~必要とされる企業だけが勝ち残る~ 「九州から全国へ」小野建の戦略とは? 2010年11月 小野建株式会社 (7414 東証1部・福証) www.onoken.co.jp 1 CONTENTS Ⅰ. 当社概略、鉄鋼商品の流れ、ビジネスモデル Ⅱ. 業界ポジション、流通の再編、現状と課題、事業展開 Ⅲ. 事業戦略、設備投資、業績の推移、配当について 本資料および将来の見通しに関する注意事項 本資料は事業内容等に関する情報提供を目的としており、当社株式への投資を推奨するものでは ありません。また、資料に記載されている内容につきましては、種々の前提に基づいたものであり、 将来の計画数値、施策などに関する記載については、不確定な要素を含んだものであることをご 理解ください。 2 会社概要 商号 設立 代表者 上場取引所 本店 管理統括本部 支店 営業所 連結子会社 小野建株式会社 1949年8月 小野 建 東京①・福岡(7414) 福岡支店 大分県大分市 福岡県北九州市 小倉・福岡・熊本・長崎・広島・大阪・東京・沖縄・仙台 鹿児島・宮崎・山口・八戸・名古屋 横浜鋼業㈱、西日本スチールセンター㈱、三協則武鋼業㈱ 【特長】 3000社の販売先を持ち全国展開する、独立系の鉄鋼・建材流通商社。 自社ストックヤードを各地に保有し、輸入材も含めた幅広い商品展開に 強み。鉄鋼流通業界では№1の業績。鉄骨工事等の工事請負や、建材 商品の販売にも注力。 3 取扱い品種 主要商品 主要販売先 主要メーカー 新日本製鐵、JFEスチール、 住友金属工業、東京製鐵、 等、国内メーカー 鞍山鋼鉄、POSCO、中国鋼 鉄、上海宝山鋼鉄、NZS等、 海外メーカー 鋼板 (厚中板・熱延・冷延薄板)、 縞鋼板 鉄工業、造船業 建設業、 機械製造業 コイル (熱延・冷延コイル) コイルセンター 鉄 鋼 線材(普通鉄線) 亜鉛メッキ鉄線 二次製品製造業 (金網・釘・他) 形鋼(H形鋼・山形鋼・他)、 軽量形鋼(軽量溝形鋼・他) パイプ(構造用鋼管・他) 半製品(ビレット・他) 鉄工業、建設業、 造船業、 機械製造業 鉄筋コンクリート用棒鋼 丸鋼 建設業、 二次製品製造業 JFE条鋼、大阪製鐵、東京製 鉄、共英製鋼、トーカイ、他 建築・土木資材 (建築金物・セメント・コンク リート二次製品・ヒューム管・ 矢板・フェンス・他) 建設業 三協立山アルミ、パナソニック電工、 太平洋セメント、三菱マテリアル建 材、日鐵住金建材、朝日スチー ル工業、他 商 品 建 材 工 事 • • 新日本製鐵、 JFEスチール、 住友金属工業、 JFE条鋼、 合同製鐵、大阪製鐵、東京 製鐵、共英製鋼、他 鋼板・条鋼等の鉄鋼 商品の扱い品種はお よそ5000種以上、国 内外を問わない豊富 な仕入ソースを持つ 屋根材や壁材等建材 商品取扱いも強化し、 工事請負も拡大中 工事 請負 17% 不動産 賃貸等 1% 建材 商品 11% 各種工事(鉄骨・基礎・屋 根・外壁・建具・他) ※10/3期 売上高の内訳 鉄鋼 商品 71% 4 主な取扱商品① 熱延コイル H形鋼 平形鋼 5 主な取扱商品② 工事現場1 土木建材 工事現場2 6 鉄鋼商品の流れ 商社 メーカー 新日鐵・JFE 住金・神戸鋼 東京製鐵 等 ユーザー 総合商社 専門商社 建設関連 自動車 造船 流通 産業・建設機械 小野建 • 国内で消費される普通鋼鋼材の うち、約半数は、ビルや橋を 作るための建設関連で使われる (当社の主要マーケット) その他 16% 産業電気 機械 6% 建設関連 44% 造船 15% 自動車 19% ※日本鉄鋼連盟 H21年普通鋼鋼材用途別 受注より、当社作成 7 商社と流通業とのビジネスモデルの違い 