を余儀な
くされており,また,今後も市税等の増加が見込めないことから,引き続き平成24
年度からも,「安定・効率的で持続可能な行財政運営」「組織の活性化と人材の育成」
「市民から信頼される行政」を基本方針として,行政改革に取り組んでいく。
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(2) 憲法・地方自治法の本旨に基づく真の「地方分権」による地方新時代の創造に向け,芦
屋市が全国をリードすべく,効率的な行政運営と市民サービスの向上を両立させる組織改
革・制度改革・意識改革に取り組むこと。
見解;地域主権改革の推進,少子高齢化の進行など時代が大きく変化するなか,本市の将
来を見据えながら,住民に最も身近な基礎自治体として住民のニーズに迅速・的確に
対応するため,制度改正を含め既存の施策や事業の見直しを行い,簡素で効率的な組
織運営を目指していく。また,職員には専門化・多様化・複雑化する業務に的確に対
応できるよう,時代に即応した研修内容を実施するなど,意識改革にも取り組んでい
く。
(3) 三位一体改革の影響による自治体財政については,財政再建を進める当局として強力な
リーダーシップを発揮し,国・県に対して強く働きかけを行うとともに万全な対策を講じ
ること。
見解;「三位一体の改革」による個人市民税をはじめとした大幅な減収については,本市
の税収構造の特殊性を訴えた結果,一部は交付税により措置されることとなっている
が,これを加味しても,依然としてその影響が多大であることに加えて,阪神・淡路
大震災に係る震災復旧・復興事業を実施する際に,その後の国の制度改正は,想定外
であったことから,その特殊事情を国及び県に対して強く訴え,特別交付税で一定措
置されているところである。地方財源の確保については,本市のみならず全国的な課
題であることから,全国市長会を含め,地方の関係団体から要望しているところであ
る。
また市債を着実に償還し,早期に安定した財政運営が実現できるよう努める。
(4) 社会保障と税の一体改革の動向を見極め,その在り方について,国・関係機関に対して
強く働きかけること。
見解;今後の福祉や医療等の社会保障制度は,このたびの一体改革が大きく影響すること
から,今後も全国市長会等を通じ,安定・持続可能な社会保障制度の実現のための財
源保障を求めるとともに,「国と地方の協議の場」の設置理念に基づき,地方自治体
との協議・調整を十分に行ったうえで改革を推進するよう要望していく。
(5) 「被災者生活再建支援制度」の充実を国に働きかけること。
見解;同制度は,必要に応じ全国市長会等で要望しているところである。
(6) 「指定管理者制度」は安易な継続ではなく,その実態に応じて見直すこと。
見解;指定管理者制度は,住民サービスの向上や行政コストの縮減を図る目的で制度化さ
れたものであり,今後も同制度により運営を継続するとともに,個々の施設について
導入を検討していくことは必要であると考えている。
また,指定管理者の施設管理については,より良い市民サービスが提供できるよう
四半期調査や年度評価を継続して実施するとともに,外部評価委員等による事業評価
の導入を検討するなど,今後も適正な管理運営に努めていく。
(7) 環境保護に関し,リサイクル事業を推進すること。
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見解;新聞紙・紙パック,雑誌・チラシ,ダンボール,缶・びん・ペットボトルの分別収
集を継続するとともに,粗大ごみの内,再生可能な家具類・自転車等の再生利用等ご
みの再資源化に努める。また,芦屋市商工会と連携してフリーマーケットを引き続き
開催する。
(8) 平和・非核の議会宣言に基づく自治体宣言を速やかに行い,恒久平和に向けた具体的施
策を明らかにすること。
見解;市議会で決議された非核平和都市宣言の趣旨に沿って,恒久平和を求めて,啓発活
動を中心とした施策を実施する。
(9) 周辺事態法による自治体協力については,市民の安全を考えて慎重に取り扱うこと。
見解;市民生活の安全を守ることを基本として,法律の枠内で適切な判断を行うよう努め
る。
(10) 憲法9条を守る立場を明らかにすること。
見解;日本国憲法については,平和主義を基本原則にしている優れた憲法であると認識し
ており,尊重している。
(11) 緊急雇用機会創出に向けて,国・県に強く働きかけると共に,若年層の雇用対策及びリ
ストラで職を失った世帯主対策等について市独自の施策を検討し,実施すること。
