埼玉県立東松山特別支援学校 学校だより 松ぼっくり NO 1 5 1 発行 平成24年7月4日 江戸庶民のしぐさに学ぶ知恵と思いやり 校長 逸見 正則(へんみ まさのり) 雨の降り方にも昔は季節感というものがあったように思いますが、近頃では、季節お構い な し の ゲ リ ラ 豪 雨 と か 言 っ て 、容 赦 の な い 降 り 方 に 、こ の 国 の あ ち こ ち が 翻 弄 さ れ て い ま す 。 つい先日も、九州地方で、たった三日間に一ヶ月分を超える雨量を記録した地区があったと か。こうなるともう、傘など意味を成さなくなってしまいますが、江戸時代のころは、まだ ま だ 雨 に も 風 情 が あ っ た よ う で 、江 戸 の 町 衆 達 は 、雨 の 日 に 路 地 で す れ 違 う と き に は 、 「傘か しげ」と言って、互いの傘を外側に傾けて、しずくがかからないよう、互いにぶつからない ようにすれ違っていたとか。梅雨空に、着物姿の二人の番傘が並んだ瞬間傾いて何事もなか いき ったように別れていく光景、江戸っ子の粋が感じられますよね。 さ て 、こ の マ ナ ー を『 江 戸 し ぐ さ 』と 言 い ま す が 、「 し ぐ さ 」は 、「 思 草 」と 書 い た よ う で 、 商人道・生活哲学として、その思いは、口伝により、親から子ども(6才まで)に脈々と受 け継がれたようです。 他にも、 「肩引き」 ( 道 を 歩 い て 人 と す れ 違 う と き 、左 肩 を 路 肩 に 寄 せ て 歩 く こ と 。)や「 こ ぶし腰浮かせ」 (乗合船などで後から来る人のために腰の両側にこぶしをついて腰を浮かせて 少 し ず つ 幅 を つ め な が ら 一 人 分 の 席 を 作 る こ と 。)、「 七 三 の 道 」( 道 の 真 ん 中 を 歩 く の で は な く、自分が歩くのは道の3割にして、残り7割は緊急時などに備えて他の人のために空けて お く こ と 。)、 「うかつあやまり」 (相手に自分の足を踏まれたときに、 「 す み ま せ ん 、こ ち ら が う か つ で し た 」と 、自 分 が 謝 る こ と で そ の 場 の 雰 囲 気 を よ く 保 つ こ と 。)、 「逆らいしぐさ」 (「 し かし」 「 で も 」と 、文 句 を 並 べ た て て 逆 ら う こ と を し な い で 、年 長 者 か ら の 配 慮 あ る 言 葉 に 従 う こ と が 人 間 の 成 長 に も 繋 が る と 考 え る こ と 。)な ど な ど 、当 時 の 江 戸 庶 民 の 知 恵 と 思 い や り のきめ細やかさにはただただ感心させられるばかりです。 現 代 に 生 き る 私 達 に も 、電 車 内 や 雑 踏 の 中 、歩 道 の 歩 き 方 や 車 の 運 転 等 々 、様 々 な 場 面 で 、 この江戸庶民の知恵が活用できそうですね。 7 月 の 主 な 行 事 2日 月 第 2 回 ボ ラ ン テ ィ ア 養 成 講 座【 小 】 1 8 日 水 P日課 13時45分下校 3日 火 第 2 回 ボ ラ ン テ ィ ア 養 成 講 座【 中 】 1 9 日 木 P日課 13時45分下校 5日 木 第 2 回 ボ ラ ン テ ィ ア 養 成 講 座【 高 】 2 0 日 金 6日 金 保護者会【高】 第1学期終業式 11時30分下校 なつまつり ※ 7 月 20 日 、 P T A 主 催 に よ る 「 な つ ま つ り 」 が 2 年 ぶ り に 開 催 さ れ ま す 。 1 7:0 0 ~ 1 9:3 0 、本 校 校 庭 に て 楽 し い 催 し 物 が 行 わ れ る 予 定 で す 。 (雨天時は体育 館)ぜひ、ご家族連れで参加してください。
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