「総合・鉄鋼専門商社」 – 自動車メーカーを始めとする大手企業への鉄鋼メーカーの窓口業務 – 自社在庫を持たず、商品をメーカーから直送する取引形態 – 主にデリバリー業務やメーカー窓口業務に対する商社口銭制をとる 「小野建(鉄鋼流通業)」 – 直接需要家に向けて大型案件から小口販売まで幅広く対応 – 顧客が商品を欲しい時に欲しいものを届ける在庫販売に強み – 在庫保有による市況リスクを取り、仕入価格と販売価格の値差が利益 ⇒「小野建が無くては困る」という存在感を 8 鉄鋼流通業界におけるポジション ※全国鉄鋼販売業連合会加盟社のうち、当社調べ2009年度の実績 (百万円) 上場 社名 本社所在地 売上高 営業展開 東1 小野建㈱ 大分 未 ㈱吉田産業 青森 63,715 鋼材、建材、セメント、その他 JQ ㈱アイ・テック 静岡 54,573 鋼材加工、鉄骨工事 未 ㈱丸杉 岐阜 53,255 鋼材、鋼材加工 JQ 清和中央ホールディングス 大阪 41,426 鋼材、工事 未 三井物産鋼材販売㈱ 東京 37,856 鋼材、建材 未 大栄鋼業㈱ 広島 36,983 鋼材、特殊鋼 未 藤田金属㈱ 新潟 31,310 鋼材、建材 未 富士鋼材㈱ 香川 31,172 鋼材、建材 未 ㈱メタルワン建材西日本 広島 24,536 鋼材、建材 未 橋爪商事㈱ 岩手 23,316 建材、セメント、鋼材 未 ㈱加根又本店 鹿児島 21,746 セメント、建材、鋼材 116,074 鋼材、建材、工事 9 流通の再編 (t) 普通鋼国内出荷 全鉄連加盟社数 (社) 70,000 1,400 60,000 1,200 50,000 1,000 40,000 800 30,000 600 20,000 400 '98 '99 '00 '01 '02 '03 '04 '05 '06 '07 '08 '09 ※日本鉄鋼連盟、全国鉄鋼販売業連合会資料より当社作成 【過去10年、大きな変化が】 • JFE、アルセロール・ミタルの誕生な ど、世界規模でのメーカー再編 • 鉄鋼商社も再編が進み、系列の子会 社同士を合併させるなど、流通サイド も社数が減少 【今後10年、実力差が明確に】 • 経済の停滞、建築需要の減少により、 企業間格差が拡大 • 指定問屋制など既存の商慣習は過去 のものとなり、再編はさらに加速 • 仕入ソース・販売ネットワークの差が 企業力の格差となる ⇒独立系の強みを活かし 収益力UP、ダントツの勝ち組 10 鉄鋼流通業界の現状と課題 【 現在の状況と周辺環境 】 • 短期的には経済情勢の悪化により需要は減少、中長期でも人口 の減少等にともない、国内市場のパイは徐々に縮小 • 鉄鋼市況は国内の需給動向だけでなく、中国をはじめとする東ア ジアでのグローバルな需給動向に大きく影響を受ける 【 これからの小野建の課題と展望 】 • 需要縮小が予想される中で、いかに必要とされる企業となり、勝 ち残ることができるか? • 現在2%程度の市場シェア率を5%まで伸張させるには? • 輸入鋼材の活用など、さらなる販売品種の拡大を目指すには? 11 九州から全国へネットワークを展開 • 「多品種・迅速」の供給体制確保がカギ – 大型ストックヤードを軸とする多品種大量の 「スーパーマーケット型戦略」に最重点を置き、 九州を中心とした西日本エリアで12拠点、 東京を軸にした東日本エリアで3拠点、 連結子会社(西日本スチールセンター㈱、 横浜鋼業㈱、三協則武鋼業㈱)3拠点の 合計18拠点にて営業展開を進める。 三協則武鋼業 横浜鋼業 西日本スチールセンター 地盤である九州で培った 「鋼材1本から」のきめ細 かなデリバリー体制を整 え、東日本へと展開。 