見解;緊急雇用機会創出については,平成23度で本市の事業は終了となったが,今後とも
国・県が実施する施策の活用に努めていく。また,若年層の雇用対策及びリストラで
職を失った世帯主対策等については,本市独自の施策を講じることは困難であるが,
引き続き公共職業安定所等労働関係機関との連携や共同しての就職相談会等実施する
ほか,地元商工会等とも協力し,地域経済の活性化を図ることにより雇用機会の拡大
に努める。
(12) 公共事業の公平性・透明性を高めるとともに,新規の公共事業については,常に内容を
精査し,市の財政運営を長期的に見通した上で計画・実施すること。
見解;競争性,公平性,透明性は,公共契約には常に求められることであるので,本市に
おいても,種々の規則や要綱等を整備し,入札・契約の公正な執行に努めている。
なお,公共事業についての事業採択については,事業の内容の精査とともに市の長
期的な財政見込みなどを踏まえて判断している。
(13) ILO94号条約(公契約における労働条項に関する条約)を批准し,併せて国内法を整
備するよう政府・国会など関係機関に働きかけること。また,同条約の趣旨をふまえた制
度の構築を目指した検討を開始すること。
見解;我が国では労働者保護のための一定の法制度が整備されており,本来,労働関係法
令により対応すべきものであり,地方自治体の条例で対応すべきものではないと考え
ているので,国に対して批准を求める考えはない。業務委託契約等については,仕様
書に「労働関係法令の遵守」,「地域別最低賃金の遵守」を掲げ,適宜点検している
ところであるが,業者選定の段階では,従業者の労働条件まで把握することはできな
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いので,本市の入札契約制度の中で,対応できるものがあるかどうかも含め,さらに
研究をしていきたい。
なお,建設工事の最低制限価格の算定方法を改正し,引き上げを行った。また,役
務の提供であって人件費の占める割合が高い業務の請負のうち,もっぱら市民との接
遇を主とする業務で,業務の品質及び従事者の労働条件等を維持するために必要であ
ると特に認められるものについては,人件費相当額以上を目安として予定価格の90%
から70%までの範囲内で最低制限価格を設定できるように改正を行った。
(14) 市議会と行政が,より良い緊張感とともに健全な関係を保てるよう,行政として積極的
な説明責任を果たすとともに,市会議員からの働きかけに対しては,その内容を公表する
などの仕組みを整備すること。
見解;市議会への説明責任については,必要に応じて,適切な時期に適切な方法により説
明しているところであり,今後とも積極的に説明責任を果たしていく考えである。
また,市議会議員からの働き掛けについては,「職員に対する働き掛けに関する取
扱要綱」により対応記録票等は公文書として情報公開の対象としている。
(15) 芦屋病院について,地域のニーズに応える公立病院としての位置付けに鑑み,具体的な
経営改善計画を芦屋市当局一丸となって早急に明らかにすること。さらに,地域の基幹病
院として医療の質的な向上を図り,充実させること。
見解;平成21年度から運営形態を地方公営企業法の一部適用から全部適用へ移行しており,
就任した病院事業管理者の下で経営改善を現在進めている。また,経営改善計画につ
いては,平成21年3月31日に「市立芦屋病院改革プラン」を策定し,公表するととも
に,その実施結果及び評価については,半期ごとに開催される評価委員会からご意見
をいただき,経営改善を進めているところである。
医療の質的向上については,平成24年6月中旬にオープンする新病棟において,人
間ドックセンター・消化器センター,緩和ケア病棟を新設するとともに,電子カルテ
システムを導入する。これらにより,医療の質的向上を図り,病院間連携及び病診(病
院と診療所)連携を充実させる。
(16) 市民の安全を脅かす危機が発生した際に,迅速かつ適確に対応できるよう,危機管理体
制を強化すること。
見解;自然災害における「地域防災計画」
,武力攻撃事態等においては「国民保護計画」,
この枠組み以外を「危機管理指針」に基づき,不測の事態が発生した場合又は発生す
るおそれがある場合に,速やかに初動態勢を敷き,適切に対応することで市民の生命・
身体・財産等への被害や影響を最小限に抑制するよう努める。
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