12 基本事業戦略 販売エリアの拡大とシェアの向上 • 地域密着型の営業展開 – 各地それぞれのニーズに対応し、取扱い品種を変化させる – 鉄鋼商品だけでなく工事を含む建材部門も含め多様な販売先を持つ – 地域一番店の集合体=全国№1の鉄鋼・建材流通商社 • ストックヤードを活用した多品種構成 – 店売マーケットが縮小しているなか、本来のストッキストとしての役割を拡充 – ユーザー直結の川下戦略を徹底し、販売先数を拡大 – 鉄鋼流通業界において、豊富な在庫を持って商売を行うことは大きな強み • 国内外を問わない柔軟な仕入ソース – 独立系であり販売力があることが国内メーカーとの関係強化に結実 – 30年来培った輸入鋼材活用のノウハウは大きな特長 13 エリア戦略を推進し市場における存在感の向上を目指す • 関東以北の戦略 八戸 – 東京、仙台、八戸と東日本縦貫ラインが完成し、 2010年6月稼動の川崎センターと既存の浦安センター の2つのヤードにて関東近郊を営業強化 • 九州の戦略 – 宮崎、沖縄に中規模ヤードを配置、本格的に在庫販売 を開始、福岡・小倉のマザーヤード、ならびに西日本 スチールセンターと連携し地盤強化・シェアの向上を狙う 仙台 東京 浦安 川崎 長崎 小倉 山口 西日本SC 福岡 大分 熊本 宮崎 • 関西・中京の戦略 – 大阪支店(国内・輸入鋼板)、横浜鋼業(条鋼)に加え、 三協則武鋼業(コイルセンター)との三位一体での 営業力強化により新規販売先数の増加と、既存顧客 での販売品種拡大を狙う 鹿児島 沖縄 大阪 横浜鋼業 三協則武鋼業 名古屋 14 福岡支店ストックヤード 基盤の九州各地を結ぶマザーヤード 15 西日本スチールセンター/ジャンボレベラー 全長108m!日本一の加工能力を持つ 16 東京支店川崎センター 自社岸壁により24時間荷役が可能 17 仙台支店ストックヤード 東北エリア一円をカバーする大型倉庫 18 業績の推移 (百万円) 売上高 営業利益 180,000 経常利益 当期純利益 9,000 167,751 160,000 8,000 142,504 132,658 140,000 120,000 7,000 117,764 100,000 4,357 5,000 3,454 4,168 4,000 3,071 2,492 60,000 3,139 40,000 2,528 6,000 5,304 4,923 80,000 116,074 5,499 5,112 124,623 3,000 3,033 2,955 2,416 2,000 2,302 1,481 20,000 2,015 1,000 1,277 0 0 2006/3 2007/3 2008/3 2009/3 2010/3 2011/3計画 19 配当に関する考え方 着実な利益=着実な配当 • • 配当性向30%を目安としており、安 定、かつ高い水準の利益還元を継 続的に行う 中間配当制度を活用し、9月末日、 3月末日の年2回、株主の皆様への 配当を実施 普通配当 (円) 記念配当 45 40 35 (%) 90 80 40 35 35 30 66.2 70 10 60 28 25 25 20 【今年度の配当予想】 中間配当:15円 期末配当:13円 通期合計:28円 配当性向 29.5 30.5 15 20 27.3 50 40 28.8 30 29.7 10 20 5 10 0 0 '06/3 '07/3 '08/3 '09/3 '10/3 '11/3予 20
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